JP6468416B2 - クロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機 - Google Patents

クロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機 Download PDF

Info

Publication number
JP6468416B2
JP6468416B2 JP2014200096A JP2014200096A JP6468416B2 JP 6468416 B2 JP6468416 B2 JP 6468416B2 JP 2014200096 A JP2014200096 A JP 2014200096A JP 2014200096 A JP2014200096 A JP 2014200096A JP 6468416 B2 JP6468416 B2 JP 6468416B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
impeller
linear
backflow
linear protrusion
protrusion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014200096A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015092073A (ja
Inventor
弘宣 寺岡
弘宣 寺岡
志明 鄭
志明 鄭
透 岩田
透 岩田
丸山 要
要 丸山
田中 英志
英志 田中
中井 聡
聡 中井
全史 宇多
全史 宇多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2014200096A priority Critical patent/JP6468416B2/ja
Publication of JP2015092073A publication Critical patent/JP2015092073A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6468416B2 publication Critical patent/JP6468416B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

本発明は、クロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機に関する。
従来、クロスフローファンは、例えば空気調和機の室内機などに使用されている。特許文献1は、クロスフローファンを備える空気調和機を開示している。このようなクロスフローファンを備える空気調和機では、騒音を低減することが求められている。
例えば特許文献2に記載の空気調和機では、リアガイダ(背部スクロール)の巻き始め部の近傍における空気流の乱れを抑制するために、背部スクロールの巻き始め部からロータ回転方向の逆方向に向けて延びる渦安定化部材が設けられている。これにより、ファンロータの外部において、背部スクロールの巻き始め部よりも上流側に背部側の渦中心を位置させることができ、その結果、背部スクロールの巻き始め部の近傍における空気流の乱れが抑制でき、騒音発生量を低減することができると記載されている。
また、特許文献3には、リアガイダの先端部を羽根車に対向して近接させ、この近接部からさらに上部に羽根車側に向かって複数のコブ状突起部を設けた空気調和機が開示されている。このようなコブ状突起部を設けることにより、送風静圧特性を安定させ、送風性能向上を図ることができると記載されている。
特開平7−293489号公報 特開2001−90689号公報 特開平10−205798号公報
しかし、図13に示すように、クロスフローファン102のリアガイダ104(背部スクロール104)の対向面140と羽根車3との隙間においては、羽根車3の回転方向Dと逆方向の空気の流れである逆流Fr(漏れ流れFr)が生じることがある。このような逆流Frは、羽根車3の回転方向Dとは逆方向に流れるので、羽根車3との相対速度が大きくなる。このような逆流Frは、羽根車3との距離が最も近い最近接部141(リアガイダ4の巻き始め部S)の近傍を通過するときに、羽根車3の羽根31の外縁付近において、羽根31のピッチ毎に急激な圧力変動が発生し、ファンの騒音増加を引き起こす。
本発明の目的は、騒音を低減することができるクロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機を提供することである。
本発明のクロスフローファンは、所定の回転方向(D)に回転する羽根車(3)と、前記羽根車(3)に対してその径方向に対向する対向面(40)を有するリアガイダ(4)とを備える。前記羽根車(3)は、その軸方向の両端に設けられた第1の端板(33)及び第2の端板(33)と、前記第1の端板(33)と前記第2の端板(33)との間において前記軸方向に間隔をあけて設けられた複数の仕切り(32)と、前記複数の仕切り(32)のうち前記第1の端板(33)に最も近い仕切り(32)と当該第1の端板(33)との間に配置された複数の羽根(31)と、前記複数の仕切り(32)のうち前記第2の端板(33)に最も近い仕切り(32)と当該第2の端板(33)との間に配置された複数の羽根(31)と、前記複数の仕切り(32)のうち隣り合う仕切り(32)の間に配置された複数の羽根(31)と、を有する。前記対向面(40)は、前記対向面(40)に沿って前記回転方向(D)とは逆方向に流れる気流である逆流が生じるのを抑制する逆流抑制手段(70)が設けられている。前記逆流抑制手段(70)は、前記回転方向(D)の下流側の部分における前記羽根車(3)側への長さが上流側の部分における前記羽根車(3)側への長さよりも大きくなるように構成されている。前記逆流抑制手段(70)は、前記隣り合う仕切り(32)の間に配置された前記複数の羽根(31)に対して前記径方向に対向する位置に設けられている。
この発明では、リアガイダ(4)における対向面(40)には、この対向面(40)に沿って回転方向(D)とは逆方向に流れる気流である逆流が生じるのを抑制する逆流抑制手段(70)が設けられているので、羽根車(3)とリアガイダ(4)の巻き始め部(S)との隙間において逆流(Fr)が生じるのを抑制することができる。これにより、逆流(Fr)が羽根車(3)と巻き始め部(S)との隙間を通過するときに生じる圧力変動が小さくなるので、騒音を低減することができる。しかも、この発明では、逆流抑制手段(70)は、回転方向(D)の下流側の部分における羽根車(3)側への長さが上流側の部分における羽根車(3)側への長さよりも大きくなるように構成されている。このような構成を備えている場合には、上流側の部分と下流側の部分において羽根車(3)側への長さが同じである場合に比べて、サージングが生じるのを抑制する効果を高めることができる。サージング抑制効果が高まる理由は次の通りであると考えられる。すなわち、逆流抑制手段(70)において下流側の部分における羽根車(3)側への長さを上流側の部分における羽根車(3)側への長さよりも大きくすることにより、例えば後述する図14に示すような空気調和機の室内機において、吹出口(13)の近傍においてリアガイダ(4)に沿った逆流(Fr’)が生じるのを抑制することができる。その結果、吹出口(13)から吹き出される空気の風量や圧力が不安定になるのを抑制することができる。これにより、空気の風量や圧力が不安定になることに起因して生じる騒音(例えば「バサバサ」という騒音)が発生するサージングを効果的に抑制することができる。
前記クロスフローファンにおいて、前記逆流抑制手段(70)は、前記羽根車(3)側に突出するとともに前記逆流と交わる方向に線状に延びる複数の線状突出部(71)を含んでいてもよい。
この構成では、巻き始め部(S)よりも回転方向(D)の下流側に線状突出部(71)が設けられており、線状突出部(71)は、羽根車(3)側に突出するとともに逆流と交わる方向に線状に延びているので、羽根車(3)とリアガイダ(4)との間の空間を前記回転方向(D)の逆方向に巻き始め部(S)に向かう空気の流れの抵抗となる。その結果、巻き始め部(S)と羽根車(3)との隙間を通過する逆流も生じにくくなる。
前記クロスフローファンにおいて、前記交わる方向が前記羽根車(3)の回転軸(3A)に平行な方向であるのが好ましい。
この構成では、羽根車(3)とリアガイダ(4)との間の空間において前記回転方向(D)の逆方向に巻き始め部(S)に向かう空気の流れに対して、線状突出部(71)の延びる方向がおおよそ直交することになる。したがって、前記回転方向(D)の逆方向に巻き始め部(S)に向かう空気の流れに対する抵抗を大きくすることができ、その結果、巻き始め部(S)と羽根車(3)との隙間を通過する逆流を抑制する高い効果が得られる。
前記クロスフローファンにおいて、前記交わる方向が前記羽根車(3)の回転軸(3A)に対して傾斜した方向であってもよい。
線状突出部(71)を設けることに起因して、複数の羽根(31)のそれぞれが線状突出部(71)の近傍を通過するときに周期的な騒音(NZ音)が生じる場合がある。そこで、本構成では、線状突出部(71)の延びる方向を羽根車(3)の回転軸(3A)の軸方向に対して傾斜した方向としている。これにより、線状突出部(71)と各羽根(31)との距離は、軸方向において一定ではなくなるので、周期的な騒音が生じるのを抑制できる。
前記クロスフローファンにおいて、前記線状突出部(71)の表面が前記羽根車(3)側に凸の凸曲面であるのが好ましい。
この構成では、線状突出部(71)の表面が凸曲面であるので、羽根車(3)とリアガイダ(4)との間の空間において線状突出部(71)の近傍を空気が流れるときに空気の乱れが生じるのを抑制できる。これにより、空気の乱れに起因する騒音の発生を抑制できる。
前記クロスフローファンにおいて、前記複数の線状突出部(71)は、第1の線状突出部(71)と、前記第1の線状突出部(71)に対して前記回転方向(D)の下流側の隣にある第2の線状突出部(71)と、前記第2の線状突出部(71)に対して前記回転方向(D)の下流側の隣にある第3の線状突出部(71)と、を含み、前記第1の線状突出部(71)と前記第2の線状突出部(71)との間隔は、前記第2の線状突出部(71)と前記第3の線状突出部(71)との間隔と異なっていてもよい。
この構成では、複数の線状突出部(71)が設けられ、線状突出部(71)同士の間隔が不均一であるので、複数の線状突出部(71)と複数の羽根(31)との位置関係の周期性をくずすことができ、その結果、周期的な騒音(NZ音)が生じるのを抑制できる。
前記クロスフローファンにおいて、前記逆流抑制手段(70)は、前記対向面(40)から前記羽根車(3)側に向かって延びる多数の毛状体(72)を含んでいてもよい。
この構成では、巻き始め部(S)よりも回転方向(D)の下流側に多数の毛状体(72)が設けられているので、羽根車(3)とリアガイダ(4)との間の空間において前記回転方向(D)の逆方向に巻き始め部(S)に向かう空気の流れの抵抗となり、その結果、巻き始め部(S)と羽根車(3)との隙間を通過する逆流も生じにくくなる。
前記クロスフローファンにおいて、前記逆流抑制手段(70)は、前記対向面(40)を部分的に粗面化した粗面部(73)を含んでいてもよい。
この構成では、巻き始め部(S)よりも回転方向(D)の下流側に対向面(40)を部分的に粗面化した粗面部(73)が設けられているので、羽根車(3)とリアガイダ(4)との間の空間において前記回転方向(D)の逆方向に巻き始め部(S)に向かう空気の流れの抵抗となり、その結果、巻き始め部(S)と羽根車(3)との隙間を通過する逆流も生じにくくなる
ージング抑制効果を高めることができる具体的な形態としては、次のようなものを例示することができる。すなわち、前記クロスフローファンにおいて、前記逆流抑制手段(70)は、前記羽根車(3)側に突出するとともに前記逆流と交わる方向に線状に延びる複数の線状突出部(71)を含み、前記複数の線状突出部(71)のうち、前記回転方向(D)の最も下流側にある線状突出部(71)における前記羽根車(3)側への突出長さが他の線状突出部(71)における前記羽根車(3)側への突出長さよりも大きくなるように構成されていてもよい。
この構成では、対向面(40)に設けられた複数の線状突出部(71)は、羽根車(3)とリアガイダ(4)の対向面(40)との間の空間を回転方向(D)の逆方向に巻き始め部(S)に向かう空気の流れの抵抗となる。その結果、羽根車(3)と巻き始め部(S)との隙間を通過する逆流(Fr)が生じにくくなる。
また、この構成では、回転方向(D)の最も下流側にある線状突出部(71)における羽根車(3)側への突出長さが、他の線状突出部(71)における羽根車(3)側への突出長さよりも大きい。このような構成を備えている場合には、複数の線状突出部(71)の突出長さが同じである場合と比較して、サージング抑制効果を高めることができる。
また、サージング抑制効果を高めることができる他の具体的な形態として、前記クロスフローファンにおいて、前記逆流抑制手段(70)は、前記複数の線状突出部(71)における前記羽根車(3)側への突出長さが、前記回転方向(D)の下流側に向かうにつれて次第に大きくなるように構成されていてもよい。
この構成のように複数の線状突出部(71)における突出長さが下流側に向かうにつれて次第に大きくなっている場合には、後述する図23のグラフに示されているように、サージングをより効果的に抑制することができる。
前記クロスフローファンでは、前記羽根車(3)の回転軸(3A)に直交する断面において、前記対向面(40)におけるスクロール形状の始点である巻き始め部(S)と前記回転軸(3A)とを通る直線を第1直線(L1)とし、前記対向面(40)における前記巻き始め部(S)よりも前記回転方向(D)の下流側の点と前記回転軸(3A)とを通る直線を第2直線(L2)とするとき、前記第1直線(L1)と前記第2直線(L2)とのなす角度(θ1)が45度以下となる領域に、前記逆流抑制手段(70)の一部又は全部が設けられているのが好ましい。
この構成では、リアガイダ(4)における対向面(40)において、第1直線(L1)と第2直線(L2)とのなす角度(θ1)が45度以下となるような領域に逆流抑制手段(70)の一部又は全部が設けられている。すなわち、この構成では、逆流抑制手段(70)の一部又は全部が巻き始め部(S)に近い領域に設けられているので、羽根車(3)と巻き始め部(S)との隙間(羽根車(3)と巻き始め部(S)との隙間)において逆流(Fr)が生じるのをより効果的に抑制することができる。
本発明の空気調和機の室内機は、前記クロスフローファン(2)を備えているので、空気調和機の騒音を低減することができる。
本発明によれば、騒音を低減することができるクロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機を提供することができる。
第1参考形態及び本発明の第2実施形態に係る室内機と、室外機とを備える空気調和機を示す斜視図である。 第1参考形態に係るクロスフローファンを備える空気調和機の室内機を示す断面図(図1におけるII−II線断面図)である。 (A)は、前記クロスフローファンの羽根車とリアガイダを示す正面図であり、(B)は、前記リアガイダを示す正面図である。 図2の一部を拡大した断面図である。 第1参考形態のクロスフローファンの変形例1を示す断面図である。 第1参考形態のクロスフローファンの変形例2を示す正面図である。 第1参考形態のクロスフローファンの変形例3を示す正面図である。 (A)は、第1参考形態のクロスフローファンの変形例4を示す断面図であり、(B)は、変形例4におけるリアガイダを示す正面図である。 (A)は、第1参考形態のクロスフローファンの変形例5を示す断面図であり、(B)は、変形例5におけるリアガイダを示す正面図である。 (A)は、第1参考形態のクロスフローファンの変形例6を示す断面図であり、(B)は、変形例6におけるリアガイダを示す正面図であり、(C)は、変形例7におけるリアガイダを示す正面図である。 図3及び図4に示す第1参考形態のクロスフローファンの特性を示すグラフである。 (A),(B)は、図8(A),(B)に示す第1参考形態の変形例4のクロスフローファンの特性を示すグラフである。 参考例のクロスフローファンを示す断面図である。 空気調和機の室内機において、通風抵抗が増加したときの空気の流れを示す断面図である。 第2実施形態のクロスフローファンを示す断面図である。 第2実施形態のクロスフローファンの変形例1を示す断面図である。 第2実施形態のクロスフローファンの変形例2を示す断面図である。 第2実施形態のクロスフローファンの変形例3を示す断面図である。 第2実施形態のクロスフローファンの変形例4を示す断面図である。 第2実施形態のクロスフローファンの変形例5を示す断面図である。 第2実施形態のクロスフローファンの変形例6を示す断面図である。 第2実施形態のクロスフローファンの変形例7を示す断面図である。 クロスフローファンにおける風量と静圧との関係を示すグラフである。 (A)は、第1参考形態及び第2実施形態のクロスフローファンにおける線状突出部の変形例を示す断面図であり、(B)〜(D)は、線状突出部の形状の一例を示す拡大断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係るクロスフローファン2及びこれを備える空気調和機9の室内機1について図面を参照して説明する。
[空気調和機の全体構造]
図1は、第1参考形態及び本発明の第2実施形態に係る空気調和機9を示す斜視図である。この空気調和機9は、室内機1と室外機8を備える。図1に示す形態では、室内機1が壁掛けタイプであるが、これに限られない。室内機1は、例えば床置きタイプ、天井設置タイプなどであってもよい。室内機1は、冷媒配管14によって室外機8と接続されている。室外機8は、図略の蒸発器、熱交換器、ファンなどを備える。空気調和機9は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う図略の冷媒回路を備える。
[室内機の構造]
図1及び図2に示すように、室内機1は、ケーシング10、ケーシング10内に収納されたクロスフローファン2、熱交換器7、ドレンパン11、フィルタ15などを備える。ケーシング10は、前面パネル10F、背面パネル10R、天面パネル10T、底面パネル10Bなどを有する。ケーシング10は、空気の吸込口12と空気の吹出口13とを有する。第1参考形態では、吸込口12は、前面パネル10Fと天面パネル10Tとの間に形成されており、吹出口13は、前面パネル10Fと底面パネル10Bとの間に形成されているが、これに限られない。吹出口13には、室内への空気の吹出方向を調節するフラップ16が設けられている。
熱交換器7は、ケーシング10内において前面パネル10F側に設けられた前側熱交換器7Aと、背面パネル10R側に設けられた後側熱交換器7Bとを含む。これらの熱交換器7A,7Bは、逆V字状に配置されている。熱交換器7は、例えばフィンアンドチューブタイプの熱交換器を用いることができるが、これに限られない。
ドレンパン11は、前側熱交換器7Aの下端部に沿って配置された前側ドレンパン11Aと、後側熱交換器7Bの下端部に沿って配置された後側ドレンパン11Bとを含む。
クロスフローファン2は、前側熱交換器7Aよりも背面側で後側熱交換器7Bよりも下方に配置されている。クロスフローファン2は、図2において矢印で示すように吸込口12、熱交換器7及び吹出口13の順に流れる気流Fをケーシング10内において形成する。クロスフローファン2は、羽根車3(ファンロータ3)と、リアガイダ4(背部スクロール4)と、スタビライザ6(舌部6)とを含む。
フィルタ15は、吸込口12と熱交換器7との間において熱交換器7に沿って配置されている。フィルタ15は、吸込口12を通じて空気とともにケーシング10内に吸い込まれる塵埃などを除去する。
図2及び図3(A)に示すように、羽根車3は、ケーシング10の長手方向(図2及び図3(A)に示す形態では水平方向)に沿って延びる略円筒形状を有する。羽根車3は、複数の羽根31と、1つ又は複数の仕切り32と、軸方向の両端に設けられた一対の端板33,33とを備える。羽根車3の一方の端板33は、回転軸3A上に配置された軸部35を有する。この軸部35は、例えばケーシング10に支持される。他方の端板33側にはモータ34が配置されている。羽根車3は、モータ34によって回転する。第1参考形態では、羽根車3は、熱交換器7に対して空気が流れる方向の下流側に配置されているが、これに限定されず、熱交換器7よりも上流側に配置されていてもよい。
図1に示すように、複数の羽根31は、羽根車3の回転軸3Aを中心として周方向に沿って配列されている。隣り合う羽根31は、所定の間隔をあけて配置されている。各羽根31は、径方向外側に向かうにつれて回転方向Dに湾曲した前向き羽根である。各羽根31は、圧力面と負圧面とを有する。圧力面は、羽根車3の回転方向D側の表面であり、負圧面は、羽根車3の回転方向Dとは反対側の表面である。負圧面は、回転方向Dの反対側に凸の凸曲面である。圧力面は、回転方向Dの反対側に凹む凹曲面である。
図2に示すように、リアガイダ4は、羽根車3に対してその径方向に対向する対向面40を有する。対向面40は、羽根車3によって形成される気流Fを吹出口13まで案内する案内面として機能する。対向面40は、羽根車3の径方向外側に位置し、前記径方向外側に凹む凹曲面である。対向面40は、羽根車3との間に隙間をあけて設けられている。
対向面40は、その一端又はその近傍(第1参考形態では上端又はその近傍)に、スクロール形状の始点である巻き始め部Sを有する。巻き始め部Sは、滑らかに連続するスクロール形状の対向面40を構成する凹曲面の一端(図2では凹曲面の上端)である。リアガイダ4は、この巻き始め部S又はその近傍に、羽根車3との距離が最も近い最近接部41を有する。最近接部41よりも下流側(吹出口13側)においては、対向面40と羽根車3との距離が次第に大きくなっている。図3(A)に示すように、羽根車3の回転軸3Aの軸方向において、対向面40は、羽根車3と同程度の長さを有している。すなわち、対向面40は、羽根車3を背面側からカバーする領域に設けられている。
第1参考形態では、リアガイダ4は、後側ドレンパン11Bと一体に成形されているが、これに限られず、後側ドレンパン11Bとは別体であってもよい。リアガイダ4の上端の巻始め部Sの上方に後側ドレンパン11Bが形成されている。後側ドレンパン11Bは、リアガイダ4の巻き始め部Sから斜め上方に延びる壁(前壁)11Fを有する。
スタビライザ6は、羽根車3との間に隙間をあけて羽根車3の径方向外側に配置されている。スタビライザ6は、羽根車3に対してリアガイダ4とは反対側(第1参考形態では前面パネル10F側)において、羽根車3に近接する表面61を有する。第1参考形態では、スタビライザ6は、前側ドレンパン11Aと一体に成形されているが、これに限られず、前側ドレンパン11Aとは別体であってもよい。
モータ34によって羽根車3が図2に示す実線矢印の回転方向Dに回転すると、室内の空気は、矢印Fで示すように、ケーシング10に設けられた吸込口12を通じてケーシング10内に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、熱交換器7を通過する際に冷媒と熱交換して温度調節される。温度調節された空気は、羽根車3を通過して、ケーシング10に設けられた吹出口13から室内に吹き出される。なお、図4に示すように、羽根車3と後側ドレンパン11Bの前壁11Fとの隙間においては、渦流F1が生じることがある。
[逆流抑制手段:第1参考形態]
次に、第1参考形態のクロスフローファン2に設けられた逆流抑制手段5について説明する。図13に示すように、参考例のクロスフローファン102では、羽根車3と最近接部41との隙間において、回転方向Dとは逆方向に流れる空気の流れである逆流Frが生じやすい。このような逆流は騒音の原因となる。
第1参考形態のクロスフローファン2に設けられている逆流抑制手段5は、羽根車3と最近接部41との隙間において逆流Frが生じるのを抑制する機能を有する。逆流抑制手段5は、最近接部41よりも回転方向Dの下流側に設けられおり、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41に向かう空気の流れを生じにくくさせる。その結果、第1参考形態では、逆流抑制手段を有していない図13に示す参考例に比べて、最近接部41と羽根車3との隙間を通過する逆流Frも生じにくくなる。
図3(A),(B)及び図4に示す第1参考形態では、逆流抑制手段5は、複数の線状突出部51,51(複数のリブ51,51)によって構成されている。対向面40には、3つの線状突出部51A,51,51が設けられており、逆流抑制手段5は、3つの線状突出部51A,51,51のうち最上部の線状突出部51Aを除いた2つの線状突出部51,51によって構成されている。具体的には次の通りである。
仮に図4において3つの線状突出部51A,51,51が設けられていない場合、羽根車3との距離が最も近い最近接部41は巻き始め部Sとなるが、図4に示す第1参考形態では、巻き始め部Sの近傍(巻き始め部Sのすぐ下)に線状突出部51Aが設けられており、しかも、線状突出部51Aの突出長さが比較的大きいので、最上部の線状突出部51Aが最近接部41となっている。したがって、図4に示す第1参考形態では、逆流抑制手段5は、3つの線状突出部51A,51,51のうち最上部の線状突出部51Aを除いた2つの線状突出部51,51によって構成されている。
2つの線状突出部51,51は、最近接部41(最上部の線状突出部51A)よりも回転方向Dの下流側に設けられおり、羽根車3とリアガイダ4の対向面40との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41(最上部の線状突出部51A)に向かう空気の流れを生じにくくさせる。その結果、最近接部41(最上部の線状突出部51A)と羽根車3との隙間を通過する逆流も生じにくくなる。
巻き始め部Sに最も近い線状突出部51A(最上部の線状突出部51A)は、最近接部41と羽根車3との距離を小さくする機能を有している。逆流が最近接部41と羽根車3との間を通過しにくくなるので、逆流がさらに生じにくくなる。
図3(B)及び図4に示すように、第1参考形態では、線状突出部51A,51,51は、ほぼ同形状を有しているが、これに限られず、互いに異なる形状を有していてもよい。これらの線状突出部51A,51,51のそれぞれは、羽根車3側に突出するとともに逆流と交わる方向(回転方向Dと交わる方向)に線状に延びる線状突出部である。第1参考形態では、前記交わる方向は、羽根車3の回転軸3Aに平行な方向である。言い換えると、線状突出部51A,51,51のそれぞれは、羽根車3の回転軸3Aに平行な方向に延びている。図3(A)に示すように、線状突出部51A,51,51のそれぞれは、羽根車3の長さとほぼ同程度の長さを有している。また、第1参考形態では、線状突出部51A,51,51のそれぞれは、長さ方向の一端から他端まで連続しているが、これに限られず、長さ方向において複数に分割された複数の分割部分によって構成されていてもよい。この場合、複数の分割部分のそれぞれの長さは、前記長さ方向に隣り合う分割部分同士の隙間よりも大きいことが好ましい。
また、第1参考形態では、線状突出部51A,51,51は、互いに間隔をあけて配置されている。線状突出部51A,51,51は、ほぼ等間隔で並んでいるが、これに限られず、例えば後述する変形例のように等間隔でなくてもよい。また、第1参考形態では、線状突出部51A,51,51のそれぞれは、羽根車3側への突出長さが同じであるが、これに限られず、突出長さが互いに異なっていてもよい。
図4に示すように、線状突出部51A,51,51のそれぞれの表面は、羽根車3側に凸の凸曲面である。具体的に、線状突出部51A,51,51のそれぞれは、円柱をその軸方向に平行な平面で切断したような形状を有しているが、これに限られない。具体的には、第1参考形態では、線状突出部51A,51,51のそれぞれの表面は、図4に示す断面(羽根車3の回転軸3Aに直交する断面)において円弧形状を有しているが、これに限られない。線状突出部51A,51,51のそれぞれの表面は、必ずしも凸曲面でなくてもよい。
対向面40において逆流抑制手段5を設ける領域は、特に限定されるものではないが、羽根車3と最近接部41との隙間において逆流が生じるのを抑制するという点で、最近接部41の近傍(巻き始め部Sの近傍)に設けられているのがよい。
例えば図4に示すような羽根車3の回転軸3Aに直交する断面において、対向面40における巻き始め部Sと回転軸3Aとを通る直線を第1直線L1とし、対向面40における巻き始め部Sよりも回転方向Dの下流側の点と回転軸3Aとを通る直線を第2直線L2とする。このとき、第1直線L1と第2直線L2とのなす角度がθ1となる領域に、逆流抑制手段5の一部又は全部が設けられているのが好ましい。直線L1と直線L2とのなす角度θ1は、45度以下であるのが好ましく、30度以下であるのがより好ましく、15度以下であるのがさらに好ましい。この好ましい範囲は、後述する第1参考形態の変形例、第2実施形態及びその変形例においても同様である。
図4に示す具体例では、逆流抑制手段5としての複数の線状突出部51の全部が角度θ1の範囲内に設けられている。この場合、第2直線L2は、逆流抑制手段5が設けられている領域の下流側端部(回転方向Dの下流側の端部)と回転軸3Aとを通る直線である。なお、複数の線状突出部51の一部が角度θ1の領域外にも設けられていてもよい。
[第1参考形態の変形例1]
図5は、第1参考形態のクロスフローファン2の変形例1を示す断面図である。図4に示した前記第1参考形態では、複数の線状突出部51A,51,51のうち巻き始め部Sに最も近い線状突出部51Aは最近接部41となっており、これ以外の線状突出部51,52が逆流抑制手段5を構成していた。図5に示す変形例1では、複数の線状突出部51,51,51すべてが逆流抑制手段5を構成している点で、図4に示す第1参考形態と異なっており、それ以外の構成は、図4に示す第1参考形態と同様である。
図5に示す変形例1では、羽根車3との距離が最も近い最近接部41は、巻き始め部Sであり、複数の線状突出部51,51,51のそれぞれと羽根車3との距離は、巻き始め部Sと羽根車3との距離よりも大きい。図5に一点鎖線で示す円弧Rは、羽根車3の回転軸3Aを中心とし、巻き始め部Sを通る円弧である。この図5に示すように、複数の線状突出部51,51,51は、円弧Rよりも径方向外側に位置している。
変形例1においても、前記第1参考形態と同様に、逆流抑制手段5は、羽根車3と最近接部41(巻き始め部S)との隙間において逆流Frが生じるのを抑制する機能を有する。逆流抑制手段5は、最近接部41(巻き始め部S)よりも回転方向Dの下流側に設けられており、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41(巻き始め部S)に向かう空気の流れを生じにくくさせる。
[第1参考形態の変形例2]
図6は、第1参考形態のクロスフローファン2の変形例2を示す正面図である。この変形例2では、線状突出部同士の間隔が不均一である点で、図4に示す第1参考形態と異なっており、それ以外の構成は、図4に示す第1参考形態と同様である。
図6に示すように、複数の線状突出部51A,51,51,51のうち、巻き始め部Sに最も近い線状突出部51Aは最近接部41であり、これ以外の線状突出部51,51,51は逆流抑制手段5を構成している。すなわち、逆流抑制手段5は、第1の線状突出部511(51)と、第1の線状突出部511(51)に対して回転方向Dの下流側の隣にある第2の線状突出部512(51)と、第2の線状突出部512(51)に対して回転方向Dの下流側の隣にある第3の線状突出部513(51)とを含む。
第1の線状突出部511と第2の線状突出部512との間隔D2は、第2の線状突出部512と第3の線状突出部513との間隔D3と異なっている。図6に示す変形例2では、間隔D3が間隔D2よりも大きい。すなわち、逆流抑制手段5を構成する線状突出部51,51,51において、下流側ほど間隔が大きくなっているが、これに限られない。間隔は、例えば下流側ほど小さくなっていてもよく、また、ランダムであってもよい。
また、この変形例2では、巻き始め部Sに最も近い線状突出部51Aと第1の線状突出部511との間隔D1は、間隔D2及び間隔D3と異なっている。間隔D2は、間隔D1よりも大きい。複数の線状突出部51A,51,51,51において、下流側ほど間隔が大きくなっているが、これに限られない。間隔は、例えば下流側ほど小さくなっていてもよく、また、ランダムであってもよい。
このように変形例2では、線状突出部同士の間隔が不均一であるので、複数の線状突出部51A,51,51,51と複数の羽根31との位置関係の周期性をくずすことができ、その結果、周期的な騒音(NZ音)が生じるのを抑制できる。
[第1参考形態の変形例3]
図7は、前記第1参考形態のクロスフローファン2の変形例3を示す正面図である。この変形例3は、線状突出部51の延びる方向が回転軸3Aに対して傾斜した方向である点で、図4に示す第1参考形態と異なっており、それ以外の構成は、図4に示す第1参考形態と同様である。
図7に示すように、複数の線状突出部51A,51,51のそれぞれは、羽根車3の回転軸3Aに対して傾斜した方向に延びている。図7に一点鎖線で示す直線L3は、羽根車3の回転軸3Aに平行な直線である。線状突出部51は、この直線L3に対して角度θ2だけ傾斜している。図7に示す変形例3では、複数の線状突出部51A,51,51の傾斜角度は同じであるが、互いに異なっていてもよい。
変形例3では、線状突出部51の延びる方向が羽根車3の回転軸3Aに対して傾斜した方向であるので、線状突出部51と各羽根31との距離は、回転軸3Aの軸方向において一定ではなくなる。その結果、複数の羽根31のそれぞれが線状突出部51の近傍を通過するときの周期性がくずれるので、周期的な騒音が生じるのを抑制できる。
[第1参考形態の変形例4]
図8(A)は、前記第1参考形態のクロスフローファン2の変形例4を示す断面図であり、図8(B)は、変形例4におけるリアガイダ4を示す正面図である。変形例4は、逆流抑制手段5の構成が図4に示す第1参考形態と異なっており、それ以外の構成は、図4に示す第1参考形態と同様である。
図8(A),(B)に示すように、変形例4では、逆流抑制手段5は、対向面40から羽根車3側に向かって延びる多数の毛状体52によって構成されている。各毛状体52は、柔毛、剛毛などが例示できる。柔毛は、例えば軟質樹脂などによって形成される。剛毛は、例えば硬質樹脂、金属などによって形成される。多数の毛状体52は、例えば図4に示す直線L1と直線L2との間の領域に設けられているのが好ましい。図8(B)に示すように、多数の毛状体52は、回転軸3Aの方向とそれに直交する方向に配列されている。
変形例4においても、前記第1参考形態と同様に、逆流抑制手段5は、羽根車3と最近接部41(巻き始め部S)との隙間において逆流Frが生じるのを抑制する機能を有する。逆流抑制手段5は、最近接部41(巻き始め部S)よりも回転方向Dの下流側に設けられおり、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41(巻き始め部S)に向かう空気の流れを生じにくくさせる。
[第1参考形態の変形例5]
図9(A)は、前記第1参考形態のクロスフローファン2の変形例5を示す断面図であり、図9(B)は、変形例5におけるリアガイダ4を示す正面図である。変形例5は、逆流抑制手段5の構成が図4に示す第1参考形態と異なっており、それ以外の構成は、図4に示す第1参考形態と同様である。
図9(A),(B)に示すように、変形例5では、逆流抑制手段5は、対向面40を部分的に粗面化した粗面部53によって構成されている。粗面部53は、その周囲の面よりも凹凸の度合いが大きい面である。粗面部53は、例えば図4に示す直線L1と直線L2との間の領域に設けられているのが好ましい。
変形例5においても、前記第1参考形態と同様に、逆流抑制手段5は、羽根車3と最近接部41(巻き始め部S)との隙間において逆流Frが生じるのを抑制する機能を有する。逆流抑制手段5は、最近接部41(巻き始め部S)よりも回転方向Dの下流側に設けられおり、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41(巻き始め部S)に向かう空気の流れを生じにくくさせる。
[第1参考形態の変形例6]
図10(A)は、前記第1参考形態のクロスフローファン2の変形例6を示す断面図であり、図10(B)は、変形例6におけるリアガイダ4を示す正面図である。変形例6は、逆流抑制手段5の構成が図4に示す第1参考形態と異なっており、それ以外の構成は、図4に示す第1参考形態と同様である。
図10(A),(B)に示すように、変形例6では、逆流抑制手段5は、対向面40に設けられた多数の突起54によって構成されている。多数の突起54は、例えば図4に示す直線L1と直線L2との間の領域に設けられているのが好ましい。図10(B)に示すように、多数の突起54は、回転軸3Aの方向とそれに直交する方向に配列されている。多数の突起54は、互いに間隔をあけて配置されている。図10(A)に示すように各突起54は、羽根車3側に突出している。図10(A),(B)に示す変形例6では、各突起54は、半球状の形状を有しているが、これに限られない。
図10(A),(B)に示すように、多数の突起54は、複数の列に配列されている。図10(B)に示すように各列において、複数の突起54は、回転方向Dと交わる方向(具体的には回転方向Dと直交する方向、すなわち回転軸Aに平行な方向)に並んでいる。複数の列(図10(A),(B)では3つの列)は、回転方向Dに並んでいる。
変形例6においても、前記第1参考形態と同様に、逆流抑制手段5は、羽根車3と最近接部41(巻き始め部S)との隙間において逆流Frが生じるのを抑制する機能を有する。逆流抑制手段5は、最近接部41(巻き始め部S)よりも回転方向Dの下流側に設けられおり、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41(巻き始め部S)に向かう空気の流れを生じにくくさせる。
[第1参考形態の変形例7]
図10(C)は、変形例7におけるリアガイダ4を示す正面図である。この変形例7は、逆流抑制手段5が対向面40に設けられた多数の突起54によって構成されている点で図10(A),(B)に示す変形例6と同じであるが、突起54の配列が変形例6と相違いしている。
図10(C)に示す変形例7では、多数の突起54は、複数の列に配列されている。各列において、複数の突起54は、回転方向Dと交わる方向(具体的には回転方向Dと直交する方向、すなわち回転軸Aに平行な方向)に並んでいる。複数の列(図10(C)では3つの列)は、回転方向Dに並んでいる。そして、隣の列同士を比べたときに、一方の列を構成する複数の突起54と、他方の列を構成する複数の突起54とは、列の延びる方向(すなわち図10(C)では回転方向Dと直交する方向)に互いにずれた位置に設けられている。これにより、変形例7では、逆流抑制手段5を回転方向Dに見たときに突起54間の隙間を変形例6に比べて小さくする(若しくは突起54間の隙間をなくす)ことができる。よって、変形例7では、羽根車3とリアガイダ4との間の空間を回転方向Dの逆方向に最近接部41に向かう空気の流れの抵抗を変形例6に比べて大きくすることができるので、逆流Frが生じるのをさらに抑制することができる。
具体的には、図10(C)では、3つの列のうち、巻き始め部Sに最も近い第1列に対して、その隣の第2列は、第1列における突起54間のピッチの半分の長さだけ、列の延びる方向にずれている。第2列の隣の第3列は、第2列における突起54間のピッチの半分の長さだけ、列の延びる方向にずれている。第1列を構成する複数の突起54と第3列を構成する複数の突起54とは、列の延びる方向においてずれていない。
[評価結果]
図11は、図3及び図4に示す前記第1参考形態のクロスフローファン2の特性と、図13に示す参考例のクロスフローファン102の特性とを比較したグラフである。図11に示すように、逆流抑制手段5が対向面40に設けられた第1参考形態に係るクロスフローファン2は、参考例に比べて、同じ風量のときの送風音が約0.3dBA低減されていることがわかる。なお、図11において、横軸の目盛りは、図11に矢印で示す大きさが0.5m3/minであり、縦軸の目盛りは、図11に矢印で示す大きさが1dBAである。
また、図12(A),(B)は、図8(A),(B)に示すクロスフローファン2の特性と、図13に示す参考例のクロスフローファン102の特性とを比較したグラフである。逆流抑制手段5が対向面40に設けられた第1参考形態に係るクロスフローファン2は、図12(A)に示すように、参考例に比べて、同じ風量のときのモータ入力が約0.7W低減されており、また、図12(B)に示すように、参考例に比べて、同じ風量のときの送風音が約0.2dBA低減されていることがわかる。なお、図12(A),(B)において、横軸の目盛りは、図12(A),(B)に矢印で示す大きさが0.5m3/minである。また、縦軸の目盛りは、図12(A)に矢印で示す大きさが5Wであり、図12(B)に矢印で示す大きさが1dBAである。
[第1参考形態のまとめ]
前記第1参考形態及び各変形例のクロスフローファン2では、リアガイダ4の対向面40において最近接部41よりも回転方向Dの下流側に逆流抑制手段5が設けられているので、羽根車3と最近接部41との隙間において逆流が生じるのを抑制することができる。すなわち、第1参考形態では、最近接部41よりも回転方向Dの下流側に設けられた逆流抑制手段5が、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41に向かう空気の流れを生じにくくさせ、その結果、最近接部41と羽根車3との隙間を通過する逆流も生じにくくなる。よって、逆流が最近接部41と羽根車3との隙間を通過するときに生じる圧力変動が小さくなるので、騒音を低減することができる。
前記第1参考形態及び変形例1−3のクロスフローファン2では、逆流抑制手段5は、羽根車3側に突出するとともに逆流と交わる方向に線状に延びる1つ又は複数の線状突出部51を含んでいる。この構成では、最近接部41よりも回転方向Dの下流側に線状突出部51が設けられており、線状突出部51は羽根車3側に突出するとともに逆流と交わる方向に線状に延びているので、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41に向かう空気の流れの抵抗となり、その結果、最近接部41と羽根車3との隙間を通過する逆流も生じにくくなる。
前記第1参考形態及び変形例1,2のクロスフローファン2では、交わる方向が羽根車3の回転軸3Aの軸方向に平行な方向である。この構成では、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41に向かう空気の流れに対して、線状突出部51の延びる方向がおおよそ直交することになる。したがって、回転方向Dの逆方向に最近接部41に向かう空気の流れに対する抵抗を大きくすることができ、その結果、最近接部41と羽根車3との隙間を通過する逆流がさらに生じにくくなる。
変形例3のクロスフローファン2では、交わる方向が羽根車3の回転軸3Aの軸方向に対して傾斜した方向である。線状突出部51と羽根車3との隙間は、最近接部41と羽根車3との隙間よりも大きい。したがって、線状突出部51と羽根車3との隙間を回転方向Dと逆方向に空気が流れることに起因する騒音は、最近接部41と羽根車3との隙間を回転方向Dと逆方向に空気が流れることに起因する騒音に比べて小さい。しかし、複数の羽根31のそれぞれが線状突出部51の近傍を通過することに起因する周期的な騒音(NZ音)が生じる場合もある。本構成では、線状突出部51の延びる方向が羽根車3の回転軸3Aの軸方向に対して傾斜した方向であるので、線状突出部51と各羽根31との距離は、軸方向において一定ではなくなる。その結果、複数の羽根31のそれぞれが線状突出部51の近傍を通過するときの周期性がくずれるので、周期的な騒音が生じるのを抑制できる。
前記第1参考形態及び変形例1−3のクロスフローファン2では、線状突出部51の表面が羽根車3側に凸の凸曲面である。この構成では、線状突出部51の表面が凸曲面であるので、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において線状突出部51の近傍を空気が流れるときに空気の乱れが生じるのを抑制できる。これにより、空気の乱れに起因する騒音の発生を抑制できる。
変形例2のクロスフローファン2では、複数の線状突出部51は、第1の線状突出部51と、第1の線状突出部51に対して回転方向Dの下流側の隣にある第2の線状突出部51と、第2の線状突出部51に対して回転方向Dの下流側の隣にある第3の線状突出部51と、を含み、第1の線状突出部51と第2の線状突出部51との間隔は、第2の線状突出部51と第3の線状突出部51との間隔と異なっている。この構成では、複数の線状突出部51が設けられ、線状突出部51同士の間隔が不均一であるので、複数の線状突出部51と複数の羽根31との位置関係の周期性をくずすことができ、その結果、周期的な騒音(NZ音)が生じるのを抑制できる。
変形例4のクロスフローファンでは、逆流抑制手段5は、対向面40から羽根車3側に向かって延びる多数の毛状体52を含んでいる。この構成では、最近接部41よりも回転方向Dの下流側に多数の毛状体52が設けられているので、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41に向かう空気の流れの抵抗となり、その結果、最近接部41と羽根車3との隙間を通過する逆流も生じにくくなる。
変形例5のクロスフローファン2では、逆流抑制手段5は、対向面40を部分的に粗面化した粗面部53を含んでいる。この構成では、最近接部41よりも回転方向Dの下流側に対向面40を部分的に粗面化した粗面部53が設けられているので、羽根車3とリアガイダ4との間の空間において回転方向Dの逆方向に最近接部41に向かう空気の流れの抵抗となり、その結果、最近接部41と羽根車3との隙間を通過する逆流も生じにくくなる。
[逆流抑制手段:第2実施形態]
図14は、空気調和機9の室内機1において、通風抵抗が増加したときの空気の流れを示している。室内機1では、例えばフィルタ15の目詰まり、吹出口13におけるフラップ16の向きなどに起因して通風抵抗が増加することがある。通風抵抗が増加した高静圧低風量の状態では、吹出口13の近傍においてリアガイダ4における対向面40に沿った逆流Fr’が発生しやすくなる。このような逆流Fr’が発生すると、吹出口13から吹き出される空気の風量や圧力が不安定となる。空気の風量や圧力が不安定となると、サージングが生じることがある。サージングは、空気の風量や圧力が不安定になることに起因して、例えば「バサバサ」という騒音が発生する現象である。
本発明の第2実施形態に係るクロスフローファン2は、羽根車3と巻き始め部Sとの隙間において逆流Fr(図4参照)が生じるのを、第1参考実施形態と同様に抑制することができる。しかも、第2実施形態のクロスフローファン2は、図14に示すような吹出口13の近傍における逆流Fr’を効果的に抑制することもできる。吹出口13の近傍における逆流Fr’を抑制することにより、サージングが発生するのを抑制することができる。
第2実施形態のクロスフローファン2としては、以下で説明する図15〜図22に示すような形態が挙げられるが、これらに限られるものではない。図15〜図22に示す第2実施形態では、逆流抑制手段70は、回転方向Dの下流側の部分における羽根車3側への長さが上流側の部分における羽根車3側への長さよりも大きくなるように構成されている。以下、第2実施形態について図15〜図22を参照して具体的に説明する。
図15は、第2実施形態のクロスフローファン2を示す断面図である。図15に示すクロスフローファン2では、逆流抑制手段70は、羽根車3側に突出するとともに逆流Frと交わる方向に線状に延びる複数の線状突出部71(図例では3つの線状突出部71)を含む。複数の線状突出部71のうち、回転方向Dの最も下流側にある線状突出部71における羽根車3側への突出長さは、これよりも上流側にある線状突出部71における羽根車3側への突出長さよりも大きい。図15に示す形態では、上流側にある2つの線状突出部71の突出長さは同じであるが、これに限られず、異なっていてもよい。
各線状突出部71は、巻き始め部Sから回転方向Dに沿って下流側に滑らかに湾曲しながら延びる曲面40S(基準面40S)から、羽根車3側に突出するように形成されている。各線状突出部71の突出長さは、基準面40Sからの羽根車3の回転軸3A側への高さ(最大長さ)である(図16〜図20に示す第2実施形態の変形例1〜変形例6においても同様)。
基準面40Sは、例えば、巻き始め部Sから所定の拡大率で定義される渦巻状の湾曲面である。このような所定の拡大率で定義される基準面40Sとしては、例えばアルキメデス螺旋に基づいた基準面、対数螺旋に基づいた基準面などを挙げることができるが、これらに限られない。
図15に示す形態では、対向面40における羽根車3との距離が最も近い最近接部41は、巻き始め部Sではなく、最も下流側にある線状突出部71である。図15において一点鎖線の円弧Rは、羽根車3の回転軸3Aを中心とし、最も下流側にある線状突出部71に接する円弧Rである。ただし、第2実施形態において、最近接部41は、最も下流側にある線状突出部71でなくてもよく、例えば後述する図17に示す変形例2及び図18に示す変形例3のように巻き始め部Sであってもよい。
図15に示す第2実施形態においても、複数の線状突出部71のそれぞれは、図3(B)に示す複数の線状突出部51のように逆流Frと交わる方向(例えば回転軸Aに平行な方向)に線状に延びている(図16〜図20に示す第2実施形態の変形例1〜変形例6においても同様)。
また、第2実施形態においても、複数の線状突出部71のそれぞれは、図7に示す第1参考形態の変形例3における線状突出部51のように羽根車3の回転軸3Aに対して傾斜した方向に延びていてもよい(図16〜図20に示す第2実施形態の変形例1〜変形例6においても同様)。
また、図6に示す第1参考形態の変形例2では第1の線状突出部51と第2の線状突出部51との間隔が第2の線状突出部51と第3の線状突出部51との間隔と異なっているが、図15に示す第2実施形態においても、複数の線状突出部71は図6に示す構造と同様の構造を備えていてもよい(図16〜図20に示す第2実施形態の変形例1〜変形例6においても同様)。
[第2実施形態の変形例1]
図16は、第2実施形態のクロスフローファン2の変形例1を示す断面図である。図16に示す第2実施形態の変形例1では、複数の線状突出部71における羽根車3側への突出長さは、回転方向Dの下流側に向かうにつれて次第に大きくなっている。
図16に示す第2実施形態の変形例1では、対向面40における羽根車3との距離が最も近い最近接部41は、巻き始め部Sではなく、最も下流側にある線状突出部71である。図16において一点鎖線の円弧は、最も下流側にある線状突出部71に接する円弧Rである。最も下流側にある線状突出部71よりも上流側にある線状突出部71は、この円弧Rよりも径方向外側に位置している。
[第2実施形態の変形例2及び変形例3]
図17は、第2実施形態のクロスフローファン2の変形例2を示す断面図であり、図18は、第2実施形態のクロスフローファンの変形例3を示す断面図である。
図17及び図18に示す第2実施形態の変形例2及び変形例3では、対向面40において羽根車3に最も近い最近接部41は、巻き始め部Sであり、複数の線状突出部71のそれぞれと羽根車3との距離は、巻き始め部Sと羽根車3との距離よりも大きい。図17及び図18に一点鎖線で示す円弧Rは、羽根車3の回転軸3Aを中心とし、巻き始め部Sを通る円弧である。この図17に示すように、複数の線状突出部71,71,71は、円弧Rよりも径方向外側に位置している。
図17に示す第2実施形態の変形例2では、複数の線状突出部71のうち、回転方向Dの最も下流側にある線状突出部71における羽根車3側への突出長さは、これよりも上流側にある線状突出部71における羽根車3側への突出長さよりも大きい。図17に示す形態では、上流側にある2つの線状突出部71の突出長さは同じであるが、これに限られず、異なっていてもよい。図18に示す第2実施形態の変形例3では、複数の線状突出部71における羽根車3側への突出長さは、回転方向Dの下流側に向かうにつれて次第に大きくなっている。
[第2実施形態の変形例4及び変形例5]
図19は、第2実施形態のクロスフローファンの変形例4を示す断面図であり、図20は、第2実施形態のクロスフローファンの変形例5を示す断面図である。これらの変形例4及び変形例5では、複数の線状突出部71における羽根車3側への突出長さは、回転方向Dの下流側に向かうにつれて次第に大きくなっている。
図19及び図20に一点鎖線で示す円弧Rは、羽根車3の回転軸3Aを中心とし、複数の線状突出部71に接する円弧であり、二点鎖線で示す円弧3は、羽根車3に外接する外接円の一部である。これらの図19及び図20に示すように、第2実施形態の変形例4及び変形例5では、複数の線状突出部71と羽根車3との距離は同じである。
図19に示す第2実施形態の変形例4では、対向面40において羽根車3に最も近い最近接部41は、複数の線状突出部71である。すなわち、この変形例4では、巻き始め部Sと羽根車3との距離は、線状突出部71と羽根車3との距離よりも大きい。巻き始め部Sは、円弧Rよりも径方向外側に位置している。
図20に示す第2実施形態の変形例5では、巻き始め部Sは、円弧Rに接する位置に設けられている。すなわち、この変形例5では、対向面40において羽根車3に最も近い最近接部41は、巻き始め部Sと複数の線状突出部71である。巻き始め部Sと羽根車3との距離は、線状突出部71と羽根車3との距離と同じである。
なお、変形例4及び変形例5では、例えば、最近接部41が巻き始め部Sであり、複数の線状突出部71が円弧Rよりも径方向外側に位置していてもよい。
[第2実施形態の変形例6]
図21は、第2実施形態のクロスフローファンの変形例6を示す断面図である。図21に示す第2実施形態の変形例6は、毛状体72の長さに関する特徴が図8(A),(B)に示す第1参考形態の変形例4の毛状体52とは異なっており、それ以外の構成は、図8(A),(B)に示す第1参考形態の変形例4と同様である。
図21に示す第2実施形態の変形例6では、逆流抑制手段70は、対向面40から羽根車3側に向かって延びる多数の毛状体72を含み、回転方向Dの下流側の毛状体72の長さが上流側の毛状体72の長さよりも大きくなるように構成されている。
具体的には、図21に示す第2実施形態の変形例6では、多数の毛状体72の長さ(羽根車3側への長さ)は、回転方向Dの下流側に向かうにつれて長くなっているが、これに限られない。多数の毛状体72の長さは、下流側の毛状体72が上流側の毛状体72よりも大きくなるように例えば段階的に(階段状に)設定されていてもよい。
[第2実施形態の変形例7]
図22は、第2実施形態のクロスフローファンの変形例7を示す断面図である。図22に示す第2実施形態の変形例7は、粗面部73の表面粗さに関する特徴が図9(A),(B)に示す第1参考形態の変形例5の粗面部53とは異なっており、それ以外の構成は、図9(A),(B)に示す第1参考形態の変形例5と同様である。
図22に示す第2実施形態の変形例7では、逆流抑制手段70は、対向面40を部分的に粗面化した粗面部73を含み、粗面部73における回転方向Dの下流側の部分の表面粗さが上流側の部分の表面粗さよりも大きくなるように構成されている。
具体的には、図22に示す第2実施形態の変形例7では、粗面部73の表面粗さは、回転方向Dの下流側に向かうにつれて大きくなっているが、これに限られない。粗面部73の表面粗さは、下流側の部分が上流側の部分よりも大きくなるように例えば段階的に(階段状に)設定されていてもよい。なお、表面粗さとしては、例えば算出平均粗さ、十点平均粗さなどを挙げることができる。
[評価結果]
図23は、クロスフローファン2における風量と静圧との関係を示すグラフである。図23に示すグラフにおいて、横軸は風量Q[m3/min]であり、縦軸は静圧Ps[mmAq]である。図16に示す第2実施形態の変形例1は、図4に示す第1参考形態及び図13に示す参考例に比べて、サージングを抑制する効果が高いことがわかる。具体的には次の通りである。
図23において、点Aは、図16に示す第2実施形態の変形例1のクロスフローファン2において、静圧を高めていったときに、静圧が不安定となったときのポイントである。同様に、点Bは、図4に示す第1参考形態のクロスフローファン2において、静圧を高めていったときに、静圧が不安定となったときのポイントであり、点Cは、図13に示す参考例のクロスフローファンにおいて、静圧を高めていったときに、静圧が不安定となったときのポイントである。このように第2実施形態では、静圧が不安定となる最大の静圧が、第1参考形態及び参考例よりも大きい。すなわち、第2実施形態では、第1参考形態及び参考例よりも静圧が不安定になりにくい。なお、第1参考形態では、静圧が不安定となる最大の静圧が参考例よりも大きく、参考例よりも静圧が不安定になりにくい。具体的には、複数の線状突出部71における羽根車3側への突出長さが回転方向Dの下流側に向かうにつれて次第に大きくなるようにした第2実施形態の変形例1では、複数の線状突出部71における羽根車3側への突出長さが同じである第1参考形態に比べて、最大静圧が7.7%高められており、逆流抑制手段(線状突出部)を備えていない参考例に比べて、最大静圧が19.2%高められている。
[他の変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。
例えば、前記第1参考形態及び変形例1−6から選ばれる複数の形態を組み合わせることもできる。
また、前記第1参考形態では、逆流抑制手段5を構成する線状突出部51が複数設けられている場合を例示したが、逆流抑制手段5を構成する線状突出部51は1つであってもよい。
図10(A),(B)に示すクロスフローファン2において、多数の突起54のうち、回転方向Dの最も下流側にある突起54における羽根車3側への突出長さが他の突起54における羽根車3側への突出長さよりも大きくなるように構成されていてもよい。例えば、多数の突起54における羽根車3側への突出長さが回転方向Dの下流側に向かうにつれて次第に大きくなるように構成されていてもよい。
図24(A)は、第1参考形態及び第2実施形態のクロスフローファン2における線状突出部51(71)の変形例を示す断面図であり、図24(B)〜(D)は、線状突出部51(71)の形状の一例を示す拡大断面図である。図24(A)に示す線状突出部51(71)の変形例では、羽根車3(羽根31の先端)に対向する第1の面S1(回転方向Dの上流側の面S1)は、羽根31との干渉を抑制可能な形状を有している一方で、回転方向Dの下流側の第2の面S2は、逆流を抑制可能な形状を有している。
図24(B)に示す線状突出部51(71)では、第1の面S1は、回転軸3Aに直交する断面の形状が円弧状であり、第2の面S2は、回転軸3Aに直交する断面の形状が直線状である。図24(B)では、第1の面S1は、対向面40から羽根車3に近づくにつれて回転方向Dの下流に位置するように滑らかに湾曲した凸曲面である(例えば1/4円弧)。また、図24(B)では、第2の面S2は、対向面40から羽根車3側に起立した面(具体的には、例えば羽根車3の径方向にほぼ平行な平面)である。
図24(C)に示す線状突出部51(71)では、第1の面S1は、複数の平面を組み合わせて構成されている。第1の面S1は、対向面40から羽根車3側に起立する第1平面と、第1平面から羽根車3に近づくにつれて回転方向Dの下流に位置するように傾斜した第2平面と、第2平面から回転方向Dの下流側に延びる第3平面とを有する。第2の面S2は、対向面40から羽根車3側に起立した面(具体的には、例えば羽根車3の径方向にほぼ平行な平面)である。
図24(D)に示す線状突出部51(71)では、第1の面S1は、対向面40から羽根車3に近づくにつれて回転方向Dの下流に位置するように傾斜した平面である。第2の面S2は、対向面40から羽根車3側に起立した面(具体的には、例えば羽根車3の径方向にほぼ平行な平面)である。
1 室内機
2 クロスフローファン
3 羽根車
3A 回転軸
4 リアガイダ
5 逆流抑制手段
6 スタビライザ
7 熱交換器
8 室外機
9 空気調和機
10 ケーシング
12 吸込口
13 吹出口
31 羽根
40 対向面
41 最近接部
51 線状突出部
52 毛状体
53 粗面部
54 突起
70 逆流抑制手段
71 線状突出部
D 羽根車の回転方向
Fr 逆流

Claims (11)

  1. 定の回転方向(D)に回転する羽根車(3)と、
    前記羽根車(3)に対してその径方向に対向する対向面(40)を有するリアガイダ(4)と、を備えるクロスフローファンであって、
    前記羽根車(3)は、
    その軸方向の両端に設けられた第1の端板(33)及び第2の端板(33)と、
    前記第1の端板(33)と前記第2の端板(33)との間において前記軸方向に間隔をあけて設けられた複数の仕切り(32)と、
    前記複数の仕切り(32)のうち前記第1の端板(33)に最も近い仕切り(32)と当該第1の端板(33)との間に配置された複数の羽根(31)と、
    前記複数の仕切り(32)のうち前記第2の端板(33)に最も近い仕切り(32)と当該第2の端板(33)との間に配置された複数の羽根(31)と、
    前記複数の仕切り(32)のうち隣り合う仕切り(32)の間に配置された複数の羽根(31)と、を有し、
    前記対向面(40)には、前記対向面(40)に沿って前記回転方向(D)とは逆方向に流れる気流である逆流が生じるのを抑制する逆流抑制手段(70)が設けられており、
    前記逆流抑制手段(70)は、前記回転方向(D)の下流側の部分における前記羽根車(3)側への長さが上流側の部分における前記羽根車(3)側への長さよりも大きくなるように構成され
    前記逆流抑制手段(70)は、前記隣り合う仕切り(32)の間に配置された前記複数の羽根(31)に対して前記径方向に対向する位置に設けられている、クロスフローファン。
  2. 前記逆流抑制手段(70)は、前記羽根車(3)側に突出するとともに前記逆流と交わる方向に線状に延びる複数の線状突出部(71)を含み、前記複数の線状突出部(71)のうち、前記回転方向(D)の最も下流側にある線状突出部(71)における前記羽根車(3)側への突出長さが他の線状突出部(71)における前記羽根車(3)側への突出長さよりも大きくなるように構成されている、請求項に記載のクロスフローファン。
  3. 前記複数の線状突出部(71)における前記羽根車(3)側への突出長さは、前記回転方向(D)の下流側に向かうにつれて次第に大きくなる、請求項に記載のクロスフローファン。
  4. 前記交わる方向が前記羽根車(3)の回転軸(3A)に平行な方向である、請求項2又は3に記載のクロスフローファン。
  5. 前記交わる方向が前記羽根車(3)の回転軸(3A)に対して傾斜した方向である、請求項2又は3に記載のクロスフローファン。
  6. 前記線状突出部(71)の表面が前記羽根車(3)側に凸の凸曲面である、請求項2〜の何れか1項に記載のクロスフローファン。
  7. 前記複数の線状突出部(71)は、
    第1の線状突出部(71)と、
    前記第1の線状突出部(71)に対して前記回転方向(D)の下流側の隣にある第2の線状突出部(71)と、
    前記第2の線状突出部(71)に対して前記回転方向(D)の下流側の隣にある第3の線状突出部(71)と、を含み、
    前記第1の線状突出部(71)と前記第2の線状突出部(71)との間隔は、前記第2の線状突出部(71)と前記第3の線状突出部(71)との間隔と異なっている、請求項2〜の何れか1項に記載のクロスフローファン。
  8. 前記逆流抑制手段(70)は、前記対向面(40)から前記羽根車(3)側に向かって延びる多数の毛状体(72)を含む、請求項1〜の何れか1項に記載のクロスフローファン。
  9. 前記逆流抑制手段(70)は、前記対向面(40)を部分的に粗面化した粗面部(73)を含む、請求項1〜の何れか1項に記載のクロスフローファン。
  10. 前記羽根車(3)の回転軸(3A)に直交する断面において、前記対向面(40)におけるスクロール形状の始点である巻き始め部(S)と前記回転軸(3A)とを通る直線を第1直線(L1)とし、前記対向面(40)における前記巻き始め部(S)よりも前記回転方向(D)の下流側の点と前記回転軸(3A)とを通る直線を第2直線(L2)とするとき、前記第1直線(L1)と前記第2直線(L2)とのなす角度(θ1)が45度以下となる領域に、前記逆流抑制手段(70)の一部又は全部が設けられている、請求項1〜の何れか1項に記載のクロスフローファン。
  11. 請求項1〜10の何れか1項に記載のクロスフローファン(2)を備えた空気調和機の室内機。
JP2014200096A 2013-09-30 2014-09-30 クロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機 Active JP6468416B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014200096A JP6468416B2 (ja) 2013-09-30 2014-09-30 クロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013205119 2013-09-30
JP2013205119 2013-09-30
JP2014200096A JP6468416B2 (ja) 2013-09-30 2014-09-30 クロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015092073A JP2015092073A (ja) 2015-05-14
JP6468416B2 true JP6468416B2 (ja) 2019-02-13

Family

ID=53195338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014200096A Active JP6468416B2 (ja) 2013-09-30 2014-09-30 クロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6468416B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6477737B2 (ja) * 2017-01-31 2019-03-06 ダイキン工業株式会社 室内機
JP2018123775A (ja) * 2017-02-02 2018-08-09 ダイキン工業株式会社 クロスフロー型の送風機及びそれを備えた空気調和装置の室内ユニット
CN106958537B (zh) * 2017-05-08 2023-06-06 珠海格力电器股份有限公司 蜗壳和空调器

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5262711A (en) * 1975-11-19 1977-05-24 Matsushita Seiko Co Ltd Ventilation flue for reflux blowers
JPS53120304U (ja) * 1977-03-03 1978-09-25
JPS56118593A (en) * 1980-02-25 1981-09-17 Hitachi Ltd Blower
JP4873845B2 (ja) * 2004-10-01 2012-02-08 三菱電機株式会社 空気調和機
JP5289554B2 (ja) * 2009-03-06 2013-09-11 三菱電機株式会社 空気調和機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015092073A (ja) 2015-05-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9206815B2 (en) Fan, molding die, and fluid feeder
JP4993791B2 (ja) ファン、成型用金型および流体送り装置
JP4993792B2 (ja) ファン、成型用金型および流体送り装置
WO2017026150A1 (ja) 送風機およびこの送風機を搭載した空気調和装置
JP2007127089A (ja) 遠心送風機及びこれを備えた空気調和装置
JP5744209B2 (ja) 空気調和機
JP5716766B2 (ja) 空気調和機
JP6468416B2 (ja) クロスフローファン及びこれを備える空気調和機の室内機
EP3382290B1 (en) Air conditioner
JP4539855B2 (ja) 空気調和機
JP6078945B2 (ja) 遠心送風機
JP6264192B2 (ja) クロスフローファン及びこれを備える空気調和機
JP2008089205A (ja) 空気調和機
WO2012096127A1 (ja) 空気調和機
JP2007085356A (ja) 空気調和機
JP5293684B2 (ja) 空気調和機の室内機
JP5230814B2 (ja) 送風機及びその送風機を備えた空気調和機
JP6698878B2 (ja) 空気調和機の室外機
JP2014031951A (ja) 空気調和機
JP4775867B1 (ja) ファン、成型用金型および流体送り装置
JP6379788B2 (ja) クロスフローファンおよびそれを備えた空気調和機
JP5494209B2 (ja) 空気調和機
JP4906010B2 (ja) ファン、成型用金型および流体送り装置
JP2015214912A (ja) 軸流ファン及びこれを備える空気調和機
JP5179638B2 (ja) ファン、成型用金型および流体送り装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180626

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180824

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190101

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6468416

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151