JP6465298B2 - 車両の自動開制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の開閉部またはその鍵を開く車両の自動開制御装置に関する。
自動車などの車両では、ドア、バックゲートといった開閉部またはその鍵を開く自動開制御装置が用いられる。
特許文献1は、車両のスイングドアの開閉軌跡上に存在する障害物を検出する障害物センサにより、該センサの走査範囲内でのユーザによる所定のジェスチャを検出し、その検出結果に基づいてスイングドアの開閉動作を開始させる、車両ドア自動開閉装置を開示する。
特開2013−007171号公報
しかしながら、特許文献1の自動開制御装置では、ユーザを区別することなく所定の動作を検出してスイングドアを開閉するので、乗員以外の人が意図せずに該所定の動作をしてしまうと、スイングドアが自動的に開閉してしまうことになる。
このように車両の動開制御装置では、車両の開閉部またはその鍵を開こうと意図した乗員の動作とその他の人の動作とを識別して、意図した乗員の動作により開閉部またはその鍵を開くようにすることが求められている。
本発明に係る車両の自動開制御装置は、車両の開閉部またはその鍵を開く自動開制御装置であって、乗員が携帯するワイヤレスキーと通信する無線通信機と、前記車両または前記開閉部に設けられ、前記乗員の所定の動作を検出する静電容量センサと、前記無線通信機および前記動作センサが接続される制御部と、を有し、前記制御部は、前記無線通信機に前記ワイヤレスキーと通信させることにより前記ワイヤレスキーを携帯する前記乗員と前記静電容量センサとの距離を計測し、前記静電容量センサが前記乗員の所定の動作を検出した際の前記乗員と前記静電容量センサとの距離が、前記乗員が前記静電容量センサに対して前記所定の動作をすることが可能な所定の最大距離以下である場合、前記開閉部またはその鍵を開く。
好適には、前記制御部は、前記ワイヤレスキーを携帯する前記乗員毎に、前記静電容量センサに対して前記所定の動作をすることが可能な前記最大距離を切り換える、とよい。
好適には、前記無線通信機は、前記静電容量センサの近くにまたは並べて配置され、前記制御部は、前記無線通信機が受信した前記ワイヤレスキーの電波強度または前記無線通信機と前記ワイヤレスキーとの通信にかかる時間に基づいて前記乗員と前記静電容量センサとの距離を計測する、とよい。
本発明では、車両または開閉部に設けられる静電容量センサが乗員の所定の動作を検出した際の乗員と静電容量センサとの距離が、乗員が静電容量センサに対して所定の動作をすることが可能な所定の最大距離以下である場合、開閉部またはその鍵を開く。
よって、ワイヤレスキーを携帯する乗員が静電容量センサに対して所定の動作をしたことを検出することができる。しかも、ワイヤレスキーを携帯する乗員以外の人が静電容量センサに対して所定の動作をしたとしても、静電容量センサの近くに該人が存在することによりワイヤレスキーを携帯する乗員が最大距離より離れた位置となり、ワイヤレスキーを携帯する乗員以外の人による所定の動作により開閉部またはその鍵を開いてしまう可能性を抑えることができる。
すなわち、車両の開閉部またはその鍵を開こうと意図した乗員の動作とその他の人の動作とを識別して、意図した乗員の動作により開閉部またはその鍵を開き、それ以外の場合には開閉部またはその鍵を開き難くすることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車を示す模式図である。 図2は、ECUによるバックゲートの自動開制御の流れを示すフローチャートである。 図3は、バックゲートを自動開制御する際の乗員の動きの説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動車1を示す模式図である。自動車1は車両の一例である。図1は、自動車1を側面から見た図である。自動車1の車体2には、エンジン室3、車室4、が設けられる。
車室4の後側には荷物を入れる際に開閉するバックゲート5が設けられる。バックゲート5は、その上縁を中心として下縁が後上方へ開くように車体2に取り付けられる。この他にも、車室4の左右両側には乗員が乗降する際に開閉するドアが設けられる。ドアは、たとえばその前縁を中心として後縁が外方へ開くように車体2に取り付けられる。
そして、図1の自動車1には、バックゲート5を自動的に開く自動開制御装置10が設けられる。自動開制御装置10は、バックゲート5を駆動するアクチュエータ11と、バックゲート5の近くに設けられる静電容量センサ12と、乗員が携帯するワイヤレスキー14と通信する無線通信機15と、これらが接続されるECU(Electronic Control Unit)13と、を有する。
アクチュエータ11は、たとえばモータ、油圧シリンダである。アクチュエータ11は、バックゲート5を車体2に対して開閉する駆動力を発生する。バックゲート5は、上下方向に沿った状態で車体2に対して閉じられた全閉位置と、水平方向に沿った状態で車体2から後方へ延在する全開位置との間で開閉される。
静電容量センサ12は、たとえば電極板と、電極板とバッテリとの間に接続される電流検出器と、を有する。電極板には、たとえばバッテリの電圧が印加されることにより電荷が蓄積する。電極板には、その周囲の導体たとえば地面との間の容量に応じた電荷が蓄積される。電荷が蓄えられた状態でたとえば電極板との地面との間に人の足が侵入すると、電極板と地面との間の静電容量が変化し、それに応じた電流が電流検出器に流れる。静電容量センサ12は、電極板に電荷を蓄えた後の容量変化を電流検出器により検出し、検出信号を生成する。
そして、静電容量センサ12は、バックゲート5の下に位置する車体2のリアバンパー6に設けられる。これにより、電極板は、たとえばリアバンパー6の下の地面との間で容量的に結合し易くなる。静電容量センサ12は、リアバンパー6の下側近くにおける人のキック動作を検出し、検出信号を生成できる。
無線通信機15は、無線通信により乗員が携帯するワイヤレスキー14との間で双方向の通信を実施する。ワイヤレスキー14は、ワイヤレスキー14毎に固有の識別情報を無線通信機15へ送信する。これにより、ワイヤレスキー14を携帯する乗員を、他の乗員から区別することができる。ワイヤレスキー14と無線通信機15との間の通信データは暗号化されてよい。
そして、無線通信機15は、静電容量センサ12の近くにおいて静電容量センサ12と並べて、車体2のリアバンパー6に設けられる。これにより、無線通信機15は、たとえば静電容量センサ12を中心とした所定の狭い範囲、たとえば球形の範囲においてワイヤレスキー14と通信可能とすることができる。
ECU13は、たとえば自動車1において電子装置等を制御するために設けられるコンピュータ装置である。ECU13には、アクチュエータ11、無線通信機15、および静電容量センサ12が接続される。ECU13は、そのメモリに記憶されているプログラムを実行することにより自動車1の各部を制御する。本実施形態では特に、静電容量センサ12の検出信号に基づいてバックゲート5の自動開制御を実行する。
また、ECU13のメモリには、ワイヤレスキー14毎に、それを携帯する乗員の体格に応じた検出範囲の設定データが登録される。検出範囲の設定データは、たとえば無線通信機15を中心とした球形の検出範囲についての半径といった最大距離でよい。この場合、大人の最大距離は、子供の最大距離より大きく設定される。また、各最大距離は、たとえば大人二人が入ることが難しいような距離に設定する。
次に、ECU13によるバックゲート5の自動開制御について説明する。
図2は、ECU13によるバックゲート5の自動開制御の流れを示すフローチャートである。図3は、バックゲート5を自動開制御する際の乗員の動きの説明図である。
図2に示すように、バックゲート5の自動開制御において、ECU13は、まず、ワイヤレスキー14と通信可能であるか判断する(ステップST1)。ECU13は、無線通信機15の出力を最大距離の場合より大きい所定の出力に設定し、ワイヤレスキー14との通信を試みる。
そして、ワイヤレスキー14と通信できた場合、ECU13は、無線通信機15を用いてワイヤレスキー14から識別情報を取得し(ステップST2)、取得した識別情報に予め対応付けられた最大距離を取得する(ステップST3)。
その後、静電容量センサ12からキック動作の検出信号が入力されると(ステップST4)、ECU13は、無線通信機15とワイヤレスキー14との間の通信を実施する(ステップST5)。ECU13は、無線通信機15からリクエストを送信し、ワイヤレスキー14はレスポンスを送信する。ECU13は、リクエストの送信からレスポンスの受信までの通信にかかる時間を内蔵タイマで計測し、計測した時間から乗員と静電容量センサ12との距離を計測する。なお、ECU13は、無線通信機15が受信したワイヤレスキー14の電界強度に基づいて、乗員と静電容量センサ12との距離を計測してもよい。
そして、計測した距離がワイヤレスキー14に対応する最大距離以下である場合、ECU13は、ワイヤレスキー14を携帯する乗員がキック操作したと判断し、ステップST6の判断の後にバックゲート5を実際に自動的に開く制御を開始する(ステップST7)。ECU13は、内蔵タイマの計測時間に基づいて操作した乗員が離れるために十分な所定時間(たとえば10秒)経過したことを判断した後、アクチュエータ11によりバックゲート5を駆動させる。これにより、閉じていたバックゲート5が自動的に開く。
このような制御により、図3に示すように、ワイヤレスキー14を携帯する乗員がバックゲート5に近づき、キック操作をし、そのキック操作時にワイヤレスキー14が検出されると、閉じていたバックゲート5を自動的に開くことができる。
本実施形態では、車体2のリアバンパー6に設けられる静電容量センサ12が乗員のキック動作を検出した際の乗員と車体2との計測距離が、乗員が静電容量センサ12に対してキック動作をすることが可能な所定の最大距離以下である場合、バックゲート5を開く。よって、ワイヤレスキー14を携帯する乗員が静電容量センサ12に対してキック動作をしたことを検出することができる。しかも、ワイヤレスキー14を携帯する乗員以外の人が静電容量センサ12に対してキック動作をしたとしても、該人がいることによりワイヤレスキー14を携帯する乗員は最大距離より離れた場所に位置することになるので、ワイヤレスキー14を携帯する乗員以外の人による意図しないキック動作によりバックゲート5を開いてしまうことが起き難い。すなわち、バックゲート5を開こうと意図した乗員のキック動作とその他の人のキック動作とを識別して、意図した乗員のキック動作によりバックゲート5を開き、意図しない人のキック動作によりバックゲート5を開かないようにできる。
本実施形態では、静電容量センサ12に対してキック動作をすることが可能な最大距離を複数の乗員に対して固定的に設けるのではなく、ワイヤレスキー14を携帯する乗員毎に切り換えている。よって、該最大距離は乗員毎に好適となるように切り換えられ、各乗員が動作可能な狭い範囲を、静電容量センサ12を含む最小限の最大距離とすることができ、最大距離の範囲内に該乗員と同時に他の人が入り込み難くできる。
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明はこれに限定されるものではなく発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
たとえば上記実施形態では、無線通信機15は、静電容量センサ12の近くに配置されている。この他にもたとえば、無線通信機15は、車体2において静電容量センサ12から離れた位置に配置されてもよい。この場合でも、静電容量センサ12を含んでいるたとえばドーナッツ形状の所定の距離範囲内についてワイヤレスキー14を携帯する乗員を検出するようにすることで、略同様の効果を期待し得る。
上記実施形態において動作センサは、静電容量センサ12であり、乗員によるキック動作を検出している。この他にもたとえば、動作センサは、乗員の手や足による所定の動作を検出してもよい。また、動作センサとしてカメラを使用してもよい。
1…自動車(車両)
2…車体
3…エンジン室
4…車室
5…バックゲート(開閉部)
6…リアバンパー
10…自動開制御装置
11…アクチュエータ
12…静電容量センサ
13…ECU(制御部)
14…ワイヤレスキー
15…無線通信機

Claims (3)

  1. 車両の開閉部またはその鍵を開く自動開制御装置であって、
    乗員が携帯するワイヤレスキーと通信する無線通信機と、
    前記車両または前記開閉部に設けられ、前記乗員の所定の動作を検出する静電容量センサと、
    前記無線通信機および前記静電容量センサが接続される制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記無線通信機に前記ワイヤレスキーと通信させることにより前記ワイヤレスキーを携帯する前記乗員と前記静電容量センサとの距離を計測し、
    前記静電容量センサが前記乗員の前記所定の動作を検出した際の前記乗員と前記静電容量センサとの距離が、前記乗員が前記静電容量センサに対して前記所定の動作をすることが可能な最大距離以下である場合、前記開閉部またはその鍵を開く、
    車両の自動開制御装置。
  2. 前記制御部は、
    前記ワイヤレスキーを携帯する前記乗員毎に、前記静電容量センサに対して前記所定の動作をすることが可能な前記最大距離を切り換える、
    請求項1記載の車両の自動開制御装置。
  3. 前記無線通信機は、前記静電容量センサの近くにまたは並べて配置され、
    前記制御部は、前記無線通信機が受信した前記ワイヤレスキーの電波強度または前記無線通信機と前記ワイヤレスキーとの通信にかかる時間に基づいて前記乗員と前記静電容量センサとの距離を計測する、
    請求項1または2記載の車両の自動開制御装置。
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