JP5933787B1 - 圧力センサ - Google Patents
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Abstract
Description
圧力センサとしては、例えば、圧力センサチップと、圧力センサチップからのセンサ信号を受けて圧力検出信号を出力する制御部(制御用IC)とを有するものがある。一般に、制御部は、リードフレームと共にモールド樹脂のパッケージ(支持体)の内部に封入されている。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、モールド樹脂のパッケージ内部に封入した制御部に作用する力を低減し、出力誤差が生じるのを防止できる圧力センサを提供することを目的とする。
本発明の圧力センサは、前記応力緩和層を構成する樹脂の熱膨張係数が、前記支持体を構成する樹脂の熱膨張係数よりも大きいことで、前記支持体のモールド成形後に行うアニール処理後の冷却時に、前記応力緩和層を構成する樹脂と前記支持体を構成する樹脂との収縮量の差によって前記隙間が形成されていることが好ましい。
前記制御部は、温度センサが組み込まれていることが好ましい。
前記制御部は、ボンディングワイヤにより前記リードフレームと電気的に接続されており、前記ボンディングワイヤの少なくとも一部は、前記制御部から前記応力緩和層を通り、前記隙間を経て、前記支持体を通って前記リードフレームに達していることが好ましい。
前記支持体には、前記隙間に連通するガス抜き孔が形成されていることが好ましい。
従って、支持体側から制御部に作用する力ばかりでなく、リードフレーム側から制御部に作用する力も抑制し、出力誤差が生じるのを防止できる。
図1(A)は本発明の一実施形態に係る圧力センサの側断面図である。図1(B)は実施形態の圧力センサの拡大図である。
以下の説明において、「上」および「下」は、それぞれ図1における上および下に即している。
支持体5は、圧力センサチップ2を載置する載置部6を備えた基台部(本体部)7と、その上に突出する筒状の環状壁部8と、を有する。
応力緩和層17は、リードフレーム4の台座部4aの下面と制御部3の底面3b(図1の上面)との間の底面側の応力緩和層17aと、制御部3の側面を覆う側面側の応力緩和層17bと、制御部3の外面3a(図1における下面。底面3bとは反対の面)を覆う外面側の応力緩和層17cとを有する。応力緩和層17によって、制御部3の全表面が樹脂M1で覆われている。
隙間18は、後述するように、支持体5のモールド成形後に行うアニール処理後の冷却時に、応力緩和層17を構成する樹脂M1と支持体5を構成する樹脂M2との収縮率の差によって形成される。
具体的には、例えばシリコーン樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂等が使用できる。低ヤング率材料としては、これらのうち1つを用いてもよいし、2つ以上を併用してもよい。なかでも特に、シリコーン樹脂は、吸湿しにくいため、高温・高湿環境でも物性が変化しにくい点で好ましい。
支持体5を構成するモールド樹脂M2には、ガラスフィラーを充填したエポキシ系樹脂等であって、熱膨張係数が100ppm/℃以下のものを用いることが望ましい。なお、熱膨張係数は、JIS K 6911:熱硬化性プラスチック一般試験法記載の方法等で求めることができる。
モールド樹脂M2を硬化するためのアニール処理(温度条件は例えば180℃)を行うとモールド樹脂M2の熱膨張係数は固定化する。その後、樹脂M1およびモールド樹脂M2を常温まで冷却する。このとき、樹脂M1とモールド樹脂M2の熱膨張係数の差により、樹脂M1が収縮する際の体積の変形量は、モールド樹脂M2が収縮する際の体積の変形量よりも大きくなる。これにより、応力緩和層17と支持体5との間に隙間18が形成される。
この例の圧力センサチップ2は、ダイアフラム部が圧力を受けて撓むと、各歪ゲージにダイアフラム部の歪み量に応じた応力が発生し、この応力に応じて歪ゲージの抵抗値が変化し、この抵抗値変化に応じたセンサ信号が出力される。
圧力センサチップ2は、例えば、MEMS(MicroElectro-Mechanical Systems)技術を利用した圧力センサ素子である。圧力センサチップとしては、ピエゾ抵抗効果を用いたピエゾ抵抗型圧力センサや、静電容量型圧力センサを用いてよい。
圧力センサチップ2は、収容部10内の載置部6の上面に設けることができる。圧力センサチップ2は、収容部10に充填された保護剤9に埋設されている。
保護剤9としては、例えばシリコーン樹脂、フッ素系樹脂などが使用できる。保護剤9は、例えば液状、ゲル状とすることができる。保護剤9は高い粘性を持つことが好ましい。保護剤9としては、例えば、硬度約0(ショアA硬度。JIS K 6253に準拠)の柔らかいゲル剤を用いることが望ましい。
制御部3としては、温度センサを内蔵するものが使用できる。制御部3は、例えば、圧力センサチップ2のON/OFF制御、内蔵する温度センサによる検出値の補正、検出データのA/D変換、リニアリティの補正、信号波形の整形などの機能を有する。温度センサを内蔵する制御部3は、系内の温度に応じて圧力検出信号を補正することができる。このため、精度の高い圧力測定が可能となる。温度センサとしては、抵抗式(ブリッジ抵抗式)、ダイオード式、熱電対式、赤外線式などを使用することができる。
ボンディングワイヤ13は、一端が圧力センサチップ2の上面2aの回路に接続されている。ボンディングワイヤ13は、保護剤9を通ってリードフレーム4(リード部4b)に達している。ボンディングワイヤ13は、保護剤9に埋設されることにより外力から保護される。
ボンディングワイヤ13,14,15は、例えば金、銅、アルミニウム等の金属からなる。
まず、金属基板(例えば銅基板)に打ち抜き加工(プレス加工)を施して、リードフレーム4を形成する。リードフレーム4の必要部分にはAgめっき処理を施してもよい。
応力緩和層17aは、低ヤング率材料からなるシート体を制御部3または台座部4aに貼り付ける方法によって形成することもできる。
図2は、基台7と応力緩和層17との間に隙間18が形成された圧力センサの一例を示す写真である。
また、応力緩和層17の外面が湾曲凸面となっているため、応力集中が起こりにくいことから、支持体5の変形の影響が制御部3に及ぶのを抑制する効果を高め、温度センサの出力に誤差が生じるのを防ぐことができる。
制御部3は、モールド樹脂よりなる支持体5の内部に封止されているため、モールド樹脂M2の吸湿による膨潤の影響を受けやすく、誤動作が懸念されるが、支持体5からの影響は、支持体5と制御部3との間に、ヤング率の低い樹脂M1による応力緩和層17を設けることによって回避することができる。
応力緩和層17がないサンプルの場合、温度センサ出力は28.1℃であり、+3.1℃の出力誤差が生じた。これに対し、応力緩和層17があるサンプルの場合、温度センサ出力は25.1℃であり、出力誤差は+0.1℃であった。この結果から、応力緩和層17の効果が確認できた。
しかし、制御部3の底面3b側の応力緩和層17aの層厚t1を厚くすると、応力緩和層17の全厚を一定範囲に収める場合、支持体5の基台7側つまり制御部3の外面3a側の応力緩和層17cの層厚t2が薄くなる。そのため、支持体5の基台7側からの圧力の影響を受けやすくなる。
隙間18を確保することによって、支持体5の膨潤時においても圧力が制御部3に及びにくくなる。そのため、制御部3の底面3b側の応力緩和層17aの厚さ(層厚t1)を厚くすることができる。これにより、リードフレーム4の台座部4a側からの制御部3への圧力の影響を低減することができる。
よって、支持体5の基台7側から制御部3に作用する力ばかりでなく、リードフレーム4の台座部4a側から制御部3に作用する力の影響も抑制することができ、制御部3の性能に悪影響が出ることを防止できる。
一方、隙間18がある場合(実施例1)は、制御部3の底面3b側の応力緩和層17aの厚さの増加に伴い、制御部3の応力が減少している。
このように、実施例1では、隙間18を確保したことにより、支持体5の基台7側から制御部3に作用する圧力ばかりでなく、リードフレーム4の台座部4a側から制御部3に作用する圧力の影響も抑制することができる。従って、制御部3に組み込まれた温度センサの計測誤差をより小さくすることができる。
本実施形態の圧力センサでは、隙間18があることにより、ボンディングワイヤ14、15が僅かに変形できるようになるため、ボンディングワイヤ14、15にかかる力を緩和し、その破損を防ぐことができる。
また、図1(A)等に示すように、制御部とリードフレームとを接続するボンディングワイヤが複数ある場合には、それら複数のボンディングワイヤのすべてが、制御部から応力緩和層を通り、隙間を経て支持体を通ってリードフレームに達して配線されていてもよいが、複数のボンディングワイヤのうち一部のみがこのような経路で配線されていてもよい。
Claims (5)
- リードフレームおよびこれを支持する樹脂製の支持体を有する基体部と、
前記リードフレームの一方の面側に設けられた圧力センサチップと、
前記リードフレームの他方の面側に設けられて、前記圧力センサチップからのセンサ信号を受けて圧力検出信号を出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記支持体を構成する樹脂よりもヤング率の低い樹脂からなる応力緩和層により少なくとも前記リードフレーム側の底面とその反対面である外面とを覆われた状態で、前記支持体の内部に封入されており、
前記応力緩和層のうち、前記制御部の外面を覆う外面側の応力緩和層と前記支持体との間に隙間が形成されていることを特徴とする圧力センサ。 - 前記応力緩和層を構成する樹脂の熱膨張係数が、前記支持体を構成する樹脂の熱膨張係数よりも大きいことで、前記応力緩和層を構成する樹脂と前記支持体を構成する樹脂との収縮量の差によって前記隙間が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧力センサ。
- 前記制御部に温度センサが組み込まれていることを特徴とする請求項1または2に記載の圧力センサ。
- 前記制御部は、ボンディングワイヤにより前記リードフレームと電気的に接続されており、
前記ボンディングワイヤの少なくとも一部は、前記制御部から前記応力緩和層を通り、前記隙間を経て、前記支持体を通って前記リードフレームに達していることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項に記載の圧力センサ。 - 前記支持体に、前記隙間に連通するガス抜き孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧力センサ。
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