JP6458895B2 - 冷凍装置の気液分離ユニット、及び冷凍装置 - Google Patents

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Description

本開示は、冷媒回路を備えた冷凍装置の熱源側ユニットと利用側ユニットの間に接続される気液分離ユニット、及び熱源側ユニットと利用側ユニットの間に気液分離ユニットが接続された冷凍装置または熱源側ユニットが気液分離ユニットを含む冷凍装置に関するものである。
従来、図4に示すように、熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(冷却ユニット)(3)が連絡配管(5,6)で接続されて構成された冷媒回路(55)を有する冷凍装置(50)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の冷凍装置(50)では、例えば、利用側ユニット(3)で庫内空間を冷却する動作を休止して送風のみを行うサーモオフの動作から庫内空間を冷却するサーモオンの動作への移行時や、逆サイクルのデフロスト運転から冷却運転への移行時のような冷却運転の立ち上げ時に、圧縮機へ吸入される冷媒の湿り度が大きくなる湿り運転を防止することが望まれる。
そこで、従来の冷凍装置(50)では、湿り運転を抑制するため、図5に示すように、例えば、冷媒回路(55)の低圧圧力(LP)が所定値よりも下がったら利用側ユニット(3)内の蒸発器(冷却熱交換器(16))へ冷媒を流すように、冷却運転(サーモオン)時の蒸発器(16)への冷媒流入側に開閉弁(冷却用電磁弁)(14)を設け、この開閉弁(14)を低圧圧力の変動に応じて開閉する制御を行うものがあった。そして、こうすることにより、サーモオフからサーモオンへの移行時や逆サイクルデフロストから冷却運転への移行時に蒸発器(16)の冷媒流量が多くなりすぎるのを抑制し、湿り運転になるのを抑制するようにしていた。
図4の冷媒回路において、符号(12)は四路切換弁、符号(13)は熱源側熱交換器、符号(15)は冷却用膨張弁(膨張機構)である。この冷媒回路(55)は、四路切換弁(12)を切り換えて冷媒の流れ方向を反転させることにより逆サイクルのデフロスト運転が行われる。
特開2010−223454号公報
ところで、上記のように湿り運転を抑制するように構成された冷凍装置(50)において、例えば利用側ユニット(2)の除湿能力や冷却能力を高めたり食品を凍結(冷凍)させたりする目的で大型の蒸発器(冷却熱交換器)(16)を用いている場合は、上記開閉弁(14)を操作する運転の時間が長くなり、冷却運転の立ち上げにかなり長い時間を要することになってしまう。
本開示は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱源側ユニットと利用側ユニットが接続された冷凍装置において、冷却運転の立ち上げ時の湿り運転を抑制するとともに、例えば利用側ユニットに設けられる蒸発器が大型である場合でも、サーモオフからサーモオンへの移行や逆サイクルデフロストから冷却運転への移行に要する時間(冷却運転の立ち上げ時間)を従来よりも短くすることである。
本開示の第1の態様は、冷凍装置(1)の熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間の連絡配管(5,6)に接続される気液分離ユニットを前提とする。
そして、この気液分離ユニットは、上記連絡配管(5,6)のうちのガス側連絡配管(6)に接続される気液分離器(17)と、上記気液分離器(17)の底部と上記ガス側連絡配管(6)の該気液分離器(17)よりも上記熱源側ユニット(2)側とに接続される第1油戻し管(31)と、該第1油戻し管(31)に設けられた第1開閉弁(33)と、を備え、上記第1油戻し管(31)は、上記利用側ユニット(3)に設けられている利用側熱交換器(16)が蒸発器になる冷却運転時の油戻し管である。
第1の態様では、冷凍装置(1)の冷却運転時に、熱源側ユニット(2)から液側連絡配管(5)を通って利用側ユニット(3)へ高圧液冷媒が流れ、利用側ユニット(3)において利用側熱交換器(16)で蒸発した低圧ガス冷媒は、ガス側連絡配管(6)を通って熱源側ユニット(2)へ戻る。ガス側連絡配管(6)には気液分離器(17)が設けられており、気液分離器(17)内でガス冷媒から液冷媒と油が分離する。ガス冷媒は、気液分離器(17)から流出してガス側連絡配管(6)を流れて熱源側ユニット(2)へ戻り、液冷媒は気液分離器(17)に溜まる。また、気液分離器(17)でガス冷媒から分離された油は、第1開閉弁(33)を開くことにより、気液分離器(17)の底部から第1油戻し管(31)を通ってガス側連絡配管(6)に流入し、該ガス側連絡配管(6)を流れるガス冷媒と合流して熱源側ユニット(2)に戻る。
また、第1の態様は、上記気液分離器(17)の底部と、上記連絡配管(5,6)のうちの液側連絡配管(5)とに接続される第2油戻し管(32)、及び該第2油戻し管(32)に設けられた第2開閉弁(34)を備え、上記第2油戻し管(32)は、上記利用側熱交換器(16)が凝縮器になるデフロスト運転時の油戻し管である。
この第1の態様では、冷凍装置(1)の逆サイクルのデフロスト運転時に、熱源側ユニット(2)からガス側連絡配管(6)を通って利用側ユニット(3)へ高圧ガス冷媒が流れ、利用側ユニット(3)においてデフロスト時に放熱器になる利用側熱交換器(16)で放熱した高圧液冷媒は、液側連絡配管(5)を通って熱源側ユニット(2)へ戻る。ガス側連絡配管(6)には気液分離器(17)が設けられており、気液分離器(17)内でガス冷媒から油が分離する。気液分離器(17)でガス冷媒から分離された油は、第2開閉弁(34)を開くことにより、気液分離器(17)の底部から第2油戻し管(32)を通って液側連絡配管(5)に流入し、該液側連絡配管(5)を流れる液冷媒と合流して熱源側ユニット(2)に戻る。
本開示の第2の態様は、熱源側ユニット(2)と、利用側ユニット(3)と、該熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間の連絡配管(5,6)に接続される気液分離ユニット(4)とを備えた冷凍装置において、上記気液分離ユニット(4)が、第1の態様の気液分離ユニット(4)であり、上記第1油戻し管(31)が上記連絡配管(5,6)のうちのガス側連絡配管(6)に接続され、上記第2油戻し管(32)が上記連絡配管(5,6)のうちの液側連絡配管(5)に接続されることを特徴とする。
この第2の態様では、冷凍装置の冷却運転時に、熱源側ユニット(2)から液側連絡配管(5)を通って利用側ユニット(3)へ高圧液冷媒が流れ、利用側ユニット(3)において利用側熱交換器(16)で蒸発した低圧ガス冷媒は、ガス側連絡配管(6)を通って熱源側ユニット(2)へ戻る。ガス側連絡配管(6)には気液分離器(17)が設けられており、気液分離器(17)内でガス冷媒から液冷媒と油が分離する。ガス冷媒は、気液分離器(17)から流出してガス側連絡配管(6)を流れて熱源側ユニット(2)へ戻り、液冷媒は気液分離器(17)に溜まる。気液分離器(17)でガス冷媒から分離された油は、第1開閉弁(33)を開くことにより、気液分離器(17)の底部から第1油戻し管(31)を通ってガス側連絡配管(6)に流入し、該ガス側連絡配管(6)を流れるガス冷媒と合流して利用側ユニット(3)に戻る。
第2の態様では、冷凍装置の逆サイクルのデフロスト運転時に、熱源側ユニット(2)からガス側連絡配管(6)を通って利用側ユニット(3)へ高圧ガス冷媒が流れ、利用側ユニット(3)においてデフロスト時に放熱器になる利用側熱交換器(16)で放熱した高圧液冷媒は、液側連絡配管(5)を通って熱源側ユニット(2)へ戻る。ガス側連絡配管(6)には気液分離器(17)が設けられており、気液分離器(17)内でガス冷媒から油が分離する。気液分離器(17)でガス冷媒から分離された油は、第2開閉弁(34)を開くことにより、気液分離器(17)の底部から第2油戻し管(32)を通って液側連絡配管(5)に流入し、該液側連絡配管(5)を流れる液冷媒と合流して熱源側ユニット(2)に戻る。
本開示の第3の態様は、第2の態様において、熱源側ユニット(2)及び気液分離ユニット(4)に対して、複数の利用側ユニット(3)が並列に接続されていることを特徴とする。
この第3の態様では、熱源側ユニット(2)に複数の利用側ユニット(3)が並列に接続された冷凍装置において、気液分離器(17)を使って第2の態様と同様の冷媒及び油の流れが実現される。
本開示の第4の態様は、第2の態様において、気液分離ユニット(4)が、熱源側ユニット(2)とは別のケーシング(4a)を有するユニットとして、または熱源側ユニット(2)のケーシング(2a)内に設けられたユニットとして構成されていることを特徴とする。
この第6の態様では、気液分離ユニット(4)が、熱源側ユニット(2)とは別のケーシング(4a)内、または熱源側ユニット(2)のケーシング(2a)内に設けられた冷凍装置において、気液分離器(17)を使って第2の態様と同様の冷媒及び油の流れが実現される。
本開示の第1の態様によれば、熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間に気液分離ユニット(4)を接続し、気液分離器(17)で液冷媒や油をガス冷媒から分離するようにしているので、大型の蒸発器(利用側熱交換器(16))を用いている場合でも、湿り運転になるのを抑制できる。そして、サーモオフからサーモオンへの移行や逆サイクルデフロストから冷却運転への移行をする際に蒸発器(16)の流入側の開閉弁の操作が不要であり、開閉弁の操作に時間を要さないので、冷却運転への移行に要する時間(冷却運転の立ち上げ時間)を従来よりも短縮することが可能になる。
上記第1の態様によれば、逆サイクルのデフロスト運転時に、ガス側連絡配管(6)を流れる高圧ガス冷媒に含まれる油が気液分離器(17)において該ガス冷媒から分離され、液側連絡配管(5)を介して熱源側ユニット(2)へ戻る。このように、デフロスト運転時には、気液分離ユニット(4)の気液分離器(17)が油分離器として機能するので、熱源側ユニット(2)に設けられる圧縮機において油不足が生じるのを抑制できる。
また、第1の態様によれば、気液分離ユニット(4)を既設の冷凍装置に後付けで取り付けることが可能であるため、既設の冷凍装置の液バックによる湿り運転を抑制するとともに、冷却運転の立ち上げ時間を短縮することが可能となる。
上記第2の態様によれば、第1の態様と同様に、熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間に気液分離ユニット(4)を接続し、気液分離器(17)で液冷媒や油をガス冷媒から分離するようにしているので、大型の蒸発器(利用側熱交換器(16))を用いている場合でも、湿り運転になるのを抑制できる。そして、サーモオフからサーモオンへの移行や逆サイクルデフロストから冷却運転への移行をする際に開閉弁の操作が不要であるから、その移行に要する時間(冷却運転の立ち上げ時間)を短縮することが可能になる。
第2の態様によれば、逆サイクルのデフロスト運転時に、ガス側連絡配管(6)を流れる高圧ガス冷媒に含まれる油が気液分離器(17)において該ガス冷媒から分離され、液側連絡配管(5)を介して熱源側ユニット(2)へ戻る。このように、デフロスト運転時には、気液分離ユニット(4)の気液分離器(17)が油分離器として機能するので、熱源側ユニット(2)に設けられる圧縮機において油不足が生じるのを抑制できる。
上記第3の態様によれば、熱源側ユニット(2)に複数の利用側ユニット(3)が並列に接続された冷凍装置において、第2の態様と同様に、湿り運転の抑制とサーモオフからサーモオンへの移行時間の短縮が可能になり、デフロスト運転時に圧縮機の油不足を抑制できる。
上記第4の態様によれば、気液分離ユニット(4)が、熱源側ユニット(2)とは別のケーシング(4a)内、または熱源側ユニット(2)のケーシング(2a)内に設けられた冷凍装置において、第2の態様と同様に、湿り運転の抑制とサーモオフからサーモオンへの移行時間の短縮が可能になり、デフロスト運転時に圧縮機の油不足を抑制できる。
図1は、実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 図2は、実施形態の変形例1に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 図3は、実施形態の変形例2に係る冷凍装置の冷媒回路図である。 図4は、従来の冷凍装置の冷媒回路図である。 図5は、従来の冷凍装置に設けられる蒸発器の流入側の開閉弁を操作する様子を示すタイムチャートである。
以下、実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本実施形態に係る冷凍装置(1)は、図1に示すように、冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えている。この冷凍装置(1)は、熱源側ユニット(2)、利用側ユニット(3)、及び熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間の連絡配管(液側連絡配管(5)及びガス側連絡配管(6))に接続された気液分離ユニット(4)を備え、これらのユニット(2,3,4)が冷媒配管で接続されることにより、上記冷媒回路(10)が構成されている。熱源側ユニット(2)の構成部品は第1ケーシング(2a)内に収容され、利用側ユニット(3)の構成部品は第2ケーシング(3a)内に収容され、気液分離ユニット(4)の構成部品は第3ケーシング(4a)内に収容されている。
この冷媒回路(10)では、圧縮機(11)と四路切換弁(12)と熱源側熱交換器(13)と冷却用電磁弁(14)と冷却用膨張弁(膨張機構)(15)と利用側熱交換器(16)と気液分離器(17)とが冷媒配管で順に接続されている。
上記圧縮機(11)と四路切換弁(12)と熱源側熱交換器(13)は熱源側ユニット(2)に設けられている。また、冷却用電磁弁(14)と冷却用膨張弁(15)(膨張機構)と利用側熱交換器(16)とは利用側ユニット(3)に設けられている。気液分離器(17)は気液分離ユニット(4)に設けられている。
上記圧縮機(11)の吐出側は四路切換弁(12)の第1ポート(P1)に接続されている。四路切換弁(12)の第2ポート(P2)は熱源側熱交換器(13)のガス側端に接続されている。四路切換弁(12)の第3ポート(P3)は圧縮機(11)の吸入側に接続され、四路切換弁(12)の第4ポート(P4)は、ガス側連絡配管(6)を介して利用側熱交換器(16)のガス側端に接続されている。
四路切換弁(12)は、第1ポート(P1)と第2ポート(P2)が連通し且つ第3ポート(P3)と第4ポート(P4)が連通する冷却運転時の第1位置(図1の実線の連通状態になる位置)と、第1ポート(P1)と第4ポートが連通し且つ第2ポート(P2)と第3ポート(P3)が連通するデフロスト運転時の第2位置(図1の破線の連通状態になる位置)とに切換可能に構成されている。
熱源側熱交換器(13)のガス側端には熱源側ガス管(21)が接続され、熱源側熱交換器(13)の液側端には熱源側液管(22)が接続されている。熱源側液管(22)は、液側連絡配管(5)を介して利用側ユニット(3)の冷却用電磁弁(14)に接続されている。
利用側ユニット(3)は、液側連絡配管(5)に接続された利用側液管(23)とガス側連絡配管(6)に接続された利用側ガス管(24)を有し、利用側液管(23)が利用側熱交換器(16)の液側端に接続され、利用側ガス管(24)が利用側熱交換器(16)のガス側端に接続されている。利用側液管(23)には、液側連絡配管(5)から順に冷却用電磁弁(14)と冷却用膨張弁(15)とが設けられている。また、利用側液管(23)には、冷却用電磁弁(14)と冷却用膨張弁(15)をバイパスするバイパス通路(25)が接続されている。このバイパス通路(25)には、利用側熱交換器(16)から液側連絡配管(5)へ向かって冷媒が流れるのを許容し、逆方向へ冷媒が流れるのを禁止する逆止弁(26)が設けられている。
気液分離ユニット(4)に設けられている気液分離器(17)は、上記連絡配管(5,6)のうちのガス側連絡配管(6)に接続されている。また、気液分離ユニット(4)は、上記気液分離器(17)と、一端が該気液分離器(17)の底部に接続され且つ他端が上記ガス側連絡配管(6)の該気液分離器(17)よりも上記熱源側ユニット(2)側の位置とに接続される第1油戻し管(31)を備えている。この第1油戻し管(31)には、第1電磁弁(第1開閉弁)(33)が設けられている。上記第1油戻し管(31)は、上記利用側ユニット(3)に設けられている利用側熱交換器(16)が蒸発器になる冷却運転時の油戻し管である。第1油戻し管(31)には、気液分離器(17)からガス側連絡配管(6)へ向かって冷媒が流れるのを許容し、逆方向へ冷媒が流れるのを禁止する第1油戻し逆止弁(35)が、第1電磁弁(33)に対してガス側連絡配管(6)寄りの位置に設けられている。
上記気液分離ユニット(4)は、一端が上記気液分離器(17)の底部に接続され且つ他端が液側連絡配管(5)に気液分離ユニット(4)内で接続される第2油戻し管(32)を備えている。この第2油戻し管(32)には、第2電磁弁(第2開閉弁)(34)が設けられている。上記第2油戻し管(32)は、上記利用側熱交換器(16)が凝縮器になるデフロスト運転時の油戻し管である。第2油戻し管(32)には、気液分離器(17)から液側連絡配管(5)へ向かって冷媒が流れるのを許容し、逆方向へ冷媒が流れるのを禁止する第2油戻し逆止弁(36)が、第2電磁弁(34)に対して液側連絡配管(5)寄りの位置に設けられている。
詳細は図示していないが、上記気液分離器(17)の本体は、円筒状の容器により構成されている。ガス側連絡配管(6)は、気液分離器(17)の本体の外周壁面に対してほぼ接線方向に平行となるように接続され、気液分離器(17)に流入した冷媒により容器内で旋回流が生じ、この旋回流でガス冷媒と潤滑油を効率的に分離するように構成されている。
本実施形態においては、気液分離ユニット(4)は、熱源側ユニット(2)の第1ケーシング(2a)とは別のケーシング(第3ケーシング(4a))を有するユニットとして構成されている。
上記冷媒回路(10)には、冷媒の温度や圧力を測定するための複数のセンサが設けられている。熱源側ユニット(2)には、圧縮機(11)の吐出管に高圧圧力センサ(41)が設けられ、圧縮機(11)の吸入管に低圧圧力センサ(42)が設けられている。また、利用側ユニットには、冷却運転時に蒸発器になる利用側熱交換器(16)の入口側の冷媒温度を測定する蒸発器入口温度センサ(43)、冷却運転時の利用側熱交換器(16)の出口側の冷媒温度を測定する蒸発器出口温度センサ(44)、冷却運転時の利用側熱交換器(16)の吸込空気の温度を測定する吸込空気温度センサ(45)、及びデフロスト運転時の冷媒温度を測定するデフロスト用冷媒温度センサ(46)が設けられている。
−運転動作−
次に、この冷凍装置(1)の運転動作について説明する。
〈冷却運転〉
冷却運転時は、四路切換弁(12)は、図1に実線で示された第1状態に切り換えられる。また、冷却用電磁弁(15)は「開」、冷却用膨張弁(16)は過熱度制御(蒸発器(利用側熱交換器(17)の出口冷媒の過熱度が目標値になるように開度制御される状態)、第1電磁弁(33)は「開」、第2電磁弁(34)は「閉」に設定される。
この状態で、圧縮機(11)から吐出された冷媒は、熱源側熱交換器(13)に流入して放熱する。熱源側熱交換器(13)で放熱した高圧冷媒は、利用側ユニット(3)において、冷却用電磁弁(14)を通過し、冷却用膨張弁(15)で減圧され、利用側熱交換器(16)で庫内空気から吸熱して蒸発する。このとき、利用側熱交換器(16)において庫内空気が冷却される。蒸発したガス冷媒は、ガス側連絡配管(6)を流れて熱源側ユニット(2)へ向かう。
ここで、ガス側連絡配管(6)には気液分離器(17)が設けられており、気液分離器(17)内でガス冷媒から液冷媒と油が分離する。ガス冷媒は、気液分離器(17)から流出してガス側連絡配管(6)を流れ、熱源側ユニット(2)へ戻り、四路切換弁(12)を通って圧縮機(11)に吸入される。液冷媒は気液分離器(17)に溜まる。
気液分離器(17)でガス冷媒から分離された油は、第1開閉弁(33)を開くことにより、気液分離器(17)の底部から第1油戻し管(31)を通ってガス側連絡配管(6)に流入し、該ガス側連絡配管(6)を流れるガス冷媒と合流して熱源側ユニット(2)へ戻り、四路切換弁(12)を通って圧縮機(11)に吸入される。
冷却運転は、冷媒が冷媒回路(10)を以上のようにして循環することにより行われ、冷媒の循環により庫内空気が冷却される。
〈デフロスト運転〉
デフロスト運転時は、四路切換弁(12)は、図1に破線で示された第2状態に切り換えられる。また、冷却用電磁弁(15)は「開」、冷却用膨張弁(16)は「所定開度」、第1電磁弁(33)は「閉」、第2電磁弁(34)は「開」に設定される。
この状態で、圧縮機圧縮機(11)から吐出された冷媒は、気液分離器(17)へ流入し、該気液分離器(17)内で冷媒と油が分離する。気液分離器(17)の冷媒は、利用側ユニット(3)において、利用側熱交換器(16)に流入して放熱する。利用側熱交換器(16)で放熱した高圧冷媒は、冷却用膨張弁(15)で減圧され、冷却用電磁弁(14)を通過し、熱源側熱交換器(13)で庫内空気から吸熱して蒸発する。蒸発したガス冷媒は、四路切換弁(12)を通って圧縮機(11)に吸入される。
気液分離器(17)で冷媒から分離された油は第2開閉弁(34)を開くことにより、気液分離器(17)の底部から第2油戻し管(32)を通って液側連絡配管(5)に流入し、該液側連絡配管(6)を流れる液冷媒と合流して熱源側ユニット(2)へ戻り、熱源側熱交換器(13)と四路切換弁(12)を通って圧縮機(11)に吸入される。
デフロスト運転は、冷媒が冷媒回路を以上のようにして循環することにより行われ、利用側熱交換器(17)に付着した霜が冷媒の温熱により溶かされる。
−実施形態の効果−
本実施形態によれば、熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間に、熱源側ユニット(2)とは別のケーシングを有するユニットである気液分離ユニット(4)を接続し、気液分離器(17)で液冷媒や油をガス冷媒から分離するようにして、冷却運転時に気液分離器(17)に液冷媒を溜めるようにしているので、大型の蒸発器(利用側熱交換器(16))を用いている場合でも湿り運転になるのを抑制できる。そして、サーモオフからサーモオンへの移行や逆サイクルデフロストから冷却運転への移行をする際に、従来の装置で行われていた蒸発器流入側の開閉弁操作が不要になる(開閉弁操作のための時間が不要になる)から、冷却運転への移行に要する時間(冷却運転の立ち上げ時間)を短縮することが可能になる。
また、本実施形態によれば、逆サイクルのデフロスト運転時に、ガス側連絡配管(6)を流れる高圧ガス冷媒に含まれる油が気液分離器(17)において該ガス冷媒から分離され、液側連絡配管(5)を介して熱源側ユニット(2)へ戻る。このように、デフロスト運転時には、気液分離ユニット(4)の気液分離器(17)が油分離器として機能するので、熱源側ユニット(2)に設けられる圧縮機において油不足が生じるのを抑制できる。
−実施形態の変形例−
〈変形例1〉
上記実施形態では、熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間に気液分離ユニット(4)が接続された冷凍装置(1)について説明したが、本開示は、熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)が連絡配管(5,6)で接続された冷凍装置(1)に対して、後付けのオプションユニットとして気液分離ユニット(4)を連絡配管(5,6)に接続する構成にしてもよい。
〈変形例2〉
冷凍装置(1)は、図2に示すように、上記熱源側ユニット(2)及び気液分離ユニット(4)に対して、複数(図では2台)の利用側ユニット(3)が並列に接続された構成であってもよい。
この変形例2においても、気液分離ユニット(4)は、図1の実施形態と同様に構成される。したがって、この変形例2によれば、利用側ユニット(3)が並列に接続された冷凍装置(1)において、サーモオフからサーモオンへの移行や逆サイクルデフロストから冷却運転への移行をする際の以降時間を短縮でき、デフロスト運転時に圧縮機において油不足が生じるのを抑制できる。
〈変形例3〉
冷凍装置(1)は、図3に示すように、気液分離ユニット(4)が、熱源側ユニット(2)の第1ケーシング(2a)内に設けられたユニットとして構成されたものであってもよい。図3では、気液分離ユニット(4)の第3ケーシング(4a)を熱源側ユニット(2)の第1ケーシング(2a)内に設けた構成を示しているが、第3ケーシング(4a)は必ずしも設けなくてもよい。
この変形例3においても、気液分離ユニット(4)自体は、図1の実施形態と同様に構成される。したがって、この変形例3によれば、気液分離ユニット(4)が、熱源側ユニット(2)のケーシング(2a)内に設けられた冷凍装置において、サーモオフからサーモオンへの移行や逆サイクルデフロストから冷却運転への移行をする際の以降時間を短縮でき、デフロスト運転時に圧縮機において油不足が生じるのを抑制できる。
〈変形例4〉
冷凍装置(1)は、変形例2と変形例3を組み合わせて、内部に気液分離ユニット(4)が設けられた熱源側ユニット(2)に対して、複数の利用側ユニット(3)が並列に接続された構成にしてもよい。このように構成しても、変形例3,4と同様の効果を奏することができる。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本開示、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本開示は、冷媒回路を備えた冷凍装置の熱源側ユニットと利用側ユニットの間に接続される気液分離ユニット、及び熱源側ユニットと利用側ユニットの間に気液分離ユニットが接続された冷凍装置について有用である。
1 冷凍装置
2 熱源側ユニット
3 利用側ユニット
4 気液分離ユニット
5 液側連絡配管
6 ガス側連絡配管
17 気液分離器
31 第1油戻し管
32 第2油戻し管
33 第1開閉弁
34 第2開閉弁

Claims (4)

  1. 冷凍装置(1)の熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間の連絡配管(5,6)に接続される気液分離ユニットであって、
    上記連絡配管(5,6)のうちのガス側連絡配管(6)に接続される気液分離器(17)と、
    上記気液分離器(17)の底部と、上記ガス側連絡配管(6)の該気液分離器(17)よりも上記熱源側ユニット(2)側とに接続される第1油戻し管(31)と、
    該第1油戻し管(31)に設けられた第1開閉弁(33)と、
    を備え、
    上記第1油戻し管(31)は、上記利用側ユニット(3)に設けられている利用側熱交換器(16)が蒸発器になる冷却運転時の油戻し管であり、
    上記気液分離器(17)の底部と、上記連絡配管(5,6)のうちの液側連絡配管(5)とに接続される第2油戻し管(32)と、
    該第2油戻し管(32)に設けられた第2開閉弁(34)と、
    を備え、
    上記第2油戻し管(32)は、上記利用側熱交換器(16)が凝縮器になるデフロスト運転時の油戻し管であることを特徴とする気液分離ユニット。
  2. 熱源側ユニット(2)と、利用側ユニット(3)と、該熱源側ユニット(2)と利用側ユニット(3)の間の連絡配管(5,6)に接続される気液分離ユニット(4)とを備えた冷凍装置であって、
    上記気液分離ユニット(4)が、請求項1に記載の気液分離ユニット(4)であり、
    上記第1油戻し管(31)が上記連絡配管(5,6)のうちのガス側連絡配管(6)に接続され、上記第2油戻し管(32)が上記連絡配管(5,6)のうちの液側連絡配管(5)に接続されることを特徴とする冷凍装置。
  3. 請求項2において、
    上記熱源側ユニット(2)及び気液分離ユニット(4)に対して、複数の利用側ユニット(3)が並列に接続されていることを特徴とする冷凍装置。
  4. 請求項2において、
    上記気液分離ユニット(4)が、上記熱源側ユニット(2)とは別のケーシング(4a)を有するユニットとして、または熱源側ユニット(2)のケーシング(2a)内に設けられたユニットとして構成されていることを特徴とする冷凍装置。
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