JP6460314B2 - 傘束ね具および傘ユニット - Google Patents

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Description

本発明は、傘布を中棒の周囲に巻き付けて束ねた状態を維持することが可能な傘束ね具および傘ユニットに関する。
濡れた傘は、下ろくろを上はじきから離脱させて下はじきに嵌合させた状態(以下、閉じた状態ともいう)では、傘布の表面が露出しているため、当該傘布の表面に付着した水滴が周囲の人や物に接触し、これらを濡らす虞がある。そこで傘を閉じた状態とした後に、傘布を折り畳んでコンパクトにしておく必要がある。
濡れた傘を畳む場合、一般的には、傘布の表面に設けられた止帯を操作し、傘布を中棒の周囲に折畳むように巻き付けて、束ねた状態にすることが一般的である。しかし止帯を操作する場合には、濡れた布地に手が触れてしまい不快であるという問題がある。
これに対し、傘とは別体に構成されるリング状の傘束ね具の発明が提案されている。
たとえば特許文献1には、傘を畳んだ際の当該傘の外周径より若干大きくなる径の内周円と外周円とを有する環状体である傘束ねリング(以下、従来技術1ともいう)が開示されている。特許文献1には、従来技術1として、内径寸法よりもリングの軸芯方向の寸法が小さい環状体が具体的に開示されている(特許文献1図3または図7参照)。
従来技術1は、傘に対し、傘の石突側より嵌め込まれ傘の手元側に移動され傘布の適宜な位置で止められることが特許文献1に説明されている。傘布の適宜な位置で止められた従来技術1の内周面には開こうとする傘の力がかかるため、その摩擦力で、従来技術1は、適宜な位置で止まった状態が維持される。即ち、従来技術1を傘に対し嵌め込むことで、傘の使用者は、傘布を直接に手で触ることなく束ねることが可能である。従来技術1によって束ねられた傘布は、単に閉じた状態であるときよりも、露出する表面積が減少する。
特開平9−37826号公報
しかしながら、止帯の操作または傘束ねリングの嵌め込みによって折り畳まれた傘布には、未だ表面に多くの水が付着しており、折り畳まれた傘が人や物に接触することによって当該人や当該物を濡らしてしまうという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものである。即ち、本発明は、傘布の表面に付着した水を掻き取ることが可能であり、折り畳まれた状態の傘の表面における水分量を従来よりも減少せしめることを可能とする傘束ね具、および当該傘束ね具と傘をと備える傘ユニットを提供する。
本発明の傘束ね具は、両端にそれぞれ第一開口と第二開口とを有する円筒形状のリング本体を有し、上記第一開口に傘を石突側から挿入させ上記傘の柄の方向に上記リング本体を上記傘に対し相対的に移動させることによって上記傘の傘布を束ねることが可能な傘束ね具であって、上記リング本体の内周面に、上記第一開口と上記第二開口との間の少なくとも一部を延在する突条部または溝条部が設けられており、上記第二開口側の端部領域に、上記リング本体の軸心側に突出するとともに周方向に亘る縁部を有し、上記縁部の内径が、上記第一開口の開口径よりも小さいことを特徴とする。
本発明の傘ユニットは、本発明の傘束ね具と、当該傘束ね具により束ねられる傘と、を備えることを特徴とする。
上記構成を備える本発明の傘束ね具は、傘布の表面に付着した水滴を掻き取るとともに、傘布を中棒の周囲に巻き付けて束ねることができる。そのため、本発明の傘束ね具により束ねられた傘は、傘布表面に付着した水滴で周囲の人や物を濡らすという従来の課題が顕著に改善される。
また本発明の傘ユニットは、上述する本発明の傘束ね具と傘を備え、当該傘により適した傘束ね具をセットにすることが可能であり、傘を使用する使用者に対し良好な使用感を与えることができる。
(a)は、第一実施形態にかかる傘束ね具の側面図であり、(b)は、(a)に示す傘束ね具の縦断面図であり、(c)は、第一実施形態にかかる傘束ね具の変形例の縦断面図である。 (a)は、図1(a)のII-II横断面図であり、(b)は、丸く囲んだ(a)の一部を示す部分拡大図である。 (a)から(c)は、第一実施形態の傘束ね具の変形例における突条部を拡大して示す部分拡大図である。 (a)は、第二実施形態にかかる傘束ね具の縦断面図であり、(b)は、(a)のIV-IV断面図であり、(c)は、丸く囲んだ(b)の一部を示す部分拡大図である。 (a)および(b)は、第一実施形態の傘束ね具の使用例を説明する説明図であり、(c)は、傘を変更した第一実施形態の傘束ね具の使用例を説明する説明図である。 (a)は、第四実施形態にかかる傘束ね具の縦断面図であり、(b)は、(a)のVI-VI横断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
本発明において、横断面とは、リング本体の軸心の延在方向に対し垂直に切断した断面をいい、縦断面とは、リング本体の軸心を通って長手方向に平行に切断した断面をいう。
また本発明において開口端部とは、開口端を含む軸心方向の所定の長さ領域を意味する。
本発明の説明において、傘または傘束ね具の回転方向に関し左回転方向または右回転方向という場合には、特段の断りがない場合には、第一開口を上面視したときの右回りの方向を右回転方向といい、左回りの方向を左回転方向という。
本発明の傘束ね具の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等を許容する。
<第一実施形態>
以下に、本発明の傘束ね具に関し、本発明の第一実施形態である傘束ね具100の構成について図1から図3、および図5を用いて説明する。
図1(a)は、第一実施形態にかかる傘束ね具100の側面図であり、図1(b)は、図1(a)に示す傘束ね具100の縦断面図であり、図1(c)は、傘束ね具100の変形例の縦断面図である。
図2(a)は、図1(a)のII-II横断面図であり、図2(b)は、丸く囲んだ図2(a)の一部を示す部分拡大図である。
図3(a)から図3(c)は、傘束ね具100の変形例における突条部50を拡大して示す部分拡大図である。
図5(a)および図5(b)は、傘束ね具100の使用例を説明する説明図であり、図5(c)は、傘110を変更した傘束ね具100の使用例を説明する説明図である。
尚、以下の説明において、傘110の構成に関しては適宜、図5(a)から図5(c)が参照される。
図1(a)、図1(b)または図5に示すとおり、本実施形態にかかる傘束ね具100は、両端にそれぞれ第一開口10と第二開口20とを有する円筒形状のリング本体30を有している。傘束ね具100は、第一開口10に傘110を石突116側から挿入させ傘110の柄120の方向にリング本体30を傘110に対し相対的に移動させることによって傘布118を束ねることが可能である。リング本体30の内周面40に、第一開口10と第二開口20との間の少なくとも一部を延在する突条部50が設けられている。
尚、本発明の傘束ね具は、突条部の代替として溝状部を有する態様、および突条部と溝条部とを共に有する態様を包含する。第一実施形態では、突条部50を有する態様について傘束ね具100を例に説明し、溝条部60を有する態様については第二実施形態かかる傘束ね具200を例に後述する。
傘束ね具100の使用態様の例は、図5(a)および図5(b)に示すとおりである。即ち、図5(a)に示すとおり、第一開口10(図1(a)、(b)参照)に傘110の石突116側を挿入し、傘110を傘束ね具100に対し相対的に周方向に回転させながら、リング本体30(図1(a)、(b)参照)を柄120に近づけるよう傘110と傘束ね具100を相対的に移動させる。このときの回転方向は、対応する傘の構成によるため、特に限定されないが、一般的な傘の態様を鑑みれば、上面視する第一開口10に対し、相対的に、傘束ね具100を左方向に回転させ、傘110を右方向に回転させるとよい。
このように傘束ね具100を傘110に対し相対的に回転させるとともに移動させることによって、傘布118が周方向に連続する複数の突条部50の対向面52(図2(a)、(b)参照)に連続的に当接し以下の効果が発生する。即ち、傘束ね具100の第一の効果は、傘布118が中棒122に巻かれるように綺麗に折り畳まれる「傘束ね効果」である。第二の効果は、突条部50に直接に当接する傘布118の表面に付着した水滴が突条部50によって掻き取られる「水滴掻き取り効果」である。
傘束ね具100は、傘110の柄120寄りの適宜の位置(たとえば、止帯114の手前付近)で止められる。これによって、図5(b)に示すとおり、束ねられた傘布118表面における水滴がないか、または少なく、かつ綺麗に束ねられた傘110が提供される。
傘110に装着された傘束ね具100の停止位置は、傘110の柄120寄りの適宜の位置であれば特に限定されない。
たとえば、止帯114を備える傘110に傘束ね具100を装着する場合、傘束ね具100の使用者は、傘束ね具100を傘110の柄120の方向に相対的に移動させ、止帯114が設けられた位置よりも石突116側で止めることができる。あるいは、使用者は、傘束ね具100を、径方向において止帯114と重なる位置で止めてもよいし、止帯114よりも柄120側で止めてもよい。
より具体的な例でいえば、傘布118に対する止帯114の取付端(図示省略)が傘布118のエッジ118aよりも根元118b側に位置している態様の傘110では、傘布118を中棒122に巻きつける際、止帯114を隣り合う傘布118間に収容可能である。上述のとおり収容された止帯114は、傘110に対し装着される傘束ね具100と直接の接触を避けることができ、傘110に対する傘束ね具100の移動を邪魔しない。そのため使用者は、径方向において止帯114と重なる位置、または止帯114よりも柄120側に寄った位置まで、傘束ね具100を、容易に移動させて止めることができる。所謂ビニール傘は、一般的に、上述する取付端を備える態様のものが多い。使用者は、傘束ね具100を上述する取付端を備える傘110に用いる場合、傘束ね具100を止帯114よりも柄120側まで移動させ傘布118の略全体をしっかりと巻き重ねることができる。
尚、図5(a)から(c)では、石突116を下側にし、柄120を上側にして傘110の対し傘束ね具100を装着する態様を示すが、これは傘束ね具100の使用態様を限定するものではない。たとえば、傘110を略水平にした状態、または、石突116を上側にするとともに柄120を下側にした状態(即ち、図5(a)から(c)とは逆に傘110を傾斜させた状態)で傘束ね具100を装着してもよい。突条部50によって掻き取られた水滴を自重によって落下させ易くするためには、たとえば、石突116を上側にするとともに柄120を下側にした状態で傘束ね具100を装着するとよい。
以下に傘束ね具100の詳細な構成について説明する。
リング本体30は、適度な厚みを有する円筒体であって、両端に第一開口10と第二開口20とを有する。外周面42と内周面40との厚みは、特に限定されず、リング本体30を構成する材料の硬度などにより適宜調整してよい。たとえば、射出成形により適当な樹脂材料でリング本体30を成形する場合には、上記厚みは、1mm以上5mm以下の範囲で設計することができるが、これに限定されない。
リング本体30を構成する材料は特に限定されず、たとえば、樹脂材料または金属材料など所望の形状に成形容易な材料を適宜選択して使用することができる。樹脂材料としては、たとえば塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等の合成樹脂を上記材料として用いることができる。また、金属材料としては、防錆加工の施された適宜の金属材料、または軽量でかつ耐錆性のあるステンレスなどを選択することができるが、これに限定されない。
本実施形態におけるリング本体30は、図1(b)に示すとおり、第一開口10側の開口端部12の内径が、開口方向の外側に向けて拡径している。
かかる構成により、第一開口10の開口端部内の空間体積を増大させることができる。これにより、傘110に対し、傘束ね具100を装着する際に傘布118の表面から除去される水滴が、第一開口10から外周面42側にあふれることを防止し、傘束ね具100を把持する手を濡らすことを回避することができる。またかかる構成により、傘束ね具100の際に、傘布118の表面に水滴の一部が撥ねて傘束ね具100を把持する手に付着することを防止することもできる。したがって、濡れた傘110を傘束ね具100により束ねる際に、使用者に手の濡れによる不快感を与えることがない。また傘束ね具100の使用者は、手袋を着用したままでも、当該手袋を濡らさずに傘110を折り畳めることができる。
尚、傘束ね具100の使用により傘布118の表面から除去された水滴は、一時的にリング本体30の内部に貯留される場合もあるが、自然に、あるいは傘110に軽い振動を与えることで、下方に落下させることができる。
傘110を折り畳む手(または手袋)を濡らすことを防止するという観点からは、図1(b)に示すとおり、第二開口20側の開口端部14の内径を、開口方向の外側に向けて拡径させることも好ましい。
図1(a)および図1(b)に示すとおり、リング本体30は、第一開口10側の開口端部12および第二開口20側の開口端部14の外径が、開口方向の外側に向けて拡径している。これによって、傘110に対し傘束ね具100を装着させる際の把持性および脱着の操作性が向上する。
ただし本実施形態の変形例は、上述する開口端部12および/または開口端部14が拡径していない形状であってもよい。たとえば、開口端部12および開口端部14がいずれも拡径せず、外径が第一開口10から第二開口20まで実質的に均一であってもよい。
図1(b)に示すリング本体30の軸心方向の寸法Aと、第一開口10の開口径11の長さ比は特に限定されないが、寸法Aが開口径11以上であることが好ましい。これによりリング本体30の軸心方向の長さが充分に確保され、リング本体30の内部において、傘布118の表面から除去された微小な径の水滴を、相対的に第一開口10から第二開口20の方向に寄せ集め互いに融合させて大きな径の水滴を形成可能である。降雨時に傘布118の表面に自然に付着した微小な径の水滴は、傘110に軽い振動を与えただけでは除去され難い。しかし、上述のとおり水滴の径を大きくすることによって、自重で、または軽い振動を与えられることにより、当該水滴が傘布118の表面を伝って効率よく落下し得る。
次に突条部50について説明する。
図1(b)、図2(a)、および図2(b)に示すとおり、本実施形態にかかる傘束ね具100は、突条部50を有している。本実施形態における突条部50は、内周面40に対して軸心910側に突出するとともに第一開口10と第二開口20との間の少なくとも一部に延在する筋状部である。
本実施形態における突条部50は、第一開口10の近傍から第二開口20の近傍まで連続して設けられている。突条部50の設けられた内周面40は、第一開口10側から第二開口20側まで内径が略均一である。
図2(a)および図2(b)に示すとおり、本実施形態における突条部50は、第一開口10(図1(a)、(b)参照)の上面視上、右回転方向(図2(a)(b)に示す矢印方向)に対向する対向面52と、右回転方向に指向する非対向面54と、を有する。内周面40に対する対向面52の角度56は、内周面40に対する非対向面54の角度58よりも小さい(図2(b)参照)。
換言すると、内周面40に対する対向面52の角度56は、内周面40に対する非対向面54の角度58よりも急峻である。本実施形態における突条部50の横断面において、突条部50の頂点から内周面40に対して引いた垂線を介して左右非対称である。
尚、ここでいう角度56は、内周面40と対向面52とがなす角度であって、リング本体30の外部側の角度を意味し、角度58は、内周面40と非対向面54とがなす角度であって、リング本体30の外部側の角度を意味する。
このように角度56を角度58よりも急峻とすることで、傘束ね具100は、上述する「傘束ね効果」および「水滴掻き取り効果」をより良好に発揮するとともに第三の効果である「水滴しごき効果」を顕著に発揮する。
即ち、内周面40に対する角度56を相対的に急峻にすることにより、対向面52と、傘布118および傘骨124と、の当接圧力が増大する。そのため、傘布118および傘骨124が突条部50の頂点を乗り越えて非対向面54側に移動するとき、隣り合う傘布118間に挟まれる水滴が、傘布の根元118bからエッジ118aに向けてしごきだされる「水滴しごき効果」が生ずる。
隣り合う傘布118間からしごき出された水滴は、しごき出される過程で、またはしごき出された後、他の水滴と融合し径の大きな水滴となる。また、上述する水滴掻き取り効果の発生により、傘布118の表面から突条部50によって直接に掻き取られた水滴と、上述するしごき出された水滴とが融合する場合もある。このようにして形成された大きな径の水滴は、自重で、または軽い振動を与えられることにより、傘布118の表面を伝って効率よく落下し得る。したがって、傘束ね具100に束ねられた傘110に保持される水分量を低減させることができる。そのため、束ねられた傘110から時間の経過とともに徐々に水が染み出て、あるいはしたたり、周囲の人や物を濡らすという問題が顕著に改善される。
図2(b)では、角度56が鈍角であって、かつ、角度58よりも急峻な例を示したが、角度56はこれに限定されない。
たとえば図3(a)または図3(b)に示すように、内周面40に対する対向面52の角度56を90度以下としてもよい。
図3(a)は、角度56が略90度である例を示しており、図3(b)は、角度56が略90度未満である例を示している。
角度56を90度以下とすることは、上述する「水滴しごき効果」の顕著な発生の誘因となる。
また突条部50の変形例として図3(c)に示すように、対向面52を凹状に湾曲させてもよい。
即ち、上述のとおり、傘束ね具100は、第一開口10の上面視上、突条部50が右回転方向に対向する対向面52を有している。
リング本体30の横断面にて観察される対向面52は、リング本体30の径方向の外向きの方向成分を有する法線920を含む。
換言すると、対向面52の法線920の基端Bとリング本体30の軸心910とを結ぶ基準線930において軸心910の側を上側とし、これと反対側を下側としたとき、突条部50は、下向きの方向成分を有する法線920を含む。
対向面52が、上述する下向きの方向成分を有する法線920を有することによっても、対向面52と、傘布118および傘骨124と、の接触圧力を大きくすることができる。そのためかかる構成を有する傘束ね具100は、上述する「水滴しごき効果」を良好に発揮する。
突条部50との当接による傘布118の傷みを回避または低減するとともに、高い「水滴掻き取り効果」を発揮させるという観点からは、図1(b)に示すとおり、突条部50を、リング本体30の軸心910(図2(a)参照)に略平行に延在させることが好ましい。
一方、リング本体30の内部における傘110の回転をスムーズにするという観点からは、図1(c)に示すとおり、突条部50を、第一開口10から第二開口20に向かって、第一開口10の上面視上、右回転方向に前進する方向に傾斜させてもよい。
たとえば、図1(c)に示すとおり、突条部50は、リング本体30の軸心方向を基準として、第一開口10側の端部と、第二開口20側の端部と、の位置のずれが、突条部50の幅寸法192未満の範囲となるよう傾斜していてもよい。突条部50の右回転方向への傾斜を上述の範囲にすることにより、傘110のスムーズな回転とともに充分な「水滴掻き取り効果」を発揮させることができる。
第一開口10側の端部と、第二開口20側の端部と、の位置のずれ量は、たとえば図1(c)に示すとおり、第一開口10側の端部の定点Cと、これに対応する第二開口20側の端部の定点Dと、の周方向における位置のずれ量を確認することにより明らかである。
突条部50の数は特に限定されないが、たとえば、傘110の傘骨124が8本、またはその前後である場合に、突条部50の数は、9本以上15本以下であることが好ましい。本実施形態では突条部50は傘骨124の数より多く、たとえば12本である。本実施形態における突条部50は、リング本体30の周方向に離散して設けられている。より具体的には、傘束ね具100は複数の突条部50がリング本体30の周方向に略等間隔で分散配置されている。
ただし、上述は本発明を限定するものではない。本発明において傘束ね具100における突条部50の数は8本以下であってもよい。あるいは傘100の傘骨124の数以下であってもよい。本実施形態の図示省略する変形例としては、たとえば、1本または複数の突条部50がリング本体30の周方向において一部領域に偏在して設けられていてもよい。使用者は、リング本体30に挿入した傘110を、リング本体30に対し相対的に周方向に回しつつ、突条部50が偏在する領域に意識的に傘110を当接させることによって、傘布118に付着した水を突条部50によって良好に掻き取ることが可能である。上記変形例のように突条部50が一部領域に偏在する態様では、リング本体30を弾性変形可能な樹脂材料で構成してもよい。使用者は、リング本体30の外周を把持して径方向に弾性変形させることによって、一部領域に偏在する突条部50に傘110を容易に当接させることができる。
次に縁部70について説明する。
本実施形態にかかる傘束ね具100は、第二開口20側の端部領域に、リング本体30の軸心910側に突出するとともに周方向に亘る縁部70を有している。本実施形態における縁部70の内径72(図1(b)、図2(a))は、第一開口10の開口径11よりも小さく構成されている。縁部70は、内周面40よりもリング本体30の軸心910側に突出している。本実施形態では、図2(a)に示すとおり、縁部70の周縁71よりも突条部50の頂点51がリング本体30の軸心910側に位置している。
本実施形態における縁部70は、突条部50の第二開口20側の終端部と第二開口20との間に設けられている。
縁部70を備える傘束ね具100は、第二開口20寄りに設けられた縁部70の内径72が、第一開口10側の開口径より小さい。即ち、傘110の送出側よりも挿入側の内径が大きい。そのため、傘束ね具100は、リング本体30に対し傘110が挿入され易く、かつ、傘布118同士が緊密に重ねられた状態で送出されるとともに、その状態が維持され得る。
縁部70の内径の寸法は、特に限定されず、対象となる傘110の外径等を勘案して適宜決定することができる。たとえば、具体的には、止帯114を有する一般的な傘を傘束ね具100で束ねることが予定される場合には、周方向に巻き回して傘110を束ねた状態の止帯114の内径よりも、縁部70の内径を小さくするとよい。これによって、傘束ね具100を用いずに止帯114で束ねた傘110の外径よりも、傘束ね具100を用いて束ねた傘110の外径を小さくすることができ以下の効果が発生する。即ち、かかる構成の傘束ね具100の使用によれば、従来よりも傘布118同士を緊密に重ねあわせた状態で束ねることができる。そのため、傘布118間に付着したままの水滴は、束ねられた傘布118間に封じ込められて外側に漏れ出難い。また束ねられた傘の外径が小さくなることにより、隣り合う傘布118の重なり合う面積が増大するため、束ねた状態の傘110における傘布118の露出する面積が低減する。したがって濡れた傘布118が人や物に接触する面積が低減される。さらに、傘110の外見をコンパクトにすることができ、束ねた状態の美観を向上させることができる。
本実施形態における傘束ね具100は、図2(a)に示すとおり、リング本体30の内周面40が、突条部50が設けられることによって凹凸形状をなしている。ここで凹凸形状の凹部の頂点を含む仮想円の直径66は、縁部70の内径72よりも大きい。
尚、本実施形態における上記仮想円は、内周面40に沿っているため図2(a)において仮想円の図示を省略している。
かかる構成によれば、リング本体30の中間部では、傘布118と突条部50とが良好に接触するよう傘110を径方向の外向きに僅かに緩みをもたせることができる。加えて、縁部70を傘110が通過することによって、径方向の内向きに傘布118および傘骨124を集約することができる。これによって、傘束ね具100は、当該中間部を通過する際に、傘布118が中棒122を軸として一方方向に巻き束ねられるとともに表面に付着した水滴を掻き取られ、次いで縁部70を通過することで、外径が縮小化された状態で束ねられる。
ところで、傘束ね具100は、傘110を束ねるために使用されているときは、傘110の外周に嵌合し、傘110に付帯した状態が維持される。一方、未使用時(通常は、傘110を開いて使用しているときなど)は、いずれかに保管しておく必要がある。そこで、傘束ね具100の紛失を防止するために、傘束ね具100は、以下の態様をさらに有することが好ましい。
即ち、本実施形態にかかる傘束ね具100は、図1(a)に示すとおり、リング本体30の外周面42に、外周面42より突出する鉤部80が設けられている。
これに対し、傘の任意の部分(例えば柄120)に図5(a)から図5(c)に示すとおり、鉤部80を引っ掛けるための引掛け部材(固定バンド82)を設けておく。傘束ね具100の未使用時には、当該部材引掛け部材(固定バンド82)に鉤部80をひっかけて保管しておくとよい。引掛け部材としては、例えば柄120に巻き付けた固定バンド82などを挙げることができるが、これに限定されない。
このように傘110の任意の箇所に保管された傘束ね具100は、外部から視認され易い。雨の日は、視界が不良となるため、リング本体30の外周面に、蛍光テープ、蛍光塗料、夜光テープ、または夜光塗料などを付与しておくと、雨の日の安全性向上を図ることができる。ただしこれは、リング本体30の外周のデザイン性を限定するものではなく、蛍光または夜光とは関連しない着色やデザインをリング本体30の外周に施してもよい。
また傘束ね具100の紛失防止の観点からは、図1(a)に示すとおり、リング本体30の外周面42と内周面40とを貫通するストラップ挿入用孔90が設けられてもよい。
ストラップ挿入用孔90にストラップ92を通し、任意の箇所に不使用時の傘束ね具を吊り下げるができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態である傘束ね具200について、図4を用いて説明する。図4(a)は、第二実施形態にかかる傘束ね具200の縦断面図であり、図4(b)は、図4(a)のIV-IV断面図であり、図4(c)は、丸く囲んだ図4(b)の一部を示す部分拡大図である。
図4(a)に示すとおり、第二実施形態にかかる傘束ね具200は、リング本体30の内周面40に、第一開口10と第二開口20との間の少なくとも一部を延在する溝条部60が設けられている。傘束ね具100における突条部50に替えて溝条部60を備えること以外は、傘束ね具100と同様に構成されている。そのため傘束ね具200に関し、傘束ね具100と同様の構成については、適宜説明を省略する。
溝条部60は、内周面40に対し凹状であって第一開口10と第二開口20との間の少なくとも一部に形成された筋状部である。傘布118が溝条部60の対向面52に当接することによって、突条部50の対向面52に当接した場合と同様の作用効果が発揮されるため、傘束ね具200においても、傘束ね具100と同様に、「傘束ね効果」および「水滴掻き取り効果」が発揮される。
本実施形態にかかる傘束ね具200は、溝条部60が、第一開口10の上面視上、右回転方向(図4(c)における矢印方向)に対向する対向面52と、右回転方向に指向する非対向面54と、を有している。内周面40に対する対向面52の角度56が、内周面40に対する非対向面54の角度58よりも小さい。
尚、ここでいう角度56は、内周面40と対向面52とがなす角度であって、リング本体30の内部側の角度を意味し、角度58は、内周面40と非対向面54とがなす角度であって、リング本体30の内部側の角度を意味する。
本実施形態にかかる傘束ね具200においても、このように角度56を角度58よりも急峻とすることで、傘束ね具100は、第一実施形態にかかる傘束ね具100と同様に、「傘束ね効果」および「水滴掻き取り効果」をより良好に発揮するとともに第三の効果である「水滴しごき効果」を顕著に発揮する。
上述する「水滴しごき効果」をより良好に得るという観点から、内周面40に対する対向面52の角度56は、90度以下とすることが好ましい。図4(c)には、具体的には角度56が略90度である例を示した。
上述するとおり本実施形態における溝条部60は、第一開口10の上面視上、右回転方向に対向する対向面52を有している。図示省略するが、本実施形態における溝条部60は、リング本体30の横断面にて観察される対向面52の法線が、リング本体30の径方向の外向きの方向成分を有する法線を含んでいてもよい。
換言すると、図示省略する本実施形態の変形例として、対向面52の法線の基端とリング本体30の軸心910とを結ぶ基準線において軸心910の側を上側とし、これと反対側を下側としたとき、溝条部60は、下向きの方向成分を有する法線を含んでいてもよい。
溝条部60における対向面52に、下向きの方向成分を含む法線を有する面が含まれることによる効果は、傘束ね具100において説明する法線920の効果と同様であるため、ここでは説明を省略する。
傘束ね具200は、傘束ね具100と同様に、縁部70を有している。縁部70の詳細は、適宜傘束ね具100における説明を参照することができるため、ここでは説明を適宜省略する。
図4(c)に示すとおり、本実施形態にかかる傘束ね具200において、リング本体30の内周面40は、溝条部60が設けられることによって凹凸形状をなしている。かかる凹凸形状の凹部の頂点62を含む仮想円64の直径66が、縁部70の内径72よりも大きい。
図4(a)に示すとおり、本実施形態における溝条部60は、リング本体30の軸心910(図4(b)参照)に略平行に延在している。かかる溝条部60によれば、溝条部60が、第一開口10の上面視上、第一開口10から第二開口20に向かって右回転方向に対し後退する方向に傾斜する場合に比べて、溝条部60との当接による傘布118の傷みを回避または低減することができる。
図示省略する本実施形態の変形例として、溝条部60は、第一開口10の上面視上、第一開口10から第二開口20に向かって、右回転方向に前進する方向に傾斜していてもよい。これによりリング本体30の内部における傘110の回転をスムーズにすることができる。
上記傾斜の角度は特に限定されないが、たとえば、溝条部60は、リング本体30の軸心方向を基準として、第一開口10側の端部と、第二開口20側の端部と、の位置のずれが、溝条部60の幅寸法未満の範囲で傾斜していることが好ましい。溝条部60の右回転方向への傾斜を上述の範囲にすることにより、傘110のスムーズな回転とともに充分な「水滴掻き取り効果」を発揮させることができる。
<第三実施形態>
次に本発明の傘ユニットに関し、第三実施態様である傘ユニット300を例に図5(a)から図5(c)を用いて説明する。
傘ユニット300は、第一実施形態として説明した傘束ね具100と、傘束ね具100により束ねられる傘110と、を備える。
傘ユニット300は、傘110を束ねることができる範囲で、適宜、傘束ね具100に替えて本発明の他の態様の傘束ね具に替えることができる。傘ユニット300は、傘束ね具100と傘110とを、少なくとも有する構成物である。
傘ユニット300における傘束ね具100は、これと組み合わされる傘110の構造やデザインを考慮して最適な設計することができるため、使用者により良好な使用感を提供することができる。
たとえば、傘ユニット300において、傘布118を束ねる手段が予め傘束ね具100であることが決定されている場合には、図5(c)に示す傘111のように、止帯114を省略してもよい。止帯114が省略された傘111に対し、傘束ね具100を傘布118の端部付近まで移動させることができる。
本実施形態における傘ユニット300における傘束ね具100のリング本体30に設けられる突条部50の数は、傘110の傘骨124の本数を超えて傘骨124の本数の2倍未満である。
たとえば、傘110の傘骨124は、8本、またはその前後とすることができる。これに対して、傘束ね具100における突条部50の数は、9本以上15本以下であることが好ましい。傘束ね具100は、具体的には突条部50が12本の例を図示している。
傘骨124の本数に対し突条部50の数を多くすることにより、リング本体30の内部において周方向に回転する傘110の傘布118と、対向面52との接触を確実にすることができる。
また、傘骨124の本数の2倍未満の突条部50を設けることにより、内周面40の内周方向に適度の幅寸法の突条部50を形成することができる。
同様の趣旨から、傘束ね具100に替えて傘束ね具200を用いる場合には、傘束ね具200における溝条部60の数は、傘110の傘骨124の本数を超えて傘骨124の本数の2倍未満とするとよい。
傘ユニット300において、リング本体30の内径は特に限定されないが、傘束ね具100により束ねられる傘110の寸法との関係を勘案して決定してもよい。たとえばサイズxcmの傘110に対し、リング本体30の内径をycmは、下記式(1)により得られたzの±0.5cmの範囲(即ち、z−0.5≦y≦z+0.5)において決定することができる。
(数1) z=(1/20)x+1 (1)
具体的にはたとえば、40cmのサイズの傘110に対しては、リング本体30の内径yは、2.5cm以上3.5cm以下の範囲、より好ましくは2.5cmを超えて3.5cm未満の範囲から決定することができる。即ち上記内径yは、(z−0.5)cm以上(z+0.5)cm以下、好ましくは、(z−0.5)cmを超えて(z+0.5)cm未満である。尚、傘110のサイズとは、傘110の親骨(傘骨124)の長さを意味する。以上のように傘110のサイズxに対しリング本体30の内径yが好ましい範囲から選択された寸法である場合には、突条部50は、内周面40に対する対向面52の角度が、内周面40に対する非対向面54の角度よりも急峻でなくても充分に本発明の所期の目的を達成可能である。
<第四実施形態>
次に、本発明の第四実施形態である傘束ね具400について、図6を用いて説明する。図6(a)は、第四実施形態にかかる傘束ね具400の縦断面図であり、図6(b)は、図6(a)のVI-VI横断面図である。
本実施形態にかかる傘束ね具400は、第二開口20側の端部領域に、リング本体30の軸心910(図6(b))側に突出するとともに周方向に亘る縁部70を有している。本実施形態における縁部70の内径72(図6(b))は、第一開口10の開口径11よりも小さく構成されている。縁部70は、内周面40よりもリング本体30の軸心側に突出している。本実施形態では、図6(b)に示すとおり、縁部70の周縁71と突条部50の頂点51とがリング本体30の軸心910に対し略等しい距離に位置している。
図6(a)に示すとおり、本実施形態における突条部50の第二開口20側の端部は、縁部70まで延在し、縁部70と連結している。換言すると、縁部70は、複数の突条部50の第二開口20側の端部を連係するよう周方向に連続している。
傘束ね具400は、縁部70から第一開口10に向けて、内径が同一または拡張している。そのため、傘束ね具400は、雄型と雌型とからなる一対の射出成形用型枠を用い、一材一体成形することが容易であり、製造上の有利性を備える。
図示する傘束ね具400は、開口端部14の外側面および内側面のいずれもが、開口方向に向かって拡径しており、リング本体30の内側の水がリング本体30を把持する使用者の手を濡らし難い構造となっている。縁部70と開口端部14の位置側面との間には開口方向に向かって段差が設けられている。上記段差として、図6(a)では、一例としてリング本体30の内径が不連続に変化してなる段差を図示しているが、当該段差はリング本体30の内径が連続的に変化することによってなる段差であってもよい。
図示省略するが、傘束ね具400の変形例として、開口端部14の内側面を開口方向に傾斜させず、突条部50および縁部70と同高さで開口端部14の内側面を延在させてもよい。即ち、変形例では、図6(b)に示す内径72と、開口端部14の内側面における直径を略同等とさせてもよい。かかる場合には、縁部70と開口端部14の内側面との間には、段差を有しない。上記変形例では、樹脂材料を用いる射出成形により、開口端部14から開口端部12に向かって内部構造を規定する型枠を引抜くことが容易である。したがって上記変形例は、一体成形することができ、製造上の有利性を有する。
以上に本発明の実施形態およびその使用例について説明した。本発明は上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様を含む。また本発明の使用方法も、適宜、変更することができる。また各実施例において説明した構成は適宜他の実施態様に適用させることができる。
本発明の傘束ね具は、傘に対し着脱操作が簡易であるため、子供から高齢者まで容易に使用することができる。本発明の傘束ね具は、市販の傘に広く対応することが可能であるため、家庭において既に保有する傘のサイズを選ばずに使用することができる。本発明の傘束ね具の内径を、子供用傘に適応するサイズ、および大人用傘に適応するサイズ等の異なるサイズで設計仕分けてもよい。
上述するとおり、本発明の傘束ね具は、突条部または溝条部の存在により、傘布に付着した水滴の多くを除去することが可能であり、本発明の傘束ね具により束ねられた傘は、周囲の人や物に接触して、これらを濡らすという問題が顕著に改善されている。そのため、たとえば、電車または自動車などの交通手段に乗車する前、または店舗に入店する前等に、濡れた傘を本発明の傘束ね具により束ねることによって、濡れた傘に人や物が接触する不快感を周囲の人に与える虞を顕著に低減する。
上記傘束ね具の産業上の利用性は、本発明の傘ユニットにおいても同様に発揮される。加えて本発明の傘ユニットは、予め傘と、これに適した傘束ね具との組み合わせから構成することができる。そのため、さらに良好な使用性を発揮させることが可能であるとともに、デザイン性を挙げることもできる。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)両端にそれぞれ第一開口と第二開口とを有する円筒形状のリング本体を有し、前記第一開口に傘を石突側から挿入させ前記傘の柄の方向に前記リング本体を前記傘に対し相対的に移動させることによって前記傘の傘布を束ねることが可能な傘束ね具であって、
前記リング本体の内周面に、前記第一開口と前記第二開口との間の少なくとも一部を延在する突条部または溝条部が設けられていることを特徴とする傘束ね具。
(2)前記突条部または前記溝条部は、前記第一開口の上面視上、右回転方向に対向する対向面と、前記右回転方向に指向する非対向面と、を有し、
前記内周面に対する前記対向面の角度が、前記内周面に対する前記非対向面の角度よりも小さい上記(1)に記載の傘束ね具。
(3)前記内周面に対する前記対向面の角度が90度以下である上記(2)に記載の傘束ね具。
(4)前記突条部または前記溝条部は、前記第一開口の上面視上、右回転方向に対向する対向面を有し、
前記リング本体の横断面にて観察される前記対向面は、前記リング本体の径方向の外向きの方向成分を有する法線を含む上記(1)から(3)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(5)前記第一開口側の開口端部の内径が、開口方向の外側に向けて拡径している上記(1)から(4)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(6)前記第二開口側の端部領域に、前記リング本体の軸心側に突出するとともに周方向に亘る縁部を有し、
前記縁部の内径が、前記第一開口の開口径よりも小さい上記(1)から(5)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(7)前記リング本体の前記内周面は、前記突条部または前記溝条部が設けられることによって凹凸形状をなしており、
前記凹凸形状の凹部の頂点を含む仮想円の直径が、前記縁部の内径よりも大きい上記(6)に記載の傘束ね具。
(8)前記第二開口側の開口端部の内径が、開口方向の外側に向けて拡径している上記(1)から(7)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(9)前記第一開口側および前記第二開口側の開口端部の外径が、開口方向の外側に向けて拡径している上記(1)から(8)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(10)前記リング本体の軸心方向の寸法が、前記第一開口の開口径以上である上記(1)から(9)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(11)前記リング本体の外周面に、前記外周面より突出する鉤部を有する上記(1)から(10)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(12)前記リング本体の外周面と内周面とを貫通するストラップ挿通用孔が設けられている上記(1)から(11)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(13)前記突条部または前記溝条部は、前記リング本体の軸心に略平行に延在している上記(1)から(12)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(14)前記突条部または前記溝条部は、前記第一開口から前記第二開口に向かって、前記第一開口の上面視上、右回転方向に前進する方向に傾斜している上記(1)から(12)のいずれか一項に記載の傘束ね具。
(15)前記突条部または前記溝条部は、前記リング本体の軸心方向を基準として、前記第一開口側の端部と、前記第二開口側の端部と、の位置のずれが、前記突条部または前記溝条部の幅寸法未満の範囲で傾斜している上記(14)に記載の傘束ね具。
(16)上記(1)から(15)のいずれか一項に記載の傘束ね具と、
前記傘束ね具により束ねられる傘と、を備えることを特徴とする傘ユニット。
(17)前記傘束ね具の前記リング本体に設けられる前記突条部または前記溝条部の数は、前記傘の傘骨の本数を超えて前記傘骨の本数の2倍未満である上記(16)に記載の傘ユニット。
10・・・第一開口
11・・・開口径
12、14・・・開口端部
20・・・第二開口
30・・・リング本体
40・・・内周面
42・・・外周面
50・・・突条部
51・・・頂点
52・・・対向面
54・・・非対向面
56、58・・・角度
60・・・溝条部
62・・・頂点
64・・・仮想円
66・・・直径
70・・・縁部
71・・・周縁
72・・・内径
80・・・鉤部
82・・・固定バンド
90・・・ストラップ挿入用孔
92・・・ストラップ
100、200、400・・・傘束ね具
110、111・・・傘
114・・・止帯
116・・・石突
118・・・傘布
118a・・・エッジ
118b・・・根元
120・・・柄
122・・・中棒
124・・・傘骨
192・・・幅寸法
300・・・傘ユニット
910・・・軸心
920・・・法線
930・・・基準線
A・・・寸法
B・・・基端
C、D・・・定点

Claims (10)

  1. 両端にそれぞれ第一開口と第二開口とを有する円筒形状のリング本体を有し、前記第一開口に傘を石突側から挿入させ前記傘の柄の方向に前記リング本体を前記傘に対し相対的に移動させることによって前記傘の傘布を束ねることが可能な傘束ね具であって、
    前記リング本体の内周面に、前記第一開口と前記第二開口との間の少なくとも一部を延在する突条部または溝条部が設けられており、
    前記第二開口側の端部領域に、前記リング本体の軸心側に突出するとともに周方向に亘る縁部を有し、
    前記縁部の内径が、前記第一開口の開口径よりも小さいことを特徴とする傘束ね具。
  2. 前記突条部または前記溝条部は、前記第一開口の上面視上、右回転方向に対向する対向面と、前記右回転方向に指向する非対向面と、を有し、
    前記内周面に対する前記対向面の角度が、前記内周面に対する前記非対向面の角度よりも小さい請求項1に記載の傘束ね具。
  3. 前記内周面に対する前記対向面の角度が90度以下である請求項2に記載の傘束ね具。
  4. 前記突条部または前記溝条部は、前記第一開口の上面視上、右回転方向に対向する対向面を有し、
    前記リング本体の横断面にて観察される前記対向面は、前記リング本体の径方向の外向きの方向成分を有する法線を含む請求項1から3のいずれか一項に記載の傘束ね具。
  5. 前記第一開口側の開口端部の内径が、開口方向の外側に向けて拡径している請求項1から4のいずれか一項に記載の傘束ね具。
  6. 前記リング本体の前記内周面は、前記突条部または前記溝条部が設けられることによって凹凸形状をなしており、
    前記凹凸形状の凹部の頂点を含む仮想円の直径が、前記縁部の内径よりも大きい請求項1から5のいずれか一項に記載の傘束ね具。
  7. 前記突条部または前記溝条部は、前記第一開口から前記第二開口に向かって、前記第一開口の上面視上、右回転方向に前進する方向に傾斜している請求項1からのいずれか一項に記載の傘束ね具。
  8. 前記突条部または前記溝条部は、前記リング本体の軸心方向を基準として、前記第一開口側の端部と、前記第二開口側の端部と、の位置のずれが、前記突条部または前記溝条部の幅寸法未満の範囲で傾斜している請求項に記載の傘束ね具。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載の傘束ね具と、
    前記傘束ね具により束ねられる傘と、を備えることを特徴とする傘ユニット。
  10. 前記傘束ね具の前記リング本体に設けられる前記突条部または前記溝条部の数は、前記傘の傘骨の本数を超えて前記傘骨の本数の2倍未満である請求項に記載の傘ユニット。
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