JP6471654B2 - 表示制御装置、表示制御方法 - Google Patents

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本発明は、車両に搭載されたモニター画面の表示を制御する技術に関する。
今日の車両では、液晶表示装置などのモニター画面が運転席から見やすい位置に搭載されており、このモニター画面には、運転者に対して様々な画像が表示されることが通常である。例えば、カーナビゲーション機器の操作手順が画像として表示されたり、操作の結果によって得られた出力(例えば周囲の状況や、目的地までの経路など)が表示されたりする。あるいは、車両に搭載されたオーディオ機器の操作手順や、再生中の楽曲に関する情報も、画像としてモニター画面に表示されることがある。更には、動画再生機器によって再生された映画などの動画がモニター画面に表示される場合もある。
仮に、カーナビゲーション機器や、オーディオ機器、動画再生機器など(以下、車載機器)が専用のモニター画面を備えているとすると、それぞれの車載機器が個別に画像を表示することになるので、画像を生成する機能も車載機器毎に搭載されることになる。
ところが、複数の車載機器がモニター画面を共用する場合、画像を生成する機能をそれぞれの車載機器に設けたのでは、同じような機能が重複して存在することになるので無駄が生じる。
そこで、画像を生成する機能をモニター画面の表示制御装置に集約して、表示制御装置で生成した画像をモニター画面に表示することが行われる。この場合、各車載機器は、モニター画面に表示される画像を生成する代わりに、画像の生成に必要なデータを表示制御装置に出力して、画像の表示を表示制御装置に要求することになる。
そして、表示の要求(以下、表示要求)を受けた表示制御装置は、受け取ったデータに基づいて、自らのリソース(例えば、内蔵するCPUの計算能力や、メモリー、画像処理回路など)を使って画像を生成して、生成した画像をモニター画面に表示する。また、複数の車載機器からの表示要求が重なった場合には、それぞれの表示要求に対してリソースを割り当てて画像を生成することによって、それぞれの表示要求に対応する画像を並行してモニター画面に表示することができる。
また、今日では、走行の安全に対する意識の高まりから、他車両や障害物等と衝突しないように車両の周囲を監視して、走行の安全を支援する車載機器も搭載されるようになっている。そこで、上記のカーナビゲーション機器などが出力する情報に加えて、走行の安全を支援するための車載機器が出力する情報についても、共用のモニター画面に表示することが提案されている(特許文献1)。
尚、以下では、走行の安全を支援するために表示される画像を「走行安全画像」と称し、走行安全画像ではないその他の画像を「一般画像」と称することにする。
特開2001−116567号公報
しかし、一般画像が表示される共用のモニター画面に、走行安全画像を表示した場合、走行安全画像を迅速に表示できなくなる虞があるという問題があった。
これは、走行安全画像を生成しようとした時に、一般画像の生成に多くのリソースが使用されていた場合には、走行安全画像を生成するためのリソースが不足してしまい、画像を迅速に生成することができなくなる虞があるためである。
この発明は、従来技術が有する上述した課題に鑑みてなされたものであり、一般画像と走行安全画像とが共用のモニター画面に表示される場合でも、走行安全画像を迅速に表示することが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題を解決するために本発明の表示制御装置および表示制御方法は、モニター画面に画像を表示する旨の表示要求を車載機器から受け取ると、車載機器からの情報に基づいて画像を生成して、生成した画像をモニター画面に表示する。また、走行安全用の車載機器については、表示要求を受け取るか否かを、車両の走行状況に基づいて予測して、走行安全用の車載機器からの表示要求を受け取ると予測した場合には、予測した表示要求に対してリソースを割り当てておく。
こうすれば、走行安全画像については表示要求を受け取る前にリソースを確保しておくことができるので、実際に表示要求を受けた時に走行安全画像を生成するためのリソースが不足することを防止することができる。その結果、一般画像と走行安全画像とが共通のモニター画面に表示される場合でも、走行安全画像を迅速に表示することが可能となる。
第1実施例による表示制御装置10を搭載した車両1を示す説明図である。 表示制御装置10の内部の構造を表すブロック図である。 表示制御装置10が実行する走行安全表示処理のフローチャートである。 走行安全の表示要求を受けることの予測の仕方を例示する説明図である。 リソースを確保した前後においてリソースの使用態様が変化する様子を示したグラフである。 モニター画面3に表示される走行安全画像の一例を示す説明図である。 第2実施例による表示制御装置20の内部の構造を表すブロック図である。 表示制御装置20が実行する走行安全表示処理のフローチャートである。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために実施例について説明する。
A.第1実施例 :
A−1.第1実施例の装置構成 :
図1には、第1実施例による表示制御装置10を搭載した車両1が示されている。図示されるように、車両1の内部には、データ通信のための車載ネットワーク2が設けられており、表示制御装置10を含めて様々な車載機器が接続されている。また、表示制御装置10にはモニター画面3が接続されており、表示制御装置10は、車載ネットワーク2から取得した情報に基づいてモニター画面3の表示を制御する。モニター画面3は運転席から見やすい位置に搭載されており、運転者はモニター画面3から様々な情報を得ることができる。図に示す例では、モニター画面3に表示される情報は、車載ネットワーク2に接続されたオーディオ機器4や、カーナビゲーション機器(以下、カーナビ機器5と呼ぶ)、前方安全機器6、車線変更安全機器7などから出力される。
オーディオ機器4は、音楽を再生するための車載機器であり、図示しないスピーカーに対しては、音楽を再生するための情報を出力する一方で、モニター画面3に対しては再生中の音楽の曲名や歌手名を表示するための情報を出力する。また、再生中の音楽に合わせて色や模様等が変化する視覚エフェクトを表示するための情報を出力することもある。
カーナビ機器5は、運転者に対して目的地までの経路を表示するための車載機器であり、モニター画面3に地図上での車両1の位置や周囲の状況などを表示するための情報を出力する。
前方安全機器6は、車両1の前方での安全確保を支援するための車載機器である。例えば、前方の他車両と衝突する可能性が高まった等の所定の状況を検出した場合には、前方安全機器6は、モニター画面3に運転者の注意を促す表示をするための情報を出力する。
車線変更安全機器7は、車線変更時の安全確保を支援するための車載機器である。例えば、車両1が車線変更する際に隣車線にいる他車両と衝突する可能性が高まった等の所定の状況を検出した場合には、車線変更安全機器7は、モニター画面3に運転者の注意を促す表示をするための情報を出力する。
前方安全機器6および車線変更安全機器7には、カメラ8F,8Rや、レーダー9a〜9dが接続されており、カメラ8Fは車両1の前方の動画を撮影し、カメラ8Rは後方の動画を撮影する。更に、レーダー9a〜9dはそれぞれ、車両1の左前方、右前方、左後方、右後方に存在する他車両や歩行者などを検出する。前方安全機器6および車線変更安全機器7は、これらの情報に基づいて車両1の周囲の状況を把握することにより、安全確保の支援を行う。
ここで、それぞれの車載機器(ここでは、オーディオ機器4、カーナビ機器5、前方安全機器6、車線変更安全機器7)は、モニター画面3に画像を表示するための情報を、常に出力しているわけではない。例えば、運転者がカーナビの機能を起動させていなければ、カーナビ機器5から情報が出力されることはなく、運転者がカーナビの機能を起動させると、カーナビ機器5から情報が出力されるようになる。更に、カーナビの機能が起動している間も、カーナビ機器5から常に情報が出力されているわけではなく、モニター画面3に画像を表示する必要が生じた時に、カーナビ機器5から情報が出力される。従って、カーナビ機器5などの車載機器がモニター画面3に画像を表示する必要が生じて、そのための情報の出力を開始するときには、その旨(すなわち、画像の表示が必要となったので情報を出力する旨)を出力して、表示制御装置10に対して、画像の表示を要求することになる。表示制御装置10は、何れかの車載機器から表示の要求(以下、表示要求と呼ぶ)を受け取ったら、その車載機器が出力した情報に基づいてモニター画面3に表示する画像を生成する。
ここで、表示制御装置10が生成するのはモニター画面3に表示される画像である。これに対して、車載機器が表示制御装置10に出力するのは、モニター画面3に表示される画像ではなく、画像を生成するための情報である。この「画像を生成するための情報」の意味するところについて、時刻を表示する場合を例に用いて説明する。
時刻は、「時」を表す2桁の数字と、「分」を表す2桁の数字とを用いて表すことができる。いわゆるデジタル時計では、このような形態で時刻を表示する。また、いわゆるアナログ時計のように、短針が指し示す位置によって「時」を表し、長針が指し示す位置によって「分」を表すことによって、時刻を表示することもできる。コンピューターの内部では、時刻はデジタル時計のような形態で取り扱われているが、人間にとっては、デジタル時計のような形態よりも、アナログ時計のような形態で時刻が表示された方が、容易に理解できることが知られている。従って、モニター画面3に時刻を表示する場合には、アナログ時計のような形態で表示した方が望ましい。
アナログ時計の形態で時刻を表示するためには、アナログ時計の文字盤の画像と、短針の画像と、長針の画像とを用意しておく必要がある。そして、「分」を表す2桁の数字を取得して、文字盤上での長針の角度を計算する。更に、「時」を表す2桁の数字と、「分」を表す2桁の数字とを取得して、文字盤上での短針の角度を計算する。その後、文字盤の画像の上に、計算しておいた角度で長針の画像と短針の画像とを合成することによって、アナログ時計の画像を生成する。こうして得られたアナログ時計の画像が、モニター画面3に表示される画像である。また、「時」を表す2桁の数字および「分」を表す2桁の数字が、「(モニター画面3に表示される)画像を生成するための情報」となる。
尚、文字盤の画像や、短針の画像、長針の画像を表示制御装置10に出力する場合には、これらの画像のデータも「画像を生成するための情報」に含まれる。
以上のように、時刻を表示する際には、コンピューターの内部で扱われている「時」および「分」を表す二組の数字を表示するのではなく、アナログ時計の画像として表示した方が、人間は容易に理解することが可能となる。この理由は、時刻を表す数字の組も、アナログ時計の画像も、表す時刻(すなわち情報の内容)に違いは無いが、同じ情報であっても画像として表示することで、情報を視覚的に把握することが可能となるためである。
そして、同様なこと(すなわち、情報を視覚的に把握できるように画像として表示すること)は、時刻に限らず、様々な情報について広く行われるようになっている。そして、情報の内容によっては、アナログ時計のような単純な画像ではなく、より複雑な画像が表示されることも珍しいことではない。
表示制御装置10は、各車載機器から受け取った情報に基づいて、その情報を視覚的に把握できるような画像を生成して、モニター画面3に表示させる処理を行う。また、表示制御装置10には、このような処理を実行するためのリソース(例えば、CPUの演算能力や、メモリー量など)が搭載されている。表示する画像が複雑な場合や、画像を生成するために複雑な処理が必要な場合などには、多くのリソースを搭載しておく必要がある。
また、表示制御装置10が、複数の車載機器からの情報を受け取って、それぞれの情報に基づいて画像を生成して、モニター画面3に表示しなければならない場合も生じ得る。
そこで、モニター画面3に画像を表示しようとする車載機器は、前述した表示要求(すなわち、画像を表示して欲しい旨の要求)を表示制御装置10に出力して、画像を生成するための情報を出力する。表示制御装置10では、車載機器からの表示要求を受け取ると、その表示要求に対してリソースを割り当てる。そして、続いて送られてくる情報を、割り当てたリソースを用いて処理することによって、モニター画面3に表示する画像を生成する。
もっとも、表示制御装置10に搭載されたリソースには限りが有るため、多くのリソースを使用している最中に新たな表示要求を受け取った場合には、リソース不足により新たな表示要求に対する画像の表示が遅延してしまうことがある。特に、表示要求を出力した車載機器が前方安全機器6や車線変更安全機器7であった場合には、表示が遅延してしまうことは問題となる。何故なら、前方安全機器6や車線変更安全機器7は安全確保を支援しており、表示要求する画像は、安全確保の観点からできるだけ迅速に表示すべきだからである。本実施例の表示制御装置10は、安全確保のための表示が遅延される問題を解決するために、次のような機能を有する。
図2には、表示制御装置10の内部の構造を表すブロック図が示されている。図示されるように、表示制御装置10は、リソース割当部11と、画像生成表示部12と、情報取得部13と、予測部14とを備えている。
尚、これらの「部」は、表示制御装置10が画像を生成して表示する機能に着目して、表示制御装置10の内部を分類した抽象的な概念であり、表示制御装置10の内部が、これらの「部」に物理的に区分されていることを表すものではない。従って、これらの「部」は、CPUで実行されるコンピュータープログラムとして実現することもできるし、LSIやメモリーなどを含む電子回路として実現することもできるし、これらを組み合わせることによって実現することもできる。本実施例の表示制御装置10は、CPUや、画像処理回路、メモリーなどがバスを介して相互にデータ通信可能に接続されたマイクロコンピューターによって実現されている。
リソース割当部11は、オーディオ機器4や、カーナビ機器5、前方安全機器6、車線変更安全機器7の何れかの車載機器から、モニター画面3に情報を表示したいという表示要求を受け取った時に、その表示要求に対する処理の実行に必要なリソースを割り当てる。尚、各車載機器からの表示要求は、車載ネットワーク2を介して取得することは上記の通りであり、以後、情報の送受信に車載ネットワーク2を介することは説明を省略する。
画像生成表示部12は、表示要求をした車載機器から出力された情報に基づいて、その情報を視覚化した画像を生成し、モニター画面3に表示する。画像の生成ないし表示の処理を実行する際には、車載機器毎にリソース割当部11が割り当てた分のリソースを限度に使用する。
情報取得部13は、車両1の周囲の状況を示す情報を、カメラ8F,8Rおよびレーダー9a〜9dから取得する。カメラ8F,8Rからは撮影画像を取得して、その撮影画像を解析することで他車両の位置などといった車両1の周囲の状況を示す情報を取得できる。尚、撮影画像を解析して他車両等の対象物を検出する技術については周知であるため、詳しい説明は省略する。レーダー9a〜9dからは、検出した他車両の位置情報を車両1の周囲の状況を示す情報として取得できる。
予測部14は、情報取得部13が取得した車両1の周囲の状況を示す情報に基づいて、前方安全機器6または車線変更安全機器7の何れかから表示要求を受け取ることを予測する。この予測の方法については後で詳しく説明する。
リソース割当部11は、何れかの車載機器から表示要求を受け取った時の他に、予測部14が表示要求を受け取ることを予測した時にも、その予測された表示要求に対してリソースを割り当てる。すなわち、オーディオ機器4またはカーナビ機器5からの表示要求に対しては、その表示要求を受け取った時にリソースが割り当てられるが、前方安全機器6または車線変更安全機器7からの表示要求(以下、走行安全の表示要求と呼ぶ)に対しては、表示要求を受け取ることを予測した上で、事前にリソースを割り当てておく。詳細には後述するが、走行安全の表示要求に対しては、こうして事前にリソースを割り当てておくことで、走行安全の画像の表示が遅延することを回避することが可能となる。
A−2.走行安全表示処理 :
図3には、表示制御装置10が実行する走行安全表示処理(S100)のフローチャートが示されている。走行安全表示処理(S100)は、各車載機器のうち、前方安全機器6または車線変更安全機器7から出力される情報を表示するための処理である。
走行安全表示処理(S100)を開始すると、先ず始めに、車両1の周囲の状況を示す情報を取得する(S101)。以下では、車両1の周囲の状況を示す情報として、車両1の周囲に存在する他車両との相対位置を取得するものとして説明する。
続いて、自車両と他車両との相対位置の時間変化を取得する(S102)。後述するように、走行安全表示処理は、一定周期で繰り返し実行されており、一定周期毎にS101で周囲の状況(ここでは他車両との相対位置)が取得されている。そこで、S102では、過去に取得された相対位置と、この度の周期で取得した相対位置との変化から、相対位置の時間変化を取得する。
そして、取得した相対位置の時間変化に基づいて、走行安全の表示要求を受けると予測されるか否かを判断する(S103)。
図4には、走行安全の表示要求を受けることの予測の仕方が例示されている。図4(a)には、自車両である車両1と、他車両Aあるいは他車両Bとの位置関係が示されている。図示されるように、車両1の中心を原点oとして、車両1の進行方向と平行に(図示した例では、車両1の進行方向に対して後ろ向きに)x軸を設定し、x軸と直角に(図示した例では、車両1の進行方向に対して後ろ向きに)y軸を設定する。すると、車両1と他車両Aあるいは他車両Bとの相対位置は、相対座標の座標値として表すことができる。例えば、図4(a)に示したように、時刻t1での他車両Aの相対位置は、相対座標(X1,Y1)によって表すことができ、他車両Bの相対位置は、相対座標(X2,Y2)によって表すことができる。
また、図4(b)には、時刻t1から時間が経った時刻t2での、車両1に対する各車両の相対位置が示されている。図示されるように、他車両Aは相対座標(X3,Y3)に存在し、他車両Bは相対座標(X4,Y4)に存在する。ここで、図4(b)における他車両Aの座標値から図4(a)における他車両Aの座標値を引算すると、時刻t1から時刻t2までの時間において、他車両Aが車両1に対してどれだけ移動したかを示す相対位置の変化量(X3−X1,Y3−Y1)が求まる。他車両Bについても同様にして車両1に対する相対位置の変化量(X4−X2,Y4−Y2)が求まる。
図4(c)には、車両1の位置を基準として、車両1に対する他車両Aや他車両Bの相対位置の変化量が示されている。図中に示した黒塗りの矢印は、時刻t1から時刻t2までの間に生じた他車両Aについての相対位置の変化量を表している。この矢印から、他車両Aが近付いているのか否かや、近付く速さを検出することができる。この時、x軸方向およびy軸方向のそれぞれについて、他車両Aが近付いているのか否かや、近付く速さを検出することもできる。
そして、これらの情報、すなわち、車両1に対する他車両Aの相対位置や、他車両Aが近付いているのか否か、近付く速さ、更に、場合によっては、x軸方向およびy軸方向のそれぞれについての情報に基づいて、走行安全の表示要求があるか否かを予測することができる。例えば、車両1に対する他車両Aの衝突時間を算出して、衝突時間が所定値以下であった場合には、走行安全の表示要求があると予測することができる。ここで、衝突時間とは、相対的な距離を、距離の変化速度で除算して得られる値である。
また、単に衝突時間を算出するのではなく、所定の時間周期で衝突時間を算出して、時間の経過と共に衝突時間が長くなっているのか、短くなっているのかを検出する。そして、衝突時間が時間の経過と共に短くなっており、且つ、衝突時間の値が既にある程度まで短くなっている場合には、走行安全の表示要求があると予測するようにしてもよい。
他車両Bについても同様にして、走行安全の表示要求があるか否かを予測することができる。すなわち、時刻t1から時刻t2までの間に生じた他車両Bについての相対位置の変化量は、図4(c)中に斜線を付した矢印として求めることができる。そして、この矢印から、他車両Bが近付いているのか否かや、近付く速さなどを検出することができ、得られた検出結果に基づいて、他車両Aの場合と同様にして、走行安全の表示要求があるか否かを予測することができる。
相対位置の変化量から、走行安全の表示要求があるか否かの予測精度についての情報も取得することができる。例えば、上述したように衝突時間に基づいて予測する場合には、衝突時間が小さいほど、走行安全の表示要求がある可能性が高いと判断することができる。あるいは、衝突時間の時間変化に基づいて予測する場合には、衝突時間が所定の閾値時間まで短くなるために要する所要時間を算出して、その所要時間が短いほど、走行安全の表示要求がある可能性が高いと判断するようにしてもよい。
以上では、表示要求を受けると予測される場合について説明したが、車両1の周囲に他車両が検出されない場合や、検出した他車両が車両1に近づいていない場合には、前方安全機器6および車線変更安全機器7の何れからも表示要求を受けると予測されることはない。
図3に示した走行安全表示処理のS103では、以上のようにして、走行安全の表示要求を受けると予測されるか否かを判断する。その結果、表示要求を受けると予測されなかった場合は(S103:no)、処理の先頭に戻って、再度、周囲の情報を取得する(S101)。
これに対して、表示要求を受けると予測された場合には(S103:yes)、予測した表示要求に応じて画像を表示する処理のためのリソースを確保する(S104)。
例えば、前方安全機器6からの表示要求を受けると予測した場合には、前方安全機器6からの表示要求に対する処理を実行するためのリソースを確保する。また、車線変更安全機器7からの表示要求を受けると予測した場合には、車線変更安全機器7用にリソースを確保する。
尚、リソースを確保するに際しては、実際に表示要求があったときに必要となる全量のリソースを確保するようにしても良いが、あくまでも予測に対してリソースを確保するので、確保したリソースが無駄になる場合も起こりえる。従って、全量のリソースを確保するのではなく、所定割合(例えば50%、あるいは75%など)のリソースを確保するようにしても良い。また、表示要求がある可能性が高くなるほど、高い割合でリソースを確保するようにしても良い。
図5には、走行安全の表示要求を予測してリソースを確保することによる効果が示されている。図5(a)は、走行安全の表示要求を予測してリソースを確保しない場合を表しており、図5(b)は、走行安全の表示要求を予測してリソースを確保しない場合を表している。図示されるように、横軸に時間を採り、縦軸に、全リソースに対するリソース使用率を採ると、リソース使用率は時間の経過と共に変化する。
例えば、図5(a)に示したように、オーディオ機器4からの表示要求に応じて、オーディオ機器4に関する画像(以下、オーディオ画像)を表示している状態で、カーナビ機器5からの表示要求を受け取ると、リソース使用率は増加する。そして、その状態から更に、前方安全機器6または車線変更安全機器7からの走行安全のための表示要求を受け取っても、十分なリソースを割り当てることができないことが生じ得る。このような事態が生じると、前方安全機器6または車線変更安全機器7による安全支援のための画像(以下、走行安全画像)を迅速に表示することができなくなる。走行安全画像を迅速に表示できない事態は、走行の安全を確保する観点から好ましいことではない。
そこで、図5(b)に示したように、前方安全機器6または車線変更安全機器7からの表示要求があるものと予測された場合には、実際に表示要求がされる前に、走行安全画像を表示するためのリソースを確保してしまう。この場合、リソースを確保した分だけ、残りのリソースが少なくなる。その結果、残ったリソース量によっては、他の車載機器からの表示要求に対して割り当てられるリソースが不足する事態も生じ得る。図5(b)に示した例ではカーナビ機器5からの表示要求に対して割り当てるリソースが不足している。
このような事態が生じると、カーナビ機器5のための画像を迅速に表示することができなくなる。尚、前方安全機器6または車線変更安全機器7以外の車載機器(例えばオーディオ機器4や「カーナビ機器5など)のための画像を、走行安全画像と区別して、一般画像と呼ぶことがあるものとする。
しかし、前方安全機器6または車線変更安全機器7からの表示要求があった場合には、予め確保しておいたリソースを割り当てることができるので、走行安全画像を迅速に表示することが可能となる。もちろん、カーナビ機器5のための画像などの一般画像についても迅速に表示可能な方が望ましいが、一般画像の表示が遅れても走行の安全に影響することはない。これに対して、走行安全画像の表示が遅れると走行の安全に大きく影響し得る。従って、図5(b)に例示したように、走行安全の表示要求を予測してリソースを確保しておくことで、車両1の走行安全を確保することが可能となる。
尚、走行安全の表示要求の予測に応じて確保するリソースの分量については、次のようにすることができる。先ず、前方安全機器6や車線変更安全機器7が必要とするリソースの最大量を予め把握しておく。そして、最大量を確保する。あるいは、最大量に対して一定割合のリソース量を確保してもよい。
更には、走行安全の表示要求があると予測した状況に応じて、モニター画面3にどのような走行安全画像が表示されるかは、ある程度は予測できるから、その予測に応じた分量のリソースを確保するようにしても良い。
また、複数の車載機器から走行安全の表示要求を受けると予測し、それぞれの車載機器に対してリソースを確保する場合には、予測された可能性が高い表示要求に対して、多くのリソースを確保するようにしてもよい。
また、図5(b)に示した例では、走行安全の表示要求を予測した時点で確保する分量のリソースが使用されておらず、そのままリソースを確保することができるが、この時点で既に多くのリソースが使用中で、必要とする分量のリソースを直ぐに確保できない場合も考えられる。その場合、リソースが空き次第、順次確保していけばよい。あるいは、オーディオ機器4やカーナビ機器5などによる一般画像の解像度や色数を落としたり、装飾的な表示を中断したりして、一般画像の表示に使用しているリソースを削減すれば、より迅速に走行安全画像の表示に必要なリソースを確保することが可能となる。
図3の走行安全表示処理では、走行安全の表示要求があると予測すると(S103:yes)、以上のようにしてリソースを確保する(S104)。尚、ここでは、走行安全の表示要求に対して事前にリソースを割り当てることを「リソースを確保する」と言い表している。
続いて、走行安全の表示要求を受けたか否かを判断する(S105)。その結果、走行安全の表示要求を受けたと判断されたら(S105:yes)、走行安全画像を表示して(S106)、走行安全表示処理(S100)の先頭に戻る。
図6には、モニター画面3に表示される走行安全画像の一例が示されている。図示されるように、この走行安全画像には、自車両である車両1の右後方から他車両Bが接近中である様子が、車両1と他車両Bとの位置関係や他車両Bの車種や色などの実際の状況に即して表されている。このような走行安全画像を表示するためには、以下のような処理が必要となる。
先ず、こうした走行安全画像の表示要求をした車線変更安全機器7からは、車両1に対する他車両Bの相対位置を表す情報と、車両1の後部を表す画像情報と、他車両Bの後部を表す画像情報と、道路を表す画像情報とが出力される。これを受けて、表示制御装置10は、車両1と他車両Bとの位置関係に即して、道路を表す画像上に車両1の後部を表す画像と他車両Bの後部を表す画像とを配置することによって、走行安全画像を生成した後、生成した走行安全画像をモニター画面3に表示する。
このような走行安全画像を表示すると、車両1の運転者は、車両1の右後方から他車両Bが接近しているということを直感的に把握し易くなり、車線変更安全機器7による注意喚起を効果的に実行することができる。ただし、こうした把握し易い画像を表示するためには、上記のような処理を実行する必要があり、多くのリソースが必要となる。この点、本実施例の走行安全表示処理(S100)では、上述したようにリソースを確保しているため、たとえカーナビ画像を表示している最中であったとしても、上記のような処理を遅滞なく実行することができる。
また、走行安全の表示要求を受けることを予測してリソースを確保したら、実際に、その表示要求を受ける前に、走行安全画像の生成を開始するようにしてもよい。
例えば、図6に示した走行安全画像を生成する場合、表示制御装置10は、車線変更安全機器7から出力される様々な情報を使用する。これらの情報には、車両1に対する他車両Bの相対位置や、他車両Bの車種や色などの情報が含まれている。そして、これらの情報は、車両1の後部に搭載されたカメラ8Rの撮影画像を解析すれば取得できる。また、道路を表す画像についても撮影画像から取得できる。後続車両である他車両Bを後ろから見た画像については、撮影画像からは直接取得することができないが、他車両Bの車種や色が分かれば、予め備えておいたデータベースに照合して、その車種および色の車両の後部を表す画像を取得することができる。このように、表示制御装置10は、車載機器から出力される前であっても、走行安全画像を生成するために必要な情報を取得することができる。
このように、走行安全画像を生成するために必要な情報を取得して、走行安全画像を予め準備しておけば、実際に表示要求を受け取ったときに、走行安全画像の表示を遅延なく確実に開始することができる。
もちろん、図6に示した走行安全画像は一例に過ぎず、車両1と他車両Bとの位置関係をこれらの車両の前部が見えるサイドミラーのような視点で表示したり、これらの車両の位置関係を真上から見下ろす図4のような視点で表示したりしてもよい。
また、車線変更安全機器7が実行する安全支援の機能が運転者の注意喚起に留まらず、車線変更を禁止するようにステアリング操作に介入する場合には、故障が発生したなどと運転者が誤解しないように「ステアリング介入中」などとモニター画面3に表示することが考えられる。こうした内容を表示する画像であっても、上記と同様にして表示要求を受けることを予測できるし、リソースを確保して迅速に表示する利益があるため、本実施例の走行安全画像に該当する。
ここまでは、走行安全の表示要求を受けたか否かの判断(図3のS105)において、走行安全の表示要求を受けたと判断された場合(S105:yes)について説明してきた。しかし、走行安全の表示要求は、前方安全機器6や車線変更安全機器7の内部で実行される処理に基づいてなされるものであり、表示制御装置10が予測したからといって、実際に表示要求を受けるとは限らない。そこで、走行安全の表示要求を受けたと判断されない場合(S105:no)については、リソースの確保を継続するか否かを確認するために、以下の処理を実行する。
先ず、車両1の周囲の状況を示す情報を取得する(S107)。先ほどのS105の判断では、最初の処理S101で取得した周囲の状況を示す情報を利用しており、リソースの確保を継続するか否かを確認するためには、新しく情報を取得し直す必要がある。次に、新たな情報に基づいて、再び、自車両と他車両との相対位置の時間変化を確認し(S108)、走行安全の表示要求を受けると引き続き予測されるか否かを判断する(S109)。この判断は、図4を示して上述した予測の仕方に基づいて行えばよい。上述したS103では、走行安全の表示要求を受けると予測しており、ここではその予測の根拠となった車両1の周囲の状況が継続していれば、走行安全の表示要求を受けると引き続き予測されることになる(S109:yes)。その場合、S105の処理に戻って、走行安全の表示要求を受けたか否かを判断する。
これに対して、走行安全の表示要求を受けると引き続き予測されない場合には(S109:no)、S104の処理で確保していたリソースを解放する(S110)。上述したように、走行安全画像を表示するためのリソースを確保している間は、その分のリソースについては、オーディオ画像またはカーナビ画像の一般画像を表示するためのリソースとして使用することができない。従って、走行安全の表示要求を受けると予測されなくなった以上は、確保していたリソースを解放することで、一般画像を表示するためのリソースとして使用できるようにするということである。そして、確保していたリソースを解放した後は(S110)、走行安全表示処理(S100)の先頭に戻って、ここまで説明してきた一連の処理を再度実行する。
走行安全の表示要求があるか否かの予測(S103)について、上述の図4を用いた説明では、車両1に対する他車両の相対位置の変化量から、走行安全の表示要求があるか否かの可能性の高さを判断できることを説明した。このとき、運転者の運転傾向を考慮して可能性の高さを判断してもよい。例えば、前方の安全確認を疎かにしがちであるという運転者の運転傾向がわかっていれば、図4に示した状況では、前方安全機器6から走行安全の表示要求を受ける可能性が高いと考えられるため、前方安全機器6に対して優先してリソースを確保するとよい。こうした運転傾向は、普段の運転状況を記録して蓄積した情報に基づいて把握することができるし、運転者自らが設定するようにしてもよい。
また、図4には他車両Aと他車両Bとが車両1の近くに存在する状況を示したが、より遠くに居る状況であっても、カメラ8F,8Rやレーダー9a〜9dから取得される情報に基づいてこれらの他車両を検出することは可能である。もっとも、車両1から遠い位置に存在する他車両についてまで、予測のための監視対象にすると、予測時の演算のためのリソースを多く使用してしまうことになる。こうした演算のためのリソースと、モニター画面3に画像を表示するためのリソースとが、ハードウェア上、別個であれば、本実施例で問題とする走行安全画像の表示遅延には関係しないが、ハードウェアが共通であれば、監視対象とする他車両が増えることが走行安全画像の表示遅延の原因となってしまう。こうしたことに鑑みて、他車両の動向を監視する領域を所定範囲内に設定することで、予測時の演算のためのリソースを節約するとよい。このようにしても、車両1から遠くに存在する他車両に起因して走行安全の表示要求を受ける可能性は低いため、走行安全の表示要求を受けることの予測に及ぼす影響は少ないと考えられる。
また、こうした他車両の動向を監視する領域(以下、監視領域と呼ぶ)を状況に応じて大きくしたり小さくしたりすると、走行安全の表示要求を受けることの予測を的確に実行しつつ、不要な処理負担を削減することができる。例えば、車両1の走行速度が大きければ、監視領域を広げた方がより確実に予測できるし、走行速度が小さければ、監視領域を狭めて処理負担を削減できる。また、路面が凍結していれば、車両1の制動距離が長くなることから前方安全機器6や車線変更安全機器7から早めに表示要求を受けると考えられるため、表示制御装置10の監視領域についても広げた方がよい。こうした監視領域の増減のために考慮する要素としては他に、道路の形状が直線であるか曲線であるかといった違いや、運転の視界に影響を与える天候などが考えられる。こうした状況を示す情報については、車両1に備わる地図情報や各種のセンサー類から取得してもよいし、外部と通信して取得してもよい。
B.第2実施例 :
上述した第1実施例の表示制御装置10は、カメラ8F,8Rおよびレーダー9a〜9dから車両1の周囲の状況を示す情報を取得し、その情報に基づいて前方安全機器6または車線変更安全機器7から走行安全の表示要求を受けることを予測していた。そして、この予測は、車両1と他車両との相対位置を解析することによって行われていた。しかし、前方安全機器6および車線変更安全機器7はそれぞれ、車両1が他車両と衝突する可能性が高まったという状況を検出するために、車両1と他車両との相対位置を、表示制御装置10とは別個に解析している。このことに着目して、第2実施例の表示制御装置20は、前方安全機器6および車線変更安全機器7から情報を取得し、その情報に基づいて走行安全の表示要求を受けることを予測する。以下では、このような第2実施例について、第1実施例と共通する点については説明を援用し、異なる点に焦点を当てて説明する。
B−1.第2実施例の装置構成 :
図7には、表示制御装置20の内部の構造を表すブロック図が示されている。図示されるように、表示制御装置20は、リソース割当部21と、画像生成表示部22と、予備情報取得部23と、予測部24とを備えている。
リソース割当部21は、第1実施例と同様に、オーディオ機器4や、カーナビ機器5、前方安全機器6、車線変更安全機器7の何れかの車載機器から受け取った表示要求に対してリソースを割り当てる。また、画像生成表示部22についても第1実施例と同様に、表示要求をした車載機器から出力された情報に基づいて、その情報を視覚化した画像を生成し、その画像をモニター画面3に表示する。
予備情報取得部23は、前方安全機器36および車線変更安全機器37から、予備情報を取得する。予備情報とは、前方安全機器36および車線変更安全機器37の車載機器が走行安全の表示要求を出力する可能性が高い状況であることを示す情報である。車載機器はそれぞれ、車両1と他車両との相対位置やその変化量を把握し、これらの値が所定の閾値を超えたことを条件として、運転者に対して注意喚起するなどの安全支援を実行する。従って、車載機器はそれぞれ、車両1と他車両との相対位置やその変化量が、安全支援を実行する条件としての閾値を超えた段階に限られず、その閾値に近い値を示しているという予備的な段階(以下、予備段階と呼ぶ)についても把握していることになる。そこで、予備情報取得部23は、こうした予備段階になったという情報を予備情報として取得する。尚、予備情報取得部23は、本発明の「情報取得部」に対応する。
第2実施例の前方安全機器36および車線変更安全機器37はそれぞれ、車両1と他車両との相対位置やその変化量について、予備段階として検出する条件となる閾値を設定し、その閾値を超えたら、その旨を示す情報を予備情報として出力する機能を備える。予備段階を検出する条件としての閾値は、安全支援を実行する条件としての閾値よりも低く、かつ、これに近い値に設定されることになる。
予測部24は、予備情報取得部23が予備情報を取得したことに基づいて、走行安全の表示要求を受けることを予測する。例えば、前方安全機器6または車線変更安全機器7のうち何れか一方の車載機器から予備情報が出力された場合には、その予備情報を出力した車載機器から走行安全の表示要求を受けると予測する。また、予備情報の中に、車両1と他車両との相対位置やその変化量が、安全支援を実行する条件にどれだけ近いかを示す情報が含まれていれば、その情報に基づいて走行安全の表示要求を受ける可能性についても予測することができる。
B−2.走行安全表示処理 :
図8には、表示制御装置20が実行する走行安全表示処理(S200)のフローチャートが示されている。走行安全表示処理(S200)を開始すると、先ず始めに、前方安全機器6または車線変更安全機器7の車載機器から予備情報を取得したか否かを判断する(S201)。その結果、予備情報を取得していなければ(S201:no)、この判断を繰り返す。そして、予備情報を取得したら(S201:yes)、その予備情報を出力した車載機器から走行安全の表示要求を受けることを予測する(S202)。
走行安全の表示要求を受けることを予測したら(S202)、予備情報を出力した車載機器に対してリソースを確保し(S203)、走行安全の表示要求を受けたか否かを判断する(S204)。
このS204の判断の結果、走行安全の表示要求を受けたら(S204:yes)、車載機器から出力された情報に基づいて走行安全画像を表示し(S205)、走行安全表示処理(S200)の先頭に戻る。リソースの確保や走行安全画像の表示については第1実施例と同様にして行う。
一方、S204の判断の結果、走行安全の表示要求を受けていなければ(S204:no)、S201で取得した予備情報を出力した車載機器に対して、予備段階の継続状況を確認する(S206)。これを受けた車載機器は、車両1と他車両との相対位置などの値が、予備段階を検出する条件としての閾値を未だ超えたままか否かを回答する。表示制御装置20は、この回答の内容に基づいて、走行安全の表示要求を受けると引き続き予測されるか否かを判断する(S207)。
車載機器からの回答が、所定の閾値を超えたままである旨の回答であれば、走行安全の表示要求を受けると引き続き予測されることになる(S207:yes)。この場合、S204の処理に戻って、再度、走行安全の表示要求を受けたか否かを判断する。
これに対して、車載機器からの回答が、所定の閾値を超えていない旨の回答であれば、走行安全の表示要求を受けると引き続き予測されないことになる(S207:no)。この場合、確保していたリソースを解放して(S208)、走行安全表示処理(S200)の処理の先頭に戻る。
以上説明したように、第2実施例の表示制御装置20は、前方安全機器6や車線変更安全機器7の車載機器が解析した車両1の周囲の状況を示す情報を利用して、その車載機器から表示要求を受けることを予測する。そのため、独自に車両1の周囲の状況を示す情報を解析して予測する第1実施例よりも予測の確実性が増し、また、表示制御装置20の処理負担を軽減することができる。
以上、第1実施例および第2実施例について説明したが、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において更に種々の態様で実施することができる。
例えば、上記の実施例で説明した走行安全画像を表示する車載機器は、車両同士の衝突を回避するためのものであったが、歩行者や障害物との衝突を回避するための車載機器であっても、本発明によって、走行安全画像を遅滞なく表示することができる。その場合、走行安全の表示要求を受けることの予測は以下のようにすればよい。すなわち、車両1の周囲の状況を示す情報として歩行者や障害物などの位置情報を取得すれば、第1実施例と同じようにして、車両1に対する歩行者や障害物などの相対位置やその変化量がわかるため、車載機器から走行安全の表示要求を受けることを予測できる。また、第2実施例と同じようにして、車載機器側から予備情報を取得することによって走行安全の表示要求を受けることを予測することもできる。
1…車両、 2…車載ネットワーク、 3…モニター画面、
4…オーディオ機器、 5…カーナビ機器、 6…前方安全機器、
7…車線変更安全機器、 8F,8R…カメラ、 9a〜9d…レーダー、
10…表示制御装置、 11…リソース割当部、 12…画像生成表示部、
13…情報取得部、 14…予測部、 20…表示制御装置、
21…リソース割当部、 22…画像生成表示部、 23…予備情報取得部、
24…予測部。

Claims (5)

  1. 走行安全用の車載機器(6,7)を含む複数の車載機器(4〜7)とモニター画面(3)とを備える車両(1)に搭載されて、前記モニター画面への表示要求を前記車載機器から受け取ると、該車載機器からの情報に基づいて画像を生成した後、該生成した画像を前記モニター画面に表示する制御を行う表示制御装置(10)であって、
    前記車両の周囲の状況を示す情報を取得する情報取得部(13)と、
    前記車両の周囲の状況を示す情報に基づいて、前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取るか否かを予測する予測部(14)と、
    前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取ると予測された場合には予測された前記表示要求に対する処理を実行するためのリソースを割り当てるリソース割当部(11)と、
    前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取ったら、該表示要求に対して割り当てられた前記リソースを用いて、前記画像を生成して前記モニター画面に表示する画像生成表示部(12)
    を備えることを特徴とする表示制御装置。
  2. 請求項1に記載の表示制御装置であって、
    前記情報取得部は、前記車両の周囲の状況を示す情報として、前記車両に対する他車両または歩行者または障害物の位置の時間変化を示す情報を取得し、
    前記予測部は、前記車両に対する他車両または歩行者または障害物の位置の時間変化に基づいて、前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取るか否かを予測する
    ことを特徴とする表示制御装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の表示制御装置であって、
    前記予測部は、前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取るか否かを、該表示要求を受け取る可能性と共に予測しており、
    前記リソース割当部は、前記表示要求を受け取る可能性に応じて、割り当てるリソース量を異ならせる
    ことを特徴とする表示制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の表示制御装置であって、
    前記リソース割当部は、前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取ると予測されて前記リソースを割り当てた後も、該予測の内容が、該表示要求を受け取らないとの内容に変更された場合には、該表示要求に対して割り当てていたリソースを解放する
    ことを特徴とする表示制御装置。
  5. 走行安全用の車載機器(6,7)を含む複数の車載機器(4〜7)とモニター画面(3)とを備える車両(1)に適用されて、前記モニター画面への表示要求を前記車載機器から受け取ると、該車載機器からの情報に基づいて画像を生成した後、該生成した画像を前記モニター画面に表示する制御を行う表示制御方法(S100)であって、
    前記車両の周囲の状況を示す情報を取得する工程(S101)と、
    前記車両の周囲の状況を示す情報に基づいて、前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取るか否かを予測する工程(S103)と、
    前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取ると予測された場合には、予測された前記表示要求に対する処理を実行するためのリソースを割り当てる工程(S104)と、
    前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取ったか否かを判断する工程(S105)と、
    前記走行安全用の車載機器から前記表示要求を受け取ったら、該表示要求に対して割り当てられた前記リソースを用いて、前記画像を生成して前記モニター画面に表示する工程(S106)と
    を備える表示制御方法。
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