JP2006250595A - 超音波計測方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して熱間材の超音波計測するにあたって、安定かつ高感度に計測可能とすることの可能な、超音波計測方法及び装置を提供することを目的とする。
【解決手段】圧電型超音波探触子と、水媒体による音響結合手段と、パルス送信手段と、
超音波信号受信手段と、前記パルス送信手段で超音波パルスを送信した後、最初に受信される反射波を抽出する表面エコー抽出手段と、該表面エコー抽出手段により抽出された前記反射波の位相に基づいて有効信号を選別する有効信号選別手段と、該有効信号選別手段により選別された有効信号を用いて計測処理を行う計測手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して熱間材の超音波計測を行う超音波計測方法および装置に関するものである。
超音波計測は、材料内部の探傷や材料の厚み測定など様々な分野で広く工業的に使用されている。一般に多く使われている方法は、圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して材料に超音波を送受波する方法である。これは圧電型超音波探触子が、他の変換器に比べて非常に感度が高く使いやすいためである。しかし水媒体が必要という点では、適用対象の温度は常温からせいぜい300℃程度までに限られるという問題がある。
一方、例えば連続鋳造や圧延プロセスなど、鋼材が熱間状態で超音波計測を行いたいというニーズがある。これは、熱間でプロセス状態量や材料の特性が計測できれば、プロセスを安定化したり、大量な不良品発生を防止したりできるためである。
これらの熱間材に対しては、水媒体による圧電型超音波探触子では沸騰膜が発生して超音波の伝達を妨げるため適用できないとされ、電磁超音波法やレーザー超音波法などの非接触超音波計測法が適用されてきた。例えば、連続鋳造の凝固完了検知に電磁超音波法を適用した例や、継目無管の熱間肉厚計にレーザー超音波法を適用した例などがある。
しかしこれらの非接触超音波計測法は、圧電型超音波探触子に比べて感度が低いため、計測に用いる超音波エコーが微弱な用途には実用できない問題があった。このため、感度の高い圧電型超音波探触子を熱間材で適用するための技術が従来から望まれていた。
また、圧電型超音波探触子から材料に水柱を当て、水柱での往復時間を測ることにより距離を求める水柱超音波距離計という方法があるが、これも熱間材に適用する場合には、上述の沸騰膜の影響で精度が悪化するという課題があった。
沸騰膜の問題を解決し、感度が高い圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して熱間材の超音波計測ができれば、工業的に極めて有用である。このため、例えば特許文献1には、超音波探傷装置の上流側に冷却装置を取り付けて、超音波媒体用の水に気泡を生じない温度まで鋼板を冷却する技術が開示されている。また、非特許文献1には、沸騰膜の厚みを考慮して水柱距離計測することなどの工夫が提案されている。
特開平11−248686号公報 鉄と鋼 Vol.70 No.9 p126-131,(1984) 松村勝己他 熱間水流超音波距離計
しかしながら、上記特許文献1および非特許文献1の方法でも、次のような問題が残されている。
実際の熱間材、特に連続鋳造鋳片や厚板の圧延直後においては、熱容量が大きいため、超音波媒体用の水に気泡を生じない温度まで冷却することは難しい、また、その温度まで冷却できたとしても、表面粗さの変化やスケールの影響などによって、表面状態は様々に変化し、かつ水媒体の材料との衝突具合も様々に変化するため、沸騰膜は生じたり消失したりとランダムに変化してしまう。このため、超音波は材料に入射するときもあれば入射しないときもありと、極めて不安定にしか計測できない。また、水柱距離計測の場合についても、沸騰膜の厚み変化によって、計測精度が安定しないという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して熱間材の超音波計測するにあたって、安定かつ高感度に計測可能とすることの可能な、超音波計測方法及び装置を提供することである。
本発明の請求項1に係る発明は、圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して、熱間状態にある被検査体の超音波計測を行う超音波計測方法において、前記被検査体に超音波パルスを送信した後、最初に受信される反射波の位相に基づいて、当該反射波が前記被検査材表面からの反射波であるか否かを判定することを特徴とする超音波計測方法である。
また本発明の請求項2に係る発明は、圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して、熱間状態にある被検査体の超音波計測を行う超音波計測方法において、前記被検査体に対して、超音波の送受信を複数回行って、複数の計測信号を採取する計測信号採取工程と、その採取された計測信号の各々において、超音波パルスを送信した後、最初に受信される反射波の位相に基づき前記被検査体表面からの表面エコーを有する有効信号を選別する有効信号選別工程とを有し、該有効信号を用いて前記被検査体の計測を行うことを特徴とする超音波計測方法である。
また本発明の請求項3に係る発明は、請求項1に記載の超音波計測方法において、前記有効信号選別工程では、前記最初に受信される反射波の位相が所定範囲の値となる計測信号を有効信号として選別することを特徴とする超音波計測方法である。
また本発明の請求項4に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の超音波計測方法において、前記有効信号を複数用いて信号処理を行い、その信号処理結果に基づいて計測を行うことを特徴とする超音波計測方法である。
また本発明の請求項5に係る発明は、請求項3に記載の超音波計測方法において、
前記信号処理は、同期加算平均処理、最大値処理、最小値処理、および異位相除去処理のいずれか、あるいはそれらの組合せであることを特徴とする超音波計測方法である。
また本発明の請求項6に係る発明は、圧電型超音波探触子と、水媒体による音響結合手段と、パルス送信手段と、超音波信号受信手段と、前記パルス送信手段で超音波パルスを送信した後、最初に受信される反射波を抽出する表面エコー抽出手段と、該表面エコー抽出手段により抽出された前記反射波の位相に基づいて有効信号を選別する有効信号選別手段と、該有効信号選別手段により選別された有効信号を用いて計測処理を行う計測手段とを有することを特徴とする超音波計測装置である。
さらに本発明の請求項7に係る発明は、請求項6に記載の超音波計測装置において、前記有効信号選別手段では、前記反射波の位相が所定範囲の値となる計測信号を有効信号として選別することを特徴とする超音波計測装置である。
本発明によれば、熱間材の超音波計測を、圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して安定かつ高感度に計測可能となる。また、連続鋳造鋳片や厚板などの熱間材を精度良く、かつ微弱な信号も安定に超音波計測することができるようになるため、熱間でプロセス状態量や材料の特性が計測できるようになり、プロセスを安定化したり、大量な不良品発生を防止したりできるようになる。
発明者らは、圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して熱間材の超音波計測実験を種々行った。その結果、被検材表面における沸騰膜の状態は、熱間材の温度や表面粗さなどによって様々に変化し、沸騰膜が断続的に発生し、消滅していることが確認された。従って、沸騰膜がない瞬間の信号のみを用いることができれば、安定に材料内部の計測や水柱距離計測が可能になると考えられた。
そこで、この沸騰膜の有無(沸騰膜からの反射波かどうか)を検知するために、超音波を被検査材に対し、超音波パルスを送信した後に、最初に受信される反射波の位相に着目した。なお、探触子と被検査材表面との間に障害物がなく、超音波が被検査材表面で最初に反射される場合は、被検査材の材料表面からの表面エコーが、送信後、最初に受信される反射波である。そして、表面エコーの音圧反射率は良く知られているように、以下の(1)式で表される。
Figure 2006250595
但し、Z1は反射面手前側の音響インピーダンスを、Z2は反射面奥側の音響インピーダンスをそれぞれ表す。被検査材が鋼で、その表面で反射される場合は、水を媒体とするとZ1=約1.5×106kg/m2s(水媒体の音響インピーダンス)、Z2=約45×106kg/m2s(鋼の音響インピーダンス)であるから、r≒94%となる。一方、被検査材表面に沸騰膜が生じた場合は沸騰膜からの反射波となり、Z2=4×102kg/m2s(空気の音響インピーダンス)であるから、r≒−100%となる。音圧反射率の符号は位相を表しているから、沸騰膜の有無によって位相が反転することがわかる。
従って、送信後の最初に受信される反射波の位相に着目し、その位相の向き(位相の進み、遅れ)を調べることで、その反射波が被検査体表面からの反射波(表面エコー)であるか、沸騰膜からの反射波であるかを判別でき、その結果として、沸騰膜の有無を検知できることに思い至った。すなわち、圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して熱間材の内部を超音波計測する際、材料表面からの送信後の最初に受信される反射波を観察し、沸騰膜がない場合の位相となっている場合は、その信号を有効な信号(送信後の最初に受信された反射波が、被検査体の表面エコーの信号)と判断して計測に用い、沸騰膜がある場合の位相の時は、その信号を無効と判断して計測には用いないようにすれば、安定に計測できることになる。
さらに、上述の方法によって、沸騰膜がない場合の有効信号を複数集めると、同期加算平均処理や最大値処理、最小値処理、異位相除去処理(位相の極性が異なる信号を除去する)などの信号処理を行うことができるようになり、従来ノイズの中に埋もれていた微弱な信号も抽出できるようになる。
また、水柱超音波距離計として用いる場合は、同様に送信後の最初に受信された反射波の位相から沸騰膜の有無を判定し、沸騰膜がない場合の位相の時は、表面エコーまでの距離を水柱距離と判断でき、沸騰膜がある場合の位相の時は、表面エコーまでの距離に沸騰膜の厚みを加えてやることで、より精度が向上するようになる。
図1は、本発明の第1の実施例を示す図であって、本発明に係わる超音波計測装置の概略図である。図1において、1は熱間の被検材、2は圧電型超音波探触子、3は水柱ノズル、4はパルス送信手段、5は超音波信号受信手段、6は受信信号記憶手段、7は表面エコー抽出手段、8は有効信号選別手段、および9は計測手段をそれぞれ表す。
ここで、パルス送信手段4は、圧電型超音波探触子を駆動するための電気パルスを毎秒数100〜数1000程度発する送信部である。超音波信号受信手段5は、圧電型超音波探触子によって超音波から電気信号に変換された超音波受信信号を増幅する広帯域増幅器である。これ以降は、図中には示されていないA/D変換器によってデジタル化することで、PCやDSPなどを用いてソフトウェア的に実現している。受信信号記憶手段6は、パルス送信手段からの送信パルスに対応した受信信号を記憶するもので、これは1発ずつでも構わないし、複数の信号を記憶していっても良い。表面エコー抽出手段7は、受信信号から表面エコーの部分のみを取り出す部分である。水柱距離(圧電型超音波探触子と被検査体表面までの距離)をW、超音波の音速をCとすると、超音波パルス送信後、被検査体表面で反射される反射波が圧電型超音波探触子に到達し、受信されるまでの時間はΔt=2W/C となる。このΔtを基準とし、その前後に所定の時間範囲内に信号を取り込むようなゲート時間を設定するようにおこなう。なお、被検査体表面に沸騰膜があり、その沸騰膜で反射される反射波が超音波探触子に到達する時刻も、そのゲート時間範囲であるために、表面エコー抽出手段7では、被検査体表面からの反射波(表面エコー)以外に、沸騰膜からの反射波も抽出される。なお、本願発明の請求項1における、被検査体に超音波を送信後、最初に受信される反射波が、この表面エコー抽出手段で抽出する反射波(表面エコー、沸騰膜からの反射波)に対応し、本願発明の請求項6における、パルス送信手段でパルスを送信後、最初に受信される反射波を抽出する表面エコー抽出手段が、この表面エコー抽出手段に対応する。
有効信号選別手段8は、表面エコー抽出手段7によって抽出された反射波の位相を判定し、その位相が、沸騰膜がある場合なのか、沸騰膜でない場合なのかを判定する手段である。計測手段9は、有効信号選別手段8によって有効と判定された受信信号から、何らかの計測値を求める部分である。
図2は、圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して熱間材を超音波計測した例の一例で、700℃の鋼材に局部水浸法で水を当てながら、移動している被検査材の鋼材に対して、超音波パルスの送受信を異なる時刻(t1、t2、・・、t7)に、時間間隔をあけて計測した時の超音波信号を記憶し、表示したものである。図2において、上から、時刻t1、t2,t3・・の順にデータを並べて表示している。また、グラフの横軸は超音波探触子で受信した時刻を示す時間軸、縦軸はそのときの信号強度を示している。各グラフの信号強度が大きいところは、左から送信パルス、表面エコー(送信後最初に受信した反射波)、底面エコー(被検査体の底面からの反射波)を示している。ここで、時刻t5と時刻t6の信号は底面エコーが消失している。さらに表面エコーの場所について時間軸を拡大して示した波形にもとづいて、その位相(信号強度の絶対値が最大値となる信号の符号)をもとめると、図から明らかなように−側となっており、沸騰膜に遮られていることがわかる。従って、表面エコーの位相が+の時の信号、例えば図中では時刻t1,t2,t3,t4,t7の信号のみを有効と判定して計測に用いることで、安定に材料内部の計測ができるようになった。
有効信号選別手段8における位相の判定方法としては、図3(a)に示されるように、+側の最大値と−側の最大値を比較し、どちらが大きいのかを調べたり、図3(b)に示されるように、波形の絶対値の包絡線を求め、その最大値を与える位置が+なのか−なのかを調べたりすることで実現可能である。また、基準となる信号を予め設定し、それとの相互相関を求めて、相互相関値の最大ピークの極性を調べるようにしても良い。また、沸騰膜の発生状態によっては、位相が中間的な値となる場合もあるため、+−での判定だけでなく、位相の値に基づいて有効信号を選別しても良い。例えば、相互相関のピークの値に基づくことで実施できる。これらの弁別するための値は、実験等により、冷間材を用いて表面エコーの信号にもとづいて、表面エコーとする値の範囲を予め求めておき、その値に基づいて、熱間材での弁別のための閾値に設定すればよい。また、熱間材を用いた実験で、値を決定しても良い。
材料内部の計測としては、様々考えられるが、例えば、底面エコーまでの伝播時間を用いた熱間材の厚み測定、底面エコーまでの伝播時間を用いた熱間材の内部温度測定、底面エコーの多重反射波の減衰を用いた熱間材の結晶粒度測定、内部欠陥からのエコーを用いた熱間材の探傷、固相液相界面エコーまでの伝播時間を用いた連続鋳造鋳片のシェル厚測定、などに応用可能である。
次に、図4は、本発明の第2の実施例を示す図である。ここでは、有効信号選別手段8と計測手段9との間に、信号処理手段10が挿入されている。信号処理手段10は、有効信号選別手段8によって有効と判定された信号の複数を用いて、ノイズ除去などの信号処理を行う部分である。信号処理方法としては、種々考えられるが以下に示す4つの方法が有効であった。
(1)同期加算平均
複数の時系列信号をxj(i)(j=1〜N)とし、送信パルスの送信時刻あるいは表面エコーの時刻を基準にした同一時点の信号値の加算平均を出力y(i)として、(2)式により求める。
Figure 2006250595
(2)最大値処理
複数の時系列信号をxj(i)(j=1〜N)とし、送信パルスの送信時刻あるいは表面エコーの時刻を基準にした同一時点の信号値のうち絶対値が最大である信号値を出力y(i)として、(3)式により求める。
Figure 2006250595
(3)最小値処理
複数の時系列信号をxj(i)(j=1〜N)とし、送信パルスの送信時刻あるいは表面エコーの時刻を基準にした同一時点の信号値のうち絶対値が最小である信号値を出力y(i)として、(4)式により求める。
Figure 2006250595
(4)異極性除去処理
複数の時系列信号をxj(i)(j=1〜N)とし、送信パルスの送信時刻あるいは表面エコーの時刻を基準にした同一時点の信号値の極性を比較し、その時点の時系列信号y(i)の信号値を、(5)式に基づいて求める。この処理は、同一時点において、全ての信号の極性(+、―)が一致しない場合は信号レベルを0(ゼロ)にし、全ての信号が正(+)極性で一致する場合は最大値、全ての信号が負(―)極性で一致する場合は最小値をとる。こうすることで、極性が一致しない信号を除去し、S/Nの良い信号を得ることができる。
なお、上記処理において、送信パルスの送信時刻を基準にするか、表面エコーの時刻を基準にするかは、1パルス毎の水距離変動が少なければ前者で良く、1パルス毎の水距離変動が多い場合は後者を用いた方が適当である。
Figure 2006250595
図5は、図2の信号に対して上記4種類の処理を行った結果である。信号処理前に最もS/Nの良かった時刻t1の受信信号(S/N=11.3dB)より、上から同期加算平均処理信号S/N=17.4dB、最小値処理信号S/N=16.1dB、最大値処理信号S/N=11.7dB、および異極性除去処理信号S/N=14.2dBといずれもS/Nは向上した。この例では数点の信号で信号処理を行っているが、さらに数10点といった多くの信号を用いれば、よりS/Nは改善され、ノイズに埋もれた微弱な信号も抽出できるようになる。
図6は、本発明の第3の実施例を示す図である。ここでは、超音波信号受信手段5と記憶手段6を二つずつ持つようにし、表面エコー抽出手段7に接続される側は、送信後の最初に受信される反射波が飽和しないように感度設定し、もう一方は微弱信号に対して効果的に信号処理できるだけの高い感度に設定する。このようにすると、送信後の最初に受信される反射波が飽和しないため、精度良く表面エコーの位相を判定できると同時に、微弱信号が計測に必要なレベルになる位に感度設定できるので、より微弱な信号を対象とした計測ができるようになる。
以上、本発明を詳説してきたが、本発明は、上記各実施例に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。例えば、上記実施例では、表面エコー抽出手段7や有効信号選別手段8は、A/D変換後のデジタル信号で行っているが、A/D変換前のアナログ信号でもこれらの処理は可能である。信号処理手段10においては、上記実施例における4種類の信号処理を、適宜組み合わせて実施しても良い。
本発明の第1の実施例を示す図である。 圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して熱間材を超音波計測した一例を示す図である。 位相の判定方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施例を示す概略図である。 本発明の第2の実施例における信号処理結果の一例を示す図である。 本発明の第1の実施例を示す図である。
符号の説明
1 被検材
2 圧電型超音波探触子
3 水柱ノズル
4 パルス送信手段
5 超音波信号受信手段
6 超音波信号記憶手段
7 表面エコー抽出手段
8 有効信号選別手段
9 計測手段
10 信号処理手段

Claims (7)

  1. 圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して、熱間状態にある被検査体の超音波計測を行う超音波計測方法において、
    前記被検査体に超音波パルスを送信した後、最初に受信される反射波の位相に基づいて、当該反射波が前記被検査材表面からの反射波であるか否かを判定することを特徴とする超音波計測方法。
  2. 圧電型超音波探触子を用い、水媒体を介して、熱間状態にある被検査体の超音波計測を行う超音波計測方法において、
    前記被検査体に対して、超音波の送受信を複数回行って、複数の計測信号を採取する計測信号採取工程と、
    その採取された計測信号の各々において、超音波パルスを送信した後、最初に受信される反射波の位相に基づき前記被検査体表面からの表面エコーを有する有効信号を選別する有効信号選別工程とを有し、
    該有効信号を用いて前記被検査体の計測を行うことを特徴とする超音波計測方法。
  3. 請求項1に記載の超音波計測方法において、
    前記有効信号選別工程では、前記最初に受信される反射波の位相が所定範囲の値となる計測信号を有効信号として選別することを特徴とする超音波計測方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の超音波計測方法において、
    前記有効信号を複数用いて信号処理を行い、その信号処理結果に基づいて計測を行うことを特徴とする超音波計測方法。
  5. 請求項3に記載の超音波計測方法において、
    前記信号処理は、同期加算平均処理、最大値処理、最小値処理、および異位相除去処理のいずれか、あるいはそれらの組合せであることを特徴とする超音波計測方法。
  6. 圧電型超音波探触子と、
    水媒体による音響結合手段と、
    パルス送信手段と、
    超音波信号受信手段と、
    前記パルス送信手段で超音波パルスを送信した後、最初に受信される反射波を抽出する表面エコー抽出手段と、
    該表面エコー抽出手段により抽出された前記反射波の位相に基づいて有効信号を選別する有効信号選別手段と、
    該有効信号選別手段により選別された有効信号を用いて計測処理を行う計測手段とを有することを特徴とする超音波計測装置。
  7. 請求項6に記載の超音波計測装置において、
    前記有効信号選別手段では、前記反射波の位相が所定範囲の値となる計測信号を有効信号として選別することを特徴とする超音波計測装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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