JP6463514B2 - バランサー付スライダー及びスクロール圧縮機 - Google Patents

バランサー付スライダー及びスクロール圧縮機 Download PDF

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Description

この発明は、揺動スクロールの公転半径を調整するために用いられるバランサー付スライダー及びバランサー付スライダーを備えたスクロール圧縮機に関するものである。
従来より、固定スクロールの渦巻体と揺動スクロールの渦巻体とをかみ合わせて複数の圧縮室を形成するスクロール圧縮機がある。この種のスクロール圧縮機において、揺動スクロールの台板において渦巻体と反対側には円筒状のボス部が形成されており、このボス部と、揺動スクロールを回転させる回転軸の上端部に設けられた偏心ピンとの間に、滑り軸受を介してバランサー付スライダーが嵌め合わされているものがある(例えば、特許文献1参照)。
バランサー付スライダーのバランサー部は、揺動スクロールの遠心力を打ち消して圧縮要素の振動を抑えるために設けられている。また、バランサー付スライダーのスライダー部は、揺動スクロールの公転時に常に固定スクロールの渦巻体と揺動スクロールの渦巻体とが互いに接した状態となるように設けられたものであり、偏心ピンに対して相対移動可能に嵌め合わされ、揺動スクロールの公転半径を自動的に調整するものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−343454号公報
特許文献1のスクロール圧縮機では、スライダー部とバランサー部とを焼嵌めで接合してバランサー付スライダーを構成している。このような焼嵌めや圧入等を用いた接合を行う場合、スライダー部とバランサー部との間で互いに押圧する圧力が生じる。そして、互いに押圧する圧力により、スライダー部がその押圧部分において径方向内側に縮小するように変形し、真円度等の形状精度が悪化する。そのため、接合後に形状精度を上げるべく仕上げ加工を実施する必要があるが、スライダー部にバランサー部が接合されているため、スライダー部に対して円筒研磨等の研削機を使用できず、精度確保が困難であった。
特許文献1には、バランサー付スライダーを焼嵌め等で接合した構造が開示されている。そして、特許文献1には、回転軸の回転時にバランサー部とスライダー部との間の保持力が足りずにバランサー部がスライダー部から分離する不都合を避けるための構造について提案されている。しかし、接合時のスライダー部の変形に対する対策については何ら記載されていない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、製造時のスライダー部の変形を抑えることが可能で、寸法精度を確保することが可能なバランサー付スライダー及びスクロール圧縮機を得ることを目的とするものである。
この発明に係るバランサー付スライダーは、スクロール圧縮機の回転軸の偏心部に回転軸の径方向にスライド可能に連結されるバランサー付スライダーであって、偏心部がスライド可能に挿入されるスライド穴を有するスライダー部と、スライダー部が接合される接合穴を有する接合部と接合部の側方に形成されたアンバランス部とを有するバランサー部と、接合穴に位置してスライダー部とバランサー部との間に接合され、スライダー部よりも剛性の高い素材で構成された変形抑制部材とを有するものである。
また、この発明に係るスクロール圧縮機は、上記のバランサー付スライダーを備えたものである。
この発明によれば、スライダー部とバランサー部との間に、スライダー部よりも剛性の高い素材で形成した変形抑制部材を介在させて接合した構造としたため、製造時のスライダー部の変形を小さくでき、高精度のバランサー付スライダー及びスクロール圧縮機を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係るバランサー付きスライダーを備えたスクロール圧縮機の縦概略断面図である。 この発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のバランサー付スライダーの構造を示す図である。 従来のバランサー付きスライダーを示す図である。 変形が生じた状態の従来のバランサー付スライダーの模式図である。 この発明の実施の形態2に係るバランサー付スライダーのスライダー部とバランサー部との接合前の構造を示す断面図である。 この発明の実施の形態2に係るバランサー付スライダーの構造を示す断面図である。
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には、同一符号を付して、その説明を適宜省略又は簡略化する。また、各図に記載の構成について、その形状、大きさ及び配置等は、この発明の範囲内で適宜変更することができる。
実施の形態1.
以下、実施の形態1について説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係るバランサー付きスライダーを備えたスクロール圧縮機の縦概略断面図である。
このスクロール圧縮機は、冷媒等の流体を吸入し、圧縮して高温高圧の状態として吐出させる機能を有している。スクロール圧縮機は、圧縮機構部10と、駆動機構部20と、この圧縮機構部10と駆動機構部20とを連結し、駆動機構部20の発生する回転力を圧縮機構部10に伝達する回転軸30と、その他の構成部品とを有し、これらが外郭を構成するシェル40の内部に収納された構成を有している。そして、シェル40の下部には、潤滑油を貯留する油溜り41が設けられている。油溜り41内には、回転軸30の下端部に固着されたオイルポンプ42が浸漬しており、回転軸30の回転に伴って潤滑油が回転軸30内の油流路31内を通り、圧縮機構部10の各摺動部に供給されるようになっている。
また、シェル40の側面には冷媒を吸入するための吸入管43が設けられ、シェル40の上面には圧縮した冷媒を吐出するための吐出管44が設けられている。
圧縮機構部10は、固定スクロール11と揺動スクロール12とを備えている。固定スクロール11は、第1台板11aと、第1台板11aの一方の面に立設された第1渦巻体11bと、で構成されている。揺動スクロール12は、第2台板12aと、第2台板12aの一方の面に立設された第2渦巻体12bと、で構成されている。固定スクロール11及び揺動スクロール12は、第1渦巻体11bと第2渦巻体12bとを互いに噛み合わせた状態でシェル40内に配置されている。そして、第1渦巻体11b及び第2渦巻体12bとの間には、回転軸30の回転に伴い、半径方向外側から内側へ向かうに従って容積が縮小する圧縮室13が形成されている。
固定スクロール11は、フレーム50を介してシェル40内に固定されている。固定スクロール11の中央部には、圧縮されて高圧となった流体を吐出する吐出ポート14が形成されている。吐出ポート14の出口開口部には、この出口開口部を覆い、流体の逆流を防ぐ板バネ製の弁15が配設されている。弁15の一端側には、弁15のリフト量を制限する弁押さえ16が設けられている。つまり、圧縮室13内で流体が所定圧力まで圧縮されると、弁15が、その弾性力に逆らって持ち上げられ、圧縮された流体が吐出ポート14から高圧空間17内に吐出され、吐出管44を通ってスクロール圧縮機の外部に吐出される。
揺動スクロール12は、オルダムリング60によって固定スクロール11に対して自転することなく偏心公転運動を行うようになっている。また、揺動スクロール12の第2台板12aにおいて第2渦巻体12b形成面とは反対側の面の略中心部には、中空円筒形状のボス部12cが形成されている。ボス部12cの内側には、回転軸30の上端部に形成された後述の偏心ピン部30aが、後述のバランサー付スライダー70Aのスライダー部71を介して連結されている。偏心ピン部30aとボス部12cとの連結部分については改めて後述する。
駆動機構部20は、ステータ21と、ステータ21の内周面側に回転可能に配設され、回転軸30に固定されたロータ22とを備えている。ステータ21は、通電されることによってロータ22を回転駆動させる機能を有している。また、ステータ21は、外周面が焼き嵌め等によりシェル40に固着支持されている。ロータ22は、ステータ21に通電がされることにより回転駆動し、回転軸30を回転させる機能を有している。
シェル40には更に、駆動機構部20を挟んで対向するようにフレーム50とサブフレーム51とが配置されている。フレーム50は、駆動機構部20の上側に配置されて駆動機構部20と圧縮機構部10との間に位置しており、サブフレーム51は、駆動機構部20の下側に位置している。フレーム50及びサブフレーム51は、焼き嵌め、溶接等によってシェル40の内周面に固着されている。フレーム50の中央部には主軸受50aが設けられ、また、サブフレーム51の中央部には副軸受51aが設けられており、この主軸受50a及び副軸受51aに回転軸30が回転自在に支持されている。
回転軸30は、上端部に、回転軸30の軸心から偏心した偏心ピン部30aを有している。偏心ピン部30aは、上述したようにスライダー部71を介してボス部12cに連結されており、回転軸30の回転により揺動スクロール12を偏心回転させるようになっている。
図2は、この発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機のバランサー付スライダーの構造を示す図で、(a)は平面図、(b)は断面図である。
バランサー付スライダー70は、略円筒状のスライダー部71と、バランサー部72と、スライダー部71とバランサー部72との間に設けられた略円筒状の変形抑制部材73とを有し、これらが接合された構成を有する。変形抑制部材73は、スライダー部71より剛性の高い素材で構成され、変形抑制部材73とバランサー部72と接合する際の変形抑制部材73の変形を抑制して結果的にスライダー部71の変形を抑制するものである。バランサー部72は、略円筒状の接合部72aと、接合部72aの外周面の一部から軸方向に延びる平面視円弧状のアンバランス部72bとを有している。接合部72aは、接合穴72cを有しており、接合穴72cに変形抑制部材73が位置してスライダー部71と接合部72aとの間に接合されている。
スライダー部71は、揺動スクロール12のボス部12cの内側に滑り軸受(図示せず)を介して嵌め合わされ、且つスライダー部71の中央部に形成されたスライド穴71aに、偏心ピン部30aが回転軸30の径方向にスライド移動可能に挿入される。よって、回転軸30が回転すると、その回転力がスライダー部71を介して揺動スクロール12に伝達され、揺動スクロール12が公転するようになっている。このとき、バランサー部72のアンバランス部72bに対する遠心力の作用により、バランサー付スライダー70がスライド穴71aの平面部71abに沿って径方向に移動することで、揺動スクロール12の公転半径が調整される。これにより、揺動スクロール12の公転時に常に固定スクロール11の渦巻体と揺動スクロール12の渦巻体とが互いに接した状態となり、圧縮室13からの冷媒漏れが抑制されるようになっている。
ここで、スクロール圧縮機の動作について簡単に説明する。
シェル40に設けられた図示省略の電源端子に通電されると、ステータ21とロータ22とにトルクが発生し、回転軸30が回転する。回転軸30の回転力はバランサー付スライダー70を介して揺動スクロール12に伝えられ、揺動スクロール12はオルダムリング60により自転を規制されて偏心公転運動する。
吸入管43からシェル40内に吸入されたガス冷媒は、圧縮室13内に取り込まれる。そして、ガスを取り込んだ圧縮室13は、揺動スクロール12の偏心公転運動に伴い、外周部から中心方向に移動しながら容積を減じ、冷媒を圧縮する。そして、圧縮された冷媒ガスは、固定スクロール11に設けた吐出ポート14から弁15及び弁押さえ16に逆らって吐出され、吐出管44からシェル40外に排出される。
揺動スクロール12の偏心公転運転時、揺動スクロール12は自身の遠心力により、バランサー付スライダー70と共に径方向に移動し、第1渦巻体11bと第2渦巻体12bとが密接する。従って、圧縮室13において高圧側から低圧側への冷媒漏れを防止し、効率の良い圧縮が行われる。
ここで、実施の形態1は、バランサー付スライダー70の構造の一部として変形抑制部材73を用いたことに特徴を有するものである。スライダー部71とバランサー部72とを焼嵌めで接合するにあたり、変形抑制部材73を用いない従来構成では、図2において点線で囲った焼嵌め部周辺箇所80においてスライダー部71に変形が生じる。この変形について次の図3及び図4を用いて説明する。
図3は、従来のバランサー付きスライダーを示す図で、(a)は縦断面図、(b)は平面図である。図4は、変形が生じた状態の従来のバランサー付スライダーの模式図である。
従来のバランサー付きスライダー100は、略円筒状のスライダー部101と、バランサー部102とを焼嵌めで接合した構成を有する。そして、この従来のバランサー付きスライダー100において、スライダー部101とバランサー部102との接合部分が、図4に示すように径方向内側に縮小するように変形する。特に、図3及び図4において点線で囲った焼嵌め部周辺箇所85で変形量が大きくなり、精度を確保することが困難であった。
これに対し、実施の形態1のバランサー付スライダー70は、変形抑制部材73を用いたことで、製造時のスライダー部71の変形を抑制することが可能となっている。この点について以下に説明する。
バランサー付スライダー70を製造する際には、まずスライダー部71に変形抑制部材73を焼嵌めにより接合する。そして、変形抑制部材接合済のスライダー部71に、バランサー部72を焼嵌めにより接合する。スライダー部71に変形抑制部材73を焼嵌めした際にスライダー部71が変形して形状精度が悪化した場合には、研削盤等で仕上げ加工を実施し、形状精度を確保する。この仕上げ加工は、バランサー部72を接合前の、変形抑制部材接合済のスライダー部71に対して行われるものであるため、仕上げ加工の際にアンバランス部72bが邪魔になることがない。よって、円筒研磨等の研削機を使用して仕上げ加工を行うことができ、精度良い加工が可能になる。
続いて、変形抑制部材接合済のスライダー部71に対し、バランサー部72を焼嵌めする。ここで、変形抑制部材73は、スライダー部71に比べて剛性の高い素材で形成されている。このため、回転時にバランサー部72が接合対象部材から分離することを避ける必要保持力を確保するための焼嵌め代を、バランサー部72とスライダー部71とを直接焼嵌めする構造に比べて小さくできる。
このように、スライダー部71よりも剛性の高い変形抑制部材73を用いることで焼嵌め代を小さくできるため、バランサー部72とスライダー部71とを直接焼嵌めした場合に比べてスライダー部71の変形を抑えることができ、高い精度を確保することができる。なお、スライダー部71と変形抑制部材73の接合方法、及び変形抑制部材接合済のスライダー部71とバランサー部72との接合方法として焼嵌めを例に挙げたが、圧縮機運転時に不具合を生じなければ方法は問わず、圧入等で接合してもよい。
本発明者らは、図3に示した従来構造の従来品と、図2に示した実施の形態1の構造のバランサー付スライダーとで変形量を比較した。なお、従来品と実施の形態1のバランサー付スライダー70とではスライダー部及びバランサー部のそれぞれの素材に同じものを用いた。具体的にはスライダー部に焼結材、バランサー部の素材にFCD450を用いた。また、実施の形態1のバランサー付スライダー70の変形抑制部材73の素材としてSS400を用いた。なお、比較に用いた実施の形態1のバランサー付スライダー70には、上記素材を用い、且つ、変形抑制部材73とスライダー部71とを焼嵌め後にスライダー部71に仕上げ加工を施し、その後、変形抑制部材接合済のスライダー部71とバランサー部72とを焼嵌めしたものとした。
比較の結果、バランサー部側81、反バランサー部側82、及びその中間の位置83のそれぞれについて、焼嵌め後のスライダー部の軸方向84の変形量を計測した場合、実施の形態1のバランサー付スライダー70の方が、従来品と比べて変形量を小さくすることができた。
以上説明したように、実施の形態1によれば、スライダー部71とバランサー部72との間に、スライダー部71よりも剛性の高い変形抑制部材73を介在させて接合した構造とした。このため、従来品と比べて製造時のスライダー部71の変形を小さくすることができ、高精度のバランサー付スライダー70を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態2は、バランサー付スライダー70の変形抑制部材73の構造が実施の形態1と異なるものである。
図5は、この発明の実施の形態2に係るバランサー付スライダーのスライダー部とバランサー部との接合前の構造を示す断面図である。図6は、この発明の実施の形態2に係るバランサー付スライダーの構造を示す断面図である。実施の形態2のバランサー付スライダー70Aが備えられるスクロール圧縮機の構造は図1と同じであり、以下、実施の形態2が実施の形態1と異なる部分を中心に説明する。
実施の形態2のバランサー付スライダー70Aの変形抑制部材73Aは、円筒状の大径部73aと、大径部73aより外径が小さい小径部73bとを備えた円筒状部材である。大径部73aが回転軸30の軸方向上側、小径部73bが回転軸30の軸方向下側の配置となっている。また、変形抑制部材73Aは、実施の形態1の変形抑制部材73と同様にスライダー部71より剛性の高い素材で構成されている。
また、バランサー部72Aは、接合穴72cの内周面の形状が実施の形態1と異なっており、実施の形態1では軸方向に段差の無い直線形状であったが、実施の形態2の接合穴72cは、変形抑制部材73Aの側面形状に沿う階段形状となっている。具体的には、接合穴72cは、大径接合穴73caと小径接合穴72cbとで構成されている。大径接合穴72caは、変形抑制部材73Aの大径部73aと一定クリアランスを有する径に設定されている。小径接合穴72cbは、変形抑制部材73Aの小径部73bと焼嵌め等で接合するための所定寸法の径に設定されている。バランサー部72Aの接合部72aに変形抑制部材73Aが接合された状態において、小径接合穴72cbは変形抑制部材73Aの小径部73bの外周面と接触しているが、大径接合穴72caは、図6に示すように変形抑制部材73Aの大径部73aの外周面73aaと接触せずに離間している。
以上の構造のバランサー付スライダー70Aの製造時において、変形抑制部材73Aを接合済のスライダー部71とバランサー部72Aとを接合する場合には、変形抑制部材73Aを、バランサー部72Aの接合部72aの接合穴72cに挿入し、大径部73aを、接合穴72cの段差部72dに設置して軸方向位置決めを行う。そして、変形抑制部材73Aの小径部73bを接合部72aの小径接合穴72cbに位置させて小径部73b部分で、変形抑制部材73Aと接合部72aとを焼嵌め等で接合する。
変形抑制部材73Aにスライダー部71の素材より剛性の高い素材を使用しているので、実施の形態1と同様、必要保持力を確保するための必要焼嵌め代を小さくできる。よって、スライダー部71とバランサー部72Aとを直接焼嵌めした場合よりも、スライダー部71の変形を小さくでき、高い精度を確保することができる。
また、起動時又は停止時に作用する力によってバランサー部72Aがスライダー部71から分離しないように、スライダー部71とバランサー部72Aとの間の保持力を確保する必要がある。具体的には、作用荷重である、起動時又は停止時のトルクとバランサー部72Aの遠心力とに打ち勝つ力が保持力として必要である。高速運転する場合、トルクよりもアンバランス部72bに作用する遠心力の方が大きくなるため、変形抑制部材73Aとバランサー部72Aの接合部72aとの焼嵌め代は、図6に示すように遠心力による作用力(モーメント)Fcに打ち勝つ保持力を確保できる焼嵌め代に設定する必要がある。
ここで、遠心力による作用力(モーメント)Fcが直接作用する焼嵌め部周辺箇所85において、大径部73aと小径部73bとの境界に形成される段差面73cは、バランサー部遠心力により発生する作用力(モーメント)Fcを接合穴72cの段差部72dを介して受ける支持部となる。このため、焼嵌め部である小径部73bに作用力(モーメント)Fcが作用しない。よって、焼嵌め代を更に小さく設定でき、変形量も、より小さくできる。
以上説明したように、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、変形抑制部材73Aを円筒状の大径部73aと大径部73aよりも外径が小さい小径部73bとで構成し、大径部73aと小径部73bとの境界に形成される段差面73cで、バランサー部72Aに作用する遠心力のモーメントFcを受ける支持部を構成した。これにより、焼嵌め部である小径部73b及び小径接合穴72cbの内周面にモーメントFcが作用しない。よって、焼嵌め代を更に小さく設定でき、焼嵌め時の変形量も、より小さくできる。
つまり、変形抑制部材73Aの小径部73bが実施の形態1の変形抑制部材73と同一寸法とした場合、実施の形態2では、その小径部73bよりも外径が大きい大径部73aを備えた構造としたことで、実施の形態1の変形抑制部材73の構造とした場合に比べて焼嵌め代及び変形量をより小さくできる。
また、大径接合穴72caは、変形抑制部材73Aの大径部73aと一定クリアランスを有する径に設定され、焼嵌め時に小径部73b部分でバランサー部72の接合部72aと接合し、大径部73aでは接合しないようにした。このため、小径部73bと大径部73aとの両方で焼嵌めする構造に比べてスライダー部71の変形量を少なくできる。
10 圧縮機構部、11 固定スクロール、11a 第1台板、11b 第1渦巻体、12 揺動スクロール、12a 第2台板、12b 第2渦巻体、12c ボス部、13 圧縮室、14 吐出ポート、15 弁、16 弁押さえ、17 高圧空間、20 駆動機構部、21 ステータ、22 ロータ、30 回転軸、30a 偏心ピン部、31 油流路、40 シェル、41 油溜り、42 オイルポンプ、43 吸入管、44 吐出管、50 フレーム、50a 主軸受、51 サブフレーム、51a 副軸受、60 オルダムリング、70 バランサー付スライダー、70A バランサー付スライダー、71 スライダー部、71a スライド穴、71ab 平面部、72 バランサー部、72A バランサー部、72a 接合部、72b アンバランス部、72c 接合穴、72ca 大径接合穴、72cb 小径接合穴、72d 段差部、73 変形抑制部材、73A 変形抑制部材、73a 大径部、73aa 大径部の外周面、73b 小径部、73c 段差面、80 焼嵌め部周辺箇所、81 バランサー部側、82 反バランサー部側、83 中間の位置、84 軸方向、85 焼嵌め部周辺箇所、100 バランサー付きスライダー、101 スライダー部、102 バランサー部、Fc モーメント。

Claims (6)

  1. スクロール圧縮機の回転軸の偏心部に前記回転軸の径方向にスライド可能に連結されるバランサー付スライダーであって、
    前記偏心部がスライド可能に挿入されるスライド穴を有するスライダー部と、
    前記スライダー部が接合される接合穴を有する接合部と前記接合部の側方に形成されたアンバランス部とを有するバランサー部と、
    前記接合穴に位置して前記スライダー部と前記バランサー部との間に接合され、前記スライダー部よりも剛性の高い素材で構成された変形抑制部材とを有する
    バランサー付スライダー。
  2. 前記変形抑制部材が円筒状である
    請求項1記載のバランサー付スライダー。
  3. 前記変形抑制部材は、大径部と、前記大径部より外径が小さい小径部とを有し、前記回転軸の軸方向上側が前記大径部、軸方向下側が前記小径部とされており、
    前記大径部と前記小径部との境界に形成される段差面が前記接合穴の段差部に接触した状態で前記変形抑制部材が前記スライダー部と前記バランサー部との間に接合されている
    請求項1又は請求項2記載のバランサー付スライダー。
  4. 前記接合穴において前記変形抑制部材の前記大径部が位置する大径接合穴と前記大径部との間にクリアランスを有し、前記変形抑制部材は前記小径部で前記バランサー部と接合されている
    請求項3記載のバランサー付スライダー。
  5. 前記スライダー部の素材が焼結材であり、前記バランサー部の素材がFCD450であり、前記変形抑制部材の素材がSS400である
    請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のバランサー付スライダー。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載のバランサー付スライダーを備えたスクロール圧縮機。
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