JP6468007B2 - 車両用乗員保護装置 - Google Patents

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本発明は、車両の乗員を保護する車両用乗員保護装置に関するものである。
従来から、緊急状態であることが予測された場合に、車両の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して、変換した電気エネルギーを、車両の乗員を保護するアクチュエータに供給する車両用乗員保護装置が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2009−292416号公報
特許文献1は、上記アクチュエータに供給する電気エネルギーを効率的に確保しようとしている。
しかしながら、特許文献1は、車両の乗員を確実に保護するという課題を解決するための手段を十分に開示していない。
本発明の課題は、車両の乗員の保護をより確実に行う車両用乗員保護装置を提供することである。
請求項1に記載の発明では、車両が緊急状態であることが判定されている場合に、エネルギー変換部により変換され得る電気エネルギー及び蓄電部により蓄電されている電気エネルギーのうちアクチュエータに供給可能な単位時間当たりの電気エネルギー量が大きい方の電気エネルギーを、車両の乗員を保護するアクチュエータに供給するようにしているため、アクチュエータを効果的に作動させることができ、ひいては車両の乗員を確実に保護することができる。
請求項2に記載の発明では、車両が緊急状態ではないことが判定されている場合にはエネルギー変換部が車輪の運動エネルギーを電気エネルギーに変換しない状態になる場合であったとしても、車両が緊急状態であることが判定されている場合には、エネルギー変換部により変換され得る電気エネルギーのアクチュエータに供給可能な単位時間当たりの電気エネルギー量が蓄電部により蓄電されている電気エネルギーのアクチュエータに供給可能な単位時間当たりの電気エネルギー量よりも大きい場合に、エネルギー変換部を第1状態(車輪の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する状態)に制御し、エネルギー変換部により変換されている電気エネルギーをアクチュエータに供給するようにしている。このように、エネルギー変換部をアクチュエータに電力を供給する手段として有効的に活用することにより、アクチュエータを乗員保護に一層効果的に作動させることができる。
請求項3に記載の発明では、車両が緊急状態であることが判定されている場合に、エネルギー変換部と蓄電部との電気的接続を切断する。このように、エネルギー変換部により変換されている電気エネルギーのアクチュエータ以外の供給先を制限することにより、アクチュエータをより一層効果的に作動させることができる。
請求項4に記載の発明では、車両が緊急状態であることが判定されている場合に、エネルギー変換部により変換されている電気エネルギーをアクチュエータに供給している状態でアクチュエータの作動量が所定量以上になると、蓄電部により蓄電されている電気エネルギーをアクチュエータに供給する。アクチュエータの作動量が所定量未満である場合には、エネルギー変換部により変換されている電気エネルギーをアクチュエータに供給することにより、アクチュエータを効果的に作動させることができる。アクチュエータの作動量が所定量以上である場合には、蓄電部により蓄電されている電気エネルギーをアクチュエータに供給することにより、アクチュエータの作動量を精度良く制御することができる。これにより、車両の乗員を一層確実に保護することができる。
実施例の車両用乗員保護装置のブロック図である。 実施例のブレーキアクチュエータの構成図である。 実施例の車両用乗員保護装置で実行されるプログラムのフローチャートである。 実施例の車両用乗員保護装置の作動を示すタイミングチャートである。
図1は、実施例の車両用乗員保護装置1のブロック図である。車両用乗員保護装置1は、モータジェネレータ2と、バッテリ3と、セレクタ4と、ブレーキアクチュエータ5と、シートアクチュエータ6と、シートバック61と、プリテンショナアクチュエータ7と、電子制御装置8と、ストロークセンサ81と、車間距離センサ82と、車輪速センサ83と、電圧センサ84とを備えて構成されている。
モータジェネレータ2は、発電器として機能させることによって、車輪9の運動エネルギーを電気エネルギーに変換し、電動機として機能させることによって、電気エネルギーを車輪9の運動エネルギーに変換する。モータジェネレータ2が「エネルギー変換部」に相当する。モータジェネレータ2を発電器として機能させている状態が「第1状態」に相当し、モータジェネレータ2を発電器として機能させていない状態が「第2状態」に相当する。
バッテリ3は、モータジェネレータ2により変換された電気エネルギーを蓄電する。バッテリ3が「蓄電部」に相当する。
ブレーキアクチュエータ5は、車輪9に制動力を付与する。シートアクチュエータ6は、シートバック61を駆動してシートクッション62に対するシートバック61の傾斜角度を変更する。プリテンショナアクチュエータ7は図示しないシートベルトを巻き取る。ブレーキアクチュエータ5、シートアクチュエータ6及びプリテンショナアクチュエータ7(以下「アクチュエータ5、6、7」という)は、車両の緊急状態において車両の乗員を保護するために用いられるアクチュエータである。アクチュエータ5、6、7が「アクチュエータ」に相当する。
例えば図2に示すように、ブレーキアクチュエータ5は、ブレーキペダル50と、マスタシリンダ51と、ホイルシリンダ52と、電磁弁53、54、55と、リザーバ56と、電動ポンプ57とを有して構成されている。マスタシリンダ51は、ブレーキペダル50に対する車両の乗員による操作に応じた液圧を発生させる。電磁弁53は、マスタシリンダ51とホイルシリンダ52との間の液圧路L1に設けられ、液圧路L1のマスタシリンダ51側の液圧と液圧路L1のホイルシリンダ52側の液圧との差圧を制御可能に構成されている。電磁弁54は、ホイルシリンダ52内の液圧(以下「ホイルシリンダ圧」という)を保持するために、液圧路L1の電磁弁53とホイルシリンダ52との間に設けられている。電磁弁55は、ホイルシリンダ圧を減圧又は保持するために、ホイルシリンダ52とリザーバ56との間の液圧路L2に設けられている。電動ポンプ57は、マスタシリンダ51内のブレーキ液およびリザーバ56内のブレーキ液を、液圧路L1の電磁弁53と電磁弁54との間に吐出する。上記構成のブレーキアクチュエータ5では、電動ポンプ57を作動させつつ電磁弁53による差圧を制御することにより、ホイルシリンダ圧を制御することができる。そのため、上記構成のブレーキアクチュエータ5によれば、車両の緊急状態において、ブレーキペダル50に対する操作の有無に拘わらず、ホイルシリンダ圧に応じた制動力を車輪9に付与することができる。
図1に示すように、セレクタ4には、モータジェネレータ2と、バッテリ3と、アクチュエータ5、6、7とが接続されている。セレクタ4は、モータジェネレータ2と各アクチュエータとの電気的接続の開閉と、バッテリ3と各アクチュエータ5、6、7との電気的接続の開閉と、モータジェネレータ2とバッテリ3との電気的接続の開閉とを切り替える。
電子制御装置8には、ストロークセンサ81と、車間距離センサ82と、車輪速センサ83と、電圧センサ84と、セレクタ4とが接続されている。ストロークセンサ81は、ブレーキ操作量に相関する電気信号(以下「ストロークセンサ81の出力信号」という)を出力する。車間距離センサ82は、自車両と前方車両又は後方車両との車間距離に相関する電気信号(以下「車間距離センサ82の出力信号」という)を出力する。車輪速センサ83は、車輪9の回転速度に相関する電気信号(以下「車輪速センサ83の出力信号」という)を出力する。電圧センサ84は、バッテリ3に蓄電されている電気エネルギーの電圧に相関する電気信号(以下「電圧センサ84の出力信号」という)を出力する。
電子制御装置8は、セレクタ4を制御して、モータジェネレータ2およびバッテリ3のいずれか一方をアクチュエータ5、6、7にそれぞれ接続する。
本実施例では、車両の乗員の保護を確実に行うべく、緊急状態であることを判定している場合に、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーおよびバッテリ3に蓄電されている電気エネルギーのうちアクチュエータ5、6、7に供給可能な単位時間当たりの電気エネルギー量が大きい方の電気エネルギーをアクチュエータ5、6、7に供給するようにしている。
図3は、ブレーキアクチュエータ5への電気エネルギーの供給を制御するプログラムを示すフローチャートである。電子制御装置8は、図3のプログラムを所定周期で実行する。
ステップS10において、電子制御装置8は、車両が緊急状態であるか否かを判定する。例えば、電子制御装置8は、ストロークセンサ81の出力信号に基づいて車両の緊急状態を回避するためのブレーキ操作(以下「緊急ブレーキ操作」という)が行われているか否かを判定する。すなわち、電子制御装置8は、緊急ブレーキ操作が行われている場合に、車両が緊急状態であることを判定する。電子制御装置8は、車間距離センサ82の出力信号に基づいて、前方車両又は後方車両との衝突の蓋然性を判定してもよい。すなわち、電子制御装置8は、前方車両又は後方車両との衝突の蓋然性が高い場合に、車両が緊急状態であることを判定してもよい。ステップS10の処理を実行している電子制御装置8が「状態判定部」に相当する。
ステップS10において、電子制御装置8は、車両が緊急状態であることを判定すると、ステップS12の処理に進み、車両が緊急状態ではないことを判定すると、今回周期の処理を終了する。
ステップS12において、電子制御装置8は、モータジェネレータ2により変換され得る電気エネルギーのブレーキアクチュエータ5に供給し得る単位時間当たりの電気エネルギー量(以下「モータジェネレータ2による供給可能エネルギー量」という)EQmを取得する。例えば、電子制御装置8は、車輪速センサ83の出力信号に基づいて、車輪9の回転速度に対応する電気エネルギーの電圧を取得する。この電圧は、モータジェネレータ2による供給可能エネルギー量に相関する。
ステップS14において、電子制御装置8は、バッテリ3に蓄電されている電気エネルギーのブレーキアクチュエータ5に供給し得る単位時間当たりの電気エネルギー量(以下「バッテリ3の供給可能エネルギー量」という)EQbを取得する。例えば、電子制御装置8は、電圧センサ84の出力信号に基づいて、バッテリ3に蓄電されている電気エネルギーの電圧を取得する。この電圧は、バッテリ3による供給可能エネルギー量に相関する。
ステップS16において、電子制御装置8は、ステップS12で取得したモータジェネレータ2による供給可能エネルギー量とステップS14で取得したバッテリ3による供給可能エネルギー量とを比較する。
ステップS16において、電子制御装置8は、モータジェネレータ2による供給可能エネルギー量がバッテリ3による供給可能エネルギー量よりも大きいことを判定すると、ステップS18の処理に進む。
ステップS18において、電子制御装置8は、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーがブレーキアクチュエータ5に供給されているか否かを判定する。
ステップS18において、電子制御装置8は、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーがブレーキアクチュエータ5に供給されていないことを判定すると、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーをブレーキアクチュエータ5に供給するための処理(ステップS20〜S24の処理)に進む。
ステップS20において、電子制御装置8は、セレクタ4を制御して、モータジェネレータ2とバッテリ3との間の電気的接続を切断する。
ステップS22において、電子制御装置8は、モータジェネレータ2を発電器として機能させる。電子制御装置8は、車両が緊急状態ではないことが判定されている場合にはモータジェネレータ2を発電器として機能させる条件が成立しない場合であったとしても、又は、車両が緊急状態ではないことが判定されている場合にはモータジェネレータ2を発電器として機能させない条件が成立している場合であったとしても、モータジェネレータ2を発電器として機能させる。
モータジェネレータ2を発電器として機能させる条件が成立しない場合としては、例えば、車両に減速度を発生させる操作(以下「制動操作」という)が車両の乗員によってなされていない場合や車両の速度が所定速度よりも低い場合などが考えられる。制動操作が車両の乗員によってなされていない場合としては、具体的には、車両を加速させる操作が車両の乗員によってなされている場合や、車両が惰性走行している場合などが考えられる。
モータジェネレータ2を発電器として機能させない条件が成立している場合としては、例えば、バッテリ3に蓄電されているエネルギーの量が所定量以上である場合や、車輪9のロックによる滑走発生を低減する制動力の自動制御の実行条件が成立している場合が考えられる。
ステップS24において、電子制御装置8は、セレクタ4を制御して、バッテリ3とブレーキアクチュエータ5との電気的接続を切断するとともに、モータジェネレータ2とブレーキアクチュエータ5とを電気的に接続する。その後、電子制御装置8は今回周期の処理を終了する。
ステップS18において、電子制御装置8は、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーがブレーキアクチュエータ5に供給されていることを判定すると、ステップS26の処理に進む。
ステップS26において、電子制御装置8は、ブレーキアクチュエータ5の作動量が所定量OP1以上であるか否かを判定する。例えば、電子制御装置8は、図2のブレーキアクチュエータ5において、ホイルシリンダ圧が所定量OP1に対応する液圧以上であるか否かを判定する。ホイルシリンダ圧は、例えば、電動ポンプ57による吐出量と電磁弁53による差圧とホイルシリンダ52の液量−液圧特性とに基づいて推定することができる。この場合、所定量OP1に対応するホイルシリンダ圧は、車両の制動距離が最も短くなるように設定された目標液圧よりも低い液圧に設定することが好ましい。
電子制御装置8は、ステップS16においてモータジェネレータ2による供給可能エネルギー量がバッテリ3による供給可能エネルギー量以下であることを判定すると、又は、ステップS26においてブレーキアクチュエータ5の作動量が所定量OP1以上であることを判定すると、バッテリ3に蓄電されている電気エネルギーをブレーキアクチュエータ5に供給するための処理(ステップS28〜S32の処理)に進む。
ステップS28において、電子制御装置8は、セレクタ4を制御して、モータジェネレータ2とブレーキアクチュエータ5との電気的接続を切断するとともに、バッテリ3とブレーキアクチュエータ5とを電気的に接続する。
ステップS30において、電子制御装置8は、モータジェネレータ2の発電器としての機能を停止させる。
ステップS32において、電子制御装置8は、セレクタ4を制御して、モータジェネレータ2とバッテリ3とを電気的に接続する。その後、電子制御装置8は今回周期の処理を終了する。
電子制御装置8は、ステップS26において、ブレーキアクチュエータ5の作動量が所定量OP1未満であることを判定すると、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーのブレーキアクチュエータ5への供給を維持して、今回周期の処理を終了する。
ステップS12〜S32の処理を実行している電子制御装置8が「エネルギー供給制御部」に相当する。
図4は、本実施例の車両用乗員保護装置1の作動を示すタイミングチャートである。図4では、制動操作が車両の乗員によってなされていないこと、タイミングt1において車両が緊急状態になること、及びブレーキアクチュエータ5が図2に示す構成であること、を想定している。図4において、実線は本実施例の作動を示すグラフであり、一点鎖線は本実施例の比較例の作動を示すグラフである。
図4(a)は、車両が緊急状態であるか否かを示すフラグFの変化を示している。図4(a)では、車両が緊急状態である場合にフラグFが1を示し、車両が緊急状態ではない場合にフラグFが0を示すことを想定している。図4(b)は、電動ポンプ57に供給されている電気エネルギーの電圧(以下「電動ポンプ57への供給電圧」という)の変化を示している。図4(b)では、バッテリ3に蓄電されている電気エネルギーの電圧(以下「バッテリ3の蓄電電圧」という)がV1であること、モータジェネレータ2により変換され得る電気エネルギーの電圧(以下「モータジェネレータ2の変換可能電圧」という)が蓄電電圧V1よりも高いV2(V)であること、を想定している。図4(c)は、ホイルシリンダ圧の変化を示している。図4(c)では、車両が緊急状態である場合のホイルシリンダ圧の目標値がP1(Pa)であること、所定量OP1に対応するホイルシリンダ圧がP1よりも低いP2(Pa)であること、を想定している。液圧P1は、車両の制動距離が最も短くなるように設定された液圧である。
比較例としては、制動操作が車両の乗員によってなされていない場合には、車両が緊急状態である場合であったとしても、モータジェネレータ2を発電機として機能させず、バッテリ3に蓄電されている電気エネルギーを電動ポンプ57に供給する車両用乗員保護装置を想定している。
(比較例の作動)
制動操作が車両の乗員によってなされていないため、比較例の車両用乗員保護装置では、タイミングt1において、車両が緊急状態になったとしても、バッテリ3に蓄電されている電気エネルギーが電動ポンプ57に供給される。すなわち、比較例の車両用乗員保護装置では、タイミングt1以降、電動ポンプ57がバッテリ3の蓄電電圧V1により駆動され、ホイルシリンダ圧は液圧P1に達するタイミングt4まで増大する。
(本実施例の作動)
これに対して、本実施例の車両用乗員保護装置1では、タイミングt1において、車両が緊急状態になると、変換可能電圧V2が蓄電電圧V1よりも高いため、モータジェネレータ2が発電機として機能し、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーが電動ポンプ57に供給される。すなわち、車両用乗員保護装置1では、タイミングt1以降、電動ポンプ57がモータジェネレータ2の変換可能電圧V2により駆動され、ホイルシリンダ圧が液圧P2に達するタイミングt2まで上昇する。
タイミングt2において、ホイルシリンダ圧が液圧P2に達すると、すなわち、ブレーキアクチュエータ5の作動量が所定量OP1に達すると、車両用乗員保護装置1では、モータジェネレータ2が発電機としての機能を停止し、バッテリ3により蓄電されている電気エネルギーが電動ポンプ57に供給される。すなわち、車両用乗員保護装置1では、タイミングt2以降、電動ポンプ57がバッテリ3の蓄電電圧V1により駆動され、ホイルシリンダ圧は液圧P1に達するタイミングt3まで上昇する。
車両用乗員保護装置1では、タイミングt1〜t2において、バッテリ3の蓄電電圧V1よりも高いモータジェネレータ2の変換可能電圧V2により電動ポンプ57が駆動されるため、ホイルシリンダ圧の上昇速度が高く、タイミングt2〜3において蓄電電圧V1により電動ポンプ57が駆動されるため、ホイルシリンダ圧の上昇速度が低い。
以上、図3に基づいて、ブレーキアクチュエータ5への電気エネルギーの供給を制御するプログラムを説明し、図4に基づいて、ブレーキアクチュエータ5の作動を説明した。
シートアクチュエータ6及びプリテンショナアクチュエータ7への電気エネルギーの供給を制御するプログラムは、ブレーキアクチュエータ5への電気エネルギーの供給を制御するプログラムと同様のステップにより構成可能である。また、シートアクチュエータ6及びプリテンショナアクチュエータ7の作動は、ブレーキアクチュエータ5の作動と同様である。よって、シートアクチュエータ6及びプリテンショナアクチュエータ7への電気エネルギーの供給を制御するプログラム及びシートアクチュエータ6及びプリテンショナアクチュエータ7の作動の詳細な説明は省略する。
ステップS26の所定量は、アクチュエータ5、6、7毎に設定することが好ましい。アクチュエータ5、6、7がステップS26の所定量に達するタイミングは、それぞれ異なることが考えられる。
以上説明した本実施例では、車両が緊急状態である場合に、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギー及びバッテリ3に蓄電されている電気エネルギーうちアクチュエータ5、6、7に供給可能な単位時間当たりの電気エネルギー量が大きい方の電気エネルギーがアクチュエータ5、6、7に供給されるようにしているため、アクチュエータ5、6、7を効果的に機能させることができ、ひいては車両の乗員を確実に保護することができる。
本実施例では、車両が緊急状態である場合に、モータジェネレータ2による供給可能エネルギー量とバッテリ3による供給可能エネルギー量とを比較するようにしている。そして、本実施例では、モータジェネレータ2による供給可能エネルギー量がバッテリ3による供給可能エネルギー量よりも大きい場合には、モータジェネレータ2を発電器として機能させた上で、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーをブレーキアクチュエータ5に供給するようにしている。これにより、本実施例では、モータジェネレータ2により変換される電気エネルギーに基づいて、アクチュエータ5、6、7を乗員保護に一層効果的に作動させることができる。
本実施例では、車両の緊急状態においてモータジェネレータ2による供給可能エネルギー量がバッテリ3による供給可能エネルギー量よりも大きい場合には、車両が緊急状態ではない状態においてはモータジェネレータ2を発電器として機能させる条件が成立しない場合であったとしても、又は、車両が緊急状態ではない状態においてはモータジェネレータ2を発電器として機能させない条件が成立している場合であったとしても、モータジェネレータ2を発電器として機能させるようにしている。これにより、本実施例では、モータジェネレータ2により変換される電気エネルギーに基づいて、アクチュエータ5、6、7を乗員保護に一層効果的に作動させることができる。
本実施例では、車両の緊急状態においてモータジェネレータ2による供給可能エネルギー量がバッテリ3による供給可能エネルギー量よりも大きい場合には、モータジェネレータ2とバッテリ3との電気的接続を切断するようにしている。このように、モータジェネレータ2に変換されている電気エネルギーのアクチュエータ5、6、7以外の供給先を制限することにより、アクチュエータ5、6、7をより一層効果的に作動させることができる。
本実施例では、車両の緊急状態において、モータジェネレータ2からブレーキアクチュエータ5への電気エネルギーの供給を、アクチュエータ5、6、7の作動量が所定量OP1に達するまでに制限するようにしている。これにより、車両の緊急状態においてモータジェネレータ2による供給可能エネルギー量がバッテリ3による供給可能エネルギー量よりも大きい場合には、アクチュエータ5の作動量が所定量OP1に達するまでは、アクチュエータ5、6、7の作動量を速やかに大きくすることができ、アクチュエータ5、6、7の作動量が所定量OP1に達してからは、アクチュエータ5、6、7の作動量を精度よく制御することができる。例えば、本実施例では、車両の緊急状態において、ホイルシリンダ圧を車輪9のロックが発生しない液圧まで速やかに高めることができ、その後、ホイルシリンダ圧を車両の制動距離が最も短くなる目標液圧に精度よく制御することができる。これにより、車輪9のロックによりかえって車両の制動距離が長くなってしまうことを防止することができる。
上記実施例では、ブレーキアクチュエータ5の作動量としてのホイルシリンダ圧を推定し、そのホイルシリンダ圧に基づいて、ブレーキアクチュエータ5の作動量が所定量OP1以上であるか否かを判定するようにした。しかしながら、アクチュエータ5、6、7の作動量が所定量以上であるか否かの判定は、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーのアクチュエータ5、6、7への供給を開始した時点からの経過時間に基づいて行ってもよい。すなわち、上記経過時間が所定時間以上になった場合に、アクチュエータ5、6、7の作動量が所定量以上になったことを判定するようにしてもよい。この場合、上記所定時間は、アクチュエータ5、6、7毎に設定することが好ましい。
上記実施例では、モータジェネレータ2を発電器として機能させることなく、モータジェネレータ2による供給可能エネルギー量を取得するようにしたが、モータジェネレータ2を発電器として機能させた上で、モータジェネレータ2による供給可能エネルギー量を取得するようにしてもよい。
この場合、モータジェネレータ2により変換されている単位時間当たりの電気エネルギー量を検出し、その電気エネルギー量をモータジェネレータ2による供給可能エネルギー量として取得することが可能である。また、モータジェネレータ2により変換されている単位時間当たりの電気エネルギー量は、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーの電圧に相関する電気信号を出力する電圧センサの出力信号に基づいて取得することが可能である。
上記実施例では、モータジェネレータ2により変換されている電気エネルギーをブレーキアクチュエータ5に供給するに際し、モータジェネレータ2とバッテリ3との電気的接続を切断するようにしたが、モータジェネレータ2とバッテリ3との電気的接続を維持してもよい。例えば、図3のフローチャートにおいてステップS20を省略してもよい。
上記実施例では、モータジェネレータ2をエネルギー変換部の一例として例示したが、エネルギー変換部はオルタネータであってもよい。
1…車両用乗員保護装置、2…モータジェネレータ(エネルギー変換部)、3…バッテリ(蓄電部)、5…ブレーキアクチュエータ(アクチュエータ)、6…シートアクチュエータ(アクチュエータ)、7…プリテンショナアクチュエータ(アクチュエータ)、8…電子制御装置(状態判定部、エネルギー供給制御部)

Claims (4)

  1. 電気エネルギーで作動するアクチュエータにより車両の乗員を保護する車両用乗員保護装置において、
    前記車輪の運動エネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換部と、
    前記エネルギー変換部により変換された電気エネルギーを蓄電する蓄電部と、
    前記車両が緊急状態であるか否かを判定する状態判定部と、
    前記状態判定部により緊急状態であることが判定されている場合に、前記エネルギー変換部により変換され得る電気エネルギー及び前記蓄電部により蓄電されている電気エネルギーのうち前記アクチュエータに供給可能な単位時間当たりの電気エネルギー量が大きい方の電気エネルギーを、前記アクチュエータに供給するエネルギー供給制御部と、
    を備えていることを特徴とする車両用乗員保護装置。
  2. 前記エネルギー変換部は、前記車輪の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する第1状態と、前記車輪の運動エネルギーを電気エネルギーに変換しない第2状態とに制御可能であり、
    前記エネルギー供給制御部は、前記状態判定部により緊急状態ではないことが判定されている場合には前記エネルギー変換部が前記第2状態になる場合であったとしても、前記状態判定部により前記車両が緊急状態であることが判定されている場合には、前記第1状態の前記エネルギー変換部により変換され得る電気エネルギーの前記アクチュエータに供給可能な単位時間当たりの電気エネルギー量が前記蓄電部により蓄電されている電気エネルギーの前記アクチュエータに供給可能な単位時間当たりの電気エネルギー量よりも大きい場合に、前記エネルギー変換部を第1状態に制御し、前記エネルギー変換部により変換されている電気エネルギーを前記アクチュエータに供給する請求項1に記載の車両用乗員保護装置。
  3. 前記エネルギー供給制御部は、前記状態判定部により前記車両が緊急状態であることが判定されている場合に、前記エネルギー変換部と前記蓄電部との電気的接続を切断する請求項1または2に記載の車両用乗員保護装置。
  4. 前記エネルギー供給制御部は、前記状態判定部により前記車両が緊急状態であることが判定されている場合に、前記エネルギー変換部により変換されている電気エネルギーを前記アクチュエータに供給している状態で前記アクチュエータの作動量が所定量以上になると、前記蓄電部により蓄電されている電気エネルギーを前記アクチュエータに供給する請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用乗員保護装置。
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