JP6476036B2 - 圧力センサ - Google Patents

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本発明は、水深計を搭載した腕時計などの携帯用機器に使用できる防水型の圧力センサに関する。
従来、腕時計などの携帯用機器などには、MEMS(Micro Electro-Mechanical Systems)技術を利用した小型の圧力センサ素子が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の圧力センサは、圧力センサ素子を防水ゲルで被覆することで防水性を備えた圧力センサを実現したものである。
この種の圧力センサは、圧力センサ素子だけでなく、圧力センサ素子が有するゲージ抵抗の抵抗値を検知したり、検知されたゲージ抵抗の抵抗値から印加圧力の値を算出する機能を担う信号処理ICを必要とする。
特許第3602238号公報
前述したとおり、圧力センサは、圧力センサ素子だけでなく信号処理ICも必要とするが、圧力センサ素子と信号処理ICとを離れて配置すると、両素子を接続する回路においてノイズ信号が侵入しやすくなり、圧力センサが誤作動する可能性が高まる。
特許文献1の防水型の圧力センサにおいて、上記の問題に対処しようとする場合、圧力センサ素子と信号処理ICとを基板及びキャップ(函体)で囲まれた内空間に近接して配置することで、両素子間の配線距離を短くする手法が考えられる。この場合、内空間にシリコーン系ゲルを充填させることで、圧力センサ素子と信号処理ICとが防水被覆される。
しかし、ゲルは防水性には優れるものの、砂や埃といった粒子状の固体異がゲル内に押し込まれて浸入する場合がある。そして、ゲルに粒子状の固体異物が浸入した場合、圧力センサ素子や信号処理ICに機械的ダメージが生じて故障する可能性がある。
圧力センサ素子が故障した場合は、圧力測定に関わる機能が損なわれてしまう。しかし、その影響は、圧力測定という携帯用機器全体から見れば一部の機能に限定され、携帯用機器全体の基本機能(例えば、電源のオン/オフ機能等)は維持される。
しかしながら、信号処理ICが故障した場合は、圧力センサ素子が故障した場合よりも携帯用機器全体に及ぼす影響が大きい。信号処理ICは、IC2やSPIといった通信規格を使って携帯用機器本体側と連携しており、信号処理ICが故障して機能不全となってしまうと携帯用機器本体側の基本機能も大きく損なわれてしまう。つまり、圧力センサ素子よりも信号処理ICの故障を防ぐ必要性が高い。
本発明は、上記の問題点に鑑みて発明されたものであり、圧力センサ素子と信号処理I
Cとを近接して配置した圧力センサにおいて、信号処理ICに対するダメージを抑制することが可能な圧力センサを提供することを目的とする。
本発明の圧力センサは、樹脂ケースと、前記樹脂ケースの底部に設けられた信号処理ICと、前記信号処理ICを覆う第1保護樹脂部と、前記第1保護樹脂部の上に設けられた圧力センサ素子と、前記圧力センサ素子を覆うゲル状の第2保護樹脂部とを備えており、前記第1保護樹脂部のショアA硬度は、前記第2保護樹脂部のショアA硬度よりも大きい。
本発明の圧力センサによれば、信号処理ICを覆う第1保護樹脂部のショアA硬度が、圧力検出素子を覆う第2保護樹脂部のショアA硬度よりも大きいため、砂や埃などの粒子状の固体異物が圧力センサに侵入したとしても、そのダメージは圧力センサ素子に止まり、信号処理ICまでダメージが及んで故障することが抑制される。
本発明の圧力センサは、以下の構成を有していても良い。
本発明の圧力センサは、前記第1保護樹脂部のショアA硬度が1以上80以下であり、前記第2保護樹脂部のショアA硬度が1未満であると良い
本発明の圧力センサは、前記信号処理ICが前記樹脂ケースに設けられた導体配線とボンディングワイヤで接続されており、前記ボンディングワイヤは、前記第1保護樹脂部により覆われていると良い
本発明の圧力センサは、前記第1保護樹脂部と前記圧力センサ素子とが接着剤により接合されており、前記接着剤のショアA硬度が前記第1保護樹脂部のショアA硬度よりも小さいと良い。
本発明の圧力センサは、前記接着剤が前記第1保護樹脂部と前記第2保護樹脂部との間に形成されており、前記接着剤のショアA硬度は、前記第2保護樹脂部のショアA硬度よりも大きいと良い。
本発明によれば、圧力センサ素子と信号処理ICとを近接して配置した圧力センサにおいて、信号処理ICに対するダメージを抑制することが可能な圧力センサを提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る圧力センサの平面図である。 本発明の第1実施形態に係る圧力センサの断面図である。 本発明の第1実施形態に係る圧力センサの断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る圧力センサの断面図である。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサの平面図である。 本発明の第2実施形態に係る圧力センサの断面図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係る圧力センサの断面図である。
[第1実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態を説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴部分を強調する目的で、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、同様の目的で、特徴とならない部分を省略して図示している場合がある。
(圧力センサ)
図1は、本実施形態の圧力センサ1Aの平面図である。図2は、図1の圧力センサ1AにおけるI−Iラインに沿う断面図である。図3は、図1の圧力センサ1AにおけるII−IIラインに沿う断面図である。
本実施形態の圧力センサ1Aは、防水型の圧力センサとして使用することができる。圧力センサ1Aは、信号処理IC10と圧力センサ素子11とが、第1保護樹脂部12及び第2保護樹脂部13により保護された圧力センサの一形態である。
図1〜図3に示すように、圧力センサ1Aは主に、樹脂ケース2と、信号処理IC10と、第1保護樹脂部12と、圧力センサ素子11と、第2保護樹脂部13とから構成されている。樹脂ケース2は基板3と枠部4から構成されており、基板3と枠部4とで囲まれた内空間5を有する。樹脂ケース2の内空間5の下方には、第1保護樹脂部12に覆われた信号処理IC10が配置されており、内空間5の上方には第2保護樹脂部13に覆われた圧力センサ素子11が配置されている。以下、圧力センサ1Aを構成する各部について詳しく説明する。
(樹脂ケース)
樹脂ケース2は、内部に圧力センサ素子11と信号処理IC10とを収容する樹脂製の容器である。図2及び図3に示すように、樹脂ケース2は基板3と、基板3の一面上に設けられた枠部4とによって構成されている。
基板3は、例えばFR−4(Flame Retardant Type 4)材を基材としたプリント回路基板や、銅フィルムとポリイミド樹脂フィルムの積層体からなるフレキシブルプリント基板(FPC)である。基板3の表面には、導体配線(不図示)や、ボンディングワイヤ14が接続される導体パッド3aが形成されている。
図1に示すように、枠部4は平面視形状が矩形の樹脂部材であり、例えばシリカ含有エポキシ樹脂からなる。枠部4の平面視形状は矩形に限定されず、例えば円形であってもよい。枠部4は、接着剤(不図示)により基板3の一面上に固定されており、これにより、基板3の一面を底面、枠部4を内側面とした内空間5を有する樹脂ケース2が構成される。内空間5のサイズは、例えば一辺が2〜3mm、深さは約1.5mmである。
図3に示すように、基板3と枠部4とで囲まれた内空間5には、導体棒6が設けられている。導体棒6は、例えば銅、銅合金、表面に銅メッキを施した鉄合金からなる。導体棒6は基板3の導体パッド3aに立設されており、導体棒6の下端が半田や導電性接着剤によって導体パッド3aに固定されている。導体棒6の上端は、圧力センサ素子11から伸びるボンディングワイヤ15の接続端である。導体棒6は、立設した姿勢を安定させるために、枠部4の内壁面に沿わせて設けられている。
(信号処理IC)
信号処理IC10は、半導体プロセスによって形成された集積回路素子(ASIC)である。信号処理IC10は、平面視で矩形状を有し、直方体形状を有する。信号処理IC10は樹脂ケース2の底部に設けられ、信号処理IC10の底面が第1接着剤16により基板3上に固定されている。信号処理IC10の上面には電極パッド(不図示)が形成されており、信号処理IC10の電極パッドと基板3の表面の導体パッド3aとがボンディングワイヤ14によって接続されている。あるいは、信号処理IC10の電極パッドに金属バンプを形成し、信号処理IC10の上面を基板3に相対させて双方をフリップチップ実装により接続してもよい。
信号処理IC10は、ボンディングワイヤ14、基板3の導体配線、導体棒6、ボンデ
ィグワイヤ15を介して圧力センサ素子11と電気的に接続されている。信号処理IC10は、圧力センサ素子11に形成されている歪みゲージの抵抗値を測定する機能、測定した抵抗値に基づいて印加圧力の値を算出する機能、算出した圧力値を出力する機能を備えている。さらに、信号処理IC10には温度センサも内蔵されており、温度に応じて出力値を補正する機能も備えている。
(第1保護樹脂部)
図2および図3に示すように、第1保護樹脂部12は、樹脂ケース2の内空間5の下方に充填されて信号処理IC10およびボンディングワイヤ14を覆っている。第1保護樹脂部12は、水や外気、さらには砂や埃といった粒子状の個体異物の侵入を防ぎ、信号処理IC10およびボンディングワイヤ14をこれらから保護する。また、第1保護樹脂部12は、基板3の熱変形に伴う応力が圧力センサ素子11に伝わるのを緩和する働きをもつ。
第1保護樹脂部12は、基板3の一面から枠部4の約半分の高さ(600μm)まで充填されている。導体棒6の下端も第1保護樹脂部12によって覆われている。導体棒6の上端は第1保護樹脂部12に覆われておらず、第1保護樹脂層12の表面より上方に位置している。
第1保護樹脂部12を構成する材料は、例えばシリコーン樹脂である。第1保護樹脂部12を構成する材料は、光透過性が低く、可視光や紫外線を遮断するものであることが好ましい。これにより、光エネルギーによる信号処理IC10の誤動作を防ぐことができる。光透過性を低下させるために、顔料を含有させたシリコーン樹脂を用いても良い。
第1保護樹脂部12は、樹脂ケース2の内空間5に信号処理IC10を設置した後、液状のシリコーン樹脂を滴下して熱硬化させることで形成することができる。第1保護樹脂部12の表面には圧力センサ素子11が設置されるため、第1保護樹脂部12の表面形状はできるだけ平坦であることが望ましい。
第1保護樹脂部12を構成する樹脂材料は、ショアA硬度が1以上80以下の値をもつ。樹脂のショアA硬度が1よりも小さいと、砂粒や埃等の異物粒子がゲル状の第2保護樹脂部13を通して侵入した際に、信号処理IC10またはボンディングワイヤ14を保護することができない。ショアA硬度が80より大きいと、基板3の熱変形に伴う応力が第1保護樹脂部12によって緩和されにくくなり、圧力センサ素子11による高精度な圧力測定が困難となる。
ショアA硬度は、JIS K6253に規定された測定方法にしたがうことで測定することができる。
(圧力センサ素子)
圧力センサ素子11は、図2および図3に示すように、樹脂ケース2の内空間5において、第2接着剤17により第1保護樹脂部12の上に固定されている。圧力センサ素子11は、平面視で矩形状を有し直方体形状であり、半導体基板とガラス基板との積層体である。半導体基板の一面には、ダイアフラム11aが形成されている。ダイアフラム11aは半導体基板の一面に形成された厚さ数μmから数十μmの薄板体であり、ダイアフラム11aにはピエゾ抵抗効果を有する材料で歪みゲージ(不図示)が形成されている。半導体基板の他面にはガラス基板11bが接合されており、ダイアフラム11aとガラス基板11bとで囲まれた空間は気密された圧力基準室となっている。
圧力センサ1Aが圧力を受けると、圧力センサ素子11のダイアフラム11aが変形して、圧力基準室側へと撓む。ダイアフラム11aの変形量に応じて歪みゲージの抵抗値が
変化し、その変化量が信号処理IC10によって測定される。そして、その測定値は圧力値へと換算されて、信号処理IC10から出力される。
圧力センサ素子11は、圧力センサ1Aの平面視において、信号処理IC10と少なくとも一部が重なって配置されている。このように、圧力センサ素子11を信号処理IC10と重なる位置に配置することで、圧力センサ素子11の設置面積が節約されて圧力センサ1Aを小型化することができる。本実施形態においては、図1に示すように、圧力センサ素子11の全体が信号処理ICと重なって配置されており、圧力センサ素子11を設置するスペースの最小化が図られている。
圧力センサ素子11の上面には、歪みゲージに電気接続された電極パッド(不図示)が形成されており、この電極パッドと前述した導体棒6の上端とがボンディングワイヤ15によって接続されている。
(第2保護樹脂部)
第2保護樹脂部13は、樹脂ケース2の内空間5の上方に充填されて圧力センサ素子11およびボンディングワイヤ15を覆っている。第2保護樹脂部13の厚さは、第1保護樹脂部12の表面から約600μmの厚さで形成されている。第2保護樹脂部13は、水や外気の侵入を防ぎ、圧力センサ素子11およびボンディングワイヤ15をこれらから保護する。
第2保護樹脂部13は、防水性に優れた樹脂材料から構成されており、例えばフッ素系又はフロロシリコーン系のゲル状樹脂である。第2保護樹脂部13を構成する樹脂材料は、ショアA硬度が1未満で、非常に軟らかな性質を備えている。非常に軟らかであるため、圧力センサ素子11が第2保護樹脂部13により覆われていたとしても、圧力センサ1Aが受けた圧力はダイアフラム11aへと伝わって。ダイアフラム11aが撓み変形することができる。
第2保護樹脂部13は、第1保護樹脂部12の表面上に圧力センサ素子11を配置した後、液状のフッ素系又はフロロシリコーン系の樹脂を内空間5流し込み、その後に加熱硬化することで形成することができる。
本実施形態の圧力センサ1Aは、以下の特徴を備えている。
本実施形態の圧力センサ1Aは、信号処理IC10および信号処理IC10に接続するボンディングワイヤ14が第1保護樹脂部12により保護されており、圧力センサ素子11および圧力センサ素子11に接続するボンディングワイヤ15が第2保護樹脂部13により保護されている。第1保護樹脂部12を構成する樹脂材料はショアA硬度が1以上80以下であり、第2保護樹脂部13を構成する樹脂材料はショアA硬度が1未満である。つまり、第1保護樹脂部12は、第2保護樹脂部13よりも硬い。そのため、軟質の第2保護樹脂部13に砂や埃といった粒子状の固体異物が侵入したとしても、硬質の第1保護樹脂部12によって信号処理IC10および信号処理IC10に接続するボンディングワイヤ14が保護され、信号処理ICが故障し機能不全となることを防止することができる。
本実施形態の圧力センサ1Aにおいては、第1保護樹脂部12と圧力センサ素子11との間に形成する第2接着剤17のショアA硬度が、第1保護樹脂部12を構成する樹脂材料のショアA硬度よりも小さいと良い。このような構成によれば、第1保護樹脂部12から圧力センサ素子11へと伝わる応力が第2接着剤17において緩和されるため、圧力センサ素子11に不要な応力が加わりにくくなり、圧力センサ1Aの測定精度が向上する。さらに、第2接着剤17のショアA硬度が、第2保護樹脂部13のショアA硬度よりも大
きい値であると良い。このような構成によれば、第2接着剤17のショアA硬度が第2保護樹脂部13のショアA硬度よりも小さい場合よりも、圧力センサ素子11が第2接着剤17によって安定して支持されるので、圧力センサ素子11の姿勢が安定し圧力センサ1Aの測定精度が向上する。また、圧力センサ素子11に対して行うワイヤーボンディングを安定して行うことができる。
図4は、本実施形態の圧力センサ1Aの変形例である。図4に示した圧力センサは、第1保護樹脂部12と圧力センサ素子11との間に形成された第2接着剤17が、第1保護樹脂部12と圧力センサ素子11との間だけでなく、第1保護樹脂部12と第2保護樹脂部13との間にも形成されている。この変形例においては、第2接着剤17のショアA硬度が第1保護樹脂部12のショアA硬度より小さく、第2保護樹脂部13のショアA硬度よりも大きい値であると良い。
このような第2接着剤17を形成することで、圧力センサ素子11と第1保護樹脂部12との間においては、第1保護樹脂部12からの応力が第2接着剤17により緩和されるとともに圧力センサ素子11の姿勢が安定するという効果がもたらされる。他方、第1保護樹脂部12と第二保護樹脂部13との間においては、温度変化に伴って生じる第1保護樹脂部12と第2保護樹脂部13との界面でのせん断応力が緩和され、第1保護樹脂部12と第2保護樹脂部13との界面に隙間が生じる不具合を抑制することができる。
[第二実施形態]
以下、図面を参照して本発明の第二実施形態の圧力センサ1Bについて説明する。第一実施形態と同一態様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
(圧力センサ)
図5は、本実施形態の圧力センサ1Bの平面図である。図6は、図4のI−Iラインに沿った断面図である。
本実施形態の圧力センサ1Bは、図5および図6に示すとおり、主に樹脂ケース2、信号処理IC10、第1保護樹脂部12、圧力センサ素子11、第2保護樹脂部13、から構成されている。特に樹脂ケース2が射出成型されたモールド樹脂7と金属リード8によって構成されている点で第一実施形態の圧力センサ1Aと異なる。
(樹脂ケース)
樹脂ケース2は、図6に示すとおり、モールド樹脂7を導体配線である金属リード8とともに一体成型して樹脂ケース2としたものである。金属リード8は、銅、銅合金、表面に銅メッキを施した鉄合金からなる薄板であり、所望の形状に型抜き加工が成されている。型抜き加工された金属リード8に、例えばPPS(ポリフェニレンサフファイド)等のモールド樹脂7を射出成形することで、樹脂ケース2が形成される。
射出成形された樹脂ケース2は、図5に示すとおり、平面形状が円形のボタン型である。樹脂ケース2のサイズは、例えば直径が約4mm、高さは1〜2mmである。樹脂ケース2は、圧力センサ素子11や信号処理IC10が収容される円筒形の内空間5を有している。樹脂ケース2の内空間5には、金属リード8の一部が露出したリード端子9が設けられている。このリード端子9と、圧力センサ素子11及び信号処理IC10とがボンディングワイヤ14、15によって接続される。
(信号処理IC)
信号処理IC10は、図6に示すとおり、樹脂ケース2の内空間5の底面に第1接着剤16により固定されている。信号処理IC10の電極パッド(不図示)と樹脂ケース2の内空間5に露出したリード端子9とがボンディングワイヤ14によって接続されている。
(第1保護樹脂部)
第1保護樹脂部12は、樹脂ケース2の内空間5の下方に充填され、信号処理IC10および信号処理ICとリード端子9とを接続するボンディングワイヤ14を覆っている。第1保護樹脂部12は、樹脂ケース2の内空間5の底面から内空間5の約半分の高さ(約600μm)まで形成されている。
第1保護樹脂部12を構成する樹脂材料は、第1実施形態と同様に、ショアA硬度1以上80以下がであることが好ましい。樹脂のショアA硬度が1よりも小さいと、砂粒や埃等の異物粒子が第2保護樹脂部13に押し込まれて侵入した際に、信号処理IC10およびボンディングワイヤ14を保護することができない。ショアA硬度が80より大きいと、樹脂ケース2の熱変形に伴う応力が第1保護樹脂部12から圧力センサ素子11へと伝わり易くなり、圧力センサ素子11が高精度に圧力を測定することができなくなる。
(圧力センサ素子)
圧力センサ素子11は、図6に示すとおり、第1保護樹脂部12の上に第2接着剤17により固定されている。図5に示すように、圧力センサの平面視において、圧力センサ素子11は信号処理IC10と重なって配置されている。圧力センサ素子11は、樹脂ケース2の内空間5に露出したリード端子9とがボンディングワイヤ15によって接続されている。
(第2保護樹脂部)
第2保護樹脂部13は、図6に示すとおり、樹脂ケース2の内空間5の上方に充填されて圧力センサ素子11およびボンディングワイヤ15を覆っている。第2保護樹脂部13は、圧力センサ素子11全体と、圧力センサ素子11とリード端子9とを接続するボンディングワイヤ15とを覆っている。
第2保護樹脂部13は、防水性に優れた樹脂材料から構成されており、フッ素系又はフロロシリコーン系のゲル状樹脂を利用することができる。第2保護樹脂部13は、圧力センサ素子11を防水する機能を備えている。また、第2保護樹脂部13は、圧力センサが受けた圧力をダイアフラム11aに伝えるために柔軟でなければならない。このような特性を満たすために、第2保護樹脂部13を構成する樹脂材料のショアA硬度は1未満である。
本実施形態の圧力センサ1Bは、以下の特徴を備えている。
本実施形態の圧力センサ1Bは、信号処理IC10および信号処理IC10に接続するボンディングワイヤ14が第1保護樹脂部12により保護されており、圧力センサ素子11および圧力センサ素子11に接続するボンディングワイヤ15が第2保護樹脂部13により保護されている。第1保護樹脂部12を構成する樹脂材料はショアA硬度が1以上80以下であり、第2保護樹脂部13を構成する樹脂材料はショアA硬度が1未満である。つまり、第1保護樹脂部12は、第2保護樹脂部13よりも硬い。そのため、軟質の第2保護樹脂部13に砂や埃といった粒子状の固体異物が侵入したとしても、硬質の第1保護樹脂部12によって信号処理IC10および信号処理IC10に接続するボンディングワイヤ14が保護され、信号処理ICが故障し機能不全となることを防止することができる。
本実施形態の圧力センサ1Bにおいては、第1保護樹脂部12と圧力センサ素子11との間に形成する第2接着剤17のショアA硬度が、第1保護樹脂部12を構成する樹脂材料のショアA硬度よりも小さいと良い。このような構成によれば、第1保護樹脂部12から圧力センサ素子11へと伝わる応力が第2接着剤17において緩和されるため、圧力センサ素子11に不要な応力が加わりにくくなり、圧力センサ1Bの測定精度が向上する。
さらに、第2接着剤17のショアA硬度が、第2保護樹脂部13のショアA硬度よりも大きい値であると良い。このような構成によれば、第2接着剤17のショアA硬度が第2保護樹脂部13のショアA硬度よりも小さい場合よりも、圧力センサ素子11が第2接着剤17によって安定して支持されるので、圧力センサ素子11の姿勢が安定し圧力センサ1Bの測定精度が向上する。また、圧力センサ素子11に対して行うワイヤーボンディングを安定して行うことができる。
図7は、本実施形態の圧力センサ1Bの変形例である。図7に示した圧力センサは、第2接着剤17が第1保護樹脂部12と圧力センサ素子11との間だけでなく、第1保護樹脂部12と第2保護樹脂部13との間に形成されている。この変形例においては、第2接着剤17のショアA硬度が第1保護樹脂部12のショアA硬度より小さく、第2保護樹脂部13のショアA硬度よりも大きい値であると良い。
このような第2接着剤17を形成することで、圧力センサ素子11と第1保護樹脂部12との間においては、第1保護樹脂部12からの応力が第2接着剤17により緩和されるとともに圧力センサ素子11の姿勢が安定するという効果がもたらされる。他方、第1保護樹脂部12と第二保護樹脂部13との間においては、温度変化に伴って生じる第1保護樹脂部12と第2保護樹脂部13との界面でのせん断応力が緩和され、第1保護樹脂部12と第2保護樹脂部13との界面に隙間が生じる不具合を抑制することができる。
本発明に係る圧力センサは、水深計を搭載した腕時計などの携帯用機器に使用することができる。
1A,1B ・・・ 圧力センサ
2 ・・・ 樹脂ケース
3 ・・・ 基板
3a ・・・ 導体パッド
4 ・・・ 枠部
5 ・・・ 内空間
6 ・・・ 導体棒
7 ・・・ モールド樹脂
8 ・・・ 金属リード
9 ・・・ リード端子
10 ・・・ 信号処理IC
11 ・・・ 圧力センサ素子
11a ・・・ ダイアフラム
11b ・・・ ガラス基板
12 ・・・ 第1保護樹脂部
13 ・・・ 第2保護樹脂部
14,15 ・・・ ボンディングワイヤ
16 ・・・ 第1接着剤
17 ・・・ 第2接着剤

Claims (4)

  1. 樹脂ケースと、前記樹脂ケースの底部に設けられた信号処理ICと、前記信号処理ICを覆う第1保護樹脂部と、前記第1保護樹脂部の上に設けられた圧力センサ素子と、前記圧力センサ素子を覆うゲル状の第2保護樹脂部とを備えており
    前記第1保護樹脂部のショアA硬度は、前記第2保護樹脂部のショアA硬度よりも大きく、
    前記第1保護樹脂部と前記圧力センサ素子とが接着剤により接合されており、前記接着剤のショアA硬度が前記第1保護樹脂部のショアA硬度よりも小さい
    ことを特徴とする圧力センサ。
  2. 前記第1保護樹脂部のショアA硬度が1以上80以下であり、前記第2保護樹脂部のショアA硬度が1未満であることを特徴とする請求項1記載の圧力センサ。
  3. 前記信号処理ICが前記樹脂ケースに設けられた導体配線とボンディングワイヤで接続されており、前記ボンディングワイヤは、前記第1保護樹脂部により覆われていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の圧力センサ。
  4. 前記接着剤が前記第1保護樹脂部と前記第2保護樹脂部との間に形成されており、前記接着剤のショアA硬度は、前記第2保護樹脂部のショアA硬度よりも大きいことを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の圧力センサ。
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