JP6470002B2 - 歯車、及び車両の変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、歯車、及び車両の変速機に関し、特に、歯車の歯面に潤滑油を導く油路を備えた歯車、及び車両の変速機に関する。
従来、自動車の歯車変速機等の歯車装置において、歯車の歯面に潤滑油を導くための潤滑構造が種々提案されている。なかでも、特許文献1〜4に例示するように、潤滑油を、歯車の回転を利用して歯面に供給するよう構成された潤滑構造がある。
例えば、特許文献1には、歯車が嵌合される回転軸の内部に軸方向に形成された第1の油路から、回転軸の外径部まで径方向に貫通する潤滑油路を形成するとともに、第1歯車における第2歯車との隣接面側に、径方向に伸びて回転軸の潤滑油路と連通する少なくとも一つの径方向油溝を形成した歯車の固定構造が開示されている。
また、特許文献2には、被動ギヤと噛合するアイドラギヤに環状の流体室を形成するとともにオイルを流体室に供給し、ギヤ回転時の遠心力により流体室内の外周側にオイルを滞留させるようにした歯車構造が開示されている。
さらに、特許文献3及び4には、歯車装置の歯車において、歯車のリム内径に潤滑油の溜り部となる溝を設け、かつ歯車の回転遠心力によって溝部の溜り潤滑油を歯面に補給可能にした歯車装置に用いられる歯車が開示されている。
特開平8−312759号公報 特開2003−176865号公報 実開昭59−195244号公報 実開昭48−48072号公報
しかしながら、特許文献1に記載の歯車の固定構造は、簡易な構造で、回転軸に形成された第1の油路から回転軸の外径部まで潤滑油を導くことは可能であるが、さらにその先の、潤滑が必要な歯面まで直接潤滑油を導くことができない。そのため、歯車の歯面の潤滑不良を生じるおそれがある。
また、特許文献2に記載の歯車構造では、アイドラギヤに環状の溝を形成するとともに当該環状の溝をカバー体で塞ぐことによって、流体室が形成されている。すなわち、特許文献2に記載の歯車構造は、流体室を形成するために、歯車本体に空間を形成するための蓋(カバー体)が必要であるとともに、かかる蓋を固定するための構造も必要である。かかる歯車構造は、歯面に対して確実に潤滑油を導くことが可能であるが、構成が複雑になるおそれがある。
また、特許文献3及び4に記載の歯車は、歯車のリムの内径に、リム側に入り込む溝を設けることによって、潤滑油の溜り部が形成されている。かかる形態の溝を有する歯車を金型で製造するにはアンダーカット処理が必要であり、金型の構造が複雑になって製造コストの増加につながる。また、かかる形態の溝を、機械加工により形成する場合には、工程数が増えて、製造コストの増加につながる。さらに、特許文献3及び4に記載の歯車は、溜り部に潤滑油を溜めるために、歯車を油浴させる必要があり、油面から離れた歯車には適用が困難である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、簡易な構成で歯面に対して確実に潤滑油を導くことが可能であり、かつ、製造が容易な歯車、及び車両の変速機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、内部に軸方向孔を有する軸部と、前記軸部から外周方向に延びて形成された円盤部と、前記円盤部からさらに外周方向に延びて形成され、径方向外側の外周面に歯面を有するリム部と、前記円盤部の側面に設けられた凹部と、前記円盤部の側面に前記凹部に隣接して径方向に沿って設けられたリブ部と、前記軸部に設けられて前記軸方向孔及び前記凹部を連通する第1の油路と、前記リム部に設けられて前記凹部及び前記歯面を連通する第2の油路と、を備え、前記リム部における、前記凹部と前記歯面の歯底面との間の厚さが、前記第2の油路の開口に向かって小さくなる、歯車が提供される。
また、前記第1の油路の前記凹部側の開口が、前記リブ部に隣接して設けられてもよい。
また、前記第1の油路の前記凹部側の開口が、前記リブ部よりも前記歯車の回転方向の前方側に設けられてもよい。
また、前記軸部から放射状に設けられた複数の前記リブ部を備え、前記リブ部に隣接して設けられる前記凹部側の開口を有する前記第1の油路及び前記第2の油路を、前記複数のリブ部の一部又は全部に対応して複数備えてもよい。
また、前記第1の油路の延在方向に前記リム部が重ならないように前記第1の油路が設けられてもよい。
また、前記リム部における、前記凹部と前記歯面の歯底面との間の厚さが、前記第2の油路の開口に向かって小さくなってもよい。
また、前記第1の油路が、前記軸方向孔の外周面の接線方向に設けられてもよい。
また、前記第2の油路の前記凹部側の開口が、前記凹部の底面に隣接して設けられてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、上述したいずれかの歯車を備えた、車両の変速機が提供される。
以上説明したように本発明によれば、簡易な構成で歯面に対して確実に潤滑油を導くことが可能であり、かつ、容易に製造することができる歯車が提供される。したがって、車両の変速機等の歯車装置の潤滑不良による歯面の焼き付きや摩耗、異音と言った不具合が低減するとともに、歯車の製造コストの増加を防ぐことができる。
図1は、本発明の実施の形態にかかる歯車を備えた車両の歯車変速機の構成例を概略的に示す断面図である。 図2(a)は、本発明の一実施形態にかかる歯車を軸方向に見た正面図であり、図2(b)は、図2(a)のXX断面矢視図である。 図3は、第1の油路の別の配置例を示す説明図である。 図4は、本発明に対する比較例の歯車を示す断面図である。 図5(a)〜(b)は、同実施形態の歯車における潤滑油の流れを説明するための、歯車の正面図及び断面図である。 図6は、第2の油路の配置位置の変形例を示す説明図である。 図7は、凹部の形状の変形例を示す説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[1.歯車装置の構成例]
本実施形態にかかる歯車は、例えば、歯車装置の一態様である歯車変速機に備えられる。図1は、歯車変速機200の構成の一例を概略的に示す断面図である。歯車変速機200は、図示しないケース内に回転軸210が挿入される。当該回転軸210には、歯車100がスプライン結合して取り付けられている。かかる歯車100は、ロックナット214により締め付けられて固定されている。
回転軸210は、回転軸210の軸心部分に、軸線に沿って形成された軸方向油路211を有する。かかる軸方向油路211には、図示しない潤滑油供給経路を介して潤滑油が供給される。また、回転軸210は、軸方向油路211から径方向に延びて回転軸210の外周部に通じる径方向油路212を有する。したがって、回転軸210の軸方向油路211に供給された潤滑油は、回転軸210の回転に伴う遠心力も相俟って、径方向油路212を経由して回転軸210の外周部に導かれる。
歯車100は、図示しない他の歯車に噛合する歯面30Aを有する。かかる歯車100は、回転軸210の外周部に導かれた潤滑油を、歯車100の歯面30Aに導く油路構成を備えている。これにより、歯車100の歯面30Aに直接的に潤滑油が導かれて、歯面30Aの潤滑不良が低減する。
[2.歯車の構成例]
図2は、本実施形態にかかる歯車100の構成例を示す説明図である。図2(a)は、歯車100を軸方向に見た正面図を示し、図2(b)は、歯車100の断面図であり、図2(a)のXX断面矢視図を示す。
歯車100は、軸部10と、円盤部20と、リム部30とを備える。軸部10は、軸心部分に、軸線に沿って形成された軸方向孔10aを有する。図1の歯車変速機200の例では、かかる軸方向孔10a内に、回転軸210がスプライン結合される。円盤部20は、軸部10から外周方向に延びて形成されている。リム部30は、円盤部20からさらに外周方向に延びて形成されている。リム部30の外周面には、歯面30Aが設けられている。
円盤部20の両側の側面には、それぞれ、複数のリブ部40及び複数の凹部50が設けられている。複数の凹部50は、軸部10の外周面とリム部30の内周面とリブ部40の側面とにより囲まれた略扇形の領域として形成される。かかる複数の凹部50は、一次的には、円盤部20の厚さを薄くして、歯車100の軽量化を図るために設けられている。
リブ部40は、歯車100の径方向に沿って形成される。かかるリブ部40は、一次的には、薄くされる円盤部20を補強して、剛性を一定以上に高めるために設けられる。図2(a)に示す例では、歯車100のそれぞれの側面に、6個のリブ部40が軸部10から放射状に延びて形成されている。また、各リブ部40の高さ(軸方向の長さ)は、軸部10側からリム部30側に向かって低くなるように形成されている(図2(b)を参照。)。
また、図2(b)に示すように、各凹部50の周りを囲む軸部10の外周面、リム部30の内周面、及びリブ部40の側面は、凹部50の底面側に近づくにつれて、各凹部50の中央側に向かうように傾斜して設けられている。したがって、歯車100を鍛造する場合において、凹部50やリブ部40を成形するための金型を軸方向に抜くことができるため、金型の構成が複雑にならず、容易な製造が可能になる。各面は、凹部50の底面側に近づくにつれて、各凹部50の中央側に向かうように傾斜するものに限られず、軸方向に沿って真っ直ぐに形成されたものであってもよい。
ここで、軸部10には、軸方向孔10aと、軸部10の外周面に位置する複数の凹部50とをそれぞれ連通する複数の第1の油路61が設けられている。かかる複数の第1の油路61の各凹部50側の開口は、各リブ部40の側面に隣接して設けられる。第1の油路61が隣接して設けられるリブ部40の側面は、歯車100の使用状態での歯車100の回転方向において、各凹部50の後方側に位置する側面である。すなわち、各第1の油路61の凹部50側の開口は、歯車100の使用状態での歯車100の回転方向において、リブ部40よりも前方側に設けられる。
かかる第1の油路61は、例えば、第1の油路61の延在方向にリム部30が重ならないように形成される(図2(b)を参照)。これにより、歯車100の径方向外側からドリル等を用いて穴開け加工することにより第1の油路61を形成することができ、容易な製造が可能になる。ただし、第1の油路61は、軸方向孔10a側から凹部50側に向かって、その延在方向が歯車100の軸方向外側に向かないように構成されることが好ましい。これにより、第1の油路61を介して凹部50に導かれる潤滑油が、凹部50の外に飛ばないようにすることができる。
また、図3に示すように、第1の油路61は、軸方向孔10aの外周面の接線方向に設けられることが好ましい。すなわち、第1の油路61は、軸部10の外周面側の開口位置が、軸方向孔10a側の開口位置に対して、歯車100の回転方向の後方側となるように、軸方向孔10aの外周面の接線方向に延在することが好ましい。第1の油路61がこのように形成されていれば、歯車100の回転に伴って、軸方向孔10aから凹部50へと効率よく潤滑油を導くことができる。
また、リム部30には、凹部50と、歯面30Aとをそれぞれ連通する複数の第2の油路62が設けられている。かかる複数の第2の油路62の各凹部50側の開口は、各リブ部40の側面であって、第1の油路61の開口が隣接して設けられる側面と同じ側面に隣接して設けられる。すなわち、各第2の油路62の凹部50側の開口についても、歯車100の使用状態での歯車100の回転方向において、リブ部40よりも前方側に設けられる。
このように、本実施形態にかかる歯車100では、第1の油路61及び第2の油路62が、歯車100の使用状態での歯車100の回転方向において、各凹部50の後方側に位置する側面に隣接して設けられる。したがって、歯車100の使用時において、遠心力によって、第1の油路61を介して凹部50に導かれる潤滑油が、リブ部40の側面を伝って効率よく第2の油路62に導かれる。その結果、歯面30Aに対して直接的にかつ効率的に潤滑油が導かれる。
また、本実施形態にかかる歯車100は、軸部10に第1の油路61が設けられ、リム部30に第2の油路62が設けられ、途中に凹部50及びリブ部40の側面を経由する潤滑油の経路とされている。そのため、凹部50の深さを比較的大きくすることができ、歯車100をより軽量化することが可能となっている。具体的には、図4に示すように、円盤部3に、軸部2の軸方向孔2aからリム部4の歯面4Aに通じる油路5を形成した歯車1は、円盤部3の剛性を確保するために凹部6を深くすることができず、歯車1の軽量化に限界が生じることとなる。
また、本実施形態にかかる歯車100は、リブ部40を有するために、凹部50を比較的深く形成することができる。これによっても、歯車100の軽量化が図られている。
また、図2(a)に示すように、各凹部50と歯面30Aの歯底面30Bとの間のリム部30の厚さが、第2の油路62の開口位置に向かって小さくなることが好ましい。すなわち、歯底面30B及びリム部30の内周面70を円周方向に沿って平面的に展開したと仮定すると、凹部50の周りを囲む面のうちのリム部30の内周面70が、第2の油路62の開口の位置に近づくにつれて、歯底面30Bに近づくように形成される。
これにより、歯車100の使用状態において、飛散して凹部50に付着する潤滑油や、減速時にリブ部40から離れて付着している潤滑油が、リム部30の内周面に沿って第2の油路62に導かれやすくなる。これにより、凹部50に導かれる潤滑油、あるいは、凹部50に付着する潤滑油を、遠心力によって、無駄なく歯面30Aに導くことができる。
図5(a)及び(b)は、本実施形態にかかる歯車100の使用時における潤滑油の流れを示す説明図である。図5(a)及び(b)は、それぞれ図2(a)及び(b)に対応する図である。図5(a)において、矢印Dは、歯車100の回転方向を示す。
かかる図5(a)及び(b)に示すように、歯車100の軸部10に設けられた第1の油路61に導入される潤滑油は、遠心力によって凹部50内に流れ出す。第1の油路61から凹部50内に流れ出た潤滑油は、遠心力によってリブ部40の側面に沿ってリム部30の内周面まで導かれる。さらに、飛散して凹部50に付着した潤滑油や、減速時にリブ部40から離れて付着していた潤滑油は、遠心力によって凹部50の底面を伝ってリム部30の内周面に到達する。リム部30の内周面に導かれた潤滑油は、遠心力によって第2の油路62を通って歯面30Aに導かれる。
このようにして、本実施形態にかかる歯車100は、軸部10の軸方向孔10aから歯面30Aまで効率よく、かつ、無駄なく潤滑油を導いて、歯面30Aに対して直接的に潤滑油を供給することができる。したがって、歯面30Aにおける潤滑不良を低減することができる。また、本実施形態にかかる歯車100は、簡易な構成の金型を用いた鍛造により凹部50及びリブ部40を形成できるとともに、ドリル等を用いた機械加工により第1の油路61及び第2の油路62を形成することができる。したがって、特別な治具や工程を必要とせず、歯車100の製造コストを低減することができる。
また、本実施形態にかかる歯車100は、比較的深く形成され得る凹部50を有しており、軽量化が図られている。したがって、歯車100の回転時における慣性モーメントが低減し、加減速時の応答性が向上している。
なお、本実施形態にかかる歯車100における潤滑油の流れを考慮すれば、歯車100は種々の変形が可能である。例えば、図6に示すように、リム部30に設ける第2の油路64を、凹部50の底面に沿って形成してもよい。このように第2の油路64を形成することにより、凹部50の底面に付着し、遠心力により径方向外側に飛ばされる潤滑油が、効率よく第2の油路64に導かれる。
また、図7に示すように、凹部50の周りを囲む面の一部であるリム部30の内周面72は、曲面状ではなく、平面状であってもよい。かかる形状の内周面72であっても、歯車120の使用時の遠心力によって、飛散して凹部50に付着した潤滑油や、減速時にリブ部40から離れて付着していた潤滑油を、効率よく第2の油路62に導くことができる。
また、図1の歯車100の例では、第1の油路61及び第2の油路62が、ともに歯車100の使用状態での歯車100の回転方向において、各凹部50の後方側に位置するリブ部40の側面に隣接して設けられている。しかしながら、上述の潤滑油の流れを考慮すれば、第1の油路61が、当該リブ部40の側面から離れて設けられてもよい。すなわち、第1の油路61が当該リブ部40の側面に隣接して設けられていない場合でも、第1の油路61から凹部50に流れ出た潤滑油は、遠心力によって潤滑油は当該リブ部40の側面に導かれる。ただし、第1の油路61も当該リブ部40の側面に隣接して設けることが最も好適である。
また、歯車100の両側の側面のうちの一方の面と他方の面とで、凹部50、リブ部40、第1の油路61及び第2の油路62の配置位置の位相がずらされていてもよい。これにより、歯面30A側における第2の油路62の開口の位置が、歯車100の一方の面と他方の面とで異なるため、歯車100の歯面30Aにおける潤滑油の供給位置が分散され、歯車100の外周に設けられた歯面30Aの全体に対して潤滑油が供給されやすくなる。
また、図2に例示した歯車100は、すべての凹部50に対応して第1の油路61及び第2の油路62が設けられているが、一部の凹部50に対応して第1の油路61及び第2の油路62が設けられていてもよい。さらに、図2に例示した歯車100は、歯車100の両側の側面にそれぞれ第1の油路61及び第2の油路62が設けられているが、第1の油路61及び第2の油路62は、歯車100の両側面のうちのいずれか一方の面にのみ設けられていてもよい。
なお、図1に例示する歯車変速機210に歯車100を取り付ける際には、軸部10の軸方向孔10a側の第1の油路61の開口と、回転軸210の外周部側の径方向油路212の開口とが位置合わせされて組み付けられる。これにより、回転軸210の軸方向油路211に供給される潤滑油が、効率よく歯車100の第1の油路61に導かれる。その結果、歯車100の歯面30Aに対して、効率的に潤滑油を供給することができる。
以上、本実施形態にかかる歯車100は、側面に凹部50及びリブ部40が形成されるとともに、当該凹部50に開口する第1の油路61及び第2の油路62がそれぞれ軸部10及びリム部30に形成されている。かかる簡易な構成により、歯車100の回転時の遠心力によって、軸部10内の軸方向孔10aから歯面30Aへと潤滑油を直接導くことができる。したがって、歯面30Aの潤滑不良を低減することができる。
また、本実施形態にかかる歯車100は、凹部50を比較的深く形成することができる。したがって、歯車100が軽量化されやすく、歯車100の回転時における慣性モーメントが低減し、加減速時の応答性を向上させることができる。さらに、本実施形態にかかる歯車100の構成であれば、特別な治具や工程を必要とせず、歯車100の製造コストを低減することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記の実施形態において、歯車100の軸方向孔10aには、回転軸210が挿入されて固定され、回転軸210に設けられた軸方向油路211を介して、歯車100に潤滑油が供給される構成となっていたが、本発明はかかる例に限定されない。歯車100の軸方向孔10aに対して直接潤滑油が供給される構成の歯車装置であってもよい。
また、上記の実施形態において、歯車100が備えられる歯車装置として車両の歯車変速機を例に採って説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、産業機械や工作機械等に用いられる歯車装置であって、歯面に対して潤滑油を供給する構成の歯車装置であれば、本発明を適用することができる。
10 軸部
10a 軸方向孔
20 円盤部
30 リム部
30A 歯面
30B 歯底面
40 リブ部
50 凹部
61 第1の油路
62,64 第2の油路
70,72 内周面
100 歯車
200 歯車変速機
210 回転軸
211 軸方向油路
212 径方向油路
214 ロックナット

Claims (9)

  1. 内部に軸方向孔を有する軸部と、
    前記軸部から外周方向に延びて形成された円盤部と、
    前記円盤部からさらに外周方向に延びて形成され、径方向外側の外周面に歯面を有するリム部と、
    前記円盤部の側面に設けられた凹部と、
    前記円盤部の側面に前記凹部に隣接して径方向に沿って設けられたリブ部と、
    前記軸部に設けられて前記軸方向孔及び前記凹部を連通する第1の油路と、
    前記リム部に設けられて前記凹部及び前記歯面を連通する第2の油路と、
    を備え
    前記リム部における、前記凹部と前記歯面の歯底面との間の厚さが、前記第2の油路の開口に向かって小さくなる、歯車。
  2. 前記第2の油路の前記凹部側の開口が、前記リブ部に隣接して設けられる、請求項1に記載の歯車。
  3. 前記第1の油路の前記凹部側の開口が、前記リブ部に隣接して設けられる、請求項1又は2に記載の歯車。
  4. 前記第1の油路及び前記第2の油路の前記凹部側の開口が、前記リブ部よりも前記歯車の回転方向の前方側に設けられる、請求項2又は3に記載の歯車。
  5. 前記軸部から放射状に設けられた複数の前記リブ部を備え、前記リブ部に隣接して設けられる前記凹部側の開口を有する前記第1の油路及び前記第2の油路を、前記複数のリブ部の一部又は全部に対応して複数備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯車。
  6. 前記第1の油路の延在方向に前記リム部が重ならないように前記第1の油路が設けられる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯車。
  7. 前記第1の油路が、前記軸方向孔の外周面の接線方向に設けられる、請求項1〜のいずれか1項に記載の歯車。
  8. 前記第2の油路の前記凹部側の開口が、前記凹部の底面に隣接して設けられる、請求項1〜のいずれか1項に記載の歯車。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の歯車を備えた、車両の変速機。
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