JP7333915B2 - 腐食検知システム、および構造物の腐食検知方法 - Google Patents

腐食検知システム、および構造物の腐食検知方法 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 開催日 令和1年5月21日 集会名、開催場所 材料と環境2019 大宮ソニックシティ4階 小ホール(埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-7-5) 開催日 令和1年10月21日 集会名、開催場所 第66回材料と環境討論会 札幌市教育文化会館(北海道札幌市中央区北1条西13丁目)
本発明は、構造物の腐食検知システム、および構造物の腐食検知方法に関する。
非特許文献1では、貯槽タンク底板の腐食程度を把握するに際し、大気さびの成長や破壊によってアコースティック・エミション(AE)が発生するのか、またAE信号が検出されればどのような周波数成分と振幅の波動として検出されるかを、ラム波(板波)AE信号と水中縦波の解析によって検討している。
非特許文献2では、ラム波AE信号を監視することにより、円筒形タンクの下部プレートの腐食の調査結果が示されている。より詳しくは、AE信号により特定された腐食ゾーンが、超音波テストによって検出された壁の減少ゾーンとよく一致していることを明らかにすることにより、円筒形タンクからのAE信号を監視することで腐食ゾーンの正確な位置を把握している。
大気さびの成長・破壊によるアコースティック・エミッション,竹本幹男,Zairyo-to-Kankyo, 51, p.256-261 (2002) MIKIO TAKEMOTO, HIDEO CHO and HIROAKI SUZUKI, LAMB-WAVE ACOUSTIC EMISSION FOR CONDITION MONITORING OF TANK BOTTOM PLATES, J. Acoustic Emission, 24,p.12 (2006)
近年、構造物の高経年化による損傷は、内外国において大きな問題となっている。なかでも、鋼製の構造物における腐食による劣化・事故の事例が数多く報告されている。例えば、橋梁などの構造物の検査には、目視検査や打音検査などが行われているが、これには多大な時間と労力がかかる。また、検査結果が点検者の技量や練度に依存してしまうために客観的な点検を行うことが困難である。
このような鋼製構造物の損傷を把握するために、従来、アコースティック・エミッション(AE)法によって進行性腐食を検知する技術が存在していた。ここでは、検出したAE波を解析することにより、腐食の有無と、その位置とを推定することを可能としている。しかしながら、この従来の方法では、腐食の有無、および位置を推定することは可能であったが、検出された腐食が、問題となる段階のものか否かが判断できず、維持管理や安全管理に際して十分に利用できるものではなかった。
本発明は、従前に比べて、より合理的かつ効率的に、鋼製の構造物の更新または修繕の計画策定を行うことを目的とする。
請求項1に記載された発明は、板状または管状からなる鋼製の構造物に設置されたAEセンサから当該構造物の腐食により発生するAE波を取得するAE波取得手段と、取得した前記AE波から対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードの強さを把握する強さ把握手段と、把握した伝播モードの強さから前記構造物の腐食の程度に関する情報を出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする腐食検知システムである。
請求項2に記載された発明は、前記AE波取得手段から取得した前記AE波から伝播モードを分析する伝播モード分析手段、を更に備え、前記出力手段は、分析した前記伝播モードより得られた前記構造物の腐食の程度に関する情報を出力することを特徴とする請求項1記載の腐食検知システムである。
請求項に記載された発明は、前記腐食の程度に関する情報は、腐食の減肉量または減肉率をユーザが判断できる情報であること、を特徴とする請求項1または2記載の腐食検知システムである。
請求項に記載された発明は、前記AE波取得手段から取得した前記AE波に関する情報を記憶する記憶手段、を更に備え、前記出力手段は、前記記憶手段に記憶された前記AE波に関する情報に基づき、前記構造物の前記腐食の程度に関する情報を出力することを特徴とする請求項1記載の腐食検知システムである。
請求項に記載された発明は、取得した前記AE波から、腐食の発生箇所を特定する発生箇所特定手段、を更に備え、前記出力手段は、特定された前記発生箇所について、前記記憶手段に記憶された複数の前記AE波に関する情報の対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードの強さから、前記構造物の前記腐食の程度に関する情報を出力することを特徴とする請求項記載の腐食検知システムである。
請求項に記載された発明は、特定された前記発生箇所について、前記記憶手段に記憶された複数の前記AE波に関する情報の対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードの強さから、前記腐食の程度を予測する予測手段、を更に備え、前記出力手段は、前記予測手段により予測された前記腐食の程度を出力することを特徴とする請求項記載の腐食検知システムである。
請求項に記載された発明は、板状または管状からなる鋼製の構造物に設置されたAEセンサから当該構造物の腐食により発生するAE波を取得し、取得した前記AE波の情報を記憶し、取得した前記AE波から前記構造物の腐食の発生箇所を特定し、特定された前記発生箇所について、記憶された複数の前記AE波に関する情報の対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードの強さを把握し、把握した伝播モードの強さから、腐食の程度に関する情報を出力する、ことを特徴とする構造物の腐食検知方法である。
請求項に記載された発明は、板状または管状からなる鋼製の構造物の腐食により発生するAE波の対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードと当該構造物の腐食の深さとの関係を記憶し、前記構造物に設置されたAEセンサから当該構造物の腐食により発生した検出AE波を取得し、取得した前記検出AE波に含まれる対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードを取り出し、取り出した前記伝播モードを、記憶された前記関係に当てはめ、前記検出AE波の元となった前記構造物の腐食の深さを把握する、ことを特徴とする構造物の腐食検知方法である。
本発明によれば、従前に比べて、より合理的かつ効率的に、鋼製の構造物の更新または修繕の計画策定を行うことが可能となる。
本実施の形態が適用される信号処理システムのシステム構成を示す図である。 実施の形態1として図1に示す信号処理システムのAEセンサおよび信号処理装置の機能構成を示す図である。 (A)~(C)は、減肉量とAE波との関係を説明するための図である。 判定情報記憶部に記憶された判定情報の一例を示した図である。 (A),(B)は、腐食程度判定部によって行われる判定処理の一例を示した図である。 信号処理装置にて実行される構造物の腐食検知方法を示すフローチャートである。 実施の形態2として図1に示す信号処理システムのサーバを用いて構造物の腐食検知処理を行う機能構成を示す図である。 実施の形態2における構造物の腐食検知方法を示すフローチャートである。
〔信号処理システムのハードウェア構成〕
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される信号処理システム1のシステム構成を示す図である。
信号処理システム1は、配管などの鋼管や鉄橋などの鋼板の、錆などによる腐食や亀裂の状態を検知する腐食検知システムとして機能する。この信号処理システム1は、鋼管や鋼板などの鋼製の構造物に設置されるAEセンサ10と、このAEセンサからの信号を処理する信号処理装置30とを有している。また、信号処理装置30とネットワーク90を介して接続され、腐食の状態を判断するとともに、信号処理システム1の全体を制御するサーバ50を備えている。さらに、ネットワーク90を介して構造物の腐食の状態に関する情報を取得するユーザ端末70を備えている。信号処理装置30およびサーバ50は、各々、単体の装置として、本件の腐食検知システムの一例として機能する場合がある。AEセンサ10が設置される鋼製の構造物の形状は、板状や管状であり、その厚さは10mm以下、好ましくは3mm~8mm程度である。
本実施の形態で用いられるAE(Acoustic Emission:アコースティック・エミッション)法は、構造物の内部で発生する微小な変形や破壊によって生じる弾性波を検出し,非破壊的に損傷をモニタリングすることが可能な非破壊検査法である。AEセンサ10は、構造物の腐食、例えば錆がボロッと落ちる際に発生する弾性波を検出し、AE信号に変換する。本実施の形態では、このAEセンサ10を複数個(少なくとも2つ以上)設け、複数個のAEセンサ10により、構造物の腐食の位置を特定している。AEセンサ10にてAE波を電気信号(AE信号)に変換して出力されるが、これは、圧電素子の圧電効果を利用している。AEセンサ10の圧電素子は、AE波の伝播による微小なひずみを検出するために、変換能力の高い、例えば圧電セラミックスなどが用いられる。
信号処理装置30は、AE波取得手段の1つとして機能しAEセンサ10から出力されるAE波を取得するセンサ情報取得部31と、取得したAE波の解析など、各種処理を行う処理部32とを有している。また、取得したAE波を記憶する記憶部33と、外部装置に情報を出力する通信部34とを有している。通信部34からは、例えば、AEの波形データや、解析に必要な特徴量、または解析完了後の判定結果、を送信するように構成することができる。
また、例えば信号処理装置30がサーバ50を用いず腐食検知システムの1つとして機能するような場合には、ユーザが腐食の深さなどの腐食の程度を把握できる情報を信号処理装置30が自ら出力する態様となる。その際には、信号処理装置30は、処理部32による処理と共に腐食の程度を把握できる情報を生成する出力情報生成部35と、生成された出力情報をユーザに対して出力する、例えばディスプレイなどからなる出力部36とを有する。なお、信号処理装置30が腐食検知システムとして機能するような場合には、記憶部33には、出力情報を生成するために用いられる情報も記憶される。ここで、弾性波の伝播モードには、対称モードと非対称モードの2種類がある。記憶される情報は、AE波の対称モードと非対称モードの弾性波の伝播モードと構造物の腐食の深さとの関係を示す情報であり、この情報としては、後述するような、予め実験によって得た、減肉量とSモードのウェーブレット係数強度との関係式、減肉率とL/F強度比の関係式などがある。
サーバ50は、通信部51と、情報取得部52と、処理部53と、記憶部54と、出力情報生成部55と、出力部56とを有する。通信部51は、ネットワーク90を介して情報を送受信する。情報取得部52は、通信部51にて受信した信号処理装置30からのAE波に関する情報を取得する。処理部53は、情報取得部52にて取得したAE波に関する情報から構造物の腐食の程度に関する情報を生成する処理を行う。記憶部54は、情報取得部52にて取得した情報や処理部53にて処理された情報を記憶する。出力情報生成部55は、ユーザに対して提供する出力情報を生成する。出力部56は、出力情報生成部55にて生成された出力情報をユーザに対して出力する。出力情報生成部55にて生成された出力情報は、通信部51を介してユーザ端末70に対して提供することができる。出力手段の1つとして機能する出力部36,56、ユーザ端末70では、構造物の腐食の程度に関する情報として、腐食の減肉量または減肉率をユーザが判断できる情報が出力される。例えば、減肉量である深さ(mm)や、管状部材の肉厚に対する腐食部の深さ(減肉量)の割合である減肉率(%)などを、具体的な数値や、図表などで表現して出力する。
信号処理装置30やサーバ50、ユーザ端末70は、例えばデスクトップPCやノートPCなどであるコンピュータ装置で構成され、図1に示すシステムを構成する。これらの装置では、装置全体を制御するCPU(Central Processing Unit)、演算に際して作業エリアとして用いられるRAM(Random Access Memory)などのメモリ、プログラムや各種設定データなどの記憶に用いられるHDD(Hard Disk Drive)や半導体メモリ等の記憶装置を有している。また、ネットワークを介してデータの送受信を行うインタフェース機能や、ユーザからの入力操作を受け付けるキーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、ユーザに対して画像やテキスト情報などを表示する液晶ディスプレイなどを有している。
〔実施の形態1:信号処理装置30にて処理が完結する形態〕
まず、本件における実施の形態1について図2~図6を用いて説明する。この実施の形態1は、サーバ50を介さず、信号処理装置30にて処理が完結するものである。
図2は、実施の形態1として図1に示す信号処理システム1のAEセンサ10および信号処理装置30の機能構成を示す図である。この図2では、管状部材である構造物に対して、2つのAEセンサ10が距離を置いて配置されている。AE発生源である腐食部について、2次元上の位置を定めるためには、AEセンサ10を3つ以上、配置することが好ましい。また、図2に示す機能構成では、AEセンサ10からそれぞれ出力された微弱なAE信号を増幅するプリアンプ(増幅器)11が設けられている。プリアンプ11からの出力は、AE波の解析等を行う信号処理装置30に提供される。
信号処理装置30のセンサ情報取得部31は、プリアンプ11から取得したAE波の電気信号から、解析のために必要となる周波数帯域の信号を取り出すフィルタ311と、フィルタ処理後のAE信号を再度、増幅するメインアンプ312とを含む。信号処理装置30の処理部32は、メインアンプ312により増幅されたAE信号に含まれる伝播モードを分析する伝播モード分析部321と、複数のAEセンサ10の位置と、各々のAEセンサ10で検出されるAE波の到達時間の時間差とから、AE発生源の発生位置(発生箇所)を特定する発生位置特定部322を含む。更に、記憶部33に記憶されているAE波の伝播モードと構造物の腐食の深さとの関係を用いて、AE発生源の腐食の程度を判定する腐食程度判定部323を含む。この腐食程度判定部323の判定結果は、例えば出力情報生成部35に出力される。ここで、伝播モード分析部321は、本件の伝播モード分析手段、および強さ把握手段、の1つとして機能する。また、発生位置特定部322は、本件の発生箇所特定手段の1つとして機能する。更に、腐食程度判定部323は、本件の出力手段、および予測手段の1つとして機能する。
信号処理装置30の記憶部33は、メインアンプ312により増幅された波形データを記憶する波形データ記憶部331と、伝播モード分析部321にて分析された特徴量が記憶される解析特徴量記憶部332とを含む。この波形データ記憶部331には、例えば生の波形データとして、電圧と時間(V-t)のバイナリデータ(.dat)などが記憶される。また、記憶部33は、腐食程度判定部323の判定作業に用いられる判定情報を記憶する判定情報記憶部333を含む。
ここで、伝播モード分析部321にて分析される伝播モードについて説明する。
まず、腐食により発生するAE波には、2種類の伝播モードが含まれる。伝播速度の速い対称モードと、伝播速度の遅い非対称モードである。構造物が板状部材である場合には、対称モードをSモード、非対称モードをAモードと呼ぶ。一方、構造物が管状部材である場合には、対称モードをLモード、非対称モードをFモードと呼ぶ。
本実施の形態では、減肉量や減肉率によって板または管を伝播するAE波の伝播モードの強度が変化することに着目し、これらの伝播モードの解析から、減肉量または減肉率を定量的に推定している。より詳しくは、鋼構造物にて、腐食が進んでくると、錆が増えていき、自然に剥がれ、パリッと割れる。その際に、微弱な超音波信号が発生する。この発生する超音波信号が、鉄の板や管を伝わって出てくる。本実施の形態では、これをAEセンサ10で検知することで、腐食した位置と深さとを認識する。より具体的には、AE波の伝播モード、伝播の仕方、伝播の強さなどが変わってくることに着目し、伝播モードの解析から、腐食の深さを把握している。
図3(A)~(C)は、減肉量とAE波との関係を説明するための図である。図3(A),(B)は、検知したAE波と、その波形に対してウェーブレット変換を行った強度分布図、図3(C)は、減肉量と各モードのピーク強度の関係を示す図である。図3(A)は浅い減肉から得たAE波、図3(B)は深い減肉から得たAE波である。ここで、図3(A),(B)に示す左図は、横軸が時間(μs)、縦軸が出力値(V)である。図3(A),(B)に示す右図では、横軸は周波数(MHz)、縦軸は伝播速度(m/s)を示し、濃淡は強度を示している。この右図にて、実線は、各周波数に対するAE波の各モードの理論速度分布曲線である。図3(C)の横軸は減肉量である深さ(mm)、縦軸はウェーブレット係数強度を示している。ここで、「ウェーブレット変換」とは、さまざまな周波数帯域にて波形の形状が変化するものを解析する周波数解析の手法である。周波数特性を求める際に時間領域情報を残すことができる。図3(A),(B)に示す右図では、色が濃いほど振幅が大きく表現される。なお、ここでは、板状部材を伝播するAE波形について考察している。
図3(A),(B)に示す左図では、生の波形データが示されており、対称モードと非対称モードとが含まれている。まず、先に伝達されるのが対称モード(Sモード)であり、図では、破線部で囲い、強調して示している。その後に非対称モード(Aモード)が到達する。浅い減肉から得た波形である図3(A)と、深い減肉から得た波形である図3(B)とを比較すると、最初に到達する対称モードの強さが異なることが理解できる。より詳しくは、深い減肉から得られた対称モードが、浅い減肉から得られた対称モードに比べて強く出てくる。
周波数毎に書き換えると、図3(A),(B)に示す右図のようになる。右図に示すウェーブレット強度分布図によると、強い信号強度を示すグラフ上の位置と理論曲線とが一致しており、Sモード破線部で囲われた箇所において、音源である減肉箇所の深さが深くなるにつれ、Sモードの励起効率が高くなる傾向が把握できる。一方で、Aモード破線部で囲われた箇所においては、Sモードとは対照的に、音源深さが深くなるにつれて励起効率が低くなる傾向があることが理解できる。これは、AEが板の表面付近で励起されると非対称モードであるAモードが強く励起され,AEが板の中心付近で励起されると対称モードであるSモードが強く励起されるためであると考察される。
図3(C)では、丸印がSモードを示し、四角印がAモードを示している。音源深さである減肉深さが深くなり板厚中心に向かうにつれ、対称モードであるSモードの励起効率が高くなり、対称モードであるSモードの強度が増加する。横軸に減肉量、縦軸にウェーブレット係数強度をとると、Sモードは右肩上がりの傾向となることが理解できる。図の直線は、プロットされたSモードの4点から導いた直線である。このような解析によって、対称モードの強さを見ることで浸食の深さを把握することが可能となる。
発生位置特定部322では、複数のAEセンサ10の各々のAEセンサ10で検出されるAE波の到達時間差からAE発生源の位置を特定する。例えば、2つのAEセンサ10を用いて1次元の位置を特定する場合に、2つのAEセンサ10の1次元の位置と、AE発生から各AEセンサ10にAE波が到達するまでの時間、これらの到達時間差、AE波の伝播速度とを用いて、AE発生源の1次元の位置が特定できる。同様に、3つのAEセンサ10の各々の2次元位置と、3つのAEセンサ10の各AEセンサ10で検出されるAE波の到達時間、到達時間差から、AE発生源の2次元の位置が特定できる。
次に、判定情報記憶部333に記憶されている情報を用いて、腐食程度判定部323によって行われる判定処理について説明する。
図4は、判定情報記憶部333に記憶された判定情報の一例を示した図である。ここでは、構造物として管状部材についての判定の例で説明し、対称モードであるLモードと、非対称モードであるFモードとの音源深さによる伝播モード変化を例に挙げている。図4に示す例では、横軸が減肉率(%)、縦軸がL/F強度比であり、これらの関係が示されている。ここで「減肉率」とは、腐食の程度として、健全な状態である管状部材の肉厚に対する腐食部の深さ(減肉量)の割合を示しており、減肉率が20%であるといえば、管状部材の厚みが健全な状態の4/5になっていることを示している。また、「L/F強度比」は、Lモードの強度をFモードの強度で除した値である。LモードおよびFモードとして、それぞれ着目すべき周波数におけるピーク強度を抽出し、これらの比によって「L/F強度比」が算出される。
図4に示す5つの点は、予め実験によって得た、L/F強度比と減肉率とを示す実験値である。直線333-1は、これら5つの実験値から得られた、L/F強度比―減肉率の関係直線である。判定情報記憶部333には、この図4に示す直線333-1の関係式が記憶されている。
なお、ここでは、L/F強度比と減肉率との関係を示し、音源深さを定量評価しているが、対称モードと腐食深さとの関係が把握できれば、各モードの比や減肉率の関係だけに限定されない。判定情報記憶部333には、構造物の腐食により発生するAE波の対称モードの伝播モードと、この構造物の腐食の深さとの関係が記憶されていればよい。また、構造物が板状部材である場合には、対称モードであるSモードと、非対称モードであるAモードとの関係が記憶されていてもよい。例えば、図3(C)の丸印である、対称モードであるSモードと減肉量との関係を記憶する態様もある。
図5(A),(B)は、腐食程度判定部323によって行われる判定処理の一例を示した図である。図5(A),(B)の各々に示す左図は、AE波の60kHz成分のスペクトルを示しており、横軸が時間(μs)、縦軸がウェーブレット係数強度を示している。を示している。図5(A)の例では、対称モードであるLモードの強度が、非対称モードであるFモードの強度に比べて小さい。すなわち、非対称モードであるFモードが、対称モードであるLモードよりも強く出る。図5(A)の例では、算出されるL/F強度比は、約0.43となる。一方、図5(B)の例では、対称モードであるLモードの強度が、非対称モードであるFモードの強度に比べて大きい。すなわち、対称モードであるLモードが、非対称モードであるFモードよりも強く出る。図5(B)の例では、算出されるL/F強度比は、約1.23である。
図5(A),(B)の各々に示す右図では、図4に示した判定情報記憶部333に記憶された判定情報に、図5(A)ではL/F強度比の0.43を当てはめ、図5(B)ではL/F強度比の1.23を当てはめている。L/F強度比―減肉率の関係直線である直線333-1の関係式に当てはめると、図5(A)に示すL/F強度比0.43では、減肉率が0%に近い推定結果となる。一方、図5(B)に示すL/F強度比1.23では、減肉率が50%に近い推定結果となる。このように、取得したAE波を解析し、L/F強度比を算出することで、減肉率を判断することができる。なお、L/F強度比から減肉率を求める代わりに、単に対称モードの強さから減肉量を求めることもできる。例えば、判定情報記憶部333に、図3(C)の丸印にて表現されるような、対称モードであるSモードと減肉量との関係が記憶されている場合には、対称モードであるSモードの強さを把握することで、減肉量を得ることができる。
図6は、信号処理装置30にて実行される構造物の腐食検知方法を示すフローチャートである。この図6では、AE波の対称モード、または対称モードおよび非対称モードの伝播モードから腐食の程度を把握する処理について説明する。
まず、信号処理装置30の判定情報記憶部333に、伝播モードと腐食深さとの関係を判定情報として記憶する(ステップ101)。ここでは、例えば、実験値として腐食を発生させた際に信号処理装置30により分析された対称モード、または対称モードおよび非対称モードの伝播モードと、その実験の際にユーザが入力した腐食深さとから生成された判定情報が記憶される。この判定情報としては、例えば図3(C)に示すような、減肉量とSモードのウェーブレット係数強度との関係や、図4に示すような、L/F強度比と浸食の程度(例えば減肉率)との関係などが記憶される。
構造物の腐食検知方法にて、信号処理装置30のセンサ情報取得部31は、AEセンサ10から腐食により発生したAE波を取得する(ステップ102)。そして、センサ情報取得部31は、取得したAE波の波形データを、波形データ記憶部331に記憶する(ステップ103)。センサ情報取得部31は、予め定められた時間が経過し、または予め定められた発生量のAE波を取得したか否かを判断する(ステップ104)。ステップ104でNOの場合、ステップ102に戻り、AE波の取得と波形データの記憶が行われる。ステップ104でYESの場合、ステップ105以下の、処理部32の処理に移行する。なお、ステップ103およびステップ104を省略し、波形データを記憶せずに、取得したAE波について全て処理部32の処理に移行するように構成してもよい。
処理部32にて、伝播モード分析部321は、取得したAE波から伝播モードを分析する(ステップ105)。次に、発生位置特定部322は、腐食の発生箇所を特定する(ステップ106)。腐食程度判定部323は、伝播モード分析部321にて分析された伝播モードを取り出し(ステップ107)、判定情報記憶部333に記憶された判定情報に伝播モードを当てはめ、腐食の詳細な状態として、腐食の程度を把握する(ステップ108)。腐食の程度としては、例えば、減肉量や減肉率が挙げられる。出力情報生成部35および出力部36は、腐食の程度に関する情報を出力し(ステップ109)、処理が終了する。なお、解析完了後の判定結果は、ネットワーク90を介してサーバ50に送信される。
なお、腐食の程度に関する情報の出力では、予め定められた期間に得られた複数のAE波を観察し、これら複数のAE波から得られる腐食の程度が、腐食の位置の情報とともに出力される。同一の腐食部であっても錆の発生が表面に近いところと深いところとでAE波の傾向が異なることから、同一の腐食部と推測される箇所をAE発生源とする複数のAE波の各々の分析結果を出力することが好ましい。そして、ユーザが、その各々の分析結果から腐食部の減肉量を判断する。なお、このような予測も含めて、処理部32や出力情報生成部35にて行い、腐食の位置の情報とともに予測結果だけが出力されるように構成してもよい。
〔実施の形態2:サーバ50にて処理が行われる形態〕
次に、本件における実施の形態2について図7および図8を用いて説明する。この実施の形態2は、信号処理装置30とサーバ50とにより処理を行うものである。なお、実施の形態1と同様の機能については同様の符号を用い、ここではその詳細な説明を省略する。
図7は、実施の形態2として、図1に示す信号処理システム1のサーバ50を用いて構造物の腐食検知処理を行う機能構成を示す図である。サーバ50の処理部53は、伝播モード分析部321、発生位置特定部322、および腐食程度判定部323を有する。また、記憶部54には、判定情報記憶部333を含む。サーバ50の通信部51は、信号処理装置30から、AE波の情報を取得する。通信部51が取得するAE波としては、処理を施していない波形データである場合や、解析に必要な特徴量である場合がある。
図8は、実施の形態2における構造物の腐食検知方法を示すフローチャートである。
まず、サーバ50の判定情報記憶部333に、伝播モードと腐食深さとの関係を判定情報として記憶する(ステップ201)。サーバ50は、信号処理装置30から通信部51を介してAE波を取得する(ステップ202)。取得するAE波は、AE発生の都度でも良いし、複数のAE波が束となったものを取得してもよい。サーバ50の処理部53における伝播モード分析部321は、取得したAE波から伝播モードを分析する(ステップ203)。次に、発生位置特定部322は、腐食の発生箇所を特定する(ステップ204)。腐食程度判定部323は、伝播モード分析部321にて分析された伝播モードを取り出し(ステップ205)、判定情報記憶部333に記憶された判定情報に伝播モードを当てはめ、腐食の詳細な状態として、腐食の程度を把握する(ステップ206)。出力情報生成部55は、腐食の程度に関する情報を、通信部51を介してネットワーク90経由でユーザ端末70に出力し(ステップ207)、処理が終了する。
このように、実施の形態2によれば、測定対象である構造物の近くに配置される信号処理装置30の構成を簡略化し、処理をサーバ50に集約できる。そのため、例えば遠隔地にある複数の構造物の観察を行う場合などで、信号処理システム1の構成を簡略化できる。
なお、実施の形態1では、信号処理装置30によって減肉量の解析が完了しているが、サーバ50にその一部の処理を実行させてもよい。同様に、実施の形態2では、処理されていないAE波の情報が送信されているが、一部の処理を信号処理装置30にて行い、その残りの処理をサーバ50で実行するように構成することができる。
以上、詳述したように、本実施の形態によれば、腐食や亀裂の有無と、腐食などの発生位置に加えて、減肉量に関する情報を得ることができる。これによって、構造物の維持管理や安全管理上、腐食や亀裂が問題となるレベルか否かを判断でき、構造物の更新や修繕計画の策定を、合理的かつ効率的に行うことが可能となる。
10…AEセンサ、30…信号処理装置、31…センサ情報取得部、32…処理部、33…記憶部、34…通信部、35…出力情報生成部、36…出力部、50…サーバ、51…通信部、52…情報取得部、53…処理部、54…記憶部、55…出力情報生成部、56…出力部、70…ユーザ端末、90…ネットワーク

Claims (8)

  1. 板状または管状からなる鋼製の構造物に設置されたAEセンサから当該構造物の腐食により発生するAE波を取得するAE波取得手段と、
    取得した前記AE波から対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードの強さを把握する強さ把握手段と、
    把握した伝播モードの強さから前記構造物の腐食の程度に関する情報を出力する出力手段と、
    を備えたことを特徴とする腐食検知システム。
  2. 前記AE波取得手段から取得した前記AE波から伝播モードを分析する伝播モード分析手段、を更に備え、
    前記出力手段は、分析した前記伝播モードより得られた前記構造物の腐食の程度に関する情報を出力することを特徴とする請求項1記載の腐食検知システム。
  3. 前記腐食の程度に関する情報は、腐食の減肉量または減肉率をユーザが判断できる情報であること、を特徴とする請求項1または2記載の腐食検知システム。
  4. 前記AE波取得手段から取得した前記AE波に関する情報を記憶する記憶手段、を更に備え、
    前記出力手段は、前記記憶手段に記憶された前記AE波に関する情報に基づき、前記構造物の前記腐食の程度に関する情報を出力することを特徴とする請求項1記載の腐食検知システム。
  5. 取得した前記AE波から、腐食の発生箇所を特定する発生箇所特定手段、を更に備え、
    前記出力手段は、特定された前記発生箇所について、前記記憶手段に記憶された複数の前記AE波に関する情報の対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードの強さから、前記構造物の前記腐食の程度に関する情報を出力することを特徴とする請求項記載の腐食検知システム。
  6. 特定された前記発生箇所について、前記記憶手段に記憶された複数の前記AE波に関する情報の対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードの強さから、前記腐食の程度を予測する予測手段、を更に備え、
    前記出力手段は、前記予測手段により予測された前記腐食の程度を出力することを特徴とする請求項記載の腐食検知システム。
  7. 板状または管状からなる鋼製の構造物に設置されたAEセンサから当該構造物の腐食により発生するAE波を取得し、
    取得した前記AE波の情報を記憶し、
    取得した前記AE波から前記構造物の腐食の発生箇所を特定し、
    特定された前記発生箇所について、記憶された複数の前記AE波に関する情報の対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードの強さを把握し、
    把握した伝播モードの強さから、腐食の程度に関する情報を出力する、ことを特徴とする構造物の腐食検知方法。
  8. 板状または管状からなる鋼製の構造物の腐食により発生するAE波の対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードと当該構造物の腐食の深さとの関係を記憶し、
    前記構造物に設置されたAEセンサから当該構造物の腐食により発生した検出AE波を取得し、
    取得した前記検出AE波に含まれる対称モードおよび非対称モードを含む伝播モードを取り出し、
    取り出した前記伝播モードを、記憶された前記関係に当てはめ、前記検出AE波の元となった前記構造物の腐食の深さを把握する、
    ことを特徴とする構造物の腐食検知方法。
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