JP6467538B2 - プラスチックボトル - Google Patents

プラスチックボトル Download PDF

Info

Publication number
JP6467538B2
JP6467538B2 JP2018035395A JP2018035395A JP6467538B2 JP 6467538 B2 JP6467538 B2 JP 6467538B2 JP 2018035395 A JP2018035395 A JP 2018035395A JP 2018035395 A JP2018035395 A JP 2018035395A JP 6467538 B2 JP6467538 B2 JP 6467538B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rib
divided
bottle
plastic bottle
ribs
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018035395A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018087043A (ja
Inventor
岩下 寛昌
寛昌 岩下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coca Cola Co
Original Assignee
Coca Cola Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Coca Cola Co filed Critical Coca Cola Co
Priority to JP2018035395A priority Critical patent/JP6467538B2/ja
Publication of JP2018087043A publication Critical patent/JP2018087043A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6467538B2 publication Critical patent/JP6467538B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、プラスチックボトルに関する。
飲料用のPETボトルとしてプラスチックボトルが広く用いられており、その軽量化が求められている。しかし、軽量化した薄肉のボトルは、トップロード(縦圧縮荷重)や横からの圧力などの力に対して弱くなる。そのため、ボトル胴部に環状の凹リブを形成して、強度を上げるなど、様々な工夫が施されている(特許文献1参照)。
また、例えば1リットルを超える大型のボトルの場合には、持ち易さや注ぎ易さといったユーザビリティが求められる。かかるユーザビリティのために、ボトル胴部にくびれ部を形成したり、ボトル胴部に指挿入用の窪み部を形成したりするなどの工夫が施されている(特許文献2参照)。
特開2011−116427号公報 特開2005−247393号公報
ボトルは、運搬・保管の際、飲料などの内容物を充填された状態のものが数本〜数十本単位で段ボール箱に入れられ、パレット上に段積みされる。このため、下段の段ボール箱内の各ボトルには、それよりも上側にある段ボール箱によるトップロードがかかる。
しかし、くびれ部や指挿入用の窪み部など、ボトルの断面が急激に変化している部分を有する軽量化ボトルにトップロードが作用すると、当該部分に応力が集中する。その結果、トップロードが所定値を越えた場合には、不可逆な変形が起きて、商品価値を損ねてしまうという問題がある。
このようなトップロードによるボトル変形の問題に対し、くびれ部や窪み部をなくす設計をすることは、大型ボトルのユーザビリティを確保することができないため、望ましくない。
一方、強度を確保するという観点からすれば、一般には特許文献1のような環状の凹リブを設けて対処する。この場合、一般的な設計概念からすれば、環状の凹リブを窪み部及びくびれ部の周方向に亘って形成することになるが、このような設計をしたのでは、トップロードによって応力集中部分(例えば図7の符号S1)の下側周辺部分(例えば図7の符号S3)が膨らむように変形し、段ボール箱に胴膨れが生じる。その結果、最悪な場合には段ボール箱の荷崩れが生じるなど、運搬・保管に支障をきたしてしまうおそれがある。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的は、大型のボトルを軽量化した場合であっても、ユーザビリティを確保することができると共に、トップロードに対して有効に対応することできるプラスチックボトルを提供することである。
上記目的を達成するべく、本発明のプラスチックボトルは、ボトル胴部のくびれ部の少なくとも一部に指挿入用の窪み部を有するものにおいて、くびれ部及び窪み部を含む上下方向の位置において、上下方向に間隔をあけて凹状に形成された複数の周リブを有し、複数の周リブの少なくとも一つは、前記窪み部の底部の少なくとも一部において非連続となるように分断されてボトル胴部の周方向に延在する分断周リブからなり、窪み部の底部は、プラスチックボトルにトップロードがかかったときに膨らむように変形し、且つ、トップロードが解放されたときに前記変形が元に戻るように構成された加圧吸収面を有するものである。
本発明によれば、複数の周リブによって強度を上げることができるので、使用時に、消費者がくびれ部を掴んで窪み部に指を入れたときにこれらが撓むような変形を抑制することができる。よって、プラスチックボトルを大型化し、軽量化した場合であっても、持ち易さ・注ぎ易さといったユーザビリティが実感されるような強度を確保することができる。
加えて、周リブの全てをボトル胴部の全周に亘って形成するのではなく、その少なくとも一つについて、窪み部の底部に非連続部がある分断周リブにしているので、窪み部の底部の強度を必要以上に大きくせずにすむ。すなわち、窪み部に対し、ユーザビリティのために必要な強度をもたせることと、トップロードに対して有効に対応する柔軟性(可動性の加圧吸収面)をもせることとの両立を図ることができる。
これにより、トップロードの作用時においては、窪み部の加圧吸収面が膨らむように変形することで、窪み部に集中する応力が吸収されるようになる。よって、窪み部の周辺部分が不可逆に変形するのを防止することができ、結果的に、トップロードに対するボトルの座屈強度を大きくすることができる。しかも、加圧吸収面が膨らむ位置が窪み部の底部であるため、例えば段ボール箱に詰めたプラスチックボトルに大きなトップロードがかかったとしても、段ボール箱の胴膨れを防止することができる。一方、トップロードが解放されると、加圧吸収面の変形は元に戻るため、プラスチックボトルの商品価値を損なうことを防止することができる。
本発明の好ましい一態様によれば、前記分断周リブは、上側の分断周リブと下側の分断周リブとを有し、この上側及び下側の分断周リブは、それぞれのリブ部分が窪み部の底部にまで達しているとよい。
この構成によれば、窪み部に関して、ユーザビリティのための強度とトップロードのための柔軟性とをバランスよく両立させることができる。
好ましくは、前記加圧吸収面は、上側の分断周リブの非連続部分を有して上下方向に平行な第1の加圧吸収面と、下側の分断周リブの非連続部分を有して下方に向かって外方に傾斜する第2の加圧吸収面と、を備えるとよい。
この構成によれば、延在方向の異なる2つの加圧吸収面となっているので、使用時に、消費者が指を挿入したときのフィット感を向上させ、持ち易さ・注ぎ易さを実感させることができる。加えて、トップロードの作用時においては、2つの加圧吸収面の間で膨らむ過程・挙動を異ならせることができるので、応力がスムーズに吸収されるようになる。とりわけ、第2の加圧吸収面の傾斜によって、第2の加圧吸収面は膨らんでいくときの挙動が促されるようになるので、第2の加圧吸収面をスムーズに膨らませることができる。
より好ましくは、上側及び下側の分断周リブの非連続部分は、それぞれ、第1及び第2の加圧吸収面の中央部に形成されているとよい。
こうすることで、トップロードの作用時に、第1及び第2の加圧吸収面は中央部で膨らむように変形させることが意図される。これにより、第1及び第2の加圧吸収面が可動し易くなり、応力吸収をスムーズに行うことができる。
好ましくは、前記複数の周リブは、第1の加圧吸収面と第2の加圧吸収面とを区画するように窪み部の底部を横断する横断周リブを有するとよい。
この構成によれば、窪み部を補強することができる。また、区画されることで、トップロードの作用時には第1及び第2の加圧吸収面が異なる過程・挙動で膨らみ易くなるため、応力吸収をスムーズに行うことができる。
本発明の別の好ましい一態様によれば、前記加圧吸収面は、分断周リブの非連続部分を有する第1の加圧吸収面と、分断周リブではなくて複数本の凸状の縦リブを形成した第2の加圧吸収面と、を有するとよい。
この構成によれば、窪み部に関して、ユーザビリティのための強度とトップロードのための柔軟性とをバランスよく両立させることができる。とりわけ、凸状の縦リブの向きがトップロードの作用時に第2の加圧吸収面が膨らんでいく方向と合っているため、第2の加圧吸収面に必要な強度を確保しながら、これをスムーズに膨らませることができる。
この場合、上記同様に、第1の加圧吸収面は上下方向に平行であり、第2の加圧吸収面は下方に向かって外方に傾斜するとよい。
こうすることで、使用時の指のフィット感を向上させ、トップロード作用時のスムーズな応力吸収を促進することができるからである。
好ましくは、ボトル胴部は、正方形の横断面形状を基調としてなり、窪み部は、その正方形を構成する4つの面に対称に形成されているとよい。
こうすることで、プラスチックボトルをどの方向から掴んでも、対向する窪み部に指を入れて掴むことができるので、ユーザビリティを向上することができる。また、トップロードの作用時には、ボトル胴部の周方向では均等に力がかかるので、加圧吸収面が応力をバランスよく吸収することができる。
図1(a)及び(b)は、第1実施形態に係るプラスチックボトルをそれぞれ別の角度から見た斜視図である。 図1のプラスチックボトルの正面図である。 図2のプラスチックボトルを45度ずらした角度から見た側面図である。 図1のプラスチックボトルの平面図である。 図1のプラスチックボトルの底面図である。 図6(a)は図2のプラスチックボトルのくびれ部まわりを示す拡大正面図であり、図6(b)は図6(a)のb−b線で切断した半端面図である。 図7(a)は比較例に係るプラスチックボトルのくびれ部まわりを示す拡大正面図であり、図7(b)は図7(a)のb−b線で切断した半端面図である。 図2のプラスチックボトル及び図7の比較例のプラスチックボトル充填座屈強度に関する実験結果を示すグラフである 第2実施形態に係るプラスチックボトルのくびれ部まわりを示す拡大正面図である。 図9のX−X線で切断した横断面形状の端面図である。 図11(a)及び(b)は、第3実施形態に係るプラスチックボトルをそれぞれ別の角度から見た斜視図である。 図12(a)は図11のプラスチックボトルのくびれ部まわりを示す拡大正面図であり、図12(b)は図12(a)のb−b線で切断した半端面図である。
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態に係るプラスチックボトルを説明する。
以下の説明では、ボトルの口部が存在する方を上側とし、ボトルの底部が存在する方を下側とする。横断面形状とは、ボトルの中心軸に直交する平面における断面形状を意味する。
(第1実施形態)
図1〜5に示すように、プラスチックボトル1(以下、「ボトル1」という。)は、上側から順に、口部2、肩部3、胴部4及び底部5を有する。これらの部分(2、3、4及び5)は、一体に形成され、内部に飲料を貯留するための有底筒状のボトル壁を構成する。飲料としては、水、緑茶、ウーロン茶、ブレンド茶、スポーツドリンク又は果汁等の非炭酸飲料を貯留するのに適している。また、ボトル1は、容量が1リットルを超えるような大型サイズのボトルに適したものであり、ここでは2リットル用となっている。
ボトル1は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの熱可塑性樹脂を主材料として、二軸延伸ブロー成形等の延伸成形法により成形される。
ボトル1の製造工程の一例を説明する。先ず、金型内に熱可塑性樹脂を射出し、プリフォームを射出成形する。プリフォームは、口部2と同形状の口部と、その下側に連なる有底の筒状部と、で構成される。射出成形後は、プリフォームをブロー成形機にセットして、プリフォームの筒状部を加熱する。そして、延伸ロッドによって筒状部を縦方向に延伸させると共に、圧縮空気を吹き込んで筒状部を横方向に延伸させる。延伸させた筒状部の部位を金型の内面に押し付け、その後固化させる。これにより、肩部3、胴部4及び底部5が成形され、ボトル1の一連の成形が完了する。
口部2は、上端が開口しており、飲料の注ぎ口として機能する。口部2の開口は、図示省略したキャップにより開閉される。肩部3は、横断面が下方にかけて徐々に拡大してなり、ボトル1において最小径の口部2を、ボトル1において最大幅を構成する胴部4の上端に連続させる。肩部3には、口部2から胴部4の上端にかけて放射状に延びる複数のリブ10が形成されている。また、肩部3と胴部4の上端とをむすぶ綾線は、周方向に山部12と谷部14とを交互に繰り返して延びる略正弦波状の曲線となっている。具体的には、胴部4の正方形の横断面形状に対応して、山部12の頂部が正方形の一辺の真ん中に位置すると共に、谷部14の頂部が正方形の角に位置している。これにより、肩部3の座屈強度が高められている。底部5は、底壁21及び周壁22で構成される。周壁22は、下方にかけて僅かにすぼめられてなり、胴部4の下端を底壁21に連続させる。口部2、肩部3及び底部5の形状は、特に限定されるものではなく、適宜設計することができる。
胴部4は、正方形の横断面形状を基調とする角筒状の部分である。詳細には、図4及び5に示すように、胴部4の正方形の横断面形状は、正方形の4つの角部31が円弧からなり、隣り合う角部31,31の間に直線部33を有する。
胴部4は、その上下方向の途中にくびれ部40及び指挿入用の窪み部80を有している。図3に示すように、胴部4を上下方向に3つのエリアで区分けすると、胴部4は、くびれ部40と、くびれ部40の上側にある上側胴部42と、くびれ部40の下側にある下側胴部44と、からなる。上側胴部42及び下側胴部44は、上下方向において一定の正方形の横断面形状からなる部分である。上側胴部42及び下側胴部44には、それぞれ、周方向に延びる複数の連続溝50及び複数の断続溝52が上下方向に交互に形成されている。
くびれ部40は、胴部4において最も絞られているピンチ部60と、ピンチ部60を上側胴部42につなぐ上側傾斜部62と、ピンチ部60を下側胴部44につなぐ下側傾斜部64と、を有している。くびれ部40は、全周にわたって上下非対称に形成されており、下側傾斜部64は、上側傾斜部62よりも緩やかな傾斜角度で、ピンチ部60から遠ざかるにつれて徐々に径方向に拡大するように形成されている。このように、下側傾斜部64を比較的浅い傾斜角度とすることで、消費者がくびれ部40を把持した際に下側傾斜部64に手をあてがいやすくなり、フィット感を高めることができる。下側傾斜部64と下側胴部44との境界は、分断周リブ106によって区画されている。一方、上側傾斜部62と上側胴部42との境界には、これらをむすぶ綾線70があり、稜線70は、山部72と谷部74とが周方向に交互に4回繰り返す湾曲した線で形成されている。山部72及び谷部74は、それぞれ、胴部4の正方形の横断面形状における角部31及び直線部33に相当する位置にあり、谷部74の頂部は、正方形の一辺の真ん中に位置している。
窪み部80は、胴部4の正方形の横断面形状における4つの各面(直線部33)に、前後対称及び左右対称となるように形成されている。したがって、胴部4の前後の面に位置する窪み部80、80は互いに対向し、かつ、胴部4の左右の面に位置する窪み部80、80は互いに対向し、これら4つの窪み部80は、同じ高さレベルで同じ形状で形成されている。また、窪み部80は、くびれ部40よりも一段深い位置に形成されている。すなわち、窪み部80は、胴部4の側面をくびれ部40よりも凹ませた部位からなり、くびれ部40よりもボトル内方に位置している。また、窪み部80は、くびれ部40の高さ方向の略全域に亘って形成され、一部がくびれ部40の外側にまで形成されている。詳細には、窪み部80は、上端部がくびれ部40の上側傾斜部62に位置し、かつ、下端部が下側胴部44の上部に位置している。窪み部80の高さは、幅よりも長く、成人の消費者であれば、例えば2〜3本の指を縦に挿入することができる程度の高さとなっている。
窪み部80は、図6に示すように、上下方向に平行に延在する上側底面82と、下方に向かって外方に傾斜した下側底面84と、を底部に有している。また、窪み部80は、上側底面82の上側につながる上側傾斜面90と、下側底面84の下側につながる下側傾斜面92と、を有している。上側傾斜面90は、上側傾斜部62の傾斜面62aとは異なる角度で、この傾斜面62aにつながっている。また、下側傾斜面92は、下側胴部44の平坦面44aにつながっている。上側傾斜面90及び下側傾斜面92は、窪み部80の周壁部における上下の面を構成する。窪み部80の周壁部の左右の面は、上側底面82及び下側底面84のそれぞれの左右の両端から外側に広がるように傾斜して立ち上がった傾斜面94,96によって構成されている。
くびれ部40及び窪み部80には、上下方向に間隔をあけて凹状に形成された周リブ100、102、104、106が形成されている。このうち、周リブ100、104は、窪み部80の底部を横断して胴部4の周方向に亘って形成された横断周リブとして構成されている。具体的には、横断周リブ100は、上側底面82の上端側の部分を横断し、横断周リブ104は、上側底面82と下側底面84とを区画するように、これらの境界部分を横断している。一方、残りの周リブのうち、周リブ102、106は、窪み部80の底部において非連続となるように分断されて胴部4の周方向に延在する分断周リブとして構成されている。具体的には、分断周リブ102は、リブ部分が窪み部80の左右の傾斜面94,96から上側底面82の一部にまで達してはいるが、上側底面82の中央位置では非連続となっている。同様に、分断周リブ106は、リブ部分が窪み部80の左右の傾斜面94,96から下側底面84の一部にまで達してはいるが、下側底面84の中央位置では非連続となっている。分断周リブ102における非連続部分102a及び分断周リブ106における非連続部分106aとは、上下方向においてそろった位置で、それぞれ上側底面82の中央部及び下側底面84の中央部に形成されている。なお、横断周リブ100及び分断周リブ102が、上述のピンチ部60に位置している。
以上の構成の如く、くびれ部40及び窪み部80に形成する周リブを全て横断周リブとするのではなく、一部を分断周リブ102,106とすることで、窪み部80の上側底面82及び下側底面84は、加圧吸収面として機能する。すなわち、上側底面82及び下側底面84は、ボトル1に所定値以上のトップロードがかかったときには膨らむように変形し、かつ、トップロードが解放されたときにはその変形が元に戻るように構成された第1の加圧吸収面及び第2の加圧吸収面として機能するようになっている。この点について、以下詳述する。
まず、比較のため、周リブを全て横断周リブとして形成した例を図7に示す。図7に示すように、横断周リブとなった周リブ102´,106´は、それぞれ上側底面82及び下側底面84を横断している。その他の構成は本実施形態に係る構成と同じである。周リブはボトル1の強度を上げるものであり、横断周リブは分断周リブよりも強度を上げる。したがって、比較例に係る窪み部80´の底部は、本実施形態に係る窪み部80の底部よりも強度が向上されており、荷重に対してより変形しないようになる。
ここで、ボトル1の運搬・保管中においては、ボトル1にはトップロードFがかかる(参照:図2、7)。トップロードFがかかった場合、ボトル1の断面が急激に変化しているところで応力集中が起きる。図7に示す比較例の場合、窪み部80´の下側部分であるエリアS1のところで大きな応力集中が起きる。トップロードFがある大きさとなるまではエリアS1の下側部分の点々模様部分S3が膨らむように変形する。これは、比較例に係る窪み部80´の上側底面82及び下側底面84は、横断周リブ102´,106´のために強度が強い面となっていて、その変形が十分に抑制されているからである。点々模様部分S3が膨らんでしまうと、ボトルを段ボール箱に詰めている場合に、点々模様部分S3で段ボール箱に胴膨れが生じてしまい、運搬・保管に支障をきたすことになる。また、トップロードFがある大きさを超えると、点々模様部分S3が一気に不可逆に変形するようになる。
これに対し、図6に示す本実施形態に係るボトル1では、分断周リブ102,106を用いて、窪み部80の上側底面82及び下側底面84の強度を比較例よりも下げている。その結果、トップロードFがかかった場合、エリアS1に発生する応力集中により、上側底面82及び下側底面84は、膨らむように変形し、応力吸収機能を発揮する。これにより、比較例のように窪み部80の周辺部分(点々模様部分S3)が膨らむことが抑制されるため、段ボール箱に胴膨れが生じることが抑制される。また、トップロードFが解放されたときには、上側底面82及び下側底面84の膨らんだ変形が元の状態に弾性復元する。
図8は、本実施形態及び比較例に係るボトルについて、水を充填して閉栓した状態で縦圧縮荷重をかけたときの実験結果を示すグラフである。図8において縦軸は充填座屈強度を示し、横軸は鉛直方向の圧縮距離を示している。図8に示すように、本実施形態のボトル1では、比較例よりも、結果的に、トップロードFに対する座屈強度が大きくなっている。これは、上述のとおり、上側底面82及び下側底面84が膨らむように変形することにより、応力を吸収しているからである。
以上説明した本実施形態のボトル1の作用効果を説明する。
くびれ部40及び窪み部80は、複数の周リブ(横断周リブ100、104、分断周リブ102、106)によって補強されているので、使用時に、消費者がくびれ部40を掴んで窪み部80に指を入れたときにこれらが撓むような変形が抑制される。これにより、ボトル1を大型にし、軽量化した場合であっても、持ち易さ・注ぎ易さといったユーザビリティが実感されるような強度を確保することができる。
また、このようなユーザビリティのために必要な強度を窪み部80にもたせつつ、窪み部80の底部については、上側底面82及び下側底面84に分断周リブ102、106の非連続部分102a,106aを設定することで、トップロードFに対して有効に対応する柔軟性(可動性)をもたせることができる。これにより、所定値以上のトップロードFが作用したときには上側底面82及び下側底面84が膨らむように変形することで応力を吸収する一方、トップロードFが解放されたときにはその変形が元に戻るようになる。その結果、窪み部80周辺の不可逆な変形や段ボール箱の胴膨れの問題を解消し、全体として座屈強度が向上したようなボトル1となる。
上側底面82及び下側底面84の柔軟性については、設計の際、分断周リブ102、106の非連続部分102a,106aの大きさ(分断している長さ)で調整することができるとともに、分断周リブ102、106のリブ部分の断面形状で調整することもできる。また、分断周リブの数を増減することによっても、調整することができる。一例として、分断周リブ102,106の一方を横断周リブとして構成し、その非連続部分を多くすることができる。ただし、本実施形態のように、ユーザビリティのための強度とトップロードのための柔軟性とをバランスよく両立させる観点からすれば、上側底面82及び下側底面84の各中央部に分断周リブ102、106の非連続部分102a,106aを設定することが好ましい。
また、本実施形態では、上側底面82と下側底面84とが延在方向の異なる2つの加圧吸収面となっているので、トップロードFが作用した場合には、上側底面84と下側底面84との間で膨らむ過程・挙動を異ならせることができる。これにより、より一層、応力がスムーズに吸収されるようになっている。また、下側底面84は、その傾斜のために、膨らんでいくときの挙動が促されるようになるので、スムーズに膨らむようになっている。
(第2実施形態)
次に、図9及び図10を参照して、第2実施形態に係るボトル200について説明する。第1実施形態のボトル1との相違点は、横断周リブ104を分断周リブ204に変更した点と、分断周リブ106のリブ部分を窪み部80にまで延在させないようにした点と、下側底面84に複数の凸状の縦リブ210を形成した点である。同一の構成については、適宜同一の符合を付して、説明を省略する。
縦リブ210は、下側底面84の傾斜にそって延在し、下側底面84の幅方向に4本並列している。縦リブ210は、曲率中心をボトル内方に有する例えばR1.5の円弧面からなる。下側底面84に縦リブ210を形成することで、下側底面84は補強されている。ただし、縦リブ210による補強効果は、凹状の周リブによる補強効果よりも小さい。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、ユーザビリティのために必要な強度を窪み部80にもたせつつ、窪み部80の上側底面82及び下側底面84にトップロードFに対して有効に対応する柔軟性(可動性)をもたせることができる。とりわけ、縦リブ210の凸状の向きと、トップロードFが作用したときに下側底面84が外側に膨らんでいく方向とが合っているため、下側底面84に必要な強度を確保しながら、下側底面84をスムーズに膨らませることができる。
なお、下側底面84の柔軟性と補強効果のバランスを縦リブ210の数、形状などで調整することができる。また、分断周リブ204を第1実施形態のように横断周リブとしてもよい。
(第3実施形態)
次に、図11及び図12を参照して、第3実施形態に係るボトル300について説明する。第1実施形態のボトル1との相違点は、周リブ102,104,106を周リブ302,304,306に変更した点と、上側底面82及び下側底面84にそれぞれ複数の凸状の縦リブ310,320を形成した点である。同一の構成については、適宜同一の符合を付して、説明を省略する。
周リブ302は、上側底面82を横断する横断周リブとして構成されている。周リブ304,306は、上側底面82及び下側底面84を横断しない分断周リブとして構成されている。ここでは、分断周リブ304,306は、そのリブ部分が窪み部80にまで延在させないようにしており、窪み部80には形成されてない。
縦リブ310,320は、第2実施形態の縦リブ210と同様な構成となっており、それぞれ、曲率中心をボトル内方に有する例えばR5の円弧面からなり、上側底面82及び下側底面84に幅方向に4本ずつ並列している。縦リブ310は、上側底面82と下側底面84との境界から横断周リブ320まで上下方向に延在し、縦リブ320は、縦リブ310に連続するように、下側底面84の傾斜にそって延在している。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、ユーザビリティのために必要な強度を窪み部80にもたせつつ、窪み部80の上側底面82及び下側底面84にトップロードFに対して有効に対応する柔軟性(可動性)をもたせることができる。とりわけ、縦リブ310,320の凸状の向きと、トップロードFが作用したときに上側底面82及び下側底面84が外側に膨らんでいく方向とが合っているため、上側底面82及び下側底面84に必要な強度を確保しながら、これらをスムーズに膨らませることができる。
なお、上記同様に、上側底面82及び下側底面84のそれぞれの柔軟性と補強効果のバランスを、縦リブ310、320の数、形状などで調整することができる。また、横断周リブ302を第1実施形態のように分断周リブとしてもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。例えば、胴部4の横断面形状を長方形とすることができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1:ボトル、 4:胴部、 40:くびれ部、 42:上側胴部、 44:下側胴部、 80:窪み部、 82:上側底面(第1の加圧吸収面)、 84:下側底面(第2の加圧吸収面)、 100:横断周リブ、 102:分断周リブ、 102a:非連続部部分、 104:横断周リブ、 106:分断周リブ、 106a:非連続部分、 204:分断周リブ204、 210:縦リブ、 302:横断周リブ、 304:分断周リブ、 306:分断周リブ、 310:縦リブ、 320:縦リブ、 F:トップロード

Claims (8)

  1. ボトル胴部のくびれ部の少なくとも一部に指挿入用の窪み部を有するプラスチックボトルであって、
    前記くびれ部及び前記窪み部を含む上下方向の位置において、上下方向に間隔をあけて凹状に形成された複数の周リブを有し、
    前記複数の周リブは、
    前記窪み部の底面を横断する横断周リブと、
    前記窪み部の前記底面の少なくとも一部において非連続となるように分断されて前記ボトル胴部の周方向に延在する分断周リブと、を有し
    前記窪み部の前記底面は、当該プラスチックボトルにトップロードがかかったときに膨らむように変形し、且つ、当該トップロードが解放されたときに前記変形が元に戻るように構成されている、プラスチックボトル。
  2. 前記底面は、
    前記横断周リブが横断する第1の底面と、
    前記第1の底面につながり、前記分断周リブの非連続部分を有する第2の底面と、を有する、請求項1に記載のプラスチックボトル。
  3. 前記第2の底面には、複数本の凸状の縦リブが形成されている、請求項2に記載のプラスチックボトル。
  4. 前記第1の底面には、前記第2の底面との境界から前記横断周リブまで延在する複数本の凸状の縦リブが形成されている、請求項3に記載のプラスチックボトル。
  5. 前記第2の底面における前記縦リブと前記第1の底面における前記縦リブとは連続している、請求項4に記載のプラスチックボトル。
  6. 前記分断周リブは、上側の分断周リブと下側の分断周リブとを有し、
    前記底面は、
    前記横断周リブが横断すると共に前記上側の分断周リブの非連続部分を有する第1の底面と、
    前記第1の底面につながり、前記下側の分断周リブの非連続部分を有する第2の底面と、を有する、請求項1に記載のプラスチックボトル。
  7. 前記底面は、
    前記横断周リブが横断すると共に前記分断周リブの非連続部分を有する第1の底面と、
    前記第1の底面につながり、複数本の凸状の縦リブが形成された第2の底面と、を有する、請求項1に記載のプラスチックボトル。
  8. 前記第1の底面は、上下方向に対して平行であり、
    前記第2の底面は、下方に向かって外方に傾斜する、請求項2から7のいずれか一項に記載のプラスチックボトル。
JP2018035395A 2018-02-28 2018-02-28 プラスチックボトル Active JP6467538B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018035395A JP6467538B2 (ja) 2018-02-28 2018-02-28 プラスチックボトル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018035395A JP6467538B2 (ja) 2018-02-28 2018-02-28 プラスチックボトル

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013230452A Division JP6335475B2 (ja) 2013-11-06 2013-11-06 プラスチックボトル

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019003497A Division JP6786633B2 (ja) 2019-01-11 2019-01-11 プラスチックボトル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018087043A JP2018087043A (ja) 2018-06-07
JP6467538B2 true JP6467538B2 (ja) 2019-02-13

Family

ID=62494152

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018035395A Active JP6467538B2 (ja) 2018-02-28 2018-02-28 プラスチックボトル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6467538B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3982654B2 (ja) * 1998-03-11 2007-09-26 大日本印刷株式会社 合成樹脂製補強パネルおよびこの合成樹脂製補強パネルを用いた合成樹脂製壜体
ITMI20020164U1 (it) * 2002-03-27 2003-09-29 Sanpellegrino S P A Struttura di bottiglia per bevande avente ergonomia di presa ed efficienza strutturale accresciute
JP4222229B2 (ja) * 2004-03-05 2009-02-12 東洋製罐株式会社 容器
JP4437313B2 (ja) * 2004-03-30 2010-03-24 株式会社吉野工業所 合成樹脂製壜体
JP5143686B2 (ja) * 2008-09-24 2013-02-13 ザ コカ・コーラ カンパニー プラスチックボトル
JP5618523B2 (ja) * 2009-11-13 2014-11-05 サントリー食品インターナショナル株式会社 ボトル型容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018087043A (ja) 2018-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4389421B2 (ja) ハンディボトルの製造方法
US8308006B2 (en) Thin walled hot filled container
JP4514405B2 (ja) 合成樹脂製容器
HU215066B (hu) Félmerev konténer
US20090020498A1 (en) Container having broad shoulder and narrow waist
JP6335475B2 (ja) プラスチックボトル
JP4702716B2 (ja) ピンチグリップ式ボトル型容器
WO2015076362A1 (ja) プラスチックボトル
CN110770134A (zh) 具有设置有凹口的底部基座的容器
WO2016174831A1 (ja) 合成樹脂製容器
JP6467538B2 (ja) プラスチックボトル
JP4192303B2 (ja) 丸型プラスチックボトル
JP6786633B2 (ja) プラスチックボトル
JP5631183B2 (ja) プリフォーム
JP6602528B2 (ja) プラスチックボトル
JP2011251711A (ja) 合成樹脂製容器
JP6192494B2 (ja) プラスチックボトル
JP6773508B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP6707884B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP6037610B2 (ja) プラスチックボトル
JP7331352B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP7180339B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP6537773B2 (ja) プラスチックボトル
JP2006103736A (ja) 合成樹脂製容器
WO2018139536A1 (ja) プラスチックボトル

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180322

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181113

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20181213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6467538

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250