JP6464420B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、発光部材にて演出部材に光を照射可能な遊技機に関する。
従来、この種の遊技機として、演出部材の側方に配置された発光部材にて演出部材に光を照射することで演出部材を光らせるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−148976号公報(段落[0158]、図31)
ところで、演出の趣向性を向上させるために、発光部材からの光が前方にも出射されるようにして、演出部材だけでなく発光部材自身も光るようにすることが考えられる。しかしながら、この構成では、発光素子の光量を上げて演出部材を明るく光らせようとすると、発光部材自身の発光が強くなり過ぎて眩しくなるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、演出部材を明るく光らせつつ、発光部材の発光が強くなることを抑制可能な遊技機の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明は、自身が発光することにより演出を行う第1の演出部材と、前記第1の演出部材より後側に配置され、前記第1の演出部材に光を照射される第2の演出部材と、を備える遊技機であって、前記第1の演出部材は、前後方向に沿って発光面が延在するように配置される発光素子と、前記発光素子を前側から覆う前面壁と、を備え、前記前面壁に設けられた光拡散部前記発光素子からの光が拡散することで発光するように構成され、前記発光素子は、前側から見て互いに重ならないように複数並んで設けられ、前記第1の演出部材は、同じ前後位置に配置された複数の前記発光素子からなる発光素子群を前後方向にずらして複数群有している、遊技機である。
[請求項1の発明]
請求項1の発明によれば、第2の演出部材を明るく光らせるために第1の演出部材の光量を上げても、光拡散部で前側に向かって照射される光が拡散されるので、第1の演出部材自身の発光が強くなり過ぎることを抑制可能となる。
本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図 遊技盤の正面図 機構枠の正面図 第1可動役物装置及び第2可動役物装置の斜視図 第1可動演出部材が分離状態のときの第1可動役物装置の正面図 第1可動演出部材が合体状態のときの第1可動役物装置の正面図 第1昇降ベース及び第2昇降ベースの背面図 (A)昇降ガイドとスライド部材の係合部分の断面図、(B)スライド部材と回動アームを下方から見た図 前側重なり部材に対する後側重なり部材の駆動機構を模式的に示す図 第2可動演出部材が待機位置に配置されたときの第1可動役物装置及び第2可動役物装置の正面図 第2可動演出部材が突出位置に配置されたときの第1可動役物装置及び第2可動役物装置の正面図 第2可動演出部材が待機位置のときの第2可動役物装置の正面図 第2可動演出部材が突出位置のときの第2可動役物装置の正面図 (A)収縮状態における回転盤と第1回動部の正面図、(B)拡張状態における回転盤と第1回動部の正面図 (A)収縮状態における回転盤と第2回動部の正面図、(B)拡張状態における回転盤と第2回動部の正面図 (A)収縮状態における第2可動演出部材の回転機構を模式的に示す図、(B)拡張状態における第2可動演出部材の回転機構を模式的に示す図 環状発光部材の斜視図 分離状態の第1可動演出部材と環状発光部材の側断面図 上側構成体と環状発光部材の側断面図 下側構成体と環状発光部材の側断面図 合体状態の第1可動演出部材と環状発光部材の側断面図 周方向に展開された環状発光部材を内周壁側から見た図 環状発光部材の(A)A−A断面図、(B)B−B断面図、(C)C−C断面図 環状発光部材周辺を後側から見た図 環状発光部材の回転機構を模式的に示す図 合体状態の第1可動演出部材と環状発光部材を前側から見た図 合体状態の第1可動演出部材と環状発光部材の斜視図 外側発光部材周辺の側断面図 外側発光部材の断面図 遊技機における発光素子及び外側発光素子の制御体系を示すブロック図 (A)変形例に係る環状発光部材の断面図、(B)変形例に係る環状発光部材の断面図
以下、本発明をパチンコ遊技機に適用した一実施形態を図1〜図30に基づいて説明する。図1に示すように、本実施形態の遊技機10は、前面枠10Zを前面に備え、その前面枠10Zに形成されたガラス窓10Wを通して、図2に示す遊技盤11の前面に形成された遊技領域R1が視認可能になっている。遊技盤11の後側には、図3に示す機構枠17が取り付けられ、その機構枠17には種々の装置が取り付けられている。
図1に示すように、前面枠10Zのうちガラス窓10Wより下方には、上皿26と下皿27が上下2段にして設けられ、下皿27の右側には、操作ハンドル28が備えられている。そして、操作ハンドル28を回動操作すると、上皿26に収容された遊技球が遊技領域R1に向けて弾き出される。
図2に示すように、遊技盤11の前面からは、遊技領域R1を包囲するガイドレール12が突出している。ガイドレール12は、遊技盤11の外縁部を周回するように配置されている。
遊技盤11のうち遊技領域R1の中央には、表示開口11Hが貫通形成されており、その表示開口11Hに後側から表示装置13が対向している。表示装置13は、例えば、液晶モジュールで構成され、その前面が遊技に関する演出を行う表示画面13Gとなっている。なお、詳細には、表示画面13Gは、機構枠17(図3参照)の後側から機構枠17の開口部17Kと遊技盤11の表示開口11Hを通して遊技者に視認可能となっている。
遊技盤11の前面中央には、前方から見て表示画面13Gを囲むように表示装飾枠23が取り付けられている。表示装飾枠23は、遊技盤11の前面側から表示開口11Hに嵌め込まれ、表示開口11Hの内側に張り出すと共に遊技盤11の前面から突出している。そして、遊技領域R1を流下する遊技球が、表示装飾枠23の前側を通過して表示装飾枠23の内側に進入しないように構成されている。
遊技領域R1のうち表示装飾枠23の下方における左右方向の中央部には、第1と第2の始動入賞口14A,14Bが、上下に間隔を開けて並べて配置されている。第1の始動入賞口14Aは、上側に開放したポケット構造になっている。第2の始動入賞口14Bは、前側に開放し、開閉扉14Tにより開閉される。開閉扉14Tは、通常は、第2の始動入賞口14Bを閉塞する閉位置に配置され、遊技領域R1のうち表示装飾枠23の左側と右下に設けられた始動ゲート18,18を遊技球が通過したときに行われる普通図柄当否判定で当りとなったことを起因にして、第2の始動入賞口14Bを開放する開位置に配置される。第1と第2の始動入賞口14A,14Bの何れかの始動入賞口に遊技球が入球(入賞)すると、特別図柄当否判定が行われる。特別図柄当否判定の判定結果は、表示装置13の表示画面13Gにて報知される。特別図柄当否判定の結果が当りとなると、大当り遊技状態となり、大当り遊技が実行される。一方、特別図柄当否判定の結果が外れであると、通常の遊技状態が続く。
遊技領域R1のうち表示装飾枠23の右下には、大入賞口15が設けられている。大入賞口15は、横長矩形状をなし、通常の遊技状態では、可動扉15Tにて閉塞されている。そして、遊技状態が大当り遊技状態となって大当り遊技が実行されると、可動扉15Tが所定期間に亘って前側に倒される。すると、大入賞口15が前方に開放し、可動扉15Tを案内にして大入賞口15に多くの遊技球が入賞可能となる。なお、上述した始動ゲート18,18のうち表示装飾枠23の右下の始動ゲート18は、大入賞口15の上方に配置されている。
遊技領域R1には、始動入賞口14A,14B及び大入賞口15のほかに、複数の一般入賞口20が備えられている。これらの入賞口14A,14B,15,20に遊技球が入球(入賞)すると、遊技者に特典(賞球)が付与される。また、遊技領域R1の下端部を含む複数箇所には、各入賞口14A,14B,15,20とは別に、遊技者に特典(賞球)を付与することなく遊技領域R1の外側に排出するためのアウト口16が設けられている。
図3に示すように、本実施形態の遊技機10は、上述した入賞口14A,14B,15や表示装置13等のほかに、可動演出部材の動作により遊技に関する演出を行う2つの可動役物装置を機構枠17に固定して備えている。2つの可動役物装置のうち一方の第1可動役物装置110Sは、第1可動演出部材110を図5に示す分離状態と図6に示す合体状態とに変化させる。また、2つの可動役物装置のうち他方の第2可動役物装置210Sは、第2可動演出部材210を分離状態の第1可動演出部材110に前側を覆われた待機位置(図5及び図10参照。なお、図10では、第1可動演出部材110のうち第2可動演出部材210を覆う部分を削除した状態が示されている。)と、その第1可動演出部材110から全体が突出した突出位置(図11参照)との間で移動させる。以下、第1可動役物装置110S及び第2可動役物装置210Sについて詳説する。
図4〜図7に示すように、第1可動役物装置110Sは、機構枠17の上辺部と左右の辺部とに取り付けられる門形ベース111を有し、その門形ベース111に対して第1可動演出部材110を構成する演出部材構成体110Aが上下方向に移動可能な構造になっている。門形ベース111は、上下方向に直線状に延びた1対の昇降ガイド121,121を横並びにして備えると共に、それら1対の昇降ガイド121,121の上端部同士が連絡プレート112にて連絡された構造になっている。なお、連絡プレート112は、機構枠17(図3参照)の上辺部に重ねられ、昇降ガイド121,121は、開口部17Kを左右方向に挟むように機構枠17の左右の辺部に重ねられている。これにより、門形ベース111は、遊技盤11及び表示装飾枠23(図2参照)の後側に隠れるように配置されている。
図4に示すように、各昇降ガイド121には、上下方向に直線状に延びた第1シャフト122及び第2シャフト123が備えられている。第1シャフト122と第2シャフト123とは、前後方向と左右方向の両方向でずれるように配置されている。なお、本実施形態では、第1シャフト122は、第2シャフト123よりも前側で且つ1対の昇降ガイド121,121に挟まれる側である内側に配置されている。
第1シャフト122には、第1昇降スライダ124が第1シャフト122に沿って移動可能に係合し、第2シャフト123には、第2昇降スライダ125が第2シャフト123に沿って移動可能に係合している。第1昇降スライダ124における後側を向く面には、第1ラック124Aが形成され、第2昇降スライダ125における前側を向く面には第2ラック125Aが形成されている。第1ラック124A及び第2ラック125Aは、共に、昇降ガイド121の上下方向の中間部に回転可能に取り付けられたピニオン126と噛合している。具体的には、第1ラック124Aはピニオン126の前側部分と噛合し、第2ラック125Aはピニオン126の後側部分と噛合している。そして、第1昇降スライダ124が第1シャフト122に沿って下方へ移動すると、ピニオン126が右側から見て反時計方向に回転し、第2昇降スライダ125が第2シャフト123に沿って上方へ移動する。同様にして、第1昇降スライダ124が上方へ移動すると、ピニオン126が右側から見て時計方向に回転し、第2昇降スライダ125が下方へ移動する。なお、詳細には、ピニオン126は、大径歯車部と小径歯車部とが一体回転可能な構造になっていて、小径歯車部の前側部分が第1ラック124Aと噛合し、大径歯車部の後側部分が第2ラック125Aと噛合している。
図5及び図6に示すように、1対の第1昇降スライダ124,124は、第1昇降ベース131の両側部に固定され、1対の第2昇降スライダ125,125は、第2昇降ベース141の両側部に固定されている。即ち、1対の第1昇降スライダ124,124は、第1昇降ベース131と一体に上下動し、1対の第2昇降スライダ125,125は、第2昇降ベース141と一体に上下動するようになっている。
図6及び図7に示すように、上述した連絡プレート112には、第1昇降ベース131を上下動させるための1対の駆動源113,113が横並びにして備えられると共に、第1駆動源113,113からの動力を第1昇降ベース131へ伝達するための動力伝達部114,114が備えられている。なお、連絡プレート112のうち動力伝達部114,114に挟まれた部分には、後述する第2可動役物装置210Sが搭載されている。
駆動源113による第1昇降ベース131の駆動は、以下のようにして行われる。即ち、駆動源113,113が作動すると、動力伝達機構114,114のうち第1昇降ベース131と連結する回動リンク114A,114Aが互いに反対方向に回転する。ここで、図7に示すように、各回動リンク114Aには、側方に張り出した突片114Tが設けられていて、その突片114Tの先端部に形成された図示しない係合ピンが第1昇降ベース131に形成された横長孔131Aに挿通されている。そして、1対の回動リンク114A,114Aが互いに反対方向に回転すると、1対の係合ピンが横長孔131A内を移動しながら第1昇降ベース131を上下方向で同じ方向に押す。これにより、第1昇降ベース131が上下方向に駆動される。
図5及び図6に示すように、第1可動演出部材110は、複数の演出部材構成体110Aで構成されていて、第1可動演出部材110が合体状態になると、複数の演出部材構成体110Aが近接して1つの意匠を構成するようになっている。そして、複数の演出部材構成体110Aが、第1昇降ベース131と第2昇降ベース141に取り付けられている。具体的には、第1可動演出部材110は、合体状態でキャラクターの顔を構成するようになっていて、顔の上側部分を構成する上側構成体132と、顔の下側部分を構成する下側構成体142とに分割可能となっている。そして、上側構成体132が第1昇降ベース131に取り付けられ、下側構成体142が第2昇降ベース141に取り付けられている。
図4に示すように、上側構成体132は、左右方向の中央部に前側に突出した膨出部133と、膨出部133の左右両側から張り出した1対の鍔部134,134とを有し、1対の鍔部134,134が第1昇降ベース131の前面に重ねて固定された構造になっている。膨出部133は、左右方向で対向した1対の対向突壁136,136の前端部同士が前端壁135にて連絡された溝形構造をなし、膨出部133の後側には、溝部133Mが形成されている。なお、各対向突壁136の後端部が鍔部134に連絡している。
下側構成体142は、左右方向で互いに接離する1対の分割体142A,142Aで構成され、各分割体142Aは、前後方向にずれて配置された前側重なり部材143及び後側重なり部材144で構成されている。後側重なり部材144は、前側重なり部材143に対して上下方向に移動可能となっていて、前方から見たときに、後側重なり部材144の大部分が前側重なり部材143の後側に重ねられる重なり位置(図5参照)と、後側重なり部材144の大部分が前側重なり部材143から下方に飛び出す飛び出し位置(図6参照)と、に配置される。なお、本実施形態では、第1可動演出部材110を構成する複数の演出部材構成体110Aは、上側構成体132と、1対の分割体142A,142Aとで構成されている。
図8(A)及び図8(B)には、第2昇降ベース141に対する前側重なり部材143の駆動機構が模式的に示されている。両図に示されるように、各昇降ガイド121(図8(A)及び図8(B)には、一方の昇降ガイド121のみが示されている。)の前面には、上下方向に延びたガイド溝127が形成されていて、そのガイド溝127にスライド部材145の係合ピン145Pが係合している。スライド部材145は、第2昇降ベース141に前側から重ねられ、第2昇降ベース141に回動可能に支持された回動アーム146に連結されている(特に、図8(B)参照)。回動アーム146は、第2昇降ベース141から前側に延び、鉛直な回動軸146Jを中心に回動可能となっている。そして、回動アーム146の前端部に前側重なり部材143が連結されている。
ここで、図8(A)に示すように、ガイド溝127は、上側へ向かうに従って1対の昇降ガイド121,121(図5参照)の内側へ向かうように傾斜した傾斜部127Kが形成されている。そして、第2昇降ベース141が昇降ガイド121に沿って上方へ移動すると、スライド部材145の係合ピン145Pがガイド溝127の傾斜部127Kに沿って移動し、1対のスライド部材145,145が互いに接近する。すると、そのスライド部材145の移動に伴って回動アーム146が前端部を内側(1対の昇降ガイド121,121の内側)へ向けるように回動し、1対の前側重なり部材143,143が互いに接近する。なお、同様にして、第2昇降ベース141が下方へ移動したときには、1対の前側重なり部材143,143は互いに離間する。
図9(A)及び図9(B)には、前側重なり部材143に対する後側重なり部材144の駆動機構が模式的に示されている。両図に示されるように、第2昇降ベース141には、左右方向に延びた水平ラック147が形成され、その水平ラック147と噛合するピニオン148が前側重なり部材143(図9(A)及び図9(B)では省略して示されている。)に軸支されている。また、ピニオン148には、水平ラック147とは別に上下方向に延びた鉛直ラック149も噛合していて、この鉛直ラック149が後側重なり部材144に備えられている。そして、上述の如く、第2昇降ベース141が上方へ移動して、1対の前側重なり部材143,143が互いに接近すると、図9(A)から図9(B)への変化に示すように、前側重なり部材143に軸支されたピニオン148が水平方向に移動すると共に回転し、鉛直ラック149が下方へ移動する。これにより、後側重なり部材144が前側重なり部材143に対して下方へ移動して、飛び出し位置(図6参照)に配置される。なお、同様にして、第2昇降ベース141が下方へ移動したときには、後側重なり部材144は前側重なり部材143に対して上方へ移動して重なり位置(図5参照)に配置される。
ところで、図18、図21及び図27に示すように、上側構成体132における膨出部133の前端壁135は、下側構成体142における各分割体142Aの前側重なり部材143よりも前側に配置されている。従って、第1可動演出部材110が合体状態になると、その第1可動演出部材110には、上側構成体132と下側構成体142とによって、上側部分が前側へ段付き状に突出するように第1段差117が形成される(図21及び図27参照)。言い換えれば、合体状態における第1可動演出部材110の第1段差117を境にして、上側構成体132と下側構成体142とが分離する。
また、上述したように、第1可動演出部材110が合体状態になると、下側構成体142において前側重なり部材143の後側に重ねられていた後側重なり部材144が、前側重なり部材143から下方に飛び出す。従って、合体状態における第1可動演出部材110には、下側構成体141における前側重なり部材143と後側重なり部材144とによって、上側部分が前側へ段付き状に突出するように第2段差118が形成される(図21及び図27参照)。
このように、本実施形態では、第1可動演出部材110が合体状態になると、その第1可動演出部材110に、第1段差117と第2段差118が形成され、各段差117,118に対して上側に配置される部分が前側へ段付き状に突出する。これにより、第1可動演出部材110を立体的に見せることが可能となり、第1可動演出部材110の趣向性向上を図ることが可能となる。
第1可動役物装置110Sに関する説明は、以上である。次に、第2可動役物装置210Sについて説明する。
上述したように、第2可動役物装置210Sは、門形ベース111の連絡プレート112に搭載され、第2可動演出部材210を、待機位置(図5及び図10参照)と突出位置(図11)とに配置する。具体的には、第2可動演出部材210は、待機位置に配置されたときに、分離状態における第1可動演出部材110の上側構成体132にて前側を覆われ、突出位置に配置されたときに、その上側構成体132から下方に突出する。このように、本実施形態では、上側構成体132の後側に配置される第2可動演出部材210が上側構成体132から突出するので、第2可動演出部材210によって遊技者に意外性を与えることが可能となっている。
ここで、図4に示すように、第2可動演出部材210は、下側構成体142と同じ前後位置に配置されていて、上述した上側構成体132における膨出部133の後側に形成された溝部133Mに収容されている。このように、本実施形態では、第2可動演出部材210が下側構成体142と同じ前後位置に配置されるので、第1可動演出部材110の前面に第1段差117を形成するために上側構成体132を前側に配置したことにより、その上側構成体132の後側に生じるスペースを、第2可動演出部材210の収容スペースとして利用することが可能となる。また、待機位置の第2可動演出部材210は、膨出部133の前端壁135にて前側を覆われるだけでなく、1対の対向突壁136,136にて側方を覆われるので、待機位置の第2可動演出部材210を視認困難にすることが可能となり、第2可動演出部材210が突出位置に配置されたときに遊技者に与える意外性を大きくすることが可能となる。
第2可動演出部材210の待機位置と突出位置との間の移動は以下のようにして行われる。即ち、図12及び図13に示すように、連絡プレート112には、上下方向に直線状に延びた直動ガイド221が左右方向に対をなして設けられ、それら1対の直動ガイド221,221に、第2可動演出部材210を支持する直動ベース222が直動可能に取り付けられている。また、連絡プレート112には、図示しない第2駆動源が備えられると共に、その第2駆動源からの動力を受けて回動する回動リンク223が回動可能に取り付けられている。回動リンク223は、側方に張り出した突片223Tを有し、その突片223Tの先端部に形成された係合ピン223Pが、直動ベース222に形成された横長孔222Aに挿通されている。そして、第2駆動源が作動して回動リンク223が回動することにより、突片223Tの係合ピン223Pと横長孔222Aとの係合により直動ベース222が上下方向に移動し、第2可動演出部材210が連絡プレート112に対して上下動する。これにより、第2可動演出部材210が図5及び図10に示した待機位置と図11に示した突出位置との間を移動する。
また、図5及び図6に示すように、第2可動演出部材210は、待機位置において略円形状の収縮状態になっていて、図11に示すように、突出位置に配置されたときに、収縮状態よりも外形が大きい略三角形状の拡張状態へ変形可能となっている。さらに、第2可動演出部材210は、拡張状態のときに、直動ベース222に対して中心軸210Jを中心にして一方向に回転可能となっている。以下、第2可動演出部材210の変形と回転について詳説する。
図12及び図13に示すように、第2可動演出部材210は、略円形状の回転盤211に複数の第1回動部212と複数の第2回動部213が支持された構造になっている。回転盤211は、直動ベース222に対して中心軸211J回りに回転可能となっている。図示はしないが、回転盤211を回転させるための駆動源は、直動ベース222の後面に備えられている。なお、第1回動部212及び第2回動部213は回転盤211の前側に配置されていて、第2可動演出部材210は、回転盤211と、第1回動部212及び第2回動部213とからなる層状構造になっていると言える。
図13に示すように、第1回動部212は、菱形の一端側の半分を中心側へ縮めた形状の本体部212Hと、本体部212Hの他端側の頂点から扇状に張り出した扇形部212Aと、を有した構造になっている。また、第1回動部212は、本体部212Hのうち扇形部212Aと反対側の頂点部を前後方向に貫通する第1回動軸212Jを中心に回動可能となっている。具体的には、複数の第1回動部212は、回転盤211の外縁部に周方向で等間隔に配置されていて、第2可動演出部材210が収縮状態のときには、扇形部212Aの全体が回転盤211に重なるように配置され(図14(A)参照)、第2可動演出部材210が拡張状態になると、第1回動軸212J回りに約150度回動して、扇形部212Aが回転盤211の中心軸212Jから最も離れる位置に配置される(図14(B)参照)。なお、第1回動部212には、収縮状態において周方向で隣り合う第1回動部212,212同士の干渉を避けるための段差212Dが設けられている(図12参照)。
第2回動部213は、前後方向で回転盤211と第1回動部212との間に配置され、回転盤211の外周円の一部と略同径の円弧部213Aを有する蒲鉾形状をなしている。第1回動部212と同様に、第2回動部213は、回転盤211の外縁部を前後方向に貫通する第2回動軸213Jを中心に回転可能となっている。具体的には、第2回動部213は、第2可動演出部材210が収縮状態のときに、円弧部213Aが回転盤211の外周円と重なるように配置され(図15(A)参照)、第2可動演出部材210が拡張状態になると、第2回動軸213J回りに約180度回動して、円弧部213Aが回転盤211の中心軸211Jへ突き合わせるように配置される(図15(B)参照)。ここで、第2回動部213の数は、第1回動部212の数と同じになっていて、複数の第2回動部213の第2回動軸213Jは、周方向で隣り合う第1回動軸212J,212Jの真ん中に配置されている。
図16には、第2可動演出部材210の回転機構210Kが模式的に示されている。同図に示されるように、回転機構210Kには、駆動源(図示せず)からの動力を受けて回転する駆動ギア214と、円環状をなして駆動ギア214と噛合する内歯215Aを有する中央ギア215と、中央ギア215の外周部に形成された外歯215Bと噛合する第1ギア216及び第2ギア217と、が備えられている。中央ギア215の中心軸は、回転盤211の中心軸211Jに一致している。第1ギア216は、第1回動部212と一体に回転し、第1ギア216の中心軸が第1回動部212の第1回動軸212Jとなっている。また、第2ギア217は、第2回動部217と一体に回転し、第2ギア217の中心軸が第2回動部213の第2回動軸213Jとなっている。
第1ギア216及び第2ギア217は、その外周部の一部にのみ中央ギア215の外歯215Bと噛合する歯216A,217Aを有している。そして、駆動ギア214に駆動されて中央ギア215が回転すると、第1ギア216及び第2ギア217は、最初は、中央ギア215からの動力を受けて回転するが、周方向に歯216A,217Aが形成されている分だけ回転すると、中央ギア215からの動力を受けなくなり回転しなくなる。なお、第1ギア216のうち歯216Aが形成されている円弧部分の中心角は約150度になっていて、第2ギア217のうち歯217Aが形成されている円弧部分の中心角は約180度になっている。また、歯216Aの周方向の長さと歯217Aの周方向の長さは略同じになっている。
図16(A)に示すように、中央ギア215には、周方向に沿って円弧状に延びた複数の長孔215Nが形成されていて、それら複数の長孔215Nに、回転盤211に形成された複数の係合ピン211Pが係合している。この構成により、駆動ギア214に駆動されて中央ギア215が回転すると、その中央ギア215が一定の角度だけ回転してから、係合ピン211Pが長孔215Nの一端側の内側面に押され、回転盤211が回転駆動されることになる(図16(B)参照)。ここで、長孔215Nの長さは、第1ギア216の歯216A及び第2ギア217の歯217Aの周方向の長さと略同じになっている。従って、第2可動演出部材210では、第1回動部212と第2回動部213のみが回動して拡張状態になってから回転盤211が回転することとなる。第2可動演出部材210が拡張状態になった後は、第1ギア216及び第2ギア217が中央ギア215からの動力を受けなくなり、第1回動部212及び第2回動部213は回動しない。なお、駆動ギア214が逆方向に回転すると、まず、第1ギア216及び第2ギア217が回動して第2可動演出部材210が収縮状態になり、収縮状態で回転盤211が逆方向に回転する。
このように、第2可動演出部材210は、中央ギア215が、例えば、前方から見て反時計方向に回転すると、収縮状態から拡張状態へと変形し、前方から見て反時計方向に回転する。また、第2可動演出部材210が拡張状態のときに中央ギア215が、例えば、前方から見て時計方向に回転すると、第2可動演出部材210は、拡張状態から収縮状態へと変形し、前方から見て時計方向に回転する。
第1可動役物装置110S及び第2可動役物装置210Sの構成に関する説明は、以上である。
ところで、本実施形態の遊技機10では、合体状態の第1可動演出部材110及び突出位置に配置された第2可動演出部材210を光らせることで、第1可動演出部材110及び第2可動演出部材210の趣向性向上が図られている。具体的には、図2に示すように、遊技盤11の表示開口11Hの内側には、その表示開口11Hの開口縁に沿って延在する環状発光部材310が設けられ、その環状発光部材310にて第1可動演出部材110と第2可動演出部材210を光らせる。ここで、同図では、環状発光部材310と第1可動演出部材110を区別し易くするために、環状発光部材310が薄い灰色で示され、第1可動演出部材110が濃い灰色で示されている。以下、環状発光部材310について詳説する。
図17に示すように、環状発光部材310は、複数の発光素子311(図19〜図20参照)を透明樹脂製のケーシング320内に収容した構造になっている。詳細には、複数数の発光素子311は、フレキシブルシート315(図23参照)の一方側の面に搭載され、そのフレキシブルシート315が発光素子311の搭載面が内側となるように円形状に丸められて、ケーシング320内に収容されている。
ケーシング320には、遊技盤11の前面と略直交する方向に起立し且つ表示開口11H(図2参照)の開口縁に沿って延在する外周壁321と、外周壁321よりも一回り小さい内周壁322と、外周壁321と内周壁322の前端部同士を連絡する前面壁323と、外周壁321と内周壁322の後端部同士を連絡すると共に外周壁321の外側に張り出したフランジ部324Fを有する後端壁324と、が備えられている。そして、フランジ部324Fから外側へ放射状に張り出した複数の支持突片325が機構枠17に支持されることで、環状発光部材310が機構枠17に支持されている。なお、フランジ部324Fからは、支持突片325とは別に、発光素子311からのケーブル(図示せず)を機構枠17へと取り回すための取り回し突片326が外側に張り出している。
なお、図18及び図21に示すように、環状発光部材310は、表示装飾枠23に後側から遊嵌されて、環状発光部材310のフランジ部324Fは、遊技盤11の後面よりも後側に配置されている。また、環状発光部材310の前面壁323は、表示装飾枠23の前端よりも後側で且つ遊技盤11の前面よりも前側に配置されている。そして、環状発光部材310は、遊技盤11の前側と後側とに跨って配置されている。
図22及び図23に示すように、複数の発光素子311は、発光面311Mをケーシング320の内側へ向けて、外周壁321の内周面に外周壁321の周方向全体に亘って固定されている。ここで、環状発光部材310は、遊技盤11の表示開口11Hの開口縁に沿って延在して、合体状態の第1可動演出部材110や突出位置の第2可動演出部材210を縁取るように配置される(図3及び図26参照。なお、図3では、突出位置の第2可動演出部材210が二点鎖線で示されている)。従って、複数の発光素子311が環状発光部材310の周方向全体に亘って配置されると、環状発光部材310によって第1可動演出部材110及び第2可動演出部材210の全体を光らせることが可能となる。
具体的には、発光素子311には、前後位置が互いに異なった前側発光素子311A、中間発光素子311B及び後側発光素子311Cの3種類が設けられていて、それら前側発光素子311A、中間発光素子311B及び後側発光素子311Cを1つずつ周方向にずらして並べてなる発光素子ユニット312が周方向全体に亘って配置されている。そして、複数の発光素子311は、複数の前側発光素子311A群からなる前側発光層313Aと、複数の中間発光素子311B群からなる中間発光層313Bと、複数の後側発光素子311C群からなる後側発光層313Cとを備えた層状構造になっている。このように、本実施形態では、前後方向が同じ複数の発光素子311からなる発光層が前後方向にずれて複数層備えられているので、発光層を1つだけ備える場合と比較して、第1可動演出部材110や第2可動演出部材210を光らせる範囲を大きくすることが可能となる。また、互いに異なる発光層に含まれる発光素子311同士が周方向にずれて配置されているので、各発光層313A〜313Cが第1可動演出部材110や第2可動演出部材210を光らせる部位を周方向にずらすことが可能となり、光による演出の趣向性の更なる向上を図ることが可能となる。
ここで、上述したように、第1可動演出部材110は、第1段差117を境にして上側構成体132と下側構成体142が前後方向にずれて配置されると共に、第2段差118を境にして下側構成体142の前側重なり部材143と後側重なり部材144が前後にずれて配置された層状構造となっている(図21参照)。そして、環状発光部材310の各発光層313A〜313Cも前後にずれて配置されているので、環状発光部材310の各発光層313A〜313Cで第1可動演出部材110の上側構成体132、前側重なり部材143及び後側重なり部材144を光らせることが可能となる。また、第2可動演出部材210についても同様に、各発光層313A〜313Cで第2可動演出部材210の回転盤211、第1回動部212及び第2回動部213を光らせることが可能となる。
ところで、上述したように、環状発光部材310においては、発光素子311を収容するケーシング320が透明樹脂で構成されている。そして、発光素子311は発光面311Mから等方的に出射するので、発光面311Mから前側へ出射された光は前面壁323を透過し、環状発光部材310自身が光ることになる。このように、本実施形態の遊技機10では、環状発光部材310が第1可動演出部材110や第2可動演出部材210を光らせるだけでなく、環状発光部材310自身も発光することで、光による演出の趣向性向上が図られている。ここで、第1可動演出部材110や第2可動演出部材210を明るく光らせようとすると、環状発光部材310自身の発光が強くなり眩しくなるという問題が生じ得る。この問題を解決すべく、遊技機10は、以下に説明する構成を備えている。
即ち、図22に示すように、環状発光部材310におけるケーシング320の前面壁323には、前側へ向かう光を拡散可能なレンズカット331が形成されている。具体的には、レンズカット331は、後側に突出する円弧面332Aを有する帯状レンズ体332を帯幅方向に複数並べてなるレンチキュラーレンズ状に形成されている。なお、詳細には、帯状レンズ体332の幅は、発光素子311の幅(より詳細には、発光面311M(図23参照)の幅)と略同じになっている。
また、図23に示すように、ケーシング320の内周壁322のうちケーシング320の内側を向く内向面322Aには、発光素子311の発光面311Mと対向し且つ発光面311Mと略平行な平行入射部335が形成されると共に、内周壁322のうちケーシング320の外側を向く外向面322Bには、内周壁322の径方向で平行入射部335に重ねられ且つ前側へ向かうにつれて平行入射部335へ近づくように傾斜した傾斜出射部336が形成されている。そして、本実施形態では、ケーシング320のうち発光素子311からの光が透過する部分に平行入射部335と傾斜出射部336を備えたことで、発光素子311からの光を合体状態の第1可動演出部材110や突出位置の第2可動演出部材210へ向けて出射することが可能となっている。
図23(A)〜図23(C)には、前側発光素子311A、中間発光素子311B及び後側発光素子311Cから内周壁322へ向かって出射された光の様子が概念的に示されている。図23(A)に示すように、前側発光素子311Aの発光面311Mから垂直な方向に出射された光は、発光面311Mと垂直な方向に直進し、内周壁322の平行入射部335に当たる。平行入射部335から内周壁322内に入射した光は、内周壁322内を発光面311Mと垂直な方向(即ち、内周壁322の径方向)に直進し、傾斜出射部336から外側に出射される。ここで、ケーシング320は、上述の如く、透明樹脂で構成されていて、内周壁322の屈折率は空気の屈折率より大きくなっている。従って、内周壁322の傾斜出射部336から出射される光は、発光面311Mと垂直な方向に対して後側へ傾斜する方向へ向かう。
図23(B)には、中間発光素子311Bから出射された光の進路が示されていて、図23(C)には、後側発光素子311Cから出射された光の進路が示されている。何れの発光素子311B,311Cにおいても、前側発光素子311Aの場合と同様に、傾斜出射部336から出射される光が、発光面311Mと垂直な方向に対して後側へ傾斜する方向へ向かう。以上により、環状発光部材310からの光を第1可動演出部材110や第2可動演出部材210へ向けて進ませることが可能となる。
なお、本実施形態の例では、平行入射部335及び傾斜出射部336は、全ての発光素子311に対応して設けられているが、一部の発光素子311のみに対応して設けられていてもよい。その際、平行入射部335及び傾斜出射部336は、少なくとも、前側発光素子311Aと、中間発光素子311Bと、後側発光素子311Cとのそれぞれに対応して設けられることが好ましい。また、本実施形態の例では、全ての傾斜出射部336の間で平行入射部335に対する傾斜角が同じとなっていたが(図23(A)〜図23(C)参照)、一部の傾斜出射部336について傾斜角を異ならせてもよい。その際、例えば、前側発光素子311A、中間発光素子311B及び後側発光素子311Cに対応する傾斜出射部336の間で傾斜角を異ならせてもよいし、周位置(環状発光部材310の周方向における位置)が異なる発光素子311に対応する傾斜出射部336の間で傾斜角を異ならせてもよい。
図17、図22及び図23(B)に示すように、内周壁322の外向面322Bには凹凸が形成されている。具体的には、外向面322Bのうち傾斜照射部336の後側には、前後方向に延びる溝部337が形成されている。本構成によれば、溝部337の溝深さを変更することで、第1可動演出部材110及び第2可動演出部材210に対する照射位置を変更することが可能となり、環状発光部材310が第1可動演出部材110及び第2可動演出部材210を光らせる部分の位置調整が可能となる。なお、本実施形態では、溝部337は、中間発光素子311Bに対応した傾斜出射部336の後側にのみ形成されているが、前側発光素子311Aに対応した傾斜出射部336の後側に形成されてもよいし、後側発光素子311Cに対応した傾斜出射部336の後側に形成されてもよい。
以上が、環状発光部材310による第1可動演出部材110及び第2可動演出部材210の発光についての説明である。なお、本実施形態では、第1可動演出部材110及び第2可動演出部材210は、前側を向く面に金属調に装飾された金属装飾部338(図19及び図20参照)が形成された構成になっていて、その金属装飾部338によって環状発光部材310から照射された光を効率よく反射することが可能となっている。詳細には、第1可動演出部材110については、前側を向く面全体が金属装飾部338となっている。第2可動演出部材210については、前側を向く面の一部にミラーが形成されていて、残りの部分が金属装飾部338となっている。何れの可動演出部材110,210についても、前側を向く面全体が光を反射可能な反射部339となっている。
環状発光部材310は、遊技盤11の前面と平行な面内を移動可能となっていて、第1可動演出部材110及び第2可動演出部材210において環状発光部材310によって光る部分が移動するようになっている。具体的には、環状発光部材310は、前後方向に延びた軸回りに回転可能となっている。以下、環状発光部材310の回転機構について説明する。
図17に示すように、機構枠17は、前側が開放した容器状をなす箱部17Aに前面プレート部17Bを前側から重ねて固定した構造になっている。前面プレート部17Bは、遊技盤11の表示開口11H(図2参照)と略同形の開口を有する枠体の右下部分を切除した形状になっていて、遊技盤11の後側に重ねて配置される。そして、図24に示すように、前面プレート部17Bに、環状発光部材310が回転可能に支持されている。なお、図17及び図24では、機構枠17に固定された第1可動役物装置110S(図3及び図4参照)の一部が省略して示されている。
図24に示すように、前面プレート部17Bには、複数の回転支持盤341が回転可能に取り付けられている。複数の回転支持盤341は、前面プレート部17Bの周方向で略均等に配置されていて、それら複数の回転支持盤341の回転中心軸341Jを通る仮想円C1の中心P0(図25参照)が表示開口11Hの略中央に配置されている。
各回転支持盤341には、環状発光部材310の支持突片325が回転可能に連結されている。詳細には、支持突片325は、図25(A)に示すように、回転支持盤341の回転中心軸341Jから偏心した位置に連結されていて、複数の回転支持盤341同士の間では、回転支持盤341と支持突片325との連結部位の回転中心軸341Jに対する相対位置が同じになっている。即ち、一の回転支持盤341において、回転支持盤341と支持突片325との連結部位が回転中心軸341Jの真下に配置されていると、他の全ての回転支持盤341においても、回転支持盤341と支持突片325との連結部位が回転中心軸341Jの真下に配置される。また、図25(A)に示されるように、環状発光部材310の中心P1は、複数の回転中心軸341Jを通る仮想円C1の中心P0からずれた位置に配置される。中心P1の中心P0に対する位置関係は、回転支持盤341と支持突片325の連結部位の回転中心軸341Jに対する位置関係と同じになっている。そして、前面プレート部17Bに備えられた駆動源342(図24参照)からの動力を受けて一の回転支持盤341が回転すると、図25(A)から図25(B)への変化に示すように、環状発光部材310は、その中心P1が仮想円C1の中心P0を中心に回るようにして、回転する。
ここで、環状発光部材310は、上述した第2可動演出部材210が拡張状態で回転する方向と逆方向に回転可能となっている。即ち、図3において二点鎖線で示した拡張状態の第2可動演出部材210が前方から見て反時計方向に回転する場合、環状演出部材310は前方から見て時計方向に回転可能となっている。この場合において、環状発光部材310は、前方からみて時計方向にのみ回転可能であってもよいし、両方向に回転可能であってもよい。本構成によれば、拡張状態の第2可動演出部材210に対する環状発光部材310の回転速度を上げることが可能となる。これにより、第2可動演出部材210が光る部分を速く移動させることが可能となる。
なお、図17に示すように、前面プレート部17Bには、内側に向けて開放した複数の突片受容凹部346が形成されている(図17には、1つの突片受容凹部346のみが示されている。)。各突片受容凹部346には、環状発光部材310の取り回し突片326が受容される。
ところで、図18及び図21に示すように、環状発光部材310は、前後方向で第1可動演出部材110に近接して配置されている。従って、環状発光部材310が移動するときに前後方向にガタつくと、環状発光部材310が第1可動演出部材110に衝突するという問題が起こり得る。このような問題を防ぐべく、本実施形態の遊技機10では、図17に示すように、環状発光部材310を支持する機構枠17に、環状発光部材310に後側から当接して環状発光部材310の第1可動演出部材310側への移動を規制することが可能な当接規制部351が備えられている。
具体的には、図17及び図18に示すように、環状発光部材310には、支持突片325及び取り回し突片326とは別にフランジ部324Fから外側に張り出した当接突片327が設けられ、その当接突片327の後面に、後側へ半球状に突出した球状突起327Tが形成されている。そして、当接規制部351は、環状発光部材310と略平行で球状突起327Tと摺接可能な摺接面351Mを有している。このように、本実施形態では、環状発光部材310の球状突起327Tが当接規制部351の摺接面351Mと摺接可能となっているので、環状発光部材310が移動するときに、環状発光部材310と当接規制部351との当接が抵抗となることが抑えられる。また、環状発光部材310の周方向で支持突片325に挟まれる部分に当接突片327が配置されているので、環状発光部材310のうち前後に動き易い部分に当接規制部351を当接させることが可能となり、環状発光部材と第1可動演出部材110との干渉を効率よく防止することが可能となる。
詳細には、図17に示すように、当接規制部351は、機構枠17の箱部17Aの包囲壁17Hに固定された固定ベース352と、固定ベース352から機構枠17の内側へ向かって張り出すと共に前面プレート部17B側へ突出する内側張出部353と、内側張出部353の先端部に固定された先端ベース354と、を有し、先端ベース354の前側を向く面に上述の摺接面351Mが形成されている。なお、先端ベース354は、前面プレート部17Bの後面に重ねて固定され、当接規制部351は、箱部17Aと前面プレート17Bとに挟まれるようにして機構枠17に固定されている。
図17及び図24に示すように、当接規制部351は、第1可動演出部材110が分離状態のときに、下側構成体142を構成する1対の分割体142A,142Aの間の隙間に配置されている。これにより、第1可動演出部材110が分離状態のときに1対の分割体142A,142A同士の間に発生するスペースの有効活用を図ることが可能となっている。
ところで、上述したように、環状発光部材310は、遊技盤11の表示開口11Hの内側に配置されている。つまり、環状発光部材310は、表示画面13Gに前側から重ねられている。従って、環状発光部材310が消灯すると、表示画面13Gからの光が環状発光部材310によって遮られ、遊技機10全体が暗く見えるという問題が生じる。この問題を解決すべく、本実施形態の遊技機10では、以下の構成が取られている。
即ち、図3及び図24に示すように、機構枠17の前面プレート部17Bには、外側発光部材410が備えられている。外側発光部材410は、複数の外側発光素子411が後面に搭載された外側発光基板412をフロントカバー415で前側から覆った構造になっていて、図2に示すように、遊技盤11に後側から重ねられて表示開口11Hの開口縁に沿って延在する。外側発光基板412及びフロントカバー415を前後方向から見た形状は、表示開口11Hの開口縁に沿った円弧状になっている。また、外側発光基板412において、複数の外側発光素子411は、円弧の周方向に沿って並べて配置されている。
図28に示すように、各外側発光素子411は、発光面411Mが表示開口11Hの内側を向くように配置され、外側発光部材410は、表示開口11Hの内側に向かって光を照射可能な構成となっている。詳細には、外側発光部材410は、遊技盤11のうち表示開口11Hの上縁部に沿って配置され、下方へ向かって光を照射可能となっている。ここで、図2に示すように、表示開口11Hの内側領域における上部には、分離状態における第1可動演出部材110の上側構成体132が配置される。従って、外側発光部材410は、分離状態における上側構成体132を光らせることが可能となっている。なお、上述の如く、上側構成体132の前側を向く面全体は、金属装飾部338で形成されているので、上側構成体132によって外側発光部材410からの光を効率よく前側に反射することが可能となっている。
フロントカバー415は、透明な樹脂材料で構成され、図28に示すように、外側発光基板412に前側から重ねられるカバープレート415Aと、カバープレート415Aのうち表示開口11Hに近い側の縁部(即ち、下縁部)から後側に突出して複数の外側発光素子411と対向する対向突壁415Bと、を備えている。ここで、対向突壁415Bは、透明な樹脂材料で構成されているので、同図の矢印で示すように、外側発光素子411から照射された光には、対向突壁415Bを透過するものと、対向突壁415Bで反射されるものと、の2種類が存在する。そして、対向突壁415Bで反射された光の一部は、カバープレート415Aへと向かい、カバープレート415Aから前側に出射される。本実施形態では、遊技盤11のうち外側発光部材410の前側に配置される部分は、透明になっている。従って、遊技盤11には、カバープレート415Aから出射された光によって光る外側発光領域R2が形成される。このように、本実施形態の遊技機10では、外側発光部材410によって遊技盤11のうち表示開口11Hより外側に配置される部分を光らせることが可能となっている。
なお、本実施形態の遊技機10では、図28に示すように、表示装飾枠23のうち表示開口11Hの外側、即ち、外側発光部材410側を向く部分には、例えば、金属レールで構成されて外側発光素子411からの光を表示装飾枠23の外側へ向けて反射可能な外向反射部23Rが設けられている。従って、本実施形態では、カバープレート415の対向突壁415Bだけでなく表示装飾枠23の外向反射部23Rによっても、外側発光素子411からの光を反射することが可能となっている。
図29に示すように、カバープレート415Aには、カバープレート415Aを前後に透過する光を拡散可能なレンズカット416が形成されている。従って、対向突壁415Bによって反射された光は、カバープレート415Aを通過する際にレンズカット416によって拡散される。これにより、遊技盤110のうち外側発光部材410によって光る部分、即ち、外側発光領域R2を広くして遊技機10全体を明るく見せることが可能となる。また、レンズカット416は、外側発光部材410を前側から見たときに、外側発光基板412を視認困難にする機能も有している。従って、遊技盤11の透明部分の後側に外側発光部材410が配置されても、外側発光基板412を目立たなくすることが可能となる。なお、詳細には、レンズカット416は、上述したレンズカット331と同様の構造になっていて、前側に突出する円弧面を有する帯状レンズ体417を帯幅方向に複数並べてなるレンチキュラーレンズ状に形成されている。
図30に示すように、遊技機10には、主制御回路50、サブ制御回路52及びランプ制御回路56が備えられていて、外側発光部材410の複数の外側発光素子411と、環状発光部材310の複数の発光素子311は、ランプ制御回路56によって点灯制御される。主制御回路50は、主として、遊技機10における遊技に関する制御(具体的には、当否判定や遊技状態に関する制御)を行い、サブ制御回路52は、主として、遊技機10における演出に関する制御を行う。ランプ制御回路56は、サブ制御回路52からの制御信号を受けて、発光素子311及び外側発光素子411を点灯制御する。ここで、本実施形態では、ランプ制御回路56は、環状発光部材310における全ての発光素子311を消灯させるときには、外側発光部材410の外側発光素子411を点灯させるように構成されている。具体的には、外側発光部材410は、遊技が行われている間、常に、点灯するようになっていて、環状発光部材310は、特定の演出が実行されるときにのみ、点灯するようになっている。これにより、本実施形態では、環状発光部材310が消灯しても、外側発光部材410によって表示開口11Hの内側を明るくすることが可能となっている。
ところで、上述したように、環状発光部材310は、表示開口11Hの開口縁に沿った形状になっている(図2参照)。ここで、外側発光部材410は、表示開口11Hの開口縁に沿った円弧状になっているので、環状発光部材310が消灯したときに、外側発光部材410が点灯すると、その外側発光部材410によって光る外側発光領域R2は、表示開口11Hの開口縁に沿った略円弧状となる。このように、遊技機10では、環状発光部材310によって明るくなる部分と、外側発光領域R2によっても明るくなる部分とが近接するようになっていて、これにより、環状発光部材310が消灯しても、その消灯によって遊技機10が暗く見えることを抑制可能となっている。
また、外側発光部材410は、ガイドレール12に沿った円弧状になっている。ここで、ガイドレール12のうち少なくとも外側発光領域R2の近傍に位置する部分には、例えば、金属レールで構成されて遊技領域R1の内側へ向けて光を反射可能な内向反射部12Rが設けられている(図28参照)。従って、遊技盤11の外側発光領域R2が光ると、その外側発光領域R2からの光がガイドレール12の内向反射部12Rにて反射される。このように、本実施形態では、外側発光部材410が、遊技盤11の外側発光領域R2だけでなくガイドレール12も光らせることが可能となっていて、これにより、遊技機10の全体を明るく見せることが可能となっている。
なお、本実施形態の遊技機10では、環状発光部材310が、本発明の「発光部材」に相当し、ケーシング320の前面壁323が、本発明の「フロントカバー部」に相当し、ケーシング320の内周壁322のうち発光素子311の発光面311Mと対向する部分が、本発明の「演出照射部」に相当する。また、前側発光層313A、中間発光層313B及び後側発光層313Cのそれぞれが本発明の「発光素子層」に相当する。また、第1可動演出部材110と第2可動演出部材210とのそれぞれが、本発明の「演出部材」に相当する。
遊技機10の構成に関する説明は以上である。次に、本実施形態の遊技機10の作用効果について説明する。
本実施形態の遊技機10では、所定の演出条件が成立すると、第1可動演出部材110が分離状態(図3及び図5参照)から合体状態(図6及び図26参照)へと変化して演出を行う。また、別の演出条件が成立すると、第2可動演出部材210が待機位置から突出位置へと移動して演出を行う(図3参照)。そして、遊技盤11の表示開口11Hの内側で表示画面13Gに前側から重なる環状発光部材310が、合体状態の第1可動演出部材110や突出位置の第2可動演出部材210に光を照射することで、第1可動演出部材110及び第2可動演出部材210を光らせることが可能となっている。また、環状発光部材310は前側にも光を照射可能であって環状発光部材310自身も光るように構成されていて、第1可動演出部材110及び第2可動演出部材210は、環状装飾部材310の発光により装飾されるようになっている。
ここで、第1可動演出部材110や第2可動演出部材210を明るく照らすために、環状発光部材310の発光素子311の光量を強くすると、環状発光部材310自身の発光が強くなり過ぎて眩しくなるという問題が生じ得る。しかしながら、本実施形態の遊技機10では、発光素子311を収容するケーシング320のうち発光素子311を前側から覆う前面壁323に、発光素子311からの光を拡散可能なレンズカット331が形成されている。これにより、第1可動演出部材110と第2可動演出部材210を明るく光らせるために発光素子311の光量を上げても、前面壁323で発光素子311からの光が拡散され、環状発光部材310自身の発光が強くなり過ぎることを抑制可能となる。ここで、本実施形態では、レンズカット331がレンチキュラーレンズ状となっているので、帯状レンズ体332における円弧面の曲率や幅を変更することで、前面壁323から前側に出射される光の量を容易に変更することが可能となる。
また、本実施形態の遊技機10では、ケーシング320の内周壁322の平行入射部335が、発光素子311の発光面311Mと略平行に設けられ、内周壁322の外向面322Bに、発光面311Mと垂直な方向で平行入射部335に重ねられ且つ前側へ向かうにつれて発光面311Mへ近づくように傾斜した傾斜出射部336が設けられている。従って、発光面311Mと垂直に出射された光を、平行入射部335で発光面311Mと垂直な方向に進ませ、傾斜出射部336で後側へ向けることが可能となり、合体状態の第1可動演出部材110や突出位置の第2可動演出部材210を効率よく光らせることが可能となる。これにより、各可動演出部材110,210を明るく光らせるために必要な発光素子の光量を小さくすることが可能となり、環状発光部材310自身が強く光ることが抑制可能となる。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、環状発光部材310が、ケーシング320の内周壁322のうち発光素子311の発光面311Mと対向した部分において、内向面322Aに、発光面311Mと略平行な平行入射部335を備えた構成となっていたが、前側へ向かうにつれて発光面311Mから遠ざかるように傾斜した傾斜入射部335Vを備えた構成となっていてもよい(図31(A)参照)。また、このように内向面322Aに傾斜入射部335Vが設けられた場合、環状発光部材310が、外向面322Bに、前記第1実施形態の傾斜出向部336の代わりに、発光面311Mに略平行な平行出射部336Vを備えた構成となっていてもよい(図31(B)参照)。これら各構成によっても、発光素子311からの光を内周壁322で屈折させて、後側へ出射させることが可能となる。
(2)上記実施形態では、レンズカット331が、ケーシング320の前面壁323の後面に形成されていたが、前面壁323の前面に形成されていてもよい。
(3)上記実施形態では、レンズカット331が、レンチキュラーレンズ状であったが、発光素子311からの光を拡散可能な形状であれば他の形状であってもよく、例えば、丸溝を有する帯状の凹レンズが並べられた形状であってもよいし、略三角柱を横倒しにして並べたプリズムアレイ状であってもよいし、半球状、円錐状又は角錐状に突出した又は凹んだレンズ体が敷き詰められた形状であってもよい。
(4)上記実施形態では、ケーシング320の内周壁322のうち傾斜出射部336の後側に設けられた凹部が、前後方向に延びた溝部337であったが、環状発光部材310の周方向に延びた溝部であってもよいし、平面視円形状や平面視多角形状の凹部であってもよい。
(5)上記実施形態では、発光素子311群が、前後にずれた複数の発光素子層(前側発光層313A、中間発光層313B及び後側発光層313C)からなっていたが、1つの発光素子層からなっていてもよい。
(6)上記実施形態では、発光素子311がそれぞれ環状発光部材310の周方向にずれた構成となっていたが、周方向で重なった構成となっていてもよい。
(7)上記実施形態では、ケーシング320が、全体的に透明な構成であったが、内周壁322における発光素子311に対向した部分と前面壁323とが透明な構成であれば、他の部位(例えば、外周壁321)が不透明な構成であってもよい。
(8)上記実施形態では、本発明の「発光部材」が環状の部材(環状発光部材310)であったが、他の形状の部材であってもよく、例えば、棒状、球状、板状等の部材であってもよい。
[上記実施形態及び上記他の実施形態の構成のまとめ]
上記実施形態及び上記他の実施形態には、以下の[1]〜[7]の構成が含まれている。
[1]
演出部材より前側に配置された発光部材にて前記演出部材に光を照射可能な遊技機であって、
前記発光部材は、前後方向に沿った発光面を有する発光素子をケーシング内に収容した構造になっていて、
前記ケーシングのうち前記発光素子を前側から覆うフロントカバー部と前記発光面と対向する演出照射部とが透明な材料で構成され、
前記フロントカバー部には、前記発光素子からの光を拡散可能なレンズカットが形成されていることを特徴とする遊技機。
[1]の構成では、発光素子を収容するケーシングのうち発光素子を前側から覆うフロントカバー部に、発光素子からの光を拡散可能なレンズカットが形成されている。この構成によれば、演出部材を明るく光らせるために発光素子の光量を上げても、フロントカバー部で発光素子からの光が拡散されるので、発光部材自身の発光が強くなり過ぎることを抑制可能となる。
[2]
前記レンズカットは、後側に突出する円弧面を有する帯状レンズ体を帯幅方向に複数並べてなるレンチキュラーレンズ状であることを特徴とする[1]に記載の遊技機。
[2]の構成では、帯状レンズ体における円弧面の曲率や幅を変更することで、フロントカバー部から前側に出射される光の量を容易に変更することが可能となる。
[3]
前記演出照射部のうち前記発光面に近い側の面には、前記発光面と平行又は略平行な平行入射部が形成されると共に、
前記演出照射部のうち前記発光面から遠い側の面には、前記発光面と垂直な方向で前記平行入射部に重ねられ且つ前側へ向かうにつれて前記平行入射部へ近づくように傾斜した傾斜出射部が形成されていることを特徴とする[1]又は[2]に記載の遊技機。
[3]の構成では、発光素子の発光面から演出照射部へ照射される光は、平行入射部から入射して、演出照射部を発光面と垂直な方向に進む。ここで、本発明では、演出照射部のうち発光面から遠い側の面には、発光面と垂直な方向で平行入射部に重ねられ且つ前側へ向かうにつれて平行入射部へ近づくように傾斜した傾斜出射部が形成されているので、傾斜出射部から出射される光を後側の演出部材へ向けることが可能となる。このように、本発明によれば、発光部材の演出照射部から演出部材側へ向けて光を出射することが可能となるので、演出部材を効率よく光らせることが可能となる。これにより、演出部材を明るく光らせるために必要な発光素子の光量を小さくすることが可能となり、発光部材自身が強く光ることが抑制可能となる。
[4]
前記演出照射部のうち前記発光面から遠い側の面には、前記傾斜出射部の後側に位置して前後方向に延びる溝部が形成されていることを特徴とする[3]に記載の遊技機。
[4]の構成によれば、溝の深さを変更することで、演出照射部のうち傾斜照射部の後側から光を出射する部分の演出部材に対する位置を変更することが可能となり、発光部材が演出部材を光らせる部分の位置調整が可能となる。
[5]
前記発光部材は、同じ前後位置に配置された複数の前記発光素子を一纏めにしてなる発光素子層を前後方向にずらして複数層有し、
前記傾斜出射部は、各前記発光素子に対応して配置されたことを特徴とする[3]又は[4]に記載の遊技機。
[5]の構成によれば、発光部材から出射される光を前後方向にずらすことが可能となり、演出部材を光らせる範囲を大きくすることが可能となる。
[6]
前記発光部材は、前方から見て前記演出部材を縁取るように配置される環状に形成され、
互いに異なる前記発光素子層に含まれる前記発光素子同士は、前記発光部材の周方向でずれるように配置されたことを特徴とする[5]に記載の遊技機。
[6]の構成によれば、発光部材によって演出部材を縁取って装飾することが可能となり、演出の趣向性向上を図ることが可能となる。また、発光素子が発光部材の周方向でずれるように配置されるので、発光部材の周方向全体に亘って演出部材を光らせることが可能となる。
[7]
前記発光部材は、前方から見て前記演出部材を縁取るように配置される環状に形成されたことを特徴とする[1]乃至[5]のうち何れか1に記載の遊技機。
[7]の構成によれば、発光部材によって演出部材を縁取って装飾することが可能となり、演出の趣向性向上を図ることが可能となる。
10 遊技機
11 遊技盤
11H 表示開口
110 第1可動演出部材(演出部材)
132 上側構成体
142 下側構成体
210 第2可動演出部材(演出部材)
310 環状発光部材(発光部材)
311 発光素子
311M 発光面
313A 前側発光層(発光素子層)
313B 中間発光層(発光素子層)
313C 後側発光層(発光素子層)
320 ケーシング
322 内周壁(演出照射部)
323 前面壁(フロントカバー部)
331 レンズカット
332 帯状レンズ体
335 平行入射部
336 傾斜出射部
337 溝部
410 外側発光部材

Claims (1)

  1. 自身が発光することにより演出を行う第1の演出部材と、
    前記第1の演出部材より後側に配置され、前記第1の演出部材に光を照射される第2の演出部材と、を備える遊技機であって、
    前記第1の演出部材は、
    前後方向に沿って発光面が延在するように配置される発光素子と、
    前記発光素子を前側から覆う前面壁と、を備え、
    前記前面壁に設けられた光拡散部前記発光素子からの光が拡散することで発光するように構成され
    前記発光素子は、前側から見て互いに重ならないように複数並んで設けられ、
    前記第1の演出部材は、同じ前後位置に配置された複数の前記発光素子からなる発光素子群を前後方向にずらして複数群有している、遊技機。
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