JP2018123775A - クロスフロー型の送風機及びそれを備えた空気調和装置の室内ユニット - Google Patents

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弘宣 寺岡
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貴士 柏原
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Abstract

【課題】クロスフロー型の送風機(30)において、スクロール壁部(37a)の拡大面積比τを1.39よりも小さくしても、ファンロータ(31)とスクロール壁部(37a)の距離が接近しすぎて損失が大きくなるのを抑え、騒音や消費電力が増大するのを抑制する。
【解決手段】スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)に対する突起(71)の位置をファンロータ(31)の中心角で表した場合の角度θと、突起(71)の突出高さHとの関係が、H≦2.2τθで表される関係を満たすようにする。
【選択図】図4

Description

本発明は、クロスフロー型の送風機及びそれを備えた空気調和装置の室内ユニットに関し、特に、クロスフロー型の送風機においてサージングを抑制する構造に関するものである。
従来、空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機が用いられている(例えば、下記の特許文献1を参照)。
クロスフロー型の送風機は、複数の羽根を有して中心軸周りに回転する円筒状のファンロータと、空気の吸込口と吹出口とが形成されて上記ファンロータが収納されたハウジングとを備えている。このクロスフロー型の送風機では、ハウジング内においてファンロータが中心軸周りに回転することにより、吸込口からハウジング内に吸い込まれた空気がファンロータを貫いて吹出口に向かって流れる。
上記クロスフロー型の送風機は、上記空気調和装置の室内ユニットのケーシング内に形成されている空気通路に配置されている。また、上記ケーシングの空気通路には、内部を流れる冷媒が空気と熱交換することにより、空気が加熱または冷却される熱交換器も配置されている。
クロスフロー型の送風機では、一般に、ハウジングには、ファンロータから吹出口に向かって空気が流れる領域に、徐々に空気流路の面積が大きくなるスクロール壁部が設けられている。スクロールの拡大面積比τは、図4において、τ=(A1+A2)/A1で表される。なお、A1=π×r02である。
上記の式において、r0は、ケーシングの拡大流路がなす曲線の開始始点とクロスフローファンの回転中心とを結ぶ線分の長さ、A1はR0を半径とする扇形の面積、A2はファン中心より線分r0となす角度θが90°となる直線が拡大流路曲線と交差する点Qとで囲まれた面積からA1を差し引いた面積(A1に対して拡大されている部分)である。
特許文献2では、この特許文献2の従来技術として挙げられている拡大面積比τ=1.39に対して、1.416≦τ≦1.466にすることで、送風効率を高めることができると記載されている。
また、スクロール壁面からの空気の逆流によるサージング(圧力や吐出量の周期的な変動)の発生を抑制する手段として、特許文献3には、スクロールの巻き始め付近に複数の突起を設けることが記載されており、空気流れの上流側の突起よりも下流側の突起を大きくすることで、高いサージング抑制効果が得られると記載されている。
特開2008−275231号公報 特許第5230814号明細書 特開2015−092073号公報
ところで、ケーシングの空気流入側や空気流出側にダクトが接続されるタイプの室内ユニットにクロスフロー型の送風機を適用する場合、運転時の機外静圧(圧力損失)が高くなり、そのような条件ではファンの回転数に対して風量が減少することから、スクロール壁部の壁面で流速が遅くなる傾向があり、そこから空気の逆流が発生してサージングが生じやすくなるという問題があった。
そこで、クロスフロー型の送風機においてサージングの発生を抑制するために、スクロール壁部の拡大面積比τを1.39よりもさらに小さくし、ファンとスクロールの距離を狭くしてスクロール壁面の流速を大きくすることにより、逆流の発生を抑制することが考えられる。
しかしながら、拡大面積比が小さくなればなるほど、ファンロータとスクロール壁部の距離が接近するので損失が大きくなり、騒音や消費電力が増大するおそれがあった。つまり、拡大面積比τが1.39よりも小さい場合、単にスクロール壁部の巻き始め付近に突起を設けただけでは、騒音や消費電力を抑えることが困難であった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スクロールの拡大面積比τを1.39よりも小さくした場合に、ファンロータとスクロール壁部の距離が接近することで損失が大きくなるのを抑え、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージングの発生も抑えることである。
第1の発明は、複数の羽根(34)を有し、中心軸(X)周りに回転するファンロータ(31)と、空気の吸込口(32a)と吹出口(32b)とが形成され、上記ファンロータ(31)が収容されるハウジング(32)とを備え、上記ハウジング(32)が、上記ファンロータ(31)から上記吹出口(32b)へ向かう吹出流路(F)を有し、該吹出流路(F)に、上記ファンロータ(31)の外周円との間隔が流路の上流から下流へ向かって漸次大きくなるスクロール壁部(37a)からなる拡大流路(70)が形成され、上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、該スクロール壁部(37a)の壁面から上記ファンロータ(31)側へ突出する少なくとも1つの突起(71)が形成されたクロスフロー型の送風機を前提としている。
そして、このクロスフロー型の圧縮機は、上記拡大流路(70)の拡大面積比τが、τ≦1.39であり、上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)に対する上記突起(71)の位置を上記ファンロータ(31)の中心角で表した場合の角度θと、該突起(71)の突出高さHとの関係が、H≦2.2τθで表される関係を満たしていることを特徴としている。
この第1の発明では、ハウジング(32)のスクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、スクロール壁部(37a)の壁面からファンロータ(31)側へ突出する少なくとも1つの突起(71)が形成されたクロスフローファンにおいて、拡大流路(70)の拡大面積比τをτ≦1.39とし、突起(71)の位置(角度)θと突出高さHとの関係をH≦2.2τθとしているので、突起(71)が大きくなりすぎるのを抑えられる。突起(71)が大きいと風の乱れが生じやすいが、本発明では突起(71)の大きさをH≦2.2τθの式により規制しているので、突起(71)が風の流れと干渉して乱れが発生するのを抑えられる。
第2の発明は、第1の発明において、上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)に最も近い突起(71)の高さH(mm)が、H≦0.7であることを特徴としている。
この第2の発明では、H≦0.7の関係が満たされているので、突起(71)が大きくなりすぎるのを抑えられ、ひいては突起(71)が風の流れと干渉して乱れが発生するのを抑えられる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、上記突起(71)の高さH(mm)が、H≧0.5であることを特徴としている。
この第3の発明では、突起(71)の高さH(mm)がH≧0.5になるようにしているので、突起(71)が小さくなりすぎるのを抑制できる。
第4の発明は、室内空気の温度を調節する空気調和装置の室内ユニットであって、空気の流入口(21)と流出口(22)とが形成されたケーシング(20)と、上記ケーシング(20)内に設けられて上記流入口(21)から上記流出口(22)へ流れる空気流れを形成する請求項1,2または3に記載のクロスフロー型の送風機(30)と、上記ケーシング(20)内で上記クロスフロー型の送風機(30)に対して上記空気流れの上流側に設けられて空気を加熱または冷却する熱交換器(40)と、を備えていることを特徴としている。
この第4の発明では、空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑えられる。
第5の発明は、第4の発明において、上記ケーシング(20)の流入口(21)及び流出口(22)の一方または両方にダクト(2)が接続されることを特徴としている。
この第5の発明では、ケーシング(20)の流入口(21)及び流出口(22)の一方または両方にダクト(2)が接続されることで機外静圧が高くなる空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑えられる。
本発明によれば、ハウジング(32)のスクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、スクロール壁部(37a)の壁面からファンロータ(31)側へ突出する少なくとも1つの突起(71)が形成されたクロスフローファンにおいて、拡大流路(70)の拡大面積比τをτ≦1.39とし、突起(71)の位置(角度)θと突出高さHとの関係をH≦2.2τθとしたことにより、突起(71)が大きくなりすぎるのを抑えられるから、突起(71)が風の流れと干渉して乱れが発生するのを抑えられる。したがって、スクロールの拡大面積比τを1.39よりも小さくした場合に、単に突起を設けただけのものとは違って、ファンロータ(31)と突起(71)の距離が接近しすぎて損失が大きくなるのを抑えられるから、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
上記第2の発明によれば、H≦0.7の関係を満たすことにより、突起(71)が大きくなりすぎるのを抑え、ひいては突起(71)が風の流れと干渉して乱れを発生させるのを抑えられるから、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
上記第3の発明によれば、突起(71)の高さH(mm)をH≧0.5にして、突起(71)が小さくなりすぎるのを抑制しているので、スクロール壁部(73a)に突起(71)を容易に形成できる。
上記第4の発明によれば、空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑え、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
上記第5の発明によれば、ケーシング(20)の流入口(21)及び流出口(22)の一方または両方にダクト(2)が接続されることで機外静圧が高くなる空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑え、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気調和装置の室内ユニットの設置状態を示す側面断面図である。 図2は、図1の空気調和装置の室内ユニットの側面断面図である。 図3は、図1の室内ユニットに設けられているクロスフロー型の送風機のファンロータを拡大して示す斜視図である。 図4は、図2の要部拡大図である。 図5は、実施例と比較例の第1突起及び第2突起の大きさ(半径)を示す拡大図である。 図6は、実施例と比較例の第1突起及び第2突起の位置(角度)を示す拡大図である。 図7は、実施例と比較例の第1突起及び第2突起の位置(角度)と大きさ(半径)を示す表である。 図8は、実施例と比較例の回転数、送風音、モータの入力、最大機外静圧を示す表である。
以下、本発明の実施形態に係る空気調和装置の室内ユニットについて図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
図1に示すように、室内ユニット(10)は、室内空間(S)の天井面が一段下がった下がり天井(1)内に設置されている。室内ユニット(10)は、ケーシング(20)と、クロスフロー型の送風機(30)と、熱交換器(40)と、ドレンパン(50)と、電装品箱(60)とを備えている。クロスフロー型の送風機(30)と熱交換器(40)とドレンパン(50)と電装品箱(60)とは、ケーシング(20)内に形成される空気通路(P)(図2参照)に設置されている。
ケーシング(20)は、略直方体形状の箱体によって形成されている。具体的には、図1において、ケーシング(20)は、平面視で縦方向(紙面表裏方向)が横方向(左右方向)よりも長く、横方向の長さよりも高さが低い縦長薄型の箱体に構成されている。ケーシング(20)には、横方向の一方の側面(図1では右側の側面)に流入口(21)が形成され、他方の側面(図1では左側の側面)に流出口(22)が形成されている。流入口(21)には、一端が室内空間(S)において開口する吸込ダクト(2)の他端が接続されている。流出口(22)は、ダクト状に形成され、下がり天井(1)の側面(1a)を貫通して室内空間(S)において開口している。
クロスフロー型の送風機(30)は、ファンロータ(羽根車)(31)とハウジング(32)とモータ(図示省略)とを有している。クロスフロー型の送風機(30)は、縦方向に長く形成されている。
熱交換器(40)は、ケーシング(20)内において、クロスフロー型の送風機(30)の吸込側に設けられている。熱交換器(40)は、図2に示すように、第1〜第3熱交換部(41〜43)の3つの熱交換部を有している。第1〜第3熱交換部(41〜43)は、クロスフロー型の送風機(30)と同様に、縦方向に長く形成されている。また、第1〜第3熱交換部(41〜43)は、クロスフロー型の送風機(30)の吸込側を取り囲むようにそれぞれ異なる角度で配置されている。
ドレンパン(50)は、ケーシング(20)内において、熱交換器(40)の表面で発生した結露水を受け止めるように、熱交換器(40)の下方に設けられている。ドレンパン(50)は、平面視において、縦方向の長さも横方向の長さも熱交換器(40)の各長さよりも長くなるように形成され、受け止めた結露水が漏れないように、外周部が上方に上がり、外周壁を構成している。ドレンパン(50)は、ケーシング(20)の底板上に設置されている。ドレンパン(50)で受け止められた結露水は、図示しないドレンホースを介して屋外へ排出される。
電装品箱(60)は、ケーシング(20)内の流入口(21)と流出口(22)とが対向する横方向において流入口(21)側の端部の底板上に設けられている。つまり、電装品箱(60)は、上記空気通路(P)において、結露水を発生する熱交換器(40)及び結露水を受け止めるドレンパン(50)よりも上流側に配置されている。電装品箱(60)は、ドレンパン(50)の外周壁と間隔を空けて配置され、高さがドレンパン(50)の高さよりも低くなるように形成されている。
上述のように、クロスフロー型の送風機(30)は、ファンロータ(羽根車)(31)とハウジング(32)とモータ(図示省略)とを有している。
図2及び図3に示すように、ファンロータ(31)は、10枚の円板形状の仕切板(33)と、多数の翼形の羽根(34)と、2つの軸部(35)とを有している。10枚の仕切板(33)は、中心が同一直線上に並ぶように間隔を空けて設けられている。なお、中心を結ぶこの直線は、ファンロータ(31)の中心軸(回転軸)(X)となる。2つの軸部(35)は、10枚の仕切板(33)のうち端に設けられた両端の仕切板(33)の中心部から外側へ突出するように形成されている。2つの軸部(35)の一方の軸部(35)は、ハウジング(32)の後述する側壁部(38)に回転自在に支持され、他方の軸部(35)には、図示しないモータが連結されている。
多数の羽根(34)は、10枚の仕切板(33)の各間に、対向する一対の仕切板(33)の外周部に架け渡されている。多数の羽根(34)は、周方向に間隔を空けて配置されている。また、各羽根(34)は、ファンロータ(31)の周方向において回転方向(図2の矢印で示す方向)の逆側へ膨出するように湾曲すると共に、ファンロータ(31)の径方向において内側の部分ほど、周方向において回転方向と逆側に位置するように径方向に対して傾斜した姿勢で配列されている。
本実施形態では、ファンロータ(31)は、互いに対向する一対の仕切板(33)とその互いの外周部を連結するように設けられた複数の羽根(34)とによって形成される連が、軸方向に9つ繋がるように形成されている。
図2に示すように、ハウジング(32)は、空気の吸込口(32a)と吹出口(32b)とが形成され、内部にファンロータ(31)が収容されるように筺状に形成されている。ハウジング(32)は、ファンロータ(31)の下側に設けられる下壁部(36)と、ファンロータ(31)の上側に設けられる上壁部(37)と、ファンロータ(31)の軸方向の両端部に設けられる2つの側壁部(38)とを有している。
下壁部(36)は、ファンロータ(31)の中心軸(X)よりも下方且つ吹出口(32b)側において、ファンロータ(31)の軸方向に長く形成されている。下壁部(36)は、舌部(36a)と、下側延長部(第1の壁部)(36b)と、シール部(36c)とを有している。
舌部(36a)は、ファンロータ(31)の中心軸(X)よりも下方且つ吹出口(32b)側の部分に近接して対向し、ファンロータ(31)の軸方向に長く延びている。舌部(36a)の下端は、吸込口(32a)を形成している。
下側延長部(36b)は、舌部(36a)の上端に連続し、該舌部(36a)の上端から略L字状に折れ曲がるように形成されている。下側延長部(36b)は、舌部(36a)の上端から斜め下方に延び、吹出口(32b)まで延びている。つまり、下側延長部(36b)の下端は、吹出口(32b)を形成している。
シール部(36c)は、下側延長部(36b)の下面から舌部(36a)に略平行に延びている。シール部(36c)は、下端が第1熱交換部(41)に当接して、流入口(21)からケーシング(20)内に流入した空気が、熱交換器(40)を迂回してクロスフロー型の送風機(30)に吸い込まれないように吸込口(32a)と熱交換器(40)との隙間をシールしている。
上壁部(37)は、ファンロータ(31)の中心軸(X)よりも上方において、ファンロータ(31)の軸方向に長く形成され、上側の外周面を広く覆っている。上壁部(37)は、スクロール壁部(37a)と、上側延長部(第2の壁部)(37b)と、シール部(37c)とを有している。
スクロール壁部(37a)は、一端部を除く部分が渦巻き形状に形成された壁部であり、ファンロータ(31)の中心軸(X)よりも上方において、ファンロータ(31)の軸方向に長く延び、ファンロータ(31)の外周面を覆っている。スクロール壁部(37a)は、吸込側(図2では右側)の一端が吸込口(32a)を形成し、この吸込口(32a)を含む一端部は、上流側から下流側に向かうほどファンロータ(31)に近接するように形成されている。スクロール壁部(37a)は、ファンロータ(31)に最も近接する近接部(スクロールの巻き始め点(O):ファンロータ(31)から間隔が拡がっていくスクロール形状の起点)から下流側(吹出口(32b)側)に向かうほどファンロータ(31)から離れるように形成されている。スクロール壁部(37a)は、舌部(36a)の上端部の真上の位置まで延びている。また、スクロール壁部(37a)の近接部と舌部(36a)の近接部とは、ファンロータ(31)の中心軸(X)を挟んで反対側に位置している。
上側延長部(37b)は、舌部(36a)の上端部の真上の位置においてスクロール壁部(37a)に滑らかに連続するように形成されている。上側延長部(37b)は、下側延長部(36b)に対向するように該下側延長部(36b)に略平行に延び、吹出口(32b)まで延びている。つまり、上側延長部(37b)の下端は、吹出口(32b)を形成している。
シール部(37c)は、スクロール壁部(37a)の一端部の上面からケーシング(20)の天板に向かって斜め上方に延びている。シール部(37c)は、下面が第3熱交換部(43)に当接して、流入口(21)からケーシング(20)内に流入した空気が、熱交換器(40)を迂回してクロスフロー型の送風機(30)に吸い込まれないように吸込口(32a)と熱交換器(40)との隙間をシールしている。
2つの側壁部(38)は、ファンロータ(31)の軸方向の両端部に設けられている。2つの側壁部(38)は、下端部が熱交換器(40)の上端面に沿うように形成され、上端部は、スクロール壁部(37a)の上端部に対応するように形成されている。また、2つの側壁部(38)には、ファンロータ(31)の軸部(35)の挿通孔が形成され、軸部(35)が挿通される。2つの側壁部(38)は、上記ケーシング(20)の空気通路(P)内で、下壁部(36)と上壁部(37)との間に、吸込口(32a)から吹出口(32b)へ向かう空気流路を形成している。また、2つの側壁部(38)は、下壁部(36)の下側延長部(36b)と上壁部(37)の上側延長部(37b)との間に、ファンロータ(31)から吹き出される吹出空気を吹出口(32b)に導く吹出流路(F)を形成している。
上記ハウジング(32)の吹出流路(F)には、上記ファンロータ(31)の外周円との間隔が流路の上流から下流へ向かって漸次大きくなる上記スクロール壁部(37a)により、拡大流路(70)が形成されている。そして、このスクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、該スクロール壁部(37a)の壁面から上記ファンロータ831)側へ突出する2つの突起(71,72)が形成されている。これら2つの突起(71,72)は、上記巻き始め点(O)に近い方の突起を第1突起(71)、上記巻き始め点(O)から遠い方の突起を第2突起(72)という。
図4は、図3の要部拡大図である。本実施形態において、上記拡大流路(70)の拡大面積比τは、τ≦1.39である。また、上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)に対する上記突起(71,72)の位置を上記ファンロータ(31)の中心角で表した角度θ(°)と、該突起(71,72)の突出高さH(mm)との関係が、H(Hmax)≦2.2τθで表される関係を満たしている。
ここで、拡大面積比τは、図4において、τ=(A1+A2)/A1で表される。また、A1=π×r0である。
なお、上記の式において、r0は、ケーシングの拡大流路がなす曲線の開始始点とクロスフローファンの回転中心とを結ぶ線分の長さ、A1は、R0(点(X)から点(O)までの距離r0)を半径とする円弧Cで区画される90°の扇形の面積、A2は、ファンロータ(31)の中心(X)を通り線分r0となす角度θが90°となる直線Lが拡大流路曲線と交差する点Qとで囲まれた面積からA1を差し引いた面積(A1に対して拡大されている部分の面積)である。
また、本実施形態では、上記第1突起(71)の高さH(mm)は、H=0.5である。具体的には、第1突起(71)の高さH(mm)は、0.5≦H≦0.7であればよい。また、上記第2突起(72)の高さH(mm)は、H=0.75である。
−運転動作−
空気調和装置の室内ユニット(10)では、クロスフロー型の送風機(30)の起動により、ケーシング(20)内で流入口(21)から流出口(22)に向かう空気通路(P)において空気流れが形成される。これにより、室内空間(S)の室内空気が吸込ダクト(2)を介してケーシング(20)内に流入する。流入口(21)からケーシング(20)内に流入した空気は、熱交換器(40)を通過する際に、冷媒と熱交換し、温度が調節(加熱又は冷却)される。温調後の空気は、送風機(30)に吸い込まれて、ハウジング(32)内に形成された空気流路を流れて吹出口(32b)から吹き出される。送風機(30)から吹き出された空気は、流出口(22)から室内空間(S)に供給される。この空気によって室内空間(S)の室内空気の温度が調節される。
〈送風機での空気の流れ〉
クロスフロー型の送風機(30)において、ファンロータ(31)が回転すると、ハウジング(32)内にファンロータ(31)を貫く空気流れが形成される(図2の白抜き矢印を参照)。この空気流れは、ファンロータ(31)の羽根(34)の湾曲形状により、略S字状の流れとなる。ファンロータ(31)から吹き出された吹出空気は、吹出流路(F)に流入する。吹出流路(F)を流れる吹出空気は、吹出口(32b)に至り、吹出口(32b)から吹き出される。
〈実施例と比較例の対比〉
次に、図5〜図8を用いて、本実施形態の突起(71,72)を形成した実施例と、θやHの寸法が異なる突起(71’,72’)を形成した比較例とを対比して説明する。
図7に示すように、実施例では、第1突起(71)は、θ=13.6,H=0.5で形成され、第2突起(72)は、θ=16.4,H=0.75で形成されている。この場合、Hmaxは、第1突起(71)と第2突起(72)についてそれぞれ0.7及び0.8となり、H<Hmaxとなっている。
一方、比較例では、第1突起(71’)は、θ=21.2,H=1.15で形成され、第2突起(72’)は、θ=26.4,H=1.75で形成されている。この場合、Hmaxは、それぞれ1.0及び1.3となり、実施例とは逆にH>Hmaxになっている。
また、図8に示すように、送風機(30)の定格運転時に、実施例では送風音やモータ入力が抑えられ、最大機外静圧が高い(風速が遅い)のに対して、比較例では突起がH(Hmax)≦2.2τθの値を超えて大きいために、最大機外静圧が低く(風速が速く)なってしまい、送風音が大きくなるとともにモータ入力も大きくなっている。これは、実施例では、突起(71’,72’)が大きくてファンロータ(34)との間の空間が狭くなって流速が速くなりすぎ、かつ突起が風の流れと干渉して乱れが発生したためと考えられ、その結果、騒音が大きくなり、サージング抑制効果も小さくなってしまう。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、ハウジング(32)のスクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、スクロール壁部(37a)の壁面からファンロータ(31)側へ突出する突起(71,72)が形成されたクロスフロー型の送風機(30)において、拡大流路(70)の拡大面積比τをτ≦1.39とし、第1突起(71)の位置(角度)θと突出高さHとの関係をH≦2.2τθとしたこと(具体的にはH≦0.7にしたこと)により、第1突起(71)が大きくなりすぎるのを抑えられるから、第1突起(71)が風の流れと干渉して乱れが発生するのを抑えられる。
したがって、本実施形態によれば、スクロール壁部(37a)の拡大面積比τを1.39よりも小さくした場合に、ファンロータ(31)とスクロール壁部(37a)の距離が接近しすぎて損失が大きくなるのを抑えられる。以上のように、本実施形態によれば、ケーシング(20)の流入口にダクト(2)が接続され、機外静圧の高い空気調和装置の室内ユニット(10)において、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑え、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
また、本実施形態によれば、突起の高さH(mm)をH≧0.5にして、突起が小さくなりすぎるのを抑制しているので、スクロール壁部(37a)に突起を容易に形成できる効果もある。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、天井内に設置される室内ユニット(10)に本発明に係るクロスフロー型の送風機(30)を適用した例について説明したが、本発明に係るクロスフロー型の送風機(30)が適用される室内ユニット(10)の構成は上述のものに限られない。室内空間に設置されるものであってもよい。
また、上記実施形態では、室内ユニット(10)は、流入口(21)と流出口(22)とが対向する2つの側面に形成されたケーシング(20)を備えるように構成されているが、ケーシング(20)における流入口(21)と流出口(22)の位置は、上述のものに限られない。例えば、ケーシング(20)の下面に流入口(21)が形成され、一側面に流出口(22)が形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、ケーシング(20)の流入口(21)にのみ吸込ダクト(2)が接続された構成を説明したが、本発明は、上記ケーシング(20)の流入口(21)及び流出口(22)の両方、あるいは流出口(22)にのみダクトが接続された室内ユニット(10)にも適用可能である。
さらに、本発明のクロスフロー型の送風機(30)は、高静圧の室外ユニット(10)だけを設置対象にしたものではなく、ダクトのような流路の抵抗になるものが接続されない大風量の室外ユニットに設けてもよい。
以上説明したように、本発明は、室内ユニットに用いられるクロスフロー型の送風機のサージングを抑制する構造について有用である。
2 吸込ダクト
10 室内ユニット
20 ケーシング
21 流入口
22 流出口
30 クロスフロー型の送風機
31 ファンロータ(羽根車)
32 ハウジング
32a 吸込口
32b 吹出口
34 羽根
37a スクロール壁部
40 熱交換器
70 拡大流路
71 巻き始め点
71 第1突起
72 第2突起
F 吹出流路
H 突出高さ
X 中心軸(回転軸)
θ 中心角
τ 拡大面積比
本発明は、クロスフロー型の送風機及びそれを備えた空気調和装置の室内ユニットに関し、特に、クロスフロー型の送風機においてサージングを抑制する構造に関するものである。
従来、空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機が用いられている(例えば、下記の特許文献1を参照)。
クロスフロー型の送風機は、複数の羽根を有して中心軸周りに回転する円筒状のファンロータと、空気の吸込口と吹出口とが形成されて上記ファンロータが収納されたハウジングとを備えている。このクロスフロー型の送風機では、ハウジング内においてファンロータが中心軸周りに回転することにより、吸込口からハウジング内に吸い込まれた空気がファンロータを貫いて吹出口に向かって流れる。
上記クロスフロー型の送風機は、上記空気調和装置の室内ユニットのケーシング内に形成されている空気通路に配置されている。また、上記ケーシングの空気通路には、内部を流れる冷媒が空気と熱交換することにより、空気が加熱または冷却される熱交換器も配置されている。
クロスフロー型の送風機では、一般に、ハウジングには、ファンロータから吹出口に向かって空気が流れる領域に、徐々に空気流路の面積が大きくなるスクロール壁部が設けられている。スクロールの拡大面積比τは、図4において、τ=(A1+A2)/A1で表される。なお、A1=π×r02である。
上記の式において、r0は、ケーシングの拡大流路がなす曲線の開始始点とクロスフローファンの回転中心とを結ぶ線分の長さ、A1はR0を半径とする扇形の面積、A2はファン中心より線分r0となす角度θが90°となる直線が拡大流路曲線と交差する点Qとで囲まれた面積からA1を差し引いた面積(A1に対して拡大されている部分)である。
特許文献2では、この特許文献2の従来技術として挙げられている拡大面積比τ=1.39に対して、1.416≦τ≦1.466にすることで、送風効率を高めることができると記載されている。
また、スクロール壁面からの空気の逆流によるサージング(圧力や吐出量の周期的な変動)の発生を抑制する手段として、特許文献3には、スクロールの巻き始め付近に複数の突起を設けることが記載されており、空気流れの上流側の突起よりも下流側の突起を大きくすることで、高いサージング抑制効果が得られると記載されている。
特開2008−275231号公報 特許第5230814号明細書 特開2015−092073号公報
ところで、ケーシングの空気流入側や空気流出側にダクトが接続されるタイプの室内ユニットにクロスフロー型の送風機を適用する場合、運転時の機外静圧(圧力損失)が高くなり、そのような条件ではファンの回転数に対して風量が減少することから、スクロール壁部の壁面で流速が遅くなる傾向があり、そこから空気の逆流が発生してサージングが生じやすくなるという問題があった。
そこで、クロスフロー型の送風機においてサージングの発生を抑制するために、スクロール壁部の拡大面積比τを1.39よりもさらに小さくし、ファンとスクロールの距離を狭くしてスクロール壁面の流速を大きくすることにより、逆流の発生を抑制することが考えられる。
しかしながら、拡大面積比が小さくなればなるほど、ファンロータとスクロール壁部の距離が接近するので損失が大きくなり、騒音や消費電力が増大するおそれがあった。つまり、拡大面積比τが1.39よりも小さい場合、単にスクロール壁部の巻き始め付近に突起を設けただけでは、騒音や消費電力を抑えることが困難であった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スクロールの拡大面積比τを1.39よりも小さくした場合に、ファンロータとスクロール壁部の距離が接近することで損失が大きくなるのを抑え、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージングの発生も抑えることである。
第1の発明は、複数の羽根(34)を有し、中心軸(X)周りに回転するファンロータ(31)と、空気の吸込口(32a)と吹出口(32b)とが形成され、上記ファンロータ(31)が収容されるハウジング(32)とを備え、上記ハウジング(32)が、上記ファンロータ(31)から上記吹出口(32b)へ向かう吹出流路(F)を有し、該吹出流路(F)に、上記ファンロータ(31)の外周円との間隔が流路の上流から下流へ向かって漸次大きくなるスクロール壁部(37a)からなる拡大流路(70)が形成され、上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、該スクロール壁部(37a)の壁面から上記ファンロータ(31)側へ突出する少なくとも1つの突起(71)が形成されたクロスフロー型の送風機を前提としている。
そして、このクロスフロー型の圧縮機は、上記拡大流路(70)の拡大面積比τが、τ≦1.39であり、上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)に対する上記突起(71)の位置を上記ファンロータ(31)の中心角で表した場合の角度θ(°)と、該突起(71)の突出高さH(mm)との関係が、H≦2.2τθで表される関係を満たしていることを特徴としている。
この第1の発明では、ハウジング(32)のスクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、スクロール壁部(37a)の壁面からファンロータ(31)側へ突出する少なくとも1つの突起(71)が形成されたクロスフローファンにおいて、拡大流路(70)の拡大面積比τをτ≦1.39とし、突起(71)の位置(角度)θと突出高さHとの関係をH≦2.2τθとしているので、突起(71)が大きくなりすぎるのを抑えられる。突起(71)が大きいと風の乱れが生じやすいが、本発明では突起(71)の大きさをH≦2.2τθの式により規制しているので、突起(71)が風の流れと干渉して乱れが発生するのを抑えられる。
また、第1の発明は、上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)に最も近い突起(71)の高さH(mm)が、H≦0.7であることを特徴としている。
この第1の発明では、H≦0.7の関係が満たされているので、突起(71)が大きくなりすぎるのを抑えられ、ひいては突起(71)が風の流れと干渉して乱れが発生するのを抑えられる。
第2の発明は、第1の発明において、上記突起(71)の高さH(mm)が、H≧0.5であることを特徴としている。
この第2の発明では、突起(71)の高さH(mm)がH≧0.5になるようにしているので、突起(71)が小さくなりすぎるのを抑制できる。
第3の発明は、室内空気の温度を調節する空気調和装置の室内ユニットであって、空気の流入口(21)と流出口(22)とが形成されたケーシング(20)と、上記ケーシング(20)内に設けられて上記流入口(21)から上記流出口(22)へ流れる空気流れを形成する第1または第2の発明のクロスフロー型の送風機(30)と、上記ケーシング(20)内で上記クロスフロー型の送風機(30)に対して上記空気流れの上流側に設けられて空気を加熱または冷却する熱交換器(40)と、を備えていることを特徴としている。
この第3の発明では、空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑えられる。
第4の発明は、第3の発明において、上記ケーシング(20)の流入口(21)及び流出口(22)の一方または両方にダクト(2)が接続されることを特徴としている。
この第4の発明では、ケーシング(20)の流入口(21)及び流出口(22)の一方または両方にダクト(2)が接続されることで機外静圧が高くなる空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑えられる。
本発明によれば、ハウジング(32)のスクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、スクロール壁部(37a)の壁面からファンロータ(31)側へ突出する少なくとも1つの突起(71)が形成されたクロスフローファンにおいて、拡大流路(70)の拡大面積比τをτ≦1.39とし、突起(71)の位置(角度)θと突出高さHとの関係をH≦2.2τθとしたことにより、突起(71)が大きくなりすぎるのを抑えられるから、突起(71)が風の流れと干渉して乱れが発生するのを抑えられる。したがって、スクロールの拡大面積比τを1.39よりも小さくした場合に、単に突起を設けただけのものとは違って、ファンロータ(31)と突起(71)の距離が接近しすぎて損失が大きくなるのを抑えられるから、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
上記第1の発明によれば、H≦0.7の関係を満たすことにより、突起(71)が大きくなりすぎるのを抑え、ひいては突起(71)が風の流れと干渉して乱れを発生させるのを抑えられるから、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
上記第2の発明によれば、突起(71)の高さH(mm)をH≧0.5にして、突起(71)が小さくなりすぎるのを抑制しているので、スクロール壁部(73a)に突起(71)を容易に形成できる。
上記第3の発明によれば、空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑え、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
上記第4の発明によれば、ケーシング(20)の流入口(21)及び流出口(22)の一方または両方にダクト(2)が接続されることで機外静圧が高くなる空気調和装置の室内ユニットにおいて、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑え、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
図1は、本発明の実施形態に係る空気調和装置の室内ユニットの設置状態を示す側面断面図である。 図2は、図1の空気調和装置の室内ユニットの側面断面図である。 図3は、図1の室内ユニットに設けられているクロスフロー型の送風機のファンロータを拡大して示す斜視図である。 図4は、図2の要部拡大図である。 図5は、実施例と比較例の第1突起及び第2突起の大きさ(半径)を示す拡大図である。 図6は、実施例と比較例の第1突起及び第2突起の位置(角度)を示す拡大図である。 図7は、実施例と比較例の第1突起及び第2突起の位置(角度)と大きさ(半径)を示す表である。 図8は、実施例と比較例の回転数、送風音、モータの入力、最大機外静圧を示す表である。
以下、本発明の実施形態に係る空気調和装置の室内ユニットについて図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
図1に示すように、室内ユニット(10)は、室内空間(S)の天井面が一段下がった下がり天井(1)内に設置されている。室内ユニット(10)は、ケーシング(20)と、クロスフロー型の送風機(30)と、熱交換器(40)と、ドレンパン(50)と、電装品箱(60)とを備えている。クロスフロー型の送風機(30)と熱交換器(40)とドレンパン(50)と電装品箱(60)とは、ケーシング(20)内に形成される空気通路(P)(図2参照)に設置されている。
ケーシング(20)は、略直方体形状の箱体によって形成されている。具体的には、図1において、ケーシング(20)は、平面視で縦方向(紙面表裏方向)が横方向(左右方向)よりも長く、横方向の長さよりも高さが低い縦長薄型の箱体に構成されている。ケーシング(20)には、横方向の一方の側面(図1では右側の側面)に流入口(21)が形成され、他方の側面(図1では左側の側面)に流出口(22)が形成されている。流入口(21)には、一端が室内空間(S)において開口する吸込ダクト(2)の他端が接続されている。流出口(22)は、ダクト状に形成され、下がり天井(1)の側面(1a)を貫通して室内空間(S)において開口している。
クロスフロー型の送風機(30)は、ファンロータ(羽根車)(31)とハウジング(32)とモータ(図示省略)とを有している。クロスフロー型の送風機(30)は、縦方向に長く形成されている。
熱交換器(40)は、ケーシング(20)内において、クロスフロー型の送風機(30)の吸込側に設けられている。熱交換器(40)は、図2に示すように、第1〜第3熱交換部(41〜43)の3つの熱交換部を有している。第1〜第3熱交換部(41〜43)は、クロスフロー型の送風機(30)と同様に、縦方向に長く形成されている。また、第1〜第3熱交換部(41〜43)は、クロスフロー型の送風機(30)の吸込側を取り囲むようにそれぞれ異なる角度で配置されている。
ドレンパン(50)は、ケーシング(20)内において、熱交換器(40)の表面で発生した結露水を受け止めるように、熱交換器(40)の下方に設けられている。ドレンパン(50)は、平面視において、縦方向の長さも横方向の長さも熱交換器(40)の各長さよりも長くなるように形成され、受け止めた結露水が漏れないように、外周部が上方に上がり、外周壁を構成している。ドレンパン(50)は、ケーシング(20)の底板上に設置されている。ドレンパン(50)で受け止められた結露水は、図示しないドレンホースを介して屋外へ排出される。
電装品箱(60)は、ケーシング(20)内の流入口(21)と流出口(22)とが対向する横方向において流入口(21)側の端部の底板上に設けられている。つまり、電装品箱(60)は、上記空気通路(P)において、結露水を発生する熱交換器(40)及び結露水を受け止めるドレンパン(50)よりも上流側に配置されている。電装品箱(60)は、ドレンパン(50)の外周壁と間隔を空けて配置され、高さがドレンパン(50)の高さよりも低くなるように形成されている。
上述のように、クロスフロー型の送風機(30)は、ファンロータ(羽根車)(31)とハウジング(32)とモータ(図示省略)とを有している。
図2及び図3に示すように、ファンロータ(31)は、10枚の円板形状の仕切板(33)と、多数の翼形の羽根(34)と、2つの軸部(35)とを有している。10枚の仕切板(33)は、中心が同一直線上に並ぶように間隔を空けて設けられている。なお、中心を結ぶこの直線は、ファンロータ(31)の中心軸(回転軸)(X)となる。2つの軸部(35)は、10枚の仕切板(33)のうち端に設けられた両端の仕切板(33)の中心部から外側へ突出するように形成されている。2つの軸部(35)の一方の軸部(35)は、ハウジング(32)の後述する側壁部(38)に回転自在に支持され、他方の軸部(35)には、図示しないモータが連結されている。
多数の羽根(34)は、10枚の仕切板(33)の各間に、対向する一対の仕切板(33)の外周部に架け渡されている。多数の羽根(34)は、周方向に間隔を空けて配置されている。また、各羽根(34)は、ファンロータ(31)の周方向において回転方向(図2の矢印で示す方向)の逆側へ膨出するように湾曲すると共に、ファンロータ(31)の径方向において内側の部分ほど、周方向において回転方向と逆側に位置するように径方向に対して傾斜した姿勢で配列されている。
本実施形態では、ファンロータ(31)は、互いに対向する一対の仕切板(33)とその互いの外周部を連結するように設けられた複数の羽根(34)とによって形成される連が、軸方向に9つ繋がるように形成されている。
図2に示すように、ハウジング(32)は、空気の吸込口(32a)と吹出口(32b)とが形成され、内部にファンロータ(31)が収容されるように筺状に形成されている。ハウジング(32)は、ファンロータ(31)の下側に設けられる下壁部(36)と、ファンロータ(31)の上側に設けられる上壁部(37)と、ファンロータ(31)の軸方向の両端部に設けられる2つの側壁部(38)とを有している。
下壁部(36)は、ファンロータ(31)の中心軸(X)よりも下方且つ吹出口(32b)側において、ファンロータ(31)の軸方向に長く形成されている。下壁部(36)は、舌部(36a)と、下側延長部(第1の壁部)(36b)と、シール部(36c)とを有している。
舌部(36a)は、ファンロータ(31)の中心軸(X)よりも下方且つ吹出口(32b)側の部分に近接して対向し、ファンロータ(31)の軸方向に長く延びている。舌部(36a)の下端は、吸込口(32a)を形成している。
下側延長部(36b)は、舌部(36a)の上端に連続し、該舌部(36a)の上端から略L字状に折れ曲がるように形成されている。下側延長部(36b)は、舌部(36a)の上端から斜め下方に延び、吹出口(32b)まで延びている。つまり、下側延長部(36b)の下端は、吹出口(32b)を形成している。
シール部(36c)は、下側延長部(36b)の下面から舌部(36a)に略平行に延びている。シール部(36c)は、下端が第1熱交換部(41)に当接して、流入口(21)からケーシング(20)内に流入した空気が、熱交換器(40)を迂回してクロスフロー型の送風機(30)に吸い込まれないように吸込口(32a)と熱交換器(40)との隙間をシールしている。
上壁部(37)は、ファンロータ(31)の中心軸(X)よりも上方において、ファンロータ(31)の軸方向に長く形成され、上側の外周面を広く覆っている。上壁部(37)は、スクロール壁部(37a)と、上側延長部(第2の壁部)(37b)と、シール部(37c)とを有している。
スクロール壁部(37a)は、一端部を除く部分が渦巻き形状に形成された壁部であり、ファンロータ(31)の中心軸(X)よりも上方において、ファンロータ(31)の軸方向に長く延び、ファンロータ(31)の外周面を覆っている。スクロール壁部(37a)は、吸込側(図2では右側)の一端が吸込口(32a)を形成し、この吸込口(32a)を含む一端部は、上流側から下流側に向かうほどファンロータ(31)に近接するように形成されている。スクロール壁部(37a)は、ファンロータ(31)に最も近接する近接部(スクロールの巻き始め点(O):ファンロータ(31)から間隔が拡がっていくスクロール形状の起点)から下流側(吹出口(32b)側)に向かうほどファンロータ(31)から離れるように形成されている。スクロール壁部(37a)は、舌部(36a)の上端部の真上の位置まで延びている。また、スクロール壁部(37a)の近接部と舌部(36a)の近接部とは、ファンロータ(31)の中心軸(X)を挟んで反対側に位置している。
上側延長部(37b)は、舌部(36a)の上端部の真上の位置においてスクロール壁部(37a)に滑らかに連続するように形成されている。上側延長部(37b)は、下側延長部(36b)に対向するように該下側延長部(36b)に略平行に延び、吹出口(32b)まで延びている。つまり、上側延長部(37b)の下端は、吹出口(32b)を形成している。
シール部(37c)は、スクロール壁部(37a)の一端部の上面からケーシング(20)の天板に向かって斜め上方に延びている。シール部(37c)は、下面が第3熱交換部(43)に当接して、流入口(21)からケーシング(20)内に流入した空気が、熱交換器(40)を迂回してクロスフロー型の送風機(30)に吸い込まれないように吸込口(32a)と熱交換器(40)との隙間をシールしている。
2つの側壁部(38)は、ファンロータ(31)の軸方向の両端部に設けられている。2つの側壁部(38)は、下端部が熱交換器(40)の上端面に沿うように形成され、上端部は、スクロール壁部(37a)の上端部に対応するように形成されている。また、2つの側壁部(38)には、ファンロータ(31)の軸部(35)の挿通孔が形成され、軸部(35)が挿通される。2つの側壁部(38)は、上記ケーシング(20)の空気通路(P)内で、下壁部(36)と上壁部(37)との間に、吸込口(32a)から吹出口(32b)へ向かう空気流路を形成している。また、2つの側壁部(38)は、下壁部(36)の下側延長部(36b)と上壁部(37)の上側延長部(37b)との間に、ファンロータ(31)から吹き出される吹出空気を吹出口(32b)に導く吹出流路(F)を形成している。
上記ハウジング(32)の吹出流路(F)には、上記ファンロータ(31)の外周円との間隔が流路の上流から下流へ向かって漸次大きくなる上記スクロール壁部(37a)により、拡大流路(70)が形成されている。そして、このスクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、該スクロール壁部(37a)の壁面から上記ファンロータ831)側へ突出する2つの突起(71,72)が形成されている。これら2つの突起(71,72)は、上記巻き始め点(O)に近い方の突起を第1突起(71)、上記巻き始め点(O)から遠い方の突起を第2突起(72)という。
図4は、図3の要部拡大図である。本実施形態において、上記拡大流路(70)の拡大面積比τは、τ≦1.39である。また、上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)に対する上記突起(71,72)の位置を上記ファンロータ(31)の中心角で表した角度θ(°)と、該突起(71,72)の突出高さH(mm)との関係が、H(Hmax)≦2.2τθで表される関係を満たしている。
ここで、拡大面積比τは、図4において、τ=(A1+A2)/A1で表される。また、A1=π×r02である。
なお、上記の式において、r0は、ケーシングの拡大流路がなす曲線の開始始点とクロスフローファンの回転中心とを結ぶ線分の長さ、A1は、R0(点(X)から点(O)までの距離r0)を半径とする円弧Cで区画される90°の扇形の面積、A2は、ファンロータ(31)の中心(X)を通り線分r0となす角度θが90°となる直線Lが拡大流路曲線と交差する点Qとで囲まれた面積からA1を差し引いた面積(A1に対して拡大されている部分の面積)である。
また、本実施形態では、上記第1突起(71)の高さH(mm)は、H=0.5である。具体的には、第1突起(71)の高さH(mm)は、0.5≦H≦0.7であればよい。また、上記第2突起(72)の高さH(mm)は、H=0.75である。
−運転動作−
空気調和装置の室内ユニット(10)では、クロスフロー型の送風機(30)の起動により、ケーシング(20)内で流入口(21)から流出口(22)に向かう空気通路(P)において空気流れが形成される。これにより、室内空間(S)の室内空気が吸込ダクト(2)を介してケーシング(20)内に流入する。流入口(21)からケーシング(20)内に流入した空気は、熱交換器(40)を通過する際に、冷媒と熱交換し、温度が調節(加熱又は冷却)される。温調後の空気は、送風機(30)に吸い込まれて、ハウジング(32)内に形成された空気流路を流れて吹出口(32b)から吹き出される。送風機(30)から吹き出された空気は、流出口(22)から室内空間(S)に供給される。この空気によって室内空間(S)の室内空気の温度が調節される。
〈送風機での空気の流れ〉
クロスフロー型の送風機(30)において、ファンロータ(31)が回転すると、ハウジング(32)内にファンロータ(31)を貫く空気流れが形成される(図2の白抜き矢印を参照)。この空気流れは、ファンロータ(31)の羽根(34)の湾曲形状により、略S字状の流れとなる。ファンロータ(31)から吹き出された吹出空気は、吹出流路(F)に流入する。吹出流路(F)を流れる吹出空気は、吹出口(32b)に至り、吹出口(32b)から吹き出される。
〈実施例と比較例の対比〉
次に、図5〜図8を用いて、本実施形態の突起(71,72)を形成した実施例と、θやHの寸法が異なる突起(71’,72’)を形成した比較例とを対比して説明する。
図7に示すように、実施例では、第1突起(71)は、θ=13.6,H=0.5で形成され、第2突起(72)は、θ=16.4,H=0.75で形成されている。この場合、Hmaxは、第1突起(71)と第2突起(72)についてそれぞれ0.7及び0.8となり、H<Hmaxとなっている。
一方、比較例では、第1突起(71’)は、θ=21.2,H=1.15で形成され、第2突起(72’)は、θ=26.4,H=1.75で形成されている。この場合、Hmaxは、それぞれ1.0及び1.3となり、実施例とは逆にH>Hmaxになっている。
また、図8に示すように、送風機(30)の定格運転時に、実施例では送風音やモータ入力が抑えられ、最大機外静圧が高い(風速が遅い)のに対して、比較例では突起がH(Hmax)≦2.2τθの値を超えて大きいために、最大機外静圧が低く(風速が速く)なってしまい、送風音が大きくなるとともにモータ入力も大きくなっている。これは、実施例では、突起(71’,72’)が大きくてファンロータ(34)との間の空間が狭くなって流速が速くなりすぎ、かつ突起が風の流れと干渉して乱れが発生したためと考えられ、その結果、騒音が大きくなり、サージング抑制効果も小さくなってしまう。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、ハウジング(32)のスクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、スクロール壁部(37a)の壁面からファンロータ(31)側へ突出する突起(71,72)が形成されたクロスフロー型の送風機(30)において、拡大流路(70)の拡大面積比τをτ≦1.39とし、第1突起(71)の位置(角度)θと突出高さHとの関係をH≦2.2τθとしたこと(具体的にはH≦0.7にしたこと)により、第1突起(71)が大きくなりすぎるのを抑えられるから、第1突起(71)が風の流れと干渉して乱れが発生するのを抑えられる。
したがって、本実施形態によれば、スクロール壁部(37a)の拡大面積比τを1.39よりも小さくした場合に、ファンロータ(31)とスクロール壁部(37a)の距離が接近しすぎて損失が大きくなるのを抑えられる。以上のように、本実施形態によれば、ケーシング(20)の流入口にダクト(2)が接続され、機外静圧の高い空気調和装置の室内ユニット(10)において、クロスフロー型の送風機(30)のハウジング(32)内で風の流れが乱れるのを抑え、騒音や消費電力が増大するのを抑制するとともに、サージング抑制効果も高められる。
また、本実施形態によれば、突起の高さH(mm)をH≧0.5にして、突起が小さくなりすぎるのを抑制しているので、スクロール壁部(37a)に突起を容易に形成できる効果もある。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、天井内に設置される室内ユニット(10)に本発明に係るクロスフロー型の送風機(30)を適用した例について説明したが、本発明に係るクロスフロー型の送風機(30)が適用される室内ユニット(10)の構成は上述のものに限られない。室内空間に設置されるものであってもよい。
また、上記実施形態では、室内ユニット(10)は、流入口(21)と流出口(22)とが対向する2つの側面に形成されたケーシング(20)を備えるように構成されているが、ケーシング(20)における流入口(21)と流出口(22)の位置は、上述のものに限られない。例えば、ケーシング(20)の下面に流入口(21)が形成され、一側面に流出口(22)が形成されていてもよい。
また、上記実施形態では、ケーシング(20)の流入口(21)にのみ吸込ダクト(2)が接続された構成を説明したが、本発明は、上記ケーシング(20)の流入口(21)及び流出口(22)の両方、あるいは流出口(22)にのみダクトが接続された室内ユニット(10)にも適用可能である。
さらに、本発明のクロスフロー型の送風機(30)は、高静圧の室外ユニット(10)だけを設置対象にしたものではなく、ダクトのような流路の抵抗になるものが接続されない大風量の室外ユニットに設けてもよい。
以上説明したように、本発明は、室内ユニットに用いられるクロスフロー型の送風機のサージングを抑制する構造について有用である。
2 吸込ダクト
10 室内ユニット
20 ケーシング
21 流入口
22 流出口
30 クロスフロー型の送風機
31 ファンロータ(羽根車)
32 ハウジング
32a 吸込口
32b 吹出口
34 羽根
37a スクロール壁部
40 熱交換器
70 拡大流路
71 巻き始め点
71 第1突起
72 第2突起
F 吹出流路
H 突出高さ
X 中心軸(回転軸)
θ 中心角
τ 拡大面積比

Claims (5)

  1. 複数の羽根(34)を有し、中心軸(X)周りに回転するファンロータ(31)と、
    空気の吸込口(32a)と吹出口(32b)とが形成され、上記ファンロータ(31)が収容されるハウジング(32)とを備え、
    上記ハウジング(32)が、上記ファンロータ(31)から上記吹出口(32b)へ向かう吹出流路(F)を有し、該吹出流路(F)に、上記ファンロータ(31)の外周円との間隔が流路の上流から下流へ向かって漸次大きくなるスクロール壁部(37a)からなる拡大流路(70)が形成され、
    上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)の下流側に、該スクロール壁部(37a)の壁面から上記ファンロータ(31)側へ突出する少なくとも1つの突起(71)が形成されたクロスフロー型の送風機であって、
    上記拡大流路(70)の拡大面積比τが、τ≦1.39であり、
    上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)に対する上記突起(71)の位置を上記ファンロータ(31)の中心角で表した場合の角度θと、該突起(71)の突出高さHとの関係が、
    H≦2.2τθ
    で表される関係を満たしていることを特徴とするクロスフロー型の送風機。
  2. 請求項1において、
    上記スクロール壁部(37a)の巻き始め点(O)に最も近い突起(71)の高さH(mm)が、
    H≦0.7
    であることを特徴とするクロスフロー型の送風機。
  3. 請求項1または2において、
    上記突起(71)の高さH(mm)が
    H≧0.5
    であることを特徴とするクロスフロー型の送風機。
  4. 室内空気の温度を調節する空気調和装置の室内ユニットであって、
    空気の流入口(21)と流出口(22)とが形成されたケーシング(20)と、
    上記ケーシング(20)内に設けられて上記流入口(21)から上記流出口(22)へ流れる空気流れを形成する請求項1,2または3に記載のクロスフロー型の送風機(30)と、
    上記ケーシング(20)内で上記クロスフロー型の送風機(30)に対して上記空気流れの上流側に設けられて空気を加熱または冷却する熱交換器(40)と、を備えていることを特徴とする空気調和装置の室内ユニット。
  5. 請求項4において、
    上記ケーシング(20)の流入口(21)及び流出口(22)の一方または両方にダクト(2)が接続されることを特徴とする空気調和装置の室内ユニット。
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