JP6468951B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6468951B2
JP6468951B2 JP2015113060A JP2015113060A JP6468951B2 JP 6468951 B2 JP6468951 B2 JP 6468951B2 JP 2015113060 A JP2015113060 A JP 2015113060A JP 2015113060 A JP2015113060 A JP 2015113060A JP 6468951 B2 JP6468951 B2 JP 6468951B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
semiconductor device
resin layer
semiconductor element
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015113060A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016014656A (ja
Inventor
勇気 須藤
勇気 須藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2015113060A priority Critical patent/JP6468951B2/ja
Publication of JP2016014656A publication Critical patent/JP2016014656A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6468951B2 publication Critical patent/JP6468951B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/80Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected
    • H01L2224/83Methods for connecting semiconductor or other solid state bodies using means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected using a layer connector
    • H01L2224/8338Bonding interfaces outside the semiconductor or solid-state body
    • H01L2224/83385Shape, e.g. interlocking features
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/15Details of package parts other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/181Encapsulation

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)技術を用いて作製された小型の半導体圧力センサが開発され、例えば水深計を搭載したダイバー用腕時計等の携帯型の電子機器などに使用されている。
ところで、上述した半導体圧力センサなどの半導体素子は、樹脂製のパッケージや基板などの基体部に実装された形態を有している。しかしながら、このような形態を有する半導体装置では、材質の異なる半導体素子と基体部との間で熱膨張係数の差に起因した歪みが生じることによって、半導体素子の出力特性に悪影響を及ぼすことがあった。
具体的に、半導体素子に形成された拡散抵抗の抵抗値は、この半導体素子に加わる応力によって変化する。このため、拡散抵抗の抵抗値の変化から出力信号を得る圧力センサや温度センサなどの半導体素子では、その出力特性が歪みの発生により悪化してしまう。
また、上述した水深計として用いられる防水型の圧力センサでは、熱膨張係数がシリコンに近いセラミックを基体部の材料として用いることができない。このため、セラミックよりも熱膨張係数が大きいエポキシ樹脂などを一般的に用いている。この場合、上述した熱膨張係数の差による歪みの影響を大きく受けてしまう。
そこで、半導体素子と基体部との間に基体部よりもヤング率の低い(柔らかい)樹脂層を配置し、この樹脂層によって基体部から半導体素子に加わる応力を緩和する半導体装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照。)。
樹脂層は、基体部から半導体素子に加わる応力を緩和するため、その厚みを十分に確保する必要がある。このため、特許文献1に記載の半導体装置では、基板に設けられた凹部に液状の樹脂を塗布した後、これを加熱等により硬化させることによって、樹脂の濡れ広がりを抑えつつ、略ドーム状に盛り上がった形状の支持部材(樹脂層)を形成することが行われている。
特開2014−63905号公報
一方、特許文献1に記載の半導体装置では、凹部の内側に液状の樹脂を十分に充填する必要があるため、使用する樹脂の量が多くなってしまう。逆に、凹部に充填される樹脂の量が少ないと、硬化後に凹部の内側で凹んだ形状の支持部材(樹脂層)が形成されてしまう。
本発明の一つの態様は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、更なる品質の向上を可能とした半導体装置、並びにそのような半導体装置を低コストで製造できる半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一つの態様に係る半導体装置は、基体部と、前記基体部の少なくとも一面側に設けられた半導体素子と、前記基体部と前記半導体素子との間に設けられた樹脂層とを備え、前記基体部は、前記半導体素子と平面視で重なる領域と少なくとも一部が重なる樹脂形成面と、前記樹脂形成面を形成する凸部とを有し、前記樹脂層は、前記凸部の上のみに配置された第1の樹脂層を含み、前記樹脂層は、前記樹脂形成面と前記半導体素子との間に間隔を有した状態で設けられていることを特徴とする。
また、前記半導体装置において、前記樹脂層は、前記樹脂形成面に配置された前記第1の樹脂層と、前記基体部と前記半導体素子との間に配置された第2の樹脂層とを含み、前記第1の樹脂層の表面が湾曲した凸面形状を有していてもよい。
また、前記半導体装置において、前記第1の樹脂層の表面における最頂部が少なくとも前記半導体素子と平面視で重なる領域の中央部を除く周辺領域と平面視で重なる位置にあってもよい。
また、前記半導体装置において、前記樹脂形成面は、平面視で環状に形成された前記凸部の上面により構成されていてもよい。
また、前記半導体装置において、前記凸部における環状の一部を分断した分断溝を有していてもよい。
また、前記半導体装置において、前記樹脂形成面は、平面視で環状に配置された複数の前記凸部の上面により構成されていてもよい。
また、前記半導体装置において、前記複数の凸部を互いに連結する連結部を有していてもよい。
また、前記半導体装置において、前記凸部は、前記基体部の前記半導体素子と対向する面から突出して設けられていてもよい。
また、前記半導体装置において、前記基体部の前記半導体素子と対向する面に形成された溝部によって、前記凸部の周囲が区画されると共に、前記凸部が前記半導体素子と対向する面と同じ高さで設けられていてもよい。
また、前記半導体装置において、前記基体部は、リードフレームと、前記リードフレームを支持する樹脂製の支持体とを有し、前記樹脂形成面は、前記リードフレーム又は前記支持体に設けられていてもよい。
また、前記半導体装置において、前記樹脂層は、前記支持体よりもヤング率が低い樹脂からなっていてもよい。
また、前記半導体装置において、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層とが同じ樹脂からなっていてもよい。
また、前記半導体装置において、前記樹脂層のヤング率を1MPa以下とした場合、前記間隔が30〜150μmであってもよい。
また、前記半導体装置において、前記半導体素子が圧力センサであってもよい。
また、前記半導体装置において、前記基体部の両面に半導体素子が設けられていてもよい。
また、本発明の一つの態様に係る半導体装置の製造方法は、基体部と、前記基体部の少なくとも一面側に設けられた半導体素子と、前記基体部と前記半導体素子との間に設けられた樹脂層とを備える半導体装置の製造方法であって、前記半導体素子と平面視で重なる領域と少なくとも一部が重なる樹脂形成面と、前記樹脂形成面を形成する凸部とを有する基体部を準備する工程と、前記樹脂形成面に前記樹脂層となる液状の樹脂を塗布した後に、硬化させることによって、表面が湾曲した凸面形状を有する第1の樹脂層を前記凸部の上のみに形成する工程と、前記基体部の一面において前記半導体素子と平面視で重なる領域に前記樹脂層となる液状の樹脂を塗布する工程と、前記第1の樹脂層の表面における最頂部が少なくとも前記半導体素子の中央部を除く周辺領域と平面視で重なるように、前記第1の樹脂層の上に前記半導体素子を載置する工程と、前記樹脂を硬化させることによって、第2の樹脂層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
以上のように、本発明の一つの態様によれば、更なる品質の向上を可能とした半導体装置、並びにそのような半導体装置を低コストで製造できる半導体装置の製造方法を提供することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の平面図である。 図1中に示す半導体装置の切断線A−A’による断面図である。 図1に示す半導体装置が備えるリードフレームの構成を示す平面図である。 図1に示す半導体装置が備える樹脂形成面と半導体素子との位置関係を模式的に示す平面図である。 図1に示す半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。 図1に示す半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。 図1に示す半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。 図1に示す半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。 図1に示す半導体装置の製造工程を説明するための断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の断面図である。 本発明の第1の変形例として示す半導体装置の断面図である。 本発明の第2の変形例として示す半導体装置の断面図である。 本発明の第3の変形例として示す半導体装置の断面図である。 本発明の第4の変形例として示す半導体装置の断面図である。 本発明の第5の変形例として示す半導体装置の断面図である。 凸部を分断する分断溝が設けられた構成を例示した平面図である。 樹脂形成面の変形例を示す平面図である。 樹脂形成面の別の構成例を示す平面図である。 半導体装置の別の構成例を示す断面図である。 実施例1における樹脂形成面と圧力センサとの間の間隔と、圧力センサの出力誤差との関係を示すグラフである。 実施例2における樹脂形成面と温度センサとの間の間隔と、温度センサの出力誤差との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
[第1の実施形態]
(半導体装置)
先ず、本発明の第1の実施形態として図1及び図2に示す半導体装置1について説明する。なお、図1は、半導体装置1の構成を示す平面図である。図2は、図1中に示す切断線A−A’による半導体装置1の断面図である。
半導体装置1は、図1及び図2に示すように、基体部2と、基体部2の一面(上面)側に設けられた半導体素子3と、基体部2と半導体素子3との間に設けられた樹脂層4と、基体部2の他面(下面)側に設けられた制御素子5とを備えている。
基体部2は、リードフレーム6と、リードフレーム6を支持するパッケージ7とを有している。ここで、リードフレーム6の構成を図3に示す。なお、図3は、リードフレーム6を他面(下面)側から見た平面図である。また、図3に示すリードフレーム6は、パッケージ7と一体に形成される前の状態を示している。
リードフレーム6は、図1〜図3に示すように、台座部8と、複数(本実施形態では4つ)のリード端子9a〜9dと、複数(本実施形態では4つ)の外部接続用端子10a〜10dとを有している。本実施形態では、リードフレーム6として、例えば銅(Cu)などの金属板を所定の形状に打ち抜き加工した後に、銀(Ag)めっきなどのめっき処理を施したものを用いている。
台座部8は、基体部2の略中央部に位置して、パッケージ7に埋め込まれた状態で設けられている。半導体素子3と制御素子5とは、この台座部8を挟んで互いに対向する位置に配置されている。台座部8には、支持部8a,8bが延長して設けられている。支持部8a,8bは、後述するパッケージ7と一体にインサート成形される際に金型に支持される部分である。なお、支持部8a,8bは、インサート成形後に除去される。
複数のリード端子9a〜9dは、台座部8の周囲に台座部8とは離間して配置されている。具体的に、本実施形態では、台座部8の支持部8a,8bとは反対側の一辺に対して離間する位置に、互いに平行に並ぶ第1のリード端子9a〜9dが配置されている。また、各リード端子9a〜9dは、それぞれの一端を台座部8側に向けた状態で配置されている。
複数の外部接続用端子10a〜10dは、台座部8の周囲に台座部8とは離間して配置されている。具体的に、本実施形態では、台座部8の支持部8a,8bと隣り合う側の一辺に対して離間する位置に、互いに平行に並ぶ外部接続用端子10a,10bと、台座部8の支持部8a,8bと隣り合う側の他辺に対して離間する位置に、互いに平行に並ぶ外部接続用端子10c,10dとが配置されている。また、各外部接続用端子10a〜10dは、それぞれの一端を台座部8側に向けた状態で配置されている。
各外部接続用端子10a〜10dは、図示を省略するものの、その中途部からパッケージ7の下方に向かって折り曲げられ、その他端側がパッケージ7の他面(下面)に沿って折り曲げられた形状を有している。すなわち、各外部接続用端子10a,10bの他端側は、パッケージ7の他面(下面)から露出している。
各リード端子9a〜9dの一面(上面)は、第1のボンディングワイヤー11を介して半導体素子3と電気的に接続されている。一方、各リード端子9a〜9dの他面(下面)は、第2のボンディングワイヤー12を介して制御素子5と電気的に接続されている。また、各外部接続用端子10a〜10dの他面(下面)は、第3のボンディングワイヤー13を介して制御素子5と電気的に接続されている。なお、各ボンディングワイヤー11,12,13については、例えば金(Au)線などの導線を用いることができる。
パッケージ7は、樹脂製の支持体として、例えばエポキシ系樹脂などのモールド樹脂を用いて、リードフレーム6、制御素子5、第2及び第3のボンディングワイヤー12,13と一体にインサート成形することによって構成されている。パッケージ7は、パッケージ本体7aと、パッケージ本体7aの一面(上面)側に形成された収容凹部7bとを有している。
パッケージ本体7aは、リードフレーム6、制御素子5、第2及び第3のボンディングワイヤー12,13が埋め込まれた状態で、概略円柱状に形成されている。収容凹部7bは、パッケージ本体7aの一面(上面)側の略中央部において平面視で円形状を為す凹部によって形成されている。また、収容凹部7bは、半導体素子3を収容するのに十分な深さで形成されている。
半導体素子3は、例えばMEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)技術を用いて作製された小型の半導体圧力センサからなる。具体的に、この半導体圧力センサは、図示を省略するものの、シリコン(Si)基板などの半導体基板の一面側に、ダイアフラムと、基準圧力室としての密閉空間と、複数の歪ゲージとを有し、各歪ゲージが第1のボンディングワイヤー11を介して複数のリード端子9a〜9fと電気的に接続された構造を有している。以上のような半導体圧力センサでは、ダイアフラムが圧力を受けて撓むと、各歪ゲージにダイアフラムの歪み量に応じた応力が発生し、この応力に応じて歪ゲージの抵抗値が変化し、この抵抗値の変化に応じた出力信号を得ることができる。
半導体素子3は、収容凹部7bの内側に収容されると共に、この収容凹部7bの底面7cに樹脂層4を介して実装(接着)されている。収容凹部7bの底面7cには、半導体素子3と平面視で重なる領域と少なくとも一部が重なる樹脂形成面14が設けられている。樹脂形成面14は、平面視で環状に形成された凸部15の上面により構成されている。凸部15は、半導体素子3と対向する収容凹部7bの底面7cから突出して設けられている。
ここで、樹脂形成面14と半導体素子3との位置関係を図4に示す。なお、図4は、樹脂形成面14と半導体素子3との位置関係を模式的に示す平面図である。
本実施形態では、図4に示すように、平面視で円環状を為す樹脂形成面14(図4中において破線で示す。)の上に、平面視で矩形状を為す半導体素子3(図4中において実線で示す。)が樹脂層4を介して実装されている。また、樹脂形成面14の幅方向における中点を結ぶ線(図4中において一点鎖線で示す。)Cは、上述した半導体素子3と平面視で重なる領域の中央部を除く周辺領域、すなわち樹脂形成面14と半導体素子3とが平面視で重なる領域(図4中においてドットで示す。)に位置している。
樹脂層4は、図2に示すように、樹脂形成面14に配置された第1の樹脂層16と、樹脂形成面14と半導体素子3との間に配置された第2の樹脂層17とを含む。樹脂層4は、収容凹部7bの底面7cに半導体素子3を接着する接着層としての機能の他に、熱膨張などによりパッケージ7から半導体素子3に加わる応力を緩和する応力緩和層としての機能を有している。このため、第1の樹脂層16及び第2の樹脂層17には、パッケージ7(モールド樹脂)よりもヤング率が低い樹脂が用いられている。
具体的に、第1の樹脂層16及び第2の樹脂層17には、例えばシリコーン樹脂や、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂などの熱硬化性樹脂の中で、パッケージ7(モールド樹脂)よりもヤング率が低い樹脂が用いられている。その中でも特に、シリコーン樹脂は、吸湿しにくいため、高温・高湿環境でも物性が変化しにくい点で好ましい。また、第1の樹脂層16及び第2の樹脂層17には、低チクソ性の樹脂を用いることが好ましく、チクソトロピック材などのチクソ性を高めるような材料が入っていないことがより好ましい。また、第1の樹脂層16には、上述した熱硬化性樹脂の他にも、光(紫外線)硬化性樹脂を用いることもできる。
本実施形態では、第1の樹脂層16及び第2の樹脂層17として、シリコーン樹脂を用いている。なお、第1の樹脂層16及び第2の樹脂層17については、同じ材料からなる場合に限らず、互いに異なる材料を用いてもよい。
樹脂層4のヤング率は、パッケージ7のヤング率に対して1/10以下であることが好ましく、1/100以下であることがより好ましい。本実施形態において、パッケージ7(エポキシ系樹脂)のヤング率は、10〜30GPa程度であり、樹脂層4(シリコーン樹脂)のヤング率は、0.5〜50MPa程度である。なお、ヤング率の測定については、「JIS K 7161」や「JIS K 7244」に規定された方法を用いることができる。
本実施形態の半導体装置1では、半導体素子3とパッケージ7との間にパッケージ7よりもヤング率の低い樹脂層4を配置することで、熱膨張などによりパッケージ7から半導体素子3に加わる応力を緩和することができる。また、このような樹脂層4による応力緩和の効果を高めるためには、樹脂層4の厚みを厚くすることが望ましい。
本実施形態の半導体装置1では、樹脂層4の厚みを厚くするため、樹脂形成面14の上に、湾曲した凸面形状を有する第1の樹脂層16が配置されている。半導体装置1では、このような湾曲した凸面形状を有する第1の樹脂層16によって、その上に載置される半導体素子3を安定した状態で支持することができる。すなわち、第1の樹脂層16の表面における最頂部は、上述した図4に示す樹脂形成面14の幅方向における中点を結ぶ線Cとほぼ重なった位置にあり、その高さもほぼ一定である。したがって、第1の樹脂層16の表面における最頂部が半導体素子3の中央部を除く周辺領域と平面視で重なるように、第1の樹脂層16の上に半導体素子3を載置する。これにより、第1の樹脂層16の上に載置された半導体素子3を安定した状態で支持することができる。
第2の樹脂層17は、図2に示すように、半導体素子3と収容凹部7bの底面7cとの間から外側にはみ出した状態で設けられている。なお、第2の樹脂層17は、半導体素子3と第1の樹脂層16との間に配置されていてもよい。
本実施形態の半導体装置1では、第1の樹脂層16によって樹脂形成面14と半導体素子3との間の間隔Sを保持したまま、収容凹部7bの底面7cと半導体素子3との間に第2の樹脂層17が配置されている。これにより、樹脂層4の厚みを厚くすることが可能である。
ところで、樹脂形成面14と半導体素子3との間の間隔Sは、第1の樹脂層16の高さに依存するものであり、この間隔Sを広げるためには、第1の樹脂層16の高さを上げる必要がある。一方、第1の樹脂層16の高さを上げるためには、樹脂形成面14を大きくする必要がある。このため、間隔Sを広げ過ぎると、半導体装置1の小型化に不利となってしまう。
したがって、間隔Sの上限については、第1の樹脂層16のヤング率を1MPa以下とした場合、150μm以下とすることが半導体装置1の小型化を図る上で好ましい。一方、間隔Sの下限については、第1の樹脂層16のヤング率を1MPa以下とした場合、30μm以上とすることが好ましい。間隔Sが30μm未満であると、上述した第1の樹脂層16による樹脂層4の厚みを厚くする効果が不十分となる。
なお、本実施形態の半導体装置1では、第1の樹脂層16と第2の樹脂層17とが同じ樹脂からなる。このため、樹脂層4は、第1の樹脂層16と第2の樹脂層17との境界が区別できない場合もある。しかしながら、この場合でも、樹脂層4が樹脂形成面14と半導体素子3との間に間隔Sを有した状態で設けられているため、上述した第1の樹脂層16と第2の樹脂層17との境界の区別に関わらず、樹脂層4の厚みを厚くすることが可能である。
収容凹部7bの内側には、水や外気などの浸入を防ぐため、半導体素子3を覆う保護層18が設けられている。保護層18には、例えばシリコーンゲルなどの半導体素子3による検出に影響を与えないものを用いることができる。なお、保護層18は、必ずしも必要なものではなく、防水性が不要な場合には省略することも可能である。
制御素子5は、半導体ICなどの半導体素子からなり、台座部8の他面(下面)と対向する位置に実装されている。また、制御素子5は、パッケージ本体7aに埋め込まれた状態で設けられている。制御素子5は、半導体素子3から出力された信号から演算により求めた演算値(本実施形態では圧力値)を検出信号(同圧力信号)として出力するものである。また、制御素子5は、温度センサを内蔵するものであってもよい。温度センサを内蔵することによって、温度変化に応じて圧力信号を補正できるため、検出精度を高めることができる。なお、温度センサとしては、例えば抵抗式(ブリッジ抵抗式)や、ダイオード式、熱電対式、赤外線式などを挙げることができる。
(半導体装置の製造方法)
次に、上記半導体装置1の製造方法について、図5〜図9を参照して説明する。なお、図5〜図9は、上記半導体装置1の各製造工程を説明するための断面図である。
上記半導体装置1を製造する際は、先ず、図5に示すように、半導体素子3を実装する前の基体部2を準備する。この基体部2は、上述した図3に示すリードフレーム6に、制御素子5を実装し、この制御素子5と各リード端子9a〜9f及び外部接続用端子10a,10bとの間を第2及び第3のボンディングワイヤー12,13で接続した後に、モールド樹脂を用いてこれらをパッケージ7と一体にモールド成形することによって作製される。
次に、図6に示すように、収容凹部7bの底面7cに設けられた樹脂形成面14の上に、湾曲した凸面形状を有する第1の樹脂層16を形成する。具体的に、この第1の樹脂層16を形成する際は、樹脂形成面14、すなわち凸部15の上面にディスペンサー等を用いて液状の樹脂Rを塗布する。このとき、樹脂形成面14に塗布された液状の樹脂Rは、凸部15の上面において、表面張力により表面が盛り上がった形状となる。これにより、樹脂Rの濡れ広がりを抑えつつ、樹脂Rの高さを稼ぐことができる。
さらに、樹脂Rの表面に表面張力を働かせるためには、凸部15の上面と側面との間の角部が丸みを帯びることなく、角部を尖らせた形状とすることが好ましい。一方、凸部15は、金型を用いた樹脂成型の都合上、角部を完全に尖らせることは困難である。したがって、凸部15の角部における曲率半径については0.1mm以下、より好ましくは0.05mm以下とする。
その後、樹脂形成面14に塗布された樹脂Rを加熱して硬化させる。これより、樹脂形成面14の上に、上述した湾曲した凸面形状を有する第1の樹脂層16を形成することができる。
ここで、凸部15の高さについては、50〜200μmの範囲とすることが好ましい。凸部15の高さを50μm以上とすることで、凸部15の上面(樹脂形成面14)に塗布された樹脂Rに表面張力が働き易くなる。一方、凸部15の高さを200μm以下とすることで、後述する第2の樹脂層17となる樹脂Rを塗布した際に凸部15の内側に気泡が入りにくくなる。
次に、図7に示すように、収容凹部7bの底面7cにおいて半導体素子3と平面視で重なる領域に、ディスペンサー等を用いて液状の樹脂Rを塗布する。これにより、第1の樹脂層16の上を樹脂Rが覆った状態となる。
次に、図8に示すように、第1の樹脂層16の上に半導体素子3を載置する。このとき、第1の樹脂層16の表面における最頂部が半導体素子3の中央部を除く周辺領域と平面視で重なるように、第1の樹脂層16の上に半導体素子3を載置する。これにより、第1の樹脂層16の上に載置された半導体素子3を安定した状態で支持することができる。
次に、この状態から、樹脂Rを加熱して硬化させる。これにより、半導体素子3と収容凹部7bの底面7cとの間から外側にはみ出した状態で、第2の樹脂層17を形成することができる。また、以上のような工程を経ることによって、収容凹部7bの底面7cに樹脂層4を介して半導体素子3を実装(接着)することができる。
その後、図9に示すように、各リード端子9a〜9fと半導体素子3との間を第1のボンディングワイヤー11で接続した後に、収容凹部7bの内側に保護層18を埋め込み形成する。以上のようにして、上記図1に示す半導体装置1を製造することができる。
以上のように、本実施形態の半導体装置1では、上述した熱膨張などによりパッケージ7から半導体素子3に加わる応力を緩和するのに十分な厚みの樹脂層4を半導体素子3とパッケージ7との間に配置することが可能である。したがって、この半導体装置1では、外部からの不要な応力が半導体素子3に加わることを抑制しつつ、その検出精度を高精度に保つことが可能である。
また、本実施形態の半導体装置1では、上述した湾曲した凸面形状を有する第1の樹脂層16を形成する際に、上記特許文献1に記載の半導体装置のように、凹部の内側に液状の樹脂を塗布する場合よりも、凸部15の上面(樹脂形成面14)に塗布される樹脂Rの量を少なくすることができる。さらに、上記特許文献1に記載の半導体装置では、凹部に充填される樹脂の量が少ないと、硬化後に凹部の内側で凹んだ形状となるのに対して、本実施形態の半導体装置1では、凸部15の上面(樹脂形成面14)に塗布される樹脂Rの量を少なくした場合でも、湾曲した凸面形状を有する第1の樹脂層16を形成することができる。
したがって、本実施形態による半導体装置1の製造方法では、上述した樹脂形成面14、すなわち凸部15の上面において塗布される樹脂Rの量を抑えつつ、樹脂Rの高さを容易に稼ぐことができる。その結果、上述した検出精度の高い高品質の半導体装置1を低コストで製造することが可能である。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態として図10に示す半導体装置20について説明する。なお、図10は、半導体装置20の構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記半導体装置1と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
半導体装置20は、図10に示すように、収容凹部7bの底面7cに形成された溝部21と、溝部21によって周囲が区画された凸部22とを有している。溝部21は、樹脂形成面14の形状を区画するように、凸部22の周囲に沿って形成されている。樹脂形成面14は、凸部22の上面により構成されている。凸部22の上面は、半導体素子3と対向する収容凹部7bの底面7cと同じ高さにある。それ以外の構成及び製造方法については、上記半導体装置1と同様である。
この構成の場合、樹脂形成面14に塗布された液状の樹脂R(図10において図示せず。)は、凸部22の上面において、表面張力により表面が盛り上がった形状となる。これにより、樹脂Rの濡れ広がりを抑えつつ、樹脂Rの高さを稼ぐことができる。
したがって、本実施形態の半導体装置20では、上記半導体装置1と同様に、上述した熱膨張などによりパッケージ7から半導体素子3に加わる応力を緩和するのに十分な厚みの樹脂層4を半導体素子3とパッケージ7との間に配置することが可能である。その結果、外部からの不要な応力が半導体素子3に加わることを抑制しつつ、その検出精度を高精度に保つことが可能である。
特に、凸部22の上面は、収容凹部7bの底面7cと同じ高さにあるため、半導体素子3とパッケージ7との間に配置される樹脂層4の厚みを面内でより均一にすることができる。これにより、パッケージ7から半導体素子3に加わる応力の面内分布を均一化し、その結果として、半導体素子3に加わる応力が半導体素子3の出力特性に影響を与えることを抑制することが可能である。
また、本実施形態による半導体装置20の製造方法では、上記半導体装置1の製造方法と同様に、上述した樹脂形成面14、すなわち凸部22の上面において塗布される樹脂Rの量を抑えつつ、樹脂Rの高さを容易に稼ぐことができる。その結果、上述した検出精度の高い高品質の半導体装置20を低コストで製造することが可能である。
[第1の変形例]
次に、本発明の第1の変形例として図11に示す半導体装置30について説明する。なお、図11は、半導体装置30の構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記半導体装置1と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
半導体装置30は、図11に示すように、収容凹部7bの底面7cに形成された内周側溝部31a及び外周側溝部31bと、これら溝部31a,31bによって周囲が区画された凸部32とを有している。内周側溝部31aは、樹脂形成面14の内周側の形状を区画するように、凸部32の内周に沿って形成されている。一方、外周側溝部31bは、凸部32の外周側において収容凹部7bの底面7cが凸部32の上面よりも低くなるように形成されている。樹脂形成面14は、凸部32の上面により構成されている。
それ以外の構成及び製造方法については、上記半導体装置1と同様である。したがって、この半導体装置30では、上記半導体装置1と同様の効果を得ることが可能である。
[第2の変形例]
次に、本発明の第2の変形例として図12に示す半導体装置40について説明する。なお、図12は、半導体装置40の構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記半導体装置1と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
半導体装置40は、図12に示すように、収容凹部7bの底面7cがリードフレーム6からなり、このリードフレーム6の上にパッケージ7と一体に形成された凸部41を有している。樹脂形成面14は、この凸部41の上面により構成されている。
それ以外の構成及び製造方法については、上記半導体装置1と同様である。したがって、この半導体装置40では、上記半導体装置1と同様の効果を得ることが可能である。
[第3の変形例]
次に、本発明の第3の変形例として図13に示す半導体装置50について説明する。なお、図13は、半導体装置50の構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記半導体装置1と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
半導体装置50は、図13に示すように、収容凹部7bの底面7cがリードフレーム6からなり、このリードフレーム6に形成された凸部51を有している。凸部51は、台座部8の一面(上面)から突出して設けられている。樹脂形成面14は、この凸部51の上面により構成されている。
それ以外の構成及び製造方法については、上記半導体装置1と同様である。したがって、この半導体装置50では、上記半導体装置1と同様の効果を得ることが可能である。
[第4の変形例]
次に、本発明の第4の変形例として図14に示す半導体装置60について説明する。なお、図14は、半導体装置60の構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記半導体装置1と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
半導体装置60は、図14に示すように、収容凹部7bの底面7cがリードフレーム6からなり、このリードフレーム6に形成された溝部61と、溝部61によって周囲が区画された凸部62とを有している。溝部61は、台座部8の一面(上面)において、樹脂形成面14の形状を区画するように、凸部62の周囲に沿って形成されている。樹脂形成面14は、凸部62の上面により構成されている。凸部62の上面は、収容凹部7bの底面7cと同じ高さにある。
それ以外の構成及び製造方法については、上記半導体装置1と同様である。したがって、この半導体装置60では、上記半導体装置1と同様の効果を得ることが可能である。
[第5の変形例]
次に、本発明の第6の変形例として図15に示す半導体装置70について説明する。なお、図15は、半導体装置70の構成を示す断面図である。また、以下の説明では、上記半導体装置1と同等の部位については、説明を省略すると共に、図面において同じ符号を付すものとする。
半導体装置70は、図15に示すように、収容凹部7bの底面7cがリードフレーム6からなり、このリードフレーム6に形成された内周側溝部71a及び外周側溝部71bと、これら溝部71a,71bによって周囲が区画された凸部72とを有している。内周側溝部71aは、台座部8の一面(上面)において、樹脂形成面14の内周側の形状を区画するように、凸部72の内周に沿って形成されている。一方、外周側溝部71bは、凸部72の外周側において台座部8の一面(上面)が凸部72の上面よりも低くなるように形成されている。樹脂形成面14は、凸部72の上面により構成されている。
それ以外の構成及び製造方法については、上記半導体装置1と同様である。したがって、この半導体装置70では、上記半導体装置1と同様の効果を得ることが可能である。
[その他の実施形態]
本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、図16(A),(B)に示すように、上記凸部15における環状の一部を分断する分断溝19を設けた構成としてもよい。なお、図16(A),(B)は、上記図4と同様に、樹脂形成面14と半導体素子3との位置関係を模式的に示す平面図であり、図中において樹脂形成面14(凸部15の上面)を破線で示し、半導体素子3実線で示している。
具体的に、図16(A)に示す凸部15には、1つの分断溝19が設けられている。一方、図16(B)に示す凸部15には、複数(本例では2つ)の分断溝19が設けられている。これにより、樹脂形成面14は、複数(本例では2つ)の領域14a,14bに分割された構成となっている。
分断溝19を設けた場合、第1の樹脂層16の上を第2の樹脂層17となる液状の樹脂Rが覆った状態から、この第1の樹脂層16の上に半導体素子3を載置したときに、分断溝19を通して凸部15の内側から外側へと樹脂Rを流出させることができる。これにより、半導体素子3の傾きを抑えつつ、第1の樹脂層16の上に半導体素子3をより安定した状態で載置することができる。
また、上記樹脂形成面14の形状については、上述した円環状を為す樹脂形成面14の形状に限らず、例えば図17(A),(B),(C)に示すような形状の樹脂形成面14A,14B,14Cとすることも可能である。なお、図17(A),(B),(C)は、上記図4と同様に、樹脂形成面14と半導体素子3との位置関係を模式的に示す平面図であり、図中において樹脂形成面14A,14B,14Cを破線で示し、半導体素子3実線で示している。
具体的に、図17(A)に示す樹脂形成面14Aは、その外周が平面視で矩形であり、その内周が平面視で円形となる環状形状を有している。一方、図17(B)に示す樹脂形成面14Bは、その外周が平面視で矩形であり、その内周が平面視で矩形となる環状形状を有している。一方、図17(C)に示す樹脂形成面14Cは、その外周が平面視で八角形(矩形の角部をカットした形状)であり、その内周が平面視で円形となる環状形状を有している。
また、上記樹脂形成面14の形状については、上述した樹脂形成面14A,14B,14Cの形状に限らず、半導体素子3と平面視で重なる領域と少なくとも一部が重なる形状であればよく、それ以外の形状とすることも可能である。
例えば、上記樹脂形成面14の形状については、図18(A),(B),(C)に示すような形状の樹脂形成面14D,14E,14Fとすることも可能である。なお、図18(A),(B),(C)は、上記図4と同様に、樹脂形成面14D,14E,14Fと半導体素子3との位置関係を模式的に示す平面図であり、図中において樹脂形成面14D,14E,14Fを破線で示し、半導体素子3実線で示している。
具体的に、図18(A)に示す樹脂形成面14Dは、平面視で環状に配置された複数(本例では4つ)の凸部15a,15b,15c,15dの上面によって、4つの領域141,142,143,144に分割されて構成されている。各凸部15a,15b,15c,15dは、平面視で矩形状に形成されている。
また、図18(B)に示す樹脂形成面14Eは、複数の凸部15a,15b,15c,15dを互いに連結する連結部150を有した構成である。連結部150は、各凸部15a,15b,15c,15dの内側の中央部に位置して、各凸部15a,15b,15c,15dの間を平面視で略十字状に連結している。なお、図18(B)に示す各凸部15a,15b,15c,15dは、図18(A)示す各凸部15a,15b,15c,15dの互いの外側に位置する角部をカットした形状を有している。
この構成の場合、各凸部15a,15b,15c,15dの上面(領域141,142,143,144)の上に塗布される樹脂Rの量に若干の差が生じても、各樹脂Rが連結部150を介して互いに連結されることによって、各樹脂Rの高さが均一となる。これにより、各凸部15a,15b,15c,15dの上面(領域141,142,143,144)に形成される第1の樹脂層16の高さを揃えることができる。
また、図18(C)に示す樹脂形成面14Fは、平面視で環状に配置された複数(本例では3つ)の凸部15e,15f,15gの上面によって、3つの領域145,146,147に分割された構成である。凸部15e,15f,15gは、平面視で円形状に形成されている。
この構成の場合、各凸部15e,15f,15gの上面(領域145,146,147)の面積を大きくすることによって、その上に塗布される樹脂Rの量を多くできるため、樹脂形成面14Fと半導体素子3との間の間隔Sを広げることが可能である。
また、本実施形態では、制御素子5がパッケージ本体7aに埋め込まれた構成に限らず、例えば、図19に示すように、パッケージ本体7aの台座部8の他面(下面)と対向する位置に設けられた収容空間7dに、制御素子5が応力緩和層80と共に収容された構成としてもよい。なお、図19は、この構成を上記半導体装置1に適用した場合の断面図である。この構成の場合、応力緩和層80によって制御素子5に加わる応力を緩和することができる。なお、応力緩和層80については、上記樹脂層4(第2の樹脂層17)に用いられる樹脂と同じものを用いることができる。
また、本実施形態では、半導体素子3が実装される側の実装構造と同じ実装構造を制御素子5が実装される側にも適用することが可能である、例えば図19に示す制御素子5側の実装構造では、制御素子5と平面視で重なる領域と少なくとも一部が重なる樹脂形成面14が設けられている。この樹脂形成面14は、例えば図14に示す構造と同じように、リードフレーム6に形成された溝部61と、この溝部61によって周囲が区画された凸部62とを有して構成されている。そして、この樹脂形成面14の上には、湾曲した凸面形状を有する樹脂層81(第1の樹脂層16に相当する。)が配置されている。
これにより、樹脂層81によって樹脂形成面14と制御素子5との間の間隔を保持し、リードフレーム6と制御素子5との間に配置される樹脂層80(第2の樹脂層17に相当する。)の厚みを厚くすることが可能である。以上のような半導体素子3が実装される側の実装構造と同じ実装構造を制御素子5が実装される側にも適用することで、熱膨張などによりパッケージ7から制御素子5(半導体素子3に相当する。)に加わる応力を緩和することが可能である。
なお、基体部2については、上述した形態ものに限らず、リードフレーム6やパッケージ7の形状などについて適宜変更を加えることが可能である。また、基体部2については、基板などであってもよい。また、半導体素子3についても、上述した半導体圧力センサに限らず、この半導体素子3に加わる応力が半導体素子3の出力特性に悪影響を及ぼすものに対して、本発明を幅広く適用することが可能である。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
実施例1は、第1の実施形態で示した半導体装置1(図1及び図2)において、半導体素子3として半導体圧力センサを用いた場合の実施例である。半導体装置1において、樹脂形成面14と半導体素子3との間の間隔(μm)と、半導体装置1が出力する圧力値の誤差(%FS)との関係を求めた。その結果を図20に示す。図20のグラフは、半導体装置1に所定の圧力を印加し、印加圧力値と半導体装置から出力される出力値との差分をフルスケール誤差(%FS)として示したものである。
本実施例では、樹脂層4を構成する第1の樹脂層16と第2の樹脂層17とが同じ材料からなり、樹脂層4のヤング率が10MPa、1MPaである場合について、樹脂形成面14と半導体素子3との間の間隔が20、50、60、80μmであるときの半導体素子1の出力誤差を求めた。
図20に示すように、樹脂形成面14と半導体素子3との間の間隔が大きくなるほど、半導体装置1の出力誤差が減少する結果となった。また、樹脂層4のヤング率が10MPaである場合よりも、1MPaである場合の方が、出力誤差が小さくなる結果となった。特に、樹脂層4のヤング率を1MPaとしたときに、樹脂形成面14と半導体素子3との間の間隔を45μm以上とすれば、半導体装置1の出力誤差を0.1%FS以下とすることが可能であることがわかった。
(実施例2)
実施例2は、図19に示した半導体装置において、台座部8の他面(下面)に設けた樹脂形成面14と制御素子5との間の間隔(μm)と、制御素子5に内蔵された温度センサの出力値の誤差(%FS)との関係を求めたものである。その結果を図21に示す。図21のグラフは、図19に示した半導体装置を所定温度の環境下に置き、その環境温度と制御素子5に内蔵された温度センサからの出力値との差分をフルスケール誤差(%FS)として示したものである。
本実施例では、応力緩和層80と樹脂層81とが同じ材料からなり、応力緩和層80及び樹脂層81のヤング率を10MPa、1MPaとした場合について、台座部8の他面に設けた樹脂形成面14と制御素子5との間の間隔が10、30、45μmであるときの制御素子5が内蔵する温度センサの出力誤差を求めた。
図21に示すように、樹脂形成面14と制御素子5との間の間隔が大きくなるほど、制御素子5が内蔵する温度センサの出力誤差が減少する結果となった。また、応力緩和層80と樹脂層81のヤング率が10MPaである場合よりも、1MPaである場合の方が、温度センサの出力誤差が小さくなる結果となった。特に、応力緩和層80と樹脂層81のヤング率を1MPaとしたときに、樹脂形成面14と制御素子5との間の間隔を23μm以上とすれば、制御素子5が備える温度センサの出力誤差を0.1%FS以下とすることが可能であることがわかった。
1…半導体装置(第1の実施形態) 2…基体部 3…半導体素子 4…樹脂層 5…制御素子 6…リードフレーム 7…パッケージ 7a…パッケージ本体 7b…収容凹部 7c…底面(基体部の一面) 7d…収容空間 8…台座部 9a〜9d…リード端子 10a〜10d…外部接続用端子 11…第1のボンディングワイヤー 12…第2のボンディングワイヤー 13…第3のボンディングワイヤー 14…樹脂成形面 15…凸部 16…第1の樹脂層 17…第2の樹脂層 18…保護層 19…分断溝 20…半導体装置(第2の実施形態) 21…溝部 32…凸部 30…半導体装置(第1の変形例) 31a…内周側溝部 31b…外周側溝部 32…凸部 40…半導体装置(第2の変形例) 41…凸部 50…半導体装置(第3の変形例) 51…凸部 60…半導体装置(第4の変形例) 61…溝部 62…凸部 70…半導体装置(第5の変形例) 71a…内周側溝部 71b…外周側溝部 72…凸部 80…応力緩和層 R…液状の樹脂

Claims (16)

  1. 基体部と、
    前記基体部の少なくとも一面側に設けられた半導体素子と、
    前記基体部と前記半導体素子との間に設けられた樹脂層とを備え、
    前記基体部は、前記半導体素子と平面視で重なる領域と少なくとも一部が重なる樹脂形成面と、前記樹脂形成面を形成する凸部とを有し、
    前記樹脂層は、前記凸部の上のみに配置された第1の樹脂層を含み、
    前記樹脂層は、前記樹脂形成面と前記半導体素子との間に間隔を有した状態で設けられていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記樹脂層は、前記樹脂形成面に配置された前記第1の樹脂層と、前記基体部と前記半導体素子との間に配置された第2の樹脂層とを含み、
    前記第1の樹脂層の表面が湾曲した凸面形状を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1の樹脂層の表面における最頂部が少なくとも前記半導体素子と平面視で重なる領域の中央部を除く周辺領域と平面視で重なる位置にあることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記樹脂形成面は、平面視で環状に形成された前記凸部の上面により構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記凸部における環状の一部を分断した分断溝を有することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記樹脂形成面は、平面視で環状に配置された複数の前記凸部の上面により構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記複数の凸部を互いに連結する連結部を有することを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
  8. 前記凸部は、前記基体部の前記半導体素子と対向する面から突出して設けられていることを特徴とする請求項4〜7の何れか一項に記載の半導体装置。
  9. 前記基体部の前記半導体素子と対向する面に形成された溝部によって、前記凸部の周囲が区画されると共に、前記凸部が前記半導体素子と対向する面と同じ高さで設けられていることを特徴とする請求項4〜7の何れか一項に記載の半導体装置。
  10. 前記基体部は、リードフレームと、前記リードフレームを支持する樹脂製の支持体とを有し、
    前記樹脂形成面は、前記リードフレーム又は前記支持体に設けられていることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の半導体装置。
  11. 前記樹脂層は、前記支持体よりもヤング率が低い樹脂からなることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置。
  12. 前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層とが同じ樹脂からなることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
  13. 前記樹脂層のヤング率を1MPa以下とした場合、前記間隔が30〜150μmであることを特徴とする請求項1〜12の何れか一項に記載の半導体装置。
  14. 前記半導体素子が圧力センサであることを特徴とする請求項1〜13の何れか一項に記載の半導体装置。
  15. 前記基体部の両面に半導体素子が設けられていることを特徴とする請求項1〜14の何れか一項に記載の半導体装置。
  16. 基体部と、
    前記基体部の少なくとも一面側に設けられた半導体素子と、
    前記基体部と前記半導体素子との間に設けられた樹脂層とを備える半導体装置の製造方法であって、
    前記半導体素子と平面視で重なる領域と少なくとも一部が重なる樹脂形成面と、前記樹脂形成面を形成する凸部とを有する基体部を準備する工程と、
    前記樹脂形成面に前記樹脂層となる液状の樹脂を塗布した後に、硬化させることによって、表面が湾曲した凸面形状を有する第1の樹脂層を前記凸部の上のみに形成する工程と、
    前記基体部の一面において前記半導体素子と平面視で重なる領域に前記樹脂層となる液状の樹脂を塗布する工程と、
    前記第1の樹脂層の表面における最頂部が少なくとも前記半導体素子の中央部を除く周辺領域と平面視で重なるように、前記第1の樹脂層の上に前記半導体素子を載置する工程と、
    前記樹脂を硬化させることによって、第2の樹脂層を形成する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
JP2015113060A 2014-06-12 2015-06-03 半導体装置及びその製造方法 Active JP6468951B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015113060A JP6468951B2 (ja) 2014-06-12 2015-06-03 半導体装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014121574 2014-06-12
JP2014121574 2014-06-12
JP2015113060A JP6468951B2 (ja) 2014-06-12 2015-06-03 半導体装置及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016014656A JP2016014656A (ja) 2016-01-28
JP6468951B2 true JP6468951B2 (ja) 2019-02-13

Family

ID=55230940

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015113060A Active JP6468951B2 (ja) 2014-06-12 2015-06-03 半導体装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6468951B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04116436A (ja) * 1990-09-06 1992-04-16 Mitsubishi Electric Corp 半導体微差圧センサ
JPH10284515A (ja) * 1997-04-10 1998-10-23 Murata Mfg Co Ltd ダイボンディング方法およびそれを用いた電子部品の実装構造
JP4296685B2 (ja) * 2000-04-14 2009-07-15 ソニー株式会社 半導体パッケージとその製造方法
JP2003051511A (ja) * 2001-08-03 2003-02-21 Hitachi Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP2004340891A (ja) * 2003-05-19 2004-12-02 Mitsubishi Electric Corp 圧力センサ装置
US8178961B2 (en) * 2010-04-27 2012-05-15 Advanced Semiconductor Engineering, Inc. Semiconductor package structure and package process

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016014656A (ja) 2016-01-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6214433B2 (ja) 半導体圧力センサ
JP4832802B2 (ja) 半導体加速度センサ装置及びその製造方法
JP5125978B2 (ja) センサ装置
CN110088587B (zh) 半导体装置及其制造方法
JP5771915B2 (ja) Memsデバイス及びその製造方法
JP6468951B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP6537866B2 (ja) 半導体パッケージおよび圧力センサパッケージ
JP5815624B2 (ja) 防水型圧力センサ
JP5331504B2 (ja) 圧力センサパッケージ、圧力センサモジュール並びに電子部品
JP6317956B2 (ja) 圧力センサ、及び圧力センサの製造方法
JP5933787B1 (ja) 圧力センサ
CN107490337B (zh) 应变检测器及其制造方法
JP6523034B2 (ja) 半導体実装構造体
JP6476036B2 (ja) 圧力センサ
JP2010071850A (ja) 加速度センサ素子、加速度センサ装置及び加速度センサ素子の製造方法
JP6249865B2 (ja) 半導体圧力センサおよびその製造方法
JP5771916B2 (ja) Memsデバイス及びその製造方法
JP2010197286A (ja) 加速度センサ及び加速度センサの製造方法
JP6725852B2 (ja) 半導体センサ装置
JP6983041B2 (ja) 半導体受光装置及びその製造方法
JP6427451B2 (ja) 半導体パッケージおよび圧力センサパッケージ
WO2011099356A1 (ja) パッケージ部品
JP2016183943A (ja) 半導体圧力センサ
JP6428205B2 (ja) 半導体センサ装置
JP2018185215A (ja) センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181002

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20181019

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190115

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6468951

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250