JP5313117B2 - 腐食検査システム、腐食検査装置、及び腐食検査方法 - Google Patents

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本発明は、検査対象物の腐食を検査する腐食検査システム、腐食検査装置、及び腐食検査方法に関する。
配管等の腐食の検査方法にあっては、検査対象の各部の厚みを測定する超音波厚み測定等による方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平09−152425号公報
超音波厚み測定等を利用した腐食の検査方法にあっては、検査対象の全ての厚みを繰り返し測定するので、検査時間が非常に長い。また、超音波厚み測定等を利用した腐食の検査方法にあっては、保温材等で囲まれた配管を検査対象とする場合、保温材等を全て撤去し、表面を検査可能な粗さに整えなければ検査を行うことができない。
そこで本発明は、上記課題を解決することができる腐食検査システム、腐食検査装置、及び腐食検査方法を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
上記課題を解決するために、本発明の腐食検査システムにおいては、検査対象物の腐食を検査する腐食検査システムであって、検査対象物を放射状に伝播している弾性波を、当該検査対象物の表面上の任意の位置において検出する第1の弾性波検出部と、第1の弾性波検出部が弾性波を検出する位置とは異なる位置において当該弾性波を検出する第2の弾性波検出部と、第1の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻と、第2の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻との時間差に基づいて、放出源の位置を腐食の位置として特定する腐食位置特定部と、腐食位置特定部が特定した腐食の位置と、第1の弾性波検出部又は第2の弾性波検出部が弾性波を検出した位置との距離に基づいて、当該弾性波が放出されてから検出されるまでの減衰率を特定する減衰率特定部と、第1の弾性波検出部又は第2の弾性波検出部が検出した弾性波の検出信号の振幅値を積分することによって、当該弾性波を検出したときのエネルギーの大きさを示す値を算出する検出エネルギー値算出部と、減衰率特定部が算出した減衰率と、検出エネルギー値算出部が算出した弾性波を検出したときのエネルギーの大きさを示す値とに基づいて、当該弾性波が放出されたときのエネルギーの大きさを示す値を算出する放出エネルギー値算出部と、放出エネルギー値算出部が算出した値に基づいて、腐食位置特定部が特定した位置における腐食の腐食量を特定する腐食量特定部とを備える。
第1の弾性波検出部が検出した弾性波の検出信号の周波数成分のうち、予め定められた周波数帯域の周波数成分を取り出す第1の周波数成分取出部と、第2の弾性波検出部が検出した弾性波の検出信号の周波数成分のうち、予め定められた周波数帯域の周波数成分を取り出す第2の周波数成分取出部と、第1の周波数成分取出部が取り出した周波数成分の振幅の値が、予め定められた閾値を超えたか否かを判定する第1の判定部と、第2の周波数成分取出部が取り出した周波数成分の振幅の値が、予め定められた閾値を超えたか否かを判定する第2の判定部とを更に備え、腐食位置特定部は、周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えていると第1の判定部及び第2の判定部がそれぞれ判定した場合に、第1の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻と、第2の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻との時間差に基づいて、腐食の位置を特定し、検出エネルギー値算出部は、予め定められた閾値を超えていると第1の判定部及び第2の判定部がそれぞれ判定した場合に、第1の周波数成分取出部又は第2の周波数成分取出部が取り出した周波数成分のうち、当該閾値を超えている間の周波数成分の振幅値を積分することによって、第1の弾性波検出部又は第2の弾性波検出部が検出した弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出してもよい。
検出エネルギー値算出部は、所定時間の間に、予め定められた閾値を超えていると第1の判定部及び第2の判定部がそれぞれ判定する度に、当該閾値を超えている間の検出信号の振幅値を積分することによって、第1の弾性波検出部又は第2の弾性波検出部が検出した弾性波のエネルギーの大きさを示す値を繰り返し算出し、放出エネルギー値算出部は、減衰率特定部が算出した減衰率と、エネルギー算出部が繰り返し算出した弾性波のエネルギーの大きさを示す値とに基づいて、当該弾性波が放出されたときのエネルギーの大きさを示す値を繰り返し算出し、腐食量特定部は、放出エネルギー算出部が繰り返し算出した値に基づいて、腐食位置特定部が特定した位置における腐食の腐食量を特定してもよい。
検査対象物における腐食量を示す腐食量データと、当該腐食量の腐食が生じている場合に当該腐食箇所から放出される弾性波のエネルギーの大きさを示す放出エネルギーデータとを対応付けて格納する腐食量データ格納部を更に備え、腐食量特定部は、腐食量データ格納部において、放出エネルギー値算出部が算出した値と一致する放出エネルギーデータと対応付けられた腐食量データを参照することによって、腐食の位置における腐食量を特定してもよい。
検査対象物における腐食の位置からの距離を示す距離データと、当該距離において腐食から放出される弾性波の減衰率を示す減衰率データとを対応付けて格納する減衰率データ格納部を更に備え、減衰率特定部は、減衰率データ格納部において、腐食位置特定部が特定した腐食の位置と、第1の弾性波検出部が弾性波を検出した位置との距離と一致する距離データと対応付けられた減衰率データを参照することによって、弾性波が放出されてから検出されるまでの減衰率を特定してもよい。
第1の弾性波検出部は、検査対象物の長手方向の一端において弾性波を検出し、第2の弾性波検出部は、検査対象物の長手方向の他端において弾性波を検出してもよい。
また、本発明の腐食検査装置においては、検査対象物の腐食を検査する腐食検査装置であって、検査対象物を放射状に伝播している弾性波を、当該検査対象物の表面上の任意の位置において検出する第1の弾性波検出部と、第1の弾性波検出部が弾性波を検出する位置とは異なる位置において当該弾性波を検出する第2の弾性波検出部と、第1の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻と、第2の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻との時間差に基づいて、放出源の位置を腐食の位置として特定する腐食位置特定部と、腐食位置特定部が特定した腐食の位置と、第1の弾性波検出部又は第2の弾性波検出部が弾性波を検出した位置との距離に基づいて、当該弾性波が放出されてから検出されるまでの減衰率を特定する減衰率特定部と、第1の弾性波検出部又は第2の弾性波検出部が検出した弾性波の検出信号の振幅値を積分することによって、当該弾性波を検出したときのエネルギーの大きさを示す値を算出する検出エネルギー値算出部と、減衰率特定部が算出した減衰率と、検出エネルギー値算出部が算出した弾性波を検出したときのエネルギーの大きさを示す値とに基づいて、当該弾性波が放出されたときのエネルギーの大きさを示す値を算出する放出エネルギー値算出部と、放出エネルギー値算出部が算出した値に基づいて、腐食位置特定部が特定した位置における腐食の腐食量を特定する腐食量特定部とを備える。
また、本発明の腐食検査方法においては、検査対象物の腐食を検査する腐食検査方法であって、検査対象物を放射状に伝播している弾性波を、当該検査対象物の表面上の任意の位置において検出する第1の弾性波検出ステップと、第1の弾性波検出ステップにおいて弾性波が検出される位置とは異なる位置において当該弾性波を検出する第2の弾性波検出部と、第1の弾性波検出ステップにおいて弾性波が検出された時刻と、第2の弾性波検出ステップにおいて弾性波が検出された時刻との時間差に基づいて、放出源の位置を腐食の位置として特定する腐食位置特定ステップと、腐食位置特定ステップにおいて特定された腐食の位置と、第1の弾性波検出ステップ又は第2の弾性波検出ステップにおいて弾性波が検出された位置との距離に基づいて、当該弾性波が放出されてから検出されるまでの減衰率を特定する減衰率特定ステップと、第1の弾性波検出ステップ又は第2の弾性波検出ステップにおいて検出された弾性波の検出信号の振幅値を積分することによって、当該弾性波を検出したときのエネルギーの大きさを示す値を算出する検出エネルギー値算出ステップと、減衰率特定ステップにおいて算出された減衰率と、検出エネルギー値算出ステップにおいて算出された弾性波を検出したときのエネルギーの大きさを示す値とに基づいて、当該弾性波が放出されたときのエネルギーの大きさを示す値を算出する放出エネルギー値算出ステップと、放出エネルギー値算出ステップにおいて算出された値に基づいて、腐食位置特定ステップにおいて特定された位置における腐食の腐食量を特定する腐食量特定ステップとを備える。
本発明によれば、検査対象物における腐食の位置や、その腐食量を特定するにあたり、超音波厚み測定方法のように何度も検査対象物に対する検査位置を変更したりすることなく、全体の検査を一度に行うことができる。また、保温材等で囲まれた配管を検査対象とする場合に、保温材等の一部を撤去するだけで検査することができる。
本発明の一実施形態に係る腐食検査システム100の概要を示す図である。 AE信号の波形を示す図である。 本実施形態に係るAE信号処理装置120の機能構成の一例を示す図である。 腐食検査システム100における処理の流れの一例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の一実施形態に係る腐食検査システム100の概要を示す図である。
腐食検査システム100は、アコースティックエミッションと呼ばれる現象により配管200に生じている腐食210から放出された弾性波を検出し、検出信号を信号処理することによって、配管200に生じている腐食210の位置、及び腐食量を特定するシステムである。アコースティックエミッションとは、材料が変形したり亀裂が発生したりする際に、材料が内部に蓄えていた歪エネルギーを弾性波として放出する現象のことをいう。腐食検査システム100は、2つのAE(Acoustic Emission)センサ110a、110b(以下、AEセンサ110と総称する)、AE信号処理装置120、及び出力装置140を備える。なお、腐食検査装置は、腐食検査システム100の一例である。
AEセンサ110は、配管200を伝播している弾性波を検出するセンサである。AEセンサ110は、弾性波を検出するために、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:lead zirconate titanate)等の圧電素子を内蔵している。AEセンサ110aは、配管200のフランジ220aより内側の端部に近い位置に、接着剤やシリコングリース等の音響カップラントを介して配管200の表面に密着するようにして設置される。同様に、AEセンサ110bは、配管200のフランジ220bより内側の端部に近い位置に、接着剤やシリコングリース等の音響カップラントを介して配管200の表面に密着するようにして設置される。そして、AEセンサ110a、110bは、それぞれ腐食210から放出されて放射状に配管200を伝播している弾性波を圧電素子によって検出し、その検出信号(以下、AE信号と呼ぶ)を出力する。なお、AEセンサ110a、110bは、それぞれ本発明に係る第1の弾性波検出部、第2の弾性波検出部の一例である。
AE信号処理装置120は、配管200における腐食210の位置、及び腐食量を特定する装置である。AE信号処理装置120は、AEセンサ110a、及びAEセンサ110bと、それぞれ通信ケーブル130a、130bを介して接続される。AE信号処理装置120は、AEセンサ110が出力したAE信号を入力し、このAE信号を信号処理することによって、配管200における腐食210の位置、及び腐食量を特定する。AE信号処理装置120は、AE信号の波形形状を数値化することによって、振幅値やエネルギー値、持続時間等のAE信号のパラメータを算出する。
出力装置140は、AE信号処理装置120によって特定された、配管200における腐食210の位置や腐食量に関する情報を出力する装置である。出力装置140は、AE信号処理装置120と接続される。出力装置140は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等のディスプレイである。また、出力装置140は、熱転写プリンタ、インクジェットプリンタ、レーザープリンタ等のプリンタとすることもできる。
図2は、AE信号の波形を示す図である。
AE信号は、性質を異にする2種類の信号に分類される。(a)に示すAE信号の波形は、鋭く立ち上がってから減衰する突発型と呼ばれるAE信号の波形である。突発型のAE信号の波形は、主に固体内で生ずる亀裂進展や変態に伴い放出されるため、破壊の進展に対応して検出される。突発型のAE信号の波形の振幅値は、亀裂の大きさや進展量と相関がある。また、突発型のAE信号は、例えば、1個の亀裂が進展すると1つ発生する。したがって、突発型のAE信号の発生数は、亀裂の進行数と相関がある。
(b)に示すAE信号の波形は、比較的周波数の高い連続型と呼ばれるAE信号の波形である。連続型のAE信号の波形は、突発型のAE信号の波形が多数重なって発生したものであり、主に材料の変形、摩擦、磨耗、又は漏洩により発生することが多い。連続型のAE信号の波形の振幅値は、これらの現象の大きさと相関がある。
ところで、配管200における腐食210における弾性波の発生原理は、クラック先端の塑性領域内において生ずる変形、変態、又は介在物の割れや、クラック進展によるへき開等の微視割れや、厚い酸化皮膜の破壊又は剥離や、カソード反応による水素ガス発生等が挙げられる。したがって、AE信号処理装置120が信号処理すべきAE信号の波形は、(a)に示す突発型のAE信号ということになる。
AE信号処理装置120は、(a)に示すように、AE信号の振幅値に対する閾値を設定している。そして、AE信号処理装置120は、振幅値が閾値を超えたAE信号が発生した場合に、振幅値やエネルギー値、持続時間等のAE信号のパラメータを算出する。AE信号の振幅値を積分した値は、配管200における腐食210の腐食体積が大きくなるにつれて大きくなる。すなわち、AE信号の振幅値を積分した値は、配管200における腐食210の腐食体積と相関がある。本実施形態においては、このAE信号の波形の面積の値を、AE信号のエネルギー値と呼ぶ。また、本実施形態においては、AE信号の振幅値が閾値を超えている時間を、AE信号の持続時間と呼ぶ。
図3は、本実施形態に係るAE信号処理装置120の機能構成の一例を示す図である。
AE信号処理装置120は、減衰率データ格納部121、腐食量データ格納部122、周波数成分取出部123a、123b(以下、周波数成分取出部123と総称する)、判定部124a、124b(以下、判定部124と総称する)、腐食位置特定部125、減衰率特定部126、検出エネルギー値算出部127、放出エネルギー値算出部128、及び腐食量特定部129を備える。
減衰率データ格納部121は、配管200における腐食210の位置からの距離を示す距離データと、各距離データによって示される距離において腐食210から放出される弾性波の減衰率を示す減衰率データとを対応付けて格納しているデータベースである。減衰率データ格納部121が格納している距離データと減衰率データとの対応関係は、配管200において意図的にアコースティックエミッションによる弾性波を発生させる試験を行った試験結果や、過去に行った腐食の検査結果等に基づいて決定される。配管200において意図的にアコースティックエミッションによる弾性波を発生させる試験としては、例えば、極細の炭素棒を配管200の表面において圧折することによって擬似的なアコースティックエミッションを発生させ、弾性波を放出させるといった方法が考えられる。
腐食量データ格納部122は、配管200における腐食210の腐食量を示す腐食量データと、各腐食量データによって示される腐食量の腐食が生じている場合に、その腐食箇所から所定時間の間に放出される弾性波のエネルギーの大きさを示す放出エネルギーデータとを対応付けて格納しているデータベースである。腐食量データ格納部が格納している腐食量データと放出エネルギーデータとの対応関係は、配管200において意図的に腐食を発生させる試験を行った試験結果や、過去に行った腐食の検査結果等に基づいて決定される。配管200において意図的に腐食を発生させる試験としては、例えば、配管200の特定の部分だけに塩水を接触させて強制的に腐食を進行させるといった方法が考えられる。
周波数成分取出部123は、AE信号から所定の周波数成分を取り出す処理部である。周波数成分取出部123aは、AEセンサ110が出力したAE信号を入力して、所定の周波数成分を取り出し、判定部124aに送る。同様に、周波数成分取出部123bは、AEセンサ110が出力したAE信号を入力して、所定の周波数成分を取り出し、判定部124bに送る。
判定部124は、AE信号の所定の周波数成分の振幅が閾値以上であるか否かを判定する処理部である。判定部124aは、周波数成分取出部123aからAE信号の所定の周波数成分を受け取って、振幅が閾値以上であるか否かを判定する。そして、判定部124aは、振幅が閾値以上であった場合、このAE信号が検出された時刻を示すデータを腐食位置特定部125に送る。同様に、判定部124bは、周波数成分取出部123bからAE信号の所定の周波数成分を受け取って、振幅が閾値以上であるか否かを判定する。そして、判定部124bは、振幅が閾値以上であった場合、このAE信号が検出された時刻を示すデータを腐食位置特定部125に送る。振幅が閾値以上であった場合、判定部124a、又は判定部124bは、閾値を超えていた間の周波数成分を検出エネルギー値算出部127に送る。
腐食位置特定部125は、配管200における腐食210の位置を特定する処理部である。腐食位置特定部125は、判定部124aからAE信号が検出された時刻を示すデータを受け取る。同様に、腐食位置特定部125は、判定部124bからAE信号が検出された時刻を示すデータを受け取る。そして、腐食位置特定部125は、配管200における腐食210の位置を特定し、この位置を示すデータを減衰率特定部126に送る。また、腐食位置特定部125は、特定した位置を示す情報を、AE信号処理装置120に接続された出力装置140に送信する。
減衰率特定部126は、配管200における腐食210から放出された弾性波がAEセンサ110a、又はAEセンサ110bによって検出されるまでに減衰した減衰率を特定する処理部である。減衰率特定部126は、腐食位置特定部125から配管200における腐食の位置を示すデータを受け取って、この腐食210から放出された弾性波がAEセンサ110a、又はAEセンサ110bによって検出されるまでに減衰した減衰率を特定し、特定した減衰率を示すデータを放出エネルギー値算出部128に送る。
検出エネルギー値算出部127は、配管200における腐食210から放出され、AEセンサ110a、又はAEセンサ110bによって検出されたときの弾性波のエネルギーの値を算出する処理部である。なお、検出エネルギー値算出部127は、AEセンサ110aによって検出された弾性波のエネルギーの値を算出する場合、判定部124aから、AE信号の所定の周波数成分のうち振幅が閾値を超えていた間の周波数成分を受け取る。同様に、検出エネルギー値算出部127は、AEセンサ110bによって検出された弾性波のエネルギーの値を算出する場合、判定部124bから、AE信号の所定の周波数成分のうち振幅が閾値を超えていた間の周波数成分を受け取る。そして、検出エネルギー値算出部127は、検出されたときの弾性波のエネルギーの値を算出し、算出したエネルギーの値を示すデータを放出エネルギー値算出部128に送る。
放出エネルギー値算出部128は、配管200における腐食210から放出されたときの弾性波のエネルギーの値を算出する処理部である。放出エネルギー値算出部128は、減衰率特定部126から、腐食210から放出された弾性波がAEセンサ110a、又はAEセンサ110bによって検出されるまでに減衰した減衰率を示すデータを受け取る。また、放出エネルギー値算出部128は、検出エネルギー値算出部127から、AEセンサ110a、又はAEセンサ110bによって検出されたときの弾性波のエネルギーの値を示すデータを受け取る。そして、放出エネルギー値算出部128は、配管200における腐食210から放出されたときの弾性波のエネルギーの値を算出し、算出した値を示すデータを腐食量特定部129に送る。
腐食量特定部129は、配管200における腐食210の腐食量を特定する処理部である。腐食量特定部129は、放出エネルギー値算出部128から、配管200における腐食210から放出されたときの弾性波のエネルギーの値を示すデータを受け取って、この腐食210の腐食量を特定し、特定した腐食量を示す情報を、AE信号処理装置120に接続された出力装置140に送信する。
図4は、腐食検査システム100における処理の流れの一例を示す図である。
まず、腐食検査システム100が備えるAEセンサ110a、及びAEセンサ110bが、配管200に伝播している弾性波を検出する(S101)。AEセンサ110a、及びAEセンサ110bは、検出した弾性波に応じたAE信号を出力する。なお、AEセンサ110a、及びAEセンサ110bが検出する弾性波は、必ずしも配管200における腐食210から放出された弾性波であるとは限らない。
そして、AE信号処理装置120の周波数成分取出部123a、及び周波数成分取出部123bは、それぞれ、AEセンサ110a、AEセンサ110bが出力したAE信号から予め定められた所定の周波数帯域の周波数成分を取り出す(S102)。予め定められる周波数帯域は、配管200における腐食210のアコースティックエミッションによって放出される弾性波に特有の周波数を含むように設定される。例えば、配管200が金属の場合、腐食210のアコースティックエミッションによって放出される弾性波の周波数は、10kHz〜100kHzである。したがって、AE信号処理装置120の周波数成分取出部123a、及び周波数成分取出部123bが取り出した周波数成分は、配管200における腐食210のアコースティックエミッションによって放出された弾性波のAE信号の周波数成分を含むことになる。なお、周波数成分取出部123a、及び周波数成分取出部123bは、図示しない増幅手段によって増幅されたAE信号から周波数成分を取り出すようにしてもよい。
そして、AE信号処理装置120の判定部124a、及び判定部124bは、それぞれ、周波数成分取出部123a、周波数成分取出部123bが取り出した周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する(S103)。予め定められる閾値としては、配管200における腐食210のアコースティックエミッションによって放出される弾性波が検出されたときに連続して発生しているノイズ成分と同程度の値が設定される。したがって、判定部124が閾値以上であると判定した場合、その周波数成分は、配管200における腐食210のアコースティックエミッションによって放出される弾性波が検出されたときのAE信号の周波数成分である確度がかなり高いと言える。
そして、AE信号処理装置120の腐食位置特定部125は、判定部124a、及び判定部124bが共に閾値以上の振幅の周波数成分であると判定した場合(S103:Yes)、これら周波数成分によって示される弾性波をAEセンサ110a、及びAEセンサ110bがそれぞれ検出した時刻に基づいて、この弾性波を放出した腐食210の配管200における位置を特定する(S104)。例えば、図1のように配管200にAEセンサ110a、及びAEセンサ110bをそれぞれ設置した場合、腐食210から放出される弾性波は、時間差をおいてAEセンサ110a、及びAEセンサ110bにそれぞれ検出される。ここで、AEセンサ110aが弾性波を検出した時刻をt1、AEセンサ110bが弾性波を検出した時刻をt2、検出される時間差をΔtとし、弾性波が配管200を伝播する音速をCとすると、配管200における腐食210の位置は、AEセンサ110aとAEセンサ110bとの中心点からの位置ΔLとして、ΔL=Δt・C/2を算出することによって特定される。そして、腐食位置特定部125は、特定した腐食の位置を示すデータを、減衰率特定部126に送る。また、腐食位置特定部125は、特定した腐食の位置に関する情報を、AE信号処理装置120に接続された出力装置140に送信する。なお、腐食位置特定部125は、判定部124a、又は判定部124bのいずれか一方が閾値以上の振幅の周波数成分ではないと判定した場合(S103:No)、腐食210のアコースティックエミッションによって放出された弾性波ではないとして、その放出源の位置を特定しない。
そして、AE信号処理装置120の減衰率特定部126は、配管200における位置が特定された腐食210のアコースティックエミッションによって放出された弾性波が検出されるまでに減衰した減衰率を特定する(S105)。具体的には、減衰率特定部126は、特定された腐食210の位置と、AEセンサ110a、又はAEセンサ110bの位置との距離を算出する。そして、減衰率特定部126は、減衰率データ格納部121を参照し、この距離と一致する距離データと対応付けられた減衰率データによって示される減衰率を、配管200における位置が特定された腐食210のアコースティックエミッションによって放出された弾性波がAEセンサ110によって検出されるまでに減衰した減衰率として特定する。なお、腐食210からの距離と減衰率との関係は、関数によって表すこともできる。したがって、減衰率特定部126は、そのような関数を用いることによって減衰率を特定することもできる。
他方、AE信号処理装置120の検出エネルギー値算出部127は、AEセンサ110a、又はAEセンサ110bが検出した弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する(S106)。具体的には、検出エネルギー算出部127は、判定部124a、又は判定部124bが振幅の値が閾値以上であると判定した周波数成分において、閾値以上となっていた間の振幅の値を積分することによって、AEセンサ110a、又はAEセンサ110bが検出した弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する。
そして、AE信号処理装置120の放出エネルギー値算出部128は、配管200における腐食210のアコースティックエミッションによって弾性波が放出されたときのエネルギーの大きさを示す値を算出する(S107)。具体的には、放出エネルギー値算出部128は、検出エネルギー値算出部127が算出した検出時の弾性波のエネルギーの大きさを示す値と、減衰率特定部126が特定した減衰率とに基づいて、弾性波が放出されたときのエネルギーの大きさを示す値を算出する。
腐食検査システム100は、このような処理(S101〜S107)を予め定められた検査時間が経過するまで、AEセンサ110a、及びAEセンサ110bが弾性波を検出する度に繰り返す。そして、予め定められた検査時間が経過すると、AE信号処理装置120の腐食量特定部129は、腐食位置特定部125が特定した位置における腐食210の腐食量を特定する(S108)。具体的には、腐食量特定部129は、腐食位置特定部125が何度も同じ個所を腐食の位置として特定している場合、その位置から放出されているエネルギーの値を加算していく。そして、腐食量特定部129は、腐食量データ格納部122を参照し、加算して得られた値と一致する放出エネルギーデータと対応付けられた腐食量データによって示される腐食量に関する情報を、腐食位置特定部125が特定した位置における腐食210の腐食量として特定する。なお、所定時間内に腐食210のアコースティックエミッションによって放出される弾性波のエネルギーの大きさと、腐食量との関係は、関数によって表すこともできる。したがって、腐食量特定部129は、そのような関数を用いることによって腐食量を特定することもできる。そして、腐食量特定部129は、特定した腐食量に関する情報を、AE信号処理装置120に接続された出力装置140に送信する。
このように、腐食検査システム100は、腐食210のアコースティックエミッションによって放出される弾性波を、配管200の両端に設置されたAEセンサ110a、及びAEセンサ110bによって検出し、信号処理することによって、配管200における腐食210の位置と、その腐食量を特定することができる。また、腐食検査システム100にあっては、配管200のフランジ220a、及びフランジ220bあるいはそれぞれのフランジの内側にそれぞれ配置されたAEセンサ110a、及びAEセンサ110bによって、配管200に生じている全ての腐食のアコースティックエミッションによって放出される弾性波を検出することができるので、超音波厚み測定方法等のように何度もセンサを移動させる煩わしさがない。更に、腐食検査システム100にあっては、腐食210の進行によって放出される弾性波アコースティックエミッションが配管200中を伝播するので、保温している保温材等を全て撤去する必要がなく、AEセンサを取り付ける部分だけ保温材等を撤去するだけで検査を行うことができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。たとえば、以上の説明では、弾性波を検出したときのエネルギーの大きさを振幅を積分して求めたが、「振幅と持続時間の積」や「振幅の2乗」として求めてもよい。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
100 腐食検査システム
110 AEセンサ
120 AE信号処理装置
121 減衰率データ格納部
122 腐食量データ格納部
123 周波数成分取出部
124 判定部
125 腐食位置特定部
126 減衰率特定部
127 検出エネルギー値算出部
128 放出エネルギー値算出部
129 腐食量特定部
130 通信ケーブル
200 配管
210 腐食
220 フランジ

Claims (8)

  1. 検査対象物の腐食を検査する腐食検査システムであって、
    前記検査対象物を放射状に伝播している弾性波を、当該検査対象物の表面上の任意の位置において検出する第1の弾性波検出部と、
    前記第1の弾性波検出部が弾性波を検出する位置とは異なる位置において当該弾性波を検出する第2の弾性波検出部と、
    前記第1の弾性波検出部が弾性波を検出する度に、当該弾性波の検出信号の周波数成分のうち、予め定められた周波数帯域の周波数成分を取り出す第1の周波数成分取出部と、
    前記第2の弾性波検出部が弾性波を検出する度に、当該弾性波の検出信号の周波数成分のうち、予め定められた周波数帯域の周波数成分を取り出す第2の周波数成分取出部と、
    前記第1の周波数成分取出部が周波数成分を取り出す度に、当該周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えたか否かを判定する第1の判定部と、
    前記第2の周波数成分取出部が周波数成分を取り出す度に、当該周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えたか否かを判定する第2の判定部と、
    前記周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えていると前記第1の判定部、及び前記第2の判定部がそれぞれ判定する度に、前記第1の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻と、前記第2の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻との時間差に基づいて、前記放出源の位置を腐食の位置として特定する腐食位置特定部と、
    前記腐食位置特定部が腐食の位置を特定する度に、前記第1の弾性波検出部又は前記第2の弾性波検出部が弾性波を検出した位置との距離に基づいて、当該弾性波が放出されてから検出されるまでの減衰率を特定する減衰率特定部と、
    前記周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えていると前記第1の判定部、及び前記第2の判定部がそれぞれ判定する度に、前記第1の数成分取出部又は前記第2の数成分取出部が取り出した数成分のうち、当該閾値を超えている間周波数成分の振幅値を積分することによって、前記第1の弾性波検出部、又は前記第2の弾性波検出部が検出した弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する検出エネルギー値算出部と、
    前記減衰率特定部が減衰率を算出して、前記検出エネルギー値算出部が検出されたときの前記弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する度に、当該減衰率と、当該検出されたときの前記弾性波のエネルギーの大きさを示す値とに基づいて、放出されたときの当該弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する放出エネルギー値算出部と、
    前記腐食位置特定部が何度も同じ個所を腐食の位置として特定している場合に、前記放出エネルギー値算出部が算出した放出されたときの前記弾性波のエネルギーの大きさを示すのうち、当該位置から放出された弾性波のエネルギーの大きさを示す値を加算した値に基づいて、当該位置における腐食の腐食量を特定する腐食量特定部と
    を備える腐食検査システム。
  2. 前記検査対象物における腐食量を示す腐食量データと、当該腐食量の腐食が生じている場合に当該腐食箇所から放出される弾性波のエネルギーの大きさを示す放出エネルギーデータとを対応付けて格納する腐食量データ格納部
    を更に備え、
    前記腐食量特定部は、前記腐食量データ格納部において、前記放出エネルギー値算出部が算出した値と一致する放出エネルギーデータと対応付けられた腐食量データを参照することによって、前記腐食の位置における腐食量を特定する
    請求項1に記載の腐食検査システム。
  3. 前記腐食量データ格納部には、前記検査対象物において意図的に腐食を発生させる試験を行った試験結果に基づいて決定される、前記腐食量データと前記放出エネルギーデータとの対応関係が格納されている
    請求項2に記載の腐食検査システム。
  4. 前記検査対象物における腐食の位置からの距離を示す距離データと、当該距離において前記腐食から放出される弾性波の減衰率を示す減衰率データとを対応付けて格納する減衰率データ格納部
    を更に備え、
    前記減衰率特定部は、前記減衰率データ格納部において、前記腐食位置特定部が特定した腐食の位置と、前記第1の弾性波検出部が弾性波を検出した位置との距離と一致する距離データと対応付けられた減衰率データを参照することによって、前記弾性波が放出されてから検出されるまでの減衰率を特定する
    請求項1又は2に記載の腐食検査システム。
  5. 前記減衰率データ格納部には、前記検査対象物において意図的にアコースティックエミッションによる弾性波を発生させる試験を行った試験結果に基づいて決定される、前記距離データと前記減衰率データとの対応関係が格納されている
    請求項4に記載の腐食検査システム。
  6. 前記第1の弾性波検出部は、前記検査対象物の長手方向の一端において弾性波を検出し、
    前記第2の弾性波検出部は、前記検査対象物の長手方向の他端において弾性波を検出する
    請求項1から5のいずれか一項に記載の腐食検査システム。
  7. 検査対象物の腐食を検査する腐食検査装置であって、
    前記検査対象物を放射状に伝播している弾性波を、当該検査対象物の表面上の任意の位置において検出する第1の弾性波検出部と、
    前記第1の弾性波検出部が弾性波を検出する位置とは異なる位置において当該弾性波を検出する第2の弾性波検出部と、
    前記第1の弾性波検出部が弾性波を検出する度に、当該弾性波の検出信号の周波数成分のうち、予め定められた周波数帯域の周波数成分を取り出す第1の周波数成分取出部と、
    前記第2の弾性波検出部が弾性波を検出する度に、当該弾性波の検出信号の周波数成分のうち、予め定められた周波数帯域の周波数成分を取り出す第2の周波数成分取出部と、
    前記第1の周波数成分取出部が周波数成分を取り出す度に、当該周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えたか否かを判定する第1の判定部と、
    前記第2の周波数成分取出部が周波数成分を取り出す度に、当該周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えたか否かを判定する第2の判定部と、
    前記周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えていると前記第1の判定部、及び前記第2の判定部がそれぞれ判定する度に、前記第1の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻と、前記第2の弾性波検出部が弾性波を検出した時刻との時間差に基づいて、前記放出源の位置を腐食の位置として特定する腐食位置特定部と、
    前記腐食位置特定部が腐食の位置を特定する度に、前記第1の弾性波検出部又は前記第2の弾性波検出部が弾性波を検出した位置との距離に基づいて、当該弾性波が放出されてから検出されるまでの減衰率を特定する減衰率特定部と、
    前記周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えていると前記第1の判定部、及び前記第2の判定部がそれぞれ判定する度に、前記第1の数成分取出部又は前記第2の数成分取出部が取り出した数成分のうち、当該閾値を超えている間周波数成分の振幅値を積分することによって、前記第1の弾性波検出部、又は前記第2の弾性波検出部が検出した弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する検出エネルギー値算出部と、
    前記減衰率特定部が減衰率を算出して、前記検出エネルギー値算出部が検出されたときの前記弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する度に、当該減衰率と、当該検出されたときの前記弾性波のエネルギーの大きさを示す値とに基づいて、放出されたときの当該弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する放出エネルギー値算出部と、
    前記腐食位置特定部が何度も同じ個所を腐食の位置として特定している場合に、前記放出エネルギー値算出部が算出した放出されたときの前記弾性波のエネルギーの大きさを示すのうち、当該位置から放出された弾性波のエネルギーの大きさを示す値を加算した値に基づいて、当該位置における腐食の腐食量を特定する腐食量特定部と
    を備える腐食検査装置。
  8. 検査対象物の腐食を検査する腐食検査方法であって、
    前記検査対象物を放射状に伝播している弾性波を、当該検査対象物の表面上の任意の位置において検出する第1の弾性波検出段階と、
    前記第1の弾性波検出段階において弾性波が検出される位置とは異なる位置において当該弾性波を検出する第2の弾性波検出段階と、
    前記第1の弾性波検出段階において弾性波が検出される度に、当該弾性波の検出信号の周波数成分のうち、予め定められた周波数帯域の周波数成分を取り出す第1の周波数成分取出段階と、
    前記第2の弾性波検出段階において弾性波が検出される度に、当該弾性波の検出信号の周波数成分のうち、予め定められた周波数帯域の周波数成分を取り出す第2の周波数成分取出段階と、
    前記第1の周波数成分取出段階において周波数成分が取り出される度に、当該周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えたか否かを判定する第1の判定段階と、
    前記第2の周波数成分取出段階において周波数成分が取り出される度に、当該周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えたか否かを判定する第2の判定段階と、
    前記周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えていると前記第1の判定段階、及び前記第2の判定段階においてそれぞれ判定される度に、前記第1の弾性波検出段階において弾性波が検出された時刻と、前記第2の弾性波検出段階において弾性波が検出された時刻との時間差に基づいて、前記放出源の位置を腐食の位置として特定する腐食位置特定段階と、
    前記腐食位置特定段階において腐食の位置が特定される度に、前記第1の弾性波検出段階、又は前記第2の弾性波検出段階において弾性波が検出された位置との距離に基づいて、当該弾性波が放出されてから検出されるまでの減衰率を特定する減衰率特定段階と、
    前記周波数成分の振幅の値が予め定められた閾値を超えていると前記第1の判定段階、及び前記第2の判定段階においてそれぞれ判定される度に、前記第1の数成分取段階、又は前記第2の数成分取段階において取り出された数成分のうち、当該閾値を超えている間周波数成分の振幅値を積分することによって、前記第1の弾性波検出段階、又は前記第2の弾性波検出段階において検出された弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する検出エネルギー値算出段階と、
    前記減衰率特定段階において減衰率が算出されて、前記検出エネルギー値算出段階において検出されたときの前記弾性波のエネルギーの大きさを示す値が算出される度に、当該減衰率と、当該検出されたときの前記弾性波のエネルギーの大きさを示す値とに基づいて、放出されたときの当該弾性波のエネルギーの大きさを示す値を算出する放出エネルギー値算出段階と、
    前記腐食位置特定段階において何度も同じ個所が腐食の位置として特定されている場合に、前記放出エネルギー値算出段階において算出された放出されたときの前記弾性波のエネルギーの大きさを示すのうち、当該位置から放出された弾性波のエネルギーの大きさを示す値を加算した値に基づいて、当該位置における腐食の腐食量を特定する腐食量特定段階
    を備える腐食検査方法。
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