JP7252698B2 - J型アンカーボルトの定着状態判定装置及び定着状態判定方法 - Google Patents
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Description
これによれば、超音波が行き来するJ型アンカーボルトの周囲の表面近傍に定着不良箇所があると、J型アンカーボルトの軸部の先端近傍の境界から先端反射波が返ってこなくなることに基づき、先端反射信号が受信信号に含まれる場合には、J型アンカーボルトの定着状態が良好である、先端反射信号が受信信号に含まれない場合には、J型アンカーボルトの定着状態が不良と判断することができる。即ち、先端反射信号の有無により、補強用鉄筋の配筋の有無を問わずコンクリート構造物に埋設されたJ型アンカーボルトの定着状態の良否を簡単且つ正確に判定することができる。
これによれば、先端反射波の検出を利用し、コンクリート構造物に既設のJ型アンカーボルトの軸部の先端近傍と突出端までの距離の情報、ひいては既設のJ型アンカーボルトの定着長の情報を付随して取得することができる。更に、J型アンカーボルトの定着状態の詳細な情報を得ることができ、より一層正確に定着状態の良否を判断することができる。
これによれば、超音波が行き来するJ型アンカーボルトの周囲の表面近傍に定着不良箇所があると、J型アンカーボルトの軸部の先端近傍の境界から先端反射波が返ってこなくなることに基づき、先端反射信号が受信信号に含まれる場合には、J型アンカーボルトの定着状態が良好である、先端反射信号が受信信号に含まれない場合には、J型アンカーボルトの定着状態が不良と判断することができる。即ち、先端反射信号の有無により、補強用鉄筋の配筋の有無を問わずコンクリート構造物に埋設されたJ型アンカーボルトの定着状態の良否を簡単且つ正確に判定することができる。
これによれば、先端反射波の検出を利用し、コンクリート構造物に既設のJ型アンカーボルトの軸部の先端近傍と突出端までの距離の情報、ひいては既設のJ型アンカーボルトの定着長の情報を付随して取得することができる。更に、J型アンカーボルトの定着状態の詳細な情報を得ることができ、より一層正確に定着状態の良否を判断することができる。
本発明による実施形態のJ型アンカーボルトの定着状態判定装置1は、図1に示すように、MPU、CPU等の演算制御部2と、HDD、フラッシュメモリ、EEPROM、ROM、RAM等で構成される記憶部3と、マウス、キーボード、タッチパネル等の入力部4と、ディスプレイ、プリンター等の出力部5と、タイマー6を備えると共に、高電圧発生器である超音波生成部7と、超音波の受信波を取り込んで受信波の受信信号を生成する受信波取込部8を備え、超音波生成部7と受信波取込部8に振動子を有する超音波探触子9が電気的に接続され、超音波探触子9が超音波の送信と受信波の受信を担うようになっている。尚、定着状態判定装置1は、例えば専用機器で構成する、或いはパーソナルコンピュータ、スマートフォンのような携帯端末等の汎用コンピュータ機器に超音波生成部7、受信波取込部8、超音波探触子9を設けて構成することが可能であり、又、入力部4と出力部5は、入出力可能なタッチパネルとして一体化することも可能である。
次に、図5に示すJ型アンカーボルト10を対象として本発明に基づく定着状態判定処理を行った実験例について説明する。図5では、J型アンカーボルト10がコンクリート構造物100に埋設され、軸部11の突出部分にベースプレート201が外挿され、雄ねじ13にナット15が螺合されて締め付けられている。図5の例では、J型アンカーボルト10の軸部11の先端位置(カーブ部12の曲りはじめの位置)と突出端14までの距離h1:800mm、J型アンカーボルト10の軸部11の先端位置(カーブ部12の曲りはじめの位置)とコンクリート構造物100の表面までの埋込長h2:600mm、雄ねじ13の長さh3:170mm、J型アンカーボルト10の軸部11の突出部分のうちコンクリート構造物100の表面から雄ねじ13の先端位置までの距離h4:30mm、J型アンカーボルト10の軸部11の先端位置からのカーブ部12の軸方向への長さh5:107mm、J型アンカーボルト10の軸部11の先端位置より軸部11側に延びるカーブ部12の先端部の長さh6:53mmに設定されている。
本明細書開示の発明は、発明として列記した各発明、実施形態の他に、適用可能な範囲で、これらの部分的な内容を本明細書開示の他の内容に変更して特定したもの、或いはこれらの内容に本明細書開示の他の内容を付加して特定したもの、或いはこれらの部分的な内容を部分的な作用効果が得られる限度で削除して上位概念化して特定したものを包含する。そして、本明細書開示の発明には下記内容や変形例も含まれる。
Claims (4)
- コンクリート構造物の脱落を検知せずに前記コンクリート構造物に埋設されたJ型アンカーボルトの定着状態の良否を判定する定着状態判定装置であって、
周波数が2~10MHzの垂直P波である超音波の送信と受信波の受信を担い、埋設されたJ型アンカーボルトの突出端に当接される超音波探触子と、
前記超音波探触子から前記受信波を取り込み、送信した前記超音波が前記J型アンカーボルトの軸部の先端近傍の境界で反射された先端反射波の検出可能な先端反射信号が前記受信波の受信信号に含まれるか否かに応じて、定着状態の良否を判定する定着状態判定部と、
前記定着状態判定部の判定結果を出力する出力部を備えることを特徴とするJ型アンカーボルトの定着状態判定装置。 - J型アンカーボルトにおける前記超音波の伝搬速度を記憶部に記憶し、
前記定着状態判定部が、前記超音波の送信開始時から前記先端反射波の受信時までの経過時間を認識し、前記経過時間と前記超音波の伝搬速度から前記J型アンカーボルトの軸部の先端近傍と前記J型アンカーボルトの突出端までの距離を取得することを特徴とする請求項1記載のJ型アンカーボルトの定着状態判定装置。 - コンクリート構造物の脱落を検知せずに前記コンクリート構造物に埋設されたJ型アンカーボルトの定着状態の良否を判定する定着状態判定方法であって、
周波数が2~10MHzの垂直P波である超音波の送信と受信波の受信を担う超音波探触子を埋設されたJ型アンカーボルトの突出端に当接し、
前記超音波探触子から前記超音波を送信すると共に前記超音波探触子で前記受信波を受信し、
送信した前記超音波が前記J型アンカーボルトの軸部の先端近傍の境界で反射された先端反射波の検出可能な先端反射信号が前記受信波の受信信号に含まれるか否かに応じて定着状態の良否を判定することを特徴とするJ型アンカーボルトの定着状態判定方法。 - 前記定着状態の良好と判定した場合に、前記超音波の送信開始時から前記先端反射波の受信時までの経過時間と前記J型アンカーボルトにおける前記超音波の伝搬速度から前記J型アンカーボルトの軸部の先端近傍と前記J型アンカーボルトの突出端までの距離を認識することを特徴とする請求項3記載のJ型アンカーボルトの定着状態判定方法。
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