JP6467964B2 - 車両用開閉体のロック装置 - Google Patents

車両用開閉体のロック装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6467964B2
JP6467964B2 JP2015023584A JP2015023584A JP6467964B2 JP 6467964 B2 JP6467964 B2 JP 6467964B2 JP 2015023584 A JP2015023584 A JP 2015023584A JP 2015023584 A JP2015023584 A JP 2015023584A JP 6467964 B2 JP6467964 B2 JP 6467964B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fork
drive lever
transmission member
open
lever
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015023584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016145498A (ja
Inventor
宏基 上原
宏基 上原
孝正 青木
孝正 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ansei Corp
Original Assignee
Ansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ansei Corp filed Critical Ansei Corp
Priority to JP2015023584A priority Critical patent/JP6467964B2/ja
Publication of JP2016145498A publication Critical patent/JP2016145498A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6467964B2 publication Critical patent/JP6467964B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lock And Its Accessories (AREA)

Description

本発明は車両用開閉体のロック装置に関する。
特許文献1に従来の車両用開閉体のロック装置が開示されている。このロック装置は、ベース部材と、フォークと、ポールと、オープンクローズ機構とを備えている。
ベース部材は、車体に開閉可能に設けられた開閉体に設けられている。ベース部材は、進入口を持っている。そして、進入口には、車体に固定されたストライカが進入する。
フォークは、ベース部材に設けられている。フォークは、進入口の奥側でストライカを係止するラッチ位置、進入口の途中でストライカを係止するハーフラッチ位置、又は進入口内でストライカを係止しないアンラッチ位置に変位する。ポールは、ベース部材に設けられている。ポールは、フォークの変位を固定又は許容可能である。
オープンクローズ機構は、揺動体と、駆動源と、駆動レバーと、伝達部材と、解除操作部とを有している。
揺動体は、第1軸心周りに揺動可能にベース部材に支持されたセクタギヤである。揺動体には、ほぼ逆T字状の係脱孔が形成されている。駆動源は、揺動体を正方向及び逆方向に揺動させるモータである。駆動レバーは、第1軸心周りに揺動可能にベース部材に支持されている。駆動レバーには、長孔が形成されている。
伝達部材は、多段円柱軸体である。伝達部材は、揺動体の係脱孔と、駆動レバーの長孔とに摺動可能に保持され、係合位置と解除位置との間で変位可能である。伝達部材は、係合位置では駆動レバーと揺動体との相対変位を規制し、解除位置ではその相対変位を許容する。
解除操作部は、第1軸心と平行な揺動軸心周りに揺動可能にベース部材に支持されたキャンセルレバーである。解除操作部は、ユーザの手動操作を受けて伝達部材を解除位置に変位させる。
このロック装置では、オープンクローズ機構の動作時、伝達部材が係合位置にあって、駆動レバーは、駆動源に駆動されて揺動する揺動体とともに正方向又は逆方向に揺動する。そして、駆動レバーは、初期位置から正方向に揺動すればポールに作用し、ポールにフォークの変位を許容させる。その一方、駆動レバーは、初期位置から逆方向に揺動すればフォークに作用して、フォークをハーフラッチ位置からラッチ位置に変位させる。
また、このロック装置では、駆動源の固着等によりオープンクローズ機構が動作不能となった場合、ユーザが解除操作部を操作して伝達部材を解除位置に変位させることにより、駆動レバーが揺動体とは関係なく初期位置に復帰する。その結果、このロック装置では、オープンクローズ機構の復旧作業を容易に実施可能となる。
特許第4102552号公報
ところで、上記従来の車両用開閉体のロック装置では、多段円柱軸体である伝達部材が揺動体に形成された係脱孔と、駆動レバーに形成された長孔とに摺動可能に保持される構成を採用していることから、高精度の部品加工が要求され、製造コストの低廉化が難しいという問題がある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、製造コストの低廉化を実現しつつ、オープンクローズ機構の動作不能時の復旧作業を容易に実施できる車両用開閉体のロック装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の車両用開閉体のロック装置は、車体、及び前記車体に開閉可能に設けられた開閉体の一方に設けられ、前記車体及び前記開閉体の他方に固定されたストライカが進入する進入口をもつベース部材と、
前記ベース部材に設けられ、前記進入口の奥側で前記ストライカを係止するラッチ位置、前記進入口の途中で前記ストライカを係止するハーフラッチ位置、又は前記進入口内で前記ストライカを係止しないアンラッチ位置に変位するフォークと、
前記ベース部材に設けられ、前記フォークの変位を固定又は許容可能なポールと、
前記ポールに作用すれば、前記ポールに前記フォークの変位を許容させる一方、前記フォークに作用すれば、前記フォークを前記ハーフラッチ位置から前記ラッチ位置に変位させるように構成されたオープンクローズ機構とを備える車両用開閉体のロック装置であって、
前記オープンクローズ機構は、第1軸心周りに揺動可能に前記ベース部材に支持された揺動体と、
前記揺動体を正方向及び逆方向に揺動させる駆動源と、
前記第1軸心と同軸又は平行な第2軸心周りに揺動可能に前記ベース部材又は前記揺動体に支持され、初期位置から前記正方向に揺動すれば前記ポールに作用する一方、前記初期位置から前記逆方向に揺動すれば前記フォークに作用するように構成され、前記第2軸心の径方向に突出し、又は凹む第1係合部が形成された駆動レバーと、
前記揺動体に揺動可能に支持され、前記第1係合部に前記正方向及び前記逆方向から当接可能に凹み、又は突出する第2係合部が形成された伝達部材と、
前記伝達部材に形成された第1解除操作部とを有し、
前記伝達部材は、前記第2係合部を前記第1係合部に係合させて前記駆動レバーと前記揺動体との相対変位を規制する係合位置と、前記第2係合部を前記第1係合部から離間させて前記相対変位を許容する解除位置との間で変位可能に構成され、
前記第1解除操作部が前記駆動レバーから離間するように変位することによって、前記伝達部材が前記解除位置に変位することを特徴とする。
本発明の車両用開閉体のロック装置では、駆動源の固着等によりオープンクローズ機構が動作不能となった場合、例えばユーザの操作等を受けて、第1解除操作部が変位することにより、伝達部材が解除位置に変位し、駆動レバーが揺動体とは関係なく初期位置に復帰する。その結果、このロック装置では、オープンクローズ機構の復旧作業を容易に実施可能となる。
また、この車両用開閉体のロック装置では、第2軸心の径方向に突出し、又は凹む第1係合部が駆動レバーに形成され、第1係合部に正方向及び逆方向から当接可能に凹み、又は突出する第2係合部が伝達部材に形成されている。そして、伝達部材が揺動体に対して揺動し、係合位置に変位すれば第2係合部を第1係合部に係合させる一方、解除位置に変位すれば第2係合部を第1係合部から離間させる。つまり、この車両用開閉体のロック装置では、簡素な構成である第1係合部及び第2係合部によって、駆動レバーと揺動体との相対変位を規制し、又はその相対変位を許容する。
したがって、本発明の車両用開閉体のロック装置では、製造コストの低廉化を実現しつつ、オープンクローズ機構の動作不能時の復旧作業を容易に実施できる。
駆動レバー及び伝達部材は板材であることが好ましい。そして、第1係合部は、駆動レバーの一部が突出し、又は切り欠かれてなることが好ましい。また、第2係合部は、伝達部材の一部が切り欠かれ、又は突出してなることが好ましい。
この構成によれば、第1係合部と第2係合部とは、伝達部材が係合位置に変位した状態において、板材の端面同士が面接触することによって係合する。このため、このロック装置では、多段円柱軸体である伝達部材が揺動体の係脱孔と駆動レバーの長孔とに線接触によって係合する上記従来のロック装置と比較して、揺動体の揺動を駆動レバーに確実に伝達できる。また、このロック装置では、打ち抜き加工等によって、駆動レバーに第1係合部を容易に形成でき、また、伝達部材に第2係合部を容易に形成できるので、製造コストの一層の低廉化を実現できる。
オープンクローズ機構は、ベース部材に揺動可能に支持され、正方向に揺動する駆動レバーに駆動されて揺動し、ポールに当接して、ポールにフォークの変位を許容させるオープンレバーと、オープンレバーに形成された第2解除操作部とをさらに有していることが好ましい。そして、第2解除操作部の変位によって、オープンレバーが揺動し、ポールにフォークの変位を許容させることが好ましい。
この構成によれば、オープンレバーが正方向に揺動する駆動レバーに駆動されて揺動し、ポールに当接して、ポールにフォークの変位を許容させた状態で、駆動源の固着等によりオープンクローズ機構が動作不能となった場合、例えばユーザの操作等を受けて、第1解除操作部が変位することにより、伝達部材が解除位置に変位する。このため、駆動レバーが揺動体とは関係なく初期位置に復帰し、オープンレバーから離間するので、オープンレバーも元の位置に復帰し、ポールもフォークの変位を固定可能な状態に戻る。この状態では、ユーザが開閉体を閉じれば、フォークがラッチ状態で固定される。また、逆方向に揺動する駆動レバーがフォークに作用して、フォークをラッチ位置に変位させた状態で、駆動源の固着等によりオープンクローズ機構が動作不能となった場合も、例えばユーザの操作等を受けて、第1解除操作部が変位することにより、伝達部材が解除位置に変位する。このため、駆動レバーが揺動体とは関係なく初期位置に復帰する。次に、例えばユーザの操作等を受けて、第2解除操作部が変位することにより、オープンレバーが揺動し、ポールにフォークの変位を許容させる。その結果、フォークがアンラッチ位置に変位する。この状態では、ユーザが開閉体を開くことができる。
揺動体、駆動レバー、伝達部材及びオープンレバーは、ベース部材の一方の面側に配置されていることが好ましい。この構成によれば、ベース部材に組み付ける部品がベース部材の一方の面側に集約して配置される。このため、このロック装置では、組み付け工程を簡素化でき、ひいては、製造コストの一層の低廉化を実現できる。
本発明の車両用開閉体のロック装置によれば、製造コストの低廉化を実現しつつ、オープンクローズ機構の動作不能時の復旧作業を容易に実施できる。
図1は、実施例の車両用開閉体のロック装置の斜視図である。 図2は、実施例の車両用開閉体のロック装置の斜視図である。 図3は、実施例の車両用開閉体のロック装置のブロック図である。 図4は、オープンクローズ機構を主に示す分解斜視図である。 図5は、駆動レバー及び伝達部材の斜視図である。 図6は、オープンクローズ機構の動作を説明する模式図である。 図7は、オープンクローズ機構の動作を説明する模式図である。 図8は、オープンクローズ機構の動作を説明する模式図である。 図9は、フォーク、ポール及び駆動レバーの動作を説明する模式図である。 図10は、フォーク、ポール及び駆動レバーの動作を説明する模式図である。 図11は、フォーク、ポール及び駆動レバーの動作を説明する模式図である。 図12は、フォーク、ポール及び駆動レバーの動作を説明する模式図である。 図13は、伝達部材を解除位置に変位させた場合のオープンクローズ機構の動作を説明する模式図である。 図14は、伝達部材を解除位置に変位させた場合のオープンクローズ機構の動作を説明する模式図である。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
(実施例)
図1に示すように、車両用開閉体のロック装置(以下、単に「ロック装置」という。)1は、乗用車等である車両のテールゲート3に用いられている。テールゲート3は、本発明の「車両用開閉体」の一例である。車両の前後方向、左右方向及び上下方向は、図1に示す通りである。そして、図2以降の各図に示す各方向は、全て図1に示す各方向に対応させて表示する。
テールゲート3は周知の構成であるので説明を簡略するが、その上端側が車両の後部上端側に揺動可能に支持されている。テールゲート3は、図1に示すように下端側が下方に延在する状態で、車両の後部を閉鎖している。図示は省略するが、テールゲート3は、その下端側が車両の後方かつ上方に向けて揺動することにより、車両の後部を開放する。
本実施例では、ロック装置1は、テールゲート3の下端側に設けられており、テールゲート3が車両の後部を閉鎖する場合に図1及び図2に示す姿勢をとる。なお、ロック装置1の構成についての以下の説明では、前後方向、左右方向及び上下方向について、図1に示すロック装置1の姿勢を基準とする。
図3に示すように、ロック装置1は、車両の内部に設けられた制御部C1に電気的に接続されている。制御部C1には、電源B1及びテールゲート開操作検出部S3等も接続されている。テールゲート開操作検出部S3は、テールゲート3を開放するためにユーザが行うドアノブに対する開操作や、リモコンスイッチに対する開操作を検出し、制御部C1に検出信号を伝達する。
ロック装置1は、図1、図2及び図4に示すように、ベース部材90を備えている。また、ロック装置1は、図1、図2、図4〜図7及び図13及び図14に示すように、オープンクローズ機構100を備えている。さらに、ロック装置1は、図1、図6、図9〜図12に示すように、フォーク11とポール12とを備えている。
ベース部材90は、図1及び図2に示すベースプレート91及びバックプレート93と、図1、図2及び図4に示す支持プレート95とを含んで構成されている。ベースプレート91、バックプレート93及び支持プレート95はそれぞれ、鋼板が打ち抜き加工及び折り曲げ加工されてなる。
ベースプレート91は、図1に示すように、左右方向に延びる一対の取付部91B、91Bと、各取付部91B、91Bの間で下方に凹む凹部91Aとを有している。また、ベースプレート91は、図2に示すように、凹部91Aの後端縁から屈曲して上向きに延びる後壁部91Cを有している。
図1に示すように、各取付部91B、91Bは、テールゲート3の下端縁に締結されるためのものである。凹部91A内には、フォーク11及びポール12が設けられている。凹部91Aの底部には、進入口97が形成されている。進入口97は、凹部91Aの底部における前端縁中央から後方に向けて深く溝状に切り欠かれている。テールゲート3の閉鎖又は開放に伴ってロック装置1が移動する際、進入口97に対して、車体9に固定されたストライカ5が相対的に進入又は離脱する。
図1及び図2に示すように、バックプレート93は、左右方向に延びる一対の取付部93B、93Bと、各取付部93B、93Bの間に位置するカバー部93Aと、各取付部93B、93Bから上向きに屈曲し、かつ後向きに突出する一対の連結部93C、93Cとを有している。図1に示すように、各取付部93B、93Bは、ベースプレート91の各取付部91B、91Bと重なっている。各取付部93B、93Bは、テールゲート3の下端縁に各取付部91B、91Bと共締めされる。カバー部93Aは、凹部91Aの内部空間を上方から覆っている。
図1、図2及び図4に示すように、支持プレート95は、上下方向及び左右方向に延在する略平板形状とされている。図4に示すように、支持プレート95の中央部下方には、軸穴95Fが形成されている。支持プレート95の右端側と左端側とには、連結穴95A、95Aが貫設されている。
図1及び図4に示すように、支持プレート95は、揺動軸101を有している。揺動軸101は、支持プレート95から前向きに突出する多段円柱軸体である。揺動軸101は、前後方向に延びる第1軸心X1を規定している。図4に示す揺動軸101の後端側を支持プレート95の第1軸穴95Fに挿通させ、さらに、図2に示すベースプレート91の後壁部91Cに貫設された図示しない丸穴に挿通させる。この状態で、揺動軸101の後端側を加締めて、支持プレート95と、ベースプレート91の後壁部91Cとを共締めする。また、図1に示す2本のボルト99B、99Bをバックプレート93の各連結部93C、93Cの先端側に貫設された図示しない丸穴に挿通させ、さらに、図4に示す支持プレート95の各連結穴95A、95Aに挿通させる。この状態で、図2に示す2個のナット99N、99Nを各ボルト99B、99Bに螺合させて、支持プレート95と、バックプレート93の各連結部93C、93Cとを共締めする。こうして、ベースプレート91、バックプレート93及び支持プレート95が一体化される。
図4に示すように、支持プレート95における軸穴95Fの上方には、軸穴95Fを囲むように略円弧に延びる円弧溝95Nが貫設されている。支持プレート95における円弧溝95Nよりも上側には、軸支部95Jが形成されている。軸支部95Jは、支持プレート95に略U字状の溝が切り欠かれて、その溝よりも内側の部分が前向きにクランク状に折り曲げられてなる。支持プレート95における軸穴95Fよりも右側には、前向きに突出するセクタギヤ規制片95Pが形成されている。支持プレート95における軸穴95Fよりも下側には、前向きに突出するバネ係止片95Lが形成されている。支持プレート95におけるセクタギヤ規制片95Pよりも右側には、軸穴95Sが形成されている。支持プレート95の右端縁における軸穴95Sの近傍には、前向きに突出するオープンレバー規制片95Mが形成されている。
図1、図2、図4〜図7及び図13及び図14に示すように、オープンクローズ機構100は、モータ機構110と、セクタギヤ120と、駆動レバー130と、伝達部材140と、第1解除操作部143と、オープンレバー150と、第2解除操作部153とを有している。モータ機構110は、本発明の「駆動源」の一例である。セクタギヤ120は、本発明の「揺動体」の一例である。
図1及び図2に示すように、モータ機構110は、支持プレート95の上端部に対して後側から組み付けられている。モータ機構110は、モータ本体及び変速ギヤ群からなるユニット部材である。図4に示すように、モータ機構110は、前向きに突出する軸部117Aと、軸部117Aと一体回転するギヤ117Gとを有している。図1に示すように、軸部117Aは、軸支部95Jに回転可能に支持されている。図4に示すギヤ117Gは、図示は省略するが、軸支部95Jに後側から隣接して、支持プレート95の前面95Tよりも前側に位置している。支持プレート95の前面95Tは、本発明の「ベース部材の一方の面」の一例である。
モータ機構110は、図1及び図2に示す給電コネクタ117Cを介して、図3に示すように、制御部C1に接続されている。モータ機構110は、制御部C1の制御によってモータを稼動させ、ギヤ117Gを正転及び逆転させる。
図1に示すように、セクタギヤ120と、駆動レバー130と、伝達部材140と、第1解除操作部143と、オープンレバー150と、第2解除操作部153とは、支持プレート95の前面95T側に配置されている。なお、これらの構成についての以下の説明では、前後方向、左右方向及び上下方向について、図1及び図6に示す初期位置にある場合のこれらの姿勢を基準とする。
図1、図4及び図6等に示すように、セクタギヤ120は、鋼板が打ち抜き加工及び折り曲げ加工されてなる。図4に示す軸孔120Hが揺動軸101に挿通されることにより、第1軸心X1周りに揺動可能に支持プレート95に支持されている。セクタギヤ120は、第1軸心X1周りで正方向R1及び逆方向R2に揺動可能である。
セクタギヤ120には、支柱部120Eと、円弧部120Cと、伝達部材支持部120Bとが形成されている。
図4に示すように、支柱部120Eは、軸孔120H側から上向きに延びている。支柱部120Eには、第1ピン127が固定されている。第1ピン127は、支柱部120Eの後面から後向きに突出している。支柱部120Eにおける第1ピン127よりも上側には、第2ピン128が固定されている。第2ピン128は、支柱部120Eの前面から前向きに突出している。図2に示すように、第1ピン127は、支持プレート95の円弧溝95Nを通過して、支持プレート95の後面側に突出している。
図4に示すように、円弧部120Cは、支柱部120Eの上端に接続している。円弧部120Cは、第1軸心X1を中心とする円弧状をなして、支柱部120Eの上端から左側と右側とに延びている。円弧部120Cの外周側には、複数の歯からなる歯部120Aが形成されている。円弧部120Cにおける支柱部120Eより左側、かつ歯部120Aよりも第1軸心X1に近い位置には、前向きに突出する伝達部材規制片120Rが形成されている。
伝達部材支持部120Bは、軸孔120H側から左向きに延びている。伝達部材支持部120Bの左端側には、軸孔120Jが形成されている。
図4及び図6等に示すように、セクタギヤ120の歯部120Aは、モータ機構110のギヤ117Gと噛み合っている。モータ機構110がギヤ117Gを正転及び逆転させることにより、セクタギヤ120が正方向R1及び逆方向R2に揺動する。
セクタギヤ120は、ベースプレート91の図2に示す後壁部91Cの左端縁91Lに、図1及び図4に示す伝達部材支持部120Bの先端120Lが当て止まることによって、正方向R1の揺動範囲が規制される。また、セクタギヤ120は、図1及び図4に示す支持プレート95のセクタギヤ規制片95Pに、図1及び図4に示す支柱部120Eが当て止まることによって、逆方向R2の揺動範囲が規制される。
図1及び図4〜図6等に示すように、駆動レバー130も、鋼板が打ち抜き加工及び折り曲げ加工されてなる。駆動レバー130は、図4に示す軸孔130Hが揺動軸101に挿通されることにより、第1軸心X1と同軸である第2軸心X2周りに揺動可能に支持プレート95に支持されている。駆動レバー130は、セクタギヤ120よりも前側で揺動軸101に挿通されている。駆動レバー130は、セクタギヤ120とは独立して、第1軸心X1(第2軸心X2)周りで正方向R1及び逆方向R2に揺動可能である。
駆動レバー130は、延在部133と係合凸部132とを有している。係合凸部132は、本発明の「第1係合部」の一例である。延在部133は、軸孔130H側から右向き、かつ下向きに延びている。延在部133の下端部には、円柱状の当接部134が前向きに突設されている。
図5等に示すように、係合凸部132は、軸孔130H側から前側にクランク状に屈曲した後、左向き、かつ上向きに略矩形板状に突出している。つまり、係合凸部132は、駆動レバー130の一部が第1軸心X1(第2軸心X2)の径外方向に突出してなる。図5に示すように、係合凸部132において、第1軸心X1(第2軸心X2)の周方向を向く側端面132L、132Rは、第1軸心X1(第2軸心X2)の径方向に延びる平坦面とされている。
揺動軸101の前端には、固定部材139が加締められて固定されている。固定部材139は、右向き、かつ下向きに延びる小片である。駆動レバー130と固定部材139との間には、捩じりコイルバネ135が揺動軸101を挿通させた状態で配設されている。
図1及び図6に示すように、捩じりコイルバネ135の一端部135Aは、駆動レバー130の延在部133と、固定部材139とに右側から当接している。捩じりコイルバネ135の他端部135Bは、図6に示すように、駆動レバー130の延在部133に左側から当接しているとともに、図4に示す支持プレート95のバネ係止片95Lに左側から当接している。
図1及び図6に示す駆動レバー130の位置は、初期位置である。図示は省略するが、駆動レバー130が初期位置から正方向R1に揺動すれば、捩じりコイルバネ135の一端部135Aが駆動レバー130とともに正方向R1に変位する一方、捩じりコイルバネ135の他端部135Bが支持プレート95のバネ係止片95Lに当接したままとなる。これにより、捩じりコイルバネ135の一端部135Aは、駆動レバー130を初期位置に復帰させるように付勢する。また、駆動レバー130が初期位置から逆方向R2に揺動すれば、捩じりコイルバネ135の他端部135Bが駆動レバー130とともに逆方向R2に変位する一方、捩じりコイルバネ135の一端部135Aが固定部材139に当接したままとなる。これにより、捩じりコイルバネ135の他端部135Bは、駆動レバー130を初期位置に復帰させるように付勢する。つまり、捩じりコイルバネ135は、駆動レバー130を初期位置に維持する付勢力を発揮する。なお、図13及び図14に示す駆動レバー130の位置も、初期位置である。
図1及び図4〜図6等に示すように、伝達部材140も、鋼板が打ち抜き加工及び折り曲げ加工されてなる。伝達部材140は、図4に示すように、軸孔140Hが伝達部材支持ピン149に挿通され、伝達部材支持ピン149の後端側がセクタギヤ120の軸孔120Jに挿通されて加締められることにより、第1軸心X1(第2軸心X2)と平行な第3軸心X3周りに揺動可能にセクタギヤ120に支持されている。伝達部材140は、セクタギヤ120よりも前側で、すなわち、セクタギヤ120に対して駆動レバー130と同じ側で、セクタギヤ120に支持されている。
図1及び図4〜図6等に示すように、伝達部材140は、本体部141と、当接片144と、第1解除操作部143と、係合凹部142とを有している。係合凹部142は、本発明の「第2係合部」の一例である。
図4〜図6に示すように、本体部141は、軸孔140H側から右向き、かつ上向きに延びている。本体部141には、バネ係止ピン146が加締め固定されている。伝達部材支持ピン149には、捩じりコイルバネ145が挿通されている。捩じりコイルバネ145の一端部は、バネ係止ピン146に係止されている。捩じりコイルバネ145の他端部は、セクタギヤ120の伝達部材支持部120Bに係止されている。伝達部材140は、捩じりコイルバネ145によって、第3軸心X3周りに図6等の紙面に向かって反時計方向に揺動するように付勢されている。つまり、伝達部材140は、駆動レバー130の係合凸部132に接近するように、捩じりコイルバネ145に付勢されている。
当接片144は、本体部141における軸孔140Hとは反対側の端部から、第3軸心X3の径外方向に突出している。伝達部材140が図6等の紙面に向かって反時計方向に揺動する場合、当接片144がセクタギヤ120の第2ピン128に当て止まることによって、反時計方向の揺動範囲が規制される。
第1解除操作部143は、本体部141の上端縁におけるバネ係止ピン146の近傍から左向き、かつ上向きに突出した後、前向きに屈曲してなる突片である。ユーザが第1解除操作部143を左向きに押すことにより、伝達部材140を図6等の紙面に向かって時計方向に揺動させることができる。伝達部材140が図6等の紙面に向かって時計方向に揺動する場合、図13及び図14に示すように、本体部141がセクタギヤ120の伝達部材規制片120Rに当て止まることによって、時計方向の揺動範囲が規制される。
図1及び図6〜図8に示すように、当接片144が第2ピン128に当て止まった状態における伝達部材140の位置を係合位置とする。図13及び図14に示すように、本体部141が伝達部材規制片120Rに当て止まった状態における伝達部材140の位置を解除位置とする。つまり、伝達部材140は、係合位置と解除位置との間で変位可能である。
図4〜図6に示すように、係合凹部142は、本体部141の下端縁におけるバネ係止ピン146の近傍から左向き、かつ上向きに略矩形状に凹んでいる。つまり、係合凹部142は、伝達部材140の一部が第1軸心X1(第2軸心X2)の径外方向に切り欠かれてなる。図5に示すように、係合凹部142において、第1軸心X1(第2軸心X2)の周方向を向く側端面142L、142Rは、第1軸心X1(第2軸心X2)の径方向に延びる平坦面とされている。係合凹部142の側端面142L、142R同士の間隔W142は、係合凸部132の側端面132L、132R同士の間隔W132よりも大きく設定されている。
図1及び図6〜図8に示すように、伝達部材140は、係合凸部132と係合凹部142とが第1軸心X1(第2軸心X2)の径方向において対向した状態で係合位置に変位することにより、係合凹部142を係合凸部132に係合させる。
係合凹部142が係合凸部132に係合した状態で、図7に示すように、セクタギヤ120が正方向R1に揺動すれば、図5に示す係合凹部142の側端面142Rが係合凸部132の側端面132Rに当接して、つまり、係合凹部142が係合凸部132に正方向R1から当接して、駆動レバー130とセクタギヤ120との相対変位を規制する。その結果、図7に示すように、駆動レバー130がセクタギヤ120ともに正方向R1に揺動する。この際、駆動レバー130の当接部134は、後述するように、オープンレバー150の被当接部150Cに作用する。
また、係合凹部142が係合凸部132に係合した状態で、図8に示すように、セクタギヤ120が逆方向R2に揺動すれば、図5に示す係合凹部142の側端面142Lが係合凸部132の側端面132Lに当接して、つまり、係合凹部142が係合凸部132に方向R2から当接して、駆動レバー130とセクタギヤ120との相対変位を規制する。その結果、図8に示すように、駆動レバー130がセクタギヤ120ともに逆方向R2に揺動する。この際、駆動レバー130の当接部134は、後述するように、フォーク11の円柱部11Dに作用する。
その一方、図13及び図14に示すように、伝達部材140は、係合位置から解除位置に変位することにより、係合凹部142を係合凸部132から離間させて、駆動レバー130のセクタギヤ120に対する相対変位を許容する。その結果、駆動レバー130は、捩じりコイルバネ135に付勢されて、初期位置に復帰する。
図1、図4及び図6等に示すように、オープンレバー150も、鋼板が打ち抜き加工及び折り曲げ加工されてなる。オープンレバー150は、図4に示すように、軸孔150Hがオープンレバー支持ピン159に挿通され、オープンレバー支持ピン159の後端側が支持プレート95の軸穴95Sに挿通されて加締められることにより、第1軸心X1(第2軸心X2)と平行な第4軸心X4周りに揺動可能に支持プレート95に支持されている。
図4及び図6等に示すように、オープンレバー支持ピン159には、捩じりコイルバネ155が挿通されている。捩じりコイルバネ155の一端部は、オープンレバー150に係止されている。捩じりコイルバネ155の他端部は、支持プレート95に係止されている。オープンレバー150は、捩じりコイルバネ155によって、第4軸心X4周りに図6等の紙面に向かって反時計方向に揺動するように付勢されている。図1に示すように、オープンレバー150は、支持プレート95のオープンレバー規制片95Mに当て止まることによって、反時計方向の揺動範囲が規制されている。
図1、図4及び図6等に示すように、オープンレバー150は、作用部150Sと、被当接部150Cと、第2解除操作部153とを有している。
作用部150Sは、オープンレバー150における軸孔150H側から左向き、かつ下向きに突出する部分の先端に設けられている。被当接部150Cは、オープンレバー150における軸孔150Hよりも左側で前向きに屈曲し、かつ上下方向に延びる板状部分である。被当接部150Cは下方に向かうにつれて左側にずれるように傾斜している。第2解除操作部153は、オープンレバー150における軸孔150H側から右向きに突出する部分の上端縁から前向きに屈曲し、かつ左右方向に延びる板状部分である。
図7に示すように、オープンレバー150は、正方向R1に揺動する駆動レバー130の当接部134が被当接部150Cを右向きに押圧することにより、第4軸心X4周りに時計方向に揺動する。また、図6等に示すように、駆動レバー130が被当接部150Cから離間していても、ユーザが第2解除操作部153に触れて引き上げることにより、オープンレバー150が図6等の紙面に向かって時計方向に揺動する。この際、オープンレバー150の作用部150Sは、後述するように、ポール12の解除部12Bに作用する。
図9に示すように、凹部91A内において進入口97の左側には、フォーク支持軸14Aが上向きに立設されている。フォーク11は、フォーク支持軸14Aに揺動可能に支持されている。また、フォーク11は、図示しないコイルバネにより、フォーク支持軸14A周りにD1方向に揺動するように付勢されている。
凹部91A内において進入口97の右側には、ポール支持軸14Bが上向きに立設されている。ポール12は、ポール支持軸14Bに揺動可能に支持されている。また、ポール12は、図示しないコイルバネにより、ポール支持軸14B周りにD2方向に揺動するように付勢されている。
フォーク11の進入口97側に位置する部位は、後側凸部11Aと前側凸部11Bとに分岐している。そして、後側凸部11Aと前側凸部11Bとの間に形成された凹部11Cには、進入口97内に進入したストライカ5が収まるようになっている。
後側凸部11Aの先端側には、後述するポール12のストッパ部12Aと当接可能なラッチ面19Aが形成されている。フォーク11の外周縁には、ラッチ面19AからD1方向とは逆方向に離れた位置で段状に突出して、ストッパ部12Aと当接可能なハーフラッチ面19Bが形成されている。また、フォーク11の外周縁には、ハーフラッチ面19BからD1方向とは逆方向に離れた位置で、フォーク支持軸14Aから離間する方向に延びる延在部11Eが形成されている。図6及び図9に示すように、延在部11Eの先端側には、円柱状形の円柱部11Dが上向きに凸設されている。
図9に示すように、ポール12の進入口97側に位置する部位は、フォーク11の後側凸部11Aに向けて突出するように形成され、その先端側がストッパ部12Aとされている。ポール12は、ストッパ部12Aによって、フォーク11の変位を固定又は許容可能である。図9は、ラッチ面19Aがストッパ部12Aと当接することにより、フォーク11が進入口97の奥側においてストライカ5を係止するラッチ位置にある状態を示している。図10は、ラッチ面19Aがストッパ部12Aから離反して、フォーク11が進入口97内でストライカ5を係止しないアンラッチ位置にある状態を示している。図11は、ハーフラッチ面19Bがストッパ部12Aと当接することにより、フォーク11が進入口97の途中でストライカ5を係止するハーフラッチ位置にある状態を示している。
図9に示すように、ポール12のポール支持軸14Bより後方に位置する部位は、ストッパ部12Aと分岐しつつ後方に向けて突出するように形成され、その先端側が解除部12Bとされている。
図1に示すように、カバー部93Aには、フォーク11の位置を検出するフォーク位置センサS1が上側から組み付けられている。フォーク位置センサS1は、図1及び図2に示す配線ケーブル118A及びコネクタ118Cを介して制御部C1に接続されている。フォーク位置センサS1は、フォーク11がラッチ位置にあるか否か、及びフォーク11がハーフラッチ位置にあるか否かを検出し、制御部C1に伝達する。
図2に示すように、ベース部材90における後壁部91Cには、セクタギヤ位置センサS2が後側から組み付けられている。セクタギヤ位置センサS2は、図1及び図2に示すケーブル118B及びコネクタ118Cを介して制御部C1に接続されている。図2に示すように、セクタギヤ位置センサS2には、セクタギヤ120における第1ピン127の後端が接続されている。セクタギヤ位置センサS2は、セクタギヤ120の揺動に伴い、セクタギヤ120の位置を検出し、制御部C1に伝達する。
このロック装置1では、ユーザが例えばテールゲート3に設けられた図示しないドアノブに対する開操作を行ったり、リモコンスイッチに対する開操作を行うと、テールゲート開操作検出部S3が制御部C1に情報を伝達する。そうすると、制御部C1は、ロック装置1にテールゲート3を開放する動作を行わせるための制御を開始する。
具体的には、制御部C1がモータ機構110のモータを稼動させて、ギヤ117Gを正転させる。すると、図6に示すようにセクタギヤ120及び駆動レバー130が初期位置にある状態から、図7に示すように、セクタギヤ120が正方向R1に揺動する。この際、伝達部材140が係合位置にあって係合凹部142が係合凸部132に係合していることにより、駆動レバー130とセクタギヤ120との相対変位が規制され、駆動レバー130がセクタギヤ120とともに正方向R1に揺動する。すると、駆動レバー130の当接部134がオープンレバー150の被当接部150Cを右向きに押圧するので、オープンレバー150が第4軸心X4周りで図7の紙面に向かって時計方向に揺動する。このため、図12に示すように、オープンレバー150の作用部150Sがポール12の解除部12Bを右向きに押圧し、ポール12がD2方向とは逆方向に揺動する。これにより、ポール12のストッパ部12Aはフォーク11のラッチ面19Aから離反するので、ポール12がフォーク11の変位を許容する。このため、図10に示すように、フォーク11がD1方向に揺動して、ストライカ5を進入口97から離脱する方向に変位させる。その結果、フォーク11は、ストライカ5を進入口97内で係止しないアンラッチ位置に切り替わる。この状態では、ユーザがテールゲート3を引き上げることにより、テールゲート3を開放することができる。
その後、制御部C1は、ギヤ117Gを逆転させて、図6に示すように、セクタギヤ120及び駆動レバー130を初期位置に復帰させる。そうすると、図10に示すように、ポール12が元の位置に復帰する。
一方、ユーザが開放状態のテールゲート3を閉鎖する操作を行うと、図10に示す状態からストライカ5が進入口97内に進入する。そして、図11に示すように、ストライカ5は、フォーク11をD1方向とは逆方向に揺動させるように押し、進入口97の途中まで進入する。この際、ポール12は、フォーク11の外周縁に摺接した後、D2方向に揺動してストッパ部12Aをハーフラッチ面19Bに当接させる。これより、フォーク11がハーフラッチ位置で固定される。
すると、制御部C1は、フォーク位置センサS1及びセクタギヤ位置センサS2の検出信号に基づいて、フォーク11がハーフラッチ位置にあると判断して、テールゲート3を完全に閉鎖する動作を行わせるための制御を開始する。
具体的には、制御部C1がモータ機構110のモータを稼動させて、ギヤ117Gを逆転させる。すると、図6に示すように、セクタギヤ120及び駆動レバー130が初期位置にある状態から、図8に示すように、セクタギヤ120が逆方向R2に揺動する。この際、伝達部材140が係合位置にあって係合凹部142が係合凸部132に係合していることにより、駆動レバー130とセクタギヤ120との相対変位が規制され、駆動レバー130がセクタギヤ120とともに逆方向R2に揺動する。すると、駆動レバー130の当接部134がフォーク11の円柱部11Dを左向きに押圧する。このため、図9に示すように、フォーク11がD1方向とは逆方向に揺動する。この際、ポール12はフォーク11の外周縁に摺接した後、D2方向に揺動してストッパ部12Aをラッチ面19Aに当接させる。これにより、フォーク11がラッチ位置で固定される。こうして、テールゲート3は半閉状態から全閉状態となる。
その後、制御部C1は、フォーク位置センサS1及びセクタギヤ位置センサS2の検出信号に基づいて、フォーク11がラッチ位置まで揺動したと判断すると、ギヤ117Gを正転させて、図6に示すように、セクタギヤ120及び駆動レバー130を初期位置に復帰させる。
こうして、このロック装置1は、ユーザがテールゲート3を閉鎖及び開放するための操作をアシストできる。
<作用効果>
このロック装置1では、モータ機構110の固着等によりオープンクローズ機構100が動作不能となる場合がある。このような場合でも、図13及び図14に示すように、ユーザが第1解除操作部143を操作して伝達部材140を解除位置に変位させることにより、駆動レバー130がセクタギヤ120とは関係なく初期位置に復帰する。その結果、このロック装置1では、オープンクローズ機構100の復旧作業を容易に実施可能となる。
より詳しくは、図7に示すように、オープンレバー150が正方向R1に揺動する駆動レバー130に駆動されて揺動し、オープンレバー150の作用部150Sがポール12の解除部12Bに当接し、図12に示すように、ポール12にフォーク11の変位を許容させた状態で、モータ機構110の固着等によりオープンクローズ機構100が動作不能となる場合がある。この場合において、図13に示すように、ユーザが第1解除操作部143を駆動レバー130から離間させるように押すことにより、伝達部材140が解除位置に変位する。このため、係合凹部142が係合凸部132に係合しなくなるので、駆動レバー130がセクタギヤ120とは関係なく初期位置に復帰し、駆動レバー130の当接部134がオープンレバー150の被当接部150Cから離間する。これにより、オープンレバー150も元の位置に復帰し、ポール12も図10に示すように、フォーク11の変位を固定可能な状態に戻る。この状態では、ユーザがテールゲート3を閉じれば、フォーク11がラッチ状態で固定される。
また、図8に示すように、駆動レバー130が逆方向R2に揺動し、駆動レバー130の当接部134がフォーク11の円柱部11Dを押圧し、図9に示すように、フォーク11をラッチ位置に変位させた状態で、モータ機構110の固着等によりオープンクローズ機構100が動作不能となる場合がある。この場合において、図14に示すように、ユーザが第1解除操作部143を駆動レバー130から離間させるように押すことにより、伝達部材140が解除位置に変位する。このため、係合凹部142が係合凸部132に係合しなくなるので、駆動レバー130がセクタギヤ120とは関係なく初期位置に復帰し、駆動レバー130の当接部134がフォーク11の円柱部11Dから離間する。次に、ユーザが第2解除操作部153を引き上げることにより、オープンレバー150が揺動し、オープンレバー150の作用部150Sがポール12の解除部12Bに当接することで、図12に示すように、ポール12にフォーク11の変位を許容させる。その結果、フォーク11がアンラッチ位置に変位する。この状態では、ユーザがテールゲート3を開くことができる。
また、このロック装置1では、簡素な構成である係合凸部132及び係合凹部142によって、駆動レバー130とセクタギヤ120との相対変位を規制し、又はその相対変位を許容する。特に、このロック装置1では、駆動レバー130及び伝達部材140は板材である。そして、係合凸部132は、駆動レバー130の一部が突出してなる。また、係合凹部142は、伝達部材140の一部が切り欠かれてなる。これにより、このロック装置1では、係合凸部132と係合凹部142とは、伝達部材140が係合位置に変位した状態において、板材の端面同士である係合凸部132の側端面132L、132Rと、係合凹部142の側端面142L、142Rとが面接触することによって係合する。このため、このロック装置1では、多段円柱軸体である伝達部材が揺動体の係脱孔と駆動レバーの長孔とに線接触によって係合する上記従来のロック装置と比較して、セクタギヤ120の揺動を駆動レバー130に確実に伝達できる。また、このロック装置1では、打ち抜き加工等によって、駆動レバー130に係合凸部132を容易に形成でき、また、伝達部材140に係合凹部142を容易に形成できる
したがって、実施例のロック装置1では、製造コストの低廉化を実現しつつ、オープンクローズ機構100の動作不能時の復旧作業を容易に実施できる。
また、このロック装置1では、セクタギヤ120、駆動レバー130、伝達部材140及びオープンレバー150は、支持プレート95の前面95T側に配置されている。これにより、このロック装置1では、ベース部材90に組み付ける部品が支持プレート95の前面95T側に集約して配置される。このため、このロック装置1では、組み付け工程を簡素化でき、ひいては、製造コストの一層の低廉化を実現できる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、車両用開閉体は、実施例に係るテールゲート3には限定されず、サイドドア等であってもよい。また、ベース部材が車体に設けられ、ストライカが開閉体に固定されていてもよい。さらに、駆動レバーは、第1軸心と平行な第2軸心周りに揺動可能にベース部材又はセクタギヤに支持されていてもよい。さらに、実施例では、駆動レバー130に係合凸部132が突出するように形成され、伝達部材140に係合凹部142が凹むように形成されているが、この構成には限定されない。例えば、駆動レバーには、第2軸心の径方向に凹む第1係合部が形成され、伝達部材には、その第1係合部に正方向及び逆方向から当接可能に突出する第2係合部が形成されていてもよい。
本発明は例えば、自動車、バス、産業車両等の車両に利用可能である。
1…ロック装置
9…車体
3…開閉体(テールゲート)
5…ストライカ
97…進入口
90…ベース部材
11…フォーク
12…ポール
100…オープンクローズ機構
X1…第1軸心
120…揺動体(セクタギヤ)
R1…正方向
R2…逆方向
110…駆動源(モータ機構)
X2…第2軸心
132…第1係合部(係合凸部)
130…駆動レバー
142…第2係合部(係合凹部)
140…伝達部材
143…第1解除操作部
150…オープンレバー
153…第2解除操作部
95T…ベース部材の一方の面(支持プレートの前面)

Claims (4)

  1. 車体、及び前記車体に開閉可能に設けられた開閉体の一方に設けられ、前記車体及び前記開閉体の他方に固定されたストライカが進入する進入口をもつベース部材と、
    前記ベース部材に設けられ、前記進入口の奥側で前記ストライカを係止するラッチ位置、前記進入口の途中で前記ストライカを係止するハーフラッチ位置、又は前記進入口内で前記ストライカを係止しないアンラッチ位置に変位するフォークと、
    前記ベース部材に設けられ、前記フォークの変位を固定又は許容可能なポールと、
    前記ポールに作用すれば、前記ポールに前記フォークの変位を許容させる一方、前記フォークに作用すれば、前記フォークを前記ハーフラッチ位置から前記ラッチ位置に変位させるように構成されたオープンクローズ機構とを備える車両用開閉体のロック装置であって、
    前記オープンクローズ機構は、第1軸心周りに揺動可能に前記ベース部材に支持された揺動体と、
    前記揺動体を正方向及び逆方向に揺動させる駆動源と、
    前記第1軸心と同軸又は平行な第2軸心周りに揺動可能に前記ベース部材又は前記揺動体に支持され、初期位置から前記正方向に揺動すれば前記ポールに作用する一方、前記初期位置から前記逆方向に揺動すれば前記フォークに作用するように構成され、前記第2軸心の径方向に突出し、又は凹む第1係合部が形成された駆動レバーと、
    前記揺動体に揺動可能に支持され、前記第1係合部に前記正方向及び前記逆方向から当接可能に凹み、又は突出する第2係合部が形成された伝達部材と、
    前記伝達部材に形成された第1解除操作部とを有し、
    前記伝達部材は、前記第2係合部を前記第1係合部に係合させて前記駆動レバーと前記揺動体との相対変位を規制する係合位置と、前記第2係合部を前記第1係合部から離間させて前記相対変位を許容する解除位置との間で変位可能に構成され、
    前記第1解除操作部が前記駆動レバーから離間するように変位することによって、前記伝達部材が前記解除位置に変位することを特徴とする車両用開閉体のロック装置。
  2. 前記駆動レバー及び前記伝達部材は板材であり、
    前記第1係合部は、前記駆動レバーの一部が突出し、又は切り欠かれてなり、
    前記第2係合部は、前記伝達部材の一部が切り欠かれ、又は突出してなる請求項1記載の車両用開閉体のロック装置。
  3. 前記オープンクローズ機構は、前記ベース部材に揺動可能に支持され、前記正方向に揺動する前記駆動レバーに駆動されて揺動し、前記ポールに当接して、前記ポールに前記フォークの変位を許容させるオープンレバーと、
    前記オープンレバーに形成された第2解除操作部とをさらに有し、
    前記第2解除操作部の変位によって、前記オープンレバーが揺動し、前記ポールに前記フォークの変位を許容させる請求項1又は2記載の車両用開閉体のロック装置。
  4. 前記揺動体、前記駆動レバー、前記伝達部材及び前記オープンレバーは、前記ベース部材の一方の面側に配置されている請求項3記載の車両用開閉体のロック装置。
JP2015023584A 2015-02-09 2015-02-09 車両用開閉体のロック装置 Active JP6467964B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015023584A JP6467964B2 (ja) 2015-02-09 2015-02-09 車両用開閉体のロック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015023584A JP6467964B2 (ja) 2015-02-09 2015-02-09 車両用開閉体のロック装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016145498A JP2016145498A (ja) 2016-08-12
JP6467964B2 true JP6467964B2 (ja) 2019-02-13

Family

ID=56685999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015023584A Active JP6467964B2 (ja) 2015-02-09 2015-02-09 車両用開閉体のロック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6467964B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7011734B2 (ja) * 2018-10-31 2022-01-27 株式会社ユーシン ドアラッチ装置
WO2020090926A1 (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 株式会社ユーシン ドアラッチ装置
CN114961451B (zh) * 2022-07-08 2023-04-07 质子汽车科技有限公司 商用车门锁结构

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8894104B2 (en) * 2012-03-26 2014-11-25 Mitsui Kinzoku Act Corporation Door closer device

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016145498A (ja) 2016-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5884766B2 (ja) 車両用ドアロック装置
JP4755528B2 (ja) 車両用ドアラッチのリモートコントロール装置
JP5932609B2 (ja) 車両用ドアのアウトハンドル装置
JP4695549B2 (ja) ドア開閉装置
US8240723B2 (en) Door latch apparatus for vehicle
JP6497046B2 (ja) 車両ドア作動装置
JP2019505701A (ja) 車両用トランクドアラッチアセンブリ
JP3143601B2 (ja) 車両の車内鍵忘れ防止装置
US8011700B2 (en) Door lock system
JP4759443B2 (ja) 車両用ドアラッチのリモートコントロール装置
JP2007154418A (ja) 車両用ドアラッチの操作装置
JP4072115B2 (ja) ドア開閉装置
US11339584B2 (en) Outer handle device for vehicle door
JP6467964B2 (ja) 車両用開閉体のロック装置
JP2010077718A (ja) 車両用ドアハンドル
JP5338369B2 (ja) 車両用ドアロック装置
JP5309408B2 (ja) 車両用ドアラッチ装置
JP5005047B2 (ja) 車両用ドアラッチ装置
JP2019501316A (ja) 車両用トランクドアラッチアセンブリ
JP4700561B2 (ja) 車両用ドアラッチのリモートコントロール装置
JP2005120681A (ja) 車両用ドアロック装置
JP4536032B2 (ja) ドア開閉装置
JP5909220B2 (ja) 車両用ドア構造
US20220034128A1 (en) Vehicle door operation device
JP4563315B2 (ja) 電気部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181231

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6467964

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250