JP2011118723A - 車両の衝突を回避するための装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者の急ぎ度合いを考慮して衝突可能性を判定し、より的確なタイミングで衝突回避動作を発動できるようにする。
【解決手段】車両が一時停止したときの該車両の走行状態に基づいて、該車両の運転についての急ぎ度合いを判定し、該判定された急ぎ度合いに応じて、該一時停止した後に車両が発進するときの加速度(Ga)を推定する。車両が発進してから、該推定された加速度に基づいて、接近してくる移動物体との衝突の可能性を判定し、該衝突の可能性の判定結果に基づいて、衝突回避のための動作を発動する。
【選択図】図6

Description

この発明は、車両の衝突を回避するための装置に関する。
車両が他の車両等の移動物体と衝突することを回避するための様々な装置が提案されている。下記の特許文献1には、広角のカメラにより撮像された画像から移動中の移動体を抽出し、自車両が現状のまま走行を継続したときに移動体と衝突するおそれがあるか否かを判断し、衝突のおそれがあると判断されたときに衝突回避の措置を自動的にとることが記載されている。
特開2001−101592号公報
自車両が他の車両等の移動物体と衝突する可能性を判断する際に、上記のような従来の技術では、自車両が現状の走行を維持することを前提としている。しかしながら、自車両の走行状態は、運転者の心理状態によって影響を受けやすく、該心理状態を何ら考慮することなく衝突可能性を判断すると、誤った判断に至るおそれがあり、適切なタイミングで衝突回避のための動作を発動させることができないことがある。
特に、運転者が、通常の運転よりも急いた運転(急ぎ運転と呼ぶ)を行っているとき、通常運転時よりも急な減速や加速が行われやすい。たとえば、図7に示すように、交差点に向けて、自車両Aと他の車両Bが進行しているとする。符号201は、所定時間後の、通常運転を行った場合の自車両Aの位置を示し、符号203は、該所定時間後の、急ぎ運転を行った場合の自車両Aの位置を示している。急ぎ運転を行った場合の進行距離L2は、通常運転を行った場合の進行距離L1よりも長い。したがって、急ぎ運転を行った場合には、符号205で示されるように、接近してきた他の車両Bと衝突する可能性がある。しかし、通常運転を前提として衝突可能性を判定すると、接近してきた他の車両Bと衝突する可能性はないと判定されるおそれがあり、結果として、衝突回避のための動作に遅れが生じるおそれがある。
したがって、自車両の急ぎ度合いを考慮して、衝突可能性を判断することのできる手法が望まれている。
この発明の一つの側面によると、車両に搭載され、衝突を回避するための装置は、該車両が一時停止したときの該車両の走行状態に基づいて、該車両の運転についての急ぎ度合いを判定する手段と、前記判定された急ぎ度合いに応じて、該一時停止した後に車両が発進するときの加速度(Ga)を推定する手段と、前記車両の前部に配置され、該車両の周辺の物体を検出する物体検出手段と、前記検出された物体のうち、該車両に向けて接近してくる移動物体を判定する手段と、前記車両が発進してから、前記推定された加速度に基づいて、前記判定された移動物体との衝突の可能性を判定する判定手段と、前記衝突の可能性の判定結果に基づいて、衝突回避のための動作を発動する手段と、を備える。
車両の運転者が、「急ぎ」の気持ちを有する心理状態にあるとき、車両の運転操作が粗くなり、車両の走行状態に影響を及ぼすことが多い。本発明によれば、車両の一時停止時の走行状態に基づいて、どの程度急いでいるのかどうかを判定し、該判定した急ぎ度合いに応じて、発進したときの加速度を推定する。したがって、発進したときの、接近してくる移動物体と衝突の可能性を、急ぎの心理状態を反映した形態で判定することができる。衝突可能性の判定精度を向上させることができるので、衝突回避のための動作を、より適切なタイミングで発動させることができる。
この発明の一実施形態によると、前記判定手段は、前記推定された加速度に基づいて、前記車両が、前記移動物体の予測進行経路に進入する時間および該予測進行経路から退出する時間を算出すると共に、該移動物体が、該車両の予測進行経路に進入する時間および該予測進行経路から退出する時間を算出し、該車両の進入時間および退出時間と、該移動物体の進入時間および退出時間とに基づいて、前記衝突の可能性を判定する。
この発明によれば、車両について推定された加速度は、該車両の急ぎ度合いを反映した値であるので、該車両が、移動物体の予測進行経路に進入する時間および該予測進行経路から退出する時間を、急ぎ度合いに応じた値として算出することができる。したがって、衝突可能性の判定精度を向上させることができる。
本発明のその他の特徴及び利点については、以下の詳細な説明から明らかである。
この発明の一実施例に従う、衝突回避のための装置のブロック図。 この発明の一実施例に従う、車両が一時停止する時の、通常運転時と急ぎ運転時の車速および減速度を示す図。 この発明の一実施例に従う、急ぎ度合いに応じた補正係数を規定するマップを示す図。 この発明の一実施例に従う、衝突可能性を判定する手法を説明するための図。 この発明の一実施例に従う、衝突回避のための装置の動作を示すフローチャート。 この発明の一実施例に従う、衝突回避のための装置の動作を示すフローチャート。 通常運転時と急ぎ運転時とで衝突可能性の判定結果が異なる状況を説明するための図。
次に図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。図1は、この発明の一実施形態に従う、車両に搭載され、該車両の衝突を回避するための装置10を示す。該装置10は、外界センサ11と、車両状態センサ12と、処理装置13と、衝突回避支援装置15とを備えている。
外界センサ11は、この実施形態では、車両の前部に設けられ、車両の周辺に存在する物体を検出する。好ましくは、外界センサ11は、車両の進行経路に交差する道路上を該車両に向けて接近してくる移動物体を検出するため、車両の前方の左および(または)右の所定領域を検知するように、車両の前部の左および(または)右端部(たとえば、フロントバンパの左および(または)右端部)に設けられている。外界センサ11は、たとえばミリ波やレーザなどの電磁波によるレーダ装置および(または)車両の周辺を撮像する撮像装置を備えるよう構成されることができる。代替的に、たとえば広角のレーザーレーダ等、広い視野角を有するレーダ装置および(または)撮像装置で外界センサ11を実現する場合には、車両の前端中央部に設けてもよい。
レーダ装置は、任意の既知の適切なレーダ装置で実現されることができる。レーダ装置は、たとえば、自車両の外界に設定された検出対象領域を、複数の角度領域に分割し、各角度領域を走査するよう電磁波の発信信号を発信する。各発信信号が、自車両の外部の物体(たとえば、他車両や構造物など)によって反射されることで生じた反射信号を受信し、レーダ装置から該物体までの距離および方位を示す信号を生成し、処理装置13に出力する。
また、撮像装置は、任意の既知の適切な撮像装置で実現されることができる。撮像装置は、1または複数のカメラにより撮像された画像を取得し、該画像データを処理装置13に出力する。
車両状態センサ12は、自車両の走行状態を検出するためのセンサを備えている。この実施形態では、自車両の走行状態には、自車両の速度および減速度(負の値で表される加速度)が含まれる。該センサ12は、任意の既知の適切な手段により実現されることができ、たとえば、自車両の駆動輪の回転速度(車輪速)を検出する車輪速センサや、自車両の速度を検出する車速センサや、車体に作用する加速度を検知する加速度センサにより実現されることができる。
処理装置13は、中央処理装置(CPU)およびメモリを備えるコンピュータである電子制御装置(ECU)に実現されることができる。図には、処理装置13によって実現される機能がブロックとして表されている。この実施形態では、処理装置13は、物体情報取得部31、自車両情報取得部33、接近移動物体判定部35、急ぎ判定部37、発進加速度推定部39、衝突可能性判定部41、および衝突回避制御部43を備える。
物体情報取得部31は、外界センサ11の出力信号を所定時間間隔で取得し、該出力信号に基づいて、車両周辺に存在する物体のそれぞれについて、該物体の位置、速度および進行方向を含む物体情報を取得する。外界センサ11がレーダ装置の場合には、レーダ装置から出力される信号に基づいて、該物体の位置を求めることができる。外界センサ11が撮像装置の場合には、該撮像装置から出力される画像データから、撮像されている物体を抽出し、該物体の該画像内における位置に基づいて、該物体の位置を求めることができる。該物体の位置を追跡することにより、該物体の速度および進行方向を求めることができる。たとえば、所定時間における該物体の位置の移動距離を該所定時間で除算することによって、物体の速度を求めることができる。
自車両情報取得部33は、車両状態センサ12の出力信号を、上記の所定時間間隔で取得し、該出力信号に基づいて、自車両の速度および減速度を含む自車両情報を取得する。
また、自車両情報取得部33は、自車両の速度および減速度について、所定の走行距離または走行時間にわたる履歴を保存する。履歴は、その速度および減速度が検出された時点での自車両の位置と対応づけて記録される。自車両の位置は、たとえばナビゲーション装置(図示せず)を自車両に搭載することによって取得されることができる。ナビゲーション装置は、たとえば人工衛星を利用して車両の位置を測定するためのGPS信号を受信することにより、またはセンサによって検出された車速やヨーレート等に基づく自律航法の算出処理によって、自車両の現在位置を検出する機能を備えている。
接近移動物体判定部35は、外界センサ11によって検出された物体のうち、自車両の進行経路に接近してくる移動物体を判定する。たとえば、上記のようにして求めた物体の速度と自車両の速度とに基づいて、移動している物体(移動物体と呼ぶ)を判別する。該判別した移動物体のうち、自車両の進行経路に向かっている物体を、該接近してくる移動物体と判定することができる。
代替的に、自車両の進行経路に交差する道路を判別し、該道路上において自車両の進行経路に向かってくる物体を、接近してくる移動物体と判定してもよい。ここで、交差する道路の判別は、たとえば、外界センサ11を撮像装置で構成して、撮像装置により得た画像データに既知の画像処理を施すことにより行うことができ、または、ナビゲーション装置を車両に搭載して、該ナビゲーション装置の地図情報に基づいて行うことができる。
急ぎ判定部37は、交差点に進入する際の自車両の一時停止行動に基づいて、より具体的には、自車両が該一時停止を行ったときに、前述したように取得された自車両の速度および減速度の履歴に基づいて、自車両の運転者が急いた運転(急ぎ運転)を行っているかどうかを判断する。ここで、急ぎ運転の特性として、以下のような傾向がある。
1)通常運転に比べて、交差点に近づいてから速度を落とす。
2)通常運転に比べて、減速の程度が急である。
上記2点について、図2を参照すると、車両が一時停止したときの、該一時停止地点までの距離に対する、車両の速度と減速度の絶対値の推移について、通常運転の場合と急ぎ運転の場合とが例示されている。横軸は、右方向へ行くほど、一時停止地点に近づくことを示している。符号111および121は、通常運転時の速度および減速度の推移を実線で示し、符号113および123は、急ぎ運転時の速度および減速度の推移を点線で示す。
通常運転の場合には、一時停止地点のかなり手前である地点(一時停止地点からの距離がd1)から減速を開始し、比較的緩やかな減速度で、停止に至る。それに対し、急ぎ運転の場合には、一時停止地点のすぐ手前である地点(一時停止地点からの距離がd2であり、d2<d1)から減速を開始し、比較的大きな減速度で、停止に至る。
このような傾向があるため、上記1)については、減速開始地点が、交差点または該交差点手前に路面標識等で設定されている一時停止場所から所定距離内にあるかどうかを調べることにより、また上記2)については、減速度の大きさ(絶対値)が所定のしきい値より大きいかどうかを調べることにより、急ぎ運転を判別することができる。したがって、この実施形態では、急ぎ判定部37は、自車両情報取得部33によって取得された自車両の速度および減速度の履歴情報から、減速を開始した地点を求めると共に、自車両の減速度を取得し、
条件1)減速開始地点が、交差点または交差点手前に設定されている一時停止場所から所定距離内にあること
条件2)減速度の大きさが、所定のしきい値以上であること、
の2つの条件の少なくとも一方を満たしたときに、急ぎ運転と判定する。代替的に、該2つの条件の両方を満たしたときに、急ぎ運転と判定してもよい。
なお、減速開始地点から減速を開始して一時停止するまでの期間、減速度にばらつきが出るおそれもあるので、該期間の間に所定時間間隔で取得された減速度を平均したものを、上記条件2)の判断に用いることができる。
図示していないが、さらに、急ぎ運転の際には、一時停止してから発進する際に、運転者がブレーキを動作させてからアクセルペダルに踏みかえるまでの時間が短い、という傾向もある。したがって、上記2つの条件に加え、
条件3)ブレーキを動作させてからアクセルペダルを踏むまでの時間が、所定のしきい値以下であること、
という条件を加えてもよい。これら3つの条件のうちの1または複数が満たされたときに、急ぎ運転と判定してもよい。ここで、ブレーキには、ブレーキペダルだけでなく、パーキングブレーキを含めてもよい。ブレーキペダルおよびアクセルペダルには、これらのペダルのオンおよびオフを検出するセンサをそれぞれ設けることができる。ブレーキペダルまたはパーキングブレーキがオフに操作されたときの時間を取得し、その後にアクセルペダルがオンされたときの時間を取得し、これらの間の時間を計測することができる。
図1に戻り、発進加速度推定部39は、急ぎ運転と判定されたならば、自車両がその後に発進するときの加速度Gaを、以下の式(1)のように推定し、急ぎ運転と判定しなければ(すなわち、通常運転と判定されたならば)、該加速度Gaを、以下の式(2)のように推定する。
Ga=k×Anormal (1)
Ga=Anormal (2)
ここで、Anormalは、通常運転時の加速度として想定される値であり、実験等を介して予め設定されることができる(たとえば、0.2G)。kは、急ぎ運転用の補正係数であり、1より大きい値を持ち、好ましくは1.5より小さい値に設定される。急加速しても、通常運転時の加速度の1.5倍以上になることは、ほとんど想定されえないからである。このように、急ぎ運転の場合には、発進したときの加速度が通常運転時よりも大きくなる傾向があるため、補正係数kを、通常運転時の加速度Anormalに乗算する。
代替的に、上記の条件1)から3)のうち、急ぎ運転の判定に用いた条件で判断される値に応じて、急ぎ度合いをさらに細かく判定してもよい。たとえば、条件1)および条件2)を急ぎ運転の判定に用いる場合、減速開始地点の値(交差点までの距離で表される)と、減速度の絶対値との少なくとも一方に応じて、急ぎ度合いをさらに細かく判定し、補正係数kを、該急ぎ度合いに応じて可変とすることができる。減速開始地点の値が小さいほど、また減速度の絶対値が大きいほど、急ぎ度合いが大きいと判定され、よって補正係数kの値は大きくされる。 当然ながら、条件3)を用いる場合には、ブレーキを動作させてからアクセルペダルを踏むまでの時間の値に応じて、補正係数kの値を変更することができる。該時間が小さいほど、補正係数kの値は大きくされる。
具体的には、たとえば、条件1)および2)を用いる場合、減速開始地点の値毎に、または減速開始地点の値の範囲毎に、ポイント(点数)を予め設定する。減速開始地点が交差点に近くなるほど、高いポイントが設定される。また、減速度の絶対値毎に、または該絶対値の範囲毎に、ポイントを予め設定する。減速度の絶対値が大きくなるほど、高いポイントが設定される。検出された減速開始地点の値に応じたポイントと、検出された減速度の絶対値に応じたポイントを加算して、急ぎ度合いの大きさを表す総合ポイントを算出する。該総合ポイントの値に応じて、たとえば図3のような、予め設定されて記憶装置に記憶されたマップを参照し、対応する補正係数kの値を求めることができる。
衝突可能性判定部41は、自車両について推定された加速度Gaを用いて、接近してくる移動物体と衝突の可能性があるかどうかを判断する。ここで、図4を参照すると、道路101と道路103が交差する交差点が示されている。自車両Aは、道路101上を交差点に向けて走行しており、他の車両Bは、道路103上を交差点に向けて走行している。ここで、道路103を交差道路と呼び、車両Bを交差車両と呼ぶ。
車両Aの前部の右側端部に搭載された外界センサ11により、交差車両Bは、その速度および位置が物体情報取得部31により取得され、接近してくる移動物体として判定されている。外界センサ11の位置を原点として、車両Aの進行方向にx軸を設定し、これに垂直な方向にy軸を設定する。交差車両Bについて検出された速度をVyで表し、y方向の位置をPyで表す。
車両Aが、現在の進行方向を保ったまま走行すると仮定した場合の車両Aの進行経路が、網掛けされた領域105で示されている。また、道路103上で交差車両Bが現在の進行方向を保ったまま走行すると仮定した場合の車両Bの進行経路が、網掛けされた領域107で示されている。
自車両Aの、交差車両Bの進行経路107に進入するまでの距離が、dpreで表されている。距離dpreは、任意の手法で算出されることができ、たとえば、交差車両Bの前部の進行方向左側の端部115の位置のx座標値を、距離dpreとして用いてもよい。または、自車両Aの、交差点に進入するまでの距離d3を、たとえばナビゲーション装置に備えられた地図情報から取得し、該距離d3に、交差車両Bの左側側面から道路103の左側端部までの距離d4を加算して、距離dpreを算出してもよい。ここで、距離d4は、予め実験等を介して設定された所定値を用いることができる。
衝突可能性判定部41は、自車両Aが、現在の進行方向に、推定加速度Gaで加速しながら進行すると仮定して、上記の距離dpreに基づいて自車両Aが交差車両Bの進行経路107を通過する時間を算出すると共に、交差車両Bが、現在の速度Vyで進行すると仮定して、距離Pyに基づいて交差車両Bが自車両Aの進行経路105を通過する時間を算出する。両者の通過時間が重なるならば、自車両Aと交差車両Bの予測軌跡が重なると判定する。自車両Aの推定加速度Gaには急ぎの度合いが反映されているので、自車両Aと交差車両Bの予測軌跡が重なるかどうかについて、より良好な精度で判定することができる。したがって、より良好な精度で、自車両Aと交差車両Bの衝突の可能性を判定することができる。
この実施形態では、衝突可能性判定部41は、さらに、自車両Aと交差車両Bの予測軌跡が重なると判定された場合に、自車両Aが、交差車両Bの進行経路107に進入する前に停止するのに、すなわち距離dpreの間に停止するのに必要な減速度を、自車両の速度に基づいて算出する。また、交差車両Bが、自車両Aの進行経路105に進入する前に停止するのに、すなわち距離Pyの間に停止するのに必要な減速度を、交差車両の速度Vyに基づいて算出する。衝突可能性の判定は、両方の減速度の大きさに基づいて行われる。
衝突回避制御部43は、衝突の可能性があると判定されたならば、衝突回避のための制御を実施する。衝突回避のための制御には、任意の適切な制御を含めることができる。一実施形態では、衝突回避のための制御として、報知が行われ、衝突回避支援装置15は、報知装置である。
報知装置は、任意の既知の適切な手法で実現されることができ、たとえば、触覚的伝達装置、視覚的伝達装置、聴覚的伝達装置のうち、任意の1つまたは複数の装置を用いて実現することができる。触覚的伝達装置は、たとえばシートベルト装置や操舵制御装置などであって、衝突回避制御部43から出力される制御信号に応じて、たとえばシートベルトに所定の張力を発生させて運転者が触覚的に知覚可能な締め付け力を作用させたり、ステアリングホイールに運転者が触覚的に知覚可能な振動を発生させることにより、運転者に報知する。
視覚的伝達装置は、たとえば表示装置などであって、衝突回避制御部43からの制御信号に応じて、所定の警報情報を表示したり、所定の警告灯を点滅ないし点灯させることによって、運転者に報知する。聴覚的伝達装置は、たとえばスピーカなどであって、衝突回避制御部43からの制御信号に応じて所定の警報音や音声を出力することによって、運転者に報知する。
他の実施形態では、衝突回避支援装置15は、ブレーキアクチュエータである。衝突回避制御部43は、ブレーキアクチュエータに制御信号を送り、該ブレーキアクチュエータを介して車両のブレーキを作動させる。この場合、距離dpreを進行する間に自車両が停止するような減速度が生じるようブレーキを作動させることができる。
なお、上記の報知およびブレーキ制御のいずれか一方を実施してもよいし、両方を実施してもよい。
図5および図6は、この発明の一実施形態に従う、衝突回避のための装置10の動作のフローチャートである。図5は、急ぎ運転を判定して発進時の加速度を推定するためのプロセスであり、このプロセスは、所定の時間間隔で実行される。
ステップS11において、自車両の一時停止行動の履歴が取得されたかどうかを判断する。これは、図2を参照して説明したように、交差点に進入する前に自車両Aが一時停止する際の減速開始地点および減速度を検出するためである。車両の停止を検出した時点で、一時停止行動の履歴が取得されたと判断することができるので、当該ステップの判断はYesとなり、ステップS12に進む。ここで、車両の停止は、自車両情報取得部33によって取得された車両の速度がゼロになったことを検出することによって判断されることができる。他方、車両の停止が検出されなければ、車両の一時停止行動の履歴が取得されたとはいえないので、当該プロセスを抜ける。
ステップS12において、自車両の進行方向に交差点があるかどうかを判断する。交差点でない場合には、衝突の可能性はないからである。この判断は、任意の適切な手法で行うことができる。たとえば、ナビゲーション装置を自車両に搭載し、ナビゲーション装置に備えられた地図情報と車両の現在位置とに基づいて、車両の進行経路上において、該車両の現在位置から所定距離内に交差点があるかどうかを判断することができる。代替的に、外界センサ11を撮像装置で構成し、撮像された画像から、たとえば交差点を示す路面のマーカの検出等を介して、交差点があるかどうかを判断してもよい。
交差点がないと判断されれば、当該プロセスを抜ける。交差点があると判断されれば、ステップS13に進み、自車両の一時停止行動に関する履歴情報から、減速度および減速開始地点を検出する。前述したように、履歴情報は、自車両の速度および減速度が、自車両の位置と関連づけて記録されている。したがって、減速を開始した地点を算出することができる。この実施例では、減速開始地点は、交差点への進入位置までの距離(m)で表される(図4の場合、距離d3に相当する)。代替的に、前述したように、交差点手前に路面標識等で設定されている一時停止場所までの距離で、減速開始地点を表してもよい。また、前述したように、一時停止行動中の減速度を平均した値を、検出された減速度とすることができる。
ステップS14において、検出された減速度の絶対値を第1の所定値と比較すると共に、検出された減速開始始点を第2の所定値と比較する。検出された減速開始地点が第1の所定値以下であること、および検出された減速度の絶対値が第2の所定値以上であること、の少なくとも一方を満たしたならば、前述したような条件1)および2)の少なくとも一方が満たされたことを示す。したがって、ステップS15において、急ぎ運転であると判定し、ステップS16に進む。他方、減速開始地点が第1の所定値より大きく、かつ、検出された減速度の絶対値が第2の所定値未満である場合には、急ぎ運転ではないと判定し、ステップS16に進む。
ステップS16において、急ぎ運転と判定されたかどうかを判断し、急ぎ運転と判定されたならば、ステップS17において、自車両の発進時の加速度Gaを、前述した式(1)に従って推定する。前述したように、補正係数kは、急ぎ度合いに応じて可変としてもよく、この場合には、ステップS15において、減速開始地点の値および減速度の絶対値に応じて、前述したように急ぎ度合いを算出し、該急ぎ度合いに応じた補正係数kを求めればよい。ステップS16において、急ぎ運転と判定されなければ、通常運転であるので、ステップS18において、自車両の発進時の加速度Gaを、前述した式(2)に従って推定する。その後、当該プロセスを抜ける。
図6は、図5のプロセスによって推定加速度Gaが算出された後に実行される衝突回避のためのプロセスであり、自車両が交差点の通過を終えるまで、所定の時間間隔で繰り返し実行される。説明をわかりやすくするため、図4に示す符号を用いて説明する。
ステップS21において、外界センサ11を介して、自車両周辺の物体を検出し、該物体の情報(位置、速度、進行方向を含む)を取得すると共に、車両状態センサ12を介して、自車両Aの情報(速度を含む)を取得し、これらの情報に基づいて、自車両の進行経路に接近してくる移動物体を判定する。前述したように、図2に示すような交差道路103を判別して、該交差道路103上を、自車両Aの進行経路に向けて接近してくる移動物体を判定するようにしてもよい。この実施例では、判定された移動物体が、図2に示すような交差車両Bである場合を説明する。
ステップS22において、交差車両Bが、現在の速度で、進行方向を一定にしたまま等速運動を行うと仮定し、交差車両Bが、自車両Aの進行経路105に進入するまでの時間T2inと、該進行経路105から退出する(すなわち、自車両前方を通過し終える)までの時間T2outを算出する。図2に示すように、交差車両の速度はVyであり、交差車両Bから、自車両Aの進行経路105までの距離は、Pyであり、これらはステップS21で取得されている。交差車両Bの車両長をL2とすると、これらの算出式は、以下の通りである。
Figure 2011118723
車両長L2は、自車両周辺の車両の車両長として想定される値を予め設定することができる。たとえば、実験等において、或る道路を走行する車両長の平均値を計測し、これを用いることができる。
ステップS23において、自車両Aが、前述したように推定された加速度Gaで、進行方向を一定にしたまま等加速度運動を行うと仮定し、自車両Aが交差車両Bの進行経路107に進入するまでの時間T1inと、該進行経路107から退出するまでの時間T1outとを算出する。自車両Aから、交差車両Bの進行経路107までの距離は、dpreである。Vselfは、自車両AについてステップS21で取得された現在の速度である。自車両Aの車両長をL1とすると、これらの算出式は、以下の通りである。
Figure 2011118723
ステップS24において、T1in<T2in<T1outおよびT2in<T1in<T2outの少なくとも一方が成立するかどうかを判断する。T1in<T2in<T1outが成立するとき、自車両Aが交差点を通過中に、より具体的には自車両Aが交差車両Bの進行経路107を通過中に、交差車両Bが到達することを示す。T2in<T1in<T2outが成立するとき、交差車両Bが交差点を通過中に、より具体的には交差車両Bが自車両Aの進行経路105を通過中に、自車両Aが到達することを示す。したがって、いずれかが成立するとき、ステップS25に進み、自車両Aと交差車両Bの予測軌跡は重なると判定する。いずれも成立しないときは、自車両Aと交差車両Bの予測軌跡は重ならないと判定し、当該プロセスを抜ける。
自車両Aと交差車両Bの予測軌跡が重なるとき、ステップS26において、自車両Aが現時点から減速を開始し、交差車両Bの進行経路107に進入する前に停止するのに必要な減速度G_need1を算出する。自車両Aと交差車両Bの進行経路107との間の距離はdpreであるので、以下の式(7)により、必要な減速度G_need1を算出することができる。
Figure 2011118723
ステップS27において、交差車両Bが現時点から減速を開始し、自車両Aの進行経路105に進入する前に停止するのに必要な減速度G_need2を算出する。該進入するまでの距離はPyであるので、以下の式(8)により、必要な減速度G_need2を算出することができる。
Figure 2011118723
ステップS28において、自車両Aの減速度G_need1の大きさ(絶対値)を、所定のしきい値Thr_G1と比較すると共に、交差車両Bの減速度G_need2の大きさを、所定のしきい値Thr_G2と比較する。自車両Aの減速度G_need1の大きさが、しきい値Thr_G1より大きく、かつ交差車両Bの減速度G_need2の大きさが、しきい値Thr_G2より大きければ、ステップS29において、衝突の可能性があると判定する。両車両の減速度が大きいということは、何らかの衝突回避の支援動作を行わない限り、衝突する可能性が高いと考えることができるからである。ここで、しきい値Thr_G1とThr_G2は、同じ値でもよいし、異なる値でもよい。ステップS28の判断がNoのときには、衝突の可能性がないと判断できるので、当該プロセスを抜ける。
衝突の可能性があると判定されたならば、ステップS30において、衝突回避のための動作を発動する。前述したように、報知およびブレーキ制御の少なくとも一方を行うことができる。衝突の可能性はないと判定されたならば、当該プロセスを抜ける。
前述したように、この実施例では、自車両の予測軌跡と交差車両の予測軌跡とが重なるかどうかを判断すると共に、自車両と交差車両の減速度を算出し、両車両の予測軌跡が重なる場合に、両車両の減速度が大きければ、衝突の可能性があると判断している。代替的に、両車両の予測軌跡が重なる場合に、衝突の可能性があると判断して、衝突回避のための動作を発動してもよい。
上の実施形態では、図4において、外界センサ11が、車両の右前方を検知する形態を例に説明したが、車両の左前方を検知する形態にも、本発明は同様に適用されうる。また、上記の実施形態では、移動物体として自動車を示しているが、移動物体は、自動車に限定されるものではなく、たとえば自転車等の他の移動物体に対しても、本発明は適用されうる。
以上のように、この発明の特定の実施形態について説明したが、本願発明は、これら実施形態に限定されるものではない。
10 衝突回避装置
11 外界センサ
12 車両状態センサ
13 処理装置
15 衝突回避支援装置

Claims (2)

  1. 車両に搭載され、衝突を回避するための装置であって、
    該車両が一時停止したときの該車両の走行状態に基づいて、該車両の運転についての急ぎ度合いを判定する手段と、
    前記判定された急ぎ度合いに応じて、該一時停止した後に車両が発進するときの加速度を推定する手段と、
    前記車両の前部に配置され、該車両の周辺の物体を検出する物体検出手段と、
    前記検出された物体のうち、該車両に向けて接近してくる移動物体を判定する手段と、
    前記車両が発進してから、前記推定された加速度に基づいて、前記判定された移動物体との衝突の可能性を判定する判定手段と、
    前記衝突の可能性の判定結果に基づいて、衝突回避のための動作を発動する手段と、
    を備える、衝突回避装置。
  2. 前記判定手段は、前記推定された加速度に基づいて、前記車両が、前記移動物体の予測進行経路に進入する時間および該予測進行経路から退出する時間を算出すると共に、該移動物体が、該車両の予測進行経路に進入する時間および該予測進行経路から退出する時間を算出し、該車両の進入時間および退出時間と、該移動物体の進入時間および退出時間とに基づいて、前記衝突の可能性を判定する、
    請求項1に記載の衝突回避装置。
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