JP2014126308A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】風切音を低減すると共に、熱交換器に流入する空気の風速分布を改善して室内機の効率を向上する。
【解決手段】遠心送風機60と遠心送風機の外側に配置された熱交換器70とを筐体10内に収容して構成される室内機1を備える空気調和機において、熱交換器は遠心送風機を取り囲む略多角形状に形成されている。熱交換器と遠心送風機とが近接する所定の箇所には、遠心送風機の吐出口62に対応する領域を除くようにして、熱交換器側から遠心送風機側に向けて突出する板状の部材110を設ける。板状の部材110は、遠心送風機の吐出口を挟むようにして遠心送風機の軸方向に離間する第1部材111および第2部材112を含んで構成してもよい。
【選択図】図1
【解決手段】遠心送風機60と遠心送風機の外側に配置された熱交換器70とを筐体10内に収容して構成される室内機1を備える空気調和機において、熱交換器は遠心送風機を取り囲む略多角形状に形成されている。熱交換器と遠心送風機とが近接する所定の箇所には、遠心送風機の吐出口62に対応する領域を除くようにして、熱交換器側から遠心送風機側に向けて突出する板状の部材110を設ける。板状の部材110は、遠心送風機の吐出口を挟むようにして遠心送風機の軸方向に離間する第1部材111および第2部材112を含んで構成してもよい。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気調和機に関する。
空気調和機は、室内機と、室外機と、室内機と室外機の間を循環するように設けられる冷凍サイクルを備える。冷凍サイクルは、冷媒が封入された冷媒循環流路に、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と室内の空気とを熱交換させる室内熱交換器と、冷媒を減圧する膨張弁と、冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器とを、順次配設して構成される。室内熱交換器は、室内熱交換器に室内の空気を送る送風機と共に、室内機の筐体内に格納されている。
室内機には様々な形態のものがあるが、近年、特に業務用の分野では、筐体を天井内に埋め込み、天井面に設置された化粧板を介して空気の吸込み、吹出しを行う、いわゆる天井埋込カセットタイプが主流となっている。
遠心送風機を取り囲むようにして室内熱交換器を配置した場合、遠心送風機の吐出口からは、径方向の成分と回転方向の成分の合成ベクトルに従って斜め方向に、空気が吐出される。室内熱交換器は多数のフィンを連結しており、フィン間を空気が流れることで、熱が交換される。
室内熱交換器は、空気の流れという点では抵抗体である。従って、一部の空気は、熱交換器を通過できずに熱交換器の表面で跳ね返されて、熱交換器の表面を滑るようにして流れる。熱交換器の表面を滑るようにして空気が流れると、風切音が発生する。
風切音を低減する方法として、一つの従来技術では、室内熱交換器と遠心送風機が最も近接する位置から遠心送風機の回転方向側に所定の距離だけ離して整流板を設けている(特許文献1)。他の一つの従来技術では、室内熱交換器と遠心送風機が最も近接する位置に滑らかな曲面形状を有する整流板を設けている(特許文献2)。
特許文献1に記載の従来技術では、室内熱交換器の高さ方向にわたって一様な高さ寸法を有する整流板を配置する。しかし、遠心送風機から吐出されて熱交換器に流入する空気の流れは一様ではない。特許文献1の従来技術では、熱交換器に流入する空気の風速分布について全く考慮されていないため、一様な高さ寸法を有する整流板により室内熱交換器を流れる空気の流路抵抗が増大してしまい、室内熱交換器を通過する空気量が減少し、室内熱交換器の効率が低下する。
特許文献2に記載の従来技術では、遠心送風機の翼と整流板との距離が近いために空気流に乱れが生じやすい。このため、いわゆるNZ音と呼ばれる翼通過周波数騒音が発生する恐れがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、その目的は、風切音を低減することができ、熱交換器を通過する空気量を増大して室内機の効率を改善できるようにした空気調和機を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明に係る空気調和機は、遠心送風機と該遠心送風機の外側に配置された熱交換器とを筐体内に収容して構成される室内機を備える空気調和機において、熱交換器は遠心送風機を取り囲む略多角形状に形成されており、熱交換器と遠心送風機とが近接する所定の箇所には、遠心送風機の吐出口に対応する領域を除くようにして、熱交換器側から遠心送風機側に向けて突出する板状の部材を設ける。
板状の部材は、遠心送風機の吐出口を挟むようにして遠心送風機の軸方向に離間する第1部材および第2部材を含んで構成されてもよい。
本発明によれば、熱交換器の表面を流れる空気を板状の部材がせき止めるため、風切音を低減できる。さらに、遠心送風機の吐出口に対応する領域には板状の部材は設けられていないため、吐出された空気の速度は低下しにくい。このため、熱交換器を通過する空気量を増大させて、室内機の効率を改善することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態の空気調和機の備える室内機は、中央に開口部を設けたベルマウスを通して室内空気を吸入する遠心送風機を備え、遠心送風機の周囲には略方形あるいは多角形に折り曲げられた熱交換器(室内熱交換器)が設けられている。
本実施形態では、遠心送風機と熱交換器が最も近接した位置の近傍に、熱交換器から遠心送風機に向けて突出し、かつ遠心送風機の反回転方向に傾く板状の部材を設ける。板状の部材は、遠心送風機の回転軸を通る断面において、遠心送風機の吐出口よりも筐体の天板側あるいは遠心送風機の吐出口よりもベルマウス側のいずれか一方または両方に設けられる。遠心送風機の吐出口に対応する位置(領域)には、板状の部材を配置しない。
図1〜図4を用いて第1実施例を説明する。空気調和機は、室内機1と室外機2とを備えており、室内機1と室外機2とは配管8,9を介して接続されている。室内機1には、「熱交換器」としての室内熱交換器70と室内膨張弁130とが設けられている。室内機1の構造は後述する。室外機2は、室外熱交換器3と、圧縮機4と、四方弁5と、室外膨張弁6と、送風ファン7と、図示せずアキュムレータなどを備える。例暖房時の冷媒の流れについては省略する。
室内機1の構造を説明する。室内機1は、例えば、筐体10、化粧板20、吸込グリル30、吹出口40、電動モータ50、遠心送風機60、室内熱交換器70、ドレンパン80、ベルマウス90、電気品箱100、板状部材110、室内膨張弁130などを備えて構成される。以下、室内熱交換器70を熱交換器70と呼ぶ。
筐体10は、天板11を有する多角形の筒状に形成されている。筐体10は、例えば、発泡スチロールなどから形成される内側部材と、板金などから形成される外側部材とから構成することができる。
筐体10の開口部12には、化粧板20が取り付けられている。化粧板20の中心部には吸込みグリル30が着脱可能に設けられており、吸込みグリル30の周囲には風向板41を有する吹出し口40が設けられている。
筐体10の天板11の中央部には電動モータ50が設けられており、電動モータ50の回転軸51には遠心送風機60が接続されている。遠心送風機60は、電動モータ50の回転力により回転すると、矢示F1に示すように吸込み口63から室内の空気を吸込み、矢示F2に示すように吐出口62から空気を吐出する。吐出された空気は、熱交換器70を通過し、矢示F3に示すように吹出し口40から室内に向けて流れ込む。
熱交換器70は、図2の断面図に示すように、遠心送風機60を取り囲むようにして配置されており、熱交換器70の下部には熱交換器70で生じる結露水を受けるためのドレンパン80が設置されている。
ベルマウス90は、室内の空気を遠心送風機60に効率的に導くための部材であり、遠心送風機60の下側に設けられている。ベルマウス90は、徐々に径を小さくしながら遠心送風機60の吸込み口63に向けて立ち上がる開口部を中央部に有する。ベルマウス90の下面には、室内機1の運転を制御するための制御基板(図示せず)を収容した電気品箱100が設けられている。
図2は、図1中の矢示II方向から見た断面図である。つまり図2は、遠心送風機60の吐出口62よりも下側で切った横断面図である。熱交換器70は、遠心送風機60を取り囲むようにして、略方形状ないし多角形状(例えば五角形状、六角形状など)に形成されている。熱交換器70の両端部の間の隙間を塞ぐようにして仕切板121が設けられている。仕切板121と筐体10とにより機械室120が形成される。機械室120には、室内膨張弁120、配管の接続部などが収容される。
遠心送風機60は、周方向に離間する複数の翼61を備えており、各翼61の間には吐出口62が形成されている。遠心送風機60は、図2中の矢示F4方向に回転する。
図1および図2に示すように、板状部材110は、熱交換器70の内側の表面に、周方向に所定寸法離間して合計4個設けられている。板状部材110は、遠心送風機60と熱交換器70が最も近接する位置の近傍(所定の箇所)に取り付けられている。
板状部材110は、熱交換器70の内側の表面から遠心送風機60側に向けて突出しており、かつ、遠心送風機60の回転方向F4とは逆方向に所定角度θだけ傾いて設けられている。図2(a)に示すように、板状部材110を遠心送風機60の回転方向とは逆方向に傾けて取り付けることで、熱交換器70の内側の表面を滑るようにして流れる空気流を阻止し、熱交換器70の外側に向けて通過させることができ、熱交換器70を通過する風量を増大できる。これに対して、もしも板状部材110を、遠心送風機60の回転方向に沿って傾けた場合は、図2(b)に示すように、板状部材110の下流側によどみ部SAが形成され、熱交換器70を通過する空気の流れを阻害し、熱交換器70を通過する風量が低下する。
図1に示すように、板状部材110は、上側に位置する板状の第1部材111と、第1部材111と所定の隙間113を挟んで対向する板状の第2部材112とから構成されている。所定の隙間113の寸法は、例えば遠心送風機60の吐出口62の高さ寸法に合わせて設定される。
図2の断面図では、第2部材112のみが見える。4つの板状部材110を識別するために、図2の第2部材112には(1)〜(4)の数字を添える。従って、図示は省略するが、4つの板状部材110は、110(1)〜110(4)という符号で区別することができる。
第1部材111は、所定の箇所に位置して、天板11の下面から遠心送風機60の吐出口62の上端と平行な高さ位置まで延びるようにして設けられる。第1部材111は、例えば、筐体10の全部または一部を構成する部材に一体形成してもよい。または、第1部材111を合成樹脂材料などから板状に形成し、天板11の下面側に接着などの固定手段を用いて固定してもよい。
第2部材112は、所定の箇所に位置して、遠心送風機60の吐出口62の下端に対応する高さ位置から吸込み口63に対応する高さ位置まで延びて設けられる。第2部材112は、合成樹脂材料などから板状に形成され、熱交換器70の表面に接着等の固定手段を用いて固定される。
所定箇所において、遠心送風機60の吐出口62に対応する領域に、板状の部材は設けられていない。そこには、所定の隙間113が形成されており、遠心送風機60の吐出口62から吐出された空気の流れを妨げないようになっている。
図2を用いて空気の流れを説明する。図2の断面位置には遠心送風機60の吐出口62が存在しないため、熱交換器70の内側を流れる空気は旋回成分が主となる。しかし、熱交換器70の表面付近を滑るようにして流れる空気は、やがて板状部材110に衝突してせき止められるため、図2(a)の矢示F5に示すように、熱交換器70を通過して吹出し口40から流れ出る。従って、本実施例では、風切音の発生を抑制しつつ、熱交換器70を通過する空気の量(風量)を増加させて空気調和機の効率を改善できる。
さらに、板状部材110は、遠心送風機8の回転方向とは逆方向に傾いているため、図2(a)の矢示F6に示すように、板状部材110よりも回転方向側へ流れる空気の移動を妨げることがない。 このようにして、熱交換器70の表面付近を流れる空気は、各板状部材110の付近で、熱交換器70を通過する。
図4の比較例では、板状部材110を備えていないため、熱交換器70の表面付近を滑るようにして旋回する空気流が多い。従って、風切音が発生してユーザに不快感を与えることになる。さらに、熱交換器70を通過して吹出し口40から吹き出される空気量が低下するため、空気調和機の性能も低下する。
図3は、図1中の矢示III方向から見た断面図である。つまり、遠心送風機60の吐出口62を横断する場合を示す。吐出口62の形成されている高さ位置では、矢示F2として示すように、各吐出口62から径方向成分および周方向成分(旋回方向成分)を有する空気が吐出される。吐出された空気流は、径方向の成分を比較的強く備える。このため、熱交換器70の表面を滑るように流れる空気は少なく、吐出された空気の多くは、板状部材110が無くても、熱交換器70を通過して吹出し口40に向かう。
さらに、吐出口62の付近に板状部材110は存在しないため、NZ音の発生も抑制できる。
このように本実施例によれば、風切音を防止できるほか、熱交換器70に流入する空気の風速分布を改善して風量を増加させることができるため、で空気調和機の能力を向上することができる。
なお、本実施例では、遠心送風機60の吐出口62よりも天板11側の第1部材111と、遠心送風機60の吐出口62よりも吸込み口63側の第2部材112との両方を設けているが、いずれか一方のみを設ける構成でもよい。この場合は、空気の風速分布を改善する効果は減少するが、製造コストを低減することができる。また、4カ所の所定箇所のうち、所定の一つまたは複数の箇所には第1部材111および第2部材112の両方を設け、他の所定の箇所には第1部材111または第2部材112のいずれか一方のみを設ける構成としてもよい。
また、第1部材111を筐体10の天板11と一体的に成形することで、製造コストおよび組立コストを低減することができる。
図5を用いて第2実施例を説明する。本実施例を含む以下の各実施例は、第1実施例の変形例に該当するため、第1実施例との差異を中心に述べる。
図5は第2実施例に係る空気調和機の室内機1Aの断面図である。本実施例では、板状部材110Aを、第1部材111と、第2部材112と、第1部材111と第2部材112とを連結する第3部材113Aとから構成している。第1部材111および第2部材112の設置位置等については第1実施例と同様である。第1実施例でも示した通り、第1部材111および第2部材112は、その幅寸法W1(熱交換器70の表面側から遠心送風機60に向けて突出する方向に沿った寸法)が等しい。
連結部材または接続部材としての第3部材113Aは、第1実施例で述べた所定の隙間113を埋めるようにして設けられるもので、その幅寸法W2は第1部材111および第2部材112の幅寸法W1よりも短くなるように設定されている。
第3部材113Aは、第1部材111と第2部材112とを接続して一体化し、かつ、遠心送風機60の吐出口62から吐出される空気の流れにできるだけ影響を与えないように設けられる。第3部材112Aは、その目的を達成するのに必要な寸法W2を有すれば足りる。従って、第3部材113Aは、例えば小径な棒状に形成されてもよい。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。遠心送風機60の吐出口62に対向する熱交換器70の表面には、吐出口62の高さに沿って第3部材113Aが存在するが、第3部材113Aは細い板状に形成されており、吐出口62からの空気流に与える影響が少ない。従って、吐出口62から吐出される空気が第3部材112Aに衝突してNZ音を発生するという事態を抑制できる。
さらに本実施例では、第1部材111と第2部材112を第3部材113Aで接続して一体化しているため、板状部材110Aを一体成形できる。この結果、部品点数を少なくすることができ、室内機1Aの製造コストを低減しつつ性能を向上できる。
図6および図7を用いて第3実施例を説明する。本実施例では、第1および第2実施例で述べた構成よりも少ない箇所に板状部材110Bを配置する。図6は、本実施例の室内機1Bの断面図である。図7は、図6中の矢示VII方向から見た断面図である。
図7に示すように、本実施例では、合計3個の板状部材110B(1),(3),(4)が、熱交換器70の表面(内側の表面)に周方向に離間して配置されており、第1実施例1及び第2実施例よりも板状部材の設置数が1つ少ない。
すなわち、本実施例では、第1実施例で示した4個の板状部材110(1)〜(4)のうち、機械室120を形成する仕切板121に最も近い上流側に位置する板状部材110(2)が除去されている。
仕切板121は、機械室120内と空気流路(遠心送風機60と熱交換器70との間の流路)を分離するためのものであり、仕切板121から機械室120に向けて空気は流れない。
従って、機械室120を形成する仕切板121を基準とすると、仕切板121の上流側(遠心送風機60の回転方向と逆方向)近辺の静圧は高く、仕切板121の下流側(遠心送風機60の回転方向)近辺の静圧は低い。仕切板121の上流側付近では静圧が高いため、その付近の空気は熱交換器70を通過して熱交換器70の外側に流出しやすい。
従って、仕切板121の上流側付近では板状部材110Bを配置しても、その効果は少ない。板状部材110Bが無くても空気は熱交換器70を通過するためである。そこで、本実施例では仕切板121の上流側の板状部材110Bを廃止している。この結果、本実施例では、第1実施例と同様の作用効果を奏する上に、板状部材110の個数を低減して製造コストを低減することができる。
図8および図9を用いて第4実施例を説明する。図8は、本実施例に係る室内機1Cの断面図を示す。図9は、図8中の矢示IX方向から見た断面図を示す。
本実施例では、板状部材110Cを、同一線上に設けられる第1部材111および第2部材112と、第1部材111および第2部材112から周方向に離間した所定位置に設けられる第3部材113Cとから構成する。
図9は、第3部材113Cの設置位置と遠心送風機60の関係を示している。遠心送風機60と室内熱交換器70が最も近接する位置では、径方向成分を持った空気流F2が主となる。従って、熱交換器70に吹き付けられた空気は、熱交換器70を通過して吹出し口40に向かうめ、熱交換器70の表面を滑る空気の流れは少ない。
しかし、吐出口62から遠心送風機60の回転方向側に離れるほど、熱交換器70の表面を滑る空気の流れが生じやすくなる。そこで、本実施例では、吐出口62の高さ方向の位置に対応する領域において、遠心送風機60と熱交換器70が最も近接する位置Pminから回転方向側へ所定の距離(または所定角度)だけ離れた所定位置Psetに、第3部材113Cを配置する。
つまり、本実施例では、吐出口62に対応する領域において、第1部材111および第2部材112の設置位置よりも遠心送風機の回転方向に所定角度進んだ他の所定の箇所Psetに、熱交換器70側から遠心送風機60側に向けて突出する板状の第3部材113Cを、遠心送風機60の回転方向とは逆の方向に所定角度傾けて設ける。
第3部材113Cは、遠心送風機60と熱交換器70が最も近接する位置Pminから、当該近接位置Pminから45°下流側に進んだ位置Pmaxまでの範囲A2のうち、略中間部分に設けることができる。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに、本実施例では、遠心送風機60の吐出口62に対応する領域において、吐出口62から回転方向側に離れた場所に板状の第3部材113Cを設ける。この結果、本実施例では、熱交換器70の高さ方向のほぼ全ての領域において、風切音を低減することができ、熱交換器70に流入する空気の風速分布を改善することができる。本実施例は、前記第1〜第3実施例の構成と適宜結合させることができる。
なお、以上の各実施例では、熱交換器が略五角形の場合について説明したが、本発明は熱交換器が遠心送風機の周囲に配置される構成であれば適用することができ、熱交換器の形状は特に問わない。例えば、熱交換器は、略四角形、六角形、七角形、八角形、円形、楕円形のような形状でもよい。また、熱交換器は、閉じている必要はなく、遠心送風機の三方のみを囲う略コ字状(または略C字状、略U字状、略J字状、略V字状など)に構成したり、遠心送風機を二方から挟むようにして配置する略ニ字状に構成してもよい。
さらに本実施例では、4方向に空気を吹き出す、いわゆる天井埋込カセットタイプについて説明したが、これに限らず、遠心送風機の周囲に熱交換器を配置した形式の空気調和機であれば種類を問わずに適用できる。
1,1A,1B,1C:室内機、2:室外機、10:筐体、11:天板、50:電動モータ、60:遠心送風機、62:吐出口62:吸込口、70:熱交換器、90:ベルマウス、110,110A,110B,110C:板状部材、111:第1部材、112:第2部材、113:隙間、113A,113B,113C:第3部材
Claims (5)
- 遠心送風機と該遠心送風機の外側に配置された熱交換器とを筐体内に収容して構成される室内機を備える空気調和機において、
前記熱交換器は前記遠心送風機を取り囲む略多角形状に形成されており、
前記熱交換器と前記遠心送風機とが近接する所定の箇所には、前記遠心送風機の吐出口に対応する領域を除くようにして、前記熱交換器側から前記遠心送風機側に向けて突出する板状の部材を設ける
ことを特徴とする空気調和機。 - 前記板状の部材は、前記遠心送風機の前記吐出口を挟むようにして前記遠心送風機の軸方向に離間する第1部材および第2部材を含んで構成される、
請求項1に記載の空気調和機。 - 前記板状の部材は、前記第1部材と、前記第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを連結する第3部材とを含んで構成される、
請求項2に記載の空気調和機。 - 前記板状の部材は、前記遠心送風機の回転方向とは逆の方向に所定角度傾いて設けられる請求項3に記載の空気調和機。
- 前記遠心送風機の吐出口に対応する領域には、前記板状の部材の設置位置よりも前記遠心送風機の回転方向に所定角度進んだ他の所定の箇所に、前記熱交換器側から前記遠心送風機側に向けて突出する他の板状部材を、前記遠心送風機の回転方向とは逆の方向に所定角度傾けて設ける、
請求項1〜4のいずれかに記載の空気調和機。
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