以下、図面に基づき、本発明を代表する実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る遊技機島10は、複数種類の遊技機1A,1Bを択一的に設置することができるものである。以下、何れかの遊技機1A,1Bを1台単位で設置し組み立てる単体島を例に説明するが、単体島に限定されることなく、2台あるいは3台以上の複数の遊技機1A,1Bを設置する遊技機島であっても良い。なお、各遊技機1A,1Bを総称する際には遊技機1と表記する。また、遊技機島10に関しても総称する他、遊技機1Aを設置した場合は遊技機島10A、遊技機1Bを設置した場合は遊技機島10Bと適宜区別する。
図1は、遊技機島10に遊技機1を設置した状態を示す正面図である。図2は、遊技機島10を示す正面図であり、図3は、遊技機島10を示す斜視図であり、図4は、遊技機島10を示す縦断面図である。また、図5は、遊技機島10を示す分解斜視図である。各図において、(a)は、遊技機1Aがパチンコ機の遊技機島10Aであり、(b)は、遊技機1Bがスロットマシンの遊技機島10Bを示している。なお、本実施の形態では、遊技機1A,1Bの種類として、パチンコ機とスロットマシンの2種類を示すが、この2種類だけに限定されるものではない。
図1〜図5に示すように、遊技機島10は、フロア面に載置するベース台11と、該ベース台11上に立設される支柱20と、該支柱20によって支持され、外径寸法の異なる複数種類の遊技機1A,1Bを収納可能なケース枠30と、を備えて成る。遊技機島10内には、遊技機1の他、遊技機1で使用する遊技媒体を研磨したり循環させるための揚送装置(図示せず)等の遊技設備機器が設置される。かかる遊技機島10は、遊技媒体を循環して繰り返し使用することにより独立して構成される単体島である。
図1(a)において、遊技機1Aは、遊技媒体として遊技球を使用して遊技を行うパチンコ機である。この遊技機1Aの正面には、遊技盤2の他、遊技球を遊技盤2上に打ち出すハンドル3、打ち出す遊技球を貯留する上受け皿4、上受け皿4から溢れ出た遊技球を受ける下受け皿5等が設けられている。かかるパチンコ機である遊技機1Aは、次述する遊技機1Bとは外径寸法が異なり、特にハンドル3は機体の低い位置に設定されている。
図1(b)において、遊技機1Bは、遊技媒体としてメダルを使用して遊技を行うスロットマシンである。この遊技機1Bの正面には、回転する各リール6の他、各リール6を回転させるためのスタートレバー9や、各リール6の回転を停止させるストップボタン7、メダルを貯留する受け皿8等が設けられている。かかるスロットマシンである遊技機1Bは、前述の遊技機1Aとは外径寸法が異なり、特にスタートレバー9やストップボタン7の位置は機体の中央に設定されている。
図4,図5に示すように、ベース台11は、複数のベース部材110と、各ベース部材110を互いに離して配置した状態に位置決めして連結するガイドベース部材120と、により構成されている。図6は、ベース部材110を拡大して示す、上方から見た斜視図(a)、側面図(b)、下方から見た斜視図(c)である。図7は、ガイドベース部材120を下方から見た斜視図である。図8は、ベース台11の組み立て状態を示す、上方から見た斜視図(a)、側面図(b)、下方から見た斜視図(c)である。図9は、ベース部材110をさらに拡大して示す、側面図(a)、部分正面図(b)である。なお、図10は、ガイドベース部材120の作用に関する説明図である。
図6に示すように、ベース部材110は、本実施の形態では左右平行に離隔して配置されるように一対用意され、それぞれフロア面と接地するベース本体111と、該ベース本体111上に立設され、前記支柱20を起立させた状態で下端側を支持する支柱支持部112と、により構成されている。ベース本体111は、細幅の金属板から形成され、金属板の四辺を下方に向けて垂直に折り曲げて厚みを出した部材から成る。
ベース本体111のやや後端寄りの位置には、前後一対に並ぶ支柱支持部112が一体に立設されている。各支柱支持部112の間には、ガイドベース部材120を覆い被せた状態で固定可能な固定手段であるネジ123の取付孔111aが穿設されている。
支柱支持部112は、図示した多角形断面の筒状に形成された金属製の部材であり、その内部に後述する支柱20の下端側を嵌合させる。支柱支持部112の側壁には、嵌合させた支柱20を起立させた状態で下端側を固定可能な固定手段であるネジ113が取り付けられている。
図7,図8に示すように、ガイドベース部材120は、前記ベース部材110の材質(金属)に比して軽量の材質である紙類により平板状に形成されている。ここで紙類とは、詳しくは後述するが積層段ボールや強化段ボールが適している。ガイドベース部材120は、四隅が丸みを帯びた略矩形状に形成され、前端部の中央部分が内側に向かって凹むように切り欠かれている。そして、ガイドベース部材120の両側端部に沿って、前記各ベース部材110が配置される。
すなわち、ガイドベース部材120の両側端部には、前記支柱支持部112に合致する位置に、該支柱支持部112を上方に貫通させる支持部貫通孔121が設けられている。各支持部貫通孔121は、支柱支持部112の多角形断面に合致する形状に設けられている。この支持部貫通孔121に前記支柱支持部112を貫通させて各ベース部材110を位置決めし、ベース本体111上に覆い被せた状態でガイドベース部材120は取り付けられる。ガイドベース部材120の両側端縁において、前後の支持部貫通孔121の間には前記取付孔111aに合致する取付孔122が穿設されている。この取付孔122には、下方に重なるベース部材110に対して固定可能な固定手段であるネジ123が取り付けられる。
ガイドベース部材120の両側端部の底面側には、前記ベース本体111が高さ方向に嵌合して当該位置に導く凹部124が設けられている。この凹部124によって、ベース部材110上にガイドベース部材120を覆い被せた際に、ガイドベース部材120の底面とフロア面との隙間が、ベース本体111の高さ寸法以下に抑えるように設定されている。ベース本体111が凹部124に嵌合することで、図9に示すように、ベース本体111の最下端はガイドベース部材120の底面より下方に僅かな高さ分だけ露出する。これにより、フロア面に直接対接するのはベース本体111となり、上方に設置される遊技機1A,1Bを収納可能なケース枠30等の荷重をガイドベース部材120に与えることなくフロア面に逃がすことになる。なお、ガイドベース部材120の底面もフロア面に近接した状態となる。
また、ガイドベース部材120は、ベース台11に取り付けて装飾するベース台装飾部材を兼ねている。ガイドベース部材120は、前述したように紙類から平板状に形成されるものであり、容易に印刷等により模様や色彩を付加して所望のデザインとすることができる。なお、本実施例では、ガイドベース部材120自体をベース台装飾部材を兼ねるように構成したが、ベース台11と同形状のベース台装飾部材を別体として用意し、後からガイドベース部材120に貼り付けるようにしても良い。
さらに、ベース台11のうちガイドベース部材120上には、遊技機島10全体を安定させるための錘130が設置される。錘130は、相当の重量を有する物であれば何でも良いが、具体的には例えば、立方体状のポリタンクの内部に遊技媒体である遊技球、あるいは水や砂等を充填したものを用いると良い。この錘130には、錘装飾部材140が囲むように取り付けられている。図5に示すように、錘装飾部材140は、錘130の前後を覆う前面壁141,後面壁142と、錘130の上方を覆う上面壁143から成る。なお、錘130の両側は、後述する支柱20に取り付ける支柱装飾部材220によって覆われることになる。
前面壁141と後面壁142は、それぞれ紙類から同じ矩形の平板状に形成され、上面壁143も、紙類から矩形の平板状に形成されている。前面壁141と後面壁142には、前記ガイドベース部材120や後述の支柱装飾部材220に取り付けるための取付手段が設けられている。この取付手段は、各面壁141,142の両側縁および下端縁に設けられた差込部144,145と、前記ガイドベース部材120および支柱装飾部材220に設けられた受け部125,224(図11(d)参照)から成る。具体的には例えば、各差込部144,145は所定幅に延びた舌片状の突起であり、各受け部125,224は、前記各差込部144,145が嵌合する細溝から成るが、相互に嵌合して取り付け可能な構成であれば何でも良い。
同様に上面壁143には、支柱装飾部材220に取り付けるための取付手段が設けられている。この取付手段は、上面壁143の両側縁に設けられた差込部146と、支柱装飾部材220の下部装飾部材223の上端縁に設けられた受け部225から成る。具体的には例えば、差込部146は所定幅に延びた舌片状の突起であり、受け部225は、前記差込部146が嵌合する細溝から成るが、相互に嵌合して取り付け可能な構成であれば何でも良い。なお、前面壁141、後面壁142、それに上面壁143には、それぞれ印刷等により容易に模様や色彩を付加して所望のデザインとすることができ、また、予め複数種類のものを用意しておき、適宜取り替えるようにしても良い。
図4,図5に示すように、支柱20は、前記ベース台11上に立設され、ケース枠30を設置する第一設置部201を有する肢部200と、該肢部200の上側に連結可能であり、ケース枠30を設置する第二設置部211を有する位置調整部材210と、により構成されている。2種類の遊技機1A,1B毎に、肢部200や位置調整部材210に対してケース枠30や天板40を組み合わせる相対的な位置が異なっている。なお、後述する天板40は、本実施の形態ではケース枠30とは別体として構成したが、ケース枠30の底面側の一部として構成しても良く、この場合は天板40は不要となる。
図11は、2種類の遊技機1A,1Bに共通する遊技機島10の下部の組み立て過程を示す一連の斜視図である。図12,図13は、パチンコ機である遊技機1Aの遊技機島10Aの上部の組み立て過程を示す一連の斜視図である。また、図14,図15は、スロットマシンである遊技機1Bの遊技機島10Bの上部の組み立て過程を示す一連の斜視図である。遊技機島10に遊技機1を設置する上で、支柱20の組み立ての違いが重要となっている。
図4,図5,図11に示すように、肢部200は、合成樹脂等の剛性を備えた材質より形成された丸棒ないし丸パイプから成る。この肢部200の下端側が、前記ベース本体111の支柱支持部112に内嵌して支柱20全体が起立した状態となり、さらにネジ113で固定される。肢部200の長さは、遊技機1のうち高い位置に設置する遊技機1A(パチンコ機)の支持高さに合わせて設定され、その途中に前記第一設置部201が外周より全周方向に突出する段状に設けられている。この第一設置部201の高さ位置は、遊技機1のうち低い位置に設置する遊技機1B(スロットマシン)の支持高さに合わせて設定されている。
前記肢部200と共に支柱20を構成する位置調整部材210も、合成樹脂等の剛性を備えた材質より形成され、前記肢部200に外嵌する丸パイプから成る。位置調整部材210は、肢部200に外嵌させた時に、下端が第一設置部201上に支持され、上端は肢部200の上端より少し低い位置となる長さに設定されている。この位置調整部材210の上端が肢部200の上端側の外周より全周方向に突出することで、ケース枠30を設置する前記第二設置部211となっている。
すなわち、遊技機1A(パチンコ機)を設置する場合は、図12に示すように、位置調整部材210を肢部200の第一設置部201上に連結し、該位置調整部材210の第二設置部211に天板40とケース枠30を重ねて設置して、位置調整部材210やケース枠30等を肢部200に対して固定する。一方、遊技機1B(スロットマシン)を設置する場合は、図14に示すように、先ず肢部200の第一設置部201に天板40とケース枠30を重ねて設置し、該第一設置部201より上方に延びる肢部200の上側より位置調整部材210を連結して、該位置調整部材210およびケース枠30等を肢部200に対して固定する。
肢部200に対する位置調整部材210等の固定は、肢部200の上側に対して固定可能な固定手段であるナット213で行う。肢部200の上端側には、ナット213が螺合する雄ネジ部202が形成されている。遊技機1Aを設置する場合における位置調整部材210上の天板40とケース枠30の底面板300より上方に、または遊技機1Bを設置する場合における天板40とケース枠30の底面板300上の位置調整部材210より上方に、それぞれ延出した肢部200の雄ネジ部202に前記ナット213を固定することで、該ナット213より下方の天板40とケース枠30の底面板300および位置調整部材210を互いに重なる状態に固定することができる。
また、図4,図5に示すように、支柱20には、これを装飾するための支柱装飾部材220が取り付けられている。支柱装飾部材220は、上部装飾部材221と、下部装飾部材223とから構成されている。上部装飾部材221は、矩形断面の筒状の部材から成り、その全長における一端寄りの位置には下部装飾部材223に設置するための下部装飾部材設置部222が設けられている。この下部装飾部材設置部222は、上部装飾部材221の外壁面より全周に亘り突出する段状に設けられている。
下部装飾部材223は、前記上部装飾部材221がその一端または他端より下部装飾部材設置部222がある位置まで内嵌する矩形断面の筒状の部材から成る。下部装飾部材223の一側面壁には、前述した錘装飾部材140の前面壁141,後面壁142にある差込部144,145を嵌め込むための細溝状の受け部224が設けられている。また、下部装飾部材223の一側面壁の上端縁には、前述した錘装飾部材140の上面壁143にある差込部146を嵌め込むための細溝状の受け部225が設けられている。
遊技機1A(パチンコ機)を設置する場合、上部装飾部材221は、下部装飾部材223に対して下部装飾部材設置部222がある一端を下方にして内嵌させて、該下部装飾部材設置部222より他端側が下部装飾部材223の上端より上方に大きく延出する状態に組み合わされる(図12(b)参照)。一方、遊技機1B(スロットマシン)の場合、上部装飾部材221は、下部装飾部材223に対して他端を下方にして内嵌させて、前記下部装飾部材設置部222より他端側が下部装飾部材223の内部下方に埋没する状態に組み合わされる(図14(a)参照)。
下部装飾部材223には、前記ガイドベース部材120上に取り付けるための取付手段も設けられている。この取付手段は、下部装飾部材223の一側面壁の下端縁に設けられた差込部226と、前記ガイドベース部材120に設けられた受け部126(図11(b)参照)から成る。具体的には例えば、各差込部226は所定幅に延びた舌片状の突起であり、各受け部126は、前記各差込部226が嵌合する細溝から成るが、相互に嵌合して取り付け可能な構成であれば何でも良い。
上部装飾部材221および下部装飾部材223も紙類から形成すると良い。上部装飾部材221および下部装飾部材223にも、それぞれ印刷等により容易に模様や色彩を付加して所望のデザインとすることができ、また、予め複数種類のものを用意しておき、適宜取り替えるようにしても良い。このような支柱装飾部材220は、前記支柱20を囲むように取り付けられるものであり、直接大きな荷重がかかることはなく、剛性もさほど必要ではない。
また、本実施例に係る遊技機島10は、図5に示すように、ケース枠30の底面側より前方に延出する天板40を備えている。天板40は、ケース枠30の底面側に重ねた状態で、前記肢部200の第一設置部201および位置調整部材210の第二設置部211にそれぞれ設置可能である。
天板40は、積層段ボールや強化段ボール等の紙類により図示した形状の平板状に形成されている。天板40の両側部には、前記支柱支持部112と上下方向に重なる位置で、前記支柱20が嵌合する支柱貫通孔41が設けられている。また、天板40の後端寄り略中央には、遊技設備機器等を挿通させる開口部42が設けられている。なお、天板40は複数種類有り、適宜取り替え可能となっている。
図5に示すように、ケース枠30は、その前面および背面側が開口した直方体形状の枠型に形成されており、底面板300、両側面板310,310、および上面板320を組み合わせて成る。ケース枠30の内部空間は、複数種類ある遊技機1の様々な外形寸法のものを収納し得る大きさに設定されている。これらの各面板300,310,320は、相当な強度が必要であるため、紙類ではなく木材を加工した板材から図示した形状に加工することが望ましい。
底面板300には、前記天板40に重ね合わせた際に開口部42と合致して開口する開口部301が設けられている。また、底面板300には、前記天板40の各支柱貫通孔41と上下方向に合致する位置に、前記支柱20の上端側が嵌合する支柱貫通孔302が設けられている。
両側面板310,310には、それぞれ縦方向上部の位置に開口部311が設けられている。この開口部311は、ケース枠30を持ち運ぶ際の取手となる。また、両側面板310,310の縦方向中央部より下側の位置にも開口部312が設けられている。この開口部312は、前記開口部311より縦方向に大きく開口しており、ケース枠30に遊技機1を設置した状態にてケース枠30を設置する際の取手となる。さらに、上面板320にも、開口部321が設けられている。ケース枠30における各開口部301,311,312,321によって、ケース枠30全体の重量増加を抑えることもできる。
図5に示すように、ケース枠30には、各面板300,310,320の外壁面を装飾するためのケース枠装飾部材50が取り付けられている。ケース枠装飾部材50は、側面板310に取り付ける側面装飾パネル500と、ケース枠30の背面開口を塞ぐ背面装飾パネル510、上面板320の上側に取り付ける上部装飾パネル520とから構成されている。これら各装飾パネル500,510,520は、何れも紙類から板状に形成されており、また、遊技機1の種類等に応じて複数種類用意され、適宜取り替え可能となっている。
図16は、ケース枠30と側面装飾パネル500の組み合わせ前の状態を示す斜視図であり、図17は、側面装飾パネル500を拡大して示す側面図(a)、縦方向に切断した斜視図(b)、縦断面図(c)である。側面装飾パネル500は、縦長に延びる平板状に形成されており、その後端縁は前記ケース枠30の側面板310の後端縁に合致して上下方向に直線状に延びている。
側面装飾パネル500の長さは、その下端縁を前記側面板310の下端縁に合致させた際に、側面板310の上端縁よりさらに上方に所定の高さ分だけ延出する寸法に設定されている。また、側面装飾パネル500の幅は、その後端縁を前記側面板310の後端縁に合致させた際に、側面板310の前端縁より前方に少し延出する寸法に設定されている。側面装飾パネル500の内面壁には、側面板310の大きさ形状ないし厚さに合致した凹部501が形成されている。
側面装飾パネル500には、ケース枠30の側面板310に取り付けるための取付手段が設けられている。この取付手段は、前記側面板310に設けられた差込部313,314と、側面装飾パネル500に設けられた受け部502,503から成る。一方の差込部313は、前記側面板310の一端辺より立ち上がるように設けられている。詳しく言えば、差込部313は、側面板310の上端縁より、外壁面と平行な縦方向に一体に立ち上がるように設けられている。
一方の受け部502は、側面装飾パネル500の内壁側にて、前記差込部313に対応する位置に設けられている。詳しく言えば、受け部502は、前記凹部501の上端縁より下方に延出し、凹部501の内面壁と平行に対向する状態で一体に垂下している。この受け部502を前記差込部313に対して上方から差し込むことで、側面装飾パネル500を側面板310に取り付けることができる。
他方の差込部314は、前記側面板310にある開口部312の内周下縁部より立ち上がるように設けられている。詳しく言えば、差込部314は、開口部312の内周下縁部より、外壁面と平行な縦方向に一体に立ち上がるように設けられている。他方の受け部503は、側面装飾パネル500の内壁側にて、前記差込部314に対応する位置に設けられている。詳しく言えば、受け部503は、前記凹部501の下部にて下方に延出し、凹部501の内面壁と平行に対向する状態で一体に垂下している。
前記受け部502および差込部313と同様に、受け部503を差込部314に対して上方から差し込むことで、側面装飾パネル500を側面板310に取り付けることができる。ここで開口部312は縦方向に大きく開口しており、該開口部312の内周上縁部と差込部314の上端辺の間には、作業者が手(指)を入れた状態で差込部314の上端辺に触れることがないような十分な隙間が確保されている。
また、側面板310の上端辺に設けた差込部313と、これに対応する側面装飾パネル500の受け部502とは、差込部313の内側からピン(ダボ)で止めると良い。ここでのピン(ダボ)は側面装飾パネル500の板厚を貫通しないものとする。差込部314と受け部503についても同様にピン(ダボ)で止めると良い。なお、本実施の形態では、ケース枠30の側面板310の上端辺に設けた差込部313は、前記開口部312の内周下縁部に設けた差込部314よりも幅広に設定している。
側面板310等が段ボールで構成された場合、段ボールは内部に中空部を備えており構造上ネジ溝を加工することができない。仮にネジ止めしようとすると、ネジ溝を備えた部品が別途必要となる上にそれを取り付けるための工程も発生し、コスト面でも作業効率面でも負担が増加するが、差込部313と受け部502をピンを用いて止めるようにすると、差込部313と受け部502に穴をあける加工を施すだけで良いため、コスト、作業面での負担を軽減することができる。なお、ピンは木製でも金属製でも構わない。
図16に示すように、前記ケース枠30において、底面板300の後端縁と、両側面板310,310の後端縁の下部間には、横方向に延びる細幅状の下部補強板330が、ケース枠30の背面開口の下端側の一部を塞ぐ状態で架設されている。さらに、上面板320の後端縁と、両側面板310,310の後端縁の上部間にも、横方向に延びる細幅状の上部補強板340が、ケース枠30の背面開口の上端側の一部を塞ぐ状態で架設されている。
図5に示すケース枠装飾部材50の背面装飾パネル510は、下部補強板330および上部補強板340に取り付けられる。背面装飾パネル510は、ケース枠30の背面開口を塞ぐように縦長に延びる平板状に形成されており、その両側端縁は前記ケース枠30の両側面板310,310の後端縁間に合致して上下方向に直線状に延びている。背面装飾パネル510の長さは、その下端縁を各側面板310の下端縁に合致させた際に、各側面板310の上端縁よりさらに上方に所定の高さ分だけ延出する寸法に設定されている。
図16、図5に示すように、背面装飾パネル510には、ケース枠30の背面開口を塞ぐように取り付けるための取付手段が設けられている。この取付手段は、下部補強板330および上部補強板340に設けられた差込部331,341と、背面装飾パネル510に設けられた受け部511,512から成る。一方の差込部331は、下部補強板330の上端縁がそのまま差込部331となっている。
一方の受け部511は、背面装飾パネル510の内面壁にて、前記差込部331に対応する位置に設けられている。詳しく言えば、受け部511は、前記背面装飾パネル510の下部にて下方に延出し、背面装飾パネル510の内面壁と平行に対向する状態で一体に垂下している。この受け部511を前記差込部331に対して上方から差し込むことで、背面装飾パネル510の下部を下部補強板330に取り付けることができる。
他方の差込部341は、上部補強板340の上端縁より立ち上がるように設けられている。詳しく言えば、差込部341は、上部補強板340の上端縁の中央部より、差込部341の外壁面と平行な縦方向に一体に立ち上がるように設けられている。他方の受け部512は、背面装飾パネル510の内壁側にて、前記差込部341に対応する位置に設けられている。詳しく言えば、受け部512は、背面装飾パネル510の内面壁の上部にて下方に延出し、背面装飾パネル510の内面壁と平行に対向する状態で一体に垂下している。
図5に示すように、上部装飾パネル520は、両側面装飾パネル500の上端縁と背面装飾パネル510の上端縁に取り付けられる天井部521と、該天井部521の前端縁より下方に垂下し、前記上面板320の前端縁と、この上方に位置する両側面装飾パネル500の前端縁の上部間に取り付けられる幕板部522とから成る。この上部装飾パネル520によって囲まれた上面板320上の空間内には、遊技設備機器等を収納することができるようになっている。なお、幕板部522は、天井部521の前端縁に開閉可能に連結するように構成しても良い。
次に、遊技機島10の作用について説明する。
遊技機島10を組み立てつつ遊技機1を設置する場合、先ず何れの遊技機1A,1Bにも共通する土台の部分を組み立てる。図11(a)に示すように、共通のベース台11を構成する一対のベース部材110,110を互いに平行に離隔させてフロア面に設置する。この時、各ベース部材110をアンカー等によりフロア面に固定しても良い。同図(b)では、各ベース部材110に対してガイドベース部材120を上から被せるように装着する。
ガイドベース部材120には、ベース部材110の支柱支持部112を貫通させる支持部貫通孔121が設けられており、該支持部貫通孔121に支柱支持部112を貫通させて各ベース部材110を位置決めし、ベース本体111上に覆い被せた状態で、ネジ123によって固定する。各ベース部材110は、互いに離れて配置されるが、ガイドベース部材120によって当該位置に位置決めされて連結される。
このようなベース台11によれば、ベース部材110が最下層に備わり、支柱20を含む上部側の荷重全てを受け支えることで、フロア面と直接接触しているベース部材110により、荷重をフロア面へと逃がすことになり、他の部材に対して負荷がかからない。よって、主としてベース部材110だけを剛性の高い金属により構成すれば、十分な強度を保持することができる。
ガイドベース部材120は、前記ベース部材110の材質に比して軽量の紙類で形成されるため、重量増加を招くことはない。このガイドベース部材120は、各ベース部材110を隠蔽するだけでなく、組み立ての際に各ベース部材110を所定の配置に位置決めする。また、組み立て後においては、各ガイド部材に対して、遊技機1や遊技設備機器、揚送装置等からの振動等により余計な荷重がかかっても、ガイドベース部材120によって各ベース部材110が個々に移動することを防止することができる。
ここで仮に、各ベース部材110だけでガイドベース部材120を備えない構成であれば、図10(a)に示したように、ベース部材110が内側に入り込むように移動してしまい、ベース台11上に支持した支柱20が倒れる虞がある。また、図示省略したが、各ベース部材110が外側に開いたり、あるいは前後に移動する虞もある。また、図10(b)に示したように、一方(図中では右側)のベース部材110が持ち上がった場合、他方(図中では左側)のベース部材110に荷重が集中し、その重みで他方のベース部材110が内側へ逃げて行くので、遊技機島10が倒れる虞がある。本遊技機島10におけるベース台11によれば、このような問題を全て解消することができる。
また、図8(c)に示すように、ガイドベース部材120の底面側には、ベース部材110のベース本体111が高さ方向に嵌合して当該位置に導く凹部124がある。この凹部124により、ベース部材110上にガイドベース部材120を覆い被せた際、ガイドベース部材120の底面とフロア面との隙間を、ベース本体111の高さ寸法以下に、好ましくは僅かな高さだけに抑えることができる。
これにより、ベース部材110上にガイドベース部材120を覆い被せる際に、相互の位置ずれを防止することができ、各ベース部材110を所定の配置一定間隔および平行へと導くことができる。また、図9に示すように、ガイドベース部材120を覆い被せた際、フロア面と大きく離れないように、ベース本体111の高さ厚み分を相殺することができ、美観を損ねることがないと共に、フロア面との間にごみ等が入りやすい大きな隙間が生じることを防ぐことができる。
さらに、ガイドベース部材120は紙類から形成されており、ベース台11においてなおさら軽量化が可能となり、遊技機島10全体の重量増加を防止することができ、配置変更や他の場所でのイベント時において移動が容易となる。また、印刷による装飾が容易となり、装飾に関する自由度が向上する。また、遊技機1の入替時に不必要になったガイドベース部材120の廃棄が容易である。本実施の形態では、ガイドベース部材120自体がベース台装飾部材を兼ねており、遊技客に対して目立たない位置においても装飾することにより、遊技店や遊技機1のコンセプトにあった装飾が可能となる。後述する天板40やケース枠装飾部材50についても、紙類から形成した効果については同様である。
次いで、図11(c)に示すように、ガイドベース部材120より上方に突出した各支柱支持部112に、それぞれ支柱20の肢部200の下端を差し込み、肢部200を起立させた状態でネジ113によって固定する。ここで、各肢部200は、それぞれ途中にある第一設置部201が中間より上側となる位置に揃えて立設する。
続いて、図11(d)に示すように、肢部200の下半部を隠蔽するための支柱装飾部材220の下部装飾部材223を、左右で前後に2本ずつ並ぶ肢部200を囲むようにガイドベース部材120上に取り付ける。ここで下部装飾部材223の一側面壁の下端縁には、取付手段である差込部226があり、この差込部226をガイドベース部材120の対応する箇所にある受け部126に嵌め込むようにして、容易に取り付けることができる。
そして、図11(e)に示すように、ガイドベース部材120上に錘130を設置する。この錘130により、遊技機島10全体を軽量化したとしても、遊技機島10を安定した状態でフロア上に設置することができる。続いて図11(f)に示すように、錘130を隠蔽するための錘装飾部材140を、錘130を囲むようにガイドベース部材120上に取り付ける。
すなわち、図5において、先ず錘装飾部材140の前面壁141と後面壁142を、それぞれ錘130の前後位置に取り付ける。ここで各面壁141,142の下端縁には、取付手段である差込部145があり、これらをガイドベース部材120の対応する箇所にある受け部125に嵌め込む。
また、各面壁141,142の両側縁にも、取付手段である差込部144があり、これを前記下部装飾部材223の対応する箇所にある受け部224に嵌め込むようにして、容易に取り付けることができる。そして最後に、上面壁143を各面壁141,142の上端縁間を塞ぐように取り付ける。ここで上面壁143の両側縁にも、取付手段である差込部146があり、これらを両側の下部装飾部材223の上端縁にある受け部225に嵌め込むようにして、容易に取り付けることができる。
このような錘装飾部材140によって、錘130を隠すことができると共に、その周囲も含めて遊技店や遊技機1のコンセプトにあった装飾が可能となる。錘装飾部材140は、前記ガイドベース部材120と同様に紙類から成形されるため、印刷による装飾が容易となり、装飾に関する自由度が向上する。
以上、図11に示した過程が、何れの遊技機1A,1Bにも共通する遊技機島10の土台の部分の組み立て方である。
なお、錘130に関しては、前記下部装飾部材223のみで隠蔽できるように、下部装飾部材223の内側に収まる大きさ形状のものを設置しても良い。例えば、支柱20自体の肢部200が錘として機能するように、該肢部200を鉄等の十分な重量を有する材質で構成しても良い。また、錘130の設置忘れを防止するために、例えばガイドベース部材120上の予め定めた設置位置(図11(d)における各受け部125の内側等)に、錘130の設置位置であることを文字や記号等により示すようにしても良い。
次に、図12、図13に示す遊技機1A(パチンコ機)に対応した遊技機島10Aの上部の組み立て過程について説明する。かかるパチンコ機である遊技機1Aは、次述する遊技機1Bとは外径寸法が異なり、特に操作するハンドル3が低い位置にあるため、前記遊技機1B(スロットマシン)と比べて高い位置に設置することが必要となる。よって、図12(a)に示すように、前記各肢部200の上端より位置調整部材210を外嵌させて、該位置調整部材210を肢部200の途中にある第一設置部201上に当接させて連結する。
続いて、図12(b)に示すように、肢部200の上半部と位置調整部材210を隠蔽するための支柱装飾部材220の上部装飾部材221を、既にガイドベース部材120上に取り付けてある下部装飾部材223の上端開口に嵌め込むように取り付ける。ここで上部装飾部材221は、下部装飾部材223に対して下部装飾部材設置部222がある一端を下方にして内嵌させて、該下部装飾部材設置部222より他端側が下部装飾部材223の上端より上方に大きく延出する状態に組み合わせる。
次に、図12(c)に示すように、各上部装飾部材221上に天板40を取り付ける。天板40はデザインの異なるものを複数種類用意しておき、適宜取り替え可能にすると良い。ここで天板40は、玉箱等の遊具を載置するだけでなく、装飾的な効果も奏するものであり、取り替え可能とすることで、遊技店や遊技機1のコンセプトにあった装飾が可能となる。なお、天板40は、ケース枠30の底面側の一部として構成しても良い。
天板40を取り付けるには、前記上部装飾部材221の上端より上方に各肢部200の上端が延出しており、これに天板40にある各支柱貫通孔41を嵌合させる。ここで天板40は、支柱貫通孔41の内周縁が前記位置調整部材210の上端である第二設置部211に当接することで、当該位置に設置されることになる。
さらに、図12(d)に示すように、前記天板40上にケース枠30を設置する。ここで天板40の上面より各肢部200の上端が上方に突出しており、各肢部200の上端をケース枠30の底面板300にある各支柱貫通孔302に嵌合させる。
このとき、支柱装飾部材220の上部装飾部材221の上端と、位置調整部材210の上端にある第二設置部211の位置は、それぞれほぼ同じ高さ位置となるように設定されている。よって、天板40は、その底面が第二設置部211のみならず、上部装飾部材221の上端とも当接することになり、天板40よりも上部の構造の荷重は、第二設置部211および上部装飾部材221に分散されて、より強固かつガタつかないように支持されることになる。
このように、支柱20の上端を、天板40およびケース枠30の底面板300にある各支柱貫通孔41,302に嵌合させた状態で、図13(e)に示すように、ナット213を支柱20の上端である肢部200の雄ネジ部202に螺合させる。すると、ナット213と前記第二設置部211の間に、天板40およびケース枠30の底面板300を挟持した状態に固定できる。このようにナット213を固定手段とすることで、簡易な構成により特別な工具も用いることなく、確実かつ強固に固定することができる。
次いで、図13(f)に示すように、ケース枠30の背面側にケース枠装飾部材50の背面装飾パネル510を取り付ける。すなわち、背面装飾パネル510の内面壁の上下にある受け部511,512を、ケース枠30の背面側にある下部補強板330および上部補強板340にある差込部331,341に上方から差し込むことにより、背面装飾パネル510をケース枠30に対して容易に取り付けることができる。
また、図13(g)に示すように、ケース枠30の両側面板310,310に対して側面装飾パネル500を取り付ける。すなわち、側面装飾パネル500の内面壁の上下にある受け部502,503を、側面板310にある差込部313,314に上方から差し込むことにより、側面装飾パネル500を側面板310に対して容易に取り付けることができる。
このような側面装飾パネル500や背面装飾パネル510の取付手段によれば、特別な工具やネジ等を使用しなくても、側面装飾パネル500や背面装飾パネル510がケース枠30から容易に外れたり落下しないように取り付けることができる。仮に、取付手段が横から差し込むように取り付ける構成であると、人がぶつかったとき等の衝撃に対する取付強度が脆弱なため、直ぐに外れてしまう虞があるが、上から差し込む構成としたことで、側方からの衝撃に対する取付強度を強化することができる。
特に、側面装飾パネル500や背面装飾パネル510の上方の部位を、それぞれケース枠30の側面板310等の上端に上方から差し込んで取り付けるようにしたので、人がぶつかったとき等の衝撃に対する取付強度を強化することに加えて、取付手段が人の目線よりも上にあるため、故意に取り外そうとする行為も防止することができる。
また、何れの取付手段の差込部313,314,331,341も、それぞれケース枠30の一部として一体に形成されるので、部品点数を少なくすることができ、作業工程のミスも極力防止することができる。さらに、何れの差込部313等も立ち上がるような形状に設けたので、それぞれの取り付け位置がわかりやすく作業工程でのミスを防止できるため、作業効率を向上させることができる。
ケース枠30の複数箇所にて側面装飾パネル500や背面装飾パネル510が支持されるので、取付強度をよりいっそう強化することができる。また、側面板310の開口部312に差込部314を設けたことで、側面装飾パネル500の取付強度を高めると共に、ケース枠30の軽量化も実現することができる。
また、ケース枠30の側面板310の縦方向中央部より下側に開口部312を設けたので、開口部312の内周上縁辺を持って無理のない姿勢で、遊技機1が取付済みケース枠30を設置することができる。ここで開口部312の内周上縁部と差込部314の上端辺の間には、作業者が手(指)を入れた状態で差込部314の上端辺に触れることがないような十分な隙間が確保されているから、作業中のケガを防止でき、また差込部314の破損も防止できる。
また、ケース枠30の側面板310の上端辺に設けた差込部313は、前記開口部312の内周下縁部に設けた差込部314よりも幅広とする。これは、側面板310の上端辺に設けた差込部313の方が、開口部312の内周下縁部に設けた差込部314よりも幅を取ることができることを利用したものであり、より効果的に側面装飾パネル500の位置ズレを防止することが可能となる。
さらに、側面装飾パネル500は、ケース枠30の差込部313に対して上方から差し込むようになっているので、側面装飾パネル500の下辺に手をかけて遊技機島10を持ち上げたりすると、側面装飾パネル500がケース枠30から外れてしまう虞があるため、側面装飾パネル500の下端縁には、作業者が手を掛けることができないようになっている。具体的には、図13(g)等に示すように、側面装飾パネル500の下端縁を天板40の上面に隙間なく当接するように設定している。
これにより、作業者は側面装飾パネル500の下端縁に手を掛けることができず、遊技機島10を持ち上げるときは天板40の両端底面に手を掛けて持ち上げて運ぶことになり、側面装飾パネル500がケース枠30から外れてしまうことはない。また、天板40の横幅を、側面装飾パネル500の取り付け位置より両外側に延出するように広い寸法とすることでも、側面装飾パネル500の下端縁に手を掛けることができないようにすることができる。なお、側面装飾パネル500の長さを、その下端縁が前記側面板310の下端縁よりさらに下方まで延出して、前記ガイドベース部材120(やその上のベース台装飾部材)の上面に下端縁が当接するように形成しても良い。
次いで、図13(h)に示すように、ケース枠30の上面板320の上方に上部装飾パネル520を取り付ける。すなわち、上部装飾パネル520の天井部521を、両側面装飾パネル500の上端縁と背面装飾パネル510の上端縁に取り付けると共に、該天井部521の前端縁より下方に垂下した幕板部522は、前記上面板320の前端縁に合わさるように取り付ける。この上部装飾パネル520によって囲まれた上面板320上の空間内には、遊技設備機器等を収納することができる。
以上のように本遊技機島10によれば、ケース枠30を囲むように取り付けて装飾するケース枠装飾部材50や、支柱20を囲むように取り付けて装飾する支柱装飾部材220、それに装飾が容易な紙類から成る前記ガイドベース部材120や前記天板40を備えており、遊技機島10全体の美観を高めることができる。
ここで、ケース枠装飾部材50を構成する側面装飾パネル500や背面装飾パネル510、それに上部装飾パネル520についても、デザインの異なるものを複数種類用意して、適宜取り替えるようにすると良い。これにより、共用部材であるケース枠30は何ら替えることなく、ケース枠装飾部材50を取り替えるだけで、遊技店や遊技機1のコンセプトにあった装飾が可能となる。
次に、図14、図15に示す遊技機1B(スロットマシン)に対応した遊技機島10Bの上部の組み立て過程について説明する。かかる遊技機1Bは、前述した遊技機1Aとは外径寸法が異なり、操作するスタートレバー9やストップボタン7が機体中央の比較的高い位置にあるため、前記遊技機1A(パチンコ機)と比べて低い位置に設置することになる。
よって、図14(a)に示すように、前記各肢部200に未だ位置調整部材210を連結しない状態で、ガイドベース部材120上の下部装飾部材223に対して上部装飾部材221を取り付けるが、ここで上部装飾部材221を前記遊技機1Aの場合とは上下逆向きにする。すなわち、上部装飾部材221は、下部装飾部材223に対して下部装飾部材設置部222がない他端を下方にして内嵌させて、該下部装飾部材設置部222より他端側が下部装飾部材223の内部下方に埋没した状態に組み合わせる。
次に、図14(b)に示すように、各上部装飾部材221上に天板40を取り付ける。すなわち、上部装飾部材221の上端より大きく上方に延出している各肢部200に、天板40にある各支柱貫通孔41を嵌合させる。ここで天板40は、支柱貫通孔41の内周縁が前記肢部200の途中にある第一設置部201に当接することで、当該位置に設置されることになる。
続いて、図14(c)に示すように、前記天板40上にケース枠30を設置する。ここで天板40の上面より各肢部200が上方に突出しており、各肢部200に対してケース枠30の底面板300にある各支柱貫通孔302に嵌合させる。
このとき、支柱装飾部材220の上部装飾部材221の上端と、肢部200の途中にある第一設置部201の位置は、それぞれほぼ同じ高さ位置となるように設定されている。よって、天板40は、その底面が第一設置部201のみならず、上部装飾部材221の上端とも当接することになり、天板40よりも上部の構造の荷重は、第一設置部201および上部装飾部材221に分散されて、より強固かつガタつかないように支持されることになる。
このように、肢部200を天板40および底面板300にある各支柱貫通孔41,302に嵌合させた状態で、図14(d)に示すように、肢部200の上端より位置調整部材210を外嵌させて取り付ける。そして、図15(e)に示すように、ナット213を前記位置調整部材210の上端より突出した肢部200の雄ネジ部202に螺合させる。すると、ナット213および位置調整部材210と前記第二設置部211の間に、天板40およびケース枠30の底面板300を挟持した状態に固定できる。このようにナット213を固定手段とすることで、簡易な構成により特別な工具も用いることなく、確実かつ強固に固定することができる。
その後、図15(f)〜(h)に示すように、ケース枠30を囲むように、ケース枠装飾部材50の背面装飾パネル510、側面装飾パネル500、上部装飾パネル520を順に取り付ける。かかる工程は、前記遊技機1A(パチンコ機)の場合と同様である(図13(f)〜(h)参照)。なお、何れの遊技機1A,1Bを設置した遊技機島10A,10Bにおいても、図1に示すように、両側面装飾パネル500,500の内側と遊技機1側面との間に生じた隙間は、それぞれ間柱部材530で塞ぐことになる。かかる間柱部材530も前記ケース枠装飾部材50等と同様に紙類から形成すると良い。
以上のように本遊技機島10によれば、異なる種類の遊技機1A,1Bを、何れも共用部品であるベース台11、支柱20、天板40、ケース枠30、それに支柱装飾部材220、ケース枠装飾部材50によって、それぞれ最適な高さ位置に設置するように組み立てることができ、異なる種類の遊技機1A,1Bへの交換作業も容易に行うことができる。
また、前記支柱20やケース枠30等は共用部品から成るが、異なる種類の遊技機1毎に組み立て手順を異ならせているので、特に遊技機1毎に異なる高さ位置の調整を意識しなくても、手順に従うだけで遊技機島10の組み立てや遊技機1の設置ないし交換作業を容易かつ迅速に行うことができる。また、設置作業時の作業ミスも未然に防止することができる。
すなわち、前述したように遊技機1A(パチンコ機)を設置する場合は、支柱20の位置調整部材210を肢部200の第一設置部201上に連結し、該位置調整部材210の第二設置部211にケース枠30を設置する。これにより、位置調整部材210の高さ分だけ、遊技機1Aを高い位置に設置することができる。
一方、他の遊技機1B(スロットマシシン)を設置する場合は、ケース枠30を肢部200の第一設置部201に設置し、該第一設置部201より上方に延びる肢部200の上側より位置調整部材210を連結する。これにより、位置調整部材210の高さ分に影響されることなく、遊技機1を低い位置に設置することができる。
また、支柱20に取り付ける支柱装飾部材220に関しても、異なる種類の遊技機1A,1B毎に、下部装飾部材223に対する上部装飾部材221の取り付け態様を上下逆にするだけで、前記位置調整部材210の高さ分の相違に対応することが可能となる。このように、支柱装飾部材220も共用部材としたことで、支柱装飾部材220の交換作業も容易に行うことができる。
さらに、前述したように、ベース台11のガイドベース部材120、天板40、支柱装飾部材220、ケース枠装飾部材50は、それぞれ紙類から成形することにより、装飾部材に対しては印刷による装飾が容易となり、装飾に関する自由度が向上する。また、遊技機1の入替時に不必要になった各部材の廃棄も容易である。さらに、遊技機島10全体の重量が軽くなるため、配置変更や他の場所でのイベント時において移動も容易である。
ここで紙類とは、積層段ボールや強化段ボールが適している。積層段ボールは、一般の段ボールを複数枚重ね合わせて積層させたものであり、様々な形状に加工することができると共に十分な強度も備えており、また廃棄する時は原料として再利用することができる。強化段ボールとは、通常の段ボールを二重もしくは三重構造にし、また耐水性を持たせて、高い強度を持つように造られたものである。
このような紙類であれば、焼却や断裁による速やかな廃棄、それに原料として再利用が可能である。もちろん、段ボールの素材は、純粋な紙類に限定されることなく、プラスチック素材(ポリプロピレンやポリカーボネート等)を用いて形成したものを、本遊技機島10の素材として使用しても良い。また、段ボール状のものではなく、単に板状(内部に中空部を備えるか否かは問わない。)に成形したものを使用しても良い。さらに、紙類の代わりに軽い材質、例えばコルク材などの木材やアルミニウム材等を使用しても良い。
次いで、図18〜図21は、遊技機島10の変形例を示している。
本変形例では、各部材の構成が設計事項の範囲内で多少異なる他、支柱200Aの構成が前記支柱20とは異なっている。なお、前記遊技機島10と同種の部位については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
支柱200Aは、前記支柱20の肢部200に相当する部位のみから成り、位置調整部材210は備えていない。かかる支柱200Aの上端側には、前記第一設置部201に相当する設置部201Aが設けられており、その上方が雄ネジ部202となっている。ここで設置部201Aは、前記第一設置部201と同様に、支柱200Aの外壁面より全周に亘り突出する段状に設けられている。
図21に拡大して示すように、支柱200Aの上端を、ケース枠30の底面板300にある各支柱貫通孔302に嵌合させた状態で、ナット213を支柱200Aの上端にある雄ネジ部202に螺合させる。この時、底面板300は、その支柱貫通孔302の内周縁が前記支柱200Aの設置部201Aに当接することで、当該位置に設置されることになる。
図22は、また別の変形例である支柱200Bを示している。
本変形例では、支柱200Bの上端側を同軸上に延びる細径として、当該細径となる境の段部を、そのまま設置部201Bとしている。また、細径部分の外周に雄ネジ部202が形成されている。
図23は、さらに別の変形例である支柱200Cを示している。
本変形例でも、支柱200Cの上端側を同軸上に延びる細径として、当該細径となる境の段部を、そのまま設置部201Cとしているが、この細径部分の外周に雄ネジ部202ではなく雌ネジ部202Cを設けている。すなわち、細径部分の上端面より軸心に沿ってネジ孔を形成して雌ネジ部202Cとしており、この雌ネジ部202Cにナット213ではなく、ボルト213Cをネジ止めする。
底面板300は、前記設置部201Cとボルト213Cの頭部との間に挟持され固定される。前述したように、支柱200A,200Bの上端外周に雄ネジ部202を形成した場合、該雄ネジ部202は、底面板300より上方に突出するが、支柱200Cの上端内側に雌ネジ部202Cを形成した場合、支柱200Cの上端は、底面板300の底面と同じか、底面より低い位置に止まるように長さを設定すると良い。
また、図18〜図23に示した変形例では、天板40を備えていないが、図24および図25に示すように、変形例にも天板40を備えるように構成しても良い。
さらに、図26および図27に示すように、前記底面板300における支柱貫通孔302の内周縁側に雌ネジ部を形成して、前記支柱200Aの上端側に形成した雄ネジ部202を直接螺合させるように構成しても良い。
このように、底面板300の支柱貫通孔302の雌ネジ部に、支柱200Aの雄ネジ部202を直接螺合させる場合は、ボルトとナットの固定の要領で支柱を回しながら、ケース枠30と支柱200Aが接続される。この場合は、前述のベース部材110とガイドベース部材120を組むのと同時に、ケース枠30と支柱200Aを組むことになる。すなわち、図27に示す状態で支柱200Aをベース部材110に取り付けることになる。
以上、本発明の実施例を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば前述した実施例では、遊技機をパチンコ機とスロットマシンの2種類のみ説明したが、他の種類の遊技機に適用してもよく、また、同じ種類の遊技機であっても異なる外形寸法のものに適用することができる。
また、前記実施例では、ガイドベース部材120自体をべース台装飾部材を兼ねるように構成したが、ベース台11と同形状のべース台装飾部材を別体として用意し、後からガイドベース部材120に貼り付けるようにしても良い。さらに、各部材の素材は紙類に限定されることなく、合成樹脂製の板材等と様々な素材から構成しても良い。例えば、前記ケース枠30の各面板300,310,320は、紙類ではなく木材を加工することが望ましいと述べたが、各面板300,310,320の一部または全部を段ボール(紙製、樹脂製、アルミニウム製)としても良い。
さらに、前記実施例では、背面装飾パネル510の内面壁の上下にある凹形状の受け部511,512を、ケース枠30の背面側にある下部補強板330および上部補強板340にある凸形状の差込部331,341に上方から差し込むことにより、背面装飾パネル510をケース枠30に対して取り付けるが、逆の態様として受け部511,512の形状を凸形状とし、差込部331,341を凹形状としても良い。
同様に、側面装飾パネル500の内面壁の上下にある凹形状の受け部502,503を、側面板310にある凸形状の差込部313,314に上方から差し込むことにより、側面装飾パネル500を側面板310に対して取り付けるが、逆の態様として受け部502,503を凸形状とし、差込部313,314を凹形状としても良い。