JP6466711B2 - エアゾール容器の連続・定量噴射機構 - Google Patents
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Description
下記特許文献1に記載の定量噴射兼連続噴射弁構造体は、定量噴射と連続噴射の両機能を備えた弁構造体において、バルブステムの上下動の動きの安定性を向上させ、ひいては弁シールを確実にすることを課題とする。
本発明においては、この定量噴射と連続噴射を明確に区別して動作できるものを提供することをその第1の課題としている。
更に、定量作動部の作動に際しては、この作動部の押し込みストロークは、ストローク規制部により行われ、このストローク規制部は本体の適宜位置に設けられ、確実に定量作動部のストローク規制を行うことができることとなるのである。
即ち、連続作動部は、噴射口部材の上に位置する押しボタンからなり、定量作動部は、その先端側に延長する2本の延長腕部を有し、これら延長腕部が前記噴射口部材を跨ぐように配置されて本体部に軸着され、梃子式に噴射口部材を押し込むことができ、更にストローク規制部が本体部に設けられ、このストローク規制部に当接することにより、定量作動部の動作が確実に規制されることとなる。
このストローク規制部は、例えば本体部に設けた単なる切欠部でよく、この切欠部の縁部に定量作動部が当接することにより簡単にその押し込み動作を確実にストップさせることができるのである。
即ち、連続作動部がトリガー式の構成を有し、このトリガーを引き寄せることにより、噴射口部材が押し込まれて連続噴射がおこなわれ、前記定量作動部は前記噴射口部材の上方に位置する押しボタンからなり、この押しボタンの両側部に係合部をそれぞれ設け、この係合部と適合するストローク規制部を本体部側にそれぞれ設け、これら係合部とストローク規制部との係合により押しボタンが所定範囲内の往復動に制限されることによって定量噴射が行われるものである。
このように連続作動部はトリガー式のものであってもよく、このトリガーの作動により噴射口部材及びバルブステムはその全ストロークに渡り押し込むことができて、連続噴射を行い、定量作動部は押しボタンとして所定ストロークの範囲のみ押し込まれ、確実に定量噴射を行うことができるのである。
図1は、本発明に係るエアゾール容器の連続・定量噴射機構における吐出用バルブを示す中央縦断面図を示し、その(A)が非作動状態を示し、その(B)が定量噴射状態を示し、その(C)が連続噴射状態を示している。
この吐出用バルブ1は、ハウジング5と、このハウジング5内で上下に往復動するバルブステム6とからなり、このバルブステム6は、ハウジング5内に設けられているコイルスプリングによって常に上方向に付勢されている。
容器内容物は、ハウジング5内の通路を通過し、バルブステム6の外周部を流通してバルブステム6の上方部の半径方向に設けられたオリフィス7を通過し、バルブステム6の上端軸芯部の吐出通路8を通過して外部に吐出されることとなる。
本発明においては、この吐出用バルブ1は、容器内容物の連続噴射と定量噴射を行うために、更に次の構成を有している。
即ち、ハウジング1の内部通路の内周壁に環状突条部9が設けられ、他方、バルブステム6の下方側には環状膨出部6kを設けているのである。
図1(A)及び(C)においては、上記環状突条部9と環状膨出部6kとが異なる位置にあるために、内容物は流通可能の状態であり、図1(B)においては、両者が同じ位置にあって内容物は流通不能の状態となっている。
従って、図1(A)の状態では、封止部が容器内容物の流通を可能にしているが、バルブステム6のオリフィス7が封鎖状態なので、容器内容物は吐出されない。
図1(C)の状態では、封止部が容器内容物の流通を可能としているために、容器内容物はバルブステム6の上端吐出口6dから連続的に吐出される状態となる。
図1(B)の状態では、封止部である環状突条部9の位置と環状膨出部6kとの位置が合致して、ハウジング5の内周壁とバルブステム6の外周壁との隙間がゼロとなって、封鎖されて容器内容物は流通不能状態となる。
従って、図1(B)の状態にバルブステム6を維持できれば、定量噴射状態を実現でき、図1(C)の状態にバルブステム6を維持できれば、連続噴射状態とすることができるのである。
図3は、同じく上記第1実施形態を図示しており、その(A)が定量噴射状態を示す縦断面図、その(B)が連続噴射状態を示す縦断面図、その(C)が本体部の大部分を切り欠いた状態の斜視図である。
この本体部10の内部には、上記噴射口部材12、連続作動部15及び定量作動部16が配設され、本体部10の前面には噴射口部材12の先端の噴口11が臨む窓部10wが設けられている。
また、上記連続作動部15及び定量作動部16を配設する部位、即ち、本体部10の天部の前後の直径方向、そしてこれに続く側面部の上下方向には切欠部18を設けている。
この押しボタンからなる連続作動部15を押し込むことにより、同時に噴射口部材12及びバルブステム6が下方に押し込まれ、バルブステム6は、図3(B)及び図1(C)の状態となって容器内容物が噴口11から外界に連続的に噴射されることとなるのである。
即ち、この定量作動部16は、その前方の基端側に2本の延長腕部16u、16uを有し、この両延長腕部16u、16uが噴射口部材12の両側に配置された本体部10pに軸着されている。
更に、この定量作動部16は、本体部10の側面部の上下方向の切欠部18から外部に突出するように設けられており、この切欠部18の縁部18dに当接する(図3(A)の状態)ことによってその上下方向の押し込みストロークが制限されるのである。
換言すると、前記切欠部18の縁部18dの高さ位置を適宜設定することにより、定量作動部16の下方への押し込みストロークが設定され、規制されるのである。
これにより、噴射口部材12及びバルブステム6の押し込み位置が図1(B)の位置で停止し、定量噴射が行われることとなるのである。
図4は、本発明の第2実施形態を図示しており、その(A)が外観斜視図、その(B)がその中央縦断面図である。
図5は、同じく上記第2実施形態を図示しており、その(A)が定量噴射状態を示す縦断面図、その(B)が連続噴射状態を示す縦断面図、その(C)が噴射機構の平面図、その(D)が(C)図のD−D線断面図、その(E)が本体部を除去した内部斜視図である。
尚、上記第1実施形態と同様の構成部材に関しては同じ図面符号を付与している。
即ち、この噴射口部材12には内部に流通路13が形成され、その入口部はバルブステム6に連結し、その先端の出口部が噴口11を形成する。
このトリガー形式の構造自体は、従来のトリガー形式作動部の構成と同じである。
この押しボタンからなる定量作動部26は、噴射口部材12の上に位置し、所定範囲の押し込みストロークで上下動できるものである。
つまり、この縦溝20mが定量作動部26の上下の動きを規制する押し込みストロークのストローク規制部を成すのである。
尚ここで、上記の定量作動部26の突起26tと本体部20の縦溝20mは、これらを相互に逆に設けることもできる。
この場合には、本体部20側に設けた突起がストローク規制部を構成することとなる。
以上のように、連続作動部は、押しボタン形式でも、トリガー形式でもよく、また定量噴射部も梃子式押しボタンや単なる押しボタン形式でも実施可能である。
この第2実施形態に係る構成部材も合成樹脂製である。
この押しボタン35は、本体部30内部に配置されており、この本体部30は、その基端部がエアゾール容器Yの上端部に固定されており、その前面部から頂部直径方向そして後面部に渡り切欠部38が形成されている。
この実施形態では、上下に往復動する噴射口部材がないが、この噴射口部材を押しボタン35が兼ねることとなる。
このストローク規制部40は、その基端部40kが本体部30に軸着され、その先端部側に延長する延長腕部45が前記軸着部を中心として回動する。
この先端の延長腕部40が押しボタン35の下方部に配置されると、この押しボタン35はその押し込みストロークの全範囲まで押し込むことができずに、所定範囲に当該押し込みストロークが規制されるのである。
この第3実施形態に係るそれぞれの構成部材も合成樹脂製である。
吐出用バルブの大きさ、形状等々は種々設計変更可能である。
要するに、バルブステムの押し込みストロークの範囲内で封止部が形成されていればよいものである。
この封止部の構成も種々設計変更可能である。容器内容液の供給が適宜封鎖できる構造であればよい。
バルブステムの上端部に連結される噴射口部材の形態も種々設計変更できるが、要するに内部に流通路が形成され、その入口部がバルブステムと連結し、その出口部が噴口を成すものであればよい。
定量作動部も押しボタン形式でも、梃子式の押しボタンであってもよい。
定量作動部の押し込みストロークを規制するストローク規制部の構成も種々設計変更することができ、上記実施形態のように、本体部の切欠部の縁部を利用することもでき、押しボタンと本体部との適合関係によってそのストローク規制部を構成することもでき、更には、定量作動部の下にストローク規制部を滑りこませて構成することもできる。
5 ハウジング
6 バルブステム
6k 環状膨出部
8 吐出通路
9 環状突条部
10、20、30 本体部(噴射機構の)
11、31 噴口
12 噴射口部材
13 流通路
15、25 連続作動部
16、26 定量作動部
18、38 切欠部
18d 縁部
20m 縦溝
26t 突起
35 押しボタン
40 ストローク規制部(延長腕部)
D ディップチューブ
M マウンテンキャップ
Y エアゾール容器
S バルブステム
Claims (2)
- エアゾール容器に取り付けられた吐出用バルブと、このバルブの吐出口となるバルブステムに取り付けられた噴射機構とからなるエアゾール容器の連続噴射と定量噴射を行う連続・定量噴射機構であって、
前記吐出用バルブは、前記バルブステムを押し込むことによりエアゾール容器内部の内容物がバルブステム先端部から吐出され、且つ、このバルブステムの押し込みストロークの中間部位には容器内部の内容物の吐出が停止される封止部が設けられ、
前記噴射機構は、その基端部がエアゾール容器に固定される本体部と、この本体部の内部で前記バルブステムと連結して往復動する噴射口部材と、この噴射口部材の先端の噴口から連続噴射を可能とする連続作動部と、前記噴射口部材の噴口から定量噴射を可能とする定量作動部とから成り、
前記噴射口部材には、流通路が設けられ、この流通路の入口部が前記バルブステムと連結し、その出口部が噴口を成し、
前記連続作動部を作動させることにより前記噴射口部材及びバルブステムが押し込まれて連続噴射が行われ、
前記定量作動部を作動させると、この定量作動部が本体部に設けられたストローク規制部によりその押し込みストロークが所定範囲に規制されて、前記バルブステムの押し込みが前記吐出用バルブの封止部の部位で停止して内容物の供給が停止されて定量噴射が行われ、
前記連続作動部が前記噴射口部材の上に位置する押しボタンからなり、
前記定量作動部は、その先端側に延長する2本の延長腕部を有し、これら延長腕部が前記噴射口部材を跨ぐように配置されて本体部に軸着され、梃子式に噴射口部材を押し込むことができ、且つ、この定量作動部が本体部に設けられたストローク規制部に当接して押し込みストロークが規制されることを特徴とするエアゾール容器の連続・定量噴射機構 - エアゾール容器に取り付けられた吐出用バルブと、このバルブの吐出口となるバルブステムに取り付けられた噴射機構とからなるエアゾール容器の連続噴射と定量噴射を行う連続・定量噴射機構であって、
前記吐出用バルブは、前記バルブステムを押し込むことによりエアゾール容器内部の内容物がバルブステム先端部から吐出され、且つ、このバルブステムの押し込みストロークの中間部位には容器内部の内容物の吐出が停止される封止部が設けられ、
前記噴射機構は、その基端部がエアゾール容器に固定される本体部と、この本体部の内部で前記バルブステムと連結して往復動する噴射口部材と、この噴射口部材の先端の噴口から連続噴射を可能とする連続作動部と、前記噴射口部材の噴口から定量噴射を可能とする定量作動部とから成り、
前記噴射口部材には、流通路が設けられ、この流通路の入口部が前記バルブステムと連結し、その出口部が噴口を成し、
前記連続作動部を作動させることにより前記噴射口部材及びバルブステムが押し込まれて連続噴射が行われ、
前記定量作動部を作動させると、この定量作動部が本体部に設けられたストローク規制部によりその押し込みストロークが所定範囲に規制されて、前記バルブステムの押し込みが前記吐出用バルブの封止部の部位で停止して内容物の供給が停止されて定量噴射が行われ、
前記連続作動部がトリガー式の構成を有し、このトリガーを引き寄せることにより、噴射口部材が押し込まれて連続噴射がおこなわれ、
前記定量作動部は前記噴射口部材の上に位置する押しボタンからなり、
この押しボタンの両側部に係合部をそれぞれ設け、この係合部と適合するストローク規制部を本体部側にそれぞれ設け、
これら係合部とストローク規制部との係合により押しボタンが所定範囲内の往復動に制限されることによって定量噴射が行われることを特徴とするエアゾール容器の連続・定量噴射機構。
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