JP2012181776A - 印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システム - Google Patents

Abstract

【課題】間違って行われた可能性の高い後処理の印刷設定の変更に警告を行うことができる印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システムを提供することを課題とする。
【解決手段】コンピュータ１２を、印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段４１、受け付けた印刷ジョブに設定される印刷設定の変更をユーザから受け付ける印刷設定変更受付手段４４、印刷ジョブが前工程で設定された面付設定を特定する特定手段４７、特定された面付設定に応じて、印刷設定の変更に警告を行う警告手段４８、として機能させる印刷管理プログラムにより上記課題を解決する。
【選択図】図３

Description

本発明は、印刷ジョブを管理する印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システムに関する。

顧客より印刷物（カタログ、広告等）を受け取り、印刷物から顧客が希望する印刷出力物を生成し、印刷出力物を顧客に納品することで報酬を得る商業印刷業界では、印刷物の受け取りから納品に至るまで、複数の工程を踏んで作業を行っている。印刷物の受け取りから納品に至るまでの工程としては、顧客からの印刷物の入稿、印刷出力物の印刷条件の受付、色修正、レイアウト修正、綴じ位置修正といったプリプレス作業、顧客のプリプレス結果確認の為のプルーフプリント、印刷作業や印刷後の印刷とじ、圧着といった後工程作業、印刷出力物の顧客への納品といったものがあった。なお、印刷物の受け取りから納品に至るまでの工程は、顧客の要望する印刷出力物の印刷条件に伴い増減が発生する。

従来の商業印刷業界では、顧客から大量印刷を行う印刷物の受注が多く、前述した工程で印刷出力物の量産に対応していた。また、大量印刷を行う印刷物は、顧客からの印刷出力物の印刷条件が固定化されるケースが多かった。したがって、従来の商業印刷業界では決定した一つの印刷条件で大量印刷を行い、ロットの印刷終了後、印刷条件を変更し再び大量印刷を行うといった印刷サイクルで、顧客の要望する印刷出力物を生成していた。

この印刷サイクルにおいて、前述した複数の工程は印刷条件が変更になった場合に発生することが多かった。したがって、印刷条件に変更が無い場合、商業印刷業者は同一の工程での連続印刷が可能であり、効率的な大量印刷作業を行うことができた。

近年、商業印刷業界にはＰＯＤ（Print On Demand ）と呼ばれる、比較的小ロットの印刷物を短納期で顧客に納品するといったＰＯＤ市場が出現している。ＰＯＤ市場では複数の顧客からの受注が発生することが多い。結果としてＰＯＤ市場では商業印刷業者に入稿される印刷物や、印刷出力物の印刷条件などが多岐にわたることが多い。

併せて、近年は印刷物のデジタル化が進み、コンピュータを使用した印刷物生成の為の制御がなされるようになった。例えば印刷物を、ネットワークを介して電子データとして入稿したり、前述した複数の工程を制御したりするワークフローといった技術が現れるようになった。例えば、前述したワークフローでは前述した複数の工程での印刷動作をＪＤＦ（Job Definition Format ）と呼ばれるジョブチケットで定義し、印刷システムで印刷動作を制御しているものもある。

このような印刷環境の変化に伴い、商業印刷業者は受注した印刷物を生成する為に印刷システムのコンピュータ化を進めてきた。一方で、商業印刷業者は顧客からの多岐にわたる印刷出力物の印刷条件などに対応できる印刷システムの構築が併せて必要となってきている。さらに、顧客の要望である多岐にわたる印刷出力物を生成する為に、複数のプリンタ装置やデバイス（周辺）装置の導入といったシステム面の対応や、前述した複数の工程の比較的短いサイクルでの変更といった作業工程面での対応も必要となってきた。

商業印刷業者は、前述したような対応が必要となってきたが、利益を産み出す為に更なる業務効率の向上が必要となってくる。業務効率の向上に繋がる施策として、作業の簡素化が一つにある。

プロダクションプリンティング（ＰＰ）事業では前処理（プリプレス工程）として複数のアプリケーションやＤＦＥ（Digital Front End ）での面付け処理、印刷設定処理が行われている。印刷設定のなかでもフィニッシャ（Finisher）処理はステープル、パンチ以外にも多彩な折り片や裁断など、複合機（ＭＦＰ）に比べて設定項目が多い。

フィニッシャ処理を行う後処理（フィニッシング）装置をジョブチケット等で事前に指定することは従来から行われていた。また、後処理装置が事前に指定された印刷ジョブであっても、作業者自身の判断に基づいて任意に選択した後処理装置を用いて好適に実施させることにより、使用可能な状態の後処理装置を活用したオペレーションを好適に行う技術は従来から知られている（例えば特許文献１参照）。

ＰＰ事業では、オフラインの後処理装置で行うフィニッシャ処理を考慮して、例えば前処理で週刊誌の面付け処理をしている場合であっても、印刷設定からステープル処理を解除する（外す）こと等を認めなければならない。しかし、左１点や右２点のステープル処理やパンチ処理などの面付け処理と矛盾するフィニッシャ処理への印刷設定の変更は作業者によって意識的に行われたものなのか、間違って行われたものなのか判断できない。ＰＰ事業においては、面付け処理と矛盾するフィニッシャ処理を意識的に行うこともあり得るため、単純に印刷設定の変更を禁則しても意味がないという問題があった。

本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、間違って行われた可能性の高い後処理の印刷設定の変更に警告を行うことができる印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システムを提供することを目的とする。

上記の課題を解決するため、本発明は、コンピュータを、印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段、当該受け付けた印刷ジョブに設定される印刷設定の変更をユーザから受け付ける印刷設定変更受付手段、前記印刷ジョブが前工程で設定された面付設定を特定する特定手段、前記特定された面付設定に応じて、前記印刷設定の変更に警告を行う警告手段、として機能させることを特徴とする印刷管理プログラムであることを特徴とする。

なお、本発明の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。

本発明によれば、間違って行われた可能性の高い後処理の印刷設定の変更に警告を行うことができる印刷管理プログラム、印刷管理装置、印刷管理方法及び印刷システムを提供できる。

本発明を適用した印刷システムを含む一例のシステム構成図である。 ＰＣの一例のハードウェア構成図である。 ユーザクライアント及びプリントサーバの一例の処理ブロック図である。 プリントサーバの処理手順を表した一例のフローチャートである。 警告画面の一例のイメージ図である。 面付け設定と印刷設定との矛盾を説明する為の説明図である。 面付け属性が挿入されたジョブチケットの一例のイメージ図である。 週刊誌の面付け設定を行ったときのページ配列のイメージ図である。 週刊誌の面付け設定であるかを判定する処理の一例のイメージ図である。 ミニ本の面付け設定を行ったときのページ配列のイメージ図である。 ミニ本の面付け設定であるかを判定する処理の一例のイメージ図である。 スピードの面付け設定を行ったときのページ配列のイメージ図である。 スピードの面付け設定であるかを判定する処理の一例のイメージ図である。

次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。

図１は本発明を適用した印刷システムを含む一例のシステム構成図である。図１のシステムはユーザクライアント１と印刷システム２とがインターネット等のネットワーク３を介して接続されている。ユーザクライアント１は顧客が商業印刷業者に対して印刷業務を委託するために使用するコンピュータである。印刷システム２は商業印刷業者などの作業者（オペレータ）が利用するシステムである。

また、印刷システム２は管理クライアント１１、プリントサーバ１２、１台以上のプリンタ装置１３、ＬＡＮなどのネットワーク１４を有する。管理クライアント１１、プリントサーバ１２、プリンタ装置１３はネットワーク１４を介して接続されている。後処理装置の図示は省略する。

顧客は、ユーザクライアント１のアプリケーションを操作することで、印刷対象文書のジョブチケットと印刷データ（コンテンツ）とを含む印刷ジョブをプリントサーバ１２へ送信する。管理クライアント１１は商業印刷業者などの作業者（オペレータ）が、委託された印刷業務を管理するために使用するコンピュータである。

オペレータは管理クライアント１１からＷＷＷブラウザを用いて、プリントサーバ１２のＷｅｂユーザインタフェースへアクセスし、印刷する印刷ジョブの検索／印刷開始／印刷停止／削除／印刷システム２の管理などが行える。プリントサーバ１２は印刷管理装置の一例である。プリントサーバ１２はユーザクライアント１から印刷業務を委託された印刷ジョブを、プリンタ装置１３に印刷させる。また、プリントサーバ１２は各プリンタ装置１３の稼働状況などをリアルタイムに、且つ、グラフィカルに画面に表示する。プリンタ装置１３は、プリントサーバ１２の制御に従って、印刷ジョブから印刷イメージを生成し、所定の用紙上に印刷する。

プリントサーバ１２は、例えば図２に示すようなハードウェア構成のＰＣにより実現される。図２はＰＣの一例のハードウェア構成図である。ＰＣ２０はバス２９で相互に接続されている入力装置２１、出力装置２２、記録媒体読取装置２３、補助記憶装置２４、主記憶装置２５、演算処理装置２６及びインタフェース装置２７を含む。

入力装置２１はキーボードやマウス等である。入力装置２１は各種信号を入力するために用いられる。出力装置２２はディスプレイ装置等である。出力装置２２は各種ウインドウやデータ等を表示するために用いられる。インタフェース装置２７は、モデム，ＬＡＮカード等である。インタフェース装置２７は、ネットワーク１４に接続するために用いられる。

プリントサーバ１２に搭載される印刷管理プログラムは、ＰＣ２０を制御する各種プログラムの少なくとも一部である。印刷管理プログラムは、例えば記録媒体２８の配布やネットワーク１４等からのダウンロードなどによって提供される。

記録媒体２８はＣＤ−ＲＯＭ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的，電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ＲＯＭ、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。

印刷管理プログラムは、印刷管理プログラムを記録した記録媒体２８が記録媒体読取装置２３にセットされると、記録媒体２８から記録媒体読取装置２３を介して補助記憶装置２４にインストールされる。ネットワーク１４等からダウンロードされた印刷管理プログラムはインタフェース装置２７を介して補助記憶装置２４にインストールされる。

補助記憶装置２４はインストールされた印刷管理プログラム、必要なファイル、データ等を格納する。主記憶装置２５は印刷管理プログラムの起動時に、補助記憶装置２４から印刷管理プログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置２６は主記憶装置２５に格納された印刷管理プログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。

同様に、ユーザクライアント１、管理クライアント１１は例えば図２に示すようなＰＣにより実現される。ユーザクライアント１の演算処理装置２６は主記憶装置２５に格納されたアプリケーションに従って、後述するような各種処理を実現している。

ユーザクライアント１及びプリントサーバ１２は、例えば図３に示す処理ブロックで実現される。図３では、図１に示した管理クライアント１１の図示を省略している。図３はユーザクライアント及びプリントサーバの一例の処理ブロック図である。

ユーザクライアント１はアプリケーションが搭載されている。ユーザクライアント１はアプリケーションを実行することで、ＵＩ制御部３１、ジョブチケット生成部３２、印刷実行部３３を実現する。プリントサーバ１２は印刷管理プログラムが搭載されている。プリントサーバ１２は印刷管理プログラムを実行することで、ジョブ受付け部４１、ジョブチケット保存部４２、ジョブチケット解析部４３、ＵＩ制御部４４、ジョブチケット生成部４５、印刷実行部４６、面付け処理判別部４７、矛盾判定部４８を実現する。

ＵＩ制御部３１は作業者からの面付け処理、印刷設定処理、印刷指示を受け付けるＵＩの制御を行う。ジョブチケット生成部３２はＵＩ制御部３１で面付け処理、印刷設定処理により設定された内容のジョブチケットを生成する。また、印刷実行部３３は、ＵＩ制御部３１で印刷指示のあった印刷ジョブの印刷処理を行う。印刷処理により、印刷ジョブはプリントサーバ１２へ送信される。なお、印刷設定処理はユーザクライアント１で行わずにプリントサーバ１２で行うようにしてもよい。

プリントサーバ１２のジョブ受付け部４１はユーザクライアント１からの印刷ジョブを受け付ける。ジョブチケット保存部４２はジョブ受付け部４１が受け付けた印刷ジョブに付加されているジョブチケットを保存する。ジョブチケット解析部４３は付加されていたジョブチケットに設定されている内容を解析する。ＵＩ制御部４４はジョブチケット解析部４３により解析された内容をＵＩに反映させる。ＵＩ制御部４４は作業者からの印刷設定処理、印刷指示を受け付けるＵＩの制御を行う。

ジョブチケット生成部４５はＵＩ制御部４４で印刷設定処理により再設定された内容をジョブチケットに反映させる。印刷実行部４６は、ＵＩ制御部４４から印刷指示を受け付ける。面付け処理判別部４７は後述のように面付け設定の判別を行う。矛盾判定部４８は後述のようにユーザクライアント１で面付け処理により設定された面付け設定とプリントサーバ１２で変更された印刷設定とに矛盾が生じていないかをチェックする。矛盾が生じていれば、矛盾判定部４８はＵＩ制御部４４に後述のような警告画面を表示させる。矛盾が無いか、矛盾があっても作業者が印刷実行を指示すれば、印刷実行部４６はＵＩ制御部４４で印刷指示のあった印刷ジョブの印刷処理を行う。印刷処理により、印刷ジョブはプリンタ装置１３へ送信される。

図４は、プリントサーバの処理手順を表した一例のフローチャートである。図４の処理手順はプリントサーバ１２がユーザクライアント１から印刷ジョブを受け付けて、印刷処理を行うまでを表している。図４はユーザクライアント１で印刷設定処理により設定された印刷設定がプリントサーバ１２で変更されたあと、ユーザクライアント１で面付け処理により設定された面付け設定とプリントサーバ１２で変更された印刷設定とに矛盾が生じていないかをチェックし、矛盾がある場合に警告を表示する処理手順を表している。

ステップＳ１において、ジョブ受付け部４１はユーザクライアント１からの印刷ジョブを受け付ける。ステップＳ２において、ジョブチケット保存部４２はジョブ受付け部４１が受け付けた印刷ジョブに付加されているジョブチケットを例えば補助記憶装置２４又は主記憶装置２５に保存する。

ステップＳ３において、ジョブチケット解析部４３は付加されていたジョブチケットに設定されている内容を解析する。ＵＩ制御部４４はジョブチケット解析部４３により解析された内容をＵＩに反映させる。ＵＩ制御部４４は、作業者からの印刷設定の変更を受け付ける。ＵＩ制御部４４は印刷設定処理により作業者から再設定された印刷設定をＵＩに反映させる。ステップＳ４において、ＵＩ制御部４４は作業者からの印刷指示を受け付けたとする。

また、ステップＳ５において、面付け処理判別部４７は後述のように面付け設定の判別を行う。矛盾判定部４８は後述のようにユーザクライアント１で面付け処理により設定された面付け設定とプリントサーバ１２で変更された印刷設定とに矛盾が生じていないかをチェックする。

ステップＳ６において、矛盾が生じていれば、矛盾判定部４８はステップＳ７においてＵＩ制御部４４に後述のような警告画面を表示させる。ステップＳ８において、ＵＩ制御部４４は作業者から印刷を続行する旨の指示、又は、印刷を続行しない旨の指示を受け付ける。作業者から印刷を続行しない旨の指示を受け付けると、ジョブチケット解析部４３は再びステップＳ３の処理を行う。

ステップＳ６において矛盾が無いか、ステップＳ８において作業者から印刷を続行する旨の指示を受け付けると、ステップＳ９において、ジョブチケット生成部４５はＵＩ制御部４４で印刷設定処理により再設定された内容をジョブチケットに反映させる。ＵＩ制御部４４で印刷設定処理により再設定された内容を反映されたあと、印刷ジョブはプリンタ装置１３へ送信される。

図５は警告画面の一例のイメージ図である。図５の警告画面１００はユーザクライアント１で面付け処理により設定された面付け設定とプリントサーバ１２で変更された印刷設定とに矛盾が生じている可能性があることを示す警告メッセージの表示例である。警告画面１００には作業者から印刷を続行する旨の指示を受け付けるボタン１０１と、印刷を続行しない旨の指示を受け付けるボタン１０２とが設けられている。

図６は面付け設定と印刷設定との矛盾を説明する為の説明図である。図６では面付け設定毎に、意図した印刷結果の得られる後処理設定を表している。後処理設定は印刷設定に含まれている。例えば週刊誌の面付け設定がされている場合は印刷設定として「ステープル：中央２ヶ所」「折り：２つ折り」「両面／片面：両面」が設定されていることにより週刊誌綴じした印刷出力物を作成できる。そのため、週刊誌の面付け設定がされている場合は「ステープル：中央２ヶ所」「折り：２つ折り」「両面／片面：両面」の印刷設定を変更すると意図しない印刷結果となる可能性がある。

例えば意図しない印刷結果の例としては、週刊誌の面付け設定がされている場合に「ステープル：中央２ヶ所」の印刷設定を「ステープル：左上」に変更すると、ページ配列が意味の無いものとなるため、意図しない印刷結果となる可能性がある。

また、例えばミニ本の面付け設定がされている場合は印刷設定として「折り：２つ折り」「両面／片面：両面」「ステープル：なし」が設定されていることによりミニ本綴じした印刷出力物を作成できる。その為、ミニ本の面付け設定がされている場合は「折り：２つ折り」「両面／片面：両面」「ステープル：なし」の印刷設定を変更すると意図しない印刷結果となる可能性がある。

さらに、例えばスピード（印刷後に裁断し、重ねると1部が完成する設定）の面付け設定がされている場合は印刷設定として「両面／片面：両面ｏｒ片面」「ステープル：なし」「折り：なし」が設定されていることによりスピード綴じした印刷出力物を作成できる。スピードの面付け設定は「両面／片面」の印刷設定により、面付けするページ配列が異なる。そのため、スピードの面付け設定がされている場合は「ステープル：なし」「折り：なし」「両面／片面：両面ｏｒ片面」の印刷設定を変更すると意図しない印刷結果となる可能性がある。

なお、図６の説明に用いた印刷設定を変更するとは、例えば「ステープル」の印刷設定を「中央２ヶ所」から「左上」に変更するような処理を言う。「ステープル」の印刷設定を「中央２ヶ所」から「なし」に変更するような処理は印刷設定を解除（外す）ものであるため、前述した印刷設定を変更する処理と区別する。

前述したように、ＰＰ事業では、オフラインの後処理装置で行うフィニッシャ処理を考慮して、例えば前処理で週刊誌の面付け処理をしている場合であっても、印刷設定からステープル処理を解除する（外す）こと等を認めなければならない。

そこで、図４のステップＳ５におけるユーザクライアント１で面付け処理により設定された面付け設定とプリントサーバ１２で変更された印刷設定とに矛盾が生じていないかをチェックする処理では、印刷設定を「なし」以外に変更するものが矛盾として判定されることになる。

以下、ステップＳ５で行う面付け設定を判別する方法について説明する。ステップＳ５では後述する判別方法１から３の何れか、又は、その組合せにより面付け設定の判別を行うものである。

面付け設定の判別方法１は、ユーザクライアント１側で面付け設定（週刊誌、ミニ本又はスピードなど）を示す面付け属性をジョブチケットに挿入するものである。図７は面付け属性が挿入されたジョブチケットの一例のイメージ図である。図７のジョブチケットには週刊誌の面付け属性「Binding=Magazine」が挿入されている。

例えばユーザクライアント１のジョブチケット生成部３２はジョブチケットに面付け属性を付加する。プリントサーバ１２の面付け処理判別部４７はジョブチケットに付加された面付け属性により、面付け設定を判別できる。

面付け設定の判別方法２は、後処理設定から面付け設定を判別するものである。面付け設定の判別方法２では図６に示した面付け設定と、意図した印刷結果の得られる後処理設定との関係から、面付け設定を判別する。

例えば面付け処理判別部４７は、ジョブチケット保存部４２が保存するジョブチケットの後処理設定から面付け設定を判別する。ジョブチケット保存部４２が保存するジョブチケットに「ステープル：中央２ヶ所」「折り：２つ折り」「両面／片面：両面」の後処理設定が設定されていれば、面付け処理判別部４７は図６に示した面付け設定と、意図した印刷結果の得られる後処理設定との関係から週刊誌の面付け設定を判別できる。

ジョブチケット保存部４２が保存するジョブチケットに「折り：２つ折り」「両面／片面：両面」「ステープル：なし」の後処理設定が設定されていれば、面付け処理判別部４７は図６に示した面付け設定と、意図した印刷結果の得られる後処理設定との関係からミニ本の面付け設定を判別できる。

また、面付け設定の判別方法３は、開き方向からページ番号のありそうな位置（例えば用紙の左下部または右下部の位置）を推定してイメージの解析を行い、解析したイメージからページ番号を推定し、ページ配置から面付け設定を判別するものである。

まず、面付け設定の判別方法３を利用した週刊誌の面付け設定の判別について説明していく。図８は、週刊誌の面付け設定を行ったときのページ配列のイメージ図である。図８に示されるように、週刊誌の面付け設定を行ったときのページ配列は、Ｎ面目の小さい方のページ番号に１を加算するとＮ＋１面目の小さい方のページ番号と等しくなり、Ｎ面目の大きい方のページ番号から１を減算するとＮ＋１面目の大きい方のページ番号と等しくなる。そこで、面付け処理判別部４７は図８に示したページ配列の規則性を利用することで週刊誌の面付け設定であるか否かを判別する。

図９は週刊誌の面付け設定であるかを判定する処理の一例のイメージ図である。

ステップＳ１１において、面付け処理判別部４７は変数の初期化を行う。面付け処理判別部４７は面付けされた原稿の全印刷面数を変数ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓの値としてセットする。また、カウンタとして変数Ｎに１をセットする。ステップＳ１２において、面付け処理判別部４７はＮ面目の左側のページ番号を変数ＬＰに記録し、Ｎ面目の右側のページ番号を変数ＲＰに記憶する。また、ステップＳ１３において、面付け処理判別部４７はＮ＋１面目の左側のページ番号を変数ＮＬＰに記録し、Ｎ＋１面目の右側のページ番号を変数ＮＲＰに記憶する。

ステップＳ１４において、面付け処理判別部４７はＬＰ＜ＲＰであるかを判定する。面付け処理判別部４７はＬＰ＜ＲＰでなければ、ステップＳ１５において、ＮＬＰ＝ＲＰ＋１かつＮＲＰ＝ＬＰ−１であるかを判定する。ＮＬＰ＝ＲＰ＋１かつＮＲＰ＝ＬＰ−１でなければ、面付け処理判別部４７は週刊誌の面付け設定でないと判定し、図９に示す処理を終了する。ＮＬＰ＝ＲＰ＋１かつＮＲＰ＝ＬＰ−１であれば、面付け処理判別部４７はステップＳ１７において変数Ｎに１を加算する。

ステップＳ１４において、面付け処理判別部４７はＬＰ＜ＲＰであれば、ステップＳ１６において、ＮＲＰ＝ＬＰ＋１かつＮＬＰ＝ＲＰ−１であるかを判定する。ＮＲＰ＝ＬＰ＋１かつＮＬＰ＝ＲＰ−１でなければ、面付け処理判別部４７は週刊誌の面付け設定でないと判定し、図９に示す処理を終了する。ＮＲＰ＝ＬＰ＋１かつＮＬＰ＝ＲＰ−１であれば、面付け処理判別部４７はステップＳ１７において変数Ｎに１を加算する。

ステップＳ１７に続いてステップＳ１８では、面付け処理判別部４７はＮ＞ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓであるか否かを判定する。Ｎ＞ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓでなければ、面付け処理判別部４７はステップＳ１２〜Ｓ１８の処理を繰り返す。Ｎ＞ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓであれば、面付け処理判別部４７は週刊誌の面付け設定であると判定し、図９に示す処理を終了する。

即ち、面付け処理判別部４７は図８に示したページ配列の規則性に合致しているかを全印刷面数分、見ることで週刊誌の面付け設定がされているかを判別できる。

次に、面付け設定の判別方法３を利用したミニ本の面付け設定の判別について説明していく。図１０は、ミニ本の面付け設定を行ったときのページ配列のイメージ図である。図１０に示されるように、ミニ本の面付け設定を行ったときのページ配列は、Ｎ枚目のおもて面の左右のページ番号が（Ｎ−１）×４＋１と（Ｎ−１）×４＋１＋３との組み合わせであり、Ｎ枚目のおもて面の大きい方のページ番号から１を減算するとＮ枚目のうら面の大きい方のページ番号と等しくなり、Ｎ枚目のおもて面の小さい方のページ番号に１を加算するとＮ枚目のうら面の小さい方のページ番号と等しくなる。そこで、面付け処理判別部４７は図１０に示したページ配列の規則性を利用することでミニ本の面付け設定であるか否かを判別する。

図１１はミニ本の面付け設定であるかを判定する処理の一例のイメージ図である。

ステップＳ２１において、面付け処理判別部４７は変数の初期化を行う。面付け処理判別部４７は、面付けされた原稿の全印刷枚数を変数ＰｒｉｎｔＰａｐｅｒｓの値にセットする。また、カウンタとして変数Ｎに１をセットする。ステップＳ２２において、面付け処理判別部４７はＮ枚目のおもて面の左側のページ番号を変数ＦＬＰに記録し、Ｎ枚目のおもて面の右側のページ番号を変数ＦＲＰに記憶する。ステップＳ２３において、面付け処理判別部４７はＮ枚目のうら面の左側のページ番号を変数ＢＬＰに記録し、Ｎ枚目のうら面の右側のページ番号を変数ＢＲＰに記憶する。ステップＳ２４において、面付け処理判別部４７はＦＬＰとＦＲＰとが（Ｎ−１）×４＋１と（Ｎ−１）×４＋１＋３の組み合わせであるかを判定する。

ＦＬＰとＦＲＰとが（Ｎ−１）×４＋１と（Ｎ−１）×４＋１＋３の組み合わせでなければ、面付け処理判別部４７はミニ本の面付け設定でないと判定し、図１１に示す処理を終了する。ＦＬＰとＦＲＰとが（Ｎ−１）×４＋１と（Ｎ−１）×４＋１＋３の組み合わせであれば、面付け処理判別部４７はステップＳ２５において、ＦＬＰ＜ＦＲＰであるかを判定する。面付け処理判別部４７はＦＬＰ＜ＦＲＰでなければ、ステップＳ２６においてＢＬＰ＝ＦＲＰ＋１かつＢＲＰ＝ＦＬＰ−１であるかを判定する。

ＢＬＰ＝ＦＲＰ＋１かつＢＲＰ＝ＦＬＰ−１でなければ、面付け処理判別部４７はミニ本の面付け設定でないと判定し、図１１に示す処理を終了する。ＢＬＰ＝ＦＲＰ＋１かつＢＲＰ＝ＦＬＰ−１であれば、面付け処理判別部４７はステップＳ２８において変数Ｎに１を加算する。

ステップＳ２５において、面付け処理判別部４７はＦＬＰ＜ＦＲＰであれば、ステップＳ２７において、ＢＲＰ＝ＦＬＰ＋１かつＢＬＰ＝ＦＲＰ−１であるかを判定する。ＢＲＰ＝ＦＬＰ＋１かつＢＬＰ＝ＦＲＰ−１でなければ、面付け処理判別部４７はミニ本の面付け設定でないと判定し、図１１に示す処理を終了する。また、ＢＲＰ＝ＦＬＰ＋１かつＢＬＰ＝ＦＲＰ−１であれば、面付け処理判別部４７はステップＳ２８において変数Ｎに１を加算する。

ステップＳ２８に続いてステップＳ２９では、面付け処理判別部４７はＮ＞ＰｒｉｎｔＰａｐｅｒｓであるか否かを判定する。Ｎ＞ＰｒｉｎｔＰａｐｅｒｓでなければ、面付け処理判別部４７はステップＳ２２〜Ｓ２９の処理を繰り返す。Ｎ＞ＰｒｉｎｔＰａｐｅｒｓであれば、面付け処理判別部４７はミニ本の面付け設定であると判定し、図１１に示す処理を終了する。

即ち、面付け処理判別部４７は図１０に示したページ配列の規則性に合致しているかを全印刷枚数分、見ることでミニ本の面付け設定がされているかを判別できる。

さらに、面付け設定の判別方法３を利用したスピードの面付け設定の判別について説明していく。図１２は、スピードの面付け設定を行ったときのページ配列のイメージ図である。図１２に示されるように、スピードの面付け設定を行ったときのページ配列は両面印刷時と片面印刷時とでページ配列が異なっている。また、スピードの面付け設定を行ったときのページ配列は、Ｎ面目の左右のページ番号がＮとＮ＋ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓとの組み合わせになっている。そこで、面付け処理判別部４７は図１２に示したページ配列の規則性を利用することでスピードの面付け設定であるか否かを判別する。

図１３はスピードの面付け設定であるかを判定する処理の一例のイメージ図である。

ステップＳ３１において、面付け処理判別部４７は変数の初期化を行う。面付け処理判別部４７は面付けされた原稿の全印刷面数を変数ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓの値としてセットする。また、カウンタとして変数Ｎに１をセットする。ステップＳ３２において、面付け処理判別部４７はＮ面目の左側のページ番号を変数ＬＰに記録し、Ｎ面目の右側のページ番号を変数ＲＰに記憶する。

ステップＳ３３において、面付け処理判別部４７はＬＰとＲＰとがＮとＮ＋ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓとの組み合わせになっているかを判定する。面付け処理判別部４７はＬＰとＲＰとがＮとＮ＋ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓとの組み合わせになっていなければ、スピードの面付け設定でないと判定し、図１３に示す処理を終了する。

ＬＰとＲＰとがＮとＮ＋ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓとの組み合わせになっていれば、面付け処理判別部４７はステップＳ３４において変数Ｎに１を加算する。ステップＳ３４に続いてステップＳ３５では、面付け処理判別部４７はＮ＞ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓであるか否かを判定する。Ｎ＞ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓでなければ、面付け処理判別部４７はステップＳ３２〜Ｓ３５の処理を繰り返す。Ｎ＞ＰｒｉｎｔＦａｃｅｓであれば、面付け処理判別部４７はスピードの面付け設定であると判定し、図１３に示す処理を終了する。

即ち、面付け処理判別部４７は図１２に示したページ配列の規則性に合致しているかを全印刷面数分、見ることでスピードの面付け設定がされているかを判別できる。

なお、前述した面付け設定の判別方法１〜３は、例えば判別方法１を最初に行い、判別方法１で面付け設定が判別できない場合に判別方法２を行い、更に、判別方法２で面付け設定が判別できない場合に判別方法３を行うというような利用が可能である。

本発明では、面付け設定の判別を行い、判別した面付け設定において意図した印刷結果の得られる後処理設定からの変更（解除を除く）があれば、間違って行われた可能性の高い後処理設定の変更に警告を行うことができる。なお、後処理設定の解除は意図的に行われたものであると判断する。したがって、後処理設定の解除に対して、プリントサーバ１２は、あえて警告画面を表示しない。

本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。なお、特許請求の範囲に記載した印刷ジョブ受付手段はジョブ受付け部４１に相当する。印刷設定変更受付手段はＵＩ制御部４４に相当する。特定手段は面付け処理判別部４７に相当する。警告手段は矛盾判定部４８に相当する。印刷管理装置はプリントサーバ１２に相当する。

１ ユーザクライアント
２ 印刷システム
３、１４ ネットワーク
１１ 管理クライアント
１２ プリントサーバ
１３ プリンタ装置
２０ ＰＣ
２１ 入力装置
２２ 出力装置
２３ 記録媒体読取装置
２４ 補助記憶装置
２５ 主記憶装置
２６ 演算処理装置
２７ インタフェース装置
２８ 記録媒体
２９ バス
３１、４４ ＵＩ制御部
３２、４５ ジョブチケット生成部
３３、４６ 印刷実行部
４１ ジョブ受付け部
４２ ジョブチケット保存部
４３ ジョブチケット解析部
４７ 面付け処理判別部
４８ 矛盾判定部
１００ 警告画面
１０１、１０２ ボタン

特開２００６−１２３４１４号公報

Claims (11)

1. コンピュータを、
   印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段、
   当該受け付けた印刷ジョブに設定される印刷設定の変更をユーザから受け付ける印刷設定変更受付手段、
   前記印刷ジョブが前工程で設定された面付設定を特定する特定手段、
   前記特定された面付設定に応じて、前記印刷設定の変更に警告を行う警告手段、
   として機能させることを特徴とする印刷管理プログラム。
2. 前記印刷設定は、後処理設定であり、
   前記警告手段は、前記受け付けた印刷ジョブに後処理設定がされていないとき、又は、前記受け付けた印刷ジョブに設定される後処理設定を解除した後であっても、前工程で設定される面付設定に応じて、前記印刷設定の変更に警告を行う
   ことを特徴とする請求項１記載の印刷管理プログラム。
3. 前記警告手段は、前記印刷ジョブの面付設定毎に意図した印刷結果の得られる後処理設定を対応付けて記録したテーブルを参照し、前記印刷ジョブの面付設定に対応した前記印刷設定の解除以外の変更があったとき、前記印刷設定の変更に警告を行う
   ことを特徴とする請求項２記載の印刷管理プログラム。
4. 前記特定手段は、前記印刷ジョブに付加された面付属性に応じて、前記印刷ジョブの面付設定を特定する
   ことを特徴とする請求項２又は３記載の印刷管理プログラム。
5. 前記特定手段は、前記印刷ジョブに設定されている後処理設定に応じて、前記印刷ジョブの面付設定を特定する
   ことを特徴とする請求項２乃至４何れか一項記載の印刷管理プログラム。
6. 前記特定手段は、前記印刷ジョブのページ配列に応じて前記印刷ジョブの面付設定を特定する２乃至５何れか一項記載の印刷管理プログラム。
7. 前記警告手段は、作業者から印刷指示を受け付けたとき、前記印刷ジョブの面付設定に応じて、前記印刷設定の変更に警告を行う
   ことを特徴とする請求項１乃至６何れか一項記載の印刷管理プログラム。
8. 印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段と、
   当該受け付けた印刷ジョブに設定される印刷設定の変更をユーザから受け付ける印刷設定変更受付手段と、
   前記印刷ジョブが前工程で設定された面付設定を特定する特定手段と、
   前記特定された面付設定に応じて、前記印刷設定の変更に警告を行う警告手段と、
   を有することを特徴とする印刷管理装置。
9. コンピュータによって実行される印刷管理方法であって、
   前記コンピュータが、
   印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付けるステップと、
   当該受け付けた印刷ジョブに設定される印刷設定の変更をユーザから受け付けるステップと、
   前記印刷ジョブが前工程で設定された面付設定に応じて、前記印刷設定の変更に警告を行うステップと、
   を実行することを特徴とする印刷管理方法。
10. 印刷管理装置と画像形成装置とを有する印刷システムであって、
    前記印刷管理装置は、
    印刷工程内における前工程から印刷ジョブを受け付ける印刷ジョブ受付手段と、
    当該受け付けた印刷ジョブに設定される印刷設定の変更をユーザから受け付ける印刷設定変更受付手段と、
    前記印刷ジョブが前工程で設定された面付設定に応じて、前記印刷設定の変更に警告を行う警告手段と、
    を有することを特徴とする印刷システム。
11. コンピュータにより実行可能な請求項１に記載の印刷管理プログラムと、画像形成装置とを有することを特徴とする印刷システム。

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