以下、本発明をより詳細に説明する。
上記のように、軽い感触で、伸びが良く、撥水性に優れ、化粧膜が均一であり、化粧品に使用されるシリコーン油、炭化水素油、及びエステル油等の各種油剤又は有機紫外線吸収剤との混合系でも経時安定性、化粧持続性に優れる化粧料を与えることができるケイ素化合物が求められている。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を行った。その結果、下記一般式(1)で示されるケイ素化合物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明のケイ素化合物は、下記一般式(1)で示されるものである。
(式中、R
1は炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基及びフッ素置換アルキル基から選択される同種又は異種の有機基であり、R
2は炭素数4〜20の置換又は非置換の直鎖状又は分岐状の2価炭化水素基であり、aは2〜3の整数である。)
このようなケイ素化合物であれば、軽い感触で、伸びが良く、撥水性に優れ、化粧膜が均一であり、化粧品に使用されるシリコーン油、炭化水素油、及びエステル油等の各種油剤又は有機紫外線吸収剤との混合系でも経時安定性、化粧持続性に優れる化粧料を与えることができる。
上記一般式(1)において、R1は炭素数1〜30のアルキル基、アリール基、アラルキル基及びフッ素置換アルキル基から選択される同種又は異種の有機基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基、トリフロロプロピル基、ヘプタデカフロロデシル基等のフッ素置換アルキル基等を挙げることができる。なお、フッ素置換アルキル基としては、炭素数1〜6のフッ素置換アルキル基が好ましい。R1は好ましくは炭素数1〜15のアルキル基又はフェニル基であり、より好ましくはメチル基である。
上記一般式(1)において、R2は炭素数4〜20の置換又は非置換の直鎖状又は分岐状の2価炭化水素基であり、具体的には、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基等の炭素数4〜20の直鎖状、分岐状のアルキレン基が挙げられる。R2は好ましくはヘキサメチレン基、オクタメチレン基である。
aは独立に2〜3の整数である。すなわち、上記一般式(1)中でR2の左側に結合する基におけるaとR2の右側に結合する基におけるaは同一でも異なっていてもよい。
上記一般式(1)で示されるケイ素化合物の重量平均分子量は特に限定されないが、200〜900、特に350〜750が好ましい。上記範囲内とすることで、軽い感触の化粧料がより確実に得られる。
なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)分析におけるポリスチレン換算の重量平均分子量として求めることができる。
本発明のケイ素化合物は、オルガノハイドロジェンシロキサンとα、ω―ジエン化合物を白金触媒又はロジウム触媒の存在下に付加反応させることにより合成できる。
上記オルガノハイドロジェンシロキサンの具体例としては、下記一般式(2)、(3)で示される2種が挙げられ、これらを組み合わせて使用してもよい。
(式中、R
1は上記の通りである。)
α、ω―ジエン化合物の具体例としては、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、1,10−ウンデカジエン、1,11−ドデカジエン、1,13−テトラデカジエン等が挙げられる。α、ω―ジエン化合物は好ましくは1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン、1,10−ウンデカジエンである。
上記一般式(2)、(3)で示されるオルガノハイドロジェンシロキサンとα、ω―ジエン化合物との付加反応を行う際の配合比は、SiH基と末端不飽和基のモル比で好ましくは1.0〜2.0、より好ましくは1.0〜1.2である。
また、上記付加反応は、白金触媒又はロジウム触媒の存在下で行うことが望ましく、具体的には塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体等が好適に使用される。なお、触媒の使用量は、触媒量とすることができるが、特に白金又はロジウム量で好ましくは50ppm以下、より好ましくは20ppm以下である。
上記付加反応を行う際は無溶剤で行っても良いし、必要に応じ有機溶剤を使用してもよい。有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族又は脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル化合物等、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類等が挙げられるが、無溶剤で付加反応を行うこと、有機溶剤として炭化水素、エーテル化合物を使用して付加反応を行うことが好ましい。
付加反応条件は特に限定されないが、30℃〜150℃で1〜10時間反応させることが好適である。
上記付加反応により、ケイ素化合物の異性体(不飽和基のα位のみにケイ素が結合したケイ素化合物、不飽和基のβ位のみにケイ素が結合したケイ素化合物並びに2つの不飽和基の一方はα位にもう一方はβ位にケイ素が結合したケイ素化合物)が生成する場合があるが、いずれも本発明のケイ素化合物として使用可能である。また、後述する本発明の化粧料は、上記異性体のうち一種のみを含有するものでも、上記異性体のうち二種類以上を含有するものであってもよい。
本発明のケイ素化合物は、各種用途に使用することができるが、特に皮膚や毛髪に外用されるすべての化粧料の原料として好適である。この場合、上記一般式(1)で示されるケイ素化合物の化粧料への配合量は100%でも良いが、化粧料に求められる使用感、機能、メークアップの効果等により、他の化粧料に使用される成分と任意に混合してもよい。上記配合量は、化粧料全体の0.1〜100質量%の範囲が好適である。
このように、本発明の化粧料は上記本発明のケイ素化合物を含有するものである。このような本発明の化粧料は、べたつかず、さっぱりした使用感で、伸びが良く、撥水性も良好であり、化粧膜が均一で、シリコーンやシリコーン以外の炭化水素系油剤、及び有機紫外線吸収剤との相溶性に優れることから、これらの混合系で使用されても経時安定性、化粧持続性に優れる化粧料となる。
本発明の化粧料には、その目的に応じて1種又は2種以上の油剤を配合することができる。通常の化粧料に使用されるものであれば、固体、半固体、液状、いずれであってもよく、例えば、天然動植物油脂類及び半合成油脂、炭化水素油、高級アルコール、エステル油、シリコーン油並びにフッ素系油剤を使用することができる。
天然動植物油脂類及び半合成油脂としては、アボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、精製キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、スクワラン、スクワレン、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、メドウフォーム油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、酢酸ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。但し、POEはポリオキシエチレンを意味する。
炭化水素油としては、直鎖状、分岐状、更に揮発性の炭化水素油等が挙げられ、具体的には、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、イソドデカン、イソヘキサデカン、軽質流動イソパラフィン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、ポリエチレン・ポリプロピレンワックス、(エチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、(ブチレン/プロピレン/スチレン)コポリマー、流動パラフィン、流動イソパラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等が挙げられる。
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、ラウロイルサルコシンイソプロピルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリベヘン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、トリストリメチルシロキシメチルシラン、カプリリルメチコン、フェニルトリメチコン、テトラキストリメチルシロキシシラン、メチルフェニルポリシロキサン,メチルヘキシルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等の低粘度から高粘度の直鎖或いは分岐状のオルガノポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン,テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、テトラメチルテトラフェニルシクロテトラシロキサン等の環状オルガノポリシロキサン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ピロリドン変性オルガノポリシロキサン、ピロリドンカルボン酸変性オルガノポリシロキサン、高重合度のガム状ジメチルポリシロキサン、ガム状アミノ変性オルガノポリシロキサン、ガム状のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体等のシリコーンゴム、及びシリコーンガムやゴムの環状オルガノポリシロキサン溶液、トリメチルシロキシケイ酸、トリメチルシロキシケイ酸の環状シロキサン溶液、ステアロキシリコーン等の高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、長鎖アルキル変性シリコーン、アミノ酸変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、シリコーン樹脂及びシリコーンレジンの溶解物等が挙げられる。
フッ素系油剤としては、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等が挙げられる。
上記シリコーン油は上記シリコーン油以外の油剤との混合系として配合することができる。本発明の化粧料は油剤がシリコーン油とシリコーン油以外の油剤の混合系油剤であっても、本発明のケイ素化合物を含むため、シリコーンの感触を損なわない化粧料となる。
本発明の化粧料に紫外線防御効果を付与したい場合には、有機紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤を配合することもできる。その配合量は、剤系や、所望する紫外線防御効果によって、任意に決定することができる。
紫外線防御効果、使用性等の点から、上記配合量は一般的には化粧料全体の1〜20質量%の範囲が好適である。
有機紫外線吸収剤としては、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチル安息香酸オクチル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル、サリチル酸エチルヘキシル(サリチル酸オクチル)、サリチル酸トリメチルシクロヘキシル、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸フェニル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸ベンジル、パラメトキシ桂皮酸オクチル、パラメトキシ桂皮酸2−エトキシエチル等の桂皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン(4−t−ブチル−4’−メトキシ−ジベンゾイルメタン)等のジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤、フェニルベンズイミダゾールスルフォン酸、トリアジン誘導体、ポリシリコーン−15、オクトクリレン等が挙げられる。
これらの有機紫外線吸収剤の中でも、パラメトキシ桂皮酸オクチル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、サリチル酸エチルヘキシル、ポリシリコーン−15、t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン、オクトクリレンが、上記一般式(1)で示されるケイ素化合物への溶解度が高く、配合が容易で特に好ましい。
紫外線吸収剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記紫外線吸収剤のうち、上記一般式(1)で示されるケイ素化合物への溶解性が乏しいものを用いる場合であっても、溶解性の高い紫外線吸収剤を相溶化剤として使用することにより、任意に化粧料に配合することができる。この場合、紫外線吸収剤の組み合わせは特に限定されない。
上記紫外線吸収剤は上記油剤との混合系として化粧料に配合することができる。本発明の化粧料は、紫外線吸収剤と上記油剤を混合して用いたとしても、上記一般式(1)で示されるケイ素化合物を使用することにより、シリコーンの感触を損なわない化粧料となる。
本発明の化粧料には、その目的に応じて水を配合することもできる。その配合量は、剤系、所望する使用感によって任意に決定することができる。
本発明の化粧料には、その目的に応じて分子構造中にアルコール性水酸基を有する化合物を1種又は2種以上、用いることもできる。
本発明において添加することのできるアルコール性水酸基を有する化合物としては、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、ソルビトール、マルトース等の糖アルコール等があり、コレステロール、シトステロール、フィトステロール、ラノステロール等のステロール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジブチレングリコール、ペンチレングリコール等の多価アルコール等が挙げられる。
本発明の化粧料には、その目的に応じて水溶性或いは水膨潤性高分子を1種又は2種以上、用いることもできる。
例えば、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ等)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、アクリロイルジメチルタウリン塩コポリマー等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等他の合成水溶性高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子等が挙げられる。また、これらの水溶性高分子には、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の皮膜形成剤も含まれる。
本発明の化粧料には、その目的に応じて、粉体及び/又は着色剤を1種又は2種以上、用いることもできる。粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、タール色素、天然色素等が挙げられる。
具体的には、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等が挙げられる。
有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロース、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロン、6ナイロン、シリコーンパウダー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等が挙げられる。
界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等が挙げられる。
有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等が挙げられる。
パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等が挙げられる。
金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等が挙げられる。
タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等が挙げられる。
天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体が挙げられる。
それぞれの具体例は前述した通りであるが、これらの粉体としては、粉体を複合化したものや、一般油剤、シリコーン油、フッ素化合物、界面活性剤等の処理剤で処理したものも、必要に応じて一種、又は二種以上使用することができる。
処理剤としては、例えば、カプリルシラン(信越化学工業(株)製:AES−3083)等のシラン類又はシリル化剤、ジメチルシリコーン(信越化学工業(株)製:KF−96シリーズ)、メチルハイドロジェン型ポリシロキサン(信越化学工業(株)製:KF−99P,KF−9901等)、シリコーン分岐型シリコーン処理剤(信越化学工業(株)製:KF−9908,KF−9909等)等のシリコーンオイル、ワックス類、パラフィン類、ペルフルオロアルキルをリン酸塩等の有機フッ素化合物、界面活性剤、N−アシルグルタミン酸等のアミノ酸、ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸マグネシウム等の金属石鹸等が挙げられる。
本発明の化粧料には、その目的に応じて1種又は2種以上の界面活性剤を用いることもできる。このような界面活性剤としては、アニオン性、カチオン性、非イオン性及び両性の活性剤が挙げられるが、特に制限されるものではなく、通常の化粧料に使用されるものであれば、いずれのものも使用することができる。
以下に具体的に例示すると、アニオン性界面活性剤としては、ステアリン酸ナトリウムやパルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合物塩、アルカンスルホン酸塩、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリールエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリールエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシル乳酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、メチルグルコシド脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、直鎖状或いは分岐状のポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン、直鎖状或いは分岐状ポリグリセリン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、ベタイン、ホスファチジルコリン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリン誘導体、アミドアミン型等が挙げられる。
これらの界面活性剤の中でも、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、直鎖或いは分岐状ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、直鎖状或いは分岐状のポリグリセリン変性オルガノポリシロキサン、直鎖状或いは分岐状ポリグリセリン・アルキル共変性オルガノポリシロキサンが好ましく、更に具体的には下記一般式(4)で示されるシリコーン界面活性剤が好ましい。
[式(4)中、Rは互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1〜30の1価炭化水素基であり、R
7は互いに独立に、下記一般式(5)又は下記一般式(6)で示される基であり、但し、下記一般式(5)で示される基はブロック型、ランダム型いずれも含み、下記一般式(6)で示される基は異性体を含んでおり、
R
8は炭素数6〜30の1価炭化水素基であり、R
9、R
10及びR
11は水素原子及び炭素数1〜6の1価炭化水素基から選ばれる基であり、R
10又はR
11の少なくとも一方は必ず水素原子である。fは0〜200の整数、gは1〜30の整数、hは0〜50の整数、iは0〜30の整数、pは1〜6の整数、kは0〜100の整数、qは0〜50の整数、mは0〜50の整数、但し、q+m≧1である。nは1〜6の整数である]
上記一般式(5)で示される基を有する化合物は、親水性部分としてポリエーテルを使用したシリコーン界面活性剤である。上記一般式(6)で示される基を有する化合物は、親水性部分としてポリグリセリンを使用したシリコーン界面活性剤である。
上記一般式(4)において、Rは互いに独立に、置換又は非置換の、炭素数1〜30の1価炭化水素基であり、好ましくは、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数1〜15のハロゲン置換アルキル基、炭素数6〜12のアリール基である。Rとしては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ステアリル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基等のアリール基、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)等の原子で置換した炭化水素基等が挙げられる。フッ素原子で置換した基としては、トリフロロプロピル基、ヘプタデカフロロデシル基等のフッ素置換アルキル基等が挙げられる。Rは好ましくは、炭素数1〜15のアルキル基、フェニル基である。
上記一般式(4)において、R8は炭素数6〜30の1価炭化水素基である。R8としては、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ステアリル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、フェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基等のアリール基が挙げられる。
上記一般式(5)及び(6)において、R9、R10及びR11は水素原子及び炭素数1〜6の1価炭化水素基から選ばれる基である。炭素数1〜6の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる。R9、R10及びR11は好ましくは水素原子、メチル基、ブチル基である。また、R10又はR11の少なくとも一方は必ず水素原子である。
fは0〜200、好ましくは0〜100の整数であり、gは1〜30、好ましくは1〜20の整数であり、hは0〜50、好ましくは0〜20の整数であり、iは0〜30、好ましくは0〜10の整数であり、pは1〜6、好ましくは2〜4の整数であり、kは0〜100、好ましくは0〜50の整数であり、qは0〜50、好ましくは0〜30の整数であり、mは0〜50、好ましくは0〜30の整数である。但し、q+m≧1、nは1〜6、好ましくは1〜4の整数である。
上記一般式(5)で示される基を有する化合物としては、例えば、KF−6011、KF−6011P、KF−6012、KF−6013、KF−6015、KF−6017、KF−6017P、KF−6028、KF−6028P、KF−6038、KF−6048、KF−6043(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。上記一般式(6)で示される基を有する化合物としては、例えば、KF−6100、KF−6104、KF−6105(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
本発明の化粧料には、その目的に応じて1種又は2種以上のシリコーン樹脂を用いることもできる。
このシリコーン樹脂はアクリル/シリコーングラフト又はブロック共重合体のアクリルシリコーン樹脂であることが好ましい。また、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分及びフルオロアルキル部分、カルボン酸等のアニオン部分の中から選択される少なくとも1種を分子中に含有するアクリルシリコーン樹脂を使用することもできる。
アクリル・シリコーングラフト共重合体としては、例えば、KP−541、KP−543、KP−545、KP−549、KP−550、KP−545L、KP−561P、KP−562P、KP−575、KP−578(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
更にこのシリコーン樹脂はR1 3SiO0.5単位とSiO2単位から構成される樹脂、R1 3SiO0.5単位とR1 2SiO単位及びSiO2単位から構成される樹脂、R1 3SiO0.5単位とR1SiO1.5単位から構成される樹脂、R1 3SiO0.5単位とR1 2SiO単位及びR1SiO1.5単位から構成される樹脂、R1 3SiO0.5単位、R1 2SiO単位、R1SiO1.5単位及びSiO2単位から構成される樹脂からなるシリコーン網状化合物であることが好ましい。式中、R1は上記の通りである。また、ピロリドン部分、長鎖アルキル部分、ポリオキシアルキレン部分、フルオロアルキル部分及びアミノ部分の中から選択される少なくとも1種を分子中に含有するシリコーン網状化合物使用することもできる。
上記シリコーン樹脂としては、例えば、KF−7312J、KF−7312K、KF−7312T、X−21−5249、X−21−5250、KF−9021、X−21−5595、X−21−5616(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
その他のシリコーン樹脂としては、例えば、TSPL−30−ID、TSPL−30−D5、NBN−30−ID(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
本発明の化粧料には、その目的に応じて1種又は2種以上の架橋型オルガノポリシロキサンと室温で液状の油剤からなる組成物を用いることもできる。この架橋型オルガノポリシロキサンは、液状油に対し、自重以上の該液状油を含んで膨潤することが好ましい。液状油としては、液状のシリコーン油、炭化水素油、エステル油、天然動植物油、半合成油、フッ素系油等を用いることができ、例えば、0.65mm2/秒(25℃)〜100.0mm2/秒(25℃)の低粘度シリコーン油、流動パラフィン、スクワラン、イソドデカン、イソヘキサデカン等の炭化水素油やトリオクタノイン等のグリセライド油、イソノナン酸イソトリデシル、N−アシルグルタミン酸エステル、ラウロイルサルコシン酸エステル等のエステル油、マカデミアナッツ油等の天然動植物油が挙げられる。また、この架橋型オルガノポリシロキサンの架橋剤は、分子中に二つ以上のビニル性反応部位を持ち、かつ、ケイ素原子に直接結合した水素原子との間で反応することにより、架橋構造を形成することが好ましい。分子中に二つ以上のビニル性反応部位を持つものとしては、分子中に二つ以上のビニル基を有するオルガノポリシロキサン、分子中に二つ以上のアリル基を有するポリオキシアルキレン、分子中に二つ以上のアリル基を有するポリグリセリン、α、ω−アルケニルジエン等が挙げられる。
また、ポリオキシアルキレン部分、ポリグリセリン部分、長鎖アルキル部分、アルケニル部分、アリール部分、及びフルオロアルキル部分からなる群から選択される少なくとも1種を架橋分子中に含有する架橋型オルガノポリシロキサンを使用することもできる。
上記架橋型オルガノポリシロキサンとしては、例えば、KSG−15、KSG−1510、KSG−16、KSG−1610、KSG−18A、KSG−19、KSG−016F、KSG−41A、KSG−42A、KSG−43、KSG−44、KSG−045Z、KSG−210、KSG−310、KSG−320、KSG−330、KSG−340、KSG−320Z、KSG−350Z、KSG−360Z、KSG−710、KSG−810、KSG−820、KSG−840、KSG−820Z、KSG−850Z(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
本発明の化粧料には、その目的に応じて1種又は2種以上のシリコーンワックスを用いることもできる。シリコーンワックスはα―オレフィンとジエンからなる不飽和基を有するオレフィンワックスと1分子中に1個以上のSiH結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを付加反応させることによって得られるシリコーン変性オレフィンワックスである。オレフィンワックスのα―オレフィンとしてはエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル1−ペンテン等の炭素原子数2〜12のものが好ましく、ジエンとしてはブタジエン、イソプレン、1,4ヘキサジエン、ビニルノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、等が好ましい。SiH結合を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンは直鎖状やシロキサン分岐型等の構造のものが使用できる。
更に本発明の化粧料には、通常の化粧料に使用される成分、油溶性ゲル化剤、有機変性粘土鉱物、樹脂、制汗剤成分、紫外線吸収散乱剤、保湿剤、防菌防腐剤、抗菌剤、香料、塩類、酸化防止剤、pH調整剤、キレート剤、清涼剤、抗炎症剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン、包接化合物、毛髪用固形化剤等を添加することができる。
油溶性ゲル化剤としては、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖ステアリン酸エステル、フラクトオリゴ糖2−エチルヘキサン酸エステル等のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイトクレー等の有機変性粘土鉱物等から選ばれるゲル化剤が挙げられる。
制汗剤成分としては、アルミニウムクロロハイドレート、塩化アルミニウム、アルミニウムセスキクロロハイドレート、ジルコニルヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムヒドロキシクロライド、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等から選ばれる制汗剤成分が挙げられる。
保湿剤としては、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンチレングリコール、グルコース、キシリトール、マルチトール、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシド、卵黄レシチン、大豆レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファジチルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質等が挙げられる。
防菌防腐剤としては、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等が挙げられる。
抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等が挙げられる。
塩類としては無機塩、有機酸塩、アミン塩、アミノ酸塩が挙げられる。無機塩としては、例えば、塩酸、硫酸、炭酸、硝酸等の無機酸のナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、亜鉛塩等;有機酸塩としては、例えば酢酸、デヒドロ酢酸、クエン酸、りんご酸、コハク酸、アスコルビン酸、ステアリン酸等の有機酸類の塩;アミン塩及びアミノ酸塩としては、例えば、トリエタノールアミン等のアミン類の塩、グルタミン酸等のアミノ酸類の塩等が挙げられる。また、その他、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等の塩、アルミニウムジルコニウムグリシン錯体等や、更には、化粧品処方の中で使用される酸−アルカリの中和塩等も使用することができる。
酸化防止剤としては、トコフェロール、p−t−ブチルフェノール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、フィチン酸等が挙げられる。
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられる。
キレート剤としては、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等が挙げられる。
清涼剤としては、L−メントール、カンフル等が挙げられる。
抗炎症剤としては、アラントイン、グリチルリチン酸及びその塩、グリチルレチン酸及びグリチルレチン酸ステアリル、トラネキサム酸、アズレン等が挙げられる。
美肌用成分としては、胎盤抽出液、アルブチン、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ロイヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ、チアントロール等の抗脂漏剤等が挙げられる。
ビタミン類としては、ビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート、ピリドキシントリパルミテート等のビタミンB6類、ビタミンB12及びその誘導体、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンH、ビタミンP、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン等が挙げられる。
アミノ酸類としては、グリシン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等が挙げられる。
核酸としては、デオキシリボ核酸等が挙げられる。
ホルモンとしては、エストラジオール、エテニルエストラジオール等が挙げられる。
毛髪用固形化剤としては、両性、アニオン性、カチオン性、非イオン性の各高分子化合物が挙げられ、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体等の、ポリビニルピロリドン系高分子化合物、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸アルキルハーフエステル共重合体等の酸性ビニルエーテル系高分子化合物、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体等の酸性ポリ酢酸ビニル系高分子、(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アクリレート/アルキルアクリルアミド共重合体等の酸性アクリル系高分子化合物、N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン/アルキル(メタ)アクリレート共重合体、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレート/アクリル酸オクチルアミド共重合体等の両性アクリル系高分子化合物が挙げられる。また、セルロース又はその誘導体、ケラチン及びコラーゲン又はその誘導体等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
本発明の化粧料の形態としては、粉体、油性、油中水型エマルション、水中油型エマルション、非水エマルション、W/O/WやO/W/O等のマルチエマルション等の形態が挙げられる。
本発明の化粧料としては、化粧水、乳液、クリーム、クレンジング、パック、オイルリキッド、マッサージ料、美容液、美容オイル、洗浄剤、脱臭剤、ハンドクリーム、リップクリーム、しわ隠し等のスキンケア化粧料、メークアップ下地、コンシーラー、白粉、パウダーファンデーション、リキッドファンデーション、クリームファンデーション、油性ファンデーション、頬紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、アイブロウ、口紅等のメークアップ化粧料、シャンプ−、リンス、トリートメント、セット剤等の毛髪化粧料、制汗剤、日焼け止めオイルや日焼け止め乳液、日焼け止めクリーム等の紫外線防御化粧料等が挙げられる。
また、これらの化粧料の形状としては、液状、乳液状、クリーム状、固形状、ペースト状、ゲル状、粉末状、プレス状、多層状、ムース状、スプレー状、スティック状、ペンシル状等、種々の形態を選択することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
下記実施例において、化合物の純度は、以下の条件によるガスクロマトグラフィー(GC)により測定したものである。
ガスクロマトグラフィー(GC)測定条件
ガスクロマトグラフ:Agilent社製
検出器:FID(Flame Ionization Detector)、温度300℃
キャピラリーカラム:J&W社 HP−5MS(0.25mm×30m×0.25μm)
昇温プログラム:50℃(5分)→10℃/分→250℃(保持)
注入口温度:250℃
キャリアガス:ヘリウム(1.0ml/分)
スプリット比: 50:1
注入量:1μl
[実施例1]
攪拌機、温度計、冷却管を備えた反応器に、1,7−オクタジエン112質量部、塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体0.5質量%のトルエン溶液1.0質量部添加後、内温70℃に加温し、下記式(7)で示されるオルガノハイドロジェンシロキサン533質量部を、滴下した。
滴下開始から発熱し、内温が90℃以下になるように滴下速度を調整した。滴下終了後、内温100℃に加温し3時間反応させた。ガスクロマトグラフィーにより反応していることを確認した後、未反応の1,7−オクタジエン、オルガノハイドロジェンシロキサンを100℃、減圧下溜去して、純度99.5%で、下記式(8)で示される構造のケイ素化合物(オルガノシロキサン)500g(収率90%)を得た。
[実施例2]
攪拌機、温度計、冷却管を備えた反応器に、1,5−ヘキサジエン82質量部、塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体0.5質量%のトルエン溶液1.0質量部添加後、内温60℃に加温し、下記式(9)で示されるオルガノハイドロジェンシロキサン584質量部を、滴下した。
滴下開始から発熱し、内温が90℃以下になるように滴下速度を調整した。滴下終了後、内温100℃に加温し3時間反応させた。ガスクロマトグラフィーにより反応していることを確認した後、未反応の1,5−ヘキサジエン、オルガノハイドロジェンシロキサンを100℃、減圧下溜去して、純度99.0%で、下記式(10)で示される構造のケイ素化合物620g(収率93%)を得た。
[実施例3]
攪拌機、温度計、冷却管を備えた反応器に、1,7−オクタジエン66質量部、塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体0.5質量%のトルエン溶液0.8質量部添加後、内温70℃に加温し、下記式(11)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン360質量部を滴下した。
滴下開始から発熱し、内温が90℃以下になるように滴下速度を調整した。滴下終了後、内温110℃に加温し3時間反応させた。ガスクロマトグラフィーにより反応していることを確認した後、未反応の1,7−オクタジエン、オルガノハイドロジェンシロキサンを120℃、減圧下溜去して、純度99.0%で、下記式(12)で示される構造のケイ素化合物325g(収率90%)を得た。
[実施例4]
攪拌機、温度計、冷却管を備えた反応器に、1,10−ウンデカジエン76質量部、塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体0.5質量%のトルエン溶液0.5質量部添加後、内温70℃に加温し、下記式(13)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン569質量部を滴下した。
滴下開始から発熱し、内温が110℃以下になるように滴下速度を調整した。滴下終了後、内温130℃に加温し3時間反応させた。ガスクロマトグラフィーにより反応していることを確認した後、未反応の1,10−ウンデカジエン、オルガノハイドロジェンシロキサンを140℃、減圧下溜去して、純度97.5%で、下記式(14)で示される構造のケイ素化合物605g(収率93.8%)を得た。
[実施例5〜9、比較例1〜9]
実施例5〜9については実施例1で得られたケイ素化合物を使用して、各種油剤、紫外線吸収剤と混合し、(1)感触の良さ(軽い感触)、(2)伸びの良さ、(3)膜の均一性の良さについて、女性50名の専門パネルにより、下記に示される基準に従って評価を行なった。また、(4)外観については、混合直後に目視にて評価した。比較例1〜9については、実施例1で得られたケイ素化合物を使用せずに、各種油剤及び紫外線吸収剤を混合し、同様の評価を行った。
[評価基準]
5点: 非常に良好
4点: 良好
3点: 普通
2点: やや不良
1点: 不良
得られた平均点について、下記の基準に従って○×で判定した。
平均点の判定:
得られた平均点が4.5点以上 ◎
得られた平均点が3.5点以上4.5点未満 ○
得られた平均点が2.5点以上3.5点未満 △
得られた平均点が1.5点以上2.5点未満 ×
得られた平均点が1.5点未満 ××
実施例5〜9の組成及び評価結果を表1に、比較例1〜9の組成及び評価結果を表2に示す。
表1に示すように、実施例5〜9では、感触、伸び、膜の均一性において、いずれも良好な結果を示し、かつ合わせて混合した液状油とも均一溶解した。一方、表2に示すように、比較例1〜3では、成分が分離してしまい、均一溶解せず、そのため感触の評価も悪かった。また、表2に示すように、比較例4〜9においては、均一溶解はするものの、感触が重い、伸びが良くないためにシリコーンの特性が失われてしまう結果となった。
[実施例10、11、比較例10〜12]
実施例10、11については、実施例1、2で得られたケイ素化合物を使用して、比較例10〜12については、これを使用しないでW/O型ファンデーションを作製し評価を行った。
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注3)信越化学工業(株)製:KF−6028
(注4)信越化学工業(株)製:KP−578
(注5)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
表3中の「←」は実施例10と同じ配合量であることを意味する。
(製造方法)
成分1、2の一部、及び3〜11を攪拌し、均一になるよう混合した。これに、別途成分22に均一溶解させた17〜21を穏やかに加え、撹拌して乳化物とした。別に、成分2の残部、成分12〜16をローラー処理し、前述の乳化物に加えて混合した。これを所定の容器に充填し、ファンデーションを得た。
得られたW/O型ファンデーションについて、(1)感触の良さ(軽い感触)、(2)伸びの良さ、(3)膜の均一性の良さ、(4)化粧持ちの良さについて、女性50名の専門パネルにより使用テストを行ない、実施例5〜9と同様の基準にて評価した。また、(5)外観については、40℃にて1週間保存後に、目視にて評価した。
表3から明らかなように、実施例10,11のファンデーションは比較例10,11と比べ、軽い感触で、均一な膜が得られ、特に化粧持ちの良いファンデーションであることが実証された。また、比較例12は油性成分の相溶性が悪く、40℃にて1週間保存した後に分離してしまった。
[実施例12:日焼け止め乳液(シェイキング)]
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−18A
(注2)信越化学工業(株)製:KF−6038
(注3)信越化学工業(株)製:KP−545
(注4)信越化学工業(株)製:KSP−105
(注5)信越化学工業(株)製:SPD−T5
(注6)信越化学工業(株)製:SPD−Z5
(製造方法)
A:成分1〜10を均一に混合する。
B:Aに成分11を加え、均一に分散する。
C:成分18に成分14〜17を加えて溶解する。
D:CをBに徐添して乳化した後、成分12、13を加えて日焼け止め乳液を得た。
以上のようにして得られた日焼け止め乳液は、のび広がりも軽く、さらっとしてべたつきがなく、温度や経時による変化もなく、使用性も安定性にも非常に優れていることがわかった。
[実施例13:日焼け止めクリーム]
(注1)信越化学工業(株)製:KF―6105
(製造方法)
A:成分1〜9を均一混合する。
B:成分10〜13を成分14に均一溶解する。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、日焼け止めクリームを得た。
以上のようにして得られた日焼け止めクリームは、キメが細かく、のび広がりが軽く、しっとりとしてみずみずしく、更にべたつきがないため、砂が全くつかず、使用性が非常に良いことがわかった。また、温度や経時による変化もなく安定性にも優れていることがわかった。
[実施例14:日焼け止めクリーム]
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−310
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−18A
(注3)信越化学工業(株)製:KF―6048
(注4)信越化学工業(株)製:KF―7312J
(製造方法)
A:成分1〜9を均一混合する。
B:成分10〜13を成分14に均一溶解する。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、日焼け止めクリームを得た。
以上のようにして得られた日焼け止めクリームは、のび広がりも軽く、みずみずしくべたつきがなく、化粧持ちもよいため、紫外線防御効果も持続する。また、温度や経時による変化がなく、使用性も安定性にも非常に優れていることがわかった。
[実施例15:非水系ムース状ファンデーション]
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−240
(注2)日本アエロジル(株)製表面疎水化処理ヒュームドシリカ:アエロジルR−972
(注3)信越化学工業(株)製:KF―9909処理
(注4)信越化学工業(株)製:KF―7312J
(注5)信越化学工業(株)製:KSP−411
(注6)信越化学工業(株)製:KSP−590
(製造方法)
成分1〜10をローラー処理にて均一に混合した。この混合物に、成分11〜17を加えて均一になるように混合し、非水系ムース状ファンデーションを得た。
以上のようにして得られたファンデーションは、外観がムース状にしっかりと固まり、のび広がりが軽く、べたつきや油っぽさがない優れた使用感で、化粧持ちも非常に良いことが確認された。また、温度や経時による油のしみ出し等もなく、安定性にも優れていた。
[実施例16:非水系アイリンクルクリーム]
(注1)信越化学工業(株)製:KSG−210
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−41A
(注3)信越化学工業(株)製:KSG−15
(注4)信越化学工業(株)製:KSP−101
(注5)信越化学工業(株)製:KF−9028
(製造方法)
A:成分1〜8を均一混合し、アイリンクルクリームを得た。
以上のようにして得られたアイリンクルクリームは、のび広がりが軽く、べたつきや油っぽさがなく、しっとりとして肌なじみの良い使用感を与えると共に、温度や経時による変化がなく安定性にも優れていることがわかった。
[実施例17:洗い流しタイプパック化粧料]
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6100
(製造方法)
A:成分1〜3及び8を混合する。
B:成分5〜7及び10を均一混合した後、成分4,9を混合攪拌する。
C:BにAを添加し乳化させ、ペースト状の洗い流しタイプのパック化粧料を得た。
以上のようにして得られた洗い流しタイプのパック化粧料は、塗布中はのび広がりが軽く、洗浄効果に優れ、洗い流した後は、しっとりとしてべたつきのなく肌がつるつるした感触で、非常に優れている使用感を持ち、また、安定性にも優れていることがわかった。
[実施例18:アイカラー]
(注1)信越化学工業(株)製:KP−550
(注2)信越化学工業(株)製:KP−561P
(注3)信越化学工業(株)製:KSP−441
(注4)信越化学工業(株)製:TMF−1.5
(注5)信越化学工業(株)製:KSG−320
(注6)日本アエロジル(株)製表面疎水化処理ヒュームドシリカ:アエロジルR−972
(注7)信越化学工業(株)製:KF−9909
(製造方法)
A:成分1〜9を混合し、均一に分散させた。
B:Aで得られた混合物に成分10〜16を加え、均一に分散させて、アイカラーを得た。
以上のようにして得られたアイカラーは、取れも良く、伸び広がりが軽い上、油っぽさ及び粉っぽさがない使用感のものであった。また、耐水性、撥水性、耐汗性が良好で持ちも良く、化粧崩れしにくい上、温度変化及び経時による変化がなく安定性にも優れていることが確認された。
[実施例19:アイライナー]
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6038
(注2)信越化学工業(株)製:KSG−42A
(注3)信越化学工業(株)製:KF−9901処理
(製造方法)
A:成分1〜6を加温混合し、成分7を添加して均一に分散する。
B:成分8〜10を加温溶解する。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、アイライナーを得た。
以上のようにして得られたアイライナーは、のびが軽くて油っぽさや粉っぽさがなく、みずみずしく、さっぱりとした使用感を与えると共に、耐水性や撥水性、耐汗性が良好で持ちも良く、化粧崩れしにくく、温度や経時的に変化がなく安定性にも優れていることがわかった。
[実施例20:W/Oクレンジングクリーム]
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6017
(製造方法)
A:成分1〜8を加熱混合する。
B:成分9〜12及び14を加熱溶解する。
C:攪拌下、AにBを徐添して乳化し、冷却して成分13を添加しクレンジングクリームを得た。
以上のようにして得られたクレンジングクリームは、キメが細かく、のび広がりが軽くてべたつきや油っぽさがなく、しっとりとしてみずみずしく、さっぱりとした使用感を与えると共に、クレンジング効果も高く、温度や経時による変化がなく安定性にも優れていることがわかった。
[実施例21:クリーム状口紅]
(注1)千葉製粉(株)製:レオパールTT
(注2)信越化学工業(株)製:KP−545(固形分30%)
(注3)信越化学工業(株)製:KSG−43
(注4)信越化学工業(株)製:KF−6105
(製造方法)
A:成分2の一部に、成分9を混合しローラーミルにて分散後、得られた分散物を成分1、成分2の残部及び成分3〜6と共に加熱混合した。
B:成分7、8を加熱し、Aで得られた混合物に加えて乳化後冷却した。
C:成分10をBで得られた乳化物に添加し、クリーム状口紅を得た。
得られたクリーム状口紅は、のびが軽く、べたつきや油っぽさが無く、持ちのよい膜を唇上に形成した。
[実施例22:マスカラ]
(注1)信越化学工業(株)製:KF−6028P
(注2)信越化学工業(株)製:KP−550(固形分40%)
(注3)千葉製粉(株)製:レオパールTT
(注4)信越化学工業(株)製:KP−562P
(注5)信越化学工業(株)製:KF−9909処理
(製造方法)
A:成分1〜3を均一に混合した。
B:成分4〜10を、加熱及び攪拌して溶解し、Aで得た混合物及び粉砕した成分11、12、13を加えて均一になるよう混合した後冷却した。
得られたマスカラは、べたつきがなく、のびが軽くて睫に塗り易く、化粧持ちも非常に良かった。
(製造方法)
A:成分1〜6を均一に混合した。
B:成分7、8を攪拌して溶解し、Aで得た混合物に加えて均一になるよう混合し、オイルクレンジングを得た。
得られたオイルクレンジングは、べたつきがなく、均一な油膜を作り伸びやすく、洗浄効果も非常に高かった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。