JP6462469B2 - 原子力プラントの訓練システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、過酷事故(シビアアクシデント)等の緊急事態に適切に対処できるように運転員を訓練する原子力プラントの訓練システムに関する。
既存の原子力プラントの訓練設備は、プラント機器の制御を行う中央制御室を模擬した訓練用制御盤と通常時、定期試験、異常時、事故時等の各種プラント運転状態を模擬するシミュレータ用計算機との組み合わせにより構成されている。
プラント訓練では、シミュレータ用計算機が設定されたプラント運転状態に対応する模擬信号を訓練用制御盤に出力して、訓練用制御盤の監視端末に指示・記録・警報等を表示する。これに対して運転員は、訓練用制御盤の操作端末から運転操作を実行して、操作・制御信号をシミュレータ用計算機に出力する。
そして、シミュレータ用計算機は、運転員の操作結果を反映したプラント状態の模擬信号を訓練用制御盤に出力して、訓練用制御盤の監視端末の指示・記録・警報等の情報を更新する。
このように、シミュレータ用計算機による原子力プラントの運転状態のシミュレーションと運転員による運転操作とを繰り返すことでプラント訓練が実施されている。
従来から、運転員が実際の運転状態に近く、臨場感の高い訓練を実施できるような様々な訓練システムが検討されており、例えばプラント機器の制御を実行する中央制御室の制御盤とシミュレータ計算機とをオンラインで接続して、実機の制御盤による操作情報を用いてプラントの状態変化をシミュレータ内で模擬して訓練を行うプラント運転訓練システムが開示されている。
特開平6−231109号公報
ところで、原子力プラントでは、高い安全基準が求められており、地震、津波等の自然災害を起因とした過酷事故、意図的な航空機衝突による緊急事態に対処するため、中央制御室とは独立して緊急時対策所及び緊急時制御室が設置される。これらの設備を拠点として、緊急事態に対応するために設けられた特定事故対応設備を駆動・制御して事故収束が行われる。
このため、緊急事態が発生した際に運転員が的確かつ柔軟に対処できるように、緊急時対策所及び緊急時制御室を含めた訓練を実施して、運転員の緊急時に対応する技術、知識、連携を事前に高めておく必要がある。
しかしながら、既存の原子力プラントの訓練設備は、中央制御室を中心とするプラント訓練が対象となっており、緊急時対策所及び緊急時制御室を含めたプラント訓練を十分に実施するものではなかった。
緊急時対策所及び緊急時制御室のそれぞれに新たにシミュレーション計算機を設けてプラント訓練を実施する方法が考えられるが、この方法では緊急時対策所及び緊急時制御室を組み合わせた臨場感のあるプラント訓練を実施することはできない。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、実機の緊急時制御室及び緊急時対策所を含めた臨場感の高い訓練の実施が可能な原子力プラントの訓練システムを提供することを目的とする。
本実施形態に係る原子力プラントの訓練システムは、特定事故対応設備、緊急時対策所及び緊急時制御室を用いてプラント内で発生した緊急事態に対応する原子力プラントにおける訓練システムであって、前記原子力プラントの中央制御室において入出力されるプラントデータを伝送する監視ネットワークと、前記原子力プラントに設けられたプラント機器及び前記特定事故対応設備を仮想的に構築し、設定された前記プラントの各種運転状態をシミュレーションして、模擬プラントデータを生成する模擬計算部と、生成された前記模擬プラントデータを伝送する訓練ネットワークと、前記プラントの訓練時に、前記監視ネットワークに接続されている前記緊急時対策所及び前記緊急時制御室の少なくとも一方を、前記訓練ネットワークに接続させる切替スイッチと、を備えることを特徴とする。
本発明の実施形態により、実機の緊急時制御室及び緊急時対策所を含めた臨場感の高い訓練の実施が可能な原子力プラントの訓練システムが提供される。
原子力プラントに適用される第1実施形態に係る訓練システムの構成を示す図(通常の監視時)。 プラント訓練時における、第1実施形態に係る訓練システムの状態を示す図。 原子力プラントにおいて緊急事態を訓練する場合の動作を示すフローチャート。 原子力プラントに適用される第2実施形態に係る訓練システムの構成を示す図。 原子力プラントに適用される第3実施形態に係る訓練システムの構成を示す図。
(第1実施形態)
以下、本実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係る原子力プラント50の訓練システム10は、原子力プラント50の中央制御室51において入出力されるプラントデータsを伝送する監視ネットワーク18と、原子力プラント50に設けられたプラント機器53及び特定事故対応設備11を仮想的に構築し、設定されたプラントの各種運転状態をシミュレーション(模擬)して、模擬プラントデータs’(図2参照)を生成する模擬計算部20と、生成された模擬プラントデータs’を伝送する訓練ネットワーク24と、プラント訓練時に、監視ネットワーク18に接続されている緊急時対策所12及び緊急時制御室15の少なくとも一方を、訓練ネットワーク24に接続させる切替スイッチ25(25a、25b)と、を備えている。
なお、本実施形態は、特定事故対応設備11、緊急時対策所12及び緊急時制御室15を用いて緊急事態に対応する原子力プラント50に適用される。特定事故対応設備11、緊急時対策所12及び緊急時制御室15は、原子力プラント50の安全基準上で設置が定められているものであり、中央制御室51及び原子炉建屋52とは独立して設置される。
緊急事態とは、地震、津波等の自然災害を起因とする過酷事故(例えば、炉心や核燃料が重大な損傷を受けるに至る事故)、意図的な航空機衝突によって、原子炉建屋52内のプラント機器53が損傷、あるいは建屋内部の放射線量が高くなる等によって、中央制御室51からプラント機器53の制御が困難となる状態を意味する。
特定事故対応設備11は、原子炉建屋52で発生した緊急事態を収束するために設けられる事故収束用の設備である。特定事故対応設備11として、非常用の電源、緊急用のポンプ、放水ポンプが例示される。
特定事故対応設備11は、通常のプラント運転時には停止されており、原子炉建屋52内で緊急事態が発生した際に、緊急時制御室15により駆動・制御される。なお、図1では、特定事故対応設備11は原子炉建屋52の外部に設置されているが、原子炉建屋52の内部に設置される設備、機器も含まれる。
緊急時対策所12は、プラント内で緊急事態が発生した際に、配備された指揮者及び複数の運転員により事故収束方法の意思決定を行う場所である。なお、緊急時対策所12に配備される指揮者は、常時緊急時対策所12に駐在する必要は無く、地震、津波などの緊急事態を引き起こす事象が発生した場合に配備される。
緊急時対策所12は、監視ネットワーク18を介して伝送されるプラントデータsを受信する第1受信部13と、指揮者により決定された事故収束方法に基づく指令信号tを出力する指令出力部14と、を備えている。
緊急時制御室15は、プラント内で緊急事態が発生した際に、複数の運転員が配備されて、緊急時対策所12から出された指令信号tに対応する特定事故対応設備11の制御を実施する場所である。
緊急時制御室15は、監視ネットワーク18を介して伝送される指令信号tを受信する第2受信部16と、指令信号tに対応する特定事故対応設備11の制御信号uを出力する制御部17と、を備えている。
なお、図1では監視ネットワーク18を用いて緊急時対策所12と緊急時制御室15との間の信号伝送を行っているが、これらの拠点間を直接接続するネットワークを別途布設して信号伝送を行っても良い。
訓練設備19は、プラント訓練時に使用される設備であり、中央制御室51内の制御盤を模擬して構成された訓練用制御盤21と、プラント機器53及び特定事故対応設備11を仮想的に構築し、訓練時に運転員により設定されたプラントの各種運転状態のシミュレーションを行う模擬計算部20と、を備えている。
訓練システム10は、通常のプラント運転を監視して、建屋内で緊急事態が発生した際に事故収束の対応を実施するプラント監視時と、訓練設備19を用いてプラント訓練を実施するプラント訓練時との2つの動作に分けられる。各動作の切り替えは切替スイッチ25を用いて行われる。
切替スイッチ25は、緊急時対策所12及び緊急時制御室15に接続されるネットワークを切り替えるためのスイッチであり、通常のプラント監視時にはAB間を導通させて監視ネットワーク18に接続させ、プラントの訓練時にAC間を導通させて訓練ネットワーク24に接続させる。
ここで、通常のプラント監視時及びプラント訓練時のそれぞれにおける動作を具体的に説明する。
まず、プラント監視時の動作について説明する。
中央制御室51は、原子炉建屋52内に設けられた各種プラント機器53からプラント信号を入力する。そして、このプラント信号に基づいて制御信号をプラント機器53に出力して安定的なプラント制御を実施している。
監視ネットワーク18は、中央制御室51に接続されており、中央制御室51において入出力されるプラント信号、制御信号、プラント機器53に設置されるセンサの検出信号、警報信号等のプラント制御に係る様々なプラントデータsを伝送するネットワークである。プラントデータsは、監視ネットワーク18を介して緊急時対策所12に送信される。
緊急時対策所12の第1受信部13は、監視ネットワーク18を介して送信されたプラントデータsを受信する。
緊急時対策所12に配備された指揮者は、プラントデータsを監視して、プラント内で緊急事態が発生した際に、事故の大きさ、程度、種類に応じて事故収束方法を決定する。
そして、指令出力部14は、指揮者により決定された事故収束方法に基づく指令信号t(例えば、非常用電源のON/OFF、放水ポンプの作動開始など)を出力する。出力された指令信号tは、緊急時制御室15に送信される。
緊急時制御室15の第2受信部16は、監視ネットワーク18を介して送信された指令信号tを受信する。
制御部17は、指令信号tに対応する特定事故対応設備11の制御信号uを出力する。
なお、制御操作は、緊急事態が発生した際に緊急時制御室15に配備される運転員により実行される。そして、緊急時対策所12と緊急時制御室15とが連携し、特定事故対応設備11の制御を実行して、建屋内で発生した緊急事態の収束を行う。
次に、図2を用いて、プラント訓練時について説明する。
プラント訓練時では、切替スイッチ25はAB間からAC間の導通に切り替えられる。これにより、監視ネットワーク18に接続されている緊急時対策所12及び緊急時制御室15は訓練ネットワーク24に接続される。切替スイッチ25における監視ネットワーク18から訓練ネットワーク24への切り替えは、誤動作を避けるため運転員による手動操作により行われる。
なお、通常運転や定期試験などの訓練用制御盤21のみで訓練が実施可能な場合は、監視ネットワーク18から訓練ネットワーク24に切り替える必要は無い。
また、緊急時対策所12及び緊急時制御室15のそれぞれは、監視ネットワーク18を介して伝送されるプラントデータsを受信する補助受信部26(26a,26b)を備えている。補助受信部26を備えることで、プラント訓練時においてもプラントデータsが受信され、各拠点に配備されている指揮者や運転員によりプラントの運転状態がモニター可能となる。
訓練設備19の模擬計算部20は、原子力プラント50のプラント機器53及び特定事故対応設備11を仮想的に構築する。そして、模擬計算部20は、仮想的に構築されたこれらの機器を用いて、プラントの通常運転、定期試験、異常事態、緊急事態等の各種プラント状態のシミュレーションを実行して、プラント状態に応じた模擬プラントデータs’を生成する。なお、シミュレーションを実行するプラント状態は運転員により設定される。
訓練ネットワーク24は、模擬計算部20に接続されており、模擬計算部20で生成された模擬プラントデータs’を伝送するネットワークである。
緊急事態を除く、通常運転、定期試験等のプラント状態がシミュレーションされた場合、訓練対象者は訓練用制御盤21を用いて訓練を実施する。
具体的には、模擬計算部20で模擬プラントデータs’が生成されると、訓練用制御盤21の監視端末23には、指示・記録・警報等を表示される。これに対して訓練対象者は、訓練用制御盤21の操作端末22から運転操作を実行して、操作・制御信号を模擬計算部20に出力する。
そして、模擬計算部20は、訓練対象者の操作結果を反映したプラント状態のシミュレーションを実行し、再度生成した模擬プラントデータs’を訓練用制御盤21に出力して、監視端末23の指示・記録・警報等の情報を更新させる。このように、模擬計算部20によるシミュレーションと運転員による運転操作とを繰り返すことでプラント訓練が実施される。
続けて、模擬計算部20で緊急事態がシミュレーションされる場合について説明する。まず、模擬計算部20は、地震、津波等の自然災害を起因とする過酷事故、意図的な航空機衝突による緊急事態をシミュレーションして、この緊急事態に応じた模擬プラントデータs’を生成する。
緊急時対策所12の第1受信部13は、訓練ネットワーク24を介して模擬プラントデータs’を受信する。
緊急時対策所12に配備された訓練者は、模擬プラントデータs’を監視して、模擬計算部20でシミュレーションされた緊急事態の大きさ、程度、種類に応じて事故収束方法を決定する。指令出力部14は、指揮者により決定された事故収束方法に基づく模擬指令信号t’を出力する。出力された模擬指令信号t’は、緊急時制御室15に送信される。
緊急時制御室15の第2受信部16は、訓練ネットワーク24を介して送信された模擬指令信号t’を受信する。
制御部17は、模擬指令信号t’に対応する特定事故対応設備(模擬計算部20で仮想的に構築されたもの)の模擬制御信号u’を出力する。なお、制御操作は、緊急時制御室15に配備される訓練対象者により実行される。
そして、模擬計算部20は、訓練対象者の制御結果を反映したプラント状態のシミュレーションを実行し、生成した模擬プラントデータs’を、訓練ネットワーク24を介して緊急時対策所12に出力する。
緊急時対策所12及び緊急時制御室15に配備された訓練対象者は連携して、模擬指令、仮想上の特定事故対応設備11に対する模擬制御を繰り返して事故収束の訓練を行う。
図2は、緊急事態を訓練する場合の動作を示すフローチャートである(適宜、図1参照)。
運転員は、切替スイッチ25を用いて監視ネットワーク18から訓練ネットワーク24に切り替える(S10)。
模擬計算部20では、シミュレーションするプラント状態として緊急事態が運転員により設定される(S11)。
そして、模擬計算部20は、緊急事態に応じた模擬プラントデータs’を生成する(S12)。
緊急時対策所12の第1受信部13は、訓練ネットワーク24を介して模擬プラントデータs’を受信する。緊急時対策所12に配備された訓練者は、模擬計算部20でシミュレーションされた緊急事態の大きさ、程度、種類に応じて事故収束方法を決定する。
指令出力部14は、指揮者により決定された事故収束方法に基づく模擬指令信号t’を出力する(S13)。
そして、緊急時制御室15の第2受信部16は、訓練ネットワーク24を介して送信された模擬指令信号t’を受信する。
制御部17は、模擬指令信号t’に対応する特定事故対応設備(模擬計算部20で仮想的に構築されたもの)の模擬制御信号u’を出力する(S14)。
そして、模擬計算部20は、訓練対象者の制御結果を反映したプラント状態のシミュレーションを実行し、再度模擬プラントデータs’を生成する。
そして、模擬計算部20で模擬された緊急事態が収束するまで、模擬指令信号t’、模擬制御信号u’の出力を繰り返して訓練を実施する(S15:NO、S12〜S14)。
一方、緊急事態が収束した場合は、緊急事態のシミュレーションを終了する(S15:YES、S16)。
シミュレーションの終了後、運転員は、切替スイッチ25を用いて訓練ネットワーク24から監視ネットワーク18に切り替えて訓練を終了する(S17)。
このように、ネットワークの接続を切り替えて、緊急時対策所12及び緊急時制御室15を訓練設備19に接続させることにより、緊急時対策所12及び緊急時制御室15を連動させた臨場感の高いプラント訓練の実施が可能となり、運転員は緊急事態に対応する技術、知識、連携を高めることができる。
また、本実施形態は、既存の設備に対して、訓練ネットワーク24の布設及び切替スイッチ25の追加により実現できるため、プラントの大規模な設備変更を伴うことなく構成できる。
なお、プラント訓練時において、切替スイッチ25(25a、25b)は、緊急時対策所12及び緊急時制御室15を共に訓練ネットワーク24に接続させる必要は無く、中央制御室51からプラント機器53の制御が可能である場合を想定して、緊急時対策所12及び緊急時制御室15のいずれか一方のみを訓練ネットワーク24に接続させても良い。
これにより、訓練設備19と緊急時対策所12との間でのプラント訓練、あるいは訓練設備19と緊急時制御室15との間でのプラント訓練のように2つの拠点間のみでのプラント訓練を実施することも可能となる。
(第2実施形態)
図4は、原子力プラント50に適用される第2実施形態に係る訓練システム10の構成を示している。第1実施形態と対応する構成については同一の符号を付して、重複する動作については説明を省略する。なお、図4では、図1で示した補助受信部26は省略して記載している。
第2実施形態における訓練システム10が第1実施形態と異なる点は、緊急時対策所12が、緊急事態の起因となる事象が検出されたときに、訓練中止信号vを切替スイッチ25に出力する事象検出部27を備えており、切替スイッチ25が、プラント訓練時において事象検出部27から訓練中止信号vが出力されたときに、訓練ネットワーク24から監視ネットワーク18に接続を自動的に切り替える点にある。
事象検出部27は、地震、津波、意図的な航空機衝突等の外的事象、プラント機器53の故障、予期せぬ停止等の内的事象によりプラント内で発生する警告信号、あるいは警報信号を予め登録しておき、警告信号または警報信号の発生により緊急事態の起因となる事象の検出を行う。そして、事象検出部27は、切替スイッチ25a、25bに対して訓練中止信号vを切替スイッチ25に出力する。
切替スイッチ25は、プラント訓練時に、訓練中止信号vが緊急時対策所12の事象検出部27から出力された場合に、訓練ネットワーク24から監視ネットワーク18に自動的に接続を切り替える。これにより、訓練状態から監視状態に強制的に移行される。このとき、プラント訓練時であった緊急時対策所12及び緊急時制御室15は、緊急事態に対応するために初期の監視状態に自動的に変更される。
また、事象検出部27は、訓練中止信号vを中央制御室51、緊急時対策所12及び緊急時制御室15に出力して緊急事態発生を報知する。
このように、訓練システム10において、プラント訓練時に緊急事態の起因となる事象が発生した場合に、監視ネットワーク18に自動的に接続を切り替えて緊急事態への対応に移行させる。これにより、緊急時対策所12及び緊急時制御室15で訓練実施中の運転員による緊急事態への迅速な対応が可能となる。
(第3実施形態)
図5は、原子力プラント50に適用される第3実施形態に係る訓練システム10の構成を示している。第1実施形態と対応する構成については同一の符号を付して、重複する動作については説明を省略する。なお、図5では、図1で示した補助受信部26は省略して記載している。
第3実施形態における訓練システム10が第1実施形態と異なる点は、緊急時対策所12が、プラント監視時に監視ネットワーク18を介して伝送されるプラントデータsを記録するデータ記録部28と、プラント訓練時に、記録されたプラントデータsに基づき訓練ネットワーク24を介して伝送される模擬プラントデータs’の挙動を予測する訓練用シミュレータ29と、を備える点にある。
データ記録部28は、第1受信部13内に設けられて、プラント監視時において監視ネットワーク18を介して送信されるプラントデータsを記録する。プラントデータsは、通常のプラント運転時、緊急事態の発生時等のようにプラントの運転状態に応じてそれぞれを区別してデータ記録部28に記録される。
そして、訓練用シミュレータ29は、プラント訓練時において、記録されているプラントデータsを用いて訓練設備19から送信される模擬プラントデータs’の挙動の予測を行う。具体的には、緊急事態の発生時のプラントデータsを用いてプラント状態が悪化するまでの時間、データの推移等を予測する。
訓練用シミュレータ29により、実際のプラントデータsを用いて模擬プラントデータs’における挙動の予測が行われることで、緊急時対策所12において実際のプラント運転状態に近い環境下で、緊急時制御室15への指令を下す訓練を実施することができる。
また、データ記録部28は、プラント訓練時に、模擬プラントデータs’の挙動を記録させておき、訓練用シミュレータ29において、プラント監視時にプラントデータsの挙動を予測させる構成としても良い。これにより、過酷事故の進展予測及び手順選定等の緊急時の事故対応の支援機能としても活用可能となる。
以上述べた各実施形態の原子力プラントの訓練システムによれば、プラント訓練時に訓練用ネットワークを介して緊急時対策所及び緊急時制御室と訓練設備とを接続することにより、実機の緊急時対策所及び緊急時制御室を含めた臨場感の高いプラント訓練の実施が可能となる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…原子力プラントの訓練システム、11…特定事故対応設備、12…緊急時対策所、13…第1受信部、14…指令出力部、15…緊急時制御室、16…第2受信部、17…制御部、18…監視ネットワーク、19…訓練設備、20…模擬計算部、21…訓練用制御盤、22…操作端末、23…監視端末、24…訓練ネットワーク、25(25a,25b)…切替スイッチ、26(26a,26b)…補助受信部、27…事象検出部、28…データ記録部、29…訓練用シミュレータ、50…原子力プラント、51…中央制御室、52…原子炉建屋、53…プラント機器、s…プラントデータ、t…指令信号、u…制御信号、s’…模擬プラントデータ、t’…模擬指令信号、u’…模擬制御信号、v…訓練中止信号。

Claims (5)

  1. 特定事故対応設備、緊急時対策所及び緊急時制御室を用いてプラント内で発生した緊急事態に対応する原子力プラントにおける訓練システムであって、
    前記原子力プラントの中央制御室において入出力されるプラントデータを伝送する監視ネットワークと、
    前記原子力プラントに設けられたプラント機器及び前記特定事故対応設備を仮想的に構築し、設定された前記プラントの各種運転状態をシミュレーションして、模擬プラントデータを生成する模擬計算部と、
    生成された前記模擬プラントデータを伝送する訓練ネットワークと、
    前記プラントの訓練時に、前記監視ネットワークに接続されている前記緊急時対策所及び前記緊急時制御室の少なくとも一方を、前記訓練ネットワークに接続させる切替スイッチと、を備えることを特徴とする原子力プラントの訓練システム。
  2. 前記緊急時対策所は、プラントの訓練時に、前記模擬計算部において前記緊急事態がシミュレーションされた場合に、この緊急事態を収束させるための模擬指令信号を出力する指令出力部を有し、
    前記緊急時制御室は、前記指令出力部から出力された前記模擬指令信号に対応する、仮想的に構築された前記特定事故対応設備の模擬制御信号を出力する制御部を有することを特徴とする請求項1に記載の原子力プラントの訓練システム。
  3. 前記緊急時対策所及び前記緊急時制御室は、監視ネットワークを介して伝送されるプラントデータを常時受信する補助受信部をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の原子力プラントの訓練システム。
  4. 前記緊急時対策所は、前記緊急事態の起因となる事象が検出されたときに、訓練中止信号を前記切替スイッチに出力する事象検出部を有して、
    前記切替スイッチは、プラントの前記訓練において前記事象検出部から前記訓練中止信号が出力されたときに、前記訓練ネットワークから前記監視ネットワークに接続を自動的に切り替えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の原子力プラントの訓練システム。
  5. 前記緊急時対策所は、前記監視ネットワークを介して伝送される前記プラントデータを記録するデータ記録部と、
    プラントの前記訓練時に、記録された前記プラントデータを用いて前記訓練ネットワークを介して伝送される前記模擬プラントデータの挙動を予測する訓練用シミュレータと、を有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の原子力プラントの訓練システム。
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