JP6465274B2 - 構造検出装置 - Google Patents
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Description
本発明に係る構造検出装置において、第1部材及び第2部材に対して接合可能な通電をすることができる溶接電極を備え、入力部材が、振動による入力が可能な振動付加部材であり、溶接電極はマーキング部材によって印が付された位置に通電することが好ましい。
本発明に係る構造検出装置は、例えば車両のボディ部分及びルーフ部分等を製造する際に異なる種類の金属間の溶接が必要となる部位に適用することができる。本発明に係る構造検出装置の一実施形態を適用可能な部位の一例として、図1及び2に車体の側部となる構造体を示した。
これにより、高い溶接強度を確保することができる。
本発明に係る構造検出装置は、例えば車両のボディ部分及びルーフ部分等に成る部品をプレス成形した後から、プレス成形した部品を溶接するまでの間に適用することができる。図3には、車両の製造工程を示すフローチャートを示した。
(3−1)内部構造が検出される部材
本実施形態に係る構造検出装置は、第1部材と、第2部材と、第3部材とを重ね合わせた上で、例えばスポット溶接によって接合する際に、通電のための電極を当接する位置が視認不能な場合に用いられる。
第2部材は、第1材料に溶接可能な第2材料を含有する、例えば板状部材である。
第3部材は、第1材料及び第2材料とは異なる第3材料を含有する、例えば板状部材である。また、第3部材は、接合される際に第1部材と第2部材との間に挟まれて配置される。接合の際の第1部材と第2部材との間に位置する第3部材の一部位には、第1部材及び第2部材によって覆われて露出しない貫通孔が形成される。接合の際に、貫通孔内は、空隙である場合と、第4部材が配置される場合とに分けられる。第4部材は、第1材料及び第2材料に溶接可能な第4材料を含有し、貫通孔と略同一形状に形成される、例えば板状部材である。
また、第1材料と、第2材料と、第4材料とは、通常の抵抗溶接等によって相互に溶接されたとしても金属間化合物が生成しない又は生成し難い材料の組合せであれば良い。第2材料及び第4材料としては、上述した第1材料及び第3材料の組合せが決定した後に、第1材料と同一材料又は同系材料を用いることとするのが良い。
ここで、図4に本発明の一実施形態である構造検出装置1を示す。
図4は、構造検出装置1を示す模式図である。
なお、入力X、第1物理量及び第2物理量の具体例については後述する。
判別部材9としては、例えば第2物理量に基づいて演算処理及び画像処理等が可能な部材であれば良く、具体的にはCPU等を搭載する電気計算機等を採用することができる。
好ましい態様として、例えば重畳体の内部構造の判別結果を判別部材9から電気溶接装置等に対して出力することによって、第3部材4の貫通孔6の位置に合わせて溶接用の電極を当接させる態様を挙げることができる。これにより、外観からは視認不能な貫通孔6に対して正確に位置決めされた電極による溶接作業が達成される。
重畳体は、基本的に外観からは内部構造を視認することが不可能であり、更に外側に位置する部材、例えば上記第1部材2及び第2部材3の表面が平滑である場合は、凹凸を検出するタッチセンサ等によっても上記貫通孔6及び第4部材5が配置される部位が検出不能である。
しかしながら、異種金属板を挟み込んだ重畳体を抵抗溶接に供する場合、正確な位置において溶接しなければ、溶接品質を低下させる可能性がある。例えば、溶接用の電極が貫通孔6及び第4部材5の位置から離れている場合、電流の流れる領域は円形にならないので、溶着領域に偏りが生じてしまい、溶接箇所の品質を低下させる可能性がある。この問題は、貫通孔6及び第4部材5の面積を広げることで回避可能であるが、挟み込む第3部材4における欠落部が大きくなるため、第3部材4を設けること自体の効果が低下し、更に剛性の低下にもつながる可能性がある。
よって、異種金属板を挟み込んで成る重畳体の内部構造を、例えば抵抗溶接に先がけて特定しておくことは重要である。
更に、異種金属板を挟み込んで成る重畳体は、接合形態の一例として適宜の接着剤による接合も挙げられる。このとき、接着剤による接合強度を更に補強する方法として、上記貫通孔6及び第4部材5等を設けた上での抵抗溶接を採用するのが好ましい。したがって、本実施形態に係る構造検出装置1は、いわゆるウェルドボンドの形成及びその量産化に寄与することができる。
なお、以下の説明では、第1部材2と第2部材3とを第4部材5を介してスポット溶接により接合する場合を想定している。よって、第1部材2及び第2部材3の表面において第4部材5が内部に配置される部位を特定し、特定した部位に対して電極を当接させる工程まで説明する。
(4−1)重畳体の両面において温度測定する実施形態
図5には、構造検出装置11を示している。
図5は、本発明に係る構造検出装置の一実施形態を示す模式図である。
なお、第1電極71A及び第2電極71Bは、第1部材2と第2部材3とをスポット溶接により接合可能な程度の通電をすることができる溶接電極である。つまり、構造検出装置11は、重畳体の内部構造を判別した後に、電気溶接装置としても機能する。
第1熱電対81A及び第2熱電対81Bは、第1電極71A及び第2電極71Bをそれぞれ中心として円周状に6本ずつ配置されている。また、第1熱電対81A及び第2熱電対81Bは、各先端部がコイルばね等の適宜の付勢部材によって付勢されることによって、第1部材2及び第2部材3の表面に対して押し当てられる。これにより、全ての第1熱電対81A及び第2熱電対81Bが確実に第1部材2及び第2部材3の表面にそれぞれ当接可能になるので、重畳体の確実な温度測定が可能になる。
第1電極71A及び第2電極71Bを第4部材5が配置された部位に当接させるには、測定結果の温度分布に基づいて、第1電極71A及び第2電極71Bの移動させる方向及び距離を決定することができる。具体的には、第4部材5が配置された部位は、第1部材2側と第2部材3側とが電気的に導通しているので、第1部材2及び第2部材3の表面においても昇温し易い。よって、それぞれ複数個配置される第1熱電対81A及び第2熱電対81Bのうち、高温が検出される側が第4部材5が配置された部位に近いと判別することができる。
第4部材5が配置された部位に向って第1電極71A及び第2電極71Bを移動させる距離については、第4部材5が配置された部位に通電したときに第4部材5からの距離と温度変化との関係性を予め測定しておく。該関係性に基づいた温度想定値に対する測定値の差から、第1電極71A及び第2電極71Bが第4部材5からどの程度離れているかを導出することができる。
図6には、構造検出装置12を示している。
図6は、本発明に係る構造検出装置の他の実施形態を示す模式図である。
構造検出装置12と上記構造検出装置11との相違点は、第2熱電対81Bの有無である。該相違点以外は同一部材を用いているので、同一部材については同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
具体的には、複数個配置される熱電対82のうち、高温が検出される側が第4部材5が配置された部位に近いと判別することができる。また、第1電極72A及び第2電極72Bの移動は、例えば移動距離を導出しても良く、また熱電対82の測定結果における温度差が所定範囲内に収まる箇所を複数回の温度測定によって探しても良い。移動距離は、第4部材5が配置された部位に通電したときに第4部材5からの距離と温度変化との関係性を予め測定しておく。該関係性に基づいた温度想定値に対する測定値の差から、第1電極72A及び第2電極72Bが第4部材5からどの程度離れているかを導出することができる。
図7には、構造検出装置13を示している。
図7は、本発明に係る構造検出装置の他の実施形態を示す模式図である。図7(A)は構造検出装置13を示す模式図であり、図7(B)は第1電極73A及び第2電極73Bによる通電形態の一例を示す模式図であり、図7(C)は図7(B)に示した通電形態によって第2部材3の昇温する領域を示す平面模式図であり、図7(D)は第1電極73A及び第2電極73Bによる通電形態の他の例を示す模式図であり、図7(E)は図7(D)に示した通電形態によって第2部材3の昇温する領域を示す平面模式である。
構造検出装置13と上記構造検出装置11との相違点は、第1熱電対81Aの有無である。該相違点以外は同一部材を用いているので、同一部材については同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
本実施形態を適用する場合、第1電極73A及び第2電極73Bは予めある程度の位置決めは不要である。位置決めされていない第1電極73A及び第2電極73Bは、第4部材5が配置された部位からずれることが多いが、後述するように通電による昇温領域から第4部材5の配置された部位を導出可能である。
なお、図7(B)に示す通電形態の場合、図7(C)に黒色の楕円形で示すように、第2部材3の表面が、第4部材5が内部に配置される部位から第2電極73Bの先端部が当接する部位まで通電経路に沿って昇温する。
また、図7(D)に示す通電形態の場合、図7(E)に黒色の略円形で示すように、第2部材3の表面が、第4部材5が内部に配置される部位、つまり第2電極73Bの先端部が当接する部位において昇温する。
なお、第2電極73Bが第4部材5から離れれば離れた分だけ、昇温領域の楕円形の長軸が長くなる。逆に、第2電極73Bが第4部材5に近付けば近付いた分だけ、昇温領域は第4部材5の平面形状に近付く。
第2電極73Bを第4部材5が配置された部位に当接させるには、測定結果の温度分布に基づいて、第2電極73Bの移動させるべき方向を決定する必要がある。具体的には、複数個配置される熱電対83のうち、高温が検出される側が、第4部材5が配置された部位に近いと判別することができる。よって、部分的に高温が検出されなくなるまで第2電極73Bを移動させれば良い。
なお、第3部材4が導電性材料を含有して貫通孔6内が空隙である場合は、図7(C)及び図7(E)に示したような昇温領域は形成されない。具体的には、貫通孔6内が空隙であると該空隙は昇温しない又はし難いので、昇温領域としては貫通孔6が形成される部位だけが抜け落ちたようなドーナツ型等となる。
図8には、構造検出装置14を用いる実施形態を示している。
図8は、本発明に係る構造検出装置の他の実施形態を示す模式図である。図8(A)は構造検出装置14を用いた通電形態の一例を示す模式図であり、図8(B)は図8(A)に示した通電形態によって第1部材2の昇温する領域を示す平面模式図であり、図8(C)は図8(A)に示した通電形態によって第1部材2の昇温する領域の温度勾配を示す平面模式図である。
構造検出装置14と上記構造検出装置11との相違点は、熱電対に代えてサーモグラフィを用いている点である。該相違点以外は同一部材を用いているので、同一部材については同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
なお、検出部材として2つのサーモグラフィを用いているのは、より正確な温度分布及び温度勾配等を導出するためであり、高精度の温度測定が可能であるサーモグラフィを用いる場合は1つだけ設けるようにしても良い。
なお、本実施形態においては2つのサーモグラフィを用いているので、画像化された2つの温度分布を判別部材において組合せた上で、内部構造の判別を行う。図8(A)に示す通電形態の場合、図8(B)に白抜きの楕円形で示すように、第1部材2の表面が、第4部材5が内部に配置される部位から第1電極74Aの先端部が当接する部位まで通電経路に沿って昇温する。また、第4部材5が内部に配置される部位と、第1電極74Aの先端部が当接する部位とは昇温し易いので、第1サーモグラフィ84A及び第2サーモグラフィ84Bによって画像化された温度分布では区別し易くなる。
なお、第1電極74Aが第4部材5から離れた分だけ、昇温領域の楕円形の長軸が長くなる。逆に、第1電極74Aが第4部材5に近付いた分だけ、昇温領域は第4部材5の平面形状に近付く。
第1電極74Aを第4部材5が配置された部位に当接させるには、測定結果の温度分布に基づいて、第1電極74Aの移動させるべき方向を決定する必要がある。具体的には、2つの高温部分のうち一方は第1電極74Aの当接部位であるので、他方の高温部分が第4部材5の昇温が起因していると判別することができる。よって、他方の高温部分に当接部位が重なるように第1電極74Aを移動させれば良い。
図8(A)に示した構造検出装置14を用いて検出される温度分布に基づいて、図8(C)に示すような温度勾配を導出することによって、内部構造を判別することもできる。
具体的には、例えば第1サーモグラフィ84A及び第2サーモグラフィ84Bによって温度測定を行い、その分布を得る。次いで、放射状に温度グラフを作成し、又は測定された温度に基づいて、温度勾配を得る。更に、温度勾配の大きい箇所を特定することによって、測定位置から第4部材5が配置される部位へのズレ方向を導出することができる。続いて、少なくとも3点の箇所を含む円を作成し、中心点を導出する。該中心点が最も昇温している部位、本実施形態においては第4部材5が配置される部位となる。これらの処理を判別部材等で演算処理及び画像処理することによって、内部構造を判別することができる。
なお、第3部材4が導電性材料を含有して貫通孔6内が空隙である場合は、図8(B)及び図8(C)に示したような昇温領域は形成されない。具体的には、貫通孔6内が空隙であると該空隙は昇温しない又はし難いので、昇温領域としては貫通孔6が形成される部位だけが周辺部位よりも相対的に低温になり、画像化されると低温部位が抜け落ちたようなドーナツ型等となる。
図9には、構造検出装置15を用いる実施形態を示している。
図9は、本発明に係る構造検出装置の他の実施形態を示す模式図である。図9(A)は構造検出装置15を用いた通電形態の一例を示す模式図であり、図9(B)は図9(A)に示した通電形態によって第2部材3の昇温する領域を示す平面模式図である。
構造検出装置15と上記構造検出装置14との相違点は、第2電極74Bに代えてアース75Bを用いていること、及び、サーモグラフィの配置である。該相違点以外は同一部材を用いているので、同一部材については同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
図9(A)に示す通電形態の場合、図9(B)に白抜きの楕円形で示すように、第2部材3の表面が、第4部材5が内部に配置される部位からアース75Bの先端部が当接する部位まで通電経路に沿って昇温する。また、第4部材5が内部に配置される部位と、アース75Bの先端部が当接する部位とは昇温し易いので、第1サーモグラフィ85A及び第2サーモグラフィ85Bによって画像化された温度分布では区別し易くなる。
なお、アース75Bが第4部材5から離れた分だけ、昇温領域の楕円形の長軸が長くなる。逆に、アース75Bが第4部材5に近付いた分だけ、昇温領域は第4部材5の平面形状に近付く。
アース75Bを第4部材5が配置された部位に当接させるには、測定結果の温度分布に基づいて、アース75Bの移動させるべき方向を決定する必要がある。具体的には、2つの高温部分のうち一方はアース75Bの当接部位であるので、他方の高温部分が第4部材5の昇温が起因していると判別することができる。よって、他方の高温部分に当接部位が重なるようにアース75Bを移動させれば良い。
図10には、構造検出装置16を用いる実施形態を示している。
図10は、本発明に係る構造検出装置の他の実施形態を示す模式図である。図10(A)は構造検出装置16を用いた通電形態の一例を示す模式図であり、図10(B)は図10(A)に示した通電形態によって通電したときの第2部材3の各部位における抵抗値に基づいた円を示す平面模式図である。
構造検出装置16と上記構造検出装置13との相違点は、熱電対83に代えて抵抗値測定器86を用いている点である。該相違点以外は同一部材を用いているので、同一部材については同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
具体的には、第2部材3の複数部位において第2電極76Bを当接して抵抗値を測定する。重畳体における第2部材3側の各部位の抵抗値は、第4部材5が配置される部位からの距離に比例する。つまり、第2電極76Bの当接部位が第4部材5から離れている場合は抵抗値が大きくなり、当接部位が第4部材5に近い場合は抵抗値が小さくなる。
次に、図10(B)に示すように、様々な部位において測定した抵抗値を係数とした円を、抵抗値の測定時における第2電極76Bの当接部位を中心として描く。図10(B)には、各部位における抵抗値に基づく円を破線で示す。一部太線で示す複数の円の重複部分が、第4部材5が配置される部位であると判別することができる。
図11には、構造検出装置17を用いる実施形態を示している。
図11は、本発明に係る構造検出装置の他の実施形態を示す模式図である。図11(A)は構造検出装置17を用いた通電形態の一例を示す模式図であり、図11(B)は図11(A)に示したアース77Bの第2部材3の表面における配置を示す平面模式図であり、図11(A)に示した通電形態によって通電したときの第2部材3の各部位における抵抗値の分布を示す平面模式図である。
構造検出装置17と上記構造検出装置16との相違点は、第2電極76Bに代えて多数個列設されて成るアース77Bを用いている点である。該相違点以外は同一部材を用いているので、同一部材については同一の参照符号を付して詳細な説明は省略する。
この抵抗値の分布に基づいて、重畳体の内部構造を判別することができる。
なお、一のアース77Bと隣接するアース77Bとの間隔は、抵抗溶接時にとうせつさせる電極の当接領域の寸法と当接精度都により決定することができる。
電流値を測定する形態の場合、電極及びアース等による入力Xが通電であり、第1物理量及び第2物理量は電流値である。なお、抵抗値から電流値は容易に算出可能であるので、上述の抵抗値を測定する実施形態で一旦抵抗値を測定し、抵抗値から電流値に変換して内部構造の判別に用いても良い。逆に、上述の抵抗値を測定する実施形態で電流計等によって一旦電流値を測定し、電流値から抵抗値に変換して内部構造の判別に用いることもできる。
図12に示す構造検出装置18は、コイルばねSによって第1部材2に向って付勢される球状の電極78Aと、コイルばねSによって第2部材3に向って付勢される球状のアース78Bと、アース78Bに接続される抵抗測定器88とを備える。また、電極78A及びアース78Bはいずれも、付勢方向及び重畳体に対する進退方向を規制する筒状のガイドGの内部に配置されている。構造検出装置18は、図10に示した構造検出装置16の変形例であり、通電によって測定される抵抗値を内部構造の判別に用いることができる。
図12に示すように、電極78A及びアース78BはいずれもコイルばねSによって付勢されているので、通電時及び抵抗測定時に重畳体に対して圧接及び脱離が容易であり、一回の測定準備から完了までを短時間で行うことができる。更に、例えばアース78Bを第2部材3の複数部位に当接させて抵抗値を順次測定していく作業を行う場合、第2部材3の表面から一旦離れさせて、別部位に当接させる動作が容易であり、次の測定に移り易いので、装置としての可動性及び機動性が高い。したがって、第2部材3における各部位の抵抗値を短時間で効率良く測定することができる。
本発明に係る構造検出装置の他の実施形態として、適宜の入力部材によって振動を重畳体に付加する形態を採用することもできる。
重畳体における第1部材及び第2部材の少なくとも一方に対して、例えば衝突、音波又は超音波等を入力することによって、振動として伝達される。よって、衝突により重畳体に生じる振動、音波により重畳体に響く音響、又は超音波により重畳体に生じる振動等を検出可能な適宜の検出部材と、検出した振動を分析、数値化又は画像化することのできる判別部材とを更に設けることによって、入力Xが振動であっても重畳体の内部構造の判別が可能である。
内部構造の判別後にスポット溶接作業に移行する場合、上記第4部材5の配置された部位において溶接する必要がある。例えば上記構造検出装置18等のように内部構造の判別に用いる装置では、電極の圧接能力の不足等によって、抵抗溶接機としてはそのまま転用することが困難である。この場合、第4部材5が配置されていると判別された部位に対して、一旦印を付しておくためのマーキング部材を付設するのが好ましい。マーキング部材としては、例えば塗料で印を付す塗工部材、又は第1部材2及び第2部材3の表面に凹部を形成するポンチ又はけがき針等を採用することができる。
例えば上記構造検出装置18における電極78A及びアース78Bの先端部に出し入れ可能なポンチを設けることもできる。
また、ガイドGの先端部に塗料が充填及び保持される塗工部材を設け、電極78A及びアース78Bが第4部材5の配置される部位に当接したと判別されたときに、ガイドGを第1部材2及び第2部材3に当接させて塗料によって印を付すようにしても良い。
Claims (10)
- 第1材料を含有する第1部材と、第1材料に溶接可能な第2材料を含有する第2部材とに挟まれた、第1材料及び第2材料とは異なる第3材料を含有する第3部材から成る重畳体が設けられ、
第3部材は、露出しない貫通孔を有し、該貫通孔内は空隙であり又は第1材料及び第2材料に溶接可能な第4材料を含有する第4部材が配置される場合に、
重畳体における貫通孔の位置、又は第4部材が配置される位置を検出する構造検出装置であって、
第1物理量の入力を重畳体に対して入力する入力部材と、
入力部材によって重畳体に入力された結果、重畳体から出力された第2物理量の出力を検出する検出部材と、
重畳体に入力された第1物理量と重畳体から出力された第2物理量とに基づいて、又は、重畳体から出力された第2物理量に基づいて貫通孔の位置、又は第4部材が配置される位置を判別する判別部材と、を備える、
構造検出装置。 - 第1部材及び第2部材に対して接合可能な通電をすることができる溶接電極を備え、
入力部材が溶接電極である、
請求項1に記載の構造検出装置。 - 溶接電極が第1部材及び第2部材の少なくとも一方に電流を第1物理量の入力として流し、
検出部材が第1部材及び第2部材の少なくとも一方の温度を第2物理量の出力として検出する、
請求項2に記載の構造検出装置。 - 溶接電極が第1部材及び第2部材の少なくとも一方に電流を第1物理量の入力として流し、
検出部材が第1部材及び第2部材の少なくとも一方の電流値又は抵抗値を第2物理量の出力として検出する、
請求項2に記載の構造検出装置。 - 入力部材が第1部材及び第2部材の少なくとも一方に振動を第1物理量の入力として加え、
検出部材が第1部材及び第2部材の少なくとも一方から振動を第2物理量の出力として検出する、
請求項1に記載の構造検出装置。 - 第1部材及び第2部材の少なくとも一方の表面において、判別部材によって貫通孔の位置、又は第4部材が配置される位置と判別された位置に印を付すマーキング部材を備える、
請求項2〜4のいずれかに記載の構造検出装置。 - 第1部材及び第2部材の少なくとも一方の表面において、判別部材によって貫通孔の位置、又は第4部材が配置される位置と判別された位置に印を付すマーキング部材を備える、
請求項5に記載の構造検出装置。 - 入力部材が、溶接時の入力より小さい電流及び電圧を入力して、通電可能な溶接電極であり、
溶接電極はマーキング部材によって印が付された位置に通電する、
請求項6に記載の構造検出装置。 - 第1部材及び第2部材に対して接合可能な通電をすることができる溶接電極を備え、
入力部材が、振動による入力が可能な振動付加部材であり、
溶接電極はマーキング部材によって印が付された位置に通電する、
請求項7に記載の構造検出装置。 - 入力部材は、重畳体の平滑に形成される表面に対して第1物理量の入力を入力し、
検出部材は、重畳体の平滑に形成される表面から第2物理量の出力を検出する、
請求項1〜9のいずれかに記載の構造検出装置。
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