JP6460899B2 - 半導体接合用接着剤 - Google Patents
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Description
フリップチップ実装においては、一般的に、基板上に半導体チップを接合した後、封止樹脂を注入する方法が用いられている。例えば、特許文献1には、25℃での静的粘度が50Pa・S未満、注入時の動的粘度が2Pa・Sの封止樹脂が記載されている。
しかしながら、これらの接着フィルムを用いて半導体を実装する方法では、接合時に電極間に気泡(ボイド)が発生することがあり、また、加熱により「電極接合」と「接着フィルムの硬化」とを同時に行うことから、精度の高い電極接合とボイドの抑制とを両立することは容易ではなかった。
TSV積層技術においては、一般的に、半導体ウエハ上の格子状に区切られた各接合部位に、接着フィルムを介して複数の貫通電極付き半導体チップ(TSVチップ)を多層積層したのち、格子状のダイシングラインに沿って半導体ウエハをダイシングすることで多層半導体チップ積層体が製造される。
また、大きさの揃った半導体チップを多層積層するため、半導体チップの周囲に接着フィルムがバリ状に突出すことが問題となっている。このようなバリ(縁部、端部)は、積層した半導体チップ間のいずれの箇所でも起こりうるもので、バリが長いとダイシング時にバリが剥がれ落ち、周辺を汚染して製品不良につながる。ダイシングラインの間隔を広くすればバリが長くてもダイシング時に剥がれ落ちることはないが、生産性の観点からは、ダイシングラインの間隔を狭くすることが望まれている。
例えば、特許文献3に記載された接着フィルムをTSV積層技術に適用することもできる。しかしながら、この接着フィルムは、半導体チップを多層積層する場合ではなく基板上に半導体チップを接合する場合に接着剤の側方へのはみ出しを抑制することを目的として設計されているため、TSV積層技術に適用すると、気泡(ボイド)が残存したり、接合信頼性を充分に高められなかったりするという問題があった。また、バリの長さを抑制するには充分ではなかった。
以下、本発明を詳述する。
上記熱硬化性樹脂は特に限定されず、例えば、付加重合、重縮合、重付加、付加縮合、開環重合等の反応により硬化する化合物が挙げられる。上記熱硬化性樹脂として、具体的には例えば、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリベンズイミダゾール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、キシレン樹脂、アルキル−ベンゼン樹脂、エポキシアクリレート樹脂、珪素樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。なかでも、エポキシ樹脂が好ましい。
上記熱硬化剤は特に限定されず、例えば、フェノール系硬化剤、チオール系硬化剤、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられる。なかでも、硬化速度、硬化物の物性等を調製しやすいことから、酸無水物系硬化剤が好ましく用いられる。これらの熱硬化剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱硬化剤の含有量が5重量部未満であると、半導体接合用接着剤の硬化物が硬く脆くなるため、接合信頼性が低下することがある。上記熱硬化剤の含有量が150重量部を超えても、半導体接合用接着剤の接合信頼性が低下することがある。
上記熱硬化剤の含有量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は140重量部である。
上記硬化促進剤の含有量が0.3重量部未満であると、得られる半導体接合用接着剤が充分に硬化しないことがある。上記硬化促進剤の含有量が10重量部を超えると、得られる半導体接合用接着剤において、未反応の硬化促進剤が接着界面に染み出すことにより、接続信頼性が低下することがある。
上記硬化促進剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は5重量部である。
上記加水分解性の金属酸化物(B)とは、加水分解により金属酸化物を形成する化合物を意味する。上記加水分解性の金属酸化物(B)は、液状の化合物であり、加水分解によりフィラー状物質の金属酸化物を形成する。
本発明の半導体接合用接着剤は、上記加水分解促進剤(A)と上記加水分解性の金属酸化物(B)とを含有することで、硬化時に加熱することにより、上記加水分解促進剤(A)が開環して水酸基を発生させ、発生した水酸基が上記加水分解性の金属酸化物(B)を加水分解することができる。加水分解された金属酸化物(B)は、フィラー状物質である金属酸化物を形成し、半導体接合用接着剤のチキソトロピー指数を高めることができる。本発明の半導体接合用接着剤は、上記加水分解促進剤(A)と上記加水分解性の金属酸化物(B)とを含有することにより、硬化前のチキソトロピー指数を低くした場合であっても、加熱により流動性を高めながら硬化させることができ、ボイドの発生を抑制しつつ、接合信頼性を向上させることができるとともに、半導体チップの周囲に突出するバリの量を少なくすることができる。また、本発明の半導体接合用接着剤は、半導体チップの周囲となじんで液滴が成長するように略半球状を形成しながら突出するため、長いバリの発生を抑制することができる。
上記ベンゾオキサジン化合物としては、ビスフェノールA型ベンゾオキサジン、ビスフェノールF型ベンゾオキサジン、ビスフェノールS型ベンゾオキサジン、ビフェニル型ベンゾオキサジン、ジフェニルエーテル型ベンゾオキサジン、ジシクロペンタジエン型ベンゾオキサジンが挙げられる。なかでも、エポキシ樹脂との相溶性という観点から、下記一般式(1)で表される化合物(ビスフェノールA型ベンゾオキサジン化合物)、下記一般式(2)で表される化合物(ビスフェノールF型ベンゾオキサジン化合物)、下記一般式(3)で表される化合物(ビスフェノールS型ベンゾオキサジン化合物)及び下記一般式(4)で表される化合物(ジアミノジフェニルメタン(DDM)型ベンゾオキサジン化合物)が好ましく、下記一般式(2)で表される化合物、下記一般式(4)で表される化合物が特に好ましい。
上記アセタール化合物としては、ポリオキシメチレン、ポリオキシエチレン、ポリオキシフェニレン(PPO)、ポリ−1,3−ジオキソラン等が挙げられる。
上記加水分解促進剤(A)の含有量が1重量部未満であると、加水分解性の金属酸化物(B)の加水分解が充分に進行せず、フィラー状物質の形成が不充分となり、ボイドの発生や接合信頼性の低下を充分に抑制できないことがある。上記加水分解促進剤(A)の含有量が40重量部を超えると、得られる半導体接合用接着剤において、未反応の加水分解促進剤(A)が接着界面に染み出すことにより、接続信頼性が低下することがある。
上記加水分解促進剤(A)の含有量は、より好ましい下限が5重量部、より好ましい上限が20重量部である。
上記有機チタネート化合物としては、Ti(OR)4、(RO)3Ti−O−Ti(OR)3で表されるダイマー等が挙げられる。
上記式中、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ビニル基、グリシジル基を表し、隣接する二つのR同士により環状構造が形成されたものであってもよい。
上記有機チタネート化合物のなかでも、Ti(OR)4又は(RO)3Ti−O−Ti(OR)3で表され、Rが炭素数3〜20のアルキル基である有機チタネート化合物が好ましい。
上記アルキル基の炭素数が3以上であると、半導体接合用接着剤を貯蔵安定性に優れたものとすることができる。上記アルキル基の炭素数が20以下であると、半導体接合用接着剤を硬化させる際に反応性を向上させることができる。
上記炭素数が3〜20のアルキル基としては、例えば、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。
上記Rが炭素数3〜20のアルキル基である有機チタネート化合物としては、テトライソプロピルチタネート、テトラノルマルブチルチタネート、テトラオクチルチタネート、ブチルチタネートダイマー等が挙げられ、なかでも、テトライソプロピルチタネート、ブチルチタネートダイマーが好ましい。
上記加水分解性の金属酸化物(B)の含有量が、上記好ましい下限以上、好ましい上限以下であると、半導体接合用接着剤をフィルム状にしやすくなり、また、半導体チップの接合信頼性をより向上させることができる。
上記加水分解性の金属酸化物(B)の含有量は、より好ましい下限が1重量部、更に好ましい下限が5重量部、より好ましい上限が15重量部、更に好ましい上限が10重量部である。
上記加水分解性基の当量が上記好ましい下限以上、好ましい上限以下であると、半導体接合用接着剤をフィルム状にしやすくなり、また、半導体チップの接合信頼性をより向上させることができる。
上記加水分解性基の当量は、より好ましい下限が5、より好ましい上限が10である。
上記無機フィラーを含有することにより、半導体接合用接着剤の硬化物の機械的強度及び耐熱性をより向上させることができ、また、接合信頼性をより向上させることができる。
上記希釈剤の含有量が1重量部未満であると、上記希釈剤を添加する硬化をほとんど得ることができないことがある。上記希釈剤の含有量が300重量部を超えると、半導体接合用接着剤の硬化物が硬く脆くなるため、接合信頼性が低下することがある。
上記希釈剤の含有量は、より好ましい下限が5重量部、より好ましい上限が200重量部である。
上記無機イオン交換体の含有量は特に限定されないが、本発明の半導体接合用接着剤中の好ましい下限が1重量%、好ましい上限が10重量%である。
また、本発明の半導体接合用接着剤は、離型フィルム上に塗工し、乾燥させることにより、半導体接合用接着フィルムとすることができる。
本発明の半導体接合用接着剤を用いて半導体ウエハ上に複数の貫通電極付き半導体チップを積層する方法は特に限定されないが、半導体ウエハ上の接合部位に本発明の半導体接合用接着剤を介して第1の貫通電極付き半導体チップを仮接着する工程(1)と、上記第1の貫通電極付き半導体チップ上に本発明の半導体接合用接着剤を介して第2の貫通電極付き半導体チップを仮接着する工程(2)と、必要に応じて上記工程(2)を繰り返す工程(3)と、得られた仮接着体を加熱して貫通電極の電極接合を行う工程(4)とを有する方法が好ましい。
本発明の半導体接合用接着剤を上記第1の貫通電極付き半導体チップに供給する方法は特に限定されず、例えば、本発明の半導体接合用接着剤を貫通電極付き半導体チップにラミネートする方法、本発明の半導体接合用接着剤を貫通電極付き半導体ウエハにラミネートした後、貫通電極付き半導体ウエハに個片化する方法等が挙げられる。
上記仮接着温度は特に限定されず、仮接着可能な温度で本発明の半導体接合用接着剤の硬化温度より低い温度を採用すればよく、本発明の半導体接合用接着剤の硬化温度との差の好ましい下限が10℃、好ましい上限が200℃であり、より好ましい下限は15℃、より好ましい上限は150℃である。上記仮接着温度は、具体的には、好ましくは40〜200℃程度、より好ましくは60〜180℃程度である。
上記仮接着時間は、好ましくは0.1〜60秒である。
これらの工程を行うことにより、上記半導体ウエハ上に仮接着された複数の貫通電極付き半導体チップに対してまとめて電極接合を行うことができ、1段ずつ貫通電極付き半導体チップを重ね順々に電極接合を行う場合と比較して、生産性を向上させることができる。
更に、上記半導体ウエハ上の複数の仮接着体に対してまとめて電極接合を行うことで、生産性を更に向上させることができる。
加熱条件を制御することより、良好に電極接合を行うことができる。また、加熱条件によっては本発明の半導体接合用接着剤を完全に硬化させて複数の貫通電極付き半導体チップを良好に接着することもできる。
上記押圧する際の圧力は特に限定されないが、1〜200Nが好ましい。また、電極1つ当たりの圧力は、0.0001〜1Nが好ましい。上記電極1つ当たりの圧力が0.0001N未満であると、電極同士が接触しないことがある。上記電極1つ当たりの圧力が1Nを超えると、電極がつぶれすぎて隣の電極と接触し、ショートすることがある。
必要に応じて電極接合後に本発明の半導体接合用接着剤を完全に硬化させればよく、電極接合と本発明の半導体接合用接着剤の硬化とを同時に行うために一挙に加熱する必要がないため、貫通電極付き半導体チップの厚み又は電極高さのばらつきに起因して均一に加熱できず歩留りが低下するという問題を防ぐことができる。
図1に、本発明の半導体接合用接着剤により半導体ウエハ上に複数の貫通電極付き半導体チップが積層されている状態の一例を示す断面模式図を示す。図1においては、本発明の半導体接合用接着剤1により半導体ウエハ3上に複数の貫通電極付き半導体チップ2が積層されている。
本発明の半導体接合用接着剤1を用いることにより、半導体チップの周囲に突出するバリ5の長さを抑制することができる。このため、格子状のダイシングラインに沿ってダイシングブレード4を用いて半導体ウエハ3をダイシングする際、バリが剥がれ落ちて周辺を汚染することを抑制することができる。また、バリ5の長さを抑制できるため、ダイシングラインの間隔を狭くすることができ、生産性を更に向上させることができる。
(1)半導体接合用接着フィルムの作製
表1に記載の組成に従って、下記に示す材料を、溶媒としてのメチルエチルケトン(MEK)に添加し、ホモディスパーを用いて撹拌混合することにより接着剤溶液を作製した。得られた接着剤溶液を、アプリケーターを用いて離型PETフィルム状に乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工し、乾燥させることにより、半導体接合用接着フィルムを作製した。使用時まで、得られた接着剤フィルムの表面を離型PETフィルム(保護フィルム)で保護した。
1.熱硬化性樹脂
ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(HP7200HH、DIC社製、常温で固体)
グリシジルアミン型エポキシ樹脂(EP−4088L、アデカ社製、常温で液体)
2.エポキシ基と反応可能な官能基を有する高分子化合物
フェノキシ樹脂(G−2050M、日油社製)
3.熱硬化剤及び硬化促進剤
酸無水物硬化剤(YH−306、三菱化学社製)
イミダゾール系硬化促進剤(2MAOK−PW、四国化成工業社製)
4.加水分解促進剤(A)
F−a型ベンゾオキサジン(一般式(2)で表される化合物、四国化成工業社製)
P−d型ベンゾオキサジン(一般式(4)で表される化合物、四国化成工業社製)
5.加水分解性の金属酸化物(B)
テトライソプロピルチタネート(オルガチックスTA−10、マツモトファインケミカル社製)
ブチルチタネートダイマー(オルガチックスTA−23、マツモトファインケミカル社製)
6.無機フィラー
球状シリカ(SE−1050−SPJ、アドマッテクス社製、平均粒子径0.3μm)
7.カップリング剤
シランカップリング剤(KBM−403、信越化学工業社製)
先端部がはんだからなる電極が50μmピッチでペリフェラル状に形成されたウエハ(WALTS−TEG MB50−0101JY、はんだ溶融点235℃、ウォルツ社製)を用意した。得られた半導体接合用接着フィルムの片面の保護フィルムを剥がし、真空ラミネーター(ATM−812M、タカトリ社製)を用いて、ステージ温度80℃、真空度100Paでウエハの電極が形成された面に接着フィルムを貼り合わせた。
接着フィルムの他面の離型PETフィルムを剥がし、露出した接着剤面に、研削用保護テープ(エレップホルダーBT3100P、日東電工社製)をラミネートした。次いで、研削装置(DFG8560、ディスコ社製)を用いて、厚みが100μmとなるまでウエハの裏面を研削した。ウエハの研削した面にダイシングテープを貼り付け、研削用保護テープを剥離した。その後、ダイシング装置(DFD651、ディスコ社製)を用いて、送り速度20mm/秒でウエハをダイシングして、厚みが30μmの接着剤層が付着した接着剤層付き半導体チップ(7.6mm×7.6mm)を得た。
Ni/Au電極を有する基板(WALTS−KIT MB50−0101JY、ウォルツ社製)を用意した。フリップチップボンダ(FC−3000、東レエンジニアリング社製)を用いて、ボンディングステージ温度100℃の条件下で、120℃接触で280℃まで2秒かけて昇温し、280℃、0.8MPaで2秒間荷重をかけ、得られた接着剤層付き半導体チップを基板上に熱圧着した。その後、常圧190℃オーブンで30分間保持することにより、接着フィルムを完全に硬化させて、半導体パッケージを得た。
実施例、比較例で得られた半導体接合用接着フィルム及び半導体パッケージについて以下の評価を行った。結果を表1に示した。なお、(3)半導体チップの周囲の突出するバリの長さの評価については、比較例4〜6の評価は行わなかった。
超音波探査映像装置(C−SAM D9500、日本バーンズ社製)を用いて半導体パッケージを観察し、ボイドの有無を評価した。
半導体チップの接着面積に対するボイド発生部分の面積が0.5%未満であった場合を「○」、半導体チップの接着面積に対するボイド発生部分の面積が0.5%以上1%未満であった場合を「△」、半導体チップの接着面積に対するボイド発生部分の面積が1%以上であった場合を「×」とした。なお、評価は、それぞれ5個の半導体パッケージを準備し、半導体チップの接着面積に対するボイド発生部分の面積が最も小さかった半導体パッケージについて行った。
半導体パッケージを85℃、60RH%の環境下に168時間放置して吸湿させた後、はんだリフロー炉(プレヒート150℃×100秒、リフロー[最高温度260℃])を4回通過させた。それぞれ20個の半導体パッケージについて、半導体チップの基板からの剥離が発生した半導体パッケージの個数を確認した。20個の半導体パッケージのうち、剥離が発生した半導体パッケージが0個であった場合を「◎」、1〜3個であった場合を「○」、4〜20個であった場合を「×」とした。
シリコンチップA1、A2、A3(厚みは50μmで、片面にφ20μm、高さ10μmのNi/Auめっきされたパッドが形成されており、もう一方の面にφ20μm、高さ10μmの銅電極が形成され、その上に厚み5μmのSn−3.5Agハンダ層が形成されているTSVチップ)と、シリコンチップB(片面にφ20μm、高さ10μmのNi/Auめっきされたパッドが形成されており、もう一方の面にはパッドや電極は形成されていないチップ)とを準備した。
シリコンチップA1、A2、A3のハンダ層を有する銅バンプが形成されている面に、接着フィルムを真空ラミネーター(ATM−812M、タカトリ社製)を用いてステージ温度80℃、真空度100Pa・sの条件下でラミネートし、その後、チップからはみ出した余分な接着フィルムをカッターで切断除去した。
フリップチップボンダ(FC3000S、東レエンジニアリング社製)を用いて、シリコンチップA1の接着フィルムが付着した面を、シリコンチップBに対してステージ温度60℃、ボンディングツール温度(仮接着温度)100℃で2秒間、20Nで仮接着させた。次に、シリコンチップA2の接着フィルムが付着した面を、同じ条件でシリコンチップA1の接着フィルムが付着していない面に対して仮接着させた。更に、シリコンチップA3の接着フィルムが付着した面を、同じ条件でシリコンチップA2の接着フィルムが付着していない面に対して仮接着させた。これにより、シリコンチップBのパッドが形成されている面側に接着フィルムを介してシリコンチップA1、A2、A3が3段積層された仮接着体を作製した。なお、この時点ではそれぞれのシリコンチップのハンダ層を有する銅電極はまだハンダ接合していない。
次いで、10個の仮接着体を大気圧下、以下の温度条件で加熱してそれぞれのシリコンチップのハンダ層を有する銅電極をハンダ接合した。なお、荷重は20Nで行った。その後、170℃で30分間加熱し、接着フィルムを完全に硬化させ、10個の半導体装置を得た。
(温度条件)
1.100℃で5秒間加熱
2.5秒間で100℃から280℃まで昇温
3.280℃で5秒間維持
4.5秒間で280℃から100℃まで降温
なお、バリの最大長さを測定する際には、バリが伸びている根元の半導体チップの端部から、バリが半導体チップの端部から一番離れている部分までの長さを測定した。
2 半導体チップ
3 半導体ウエハ
4 ダイシングブレード
5 バリ
Claims (5)
- 熱硬化性樹脂と、熱硬化剤及び/又は硬化促進剤と、熱により開環して水酸基を発生させる加水分解促進剤(A)と、加水分解性の金属酸化物(B)とを含有する半導体接合用接着剤。
- 加水分解促進剤(A)はベンゾオキサジン化合物又はアセタール化合物であることを特徴とする請求項1記載の半導体接合用接着剤。
- 金属酸化物(B)はチタネート化合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体接合用接着剤。
- チタネート化合物は有機チタネート化合物であることを特徴とする請求項3記載の半導体接合用接着剤。
- チタネート化合物は(RO)3Ti−O−Ti(OR)3で表わされるダイマーであることを特徴とする請求項3又は4記載の半導体接合用接着剤。
(上記式中、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アリール基、アラルキル基、ビニル基、グリシジル基を表し、隣接する二つのR同士により環状構造が形成されたものであってもよい。)
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