図1に例示する本実施形態のシステムは、テンプレート作成者端末100、テンプレート管理装置200、テンプレートユーザ端末、カットマーク付加装置400、印刷装置500及び裁断(カット)装置600を含む。
テンプレート作成者端末100は、テンプレートを作成する作成者が用いる端末である。テンプレート作成者端末100を構成するハードウエアは、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の一般的なコンピュータでよい。テンプレート作成者端末100は、例えば、テンプレートを作成するソフトウエアを有していてもよいし、テンプレート管理装置200が提供するテンプレート編集用のウェブアプリケーション等のアプリケーションサービスをウェブブラウザ等を介して利用するものであってもよい。
テンプレート管理装置200は、テンプレート作成者端末100にて作成者により作成されたテンプレートを保存し、テンプレートの利用者に提供する。テンプレート管理装置200は、テンプレート作成者端末100やテンプレートユーザ端末300に対してテンプレート関連のサービスを提供する一種のサーバとして構築すればよい。テンプレート管理装置200が提供するテンプレート関連のサービスには、テンプレートを提供するサービスや、テンプレート中の可変部分をユーザの入力した独自コンテンツに差し替えてカスタマイズした文書データ(これが印刷対象の文書となる)を作成する処理サービス等が含まれてもよい。
テンプレートユーザ端末300は、テンプレートを利用して文書(印刷物の原稿データ)を作成するユーザが操作する端末であり、ハードウエアは一般的なコンピュータでよい。テンプレート管理装置200が、テンプレートを利用した文書編集サービスをアプリケーションサービスの形で提供する場合、ユーザは、テンプレートユーザ端末300が有するウェブブラウザ等を介してそのサービスにアクセスし、使用するテンプレートを選択する。そして、選択したテンプレートの中のいくつかの可変部分に対して、その可変部分に規定されたデータ形式のコンテンツ(例えばテキストや画像)を割り付けたり、可変部分のコンテンツを別のものに差し替えたりすることで、そのテンプレートに規定された範囲内で独自の文書を作成する。
カットマーク付加装置400は、テンプレートを用いて作成された文書に対してカットマークを付加する。
ここで、カットマークとは、裁断に関する情報を示す裁断マークの一種であり、その位置及び形状により、裁断の基準位置や裁断の仕方(カットタイプ)等を表現する。カットタイプには、例えば縦に半分にカットする方式、横2列縦5行のマトリクス状にカットする方式等の様々なものがあり、裁断装置600の機種毎にサポートしているカットタイプが異なる。また、同じ又は類似のカットタイプの裁断が可能な裁断装置であっても、機種毎にそのカットタイプに対応するカットマークの形状や用紙上での配置位置が異なることも少なくない。このように、裁断装置600の機種毎にそれぞれ独自のカットマークが利用されている。
本実施形態のカットマーク付加装置400は、印刷結果の裁断に使用される裁断装置600の機種とユーザから指定されたカットタイプとの組合せに対応する適切なカットマークを文書に付加する。これを実現するためにカットマーク付加装置400は、裁断装置の機種毎のプロファイルを管理しており、出力先に指定された裁断装置の機種に応じたプロファイルを参照することで、その機種に応じた適切なカットマークを付加する。カットマーク付加の仕組みについては後で詳しく説明する。
この例では、カットマーク付加装置400は、テンプレートユーザ端末300に対してカットマーク付加処理のサービスを提供するサーバとして構成されている。
ここでは文書にカットマークを付加する場合のシステム構成を示すが、裁断位置を示すトンボ、断裁線等の、裁断の基準を示す他形式の裁断マークを付加する場合にも、本システムは利用可能である。
印刷装置500は、ユーザから投入された文書(この実施形態では、特にテンプレートを利用して作成された文書)を用紙に対して印刷する。
裁断装置600は、印刷装置500から出力された印刷結果の用紙を裁断(カット)する装置である。裁断装置600は、印刷結果の用紙上に印刷されたカットマークを読み取ることで、そのカットマークが示す裁断の基準位置及びカットタイプを認識し、その基準位置を基準として、そのカットタイプで用紙を裁断する。なお、裁断装置600は、裁断専用の装置に限らず、裁断機能に加えて製本、パンチ穴開け等の他の後処理機能も併せ持つ多機能な後処理装置であってもよい。
図1のシステムでは、テンプレート作成者端末100及びテンプレートユーザ端末300は、ローカルエリアネットワーク又はインターネット等のネットワーク700を介してテンプレート管理装置200、カットマーク付加装置400及び印刷装置500に接続されており、ネットワーク経由でそれら装置200、400及び500に対してサービスを要求することができる。裁断装置600は、印刷装置500の近傍に設置される。
次に、図2を参照して、テンプレート管理装置200の機能構成の一例を説明する。図2に示すように、テンプレート管理装置200は、管理要求受付部202、テンプレート管理部204、テンプレート格納部206、ユーザ要求処理部208、文書管理部210、文書格納部212、差替画像管理部214、差替画像格納部216、挿入処理部218を有する。
管理要求受付部202は、テンプレート作成者からのテンプレートの新規登録、削除、既存テンプレートの編集等の管理操作要求を受け付ける。
テンプレート管理部204は、テンプレートの管理を行う手段であり、例えば管理要求受付部202が受け付けた要求に従い、テンプレート格納部206に新規のテンプレートを登録したり、テンプレート格納部206内の既存のテンプレートの編集や削除を行ったりする。
テンプレート格納部206は、1以上のテンプレート800を格納している。格納されるテンプレート800は、裁断装置600の機種に依存しないもの、逆に言えば、裁断装置600のすべての機種に対して共通に用いられるものである。テンプレート800は、裁断されることを考慮して、裁断基準情報802と関連付けて格納されている。裁断基準情報802は、裁断の基準となる情報であり、印刷装置で印刷されたページのうち裁断後に残る領域(「仕上がり領域」と呼ぶ)を規定する情報を含む。後で詳しく説明するが、カットマーク付加装置400は、裁断基準情報802に示される仕上がり領域に対してカットマークを相対的に位置決めして付加する。
図3〜図6に、テンプレート800と裁断基準情報802の具体例を示す。
図3及び図4は、裁断後の1枚の仕上がり領域(印刷対象)の印刷イメージをテンプレートとして定義する方式(「仕上がり定義方式」と呼ぶ)で定義したテンプレートの例である。言い換えれば、この方式では、印刷対象の文書データが表す1つのページ(論理ページ)を1つのテンプレートとして規定する。図3は、この方式で定義されたテンプレート800の外形を説明するためのものであり、図4は、この方式のテンプレート800に関連付けられる裁断基準情報802の一例である。
図3に示すように、仕上がり定義方式のテンプレート800の外形は長方形810であり、この長方形810の内部が裁断後の仕上がり品(言い換えれば、印刷対象)の領域である。すなわち、このテンプレート800を用いた文書の印刷結果は、長方形810の外周の辺に沿って裁断(カット)されることになる。テンプレート800の中には、固定的な背景等の画像や、ユーザがテキストや画像を差し込める可変部分が含まれているが、図3では煩雑さを避けるためにそれらの図示は省略する。テンプレート800の座標系は、長方形810の左上の頂点が原点、その原点からみて右方向がX軸の正の方向、下方向がY軸の正の方向と定義される。
図4に例示する裁断基準情報802は、図3に示した長方形810(仕上がり領域)の左上、右上及び右下の3つの頂点の座標を、カット基準点1〜3の情報として含んでいる。カット基準点1が左上の頂点(原点)であり、カット基準点3が右下の頂点である。これら3つのカット基準点1〜3により、長方形810の2つの辺が決まり、ひいては長方形810の範囲が決まる。言い換えれば、カット基準点1〜3は、裁断(カット)後の仕上がり領域(長方形810)を規定する基準点である。なお、仕上がり領域の長方形810が、図3の例のように印刷される用紙の縦横の辺に平行な辺から構成される場合には、長方形810の対角線上の2頂点であるカット基準点1と3の座標が決まればその長方形810が決定されるので、このような場合のみを想定すれば足りるのならばカット基準点2の座標は省略してもよい。
裁断基準情報802には、カット基準点1〜3の項目の他に、当該テンプレート内での面付け内容を示す4つの項目である面付け情報1〜4を含む。面付け情報1は、当該テンプレートを用いた文書が印刷される用紙のサイズを示し、面付け情報2はその用紙に対して面付けされる面数を示す。面付け情報3及び4は、面付けされる個々の長方形のイメージ同士のX方向及びY方向についての間隔(余白)を示す。図3に示す仕上がり定義方式のテンプレート800の場合、テンプレート800は単一の仕上がり領域のイメージを示し、複数のイメージ(仕上がり領域)が面付けされたイメージを示すものではないので、これに対応する図4の裁断基準情報802では、面付け情報1〜4の値は「無し」となっている。
図3及び図4に示すテンプレートを用いて作成された文書は、カットマーク付加装置400にて面付けすることもできる。もちろん、面付けせずに単にカットマークのみを付加することも可能である。
図5及び図6は、裁断前の面付けされた状態の印刷イメージをテンプレートとして定義する方式(「面付け状態定義方式」と呼ぶ)で定義されたテンプレートの例を示す。図5は、この方式で定義されたテンプレート800の概要を説明するためのものであり、図6は、この方式のテンプレート800に関連付けられる裁断基準情報802の一例である。
図5に示すテンプレート800は、印刷対象のイメージを10個、5行2列のマトリクス状に配列して、用紙1ページに面付けした状態を表している。テンプレート内に配列された10個の領域820は、それぞれ裁断後に仕上がり品となる。図5のテンプレート800は、例えば名刺印刷に用いられる(用紙1枚に10枚の名刺を一括して印刷し、裁断して10枚の名刺を得る)。テンプレート800の座標系は、このテンプレートをカット(裁断)時の用紙の走行方向を上にして見たときの当該テンプレートの左上の頂点が原点、その原点からみて右方向がX軸の正の方向、下方向がY軸の正の方向と定義される。テンプレートの原点は、このテンプレートが印刷される用紙の原点に位置合わせされる。図5のテンプレート800に説明のために示されている開始オフセットX及びYは、それぞれ、用紙の左端及び上端の辺からみた余白(マージン)の最小値である。
面付け状態定義方式のテンプレート(図5)の場合、そのテンプレート上の複数の領域820のうち、そのテンプレートをカット(裁断)時の用紙の走行方向を上にして見たときに最も上かつ最も左に位置する領域820が裁断の基準となる。この最上かつ最左の長方形の領域820の左上、右上、及び右下の3点の座標が、カット基準点1〜3の値として裁断基準情報802(図6参照)に組み込まれる。図示例では、カット基準点1は、用紙の原点からX軸及びY軸の方向にそれぞれ開始オフセットX及びYだけシフトした位置に設定されている。
図5のテンプレート800に対応する裁断基準情報802(図6)は、そのカット基準点1〜3の座標に加え、面付け情報1〜4の値を含んでいる。面付け情報1はこのテンプレートを印刷すべき用紙のサイズを示す情報であり、図示例ではA4サイズとなっている。面付け情報2は、そのテンプレートに面付けされている面の数を示す情報であり、図示例では10面となっている。面付け情報3及び4は、隣り合う領域820同士の間のX方向及びX方向及びY方向についての余白の幅を示し、図示例ではX方向の余白が10mm、Y方向の余白が3mmである。
カットマークの付加とは直接関係はないが、図5に例示する面付け状態定義方式のテンプレート800は、内部の各領域820に対して同じ文書(例えば同一人の名刺画像を表す文書データ)を割り付けるものであってもよいし、各領域820に対して別々の文書(例えば宛先毎にカスタマイズしたメッセージを含んだダイレクトメールはがき)を割り付けるものであってもよい。
なお、図3及び図4に例示したテンプレートは、図5及び図6に例示したテンプレート中の個々の領域820と同じサイズである。したがって、図3及び図4のテンプレートから作成した文書を、図5及び図6のテンプレートと同じ開始オフセットX,Y、同じ面数(10面付け)、同じX方向及びY方向の余白で面付けしたとすると、図5及び図6のテンプレートを用いた文書と同じ面付け結果が得られることとなる。
テンプレート800と裁断基準情報802との関連づけの仕方には、様々な態様が考えられる。例えばテンプレート800がPDF(Portable Document Format)形式のファイルである場合、PDFでは文書ファイルに対してユーザが自由に定義したカスタムプロパティの追加を認めているので、テンプレート800のPDFファイルに対して裁断基準情報802をカスタムプロパティとして追加すればよい。このカスタムプロパティには、例えば図4や図6に示した裁断基準情報802の「カット基準点1」等の属性毎に、その属性の属性名と値とのペアを記述すればよい。PDF以外でも、ファイル内のプロパティ情報にユーザ定義の属性項目を持たせることができるファイル形式のテンプレート800を用いる場合には、同様のことが可能である。
また別の例として、テンプレート800がPostScript(登録商標)等のコメント記入が可能な言語で記述されている場合は、裁断基準情報802をコメントとしてテンプレート800に持たせておけばよい。
テンプレート800が、ユーザ定義のプロパティの追加を認めないファイル形式で、かつ、コメントを記述できない言語で記述されている場合には、ジョブチケット等の(テンプレート800から見て)外部のファイルに裁断基準情報802を持たせ、その外部ファイルをテンプレート800に関連付けておく方式を用いればよい。この関連づけは、外部ファイルに対してテンプレート800の識別情報を持たせる(あるいはその逆)等といった、従来のジョブチケットとジョブデータ(ページ記述言語で記述された印刷データ)との関連付けの仕方を用いればよい。テンプレート800を用いて作成した印刷対象文書にカットマーク付加装置400でカットマークを付加する場合には、そのテンプレート800に関連付けられた外部ファイルをその印刷対象文書に対応づけてカットマーク付加装置400に入力すればよい。
図2の説明に戻る。ユーザ要求処理部208は、テンプレートユーザ端末300を操作するユーザからの処理要求を受け付け、その処理要求に応じた処理を実行するために、テンプレート管理部204、文書管理部210、差替画像管理部214、挿入処理部218を制御する。ユーザ要求処理部208が受け付ける処理要求には、使用するテンプレート800の選択や、選択したテンプレート800内の可変部分に対するテキストや差替用画像の入力等の要求がある。
文書管理部210は、ユーザがテンプレート800を利用して作成した印刷対象の文書データを管理する。この印刷対象の文書は、文書格納部212に格納される。格納された文書には、その文書を作成したユーザが設定したアクセス制御情報が関連付けられ、そのアクセス制御情報にてアクセスが許可されるユーザのみが、その文書に対して、許可される操作のみを実行できる。ユーザは、文書格納部212に格納された、過去に作成した印刷対象の文書に対して新たに編集を加え、新しいバージョンの文書を作成することもできる。
差替画像管理部214は、テンプレート800内の可変部分に対して挿入される画像(差替画像と呼ぶ)のデータを管理する。差替画像のデータは差替画像格納部216に格納される。ユーザがテンプレート管理装置200に対して新たに差替画像を入力すると、その差替画像は差替画像管理部214により差替画像格納部216に保存される。また、ユーザは、差替画像格納部216に格納された、自分がアクセス権を持つ差替画像から選んだ画像を、自分が選んだテンプレート800の可変部分に挿入することもできる。
挿入処理部218は、テンプレート800の可変部分に対して、ユーザが入力したテキストやユーザが選んだ差替画像を挿入する等の編集を行うことで、印刷対象の文書を作成する。作成された印刷対象文書は、文書管理部210に送られ、文書格納部212に格納される。また、格納された文書は、ユーザからのダウンロード要求に応じ、そのユーザの端末(テンプレートユーザ端末300)に送信される。
このようにテンプレート800から作成された印刷対象の文書は、そのテンプレート800に関連付けられていた裁断基準情報802との関連づけを維持したままである。例えば、テンプレート800にカスタムプロパティやコメントの形で含まれる裁断基準情報802は、そのテンプレート800を編集して作成した印刷対象の文書にも引き継がれる。また、裁断基準情報802をテンプレート800に関連付けられた外部ファイルとして実装する方式では、テンプレート800を編集して作成した印刷対象の文書に対してその外部ファイルを関連付けた状態で文書格納部212に格納したり、関連付けた状態でユーザ提供したりすればよい。
次に、図7を参照して、カットマーク付加装置400の機能構成の例を説明する。カットマーク付加装置400は、管理要求受付部402、プロファイル管理部404、プロファイル格納部406、ユーザ要求処理部408、カットマーク合成部410及び面付け処理部412を有する。
管理要求受付部402は、システム管理者等の権限を持つユーザから、カットマーク付加装置400に対する管理要求を受け付ける。受け付ける管理要求には、例えば、裁断装置600の機種毎のプロファイル情報の登録や更新等の要求がある。プロファイル情報の登録や更新の要求を受け取ると、管理要求受付部402は、その要求をプロファイル管理部404に送る。
プロファイル管理部404は、ユーザからの要求に応じて裁断装置600の機種毎のプロファイル情報をプロファイル格納部406に新規登録したり、登録済みのプロファイル情報を更新したりする。
プロファイル格納部406は、裁断装置600の機種に対応づけられたプロファイル情報を格納している。プロファイル情報には、対応する機種の裁断装置600の、裁断機能に関する各種の属性情報が含まれる。
図8を参照して、プロファイル情報の例を説明する。図8に例示するプロファイル情報の形式では、裁断装置600の機種と、その裁断装置600が実行可能な裁断方式(カットタイプと呼ぶ)との組み合わせ毎に1つのプロファイル情報が用意される。図8には、1つのプロファイル情報に含まれる各属性情報の属性名、その属性情報の意味、及びその属性情報の値の例を示している。
図8の例において、「機種コード」は、当該プロファイル情報に対応する裁断装置600の機種を特定する情報であり、その機種を表す特定の文字列(図示例では「FX-14K」)を値として持つ。「カットタイプ」は、その機種がサポートしている裁断方式(カットタイプ)のうち、当該プロファイル情報が対象としている裁断方式の呼称を表す文字列を値として持つ。この呼称は、その機種に依存したものである。
カットタイプは、裁断対象の印刷物の面付けの面数に対応する。例えば、面数10面で面付けされた用紙を裁断するためのカットタイプは、その用紙からそれら10個の面を切り出すことができる。ある機種は、面数が2面、4面、10面の3種類の面付け方式に対応するカットタイプをサポートし、別の機種は2面、4面の2種類の面付け方式に対応するカットタイプをサポートしているというように、サポートするカットタイプは裁断装置の機種に依存する。また、同じ面数の面付けを裁断するカットタイプをサポートする機種同士であっても、想定する面付けの仕方(例えば余白の幅)が機種毎に異なる場合もある。例えば、ある機種は10面付けの10個の面が互いに隣接して2×5のマトリクス状に並んでいることを想定した裁断を行うのに対し、別の機種は隣り合う面同士が縦横にそれぞれあらかじめ定められた幅の余白を開けて2×5のマトリクス状に配列されていることを想定した裁断を行う(すなわち前者とは裁断の回数や位置が異なる)、といった具合である。
図8のプロファイル情報のうち、「マーク連番」は、図9に例示するように1つのカットタイプに対して複数のカットマークの組合せを用いる場合の、何番目のカットマークかを示す連番の番号である。図9の例では、裁断のためにカットマーク1とカットマーク2の2つが用いられる。カットマーク1は裁断の基準位置(特にY軸方向)を示し、カットマーク2は、裁断のための位置合わせの中央線を示す。裁断装置600は、2列に面付けされた左右の面の間の余白の中央がこのカットマーク2の示す線上にあると想定して裁断を行う。
図8の「マーク連番」の下に続く「カットマークオフセット−X」、「カットマークオフセット−Y」、「カットマークX方向幅」、「カットマークY方向幅」の4つの属性が、当該「マーク連番(=1)」のカットマークの内容を規定する。図示は省略したが、当該カットタイプが2つのカットマークを用いる場合には、「マーク連番=1」に対応するそれら4つの属性の後に、次の「マーク連番=2」と、これに対応する「カットマークオフセット−X」、「カットマークオフセット−Y」、「カットマークX方向幅」、「カットマークY方向幅」の4つの属性の値が続く。このように複数のカットマークを用いるカットタイプの場合、プロファイル情報内には、用いるカットマークの数だけ、「カットマーク連番」、「カットマークオフセット−X」、「カットマークオフセット−Y」、「カットマークX方向幅」、「カットマークY方向幅」の属性が記述される。
「カットマークオフセット−X」及び「カットマークオフセット−Y」は、文書上で当該カットマークを配置する位置の、裁断基準情報802内の「カット基準点1」に対するX軸方向及びY軸方向のオフセット値である。すなわち、これらの属性は、カットマークの配置位置を、「カット基準点1」に対する相対位置の形で表現している。なお、ここでいうカットマークを配置する位置は、当該カットマークの基準点(例えば長方形のカットマークの場合、その長方形の左上の頂点)の位置である。
「カットマークX方向幅」及び「カットマークY方向幅」は、当該カットマークのX軸方向及びY軸方向についての幅をそれぞれ示す。この例では、カットマークは黒塗りの長方形であり、「カットマークX方向幅」及び「カットマークY方向幅」によりそのカットマークの具体的な形状が規定されている。
「カットマークオフセット−X」及び「カットマークオフセット−Y」、並びに「カットマークX方向幅」及び「カットマークY方向幅」の属性群により規定されるカットマークの例を図10に示す。この例は、図8に例示したプロファイル情報におけるそれら各属性の数値に従って規定されるカットマークを示している。
「余白X」及び「余白Y」は、当該機種が当該カットタイプについて想定している、面付けされた面同士のX軸及びY軸方向の余白の幅である。「用紙」は、当該機種が当該カットタイプを適用する用紙のサイズであり、「面数」は当該カットタイプに対応する面付けの面数である。
「開始オフセットX」及び「開始オフセットY」は、用紙の左端及び上端の辺からみた余白(マージン)の最小値である。当該機種の裁断装置600は、用紙端からこれらオフセットの幅だけ内側に入った位置に最左、最上の面が面付けされていると想定して裁断を行う。
システム管理者は、組織内に設置された利用可能な裁断装置600の各機種と、それら各機種がサポートしているカットタイプとの組み合わせ毎に、このようなプロファイル情報を用意し、カットマーク付加装置400に登録する。
図7の説明に戻る。ユーザ要求処理部408は、テンプレートユーザ端末300を操作するユーザからの処理要求を受け付け、その処理要求に応じた処理を実行するために、プロファイル管理部404、カットマーク合成部410、及び面付け処理部412を制御する。ユーザ要求処理部208が受け付ける処理要求には、印刷対象の文書と、処理内容の指示とが含まれる。印刷対象の文書には、裁断基準情報が関連付けられている(例えばその文書内に含まれる)。また、処理内容の指示には、面付けの要否、使用する裁断装置600の機種を特定する情報、及びカットタイプを特定する情報が含まれる。機種を特定する情報は、機種コードそのものであってもよいし、使用する裁断装置600の識別情報であってもよい(この場合、識別情報から機種コードを検索するための情報を用意しておけばよい)。また、印刷装置500に接続され、印刷装置の印刷結果が自動的に投入される裁断装置600が使用される場合、出力先として指定された印刷装置500の識別情報からその裁断装置600を特定し、その裁断装置600の機種を特定するようにしてもよい。図3に例示した仕上がり定義方式のテンプレートをもとに作成した文書の場合、処理内容の指示では面付けが「必要」と指定される。一方、図5に例示した面付け状態定義方式のテンプレートをもとに作成した文書の場合、処理内容の指示では面付けが「不要」と指定される。
カットマーク合成部410は、入力された印刷対象の文書データに関連付けられている裁断基準情報と、処理内容の指示に示される機種及びカットタイプの組合せに対応するプロファイル情報(図8参照)とに基づいてカットマークを生成し、その文書データと合成する。
この処理では、文書上でのカットマークの配置位置を、裁断基準情報が示す裁断の基準点(図3、図5の例の「カット基準点1」)の位置(座標)と、そのプロファイル情報に示される「カットマークオフセット−X」及び「カットマークオフセット−Y」とから求める。すなわち、面付け状態定義方式のテンプレート(図5及び図6参照)を用いた文書の場合、裁断基準情報に含まれる「カット基準点1」のX座標及びY座標から、それぞれ「カットマークオフセット−X」及び「カットマークオフセット−Y」だけシフトした位置を、カットマークの配置位置とする。カットマークの配置位置は、そのカットマークの基準点(例えば左上の頂点)を配置する位置である。また、仕上がり定義方式のテンプレート(図3及び図4参照)を用いた文書の場合、その文書の「カット基準点1」を、用紙の上端及び左端から、プロファイル情報の「開始オフセットX」及び「開始オフセットY」だけそれぞれシフトした位置に合わせて面付けが行われる(詳細は後述の面付け処理部412の説明を参照)。したがって、その面付け後の「カット基準点1」の座標(すなわちX座標が「開始オフセットX」、Y座標が「開始オフセットY」)から「カットマークオフセット−X」及び「カットマークオフセット−Y」だけシフトした位置を、カットマークの配置位置とすればよい。
また、カットマーク合成部410は、プロファイル情報に示される「カットマークX方向幅」及び「カットマークY方向幅」から、カットマークの長方形の形状を特定し、その形状を黒塗りしたカットマークを表す画像データを生成する。カットマークを、入力された印刷対象の文書データそのものと合成する場合には、ここで生成するカットマークのデータ形式は、その文書データのデータ形式と同じもの(例えばPDFやPostScript)でよい。また、その印刷対象の文書データを別形式(例えば中間データ形式やビットマップ形式)に変換したのちに、カットマークと合成する場合は、ここで生成するカットマークのデータ形式は、その文書データのその変換後のデータ形式としてもよい。
そして、カットマーク合成部410は、このように生成したカットマークの画像データを、印刷対象の文書データ(又はその変換結果)上の、求めた配置位置に合成する。
面付け処理部412は、ユーザ要求処理部408からの指示に応じて、印刷対象の文書データを面付けする。面付け処理部412が面付けを行うのは、ユーザ要求処理部408が受け付けた処理内容の指示が、面付けが必要との旨を示している場合である。この場合、ユーザ要求処理部408内のプロファイル取得部409が、その処理内容の指示に含まれる裁断装置600の機種を特定する情報とカットタイプの情報の組に対応するプロファイル情報をプロファイル管理部404に要求する。プロファイル管理部404は、要求されたプロファイル情報をプロファイル格納部406から取り出し、プロファイル取得部409に送信する。ユーザ要求処理部408は、このようにして取得されたプロファイル情報と印刷対象の文書データとを面付け処理部412に渡し、面付け処理を指示する。面付け処理部412は、そのプロファイル情報(図8参照)が示す「用紙」のサイズ、面付けの「面数」、X及びY方向の「余白」、並びにX及びY方向の「開始オフセット」に従い、その文書データを面付けする。例えば、図8に指定されたプロファイル情報が与えられた場合、面付け処理部412は、A4サイズの文書画像領域を設定し、その文書画像領域内の左上の頂点から右に9mm、下に11mm移動した点に10面のうちの最初の面の左上頂点を位置合わせし、隣り合う面同士の横及び縦方向の間隔がそれぞれ10mm及び3mmとなるようその文書データが示すページを10面、面付けする。
次に図11を参照して、ユーザがテンプレートを利用して印刷対象の文書を作成する際のテンプレート管理装置200の処理手順の例を説明する。
この手順では、テンプレート管理装置200のユーザ要求処理部208が、テンプレートユーザ端末300を操作するユーザから、テンプレートを用いて文書を作成する旨の要求を受け付ける(S10)ことにより開始する。この要求に応じ、ユーザ要求処理部208はテンプレート管理部204にテンプレートの一覧を要求し、テンプレート管理部204はテンプレート格納部206に格納されているテンプレートの一覧を作成し、ユーザ要求処理部208に返す。ユーザ要求処理部208は、そのテンプレート一覧を、要求元のテンプレートユーザ端末300に返す(S12)。テンプレートユーザ端末300は、そのテンプレート一覧を画面に表示し、ユーザはその一覧の中から、使用するテンプレートを選択する(S14)。これにより、ユーザが選択したテンプレートを特定する情報がユーザ要求処理部208に送られる。この情報を受け取ったユーザ要求処理部208は、その情報が示すテンプレートをテンプレート管理部204から取得し、メモリ上にそのテンプレートのコピーを作成する(S16)。このコピーがユーザによる編集の対象となる。ユーザ要求処理部208は、その編集対象の文書の画像を表示した編集用の画面(例えばウェブページ)をテンプレートユーザ端末300に提供する。
ユーザは、その編集用の画面上で、その文書に対して編集を行う(S18)。この編集は、その文書(テンプレート)内の可変部分(編集を許可された部分)のコンテンツ(テキストや画像)を、ユーザが希望するものに差し替えることで行われる。ここで、面付け状態定義方式のテンプレート(図5参照)を用いる場合は、テンプレート内の個々の面に対して個別に編集を加えることも可能であるし、テンプレート内のどれか1つの面のみに対して編集を加え、残りの面にその編集結果をコピーすることも可能である。
このようなユーザの編集操作はユーザ要求処理部208に伝達される。ユーザ要求処理部208はその操作に応じてメモリ上の文書(テンプレートのコピー)にその編集操作を加え、編集結果の文書を表すプレビュー画像をテンプレートユーザ端末300に提供する(S20)。ユーザは、そのプレビュー画像で編集結果を確認し、更に編集が必要と判断した場合に、更なる編集操作を行う。また、希望する編集結果が得られたと判断した場合には、ユーザは確認操作を行う。確認操作がなされた場合、ユーザ要求処理部208は、文書の編集を完了し、その編集結果を表す文書ファイルを作成し、その文書ファイルに対して元のテンプレートに対応する裁断基準情報802を関連付ける(S24)。作成した文書ファイルは、その裁断基準情報802と関連付けた状態で、文書格納部212に格納してもよい。またユーザは、その文書ファイルとこれに関連付けられた裁断基準情報とをテンプレートユーザ端末300にダウンロードする(S26)。
次に、図12を参照して、カットマーク付加装置400の処理手順の一例を説明する。
この処理手順は、カットマーク付加装置400のユーザ要求処理部408がテンプレートユーザ端末300を操作するユーザからカットマーク付加要求を受け付ける(S30)ことにより開始する。この要求を受け付けたユーザ要求処理部408は、印刷対象の文書と処理内容の指示の入力をテンプレートユーザ端末300に要求する。この要求に応じて、ユーザが印刷対象の文書(テンプレート管理装置200を用いて作成したもの)を指定し、処理内容の指示を入力する。指定された印刷対象の文書には裁断基準情報802が関連付けられている。また入力される処理内容の指示には、カットマーク付加装置400に面付け処理を実行させるか否かの指定、使用する裁断装置600の機種を特定する情報、及びカットタイプを特定する情報が含まれる。印刷対象の文書が仕上がり定義方式(図3参照)のテンプレートを用いて作成されている場合、ユーザは、この指示のために、カットマーク付加装置400で面付けを行うか否かを選択する。一方、印刷対象の文書が面付け状態定義方式(図5参照)のテンプレートを用いて作成されている場合には、カットマーク付加装置400で面付けを実行しないことが自動選択される。
ユーザ要求処理部408は、これらユーザが入力した文書、指示をテンプレートユーザ端末300から取得する(S32)。次にユーザ要求処理部408は、入力された指示に含まれる裁断装置の機種及びカットタイプを特定する情報をプロファイル管理部404に渡し、その機種とカットタイプとの組合せに対応するプロファイル情報がプロファイル格納部406内に存在するかどうかを問い合わせる(S34)。ここで、その機種とカットタイプの組合せに対応するプロファイル情報が存在しない場合(S34の判定結果がNo)は、エラーとして処理を中断する。その機種とカットタイプの組合せに対応するプロファイル情報が存在する場合は、ユーザ要求処理部408は、プロファイル管理部404からそのプロファイル情報を取得する(S36)。
次にユーザ要求処理部408は、ユーザからの処理指示に、カットマーク付加装置400での面付け処理が必要と指定されているか否かを判定する(S38)。必要と指定されていると判定した場合は、ユーザ要求処理部408は、S32で取得した印刷対象の文書とS36で取得したプロファイル情報とを面付け処理部412に渡し、面付け処理を実行させる。面付け処理部412は、上で説明したように、プロファイル情報に従ってその文書を面付けし(S40)、S44に進む。
S38で面付け処理が不要と判定した場合は、ユーザ要求処理部408は、S32で取得した印刷対象の文書に関連付けられた裁断基準情報と、S36で取得したプロファイル情報とに互換性があるか、すなわちそれら2つの情報が互いに整合しているか、を判定する(S42)。この互換性の判定では、裁断基準情報(図6参照)の「カット基準点1」のX及びY座標、「面付け情報1」(用紙サイズ)、「面付け情報2」(面数)、「面付け情報3」(余白X)、「面付け情報4」(余白Y)が、プロファイル情報(図8参照)の「開始オフセットX」及び「開始オフセットY」、「用紙」、「面数」、「余白X」、「余白Y」にそれぞれ一致しているかどうかを調べる。S42の判定結果は、それらすべてが一致していればYesとなり、1つでも一致しないものがあればNoとなる。S42の判定結果がNoの場合、印刷対象の文書の面付け状態が、ユーザの指定した機種及びカットタイプの組に合っていないということなので処理を中断し、ユーザにエラーの旨を通知する。S42の判定結果がYesの場合は、処理はS44に進む。
S44にて、ユーザ要求処理部408は、面付け結果の文書データ(テンプレート管理装置200で面付けされた印刷対象の文書そのもの、又はS42での面付け結果)とプロファイル情報とをカットマーク合成部410に渡し、その文書データに対するカットマークの合成を指示する。これに応じ、カットマーク合成部410は、上述のようにプロファイル情報内の「カットマークオフセット−X」、「カットマークオフセット−Y」、「カットマークX方向幅」、「カットマークY方向幅」に従ってカットマークを生成し、その文書データ上に合成する(S44)。カットマーク合成部410は、S44の後、プロファイル情報内に次の「マーク連番」があるかどうかを判定し(S46)、あると判定した場合には、次の「マーク連番」に対応するカットマークを規定する属性群(「カットマークオフセット−X」、「カットマークオフセット−Y」、「カットマークX方向幅」、「カットマークY方向幅」)をプロファイル情報から読み出す(S48)。そして、読み出した属性群が表すカットマークを更に文書データに合成する(S44)。以上のS44〜S48のループを、プロファイル情報内に含まれるすべての「マーク連番」について繰り返す。この繰り返しの結果、S46の判定結果がNoとなると、指定された機種及びカットタイプの組合せに対応するカットマーク群の合成が完了する。ユーザ要求処理部408は、その合成の結果生成されたカットマーク付加済みの文書データをテンプレートユーザ端末300に返す(S50)。
ユーザは、S50で受け取った文書データを印刷装置500に送って印刷し、その結果得られた印刷結果を裁断装置600(カットマーク付加装置400に送った指示で指定した機種のもの)により裁断する。
以上に説明したように本実施形態のシステムでは、テンプレートは使用する裁断装置600の機種によらず共通とし、機種に依存するカットマークの形状や配置位置はその機種に対応するプロファイル情報に従って決める。これにより、図13に示すように、同じテンプレートを用いた文書でも、機種Aの裁断装置を用いる場合には合成例810のように文書内の上側中央の2つの面の間にカットマーク812を合成した合成結果が、機種Bの裁断装置を用いる場合には合成例820のように文書内の左上の面の上に横長のカットマーク822を合成した合成結果が、機種Cの裁断装置を用いる場合には合成例830のように文書の上側中央の2つの面の上に横長のカットマーク832を合成した合成結果が、それぞれ得られる。
以上に説明した実施の形態はあくまで一例に過ぎない。本発明の技術的思想の範囲内で様々な変更が可能である。
図1の実施形態では、テンプレート管理装置200とカットマーク付加装置400とが別々の装置として構成されていたが、これら両者を1つのコンピュータ上に構築してもよい。またこれに限らず、システム構成の自由度は高い。例えば、カットマーク付加装置400の機能をテンプレートユーザ端末300に内蔵してもよいし、印刷装置500に持たせてもよい。また、テンプレート管理装置200は、図2に示した要素のうち管理要求受付部202、テンプレート管理部204、及びテンプレート格納部206のみを備えるものとし、ユーザ要求処理部208から挿入処理部218までの要素は別の装置(この別の装置はテンプレートユーザ端末300であってもよい)に設けてもよい。また、図7に示すカットマーク付加装置400の要素のうち管理要求受付部402、プロファイル管理部404及びプロファイル格納部406の3つと、ユーザ要求処理部408、カットマーク合成部410及び面付け処理部412の3つとをそれぞれ別々の装置として構成してもよい。裁断装置600がネットワーク700に接続されている場合、当該裁断装置600の機種がサポートしているカットタイプ毎のプロファイル情報を当該裁断装置600自身に保持させ、カットマーク付加装置400のユーザ要求処理部408がネットワーク700経由で裁断装置600からそれらプロファイル情報を取得するようにしてもよい。この場合、カットマーク付加装置400内に管理要求受付部402からプロファイル格納部406を設ける必要はない。
以上に例示したテンプレート管理装置200及びカットマーク付加装置400は、例えば、汎用のコンピュータに当該装置の各機能モジュールの処理を表すプログラムを実行させることにより実現してもよい。ここで言うコンピュータは、例えば、ハードウエアとして、CPU等のマイクロプロセッサ、ランダムアクセスメモリ(RAM)およびリードオンリメモリ(ROM)等のメモリ(一次記憶)、HDD(ハードディスクドライブ)やSSD(ソリッドステートドライブ)、フラッシュメモリ等の二次記憶を制御する二次記憶コントローラ、各種I/O(入出力)インタフェース、無線又は有線のネットワークとの接続のための制御を行うネットワークインタフェース等が、たとえばバスを介して接続された回路構成を有する。また、そのバスに対し、例えばI/Oインタフェース経由で、CDやDVD、ブルーレイディスクなどの可搬型ディスク記録媒体に対する読み取り及び/又は書き込みのためのディスクドライブ、フラッシュメモリなどの各種規格の可搬型の不揮発性記録媒体に対する読み取り及び/又は書き込みのためのメモリリーダライタ、などが接続されてもよい。上に例示した各機能モジュールの処理内容が記述されたプログラムがCDやDVD等の記録媒体を経由して、又はネットワーク等の通信手段経由で、フラッシュメモリ等の二次記憶装置に保存され、コンピュータにインストールされる。二次記憶装置に記憶されたプログラムがRAMに読み出されCPU等のマイクロプロセッサにより実行されることにより、上に例示した機能モジュール群が実現される。