JP6463638B2 - 燃料噴射弁の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関(以下、「エンジン」という)の燃焼室に燃料を噴射する燃料噴射弁の制御装置に関する。
従来、ニードルの往復移動によってハウジングの噴孔を開閉しハウジング内の燃料を噴射する燃料噴射弁の噴孔の開閉を制御する燃料噴射弁の制御装置が知られている。例えば、特許文献1には、エンジンから排出される粒子状物質の量が最小となる燃料噴射時期を算出するPM基準時期算出手段と、排気に含まれる粒子状物質の量を検出する粒子状物質量検出手段と、燃料噴射弁における燃料の噴射時期を変更可能な噴射時期変更手段と、を備え、粒子状物質量検出手段が検出する粒子状物質の量が所定の上限値を超えない範囲でPM基準時期算出手段が算出する燃料噴射時期に基づいて燃費を向上するよう燃料の噴射時期を変更する燃料噴射弁の制御装置が記載されている。
特開2013−44250号公報
しかしながら、特許文献1に記載の燃料噴射弁の制御装置では、粒子状物質量検出手段が検出する粒子状物質の量に基づいて噴射時期のみを変更しているため、燃費を向上するために変更可能な時期が比較的狭い。このため、燃費を十分に向上することができない。また、エンジンの燃焼サイクル間の燃料の噴霧変動による粒子状物質の生成量のロバスト性が低いため、燃料の噴射条件が変化すると粒子状物質の生成量が増えるおそれがある。
本発明の目的は、粒子状物質の生成量を低減しつつ燃費を向上する燃料噴射弁の制御装置を提供することにある。
本発明は、ハウジングが有する噴孔の周囲に形成される弁座に当接または離間するニードル、及び、電流が供給されるとニードルと弁座とが離間するようニードルを駆動する駆動部を有する燃料噴射弁の噴孔の開閉を制御する燃料噴射弁の制御装置である。本発明の燃料噴射弁の制御装置は、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、運転状態検出手段が検出する内燃機関の運転状態に基づいて燃料噴射弁の燃料噴射条件を算出する噴射条件算出手段と、噴射条件算出手段が算出する燃料噴射条件に基づいて駆動部に供給する電流の電流波形を設定する電流波形設定手段と、電流波形設定手段が設定する電流波形に基づいて駆動部に電流を供給する電流供給部と、を備える。
本発明の燃料噴射弁の制御装置は、内燃機関のクランク角が所定のクランク角以上のときはニードルの開弁方向への移動速度が基準移動速度以下となるよう電流波形を設定し、内燃機関のクランク角が所定のクランク角より小さいときはニードルの開弁方向への移動速度が基準移動速度より速くなるよう電流波形設定手段が電流波形を設定することを特徴とする。所定のクランク角は、内燃機関の吸気行程と圧縮行程との間の下死点におけるクランク角である。
本発明の燃料噴射弁の制御装置では、電流波形設定手段は、内燃機関のクランク角に応じてニードルの開弁方向への移動速度を変更する。内燃機関のクランク角が所定のクランク角以上のとき、電流波形設定手段は、ニードルの開弁方向への移動速度が基準移動速度以下となるよう電流波形を設定する。また、内燃機関のクランク角が所定のクランク角より小さいとき、電流波形設定手段は、ニードルの開弁方向への移動速度が基準移動速度より速くなるよう電流波形を設定する。ここで、「所定のクランク角より大きい」クランク角とは、所定のクランク角に対して進角側のクランク角を指す。また、「基準移動速度」とは、所定のクランク角におけるニードルの開弁方向への移動速度を指す。
本発明の燃料噴射弁の制御装置では、これら設定された電流波形に基づいて電流供給部から燃料噴射弁の駆動部に電流が供給される。これにより、燃料噴射弁の燃料噴射において噴射され霧状となった燃料が到達可能な距離である噴霧到達距離でみてみると、内燃機関のクランク角が所定のクランク角以上のとき、燃料噴射弁は、噴射開始直後の噴霧到達距離は短いが、噴射時間は比較的長く噴霧終了後の噴霧到達距離は長くなる燃料噴射を行う。また、燃料噴射弁は、内燃機関のクランク角が所定のクランク角より小さいとき、噴射開始直後の噴霧到達距離は長いが、噴射時間は比較的短く噴霧終了後の噴霧到達距離は短くなる燃料噴射を行う。これにより、ピストンの端面など燃焼室を形成する内燃機関の内壁に衝突する燃料を少なくすることができる。したがって、本発明の燃料噴射弁の制御装置は、内燃機関の内壁への燃料付着を低減し粒子状物質の生成を抑制ししつつ、燃料噴射が可能な時期を広げ燃費を向上することができる。
本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の制御装置を用いる内燃機関の模式図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の制御装置によって制御される燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の制御装置における燃料噴射制御のフローチャートである。 本発明の第一実施形態の燃料噴射弁の駆動部に供給される電流及びニードルのリフト量の時間変化を示す特性図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の制御装置における燃料噴射後の経過時間と噴霧到達距離との関係を示す特性図である。 本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の制御装置における燃料噴射後の経過時間と噴霧到達距離との関係を示す特性図である。 本発明の第一実施形態のエンジンのクランク角と粒子状物質の発生量との関係を示す特性図である。 本発明の第二実施形態の燃料噴射弁の駆動部に供給される電流及びニードルのリフト量の時間変化を示す特性図である。 本発明の第三実施形態による燃料噴射弁の制御装置における燃料噴射制御のフローチャートである。 本発明の第三実施形態の燃料噴射弁の駆動部に供給される電流及びニードルのリフト量の時間変化を示す特性図である。 本発明の第四実施形態の燃料噴射弁の駆動部に供給される電流及びニードルのリフト量の時間変化を示す特性図である。 本発明の第五実施形態による燃料噴射弁の制御装置における燃料噴射制御のフローチャートである。 本発明の第五実施形態のエンジンのクランク角とニードルのリフト量との関係を示す特性図である。 本発明の第六実施形態による燃料噴射弁の制御装置によって制御される燃料噴射弁の断面図である。 本発明の第六実施形態の燃料噴射弁の駆動部に供給される電流及びニードルのリフト量の時間変化を示す特性図である。 本発明の第七実施形態による燃料噴射弁の制御装置における燃料噴射制御のフローチャートである。 本発明の第七実施形態の燃料噴射弁のニードルのリフト量及び噴霧到達距離の時間変化を示す特性図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による燃料噴射弁の制御装置を図1〜7に基づいて説明する。「燃料噴射弁の制御装置」としての燃料噴射弁制御装置1は、供給される電流によって開弁しエンジン11の燃焼室110に燃料を噴射する燃料噴射弁10における燃料の噴射を制御する。
最初に、燃料噴射弁制御装置1を備えるエンジンシステム5について、図1に基づいて説明する。エンジンシステム5は、エンジン11、吸気系12、排気系13、点火プラグ14、燃料タンク15、燃料ポンプ16、燃料デリバリパイプ17、燃料噴射弁10、燃料噴射弁制御装置1などを備える。
エンジン11は、シリンダ111、シリンダヘッド112、ピストン113、コネクティングロッド114、クランクケース115、クランクシャフト116など有する。
ピストン113は、シリンダ111及びシリンダヘッド112により区画形成される燃焼室110に往復移動に収容されている。ピストン113は、コネクティングロッド114を介してクランクケース115に回転可能に収容されているクランクシャフト116に連結されている。
吸気系12は、大気が流れる吸気通路120を有する。吸気通路120は、シリンダヘッド112が有する吸気ポート121を介して燃焼室110に連通可能である。吸気ポート121は、吸気弁117によって開閉される。
排気系13は、燃焼室110における燃料の燃焼によって発生する燃焼排ガスが流れる排気通路130を有する。排気通路130は、シリンダヘッド112が有する排気ポート131を介して燃焼室110に連通可能である。排気ポート131は、排気弁118によって開閉される。
点火プラグ14は、シリンダヘッド112に設けられている。点火プラグ14は、燃焼室110に導入される空気と燃料噴射弁10が噴射する燃料との混合気を点火する。
燃料タンク15は、燃焼室110に噴射される燃料を貯留する。
燃料ポンプ16は、燃料タンク15の燃料を燃料噴射弁10が噴射可能な圧力まで昇圧し吐出する。
燃料デリバリパイプ17は、燃料ポンプ16が昇圧した燃料を一時貯留し燃料噴射弁10が噴射する燃料の圧力を一定に保つ。
燃料噴射弁10は、シリンダ111に設けられている。燃料噴射弁10は、燃料噴射弁制御装置1が電流を供給すると燃料を燃焼室110に噴射する。燃料噴射弁10の詳細な構成は後述する。
燃料噴射弁制御装置1は、吸気圧センサ21、クランク角センサ22、噴射圧センサ23、電子制御ユニット(以下、「ECU」という)24、「電流供給部」としての燃料噴射制御部25、などを備える。吸気圧センサ21、クランク角センサ22及び噴射圧センサ23は、特許請求の範囲に記載の「運転状態検出手段」に相当する。
吸気圧センサ21は、吸気系12に設けられる。吸気圧センサ21は、ECU24と電気的に接続している。吸気圧センサ21は、吸気通路120を流れる気体の圧力を検出する。吸気圧センサ21は、検出された圧力に基づく電気信号をECU24に出力する。
クランク角センサ22は、クランクケース115に設けられる、クランク角センサ22は、ECU24と電気的に接続している。クランク角センサ22は、クランクシャフト116の回転角度を検出する。クランク角センサ22は、検出された回転角に基づく電気信号をECU24に出力する。
噴射圧センサ23は、燃料デリバリパイプ17に設けられている。噴射圧センサ23は、ECU24と電気的に接続している。噴射圧センサ23は、燃料デリバリパイプ17内の燃料の圧力を検出する。噴射圧センサ23は、検出された燃料の圧力に基づく電気信号をECU24に出力する。
ECU24は、演算手段としてのCPU、記憶手段としてのROMやRAMなどを有する小型のコンピュータである。ECU24は、「噴射条件算出手段」としての運転条件算出部241、「電流波形設定手段」としての燃料噴射設定部242、点火プラグ制御部243などを有する。
運転条件算出部241は、吸気圧センサ21、クランク角センサ22及び噴射圧センサ23と電気的に接続している。運転条件算出部241は、吸気圧センサ21、クランク角センサ22及び噴射圧センサ23が出力する電気信号に基づいて燃料噴射弁10が燃料を噴射する燃料噴射条件を算出するとともに、点火プラグ14の点火タイミングを算出する。
燃料噴射設定部242は、運転条件算出部241が算出する燃料噴射条件に基づいて燃料噴射弁10に供給する電流の大きさや電流を供給するタイミングなどの情報が含まれる電流波形を設定するとともに、燃料ポンプ16の運転条件を設定する。
点火プラグ制御部243は、運転条件算出部241が算出する点火タイミングに基づいて点火プラグ14を点火する。
燃料噴射制御部25は、燃料噴射設定部242と電気的に接続している。燃料噴射制御部25は、「電流供給部」としての弁制御部251及びポンプ制御部252を有する。
弁制御部251は、燃料噴射弁10と電気的に接続している。弁制御部251は、燃料噴射設定部242が出力する電流波形に基づいて燃料噴射弁10に電流を供給する。
ポンプ制御部252は、燃料ポンプ16と電気的に接続している。ポンプ制御部252は、燃料噴射設定部242が出力する運転条件に基づいて燃料ポンプ16の作動を制御するよう電流を出力する。ポンプ制御部252及び燃料ポンプ16は、特許請求の範囲に記載の「噴射圧変更手段」に相当する。
次に、燃料噴射弁10の構成を図2に基づいて説明する。燃料噴射弁10は、ハウジング30、ニードル40、可動コア45、固定コア46、コイル47、スプリング48、49などを備える。なお、図2には、ニードル40が弁座342から離間する方向である開弁方向、及び、ニードル40が弁座342に当接する方向である閉弁方向を図示する。
ハウジング30は、第一筒部材31、第二筒部材32、第三筒部材33及び噴射ノズル34から構成されている。第一筒部材31、第二筒部材32及び第三筒部材33は、いずれも略円筒状の部材である。第一筒部材31、第二筒部材32、第三筒部材33の順に同軸となるよう配置され、互いに接合している。
噴射ノズル34は、第一筒部材31の第二筒部材32とは反対側の端部に設けられ、第一筒部材31に溶接されている。噴射ノズル34は、有底筒状の部材である。噴射ノズル34の底部341は、ハウジング30の内部と外部とを連通する複数の噴孔35を有する。底部341の内壁には環状の弁座342が形成される。
ニードル40は、ハウジング30内に往復移動可能に収容されている。ニードル40は、軸部41、シール部42、及び、鍔部43などから構成されている。
軸部41は、円筒棒状の部位である。軸部41とシール部42との間には摺接部44が設けられている。摺接部44は、略円筒状の部位であって、外壁441の一部が面取りされている。摺接部44は、外壁441の面取りされていない部分が噴射ノズル34の内壁と摺接可能である。これにより、噴射ノズル34は、ニードル40の弁座342側の先端部の往復移動を案内する。軸部41は、軸部41の固定コア46側の端部の内側と外側とを接続する孔411を有する。
シール部42は、軸部41の弁座342側の端部に弁座342に当接可能に設けられている。ニードル40は、シール部42が弁座342から離間または弁座342に当接すると噴孔35を開閉し、ハウジング30の内側と外側とを連通または遮断する。
鍔部43は、軸部41のシール部42とは反対側の端部の径方向外側に設けられている。鍔部43の弁座342側の端面は、可動コア45に当接可能である。
ニードル40は、摺接部44が噴射ノズル34により支持され、かつ、軸部41が可動コア45を介して第二筒部材32により支持されつつ、ハウジング30の内部を往復移動する。
可動コア45は、軸部41の径方向外側に設けられる略円筒状の部材である。可動コア45は、磁気安定化処理が施されている。可動コア45は、略中央に貫通孔451を有する。貫通孔451には、ニードル40の軸部41が挿通されている。
固定コア46は、可動コア45の弁座342とは反対側に設けられる略円筒状の部材である。固定コア46は、磁気安定化処理が施されている。固定コア46は、ハウジング30の第三筒部材33と溶接され、ハウジング30の内側に固定されている。
コイル47は、略円筒状の部材であって、主に第二筒部材32及び第三筒部材33の径方向外側を囲むよう設けられている。コイル47は、弁制御部251から電流が供給されると磁界を発生する。コイル47の周囲に磁界が発生すると、固定コア46、可動コア45、第一筒部材31及び第三筒部材33に磁気回路が形成される。これにより、固定コア46と可動コア45との間に磁気吸引力が発生し、可動コア45は、固定コア46に吸引される。このとき、可動コア45の弁座342側とは反対側の面に当接しているニードル40は、可動コア45とともに固定コア46側、すなわち、開弁方向へ移動する。可動コア45、固定コア46及びコイル47は、特許請求の範囲に記載の「駆動部」に相当する。
スプリング48は、一端が鍔部43のスプリング当接面431に当接するよう設けられている。スプリング48の他端は、固定コア46の内側に圧入固定されたアジャスティングパイプ36の一端に当接している。スプリング48は、軸方向に伸びる力を有している。これにより、スプリング48は、ニードル40を可動コア45とともに弁座342の方向、すなわち、閉弁方向に付勢している。
スプリング49は、一端が可動コア45の段差面452に当接するよう設けられている。スプリング49の他端は、第一筒部材31が有する環状の段差面311に当接している。スプリング49は、軸方向に伸びる力を有している。これにより、スプリング49は可動コア45をニードル40とともに弁座342とは反対の方向、すなわち開弁方向に付勢している。
本実施形態では、スプリング48の付勢力は、スプリング49の付勢力より大きく設定されている。これにより、コイル47に電流が流れていない状態では、ニードル40のシール部42は、弁座342に当接した状態、すなわち、閉弁状態となる。
第三筒部材33の第二筒部材32とは反対側の端部には、略円筒状の燃料導入パイプ37が圧入及び溶接されている。燃料導入パイプ37の内側には、フィルタ371が設けられている。フィルタ371は、燃料導入パイプ37の導入口372から流入した燃料に含まれる異物を捕集する。
燃料導入パイプ37及び第三筒部材33の径方向外側は、樹脂によりモールドされている。当該モールドされている部分にはコネクタ38が設けられている。コネクタ38には、コイル47へ電力を供給するための端子381がインサート成形されている。また、コイル47の径方向外側には、コイル47を覆うよう筒状のホルダ39が設けられている。
燃料導入パイプ37の導入口372から流入する燃料は、固定コア46の径内方向、アジャスティングパイプ36の内側、ニードル40の鍔部43及び軸部41の内側、孔411、第一筒部材31とニードル40の軸部41との間の隙間を流通し、噴射ノズル34の内側に導かれる。すなわち、燃料導入パイプ37の導入口372から第一筒部材31とニードル40の軸部41との間の隙間までが噴射ノズル34の内部に燃料を導入する燃料通路300となる。
次に、燃料噴射弁制御装置1による燃料噴射弁10の制御方法について、図3に基づいて説明する。図3には、燃料噴射弁10に供給される電流の電流波形の設定方法のフローチャートを示す。燃料噴射弁制御装置1では、エンジン11における吸気行程、圧縮行程、膨張行程及び排気行程の燃焼サイクルごとに図3に示すフローチャートに沿って燃料噴射弁10の駆動を制御する電流波形を設定する。
最初に、ステップ(以下、「S」とする)101において、エンジン11の運転状態を読み込む。運転条件算出部241は、吸気圧センサ21、クランク角センサ22及び噴射圧センサ23が出力する電気信号に基づいてエンジン11の運転状態を読み込む。なお、第一実施形態では、吸気通路120を流れる気体の圧力、クランクシャフト116の回転角度、及び、燃料デリバリパイプ17内の燃料の圧力を「内燃機関の運転状態」として読み込んでいるが、エンジン11の運転状態を読み込むための数値はこれに限定されない。
次に、S102において、燃料噴射弁10の燃料噴射条件を算出する。運転条件算出部241は、S101において読み込んだエンジン11の運転状態に基づいて一回の燃焼サイクルにおける燃料噴射弁10の燃料噴射条件を算出する。第一実施形態では、当該一回の燃焼サイクルにおける燃料噴射量Qtotal、燃料の噴射開始時期SOI(i)、燃料噴射圧Pf、噴射回数Nを算出する。また、運転条件算出部241は、当該一回の燃焼サイクルにおける噴射回数Nが二回以上の場合、一回ごとの燃料噴射における燃料噴射量Q(i)を算出する。ここでは、例えば、噴射回数Nを2として説明するが、一回の燃焼サイクルにおける燃料噴射の回数はこれに限定されない。算出された燃料噴射条件は、ROM、RAMなどに一旦保存される。
次に、S103からS110において、S102において算出された燃料噴射条件に基づいて、燃料噴射設定部242は、燃料噴射弁10のコイル47に供給される電流波形を設定する。
S102に続くS103において、燃料噴射設定部242は、これから設定する電流波形が一回の燃焼サイクルにおける第一次燃料噴射の電流波形であることを確認する。
次に、S104において、燃料噴射設定部242は、S102において算出された第一次燃料噴射の噴射開始時期SOI(1)がエンジン11の吸気行程と圧縮行程との間の下死点に当たる180度BTDC以上であるか否かを判定する。S102において算出された第一次燃料噴射の噴射開始時期SOI(1)が180度BTDC以上の場合、すなわち、エンジン11が吸気行程であるかまたはピストン113がエンジン11の吸気行程と圧縮行程との間の下死点の位置にある場合、S105に移行する。S102において算出された第一次燃料噴射の噴射開始時期SOI(1)が180度BTDCより小さい場合、すなわち、エンジン11が圧縮行程である場合、S106に移行する。180度BTDCは、特許請求の範囲に記載の「所定のクランク角」に相当する。
次に、S105において、燃料噴射設定部242は、第一次燃料噴射におけるニードル40のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(1)が所定の基準値ΔIstd以下となるよう電流波形を設定する。また、S106において、燃料噴射弁10に供給されるニードル40のピックアップ電流の時間変化が所定の基準値ΔIstdより大きくなるよう電流波形を設定する。
ここで、第一実施形態におけるニードル40のピックアップ電流について図4に基づいて説明する。図4(a)に燃料噴射制御部25がコイル47に供給する電流Iの時間変化を示す。また、図4(b)に電流の供給によって開弁方向に移動するニードル40のリフト量Lの時間変化を示す。
第一実施形態による燃料噴射弁制御装置1では、燃料噴射制御部25は、図4(a)に示すように、ニードル40のピックアップ電流の最大値を変更可能なよう設けられている。ここで、ニードル40の「ピックアップ電流」とは、燃料噴射弁10が閉弁している状態からニードル40が開弁方向に移動するためにコイル47に供給される電流であって、図4(a)では、時刻0から電流が最大となる時刻t10までの間に流れる電流を指す。
第一実施形態では、図4(a)に示す実線Is1は、例えば、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCのときの電流の時間変化を示している。実線Is1では、時刻t10における電流が最大のピーク電流Ipsとなるよう電流波形が設定されている。このときのピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)、すなわち、単位時間当たりの電流の増減量を所定の基準値ΔIstdとする。第一実施形態では、ピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)が所定の基準値ΔIstdのとき、燃料噴射弁10におけるニードル40のリフト量Lの時間変化は、図4(b)に示す実線Ls1のようになる。ピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)が所定の基準値ΔIstdのときに時刻0からリフト量が最大のリフト量であるリフト量Lmとなる時刻t11までのニードル40の移動速度は、特許請求の範囲に記載の「基準移動速度」に相当する。
一方、時刻t10におけるピーク電流をピーク電流Ipsより小さいピーク電流Ipoとするよう電流波形を設定する(図4(a)の一点鎖線Io1)と、ニードル40のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)は、図4(a)に示すように、所定の基準値ΔIstdより小さくなる。このとき、ニードル40は、図4(b)の点線Lo1に示すように、リフト量Lmとなるまでの時間が実線Is1の時間t11に比べ時間t13と長くなる。すなわち、時刻t10におけるピーク電流をピーク電流Ipsより小さいピーク電流Ipoとするよう電流波形を設定すると、ニードル40の移動速度は、基準移動速度に比べ遅くなる。
また、時刻t10におけるピーク電流をピーク電流Ipsより大きいピーク電流Iphとするよう電流波形を設定すると(図4(a)の点線Ih1)、ニードル40のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)は、図4(a)に示すように、所定の基準値ΔIstdより大きくなる。このとき、ニードル40は、図4(b)の点線Lh1に示すように、リフト量Lmとなるまでの時間が実線Ls1の時間t11に比べ時間t12と短くなる。すなわち、時刻t10におけるピーク電流をピーク電流Ipsより大きいピーク電流Iphとするよう電流波形を設定すると、ニードル40の移動速度は、基準移動速度に比べ速くなる。
このように、S105及びS106では、S104における判定結果に基づいてニードル40のピックアップ電流におけるピーク電流の大きさを変更し、ニードル40のピックアップ電流の時間変化を変更するよう電流波形を設定する。
次に、S107において、第一次燃料噴射の燃料噴射量に応じて電流を供給する時間、すなわち、第一次燃料噴射の噴射指令幅Tinj(1)を設定する。具体的には、図4(a)に示すように、電流Iが0から大きくなり次に0となるまでの時間、例えば、図4(a)の実線Is1では時間Tinj)を噴射指令幅Tinj(i)として設定する。
次に、S108において、S105からS107において設定された電流波形の情報を第一次燃料噴射の情報I(1)としてROM、RAMなどに保存する。
次に、S109において、今回設定された電流波形が当該一回の燃焼サイクルにおけるN回目の燃料噴射の電流波形であるか否かを判定する。例えば、S102において設定された噴射回数Nは2であって今回の電流波形の設定が第一次燃料噴射における電流波形の設定である場合、S110に移行する。
次に、S110において、直前の電流波形の設定を行った燃料噴射の順番に1を加え、燃料噴射の順番を2とし、S104に移行する。
次に、S104からS108において、当該一回の燃焼サイクルにおける第二次燃料噴射における電流波形を第一次燃料噴射と同じように設定する。
次に、S109において、今回設定された電流波形が当該一回の燃焼サイクルにおけるN回目の燃料噴射の電流波形であるか否かを判定する。S102において設定された噴射回数Nは2であって今回の電流波形の設定が第二次燃料噴射における電流波形の設定である場合、当該一回の燃焼サイクルにおける燃料噴射の電流波形の設定を終了する。
第一実施形態による燃料噴射弁制御装置1では、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCより大きいか否かに応じて、ニードル40のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)を変更し、ニードル40の移動速度を変更する。ここでは、ニードル40の移動速度を変更する効果について図5〜7に基づいて説明する。
最初に、図5に基づいてニードル40の移動速度と燃料の噴霧到達距離Dinjとの関係を説明する。ここで、「噴霧到達距離」とは、燃料噴射弁から噴射され霧状となった燃料が到達可能な距離を指す。図5には、ニードル40の移動速度が基準移動速度であるときの噴霧到達距離Dinjと時間tとの関係を実線Ds1で示す。
燃料噴射弁10においてニードル40の移動速度が変化すると燃焼室110に噴射される燃料の噴霧到達距離Dinjは変化する。具体的には、ニードル40の移動速度が基準移動速度より遅くなると、図5の点線Do1に示すように、噴射開始直後には、噴霧到達距離Dinjは実線Ds1に比べ短くなる(図5の時刻0から時刻t15)。しかしながら、比較的長い時間燃料を噴射するため、時刻t15以降では、噴霧到達距離Dinjは実線Ds1に比べ長くなる。
一方、ニードル40の移動速度が基準移動速度より速くなると、図5の点線Dh1に示すように、噴射開始直後には、噴霧到達距離Dinjは実線Ds1に比べ長くなる(図5の時刻0から時刻t14)。しかしながら、比較的短い時間しか燃料を噴射しないため、時刻t14以降では、噴霧到達距離Dinjは実線Ds1に比べ短くなる。
第一実施形態による燃料噴射弁制御装置1では、このニードル40の移動速度の変化による燃料の噴霧到達距離Dinjの変化を利用し、燃焼室110を形成するシリンダ111の内壁やピストン113のピストン面119に噴射した燃料が衝突しないよう燃料を噴射することができる。
図6に、燃料の噴霧到達距離Dinjと時間tとの関係を示す。図6には、燃料噴射弁10の噴孔35から燃焼室110を形成するエンジン11の内壁、例えば、ピストン113が有するピストン面119までの距離の時間変化を二点鎖線Ep1で示す。図6には、ニードルの開弁方向への移動速度を制御しない燃料噴射弁における噴霧到達距離Dinjと時間tとの関係を実線Es1で示す。以下、ニードルの開弁方向への移動速度を制御しない燃料噴射弁を比較例の燃料噴射弁という。
図6(a)には、クランク角が180度BTDCより大きいときの噴霧到達距離Dinjと時間tとの関係を示す。比較例の燃料噴射弁では、図6(a)に示す実線Es1のように、噴霧到達距離Dinjが燃料噴射弁の噴孔からピストン面までの距離より長くなる時間(図6(a)の時刻t16から時刻t17までの時間)があるため、時刻t16から時刻t17までの間、燃料が上死点から下死点に移動するピストンのピストン面に衝突するおそれがある。しかしながら、燃料噴射弁制御装置1によって燃料の噴射を制御される燃料噴射弁10では、図6(a)に示す点線Eh1のように、ニードル40の開弁方向への移動速度を遅くするため、噴霧到達距離Dinjが燃料噴射弁の噴孔からピストン面までの距離より長くならない。これにより、燃料噴射弁10が噴射する燃料はピストン面119に衝突しない。
図6(b)には、クランク角が180度BTDCより小さいときの噴霧到達距離Dinjと時間tとの関係を示す。比較例の燃料噴射弁では、図6(b)に示す実線Es1のように、噴霧到達距離Dinjが燃料噴射弁の噴孔からピストン面までの距離より長くなる時間が比較的早い(図6(b)の時刻t181)ため、時刻t181から時刻t19までの間、燃料が下死点から上死点に移動するピストンのピストン面に衝突するおそれがある。しかしながら、燃料噴射弁制御装置1によって燃料の噴射を制御される燃料噴射弁10では、図6(b)に示す点線Eo1のように、ニードル40の開弁方向への移動速度は、噴射開始直後では比較例の燃料噴射弁に比べ速いものの、このとき、ピストン113は燃料噴射弁10から比較的離れた位置にあり、ピストン113のピストン面119に燃料が衝突しにくい。また、ニードル40の開弁方向への移動速度を速くすると、比較的短い時間で燃料噴射が終了するため、噴霧到達距離Dinjは短くなる。これにより、ピストン113のピストン面119に燃料が衝突するおそれがある時刻は、比較例の燃料噴射弁に比べて遅くなる(図6(b)の時刻t182)ため、ピストン113のピストン面119に衝突する燃料の量は、比較例の燃料噴射弁に比べると少ない。
図7には、エンジン11における粒子状物質の排出粒子数Pcとエンジン11のクランク角CAとの関係を示す。図7には、燃料噴射弁10の粒子状物質の排出粒子数Pcとクランク角CAとの関係を点線Pc1で示し、比較例の燃料噴射弁の粒子状物質の排出粒子数Pcとクランク角CAとの関係を実線Ps0で示す。
図5、6で述べたように、第一実施形態による燃料噴射弁制御装置1では、燃料の噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCより大きいとき、ニードル40の開弁方向への移動速度を遅くし、下死点に向かって燃料噴射弁10から離れるピストン113に噴射された燃料が燃焼室110を形成するエンジン11の内壁に衝突しないよう燃料噴射を制御する。これにより、例えば、図7の横軸に示すエンジン11のクランク角において180度BTDCより大きい300度BTDCでは、比較例の燃料噴射弁における粒子状物質の排出粒子数Pcs1に比べ、燃料噴射弁10における粒子状物質の排出粒子数Pcv1は少なくなる。
また、燃料の噴射開始時期SOI(i)が180度BTDC以下のとき、ニードル40の開弁方向への移動速度を基準移動速度と同じまたは速くし、上死点に向かって移動するピストン113が燃料噴射弁10に近づく前に燃料の噴射を終了し、噴射された燃料が燃焼室110を形成するエンジン11の内壁に衝突しないよう燃料噴射を制御する。これにより、例えば、図7の横軸に示すクランク角において180度BTDCより小さい90度BTDCでは、比較例の燃料噴射弁における粒子状物質の排出粒子数Pcs2に比べ、燃料噴射弁10における粒子状物質の排出粒子数Pcv2は少なくなる。
このように、第一実施形態による燃料噴射弁制御装置1では、クランク角に応じてニードル40の開弁速度を変更し、噴射された燃料が燃焼室110を形成するエンジン11の内壁に衝突しにくくする。これにより、粒子状物質の生成量を低減しつつ燃料噴射が可能な時期を広げることができる。したがって、燃料噴射弁制御装置1は、燃焼室110における燃料の燃焼効率を向上し、エンジン11の燃費を向上することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態による燃料噴射弁の制御装置を図8に基づいて説明する。第二実施形態は、ニードルの開弁方向への移動速度を変更する方法が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第二実施形態による燃料噴射弁の制御装置では、第一実施形態における電流波形の設定方法のフローチャートに沿って燃料噴射ごとに電流波形を設定する(図3参照)。このとき、第二実施形態による燃料噴射弁制御装置では、S105、S106においてニードル40のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)を変更するとき、ニードル40のピックアップ電流がピーク電流Ipsに到達するまでの時間を変更する。以下、この制御内容について図8に基づいて説明する。
図8(a)に燃料噴射制御部25がコイル47に供給する電流Iの時間変化を示す。図8(a)には、噴射開始時期SOIが180度BTDCのときの電流の時間変化を実線Is2で示している。また、図8(b)に電流の供給によってニードル40の開弁方向へのリフト量Lの時間変化を示す。図8(b)には、噴射開始時期SOIが180度BTDCのときのニードル40のリフト量の時間変化を実線Ls2で示している。
S105において、燃料噴射設定部242は、図8(a)の点線Io2に示すように、ピーク電流Ipsに到達するまでの時間を時間t20より長い時間t22とするよう電流波形を設定すると、ニードル40のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)は所定の基準値ΔIstdより小さくなる。このとき、ニードル40は、図8(b)の点線Lo2に示すように、リフト量Lmとなるまでの時間が実線Ls2の時間t23に比べ時間t25と長くなる。
S106において、燃料噴射設定部242は、図8(a)の点線Ih2に示すようにピーク電流Ipsに到達するまでの時間を実線Isでピーク電流Ipsに到達するまでの時間t20より短い時間t21となるよう電流波形を設定すると、ニードル40のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)は所定の基準値ΔIstdより大きくなる。このとき、ニードル40は、図8(b)の点線Lh2に示すようにリフト量Lmとなるまでの時間が実線Ls2の時間t23に比べ時間t24と短くなる。
第二実施形態による燃料噴射弁制御装置では、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDC以上のとき、図8(a)に示す点線Io2のようにピーク電流Ipsに到達する時間を180度BTDCの場合の時間以下にして、ニードル40の開弁方向への移動速度を基準移動速度以下とする。また、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCより小さいとき、図8(a)に示す点線Ih2のようにピーク電流Ipsに到達する時間を180度BTDCの場合の時間に比べ短くし、ニードル40の開弁方向への移動速度を基準移動速度より速くする。これにより、燃料噴射弁10が噴射する燃料が燃焼室110を形成するエンジン11の内壁に衝突しにくくなる。したがって、第二実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態による燃料噴射弁の制御装置を図9、10に基づいて説明する。第三実施形態は、ニードルの開弁方向への移動速度を変更する方法が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第三実施形態による燃料噴射弁制御装置では、図9に示すフローチャートに沿って燃料噴射ごとの電流波形を設定する。
最初に、S301において、第一実施形態のS101と同様にエンジン11の運転状態を読み込む。次に、S302において、第一実施形態のS102と同様に燃料噴射弁10の燃料噴射条件を算出する。次にS303において、第一実施形態のS103と同様にこれから設定する電流波形が一回の燃焼サイクルにおける第一次燃料噴射の電流波形であることを確認する。
次に、S304において、第一実施形態のS104と同様にS302において算出された第一次燃料噴射の噴射開始時期SOI(1)がクランク角180度BTDC以上であるか否かを判定する。S302において算出された第一次燃料噴射の噴射開始時期SOI(1)が180度BTDC以上の場合、S305に移行する。S102において算出された第一次燃料噴射の噴射開始時期SOI(1)が180度BTDCより小さい場合、S306に移行する。
次に、S305において、燃料噴射設定部242は、プレチャージ電流をオフするよう電流波形を設定する。また、S306において、プレチャージ電流をオンするよう電流波形を設定する。
ここで、プレチャージ電流の有無によるニードル40の開弁方向への移動速度の変化について図10に基づいて説明する。図10(a)に燃料噴射制御部25がコイル47に供給する電流Iの時間変化を示す。また、図10(b)にニードル40のリフト量Lの時間変化を示す。
第三実施形態による燃料噴射弁制御装置1では、燃料噴射制御部25は、図10(a)に示すように、ニードル40のピックアップ電流を流す前に「前電流」としてのプレチャージ電流を流すことが可能なよう設けられている。
S305において、燃料噴射制御部25がプレチャージ電流をオフする電流波形を設定すると、コイル47には、図10(a)の実線Is3のように時刻t30に電流値がピーク電流Ipsとなる電流が流れる。これにより、ニードル40のリフト量Lは、図10(b)の実線Ls3のように変化し、時刻t31においてリフト量Lが最大となる。
一方、S306において、燃料噴射制御部25がプレチャージ電流をオンする電流波形を設定すると、コイル47には、図10(a)の点線Ih3に示すように、時刻0より前に可動コア45が固定コア46に吸引されない程度のプレチャージ電流Ipcが流れる。プレチャージ電流Ipcが流れた後、実線Ls3と同じ電流波形となる電流がコイル47に流れると、ニードル40のリフト量は、図10(b)の点線Lh3のように、実線Ls3に比べニードル40の移動速度が速くなるため、リフト量Lは、時間t31より短い時間t32で最大となる。
S305、S306の次に、S307において、第一実施形態のS107と同様に第一次燃料噴射の噴射指令幅Tinj(1)を設定する。次に、S308において、第一実施形態のS108と同様にS305、S306及びS307において設定された電流波形の情報を第一次燃料噴射の情報I(1)としてROM、RAMなどに保存する。次に、S309において、第一実施形態のS109と同様に今回設定された電流波形が当該一回の燃焼サイクルにおけるN回目の燃料噴射の電流波形であるか否かを判定する。今回の電流波形の設定が当該一回の燃焼サイクルにおける噴射回数Nより小さい場合、S310に移行する。S310において、第一実施形態のS110と同様に直前の電流波形の設定を行った燃料噴射の順番に1を加え、S304に移行する。今回の電流波形の設定が当該一回の燃焼サイクルにおける噴射回数Nと同じ回数の場合、当該一回の燃焼サイクルにおける燃料噴射の電流波形の設定を終了する。
第三実施形態による燃料噴射弁制御装置では、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCより小さいとき、プレチャージ電流をオンする電流波形を設定し、ニードル40の開弁方向への移動速度を基準移動速度より速くする。これにより、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCより小さいとき、燃料噴射弁10が噴射する燃料が燃焼室110を形成するエンジン11の内壁に衝突しにくくなる。したがって、第三実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
また、第三実施形態による燃料噴射弁制御装置では、プレチャージ電流のオンオフのみによってニードル40の開弁方向への移動速度を変更することができる。これにより、比較的な簡易な制御で粒子状物質の生成量を低減し、燃料噴射が可能な時期を広げることができる。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態による燃料噴射弁の制御装置を図11に基づいて説明する。第四実施形態は、ニードルの開弁方向への移動速度が時間変化する点が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第四実施形態による燃料噴射弁制御装置では、第一実施形態における電流波形の設定方法のフローチャートに沿って燃料噴射ごとに電流波形を設定する(図3参照)。このとき、第四実施形態による燃料噴射弁制御装置では、S105、S106において、ニードル40のピックアップ電流の時間変化を変化させる。以下、この制御内容について図11に基づいて説明する。図11(a)に燃料噴射制御部25がコイル47に供給する電流Iの時間変化を示す。図11(a)には、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCのときの電流の時間変化を実線Is4で示している。図11(b)にニードル40のリフト量Lの時間変化を示す。図11(b)には、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCのときのニードル40のリフト量Lの時間変化を実線Ls4で示している。
S105において、燃料噴射設定部242は、ニードル40のピックアップ電流の時間変化ΔIup(i)が所定の基準値ΔIstd以下となるよう電流波形を設定する。
このとき、第四実施形態では、図11(a)の点線Io4に示すように、ピックアップ電流を流し始めた直後にはピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)が所定の基準値ΔIstdより比較的小さくなるよう電流波形を設定する。さらに、ピックアップ電流の電流値がピーク電流Ipsに近くなるとピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)がピックアップ電流を流し始めた直後より大きくなるよう電流波形を設定する。これにより、ニードル40の開弁方向への移動速度は、図11(b)の点線Lo4に示すように、移動直後には基準移動速度に比べ遅いもののリフト量が最大のリフト量Lmに近づくと基準移動速度に比べ速くなる。
S106において、燃料噴射設定部242は、ニードル40のピックアップ電流の時間変化が所定の基準値ΔIstdより大きくなるよう電流波形を設定する。このとき、第四実施形態では、図11(a)の点線Ih4に示すように、ピックアップ電流を流し始めた直後にはピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)が所定の基準値ΔIstdより比較的大きくなるよう電流波形を設定する。さらに、ピックアップ電流の電流値がピーク電流Ipsに近くなるとピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)がピックアップ電流を流し始めた直後より小さくなるよう電流波形を設定する。これにより、ニードル40の開弁方向への移動速度は、図11(b)の点線Lh4に示すように、移動直後には比較的速いもののリフト量が最大のリフト量Lmに近づくと比較的遅くなる。
第四実施形態による燃料噴射弁制御装置では、ニードル40のピックアップ電流の時間変化を変化させる。これにより、ニードル40の開弁方向への移動速度を一回の燃料噴射において自由に変更することができる。したがって、第四実施形態は、第一実施形態の効果を奏するとともに燃料の噴霧到達距離Dinjをエンジン11の状態に応じて調整することができる。
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態による燃料噴射弁の制御装置を図12、13に基づいて説明する。第五実施形態は、ニードルの開弁方向への移動速度が燃料噴射毎に異なる点が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第五実施形態による燃料噴射弁制御装置では、図12に示すフローチャートに沿って燃料噴射ごとの電流波形を設定する。
最初に、S401において、第一実施形態のS101と同様にエンジン11の運転状態を読み込む。次に、S402において、第一実施形態のS102と同様に燃料噴射弁10の燃料噴射条件を算出する。次にS403において、第一実施形態のS103と同様にこれから設定する電流波形が一回の燃焼サイクルにおける第一次燃料噴射の電流波形であることを確認する。
次に、S404において、ニードル40のピックアップ電流の時間変化ΔIup(i)を設定する。第五実施形態では、以下の式(1)を用いてピックアップ電流の時間変化ΔIup(i)を設定する。
ΔIup(i)=ΔIstd−[a×{SOI(i)−180}]・・・(1)
なお、式(1)の定数aは、任意に設定可能な係数である。
ピックアップ電流の時間変化ΔIup(i)を算出すると、S405に移行する。
次に、S405において、第一実施形態のS107と同様に噴射指令幅Tinj(i)を設定する。次に、S406において、第一実施形態のS108と同様にS404及びS405において設定された電流波形の情報を第一次燃料噴射の情報I(1)としてROM、RAMなどに保存する。次に、S407において、第一実施形態のS109と同様に今回設定された電流波形が当該一回の燃焼サイクルにおけるN回目の燃料噴射の電流波形であるか否かを判定する。今回の電流波形の設定が当該一回の燃焼サイクルにおける噴射回数Nより小さい回数の場合、S408に移行する。S408において、第一実施形態のS110と同様に直前の電流波形の設定を行った燃料噴射の順番に1を加え、S404に移行する。今回の電流波形の設定が当該一回の燃焼サイクルにおける噴射回数Nと同じ回数の場合、当該一回の燃焼サイクルにおける燃料噴射の電流波形の設定を終了する。
図13に、第五実施形態の燃料噴射弁10におけるエンジン11のクランク角CAとニードル40のリフト量Lとの関係を示す。図13には、ピストン面119の位置を二点鎖線Lp5で示す。ここでは、一回の燃焼サイクルにおいて三回の燃料噴射を行う場合のニードル40のリフト量のクランク角変化を実線Ls51、Ls52、Ls53で示すが、第五実施形態における燃料噴射の回数はこれに限定されない。実線Ls51が示す第一次燃料噴射は、特許請求の範囲に記載の「最初の燃料噴射」に相当する。実線Ls53で示す第三次燃料噴射は、特許請求の範囲に記載の「最後の燃料噴射」に相当する。
図13に示すように、第一次燃料噴射(図13の実線Ls51)は、クランク角が比較的大きいため、式(1)の右辺から算出される値は、比較的小さな値となる。これにより、ピックアップ電流の時間変化ΔIup(i)は比較的小さくなり、第一次燃料噴射ではニードル40の開弁方向への移動速度は比較的遅くなる。一方、第三次燃料噴射(図13の実線Ls53)では、クランク角が比較的小さいため、式(1)の右辺から算出される値は、第一次燃料噴射に比べ大きな値となる。これにより、ピックアップ電流の時間変化ΔIup(i)は、第一次燃料噴射に比べ大きくなり、第三次燃料噴射では開弁時のニードル40の移動速度は第一次燃料噴射に比べ速くなる。また、第二次燃料噴射(図13の実線Ls52)では、クランク角が第一次燃料噴射と第三次燃料噴射との間の値となるため、式(1)の右辺から算出される値は、第一次燃料噴射と第三次燃料噴射との間の値となる。これにより、ピックアップ電流の時間変化ΔIup(i)は第一次燃料噴射と第三次燃料噴射との間の大きさとなり、第二次燃料噴射ではニードル40の開弁方向への移動速度は第一次燃料噴射に比べ速くかつ第三次燃料噴射に比べ遅くなる。
第五実施形態による燃料噴射弁制御装置では、噴射開始時期SOI(i)の大きさに応じてピックアップ電流の時間変化ΔIup(i)を変更する。具体的には、噴射開始時期SOI(i)が進角側であるほどピックアップ電流の時間変化ΔIup(i)を小さくし、ニードル40の開弁方向への移動速度を遅くする。これにより、第五実施形態では、燃料噴射弁10が噴射する燃料が燃焼室110を形成するエンジン11の内壁にさらに衝突しにくくなる。したがって、第五実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともに、さらに燃料と燃焼室110を形成するエンジン11の内壁との衝突を少なくし、粒子状物質の生成量をさらに低減しつつ燃費をさらに向上することができる。
(第六実施形態)
次に、本発明の第六実施形態による燃料噴射弁の制御装置を図14,15に基づいて説明する。第六実施形態は、制御される燃料噴射弁の構成が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第六実施形態による燃料噴射弁制御装置によって制御される燃料噴射弁50を図14に示す。燃料噴射弁50は、シール部がハウジングの外側に飛び出すことによって開弁する外開方式の燃料噴射弁である。燃料噴射弁50は、ハウジング60、「駆動部」としてのピエゾ駆動体70、ニードル80などを備える。なお、図14には、シール部82が弁座606から離間する方向である開弁方向、及び、シール部82が弁座606に当接する方向である閉弁方向を図示する。
ハウジング60は、筒状に形成されている。ハウジング60は、流入口601、第一燃料通路602、背圧室603、第二燃料通路604、及び、噴孔605を有している。ハウジング60の内部を流れる燃料は、流入口601、第一燃料通路602、背圧室603、第二燃料通路604、噴孔605の順に流れ、燃焼室110に噴射供給される。
流入口601は、ハウジング60の外側と第一燃料通路602とを連通している。第一燃料通路602には、ピエゾ駆動体70が収容されている。背圧室603、第二燃料通路604、及び、噴孔605には、ニードル80が往復移動可能に収容されている。
噴孔605は、第二燃料通路604側からハウジング60の外側に向かって内径が広がるよう形成されている。噴孔605を形成するハウジング60の内壁は、後述するシール部82が当接可能な弁座606を有する。
ピエゾ駆動体70は、略円柱状に形成されている。ピエゾ駆動体70は、固定部71、可動部72、複数のピエゾ素子73、及び、ベローズ74を有している。
固定部71及び可動部72は、ピエゾ駆動体70の両端に設けられている。固定部71は、第一燃料通路602を形成する内壁のうち噴孔605とは反対側の内壁に固定されている。
複数のピエゾ素子73は、固定部71及び可動部72に挟まれつつ積層されている。複数のピエゾ素子73は、電圧が印可され充電されると固定部71と可動部72とが離れる方向に伸長する。一方、電圧が印可されないとき、放電により固定部71と可動部72とが近づく方向に収縮する。
ベローズ74は、複数のピエゾ素子73の外周を覆うように設けられている。ベローズ74は、蛇腹状に形成され、ピエゾ素子73の伸縮に合わせて伸縮可能である。ベローズ74は、一端が固定部71に液密に接合し、他端が可動部72に液密に接合している。これにより、ベローズ74は、ピエゾ素子73が第二燃料通路604を満たしている燃料に晒されることを防止する。
ニードル80は、軸部81、シール部82、摺接部83、鍔部84などを有する。
軸部81は、第一燃料通路602、背圧室603、及び、第二燃料通路604に収容されている棒状の部材である。軸部81の噴孔605とは反対側は、可動部72と接合している。これにより、軸部81は、可動部72と一体となって往復移動可能である。軸部81の噴孔605側の端部には、シール部82が設けられている。
シール部82は、軸部81側の端部から軸部81とは反対側の端部に向かって外径が大きくなるよう形成されている。シール部82の径方向外側の外壁821は、弁座606に当接可能なよう形成されている。
摺接部83は、第二燃料通路604に位置する軸部81の径方向外側に設けられている筒状の部位である。摺接部83の外壁831は、第二燃料通路604を形成するハウジング60の内壁607に摺動可能なよう形成されている。これにより、ニードル80の往復移動が案内される。
鍔部84は、背圧室603に位置する軸部81の径方向外側に設けられている環状の部位である。鍔部84の噴孔605側には、スプリング86が設けられている。スプリング86は、一端を鍔部84に支持され、他端を背圧室603の内壁に支持されている。スプリング86は、ニードル80を閉弁方向に付勢する。
また、ピエゾ駆動体70の噴孔605側には、スプリング87が設けられている。スプリング87は、一端を可動部72に支持され、他端を第一燃料通路602と背圧室603とを区画する隔壁608に支持されている。スプリング87は、ピエゾ駆動体70を閉弁方向に付勢する。
燃料噴射弁50では、ピエゾ駆動体70に電圧が印可されると、ピエゾ駆動体70は、ハウジング60の中心軸C60の方向に伸長する。このとき、ニードル80は、ピエゾ駆動体70の伸長に応じて開弁方向に移動する。スプリング86の付勢力とスプリング87の付勢力との差に抗してニードル80が開弁方向に移動すると、シール部82と弁座606とが離間し、噴孔605が開く。これにより、第二燃料通路604を満たしている燃料が噴孔605から燃焼室110に噴射される。
ピエゾ駆動体70に電圧が印可されないと、ピエゾ駆動体70は中心軸C60の方向に収縮する。このとき、ニードル80はスプリング86の付勢力とスプリング87の付勢力との差によって閉弁方向に移動すると、シール部82は弁座606に当接し、噴孔605は閉じる。これにより、噴孔605からの燃料の噴射は停止される。
第六実施形態による燃料噴射弁の制御装置では、第一実施形態における電流波形の設定方法のフローチャートに沿って燃料噴射ごとに電流波形を設定する(図3参照)。このとき、第六実施形態による燃料噴射弁制御装置では、S105、S106においてニードル80のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)を変更するとき、ニードル80のピックアップ電流のピーク電流Ipsの大きさを変更する。以下、この制御内容について図15に基づいて説明する。
図15(a)に燃料噴射制御部25がピエゾ素子73に供給する電流Iの時間変化を示す。また、図15(b)に開弁方向に移動するニードル80のリフト量の時間変化を示す。
第六実施形態による燃料噴射弁制御装置では、燃料噴射制御部25は、図15(a)に示すように、ニードル80のピックアップ電流の最大値を変更可能なよう設けられている。ここで、ニードル80の「ピックアップ電流」とは、燃料噴射弁50が閉弁している状態からニードルが開弁方向に移動するためにピエゾ素子73に供給される電流であって、図15(a)では、時刻0から最大電流を維持している時刻t60までの間に流れる電流を指す。
第六実施形態では、図15(a)に示す実線Is6は、例えば、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCのときの電流の時間変化を示している。実線Is6では、時刻t60における電流が最大のピーク電流Ipsとなるよう電流波形が設定されている。このときのピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)は所定の基準値ΔIstdである。第六実施形態では、ピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)が所定の基準値ΔIstdであるとき、燃料噴射弁50におけるニードル80のリフト量Lの時間変化は、図15(b)に示す実線Ls6のようになる。時刻0からリフト量が最大のリフト量であるリフト量Lmとなる時刻t61までのニードル80の移動速度は、特許請求の範囲に記載の「基準移動速度」に相当する。
一方、時刻t60におけるピーク電流をピーク電流Ipsより大きいピーク電流Iphとするよう電流波形を設定すると(図15(a)の点線Ih6)、ニードル80のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)は、図15(a)に示すように、所定の基準値ΔIstdより大きくなり、ニードル80は、図15(b)の点線Lh6に示すように、リフト量Lmとなるまでの時間が実線Ls6の時間t61に比べ時間t62と短くなる。すなわち、ニードル80の移動速度は、基準移動速度に比べ速くなる。
また、時刻t60におけるピーク電流をピーク電流Ipsより小さいピーク電流Ipoとするよう電流波形を設定すると(図15(a)の一点鎖線Io6)、ニードル80のピックアップ電流の時間変化ΔIpu(i)は、図15(a)に示すように、所定の基準値ΔIstdより小さくなり、ニードル80は、図15(b)の点線Lo6に示すように、リフト量Lmとなるまでの時間が実線Is1の時間t61に比べ時間t63と長くなる。すなわち、ニードル80の移動速度は、基準移動速度に比べ遅くなる。
第六実施形態による燃料噴射弁制御装置では、噴射開始時期SOI(i)が180度BTDC以上であるか否かに応じて、ピエゾ素子73に供給される電流のピーク電流の大きさを変更することによってニードル80の開弁方向への移動速度を変更し、燃料の噴霧到達距離Dinjを変更することができる。これにより、ピエゾ素子73を「駆動部」として備える燃料噴射弁50を制御する第六実施形態でも第一実施形態と同じ効果を奏する。
(第七実施形態)
次に、本発明の第七実施形態による燃料噴射弁の制御装置を図16、17に基づいて説明する。第七実施形態は、燃料噴射開始時期に応じて燃料の噴射圧を制御する点が第三実施形態と異なる。なお、第三実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第七実施形態による燃料噴射弁制御装置では、燃料噴射設定部242が設定する燃料ポンプ16の運転条件に基づいて燃料ポンプ16の作動を制御し、燃料噴射弁10が噴射する燃料の噴射圧を調整する。
第七実施形態による燃料噴射弁制御装置では、図16に示すフローチャートに沿って燃料噴射ごとに電流波形を設定する。
最初に、S701において、第三実施形態のS301と同様にエンジン11の運転状態を読み込む。次に、S702において、第三実施形態のS302と同様に燃料噴射弁10の燃料噴射条件を算出する。このとき、燃料の噴射圧として基準噴射圧Pfbaseを算出する。
次に、S703において、エンジン11の今回の燃焼サイクルの燃料噴射に圧縮行程における燃料噴射があるか否かを判定する。具体的には、S702において算出した燃料噴射条件を参照して圧縮行程における燃料噴射があるか否かを判定する。今回の燃焼サイクルの燃料噴射に圧縮行程における燃料噴射がある場合、S704に移行する。今回の燃焼サイクルの一連の燃料噴射に圧縮行程における燃料噴射がない場合、S705に移行する。
S703に続くS704において、今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射圧Pfを基準噴射圧Pfbaseより高い燃料噴射圧Pfupとする設定を行う。
また、S703に続くS705において、今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射圧Pfを基準の燃料噴射圧Pfbaseとする設定を行う。
ここで、第七実施形態における燃料噴射圧Pfの変更について図17に基づいて説明する。図17(a)に電流の供給によってニードル40の開弁方向へのリフト量Lの時間変化を示す。また、図17(b)に燃料の噴霧到達距離Dinjの時間変化を示す。
第七実施形態による燃料噴射弁制御装置では、ポンプ制御部252及び燃料ポンプ16は、燃料噴射弁10の燃料噴射圧Pfを変更可能なよう設けられている。
図17(a)に示す実線Ls7は、圧縮行程において燃料噴射がないときのニードル40のリフト量Lの時間変化を示している。実線Ls7に示すように、時刻t70においてニードル40のリフト量が最大のリフト量Lmsとなるようニードル40は駆動する。
一方、図17(a)に示す実線Lh7は、圧縮行程において燃料噴射があるときのニードル40のリフト量Lの時間変化を示している。実線Lh7に示すように、時刻t71においてニードル40のリフト量がリフト量Lmsより大きいリフト量Lmhとなるようニードル40は駆動する。
図17(b)に示す実線Ds7は、圧縮行程において燃料噴射がないときの燃料噴射弁10の噴霧到達距離Dinjの時間変化を示している。これに比べ、図17(b)の点線Dh7に示すように、燃料噴射圧Pfを基準噴射圧Pfbaseより高い燃料噴射圧Pfupとすると、噴射開始直後には、噴霧到達距離Dinjは実線Ds7に比べ長くなる(図17の時刻0から時刻t72)。しかしながら、時刻t72以降では、噴霧到達距離Dinjは実線Ds7に比べ短くなる。
このように、S704及びS705では、S703における判定結果に基づいて燃料噴射圧Pfを変更する。
S704、S705に続くS706において、第三実施形態のS303と同様にこれから設定する電流波形が一回の燃焼サイクルにおける第一次燃料噴射の電流波形であることを確認する。
次に、S707において、第三実施形態のS304と同様にS702において算出された噴射開始時期SOI(i)がクランク角180度BTDC以上であるか否かを判定する。S702において算出された噴射開始時期SOI(i)が180度BTDC以上の場合、S708に移行する。S702において算出された噴射開始時期SOI(i)が180度BTDCより小さい場合、S709に移行する。
次に、S708において、第三実施形態のS305と同様にプレチャージ電流をオフするよう電流波形を設定する。また、S709において、第三実施形態のS306と同様にプレチャージ電流をオンするよう電流波形を設定する。
S708、S709に続くS710において、第三実施形態のS307と同様に噴射指令幅Tinj(i)を設定する。
次に、S711において、S704及びS705において設定された燃料噴射圧Pfの情報、並びに、S708、S709及びS710において設定された電流波形の情報I(i)を第一次燃料噴射の情報としてROM、RAMなどに保存する。次に、S712において、第三実施形態のS309と同様に今回設定された電流波形が当該一回の燃焼サイクルにおけるN回目の燃料噴射の電流波形であるか否かを判定する。今回の電流波形の設定が当該一回の燃焼サイクルにおける噴射回数Nより小さい場合、S713に移行する。S713において、第三実施形態のS310と同様に直前の電流波形の設定を行った燃料噴射の順番に1を加え、S607に移行する。今回の電流波形の設定が当該一回の燃焼サイクルにおける噴射回数Nと同じ回数の場合、当該一回の燃焼サイクルにおける燃料噴射の電流波形の設定を終了する。
第七実施形態による燃料噴射弁制御装置では、燃焼サイクルの一連の燃料噴射に圧縮行程における燃料噴射を含む場合、燃料噴射圧Pfを基準噴射圧Pfbaseより高い燃料噴射圧Pfupとする設定を行う。燃料噴射圧Pfを高くすると、ニードル40の開弁方向への移動速度がさらに速くなるため、燃料を噴射する期間を短くすることができる。これにより、噴霧到達距離を更に短くすることができる。したがって、第七実施形態は、第三実施形態と同じ効果を奏するとともに、粒子状物質の生成量をさらに低減しつつ燃費をさらに向上することができる。
(他の実施形態)
(ア)上述の実施形態では、「所定のクランク角」をエンジンの吸気行程と圧縮行程との間の下死点に当たる180度BTDCとした。しかしながら、「所定のクランク角」はこれに限定されない。
(イ)第一〜三実施形態では、ピックアップ電流は直線的に増加するとした。しかしながら、第四実施形態のように、ピックアップ電流の時間変化を変化させてもよい。
(ウ)第三実施形態では、ピックアップ電流のピーク電流及びピーク電流に到達するまでの時間は180度BTDCの場合と同じであるとした。しかしながら、第一、二実施形態にように、エンジンのクランク角の大きさに応じてピーク電流またはピーク電流に到達するまでの時間を変更してもよい。
(エ)第七実施形態では、プレチャージの有無によってニードルのピックアップ電流の時間変化を変更するとした。しかしながら、ピックアップ電流のピーク電流の大きさを変更する第一実施形態の方法やピーク電流に到達するまでの時間を変更する第二実施形態の方法によってピックアップ電流の時間変化を変更してもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1 ・・・燃料噴射弁制御装置(燃料噴射弁の制御装置)、
10 ・・・燃料噴射弁、
11 ・・・エンジン(内燃機関)、
110・・・燃焼室、
21 ・・・吸気圧センサ(運転状態検出手段)、
22 ・・・クランク角センサ(運転状態検出手段)、
23 ・・・噴射圧センサ(運転状態検出手段)、
241・・・運転条件算出部(運転条件算出手段)、
242・・・燃料噴射設定部(電流波形設定手段)、
25 ・・・燃料噴射制御部(電流供給部)。

Claims (7)

  1. 燃料を噴射可能な噴孔(35、605)を有するハウジング(30、60)、前記噴孔の周囲に形成される弁座(342、606)に当接または離間するニードル(40、80)、及び、電流が供給されると前記ニードルと前記弁座とが離間するよう前記ニードルを駆動する駆動部(45、46、47、70)を有する燃料噴射弁(10、50)の前記噴孔の開閉を制御する燃料噴射弁の制御装置(1)であって、
    前記燃料噴射弁が燃料を噴射する燃焼室(110)を有する内燃機関(11)の運転状態を検出する運転状態検出手段(21、22、23)と、
    前記運転状態検出手段が検出する前記内燃機関の運転状態に基づいて前記燃料噴射弁の燃料噴射条件を算出する噴射条件算出手段(241)と、
    前記噴射条件算出手段が算出する燃料噴射条件に基づいて、前記内燃機関のクランク角が所定のクランク角以上のときは前記ニードルの開弁方向への移動速度が基準移動速度以下となるよう、前記内燃機関のクランク角が所定のクランク角より小さいときは前記ニードルの開弁方向への移動速度が前記基準移動速度より速くなるよう前記駆動部に供給する電流の電流波形を設定する電流波形設定手段(242)と、
    前記電流波形設定手段が設定する電流波形に基づいて前記駆動部に電流を供給する電流供給部(251)と、を備え、
    前記所定のクランク角は、前記内燃機関の吸気行程と圧縮行程との間の下死点におけるクランク角であることを特徴とする燃料噴射弁の制御装置。
  2. 前記電流波形設定手段は、前記燃料噴射弁の燃料の噴射開始時期が進角側であるほど前記ニードルの開弁方向への移動速度を遅くするよう電流波形を設定することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射弁の制御装置。
  3. 前記電流波形設定手段は、前記燃料噴射弁が前記内燃機関の一回の燃焼サイクルにおいて複数回の燃料噴射を行うとき、当該一回の燃焼サイクルの最初の燃料噴射における前記ニードルの開弁方向への移動速度を前記最初の燃料噴射以降の燃料噴射における前記ニードルの開弁方向への移動速度に比べ遅くするよう電流波形を設定し、当該一回の燃焼サイクルの最後の燃料噴射における前記ニードルの開弁方向への移動速度を前記最後の燃料噴射以前の燃料噴射における前記ニードルの開弁方向への移動速度に比べ速くするよう電流波形を設定することを特徴とする請求項1または2に記載の燃料噴射弁の制御装置。
  4. 前記電流波形設定手段は、前記ニードルと前記弁座とが離間するよう前記駆動部に電流を供給する前に前記ニードルが前記弁座に当接した状態を維持可能な前電流を前記駆動部に供給するよう電流波形を設定することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の燃料噴射弁の制御装置。
  5. 前記電流波形設定手段は、前記ニードルのリフト量が最大となるときの電流値であるピーク電流値、及び、前記駆動部に供給される電流の電流値が前記ピーク電流値になるまでの時間の少なくとも一方を変更する電流波形を設定可能であることを特徴する請求項1からのいずれか一項に記載の燃料噴射弁の制御装置。
  6. 前記電流波形設定手段は、前記駆動部に供給される電流の電流値が前記ニードルのリフト量が最大となるときの電流値であるピーク電流値となるまでの電流値の時間変化を変更する電流波形を設定可能であることを特徴する請求項1からのいずれか一項に記載の燃料噴射弁の制御装置。
  7. 前記燃料噴射弁が噴射する燃料の噴射圧を変更可能な噴射圧変更手段(16、252)をさらに備え、
    前記噴射条件算出手段が前記内燃機関の圧縮行程において前記燃料噴射弁が燃料を噴射する燃料噴射条件を算出すると、前記噴射圧変更手段は、前記燃料噴射弁が噴射する燃料の噴射圧を圧縮行程を除く他の行程のみで噴射するサイクルの前記燃料噴射弁が噴射する燃料の噴射圧より高くすることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の燃料噴射弁の制御装置。
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