JP6459668B2 - リテーナ及び車両用シートスライド装置 - Google Patents

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本発明は、リテーナ及び車両用シートスライド装置に関するものである。
通常、車両用のシートスライド装置を構成するロアレールとアッパレールとの間には、リテーナに保持された複数のボールが介在されている。そして、これらのボールが転動することにより、そのロアレールの延伸方向に沿ったアッパレールの相対移動を円滑化する構成になっている。
例えば、特許文献1に記載のリテーナは、ロアレールの延伸方向に沿ったアッパレールの相対移動方向に挟み込む態様でボールを保持する。また、そのボール保持部(装着部)は、当該ボール保持部に保持されたボールの一部が内側に配置される略円形状の凹部を備えている。そして、これにより、そのボール保持部からボールが脱落しないように構成されている。
特開2005−119389号公報
しかしながら、ロアレールとアッパレールとの間に形成される隙間の大きさには、その製造及び組付誤差等に起因したバラツキが存在する。即ち、これらのロアレール及びアッパレールに当接するボールの位置が本来の介在位置からずれることで、そのボールを保持するリテーナの負荷が増大することになる。その結果、例えば、上記のような従来技術のリテーナでは、そのボールが転動する際の抵抗力(摩擦力)が増大することによって、シートスライド操作の円滑さが損なわれる可能性がある。そして、これを回避すべく、予め大きなクリアランスを設定した場合には、そのリテーナがガタつくことにより接触音や振動が発生するおそれがあることから、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、より好適な保持状態でロアレールとアッパレールとの間にボールを介在させることのできるリテーナ及びこれを備えた車両用シートスライド装置を提供することにある。
上記課題を解決するリテーナは、ロアレールの延伸方向に沿ったアッパレールの相対移動方向にボールを挟み込む一対の保持壁を備え、前記各保持壁は、該各保持壁間に保持された前記ボールの一部が内側に収容される凹部を備えるとともに、前記凹部は、前記ボールに当接する前記ロアレールの内壁面に沿って延設された長孔形状であることが好ましい。
上記構成によれば、ロアレールの延伸方向に対して略直交する各保持壁上において、そのロアレールの内壁面に沿って延設された凹部の延伸方向におけるボールの相対移動が許容される。そして、これにより、ロアレールとアッパレールとの間に形成される隙間のバラツキを吸収することができる。
即ち、このようなバラツキを要因として、ロアレール及びアッパレールに当接するボールの位置が本来の介在位置からずれた場合であっても、そのボールが転動する際の抵抗力(摩擦力)を小さく抑えることができる。そして、これにより、シートスライド装置の円滑な動作を担保することができる。更に、そのロアレールとアッパレールとの間の隙間にリテーナを挿入する作業が容易になる。そして、これにより、作業効率を向上させることができる。
また、ロアレール及びアッパレールに対するボールの当接点間を結ぶ方向については、その凹部の内側におけるボールの相対移動を規制することができる。そして、これにより、そのロアレールとアッパレールとの間の隙間に挿入されたリテーナのガタつきを抑えることができる。その結果、例えば、悪路走行時や発進及び制動時等、そのリテーナのガタつきを要因とした接触音や振動の発生を抑えて質感の向上を図ることができる。
上記課題を解決するリテーナは、前記ボールは、前記ロアレールの横壁部と縦壁部とを接続する湾曲したコーナー部において前記内壁面に当接するものであって、前記凹部は、前記コーナー部の湾曲形状に沿うように湾曲して延設されることが好ましい。
即ち、湾曲したコーナー部においてロアレールの内壁面に各ボールが当接する構成では、そのロアレール及びアッパレールに当接するボールが本来の介在位置からずれることにより生ずる負荷の増大がより顕著なものになる。しかしながら、上記構成によれば、効果的に、そのボールが本来の介在位置からずれることにより生ずる負荷の増大を抑えることができる。そして、これにより、そのシートスライド装置の円滑な動作を担保することができる。
上記課題を解決するリテーナは、前記凹部は、前記ロアレールと前記ボールとが当接する第1の当接点と前記アッパレールと前記ボールとが当接する第2の当接点とを結ぶ直線に対して直交する直線に沿って延設されることが好ましい。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、上記何れかのリテーナを備えることが好ましい。
上記構成によれば、より好適な保持状態でロアレールとアッパレールとの間にボールを介在させることができる。そして、これにより、その円滑なスライド動作を担保することができる。
本発明によれば、より好適な保持状態でロアレールとアッパレールとの間にボールを介在させることができる。
シートスライド装置を備えた車両シートの斜視図。 シートスライド装置の分解斜視図。 シートスライド装置の断面図。 ロアレールとアッパレールとの間に介在されるボール及びそのボールを保持するリテーナの斜視図。 (a)(b)は、リテーナの断面図(図3におけるVa−Va断面及びVb−Vb断面)。 ボール保持部を構成する保持壁近傍におけるシートスライド装置の拡大断面図。 保持壁に形成された別例の凹部を示すシートスライド装置の拡大断面図。
以下、車両用のシートスライド装置に用いられるリテーナの一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両用のシート1は、シートクッション2と、このシートクッション2の後端部に対して傾動自在に設けられたシートバック3と、を備えている。また、図1及び図2に示すように、車両の床部4には、車両前後方向に延びる左右一対のロアレール5が設けられている。尚、図2には、その片側が示されている。更に、これら各ロアレール5には、それぞれ、その延伸方向に沿って当該ロアレール5上を相対移動可能なアッパレール6が装着されている。そして、シート1は、これら各アッパレール6の上方に支持されている。
また、これらのロアレール5とアッパレール6との間には、そのロアレール5に対するアッパレール6の相対移動を規制し、及びその相対移動を許容可能な状態に切り替え可能なロック機構(図示略)が設けられている。そして、本実施形態では、これにより、そのシート1の前後位置を調整可能なシートスライド装置10が形成されている。
詳述すると、図2及び図3に示すように、ロアレール5は、車両の床部4(図1参照)との固定部となる平板状の底壁部11を備えている。また、底壁部11の幅方向(図3中、左右方向)両端には、それぞれ外壁部12が立設されている。更に、これら各外壁部12の上端(図3中、上側の端部)には、それぞれ幅方向内側に向かって延びるフランジ状の上壁部13が形成されている。そして、これら各上壁部13の先端には、それぞれ下側に向かって折り返された内壁部14が形成されている。
一方、アッパレール6は、幅方向に対向する一対の側壁部15を備えている。また、アッパレール6は、これらの両側壁部15間を接続する板状の上壁部16を備えている。そして、本実施形態のアッパレール6は、これらの両側壁部15及び上壁部16が形成する断面略コ字状のアッパレール本体17がロアレール5側の両内壁部14間に配置されるようにして当該ロアレール5に装着されている。
また、本実施形態のアッパレール6は、各側壁部15の下端から幅方向外側に向かって折り返された折返部18を備えている。そして、その折返部18が、ロアレール5を構成する外壁部12、上壁部13及び内壁部14に囲まれた空間内に配置されることにより、そのロアレール5に対する上方向及び幅方向の相対移動が規制されるようになっている。
更に、本実施形態のシートスライド装置10において、その幅方向に対向するロアレール5の外壁部12とアッパレール6の折返部18との間には、リテーナ20に保持された複数のボール(鋼球)30が介在されている。具体的には、本実施形態では、そのアッパレール6の前端側及び後端側に、それぞれ、左右2つずつ、合わせて4つのリテーナ20が配置されている。また、本実施形態の各リテーナ20は、それぞれ、ロアレール5の下側に2つ、上側に一つ、合わせて3つのボール30を保持する。そして、本実施形態のシートスライド装置10は、これらのボール30がロアレール5の外壁部12及びアッパレール6の折返部18に摺接して転動することにより、そのロアレール5に対するアッパレール6の円滑な相対移動を担保する構成になっている。
詳述すると、図2〜図4に示すように、本実施形態のシートスライド装置10において、リテーナ20は、そのロアレール5側の外壁部12とアッパレール6側の折返部18との間の隙間形状に対応するように湾曲した略板状の外形を有している。また、このリテーナ20は、その上端部及び下端部をスリット状に切り欠くかたちで形成された上下合わせて3つのボール保持部40を有している。そして、本実施形態のリテーナ20は、これらの各ボール保持部40内にボール30を保持した状態で、ロアレール5及びアッパレール6の前端部又は後端部から、そのロアレール5とアッパレール6との間の隙間に挿入される構成になっている。
さらに詳述すると、図4及び図5(a)(b)に示すように、本実施形態のリテーナ20において、各ボール保持部40は、それぞれ、そのロアレール5の延伸方向に沿ったアッパレール6の相対移動方向において互いに対向する一対の保持壁50を備えている。そして、各ボール30は、これらの両保持壁50間に挟み込まれた状態で、そのボール保持部40内に保持される構成になっている。
具体的には、本実施形態の各保持壁50には、それぞれ、凹部60が形成されており、各ボール30は、それぞれ、この凹部60の内側に一部が配置された状態で、そのボール保持部40内に保持されている。本実施形態では、この凹部60は、その底面61に対してボール30が当接するように構成されている。また、この凹部60は、ボール30が側壁部62に当接することにより、その凹部60が形成された保持壁50上におけるボール30の相対移動を制限する。そして、本実施形態のリテーナ20は、これにより、そのボール保持部40からボール30が脱落しないように構成されている。
尚、本実施形態のリテーナ20は、樹脂を用いて形成されている。そして、各ボール30は、それぞれ、その各保持壁50に形成された凹部60の側壁部62を弾性変形させることにより、当該側壁部62を乗り越えるかたちで、リテーナ20の各ボール保持部40内に取着される構成になっている。
また、図6に示すように、本実施形態では、この凹部60は、そのボール保持部40に保持されたボール30に当接するロアレール5の内壁面Sに沿って延設されている。具体的には、本実施形態のシートスライド装置10において、ロアレール5の下側に配置される各ボール30aは、それぞれ、その底壁部11と外壁部12とを接続する湾曲したコーナー部70(70a)において、ロアレール5の内壁面S(Sa)に当接する。また、ロアレール5の上側に配置される各ボール30bは、それぞれ、その上壁部13と外壁部12とを接続する湾曲したコーナー部70(70b)において、ロアレール5の内壁面S(Sb)に当接する。そして、本実施形態の各凹部60(60a,60b)は、それぞれ、その各保持壁50(50a,50b)間に保持された各ボール30(30a,30b)に当接する各コーナー部70(70a,70b)の湾曲形状に沿うように、湾曲して延設された長孔形状を有している。
尚、本実施形態のシートスライド装置10において、その折返部18に設定された各ボール30(30a,30b)に対するアッパレール6側の当接部80(80a,80b)は、それぞれ、ロアレール5側の各コーナー部70(70a,70b)に対向する平面形状を有している。また、各コーナー部70(70a,70b)の湾曲形状は、その当接する各ボール30(30a,30b)の半径よりも大きな内接半径を有した略円弧形状に形成されている。そして、本実施形態の各凹部60(60a,60b)は、その各コーナー部70(70a,70b)の略円弧形状をロアレール5の内側にオフセットした仮想円弧Rに沿うような湾曲した長孔形状を有している。
即ち、本実施形態の凹部60は、その延伸方向(長孔形状の長手方向)に沿った当該凹部60の内側におけるボール30の相対移動を許容する。そして、ロアレール5及びアッパレール6に対するボール30の当接点P1,P2間を結ぶ直線Lに沿った方向(長孔形状の短手方向)については、その凹部60の内側におけるボール30の相対移動を規制する構成になっている。
つまり、本実施形態のリテーナ20は、ロアレール5及びアッパレール6に当接する状態で両者の隙間に介在されるボール30の位置が本来の介在位置からずれた場合、各保持壁50上において、そのロアレール5の内壁面Sに沿って延設された凹部60の延伸方向にボール30が相対移動するように構成されている。そして、これにより、そのロアレール5とアッパレール6との間に介在されるボール30の位置ずれ、即ちロアレール5とアッパレール6との間に形成される隙間のバラツキを吸収することが可能になっている。
また、このような場合においても、ロアレール5及びアッパレール6に対するボール30の当接点P1,P2間を結ぶ方向については、その各保持壁50上におけるボール30の相対移動が規制される。そして、本実施形態のリテーナ20は、これにより、そのロアレール5とアッパレール6との間の隙間に挿入されたリテーナ20のガタつきを抑えることが可能となっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)リテーナ20は、ロアレール5の延伸方向に沿ったアッパレール6の相対移動方向にボール30を挟み込む一対の保持壁50を備える。また、各保持壁50は、当該各保持壁50間に保持されたボール30の一部が内側に配置される凹部60を備える。そして、この凹部60は、その互いに対向する一対の保持壁50間に保持されたボール30に当接するロアレール5の内壁面Sに沿って延設される。
上記構成によれば、ロアレール5の延伸方向に対して略直交する各保持壁50上において、そのロアレール5の内壁面Sに沿って延設された凹部60の延伸方向におけるボール30の相対移動が許容される。そして、これにより、製造及び組付誤差等に起因したロアレール5とアッパレール6との間に形成される隙間のバラツキを吸収することができる。
即ち、このようなバラツキを要因として、そのロアレール5及びアッパレール6に当接するボール30の位置が本来の介在位置からずれた場合であっても、そのボール30が転動する際の抵抗力(摩擦力)を小さく抑えることができる。そして、これにより、シートスライド装置10の円滑な動作を担保することができる。更に、そのロアレール5とアッパレール6との間の隙間にリテーナ20を挿入する作業が容易になる。そして、これにより、作業効率を向上させることができる。
また、ロアレール5及びアッパレール6に対するボール30の当接点P1,P2間を結ぶ方向については、その凹部60の内側におけるボール30の相対移動を規制することができる。そして、これにより、そのロアレール5とアッパレール6との間の隙間に挿入されたリテーナ20のガタつきを抑えることができる。その結果、例えば、悪路走行時や発進及び制動時等、そのリテーナ20のガタつきを要因とした接触音や振動の発生を抑えて質感の向上を図ることができる。
(2)各ボール30(30a,30b)は、それぞれ、ロアレール5の横壁部を構成する底壁部11と縦壁部を構成する外壁部12とを接続する湾曲したコーナー部70a、及び同じくロアレール5の横壁部を構成する上壁部13と外壁部12とを接続する湾曲したコーナー部70bにおいて、そのロアレール5の内壁面S(Sa,Sb)に当接する。そして、各凹部60(60a,60b)は、それぞれ、その各保持壁50(50a,50b)間に保持された各ボール30(30a,30b)に当接する各コーナー部70(70a,70b)の湾曲形状に沿うように湾曲して延設される。
即ち、湾曲したコーナー部70においてロアレール5の内壁面Sに各ボール30が当接する構成では、そのロアレール5及びアッパレール6に当接するボール30が本来の介在位置からずれることにより生ずる負荷の増大がより顕著なものになる。しかしながら、上記構成によれば、効果的に、そのボール30が本来の介在位置からずれることにより生ずる負荷の増大を抑えることができる。そして、これにより、そのシートスライド装置10の円滑な動作を担保することができる。
(3)凹部60は、その底面61に対してボール30が当接するように構成される。
上記構成によれば、より安定的に、その互いに対向する一対の保持壁50間にボール30を保持することができる。また、各保持壁50に交差する方向の力がリテーナ20に加えられた場合、その応力が、これらの両保持壁50間に挟み込まれたボール30を介するかたちで直線的に伝達される。そして、これにより、ロアレール5とアッパレール6との間の隙間にリテーナ20を挿入する際、そのボール保持部40に保持されたボール30の脱落を抑止し、及びそのリテーナ20に加わる負荷を軽減することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、ロアレール5の下側に各ボール30aを保持する各保持壁50aの凹部60aは、そのコーナー部70aの湾曲形状に沿うように湾曲して延設され、ロアレール5の上側に各ボール30bを保持する各保持壁50bの凹部60bは、そのコーナー部70bの湾曲形状に沿うように湾曲して延設されることとした。しかし、これに限らず、このようにロアレール5の内壁面Sに沿って延設された凹部60が、そのロアレール5の下側に各ボール30aを保持する各保持壁50a、又はロアレール5の上側に各ボール30bを保持する各保持壁50bの何れか一方に設けられる構成であってもよい。
・また、互いに対向する一対の保持壁50間に保持されたボール30に当接するロアレール5の内壁面Sに沿う方向に凹部60が延設される構成であれば、その凹部60は、必ずしも湾曲した長孔形状でなくともよい。例えば、図7に示すように、そのロアレール5とボール30とが当接する第1の当接点P1とアッパレール6とボール30とが当接する第2の当接点P2とを結ぶ方向に対して交差する方向、具体的には、その当接点P1,P2間を結ぶ直線Lに対して略直交する直線Mに沿って直線的に凹部60Bが延設される構成であってもよい。そして、図6に示すような凹部60が湾曲した長孔形状を有する構成についてもまた、必ずしも、そのボール30に当接するコーナー部70の略円弧形状をロアレール5の内側にオフセットした仮想円弧Rに一致するものでなくともよい。
尚、上記「長孔形状」は、「細長く延設された開口形状」を示すものであり、上記実施形態における凹部60(60B)は底面61を有する。しかしながら、例えば、その底面61に長手方向に延びるスリット状の「長孔」を有するものや、その側壁部62の上端部にボール30が当接するかたちで両保持壁50間にボール30を挟み込む「長孔」である構造等についても、これを排除しない。
・上記実施形態では、リテーナ20は、ロアレール5の下側に2つ、上側に一つ、合わせて3つのボール30を保持することとした。しかし、これに限らず、一つのリテーナ20が保持するボール30の数は、任意に変更してもよい。
・また、上記実施形態のリテーナ20は、湾曲した略板状の外形を有し、各ボール保持部40は、その上端部及び下端部をスリット状に切り欠くかたちで形成されることとした。しかし、これに限らず、ロアレール5の延設方向に沿ったアッパレール6の相対移動方向にボール30を挟み込む一対の保持壁50を備えるものであれば、そのリテーナ20の形状は、任意に変更してもよい。そして、そのロアレール5の下側でボール30(30a)を保持するリテーナと、ロアレール5の上側でボール30(30b)を保持するリテーナと、が独立した構成であってもよい。
・上記実施形態では、リテーナ20は、樹脂を用いて形成されることとしたが、例えば、ボール30をボール保持部40に取着する際、弾性変形させることが可能な比較的軟質の金属を用いる等、その材質については、任意に変更してもよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)前記ボールが前記凹部の底面に当接すること、を特徴とするリテーナ。
上記構成によれば、より安定的に、その互いに対向する一対の保持壁間にボールを保持することができる。また、各保持壁に交差する方向の力がリテーナに加えられた場合、これらの両保持壁間に挟み込まれたボールを介するかたちで直線的に伝達される。そして、これにより、ロアレールとアッパレールとの間の隙間にリテーナを挿入する際、その両保持壁間に保持されたボールの脱落を抑止し、及びそのリテーナに加わる負荷を軽減することができる。
(ロ)前記凹部は、前記ボールに当接する前記ロアレール及びアッパレールの両接点間を結ぶ方向における前記ボールの相対移動を規制するものであること、を特徴とするリテーナ。
1…シート、5…ロアレール、6…アッパレール、10…シートスライド装置、11…底壁部(横壁部)、12…外壁部(立壁部)、13…上壁部(横壁部)、14…内壁部、15…側壁部、16…上壁部、18…折返部、20…リテーナ、30(30a,30b)…ボール、40…ボール保持部、50(50a,50b)…保持壁、60(60a,60b),60B…凹部、61…底面、62…側壁部、70(70a,70b)…コーナー部、80(80a,80b)…当接部、S(Sa,Sb)…内壁面、R…仮想円弧、L,M…直線、P1…当接点(第1の当接点)、P2…当接点(第2の当接点)。

Claims (4)

  1. ロアレールの延伸方向に沿ったアッパレールの相対移動方向にボールを挟み込む一対の保持壁を備え、
    前記各保持壁は、該各保持壁間に保持された前記ボールの一部が内側に収容される凹部を備えるとともに、
    前記凹部は、前記ボールに当接する前記ロアレールの内壁面に沿って延設された長孔形状であるリテーナ。
  2. 請求項1に記載のリテーナにおいて、
    前記ボールは、前記ロアレールの横壁部と縦壁部とを接続する湾曲したコーナー部において前記内壁面に当接するものであって、
    前記凹部は、前記コーナー部の湾曲形状に沿うように湾曲して延設されること、
    を特徴とするリテーナ。
  3. 請求項1に記載のリテーナにおいて、
    前記凹部は、前記ロアレールと前記ボールとが当接する第1の当接点と前記アッパレールと前記ボールとが当接する第2の当接点とを結ぶ直線に対して直交する直線に沿って延設されること、を特徴とするリテーナ。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のリテーナを備えた車両用シートスライド装置。
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