JP6467131B2 - 超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法 - Google Patents

超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6467131B2
JP6467131B2 JP2013227796A JP2013227796A JP6467131B2 JP 6467131 B2 JP6467131 B2 JP 6467131B2 JP 2013227796 A JP2013227796 A JP 2013227796A JP 2013227796 A JP2013227796 A JP 2013227796A JP 6467131 B2 JP6467131 B2 JP 6467131B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
rod
branch
probe
ultrasonic probe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013227796A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015087337A (ja
Inventor
貴章 甲山
貴章 甲山
▲丈▼一 村上
▲丈▼一 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
East Japan Railway Co
Original Assignee
East Japan Railway Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by East Japan Railway Co filed Critical East Japan Railway Co
Priority to JP2013227796A priority Critical patent/JP6467131B2/ja
Publication of JP2015087337A publication Critical patent/JP2015087337A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6467131B2 publication Critical patent/JP6467131B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は、超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法に係り、一端が地中に埋設されている金属棒の腐食を検知することに適した技術に関する。
鉄道設備で使用されている電線には数トンの張力がかけられている。その電線が架設された電柱が傾倒、倒壊してしまわないように、電柱の上端側と地面との間に斜めに支線(引留支線)が張られており、その支線の下部は一端が地中に埋設された支線ロッドに連結されている。
支線ロッドには防錆のためにメッキが施されているが、下端側は水分を含んだ地中に埋設されているため、長い年月の間には埋設部分が腐食してしまう。支線ロッドの腐食が進行すると、支線による電柱の支持強度が著しく低下してしまい、電柱の倒壊を招く恐れがあるので、腐食が生じた支線ロッドは交換する必要がある。
そこで、地上に露出している支線ロッドの上端部(上端面)に超音波の送受波器を装着し、支線ロッドに入射した超音波の反射波を検出することによって、支線ロッドの腐食の有無を検知する方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平8−313495号公報
しかしながら、上記特許文献1の場合、縦波の超音波を支線ロッドの下端(先端)に向けて入射させるように、送受波器を支線ロッドの上端部(上端面)に取り付けなければならず、その上端部が送受波器を装着できるフラットな形状の支線ロッドでなければ、腐食の有無を検知することはできなかった。
また、縦波の超音波を使用しているため反射波の減衰が大きく、長さ2000mmを超えるような比較的長い支線ロッドの腐食の有無を検知することには不向きであった。
本発明の目的は、支線ロッドなど金属棒の腐食を検知することに適した超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法を提供することである。
上記目的を達成するため、この発明の一の態様は、
収容体と、前記収容体に内蔵されている振動子とを備え、前記振動子から所定の径を有する円柱状の支線ロッドに超音波を入射して、前記支線ロッドを探傷する超音波探触子であって、
前記収容体が前記支線ロッドの周面に当接する接触面は、前記接触面の中央側が前記支線ロッドの周面に当接した際、その接触面の両側に隙間ができるように、前記支線ロッドの径に応じた曲率のR面に形成されており、
前記振動子は、SH波の超音波を前記支線ロッドの周面から先端側に向けて斜めに入射可能な姿勢で配設されているようにした。
かかる構成によれば、この超音波探触子で支線ロッドを探傷する際、振動子を内蔵している収容体の接触面を、円柱状の支線ロッドの周面に当接させ超音波探触子から支線ロッドへ超音波を良好に送り込むことができ、支線ロッドの探傷を好適に行うことができる。
また、振動子がSH波の超音波を支線ロッドの周面から先端側に向けて斜めに入射させることができるので、超音波を支線ロッドの先端に向けて好適に伝播させて、支線ロッドの探傷を好適に行うことができる。
そして、この超音波探触子であれば、上端部(上端面)にフラットな面がない支線ロッドの探傷にも適用できる。
また、望ましくは、
前記超音波が前記支線ロッドに入射する入射角は、前記支線ロッドの軸心と直交する面に対して50°以上90°未満であるようにする。
超音波が支線ロッドに入射する入射角が50°以上90°未満であれば、その超音波は支線ロッドの内部を好適に伝播することができ、支線ロッドの先端や腐食箇所で生じた反射波の減衰を抑えることができる。
また、望ましくは、
前記振動子が発信する前記超音波の周波数は、50kHz以上100kHz以下であるようにする。
超音波の周波数が50kHz以上100kHz以下であれば、その超音波は支線ロッドの内部を好適に伝播することができ、支線ロッドの先端や腐食箇所で生じた反射波の減衰を抑えることができる。
また、上記目的を達成するため、この発明の他の態様は、
金属棒の腐食を検知する腐食検知方法であって、
前記金属棒の周面から超音波を入射する超音波探触子を前記金属棒の周面に装着し、前記超音波の反射波を検出する反射波検出用探触子を前記超音波探触子よりも前記金属棒の後端側の周面に装着する工程と、
前記超音波探触子がSH波の超音波を前記金属棒の周面から50°以上90°未満の入射角で、前記金属棒の先端側に向けて斜めに入射する工程と、
前記超音波探触子により前記金属棒の内部に入射された前記超音波の反射波を前記反射波検出用探触子により検出する工程と、
を備えるようにした。
かかる構成によれば超音波探触子を金属棒に装着して、所定の超音波を金属棒の周面から先端側に向けて斜めに入射することができ、金属棒中を伝播した超音波が、金属棒の先端や腐食箇所で反射した反射波を反射波検出用探触子で検出することができる。
特にSH波の超音波を、金属棒の周面から50°以上90°未満の入射角で金属棒の先端側に向けて斜めに入射することで、超音波を好適に伝播させるとともに、金属棒の先端や腐食箇所で生じた反射波の減衰を抑えることができるので好適に反射波を検出することができる。
そして、検出した反射波に基づいて金属棒の腐食を検知することができる。
また、望ましくは、
前記金属棒を挟む配置に、前記超音波探触子と前記反射波検出用探触子をそれぞれ複数装着するようにする。
超音波探触子が複数設けられていれば、超音波探触子が1つの装置よりも高パワーで超音波を金属棒へ送り込むことができ、その超音波を金属棒の先端や腐食箇所で好適に反射させることができる。また、複数の超音波探触子に対応するように、反射波検出用探触子が複数設けられていれば、金属棒の先端や腐食箇所で反射した反射波を適切に検出することができる。
また、前記金属棒は、ステーブロックが取り付けられている先端側が地中に埋設され、地上に露出している後端側に、電線が架設されている電柱に繋がれた支線の下部が連結されている支線ロッドであり、
前記超音波探触子と前記反射波検出用探触子を前記支線ロッドにおける地上に露出している部分に装着するようにする
よって、比較的細い円柱状の金属棒である支線ロッドの腐食を検知することができる。
また、支線ロッドの先端側が略U字形状に曲げられていても、この腐食検知装置であれば超音波を好適に伝播させることができ、支線ロッドの先端までの探傷を好適に行うことができる。
また、上記目的を達成するため、この発明は、腐食検知装置であって、
前記超音波探触子と、
前記超音波探触子が前記支線ロッドの内部に入射した超音波の反射波を検出する反射波検出用探触子と、
を備えた構成にする。
かかる構成によれば、腐食検知装置が備えている超音波探触子で支線ロッドを探傷する際、振動子を内蔵している収容体を、円柱状の支線ロッドの周面に好適に装着することができ超音波探触子から支線ロッドへ超音波を良好に送り込むことができ、支線ロッドの探傷を好適に行うことができる。
本発明によれば、支線ロッドなど金属棒の腐食を検知することに適した超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法を得ることができる。
支線ロッドに腐食検知装置を取り付けた状態を示す説明図である。 支線ロッドに装着した超音波探触子を示す側面図である。 図2のIII−III線における断面図である。 腐食検知装置による検出波形の一例を示す説明図であり、腐食のない支線ロッドの検出波形(a)と、腐食のある支線ロッドの検出波形(b)を示している。
以下、図面を参照して、本発明に係る超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法の実施形態について詳細に説明する。
図1は地中に埋設された支線ロッドと、その支線ロッドに取り付けた腐食検知装置を示す説明図である。図2は支線ロッドに装着した超音波探触子を示す側面図であり、図3はその超音波探触子を示す断面図である。
図1に示すように、支線ロッド1の先端1a側はU字形状に曲げられており、その先端1a側に形成されたU字状フックにステーブロック2が取り付けられている。また、支線ロッド1の後端1b側は環形状に曲げられており、電柱(図示省略)に繋がれた支線3の下部が支線ロッド1の後端1bの環状部分に連結されている。
この支線ロッド1の下端側の大半はステーブロック2とともに地中に埋設されており、地上に露出している後端1bに図示しない電柱と地面Gとの間に斜めに張られた支線3が連結されている。
図1〜図3に示すように、支線ロッド1は、円柱状の金属棒を折り曲げて加工した部材である。
支線ロッド1としては、例えば、直径20〜30mm程度、長さ2000〜3000mm程度のものが使用されている。具体的に、直径19mmで長さ2500mm、直径22mmで長さ2700mm、直径25mmで長さ3000mmの支線ロッド1がある。
支線ロッド1の腐食の有無を検知する腐食検知装置100は、図1〜図3に示すように、金属棒である支線ロッド1の周面に装着されて、支線ロッド1に向けて超音波を入射する超音波探触子10と、超音波探触子10よりも支線ロッド1の後端1b側の周面に装着されて、超音波探触子10が支線ロッド1の内部に伝播させた超音波の反射波を検出する反射波検出用探触子20と、超音波探触子10および反射波検出用探触子20とケーブルを介して接続されている測定器30等を備えている。
この腐食検知装置100には、超音波探触子10と反射波検出用探触子20とがそれぞれ2つ設けられている。
超音波探触子10は、図2、図3に示すように、超音波を発信する振動子11と、振動子11を内蔵している収容体12とを備えている。
振動子11は、SH波の超音波を発信する素子であり、超音波を支線ロッド1の周面から先端1a側に向けて斜めに入射させる向きに収容体12に配設されている。
この振動子11は、発信した超音波が支線ロッド1に入射する入射角が50°以上90°未満となる向きに収容体12に配設されている。つまり、超音波探触子10は、SH波の超音波を、支線ロッド1の周面から、その表面に対して50°以上90°未満の入射角(つまり、支線ロッド1の軸心と直交する面に対して50°以上90°未満の入射角)で支線ロッド1の先端1a側に向けて斜めに入射させるようになっている。
ここで、振動子11から発信された超音波が支線ロッド1の周面から先端1a側に向かって入射する方向は、支線ロッド1の軸心を含む仮想面において、支線ロッド1の表面に対する入射角が50°以上90°未満となる方向のことである。換言すれば、振動子11から発信された超音波が支線ロッド1の周面から先端1a側に向かって入射する方向は、支線ロッド1の周面から支線ロッド1の軸心に向かう方向であって、支線ロッド1の表面に対する入射角が50°以上90°未満となる方向のことである。
振動子11(超音波探触子10)が超音波を支線ロッド1に入射する入射角が50°以上90°未満であると、超音波が支線ロッド1の内部を好適に伝播することができ、支線ロッド1の先端1aや腐食箇所で生じた反射波の減衰を抑えることができる。
また、この振動子11が発信する超音波の周波数は、50kHz以上100kHz以下である。振動子11が発信する超音波の周波数が50kHz以上100kHz以下の範囲であると、超音波が支線ロッド1の内部を好適に伝播することができ、支線ロッド1の先端1aや腐食箇所で生じた反射波の減衰を抑えることができる。
収容体12は、樹脂材料、例えばアクリル樹脂からなり、振動子11を保護するように内部に収容している。
この収容体12が支線ロッド1の周面に当接する接触面12aは、支線ロッド1の周面に倣うR面に形成されている。例えば、直径が25mmの支線ロッド1に対応する収容体12の場合、その接触面12aはR12.5のR面に形成されている。
収容体12の接触面12aが、支線ロッド1の周面に倣うR面に形成されていれば、超音波探触子10を支線ロッド1の周面に密着させて装着することができ、超音波探触子10と支線ロッド1との接触面積を増やすことができる。超音波探触子10と支線ロッド1との接触面積を増やすことによって、超音波探触子10から支線ロッド1へ超音波を良好に送り込むことができ、支線ロッド1の探傷を好適に行うことを可能にする。
但し、支線ロッド1と超音波探触子10の着脱を良好に行うために、支線ロッド1の周面よりも収容体12の接触面12aの曲率を僅かに小さくすることが好ましく、直径が25mmの支線ロッド1に対応する収容体12の接触面12aは、例えばR13.5のR面に形成されている。
これは、超音波探触子10が発信する超音波を支線ロッド1に効率よく伝達させるために、支線ロッド1と超音波探触子10の間に接触媒質を塗布することに起因する。この接触媒質は高粘性を有しているので、支線ロッド1の周面と収容体12の接触面12aの曲率が同じ値である場合、高粘性の接触媒質を介して支線ロッド1に装着した超音波探触子10が、支線ロッド1の周面に強固に貼り付いてしまい、その超音波探触子10を取り外すことが困難になることがある。そこで、支線ロッド1の周面よりも収容体12の接触面12aの曲率を僅かに小さくすることで、接触面12aの中央側を支線ロッド1の周面に当接させた際、その接触面12aの両側に隙間ができる構造をとるので、支線ロッド1と超音波探触子10(収容体12)とが密着し過ぎないようにし、支線ロッド1から超音波探触子10を容易に取り外すことができるようにした。
なお、R13.5の接触面12aを有する超音波探触子10は、直径が25mmの支線ロッド1に超音波を良好に送り込むことができる。また、R13.5の接触面12aを有する超音波探触子10であれば、直径が22mm、19mmの支線ロッド1にも超音波を送り込むことができることも確認した。これは、支線ロッド1の周面よりも曲率が僅かに小さいR面に形成された接触面12aであれば、その接触面12aが支線ロッド1にフィットして、支線ロッド1の周面を包み込むように近接した配置をとることができるので、接触媒質を介することで超音波探触子10が超音波を支線ロッド1に伝達することができることによる。
これに対し、平坦な接触面を有する従前の超音波探触子では、比較的細い円柱状の支線ロッド1へ十分な超音波を送り込むことができず、その支線ロッド1の探傷を精度良く行うことができなかった。これは、従前の超音波探触子の平坦な接触面では、支線ロッド1の周面に当接してもその大部分が周面から離れた位置になってしまうので、超音波探触子と支線ロッド1との接触面積を十分に確保できず、接触媒質を介しても超音波を支線ロッド1に十分に伝達できないことによる。
このように、支線ロッド1の周面よりも曲率が僅かに小さいR面に形成された接触面12aを有する超音波探触子10(収容体12)であれば、支線ロッド1に超音波を良好に送り込んで、支線ロッド1の探傷を行うことができる。
反射波検出用探触子20は、超音波受信用の振動子と、その振動子を内蔵している収容体とを備えており、超音波探触子10と同様の構造を有している。つまり、反射波検出用探触子20の収容体の接触面は、支線ロッド1の周面に倣うR面に形成されており、好ましくは、支線ロッド1の周面よりも曲率が僅かに小さいR面に形成されている。
この反射波検出用探触子20は、超音波探触子10が支線ロッド1の内部に伝播させた超音波の反射波を検出する。
特に、反射波検出用探触子20は、超音波探触子10よりも支線ロッド1の後端1b側の周面に装着されているので、超音波探触子10から支線ロッド1の先端1a側に向かう超音波を検出することなく、支線ロッド1の内部を伝播した超音波が支線ロッド1の先端1aや腐食箇所で反射した反射波であって、支線ロッド1の後端1bに向かう反射波を好適に検出することができる。
また、本実施形態の腐食検知装置100には、超音波探触子10が2つ設けられているので、超音波探触子10が1つの装置よりも高パワーで超音波を支線ロッド1へ送り込むことができ、その超音波を支線ロッド1の先端1aや腐食箇所で好適に反射させることができる。
また、2つの超音波探触子10に対応するように、反射波検出用探触子20が2つ設けられているので、支線ロッド1の先端1aや腐食箇所で反射した反射波を適切に検出することができる。
測定器30は、図示しない制御部の指令によって、ケーブルを介して超音波探触子10に電気信号を送信し、超音波探触子10から被検体である支線ロッド1に向けて超音波を入射させる。
また、測定器30は、図示しない制御部の指令によって、反射波検出用探触子20が検出した超音波の反射波に応じた電気信号を、ケーブルを介して反射波検出用探触子20から受信する。そして、測定器30は、反射波検出用探触子20が検出した反射波に基づく波形図をモニター(図示省略)に表示したり、プリンター(図示省略)から出力したりする機能を有している。
次に、腐食検知装置100による腐食検知方法について説明する。
まず、検査対象となった支線ロッド1の周面に腐食検知装置100の超音波探触子10と反射波検出用探触子20を装着する。このとき、支線ロッド1の周面に所定の接触媒質を予め塗布しておき、支線ロッド1と超音波探触子10、支線ロッド1と反射波検出用探触子20の間に接触媒質を介在させるようにする。また、反射波検出用探触子20は、超音波探触子10よりも支線ロッド1の後端1b側に装着する。
次いで、超音波探触子10からSH波の超音波を支線ロッド1の周面から50°以上90°未満の入射角で、支線ロッド1の先端1a側に向けて斜めに入射する。
そして、超音波探触子10が支線ロッド1の内部に伝播させた超音波の反射波であって、支線ロッド1の先端1aや腐食箇所で反射した反射波を反射波検出用探触子20で検出する。
次いで、反射波検出用探触子20が検出した反射波に基づく波形図を測定器30の制御部(図示省略)が作成し、その作成した波形図を例えば測定器30のモニター(図示省略)に表示する。
ユーザー(例えば、鉄道設備の保守管理者)は、測定器30のモニター(図示省略)に表示された波形図を元に支線ロッド1の腐食の有無を判断する。
例えば、測定器30のモニター(図示省略)には、図4(a),図4(b)に示すような波形図が表示される。この波形図では、超音波探触子10の装着位置を基準にし、超音波探触子10からの距離に対応つけて支線ロッド1で反射波が生じた位置が示されている。
図4(a)に示した検出波形のように、支線ロッド1の先端1aで端部反射した反射波に対応するピークEのみが波形図に現れている場合、検査した支線ロッド1には腐食が生じていないと判断することができる。
一方、図4(a)に示した検出波形のように、支線ロッド1の先端1aで端部反射した反射波に対応するピークE以外に、支線ロッド1において超音波の反射が生じたことを示す反射波のピークDが波形図に現れている場合、検査した支線ロッド1に腐食が生じていると判断することができる。
例えば、支線ロッド1に腐食が生じ、その支線ロッド1に錆等に起因する凹凸や亀裂が発生している場合、その凹凸や亀裂が発生した腐食箇所は超音波が反射し易い箇所となっているため、支線ロッド1の先端1aでの反射波に対応するピークE以外に、支線ロッド1において超音波が反射したことを示す反射波のピークDが波形図に現れているとき、検査した支線ロッド1に腐食が生じていると判断することができる。
こうして反射波検出用探触子20が検出した反射波に基づく波形図によって支線ロッド1の腐食の有無を判断し、支線ロッド1に生じた腐食を検知することができる。
なお、ここではユーザーが波形図を見て、支線ロッド1の先端1aでの反射波に対応するピークE以外に、反射波のピークDが波形図に現れていることを認識した場合に、検査した支線ロッド1に腐食が生じていると判断したが、腐食検知装置100の測定器30(制御部)が、検出波形に現れている反射波のピークの位置や大きさに応じて、検査した支線ロッド1に腐食が生じているか否かを判断し、腐食の有無を検知するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態の腐食検知装置100によれば、支線ロッド1の周面にフィットし易いR面に形成された接触面12aを有する超音波探触子10によって、所定の超音波を支線ロッド1の周面から先端1a側に向けて斜めに入射することができ、支線ロッド1中を伝播して、支線ロッド1の先端1aや腐食箇所で反射した超音波の反射波を反射波検出用探触子20で検出することができる。
特に、超音波探触子10は、SH波の超音波を、支線ロッド1の周面から50°以上90°未満の入射角で支線ロッド1の先端1a側に向けて斜めに入射することで、超音波を好適に伝播させるとともに、支線ロッド1の先端1aや腐食箇所で生じた反射波の減衰を抑えることができるので、反射波検出用探触子20は好適に反射波を検出することができる。
そして、反射波検出用探触子20が検出した反射波に基づく波形図を作成して、例えば測定器30のモニター(図示省略)に表示することができる。
このように、超音波探触子10を備えた腐食検知装置100であれば、比較的細い円柱状の支線ロッド1に対しても超音波を良好に送り込み伝播させることができるので、支線ロッド1の先端1aや腐食箇所で反射した超音波の反射波を好適に検出でき、その検出した反射波に基づいて支線ロッド1に生じた腐食を検知することができる。
つまり、支線ロッド1の周面にフィットし易いR面に形成された接触面12aを有し、支線ロッド1の周面から50°以上90°未満の入射角でSH波の超音波を斜めに入射することができる超音波探触子10は、支線ロッド1など比較的細い金属棒の腐食を検知することに適しているといえる。
そして、このような超音波探触子10を備えた腐食検知装置100は、支線ロッド1の腐食を検知することに優れた効果を発揮する装置であり、超音波探触子10や腐食検知装置100を利用する腐食検知方法は優れた技術であるといえる。
なお、以上の実施の形態においては、超音波探触子10と反射波検出用探触子20とがそれぞれ2つ設けられた構成の腐食検知装置100を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、超音波探触子10と反射波検出用探触子20がそれぞれ1つ設けられた構成の装置であっても、超音波探触子10と反射波検出用探触子20とがそれぞれ3つ以上設けられた構成の装置であってもよい。
また、超音波探触子10と反射波検出用探触子20とを別体にすることに限らず、超音波探触子10と反射波検出用探触子20とが一体の探触子としてもよい。
なお、本実施形態では、直径が20〜30mm程度である比較的細い支線ロッド1の周面に超音波探触子10を装着して、その支線ロッド1に超音波を送り込むため、超音波探触子10(収容体12)の接触面12aをR面に形成しているが、例えば直径が200mmを超えるような円柱状の金属棒(金属柱)であれば、平坦な接触面を有する従前の超音波探触子を用いて超音波を送り込み、その金属棒の探傷を行うことができる。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 支線ロッド(金属棒)
2 ステーブロック
3 支線
10 超音波探触子
11 振動子
12 収容体
12a 接触面
20 反射波検出用探触子
30 測定器
100 腐食検知装置
G 地面

Claims (7)

  1. 収容体と、前記収容体に内蔵されている振動子とを備え、前記振動子から所定の径を有する円柱状の支線ロッドに超音波を入射して、前記支線ロッドを探傷する超音波探触子であって、
    前記収容体が前記支線ロッドの周面に当接する接触面は、前記接触面の中央側が前記支線ロッドの周面に当接した際、その接触面の両側に隙間ができるように、前記支線ロッドの径に応じた曲率のR面に形成されており、
    前記振動子は、SH波の超音波を前記支線ロッドの周面から先端側に向けて斜めに入射可能な姿勢で配設されていることを特徴とする超音波探触子。
  2. 前記超音波が前記支線ロッドに入射する入射角は、前記支線ロッドの軸心と直交する面に対して50°以上90°未満であることを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 前記振動子が発信する前記超音波の周波数は、50kHz以上100kHz以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の超音波探触子。
  4. 金属棒の腐食を検知する腐食検知方法であって、
    前記金属棒の周面から超音波を入射する超音波探触子を前記金属棒の周面に装着し、前記超音波の反射波を検出する反射波検出用探触子を前記超音波探触子よりも前記金属棒の後端側の周面に装着する工程と、
    前記超音波探触子がSH波の超音波を前記金属棒の周面から50°以上90°未満の入射角で、前記金属棒の先端側に向けて斜めに入射する工程と、
    前記超音波探触子により前記金属棒の内部に入射された前記超音波の反射波を前記反射波検出用探触子により検出する工程と、
    を備えたことを特徴とする腐食検知方法。
  5. 前記金属棒を挟む配置に、前記超音波探触子と前記反射波検出用探触子をそれぞれ複数装着することを特徴とする請求項4に記載の腐食検知方法。
  6. 前記金属棒は、ステーブロックが取り付けられている先端側が地中に埋設され、地上に露出している後端側に、電線が架設されている電柱に繋がれた支線の下部が連結されている支線ロッドであり、
    前記超音波探触子と前記反射波検出用探触子を前記支線ロッドにおける地上に露出している部分に装着することを特徴とする請求項4又は5に記載の腐食検知方法。
  7. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の超音波探触子と、
    前記超音波探触子が前記支線ロッドの内部に入射した超音波の反射波を検出する反射波検出用探触子と、
    を備えたことを特徴とする腐食検知装置。
JP2013227796A 2013-11-01 2013-11-01 超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法 Active JP6467131B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013227796A JP6467131B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013227796A JP6467131B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015087337A JP2015087337A (ja) 2015-05-07
JP6467131B2 true JP6467131B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=53050249

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013227796A Active JP6467131B2 (ja) 2013-11-01 2013-11-01 超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6467131B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6001576B2 (ja) * 2014-01-21 2016-10-05 日本電信電話株式会社 超音波探触子
JP7252698B2 (ja) * 2019-07-02 2023-04-05 株式会社ケー・エフ・シー J型アンカーボルトの定着状態判定装置及び定着状態判定方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08313495A (ja) * 1995-05-19 1996-11-29 Tokyo Electric Power Co Inc:The 支線ロッドの腐食検出方法
JP4116483B2 (ja) * 2002-03-22 2008-07-09 大阪瓦斯株式会社 管体の超音波探傷検査方法および装置
JP3973603B2 (ja) * 2003-06-06 2007-09-12 株式会社ニチゾウテック 土中構造物の欠陥評価装置、欠陥評価方法および欠陥評価方法をコンピュータに実行させるプログラム
JP3747921B2 (ja) * 2003-06-20 2006-02-22 株式会社日立製作所 ガイド波を用いた非破壊検査装置及び非破壊検査方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015087337A (ja) 2015-05-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10345139B2 (en) Non-isotropic acoustic cable
JP6235508B2 (ja) 超音波探傷システム、超音波探傷方法及び航空機部品の製造方法
US10473624B2 (en) Shear wave sensors for acoustic emission and hybrid guided wave testing
JP5606703B2 (ja) 液位計測装置
JP6405106B2 (ja) コンクリート構造物の検査方法および検査システム
JP4686378B2 (ja) 配管検査装置
KR101318926B1 (ko) 복합 초음파 센서를 이용한 전력설비의 결함 검출 시스템
CN107703161B (zh) 一种冲击应力波检测系统
US20160299106A1 (en) Systems and methods for using flexural modes in non-destructive testing and inspection
KR101386252B1 (ko) 배관 검사 장치 및 배관 검사 시스템
JP6467131B2 (ja) 超音波探触子、腐食検知装置及び腐食検知方法
CN201081765Y (zh) 超声波轮式探头
JP2008157775A (ja) 非破壊測定装置及びそのセンサユニット
JP2010197377A (ja) 赤外線亀裂検出装置および検出方法
JP5313117B2 (ja) 腐食検査システム、腐食検査装置、及び腐食検査方法
KR20130044420A (ko) 콘크리트 검사용 초음파 탐촉자
KR101126616B1 (ko) 초음파 두께 측정 장치
KR20110028039A (ko) 콘크리트 검사용 초음파 탐촉장치
JP2010203866A5 (ja)
JP2015102405A (ja) 検査方法および検査装置
JP5627563B2 (ja) 表面探傷装置及び表面探傷方法
CN208187544U (zh) 一种新型声强探头
JP2011145146A (ja) ローラの外面亀裂診断装置及び診断方法
RU89235U1 (ru) Устройство для ультразвуковой дефектоскопии рельсов
JP2015001499A (ja) 丸棒体の超音波探傷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161003

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170721

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170822

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180223

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20181011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20181015

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20181101

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190111

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6467131

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250