JP6458426B2 - ネイルプリント装置、ネイルプリント装置の動作制御方法及びネイルプリント装置の動作制御プログラム - Google Patents

ネイルプリント装置、ネイルプリント装置の動作制御方法及びネイルプリント装置の動作制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ネイルプリント装置、ネイルプリント装置の動作制御方法及びネイルプリント装置の動作制御プログラムに関する。
指の爪にネイルデザインを描画するネイルプリント装置において、インクジェット方式等の印刷ヘッドによる描画機能を備えて爪にデザインを施すものがある。この種のネイルプリント装置では、インクジェット方式で使用するインクが透過性であるため、印刷ヘッドで印刷する領域に下地となる白色インクを塗布しておく必要がある。
ところで、ネイルプリント装置では、ネイルデザインの施術範囲を特定するために、施術しようとする指の画像をカメラで取得し、取得した画像から施術領域を検出することが行われる。ここで、何も塗布されていない爪の領域や、爪に塗布された下地の領域を検出する方法としては、図13に示すような方法が知られている。
図13は、ネイルプリント装置において、爪の領域や爪に塗布された下地の領域の検出方法の従来の技術を説明する図である。
図13(a)に示すように、爪102の領域全体を検出する方法には、例えば、指101の肌と爪102の色の違い利用した方法や爪102の特徴を利用した方法がある。爪102の特徴を利用した方法としては、例えば、爪先に刺激を与えて、変色した部分を爪領域として検出する方法がある(特許文献1参照)。
一方、図13(b)に示すように、爪に塗布された下地形成領域103(二点鎖線で囲われる領域)を検出する場合においては、爪に塗布されたものであるため、上記のような爪領域を検出する方法を適用することはできない。ここで、下地形成領域103としては、例えば、爪102の全面の領域や、爪102の一部の領域(爪先側にデザインを施すフレンチタイプや、爪102に部分的なデザインを施すワンポイントタイプ)などがある。このような下地形成領域103を検出する方法においては、下地は通常、白色であるため、爪102内における白色部分を検出することになる。しかし、撮影装置で爪102を撮影する際に照明光を爪102に照射することにより、この照明光が反射して白く光る部分が生じて、これを白色領域として認識したり、爪先側の白い部分を白色領域として認識したりして、下地でない部分を下地形成領域103として誤検出するおそれがあった。
このため、ネイルプリント装置において、下地形成領域103を検出する際の誤検出をなくし、下地形成領域103を正しく検出するための適切な検出技術が要望されている。
特開2012−5618号公報
本発明は、上記のような事情に鑑みなされたものであり、下地形成領域を検出する際の誤検出をなくし、下地形成領域を正確に検出可能なネイルプリント装置、ネイルプリント装置の動作制御方法及びネイルプリント装置の動作制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明は、以下の構成によって把握される。
本発明のネイルプリント装置は、照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた複数の光源と、前記複数の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む指を撮影した、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得する画像取得部と、前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析する解析部と、を備え、前記解析部は、前記複数の画素における、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素を白飛び画素部とし、前記爪先部に対応した画素を爪先画素部とし、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素を下地形成画素部として、前記各画素の輝度値及び色相に基づいて、前記各画素が、前記白飛び画素部、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを判断し、うち前記下地形成画素部であると判断される特定の画素がある領域の面積が、予め設定された閾値面積以上であるときに、前記特定の画素は前記下地形成画素部であると判断し、前記面積が前記閾値面積未満であるときには前記特定の画素は前記下地形成画素部ではないと判断することを特徴とする。
本発明のネイルプリント装置の動作制御方法は、照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた複数の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む指を撮影した、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得する画像取得ステップと、前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析する解析ステップと、を含み、前記解析ステップにおいて、前記複数の画素における、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素を白飛び画素部とし、前記爪先部に対応した画素を爪先画素部とし、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素を下地形成画素部として、前記各画素の輝度値及び色相に基づいて、前記各画素が、前記白飛び画素部、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを判断し、うち前記下地形成画素部であると判断される特定の画素がある領域の面積が、予め設定された閾値面積以上であるときに、前記特定の画素は前記下地形成画素部であると判断し、前記面積が前記閾値面積未満であるときには前記特定の画素は前記下地形成画素部ではないと判断することを特徴とする。
本発明のネイルプリント装置用の動作制御プログラムは、コンピュータに、照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた複数の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む前記指を撮影させて、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得させ、前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析させ、前記解析において、前記複数の画素における、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素を白飛び画素部とし、前記爪先部に対応した画素を爪先画素部とし、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素を下地形成画素部として、前記各画素の輝度値及び色相に基づいて、前記各画素が、前記白飛び画素部、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを判断させ、うち前記下地形成画素部であると判断される特定の画素がある領域の面積が、予め設定された閾値面積以上であるときに、前記特定の画素は前記下地形成画素部であると判断させ、前記面積が前記閾値面積未満であるときには前記特定の画素は前記下地形成画素部ではないと判断させることを特徴とする。

本発明によれば、下地形成領域を検出する際の誤検出をなくし、下地形成領域を正確に検出可能なネイルプリント装置、ネイルプリント装置の動作制御方法及びネイルプリント装置の動作制御プログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係るネイルプリント装置の外観を斜視図である。 実施形態に係る表示部の平面図である。 実施形態に係る制御の構成を示すブロック図である。 実施形態に係る指受け入れ部周辺の側断面を模式的に示す図である。 実施形態に係る色情報を説明する図である。 実施形態に係る白の輝度値及び色相の範囲を説明する図である。 実施形態に係るフローチャート1を説明する図である。 実施形態に係るフローチャート2を説明する図である。 実施形態に係るフローチャート3を説明する図である。 実施形態に係るフローチャート4を説明する図である。 実施形態に係る注目画素の領域の一部を抜き出して示す図である。 実施形態に係る下地描画後の注目画素の領域を説明する図である。 ペン及び印刷ヘッドを備えたネイルプリント装置を用いて、描画及び印刷を行う従来の技術を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。なお、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。また、以下の説明において、「前」、「後」は、各々、ネイルプリント装置に正対したときの「手前側」、「奥側」を示し、「左」、「右」は、各々、ネイルプリント装置に正対したときの「左側」、「右側」を示す。
また、以下の実施形態では、ネイルプリント装置は手の指の爪の表面を描画対象面として、これに描画するものとして説明するが、本発明の描画対象面は手の指の爪の表面に限るものではなく、例えば足の指の爪の表面を描画対象面としてもよい。
(実施形態の構成)
ネイルプリント装置の基本構成を図1、図2に基づいて説明する。図1はネイルプリント装置の外観を概念的に示す図、図2は表示部の平面図である。
図1に示すように、ネイルプリント装置10は、印刷部24による描画機能及び描画部21による描画機能を備え、これらを組み合わせて人の指の爪11にネイルデザインD(図2参照)を施す装置である。ネイルプリント装置10は、ケース本体40と、このケース本体40の内部に設けられる描画部21及び印刷部24と、ケース本体40の上面(天板)に設けられる表示部32と、ケース本体40の前面に開口して設けられる指受け入れ部45aとを備える。また、ケース本体40には、制御装置51(図3参照)及び撮影部46(図3参照)が収容される。
指受け入れ部45aは、デザインを描く爪11に対応する指(以下、「描画指12」と称する)を受け入れる。
図2に示すように、表示部32は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイなど各種のフラットディスプレイである。また、表示部32は、操作部31を兼ね備えたタッチパネル式となっており、例えば、指先やスタイラスペン又は先の尖った棒状の筆記具などによって表示部32の表面を触るタッチ操作によって、ユーザーからの指示を取り込むことができる。
表示部32の左右一側(この例では、右側)には、描画指12を撮影した指画像P、指画像Pに含まれる爪領域T(爪11の輪郭線等の画像)を確認することができるデザイン確認部32aが設けられる。一方、表示部32の左右他側(この例では、左側)には、複数のネイルデザインD1〜D9(ネイルデザインD2〜D9では具体的なデザインの図示を省略する)が表示されるデザイン選択部32bが設けられる。なお、以下の説明において、複数のネイルデザインD1,D2,D3・・・を総じて称する場合は、数字を後続せずに「ネイルデザインD」と記載する。
デザイン選択部32bでは、表示された複数のネイルデザインDの中から爪11に描画するネイルデザインDをタッチ操作によって選択可能である。また、デザイン確認部32aの左右に設けられる三角形のボタン32cを押すことで、デザイン確認部32aに表示されていない別のネイルデザインDを表示させることができる。
さらに、表示部32には、爪11への印刷を開始する印刷ボタン32dと、指画像Pを取得するための指画像取得ボタン32eと、描画指12における爪領域(爪11の輪郭)Tの検出あるいは爪11の下地の検出を開始する検出開始ボタン32fと、が設けられる。
続いて、ネイルプリント装置10の制御の構成を図3、図4に基づいて説明する。図3は制御の構成を示すブロック図、図4は指受け入れ部周辺の側断面を模式的に示す図である。
図3に示すように、制御装置51は、CPU(Central Processing Unit)により構成される制御部52と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などで構成される記憶部53とを備える。
制御部52は、撮影制御部58、解析部62、爪領域検出部59、表示制御部60、描画制御部61、印刷制御部63、画像処理部64を備える。これら撮影制御部58、解析部62、爪領域検出部59、表示制御部60、描画制御部61、印刷制御部63、画像処理部64の機能は、制御部52のCPUと記憶部53のROMに記憶されたプログラムとの共働によって実現される。また、制御装置51には、操作部31、表示部32、撮影部46、描画部21及び印刷部24が接続される。
図4に示すように、撮影部46は、指受け入れ部45a内に挿入された描画指12の爪11の上方に位置するカメラ46a及び光源46bを備える。カメラ46aは、指受け入れ部45a内に挿入された描画指12及びその爪11を撮影するものであり、例えば、200万画素程度又はそれ以上の画素数を有するものを好適に用いることができる。光源46bは、互いに異なる位置に少なくとも2つ設けられており、カメラ46aによる撮影の際に描画指12の爪11を照明する。光源46bには、白色LEDなどを好適に用いることができる。
図3に戻る。図3示すように、描画部21は、爪11にペン22と、ペン22を移動させるモータなどで構成される移動手段23とを備える。ペン22は、例えば下地用の白色のインクを内部に有していて、そのペン先が爪11に接触したときに、このインクにより爪11に下地を描画することができる下地用のものである。描画部21は、移動手段23によって前後方向、左右方向、上下方向(図1において破線の矢印で示す方向)に移動可能であり、爪11の表面に下降したペン22のペン先で下地を描画する。なお、描画部21は、ペン22として、上記の下地用のものだけでなく、更に、種々の色や種々の種類のインクを有する描画用のものを備え、これを用いて爪11に種々の絵柄を描画することもできるものであってもよい。
印刷部24は、インクジェット方式等の印刷ヘッド25と、印刷ヘッド25を移動させるモータなどで構成される移動手段26とを備え、爪11の下地が形成された部分に印刷ヘッド25によりネイルデザインDの印刷を行う。印刷部24は、移動手段26によって前後方向、左右方向、上下方向(図1において破線の矢印で示す方向)に移動可能であり、爪11の表面に下降した印刷ヘッド25で所望のデザインを印刷する。
撮影制御部58は、撮影部46のカメラ46a及び光源46bを制御してカメラ46aにより、指受け入れ部45aに挿入されて描画指載置部45a1(図4参照)に載置された描画指12を撮影し、爪11を含む指画像P(図2参照)を取得する。
解析部62は、指画像Pにおける爪11の部分の複数の画素の各々の状態を各画素の輝度値及び色相に基づいて解析する。
爪領域検出部59は、指受け入れ部45aに挿入され、カメラ46aで撮影された描画指12の爪11の画像に基づいて、描画指12の爪11についての爪情報を検出する。ここで、爪情報は、爪11の輪郭(爪形状と水平位置)や爪11の曲率(爪曲率)である。
表示制御部60は、表示部32を制御して表示部32に各種の画面を表示させる。表示制御部60は、例えば、デザイン選択部32bやデザイン確認部32a、指画像Pなどの各種の表示画面や、印刷ボタン32d、指画像取得ボタン32e、検出開始ボタン32fなどの各種ボタンを表示部32に表示させる。
描画制御部61は、移動手段23を介してペン22の動作を制御し、ペン22によって爪11に白色の下地を描画する。より具体的には、解析部62による解析結果に基づき、指画像Pの爪11の部分に下地が形成されていないと判断された場合、ペン22によって爪11に下地を描画・形成する。
印刷制御部63は、移動手段26を介して印刷ヘッド25の動作を制御し、印刷ヘッド25によって爪11にネイルデザインDの印刷を行う。より具体的には、指画像Pの爪11の部分の画素に下地が発見された場合、爪11の下地が形成されている部分にネイルデザインDの印刷を印刷部24で行う。また、描画部21によって爪11に下地が形成された後、爪11の下地が形成された部分にネイルデザインDの印刷を印刷部24で行う。
画像処理部64は、指画像Pにおける爪領域Tの大きさに合わせて、ユーザーにより選択されたネイルデザインDの縮小・拡大を行い、描画データを生成する。
記憶部53には、ネイルプリント装置10を動作させるための各種プログラムや各種データが格納されている。記憶部53のROMには、光源46bに光を描画指12に照射させる機能と、撮影部46に指画像Pを撮影させる機能と、解析部62に指画像Pの複数の画素の各々の状態を当該画素の輝度値及び色相に基づいて解析部62に解析させる機能を、少なくとも実現するプログラム(本発明の「ネイルプリント装置の動作制御プログラム」に相当)などの各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置51によって実行されることで、ネイルプリント装置10の各部が統括制御される。
また、記憶部53には、撮影部46によって取得されたユーザーの爪領域Tを記憶する爪画像記憶部55、後述する色情報を記憶する色情報記憶部56、及び、複数のネイルデザインDを記憶するネイルデザイン記憶部57が設けられている。
ここで、色情報記憶部56に記憶される色情報を図5、図6に基づいて説明する。図5は色情報を説明する図、図6は白の輝度値及び色相の範囲を説明する図である。
図5(a)に示すように、爪11は、例えば、P1で示すハート形の領域に下地用のインクが塗布されているものとする。また、P2で示す楕円形の領域は、爪11の表面で照明光が反射して、白く光って見えている領域を示し、P3で示す略円弧状の領域は爪11の先端側(爪先側)の爪先部であって、爪11の爪先部以外の非爪先部の部分より白くなっている領域を示している。この爪先部は、爪が爪床(皮膚部分)から離れて不透明になっている部分である。ここで、上記P1の領域に対応する画素を下地形成画素部とし、上記P2の領域に対応する画素を白飛び画素部とし、上記P3の領域に対応する画素を爪先画素部とする。これにより、爪11を撮影して取得された指画像Pの爪11の各画素は、図5(b)の表に示すように、(1)下地形成画素部、(2)白飛び画素部、(3)爪先画素部、及び、(4)これらの部分のいずれにも該当しない画素部、のいずれかに分類される。本発明者は、下地形成画素部、白飛び画素部及び爪先画素部のそれぞれに特徴づけられる輝度値及び色相に着目した。
ここで、輝度値の算出には、「NTSC係数による加重平均法(NTSC Coeffcients method)」を用いることができる。NTSC係数による加重平均法は、R(赤)、G(緑)、B(青)のそれぞれの画素値に重み付けをして3で割り、平均をとりグレースケール化する方法であり、重み付けの係数(NTSC Coeffcients)は、一般にテレビ放送で利用されている輝度信号(明るさ)の分離方法と同じである。R、G、Bの3つの画素値が0〜255の任意の整数をとるものとすると、グレースケール変換後の値Y(値の範囲は0〜255の任意の整数とする)は、Y=0.30R+0.59G+0.11Bで求められ、このYの値を本実施形態における輝度値とした。なお、本発明にいう「輝度値」の算出方法は、この例に格別に限定されるものではなく各種の算出方法から任意に選択可能である。
白飛び画素部は、照明光が反射して白く光っている領域(白飛びしている領域)に対応している。この領域では輝度が非常に高いため、輝度値がその上限値を超えていて、白飛びしている。このような白飛び画素部では、指画像Pの爪11の部分における画素の輝度値が255付近であり、かつ、R、G、Bの3つの値の差が小さい(例えば、互いの差が5以下)色相を示す。解析部では、このように輝度値が255付近であり、かつ、R、G、Bの3つの値の互いの差が小さい色相である場合、その画素は白飛び画素部であって、下地形成画素部ではないと判断する。
爪先画素部は、爪11の爪先部の白い領域に対応した画素である。このような爪先画素部では、指画像Pの爪11の部分における画素の輝度値が例えば160以下であり、かつ、Rの値が最も高い色相、又は、R、G、Bの3つの値の互いの差が比較的小さい(例えば、互いの差が10以下)色相を示す。解析部では、このように輝度値が160以下であり、かつ、Rの値が最も高い色相、又は、R、G、Bの3つの値の互いの差が比較的小さい色相である場合、その画素は爪先画素部であって、下地形成画素部ではないと判断する。
そして、下地形成画素部は、爪11に下地とする白いインクが塗布された領域であり、既に下地が形成されている検出すべき領域である。図6に示すように、下地形成画素部と検出すべき白色は、そこに用いられている白色のインクが1種類だけではなく、色が互いに多少異なる複数の種類のインクのいずれかが使用されることになる。このため、使用されるインクに応じて、「白A」、「白B」・・・「白X」に分類することができ、これら「白A」、「白B」・・・「白X」それぞれに、特有の輝度値の範囲及び色相の条件が特徴づけられる。例えば、爪11の部分における画素の輝度値がおよそ160〜240であると共に、B>R+10でかつB>G+10の色相である場合、その画素の色を「白A」と定める。また、爪11の部分における画素の輝度値が200〜240であると共に、G>BでかつG>R+15の色相である場合、その画素の色を「白B」と定める。解析部では、輝度値及び色相の値が「白A」、「白B」・・・「白X」の条件のいずれかに適合する場合、その画素は下地形成画素部であると判断する。なお、図5(b)の表では、ハート形の部分P1における画素が、「白A」の下地形成画素部であると判定された場合を例示している。
以上のように、解析部62(図3参照)では、色情報に基づいて、指画像Pの爪11の部分の複数の画素の各々が、白飛び画素部、爪先画素部、下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを解析して判断する。すなわち、解析部62による解析は、各画素の輝度値及び色相と、色情報記憶部56に記憶された白飛び画素部、爪先画素部及び下地形成画素部のそれぞれの場合の輝度値の範囲及び色相の値との比較に基づいて、各画素の輝度値及び色相が、色情報記憶部56に記憶された白飛び画素部、爪先画素部及び下地形成画素部のいずれの場合の輝度値の範囲及び色相の値に適合するのかを判断することによって行われる。
さらに、白飛び画素部が下地形成画素部の中に存在している可能性もある。そこで、これを確認するため、解析部62では、指画像Pの爪11に白飛び画素部の画素がある場合、その画像を撮影するときに使用した光源46bと異なる光源46bを用いて再度撮影して、先に白飛び画素部とした画素が、爪先画素部、下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを、再度、解析して判断する。
なお、色情報とは別に、爪先画素部など下地ではないと判定して欲しい領域の色情報を色情報記憶部56に記録しておき、下地を判定する際に参照するようにしてもよい。このようにすることで、下地の判定をより精度よく行うことができる。
(実施形態の動作)
続いて、ネイルプリント装置10を用いてネイルデザインDを爪11に形成する方法を図7〜図10に基づいて説明する。図7はフローチャート1を説明する図、図8はフローチャート2を説明する図、図9はフローチャート3を説明する図、図10はフローチャート4を説明する図である。図11は注目画素の領域の一部を抜き出して示す図、図12は下地描画後の注目画素の領域を説明する図である。
図7に示すように、まず、フローチャート1では、ステップSA1において、ユーザーが、表示部32に表示される複数のネイルデザインDの中から印刷したいデザインを選択する。
次に、ステップSA2において、ユーザーが指画像取得ボタン32eを押すことにより、撮影制御部58が、光源46bを点灯させ、カメラ46aで指画像Pを撮影し、フローチャート2に進む。
次に、図8に示すように、フローチャート2のステップSB1では、指画像Pにおける爪11の部分の複数の画素のいずれかを注目画素に指定し、ユーザーが検出開始ボタン32fを押すことにより、ステップSB2において、解析部62が色情報に基づいて注目画素が白飛び画素部であるか否かを判断する。注目画素が白飛び画素部であると判断された場合、ステップSB3で、注目画素が白飛び画素部であるとしてその画素位置を記憶し、ステップSB8に進む。一方、注目画素が白飛び画素部であると判断されない場合、ステップSB4に進む。
ステップSB4では、解析部62が色情報に基づいて注目画素が爪先画素部に対応しているか否かを判断する。注目画素が爪先画素部であると判断された場合、ステップSB8に進む。一方、注目画素が爪先画素部であると判断されない場合、ステップSB5に進む。
ステップSB5では、解析部62が色情報に基づいて注目画素が白Aであるか否かを判断する。注目画素が白Aであると判断された場合、ステップSB7で、注目画素が白Aであるとしてその画素位置を記憶し、ステップSB8に進む。一方、注目画素が白Aであると判断されない場合、ステップSB6で、注目画素が白Xであるか否かを順次判断し、白Xであると判断された場合、ステップSB7で、注目画素が下地形成画素部であるとしてその画素位置を記憶し、ステップSB8に進む。注目画素が白Xであると判断されない場合、ステップSB8に進む。
ステップSB8では、爪11の全ての画素を注目画像としたか否かを判断する。爪11の全ての画素を注目画像としたと判断された場合、ステップSB9に進む。一方、爪11の全ての画素を注目画像としたと判断されない場合、ステップSB10で、注目画素を爪11の部分で注目画素の未指定の画素に変更し、ステップSB2に戻る。
ステップSB9では、白飛び画素部の画素があるか否かを判断する。白飛び画素部の画素があると判断された場合、フローチャート3(図9参照)に進む。一方、白飛び画素部の画素があると判断されない場合、ステップSB11に進む。
ステップSB11では、解析部62が、下地形成画素部であると判断された画素の数から、下地形成画素部の面積が所定の閾値面積(例えば、4mm2)以上である否かを判断する。下地形成画素部の面積が閾値面積以上であると判断された場合、ステップSB12に進み、下地形成画素部とした注目画素71(図11参照)を集めた領域を下地形成領域72(図11参照)に設定して「下地有り」と判定し、フローチャート1(図7参照)のステップSA3に戻る。一方、下地形成画素部の面積が閾値面積以上であると判断されない場合、ステップSB13で「下地無し」と判定し、フローチャート1のステップSA3に戻る。
図7に戻る。フローチャート1のステップSA3では、「下地無し」の判定か否かを判断する。「下地無し」の判定でない場合、すなわち下地がある場合、ステップSA7に進み、ユーザーが印刷ボタン32dを押すと、印刷制御部63により、下地形成領域72にネイルデザインDを印刷ヘッド25で印刷する。爪11への印刷が完了すると、一連の処理が終了する。
一方、ステップSA3において、「下地無し」の判定である場合、すなわち下地がない場合、ステップSA4で、描画制御部61により描画部21の下地用のペン22で爪11に白で下地を描画する。そして、ステップSA5で、撮影制御部58が光源46bを点灯させてカメラ46aで指画像Pを撮影し、さらに、ステップSA6で、注目画素とする画素の領域73(図12参照)を指定し、フローチャート4に進む。
このステップSA6で指定される、注目画素とする画素の領域73(図12参照)は、ペン22によって実際に下地が形成されている範囲74(図12参照)よりもやや広い範囲に設定される。注目画素とする画素の領域73を、実際に下地が形成されている範囲74(図12参照)に対してどの程度広い範囲とするかは、予め制御装置51に設定されている。後述するフローチャート4では、このようにやや広い範囲に設定される、注目画素とする画素の領域73(図12参照)について、解析部62による注目画素の解析がなされる。
図9に示すように、フローチャート3では、ステップSC1において、撮影制御部58が、光源46bを別のものに変更してカメラ46aで指画像Pを撮影する。このステップSC2では、前回、フローチャート2(又は後述するフローチャート4)で白飛び画素部となっていた画素を白飛び画素部にならない状態で撮影するために、前回の撮影するときに使用した光源46bと異なる位置に設けた光源46bを使用する。
次に、ステップSC2で、前回、白飛び画素部とされた注目画素のいずれかと同じ位置の画素を注目画素に指定し、ステップSC3に進む。
ステップSC3では、解析部62が色情報に基づいて注目画素が爪先画素部であるか否かを判断する。注目画素が爪先画素部であると判断される場合、ステップSC7に進む。注目画素が爪先画素部であると判断されない場合、ステップSC4に進む。
ステップSC4では、解析部62が色情報に基づいて注目画素が白Aであるか否かを判断する。注目画素が白Aと判断された場合、ステップSC6で、注目画素が白Aであるとしてその画素位置を記憶し、ステップSC7に進む。注目画素が白Aであると判断されない場合、ステップSC5で、注目画素が白Xであるか否かを順次判断し、白Xと判断された場合、ステップSC6で、注目画素が下地形成画素部であるとしてその画素位置を記憶し、ステップSC7に進む。注目画素が白Xであると判断されない場合、ステップSC7に進む。
ステップSC7では、前回、白飛び画素部とされた全ての画素を注目画像としたか否かを判断する。前回、白飛び画素部とされた全ての画素を注目画像としたと判断されたときは、ステップSC8に進み、全ての画素を注目画像としたと判断されない場合、ステップSC9に進む。
ステップSC9では、注目画素を、前回、白飛び画素部とされた注目画素で、今回、注目画素に未指定の画素に変更し、ステップSC3に戻る。
ステップSC8では、本フローチャート3の開始がフローチャート2である場合は、フローチャート2のSB11(図8参照)に戻り、本フローチャート3の開始がフローチャート4である場合は、フローチャート4のSD11(図10参照)に戻る。
なお、フローチャート3における注目画素の解析では、前回、白飛び画素部であると判定された画素についてのみ行うため、白飛び画素部であるか否かの判断は行わない。
図10に示すように、フローチャート4では、ステップSD1において、指定された注目画素とする領域の1つの画素を注目画素に指定し、ステップSD2において、解析部62が色情報に基づいて注目画素が白飛び画素部であるか否かを判断する。注目画素が白飛び画素部であると判断された場合、ステップSD3で、注目画素が白飛び画素部であるとしてその画素位置を記憶し、ステップSD8に進む。一方、注目画素が白飛び画素部であると判断されない場合、ステップSD4に進む。
ステップSD4では、解析部62が色情報に基づいて注目画素が爪先画素部であるか否かを判断する。注目画素が爪先画素部であると判断される場合、ステップSD8に進む。一方、注目画素が爪先画素部であると判断されない場合、ステップSD5に進む。
ステップSD5では、解析部62が色情報に基づいて注目画素が白Aであるか否かを判断する。注目画素が白Aと判断された場合、ステップSD7で、注目画素が白Aであるとしてその画素位置を記憶し、ステップSD8に進む。一方、注目画素が白Aであると判断されない場合、ステップSD8で、注目画素が白Xであるか否かを順次判断し、白Xと判断された場合、ステップSD7で、注目画素が下地形成画素部であるとしてその画素位置を記憶し、ステップSD8に進む。注目画素が白Xであると判断されない場合、ステップSD8に進む。
ステップSD8では、指定された注目画素とする領域の全ての画素を注目画像としたか否かを判断する。爪11の全ての画素を注目画像としたと判断されない場合、ステップSD9に進み、注目画素を、指定された注目画素とする領域の中で、まだ、注目画素に未指定の画素に変更し、ステップSD2に戻る。
一方、ステップSD8において、爪11の全ての画素を注目画像としたと判断された場合、ステップSD10で、白飛び画素部の画素があるか否かを判断する。白飛び画素部の画素があると判断された場合、フローチャート3に戻る。白飛び画素部の画素があると判断されない場合、ステップSD11で、下地形成画素部とした注目画素71の領域を下地形成領域72とし、フローチャート1のステップSA7(図7参照)に進み、ユーザーが印刷ボタン32dを押すと、印刷制御部63により、下地形成領域72にネイルデザインDを印刷ヘッド25で印刷する。爪11への印刷が完了すると、一連の処理が終了する。
なお、以上のフローチャート1〜4において、ステップSA2,SA5,SC1は、本発明にいう「画像取得ステップ」に相当し、ステップSB1〜SB10、ステップSC2〜SC9及びステップSD1〜SD10は、本発明にいう「解析ステップ」に相当する。
また、フローチャート4では、下地を描画した後の処理であり、必ず下地形成画素部である注目画素が存在するため、下地形成画素部の面積が閾値面積以上か否かの判断は行わない。
また、前述したフローチャート1〜4では、下地形成画素部の有無を自動判断して、下地形成画素部の検出及びペン22による下地形成画素部の描画を必要に応じて行った後、印刷ヘッド25によるネイルデザインDの印刷を行う動作を例示した。しかし、予め、爪11における下地形成画素部の有無をユーザーが把握している場合、例えば、最初に行う下地形成画素部の自動検出を省略しても差し支えない。この場合、下地形成画素部の検出、ペン22による下地形成領域の描画、印刷ヘッド25によるネイルデザインDの印刷の各種動作を必要に応じて選択的に実行可能な複数のモードをネイルプリント装置10に設定することができる。
また、本実施形態においては、ネイルプリント装置10が、印刷部24による描画機能と描画部21による描画機能とを備え、描画部21が備える下地用のペン22によって爪11に下地を描画する構成としたが、本発明はこの構成に限るものではない。例えば、ネイルプリント装置10が描画部21を備えず、爪11への下地の描画をユーザーが手動で行うものであってもよい。この場合、最初に行う下地形成画素部の自動検出を省略してもよい。また、ペン22による下地形成領域の描画も省略される。
(実施形態の効果)
以上、説明した実施形態によれば、解析部62により、爪11の部分の注目画素の状態を注目画素の輝度値及び色相に基づいて解析し、下地形成領域72を検出することができる。したがって、下地形成領域72を検出する際の誤検出をなくし、下地形成領域72を正確に検出可能なネイルプリント装置10、ネイルプリント装置の動作制御方法及びネイルプリント装置の動作制御プログラムを提供することができる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
<請求項1>
照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた複数の光源と、
前記複数の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む指を撮影した、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得する画像取得部と、
前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析する解析部と、
を備え、
前記解析部は、前記複数の画素における、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素を白飛び画素部とし、前記爪先部に対応した画素を爪先画素部とし、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素を下地形成画素部として、前記各画素の輝度値及び色相に基づいて、前記各画素が、前記白飛び画素部、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを判断することを特徴とするネイルプリント装置。
<請求項2>
前記解析部は、前記複数の光源のうちの第1の光源から前記爪に前記照明用の光を照射している状態で前記画像取得部により取得された第1の画像の前記複数の画素における第1の画素が前記白飛び部であると判断したとき、更に、前記複数の光源のうちの前記第1の光源と異なる位置に設けられた第2の光源から前記爪に前記照明用の光を照射している状態で前記画像取得部により取得された第2の画像の前記複数の画素における、前記第1の画像における前記第1の画素と同じ位置にある第2の画素について、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるかの判断を行うことを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項3>
前記白飛び画素部とする前記輝度値の範囲及び前記色相の値と、前記爪先画素部とする前記輝度値の範囲及び前記色相の値と、前記下地形成画素部とする前記輝度値の範囲及び前記色相の値と、を判定値として記憶した記憶部を備え、
前記解析は、前記各画素の前記輝度値及び前記色相と前記判定値との比較に基づいて前記判断を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のネイルプリント装置。
<請求項4>
前記解析部は、前記下地形成画素部であると判断される特定の画素がある領域の面積が、予め設定された閾値面積以上であるときに、前記特定の画素は前記下地形成画素部であると判断し、前記面積が前記閾値面積未満であるときには前記特定の画素は前記下地形成画素部ではないと判断することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のネイルプリント装置。
<請求項5>
前記爪に印刷を行うことができる印刷部を備え、
前記爪の、前記解析部により前記下地形成画素部であると判断された前記画素に対応する領域に、前記印刷部によりネイルデザインの印刷を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のネイルプリント装置。
<請求項6>
前記下地用のインクを前記爪に塗布することができる描画用具を有する描画部と、
前記爪に前記印刷を行うことができる印刷部と、を備え、
前記爪に前記描画部の前記描画用具により前記下地用のインクが塗布された後に、前記爪の前記解析部により前記下地形成画素部であると判断された画素に対応する領域に、前記印刷部によりネイルデザインの印刷を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のネイルプリント装置。
<請求項7>
照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた複数の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む指を撮影した、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得する画像取得ステップと、
前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析する解析ステップと、
を含み、
前記解析ステップにおいて、前記複数の画素における、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素を白飛び画素部とし、前記爪先部に対応した画素を爪先画素部とし、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素を下地形成画素部として、前記各画素の輝度値及び色相に基づいて、前記各画素が、前記白飛び画素部、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを判断することを特徴とするネイルプリント装置の動作制御方法。
<請求項8>
コンピュータに、
照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた複数の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む前記指を撮影させて、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得させ、
前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析させ、
前記解析において、前記複数の画素における、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素を白飛び画素部とし、前記爪先部に対応した画素を爪先画素部とし、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素を下地形成画素部として、前記各画素の輝度値及び色相に基づいて、前記各画素が、前記白飛び画素部、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを判断させることを特徴とするネイルプリント装置用の動作制御プログラム。
10 ネイルプリント装置
11 爪
12 描画指
21 描画部
24 印刷部
31 操作部
32 表示部
46 撮影部
46a カメラ
46b 光源
51 制御装置
52 制御部
53 記憶部
56 色情報記憶部
62 解析部
D ネイルデザイン
P 指画像

Claims (7)

  1. 照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた複数の光源と、
    前記複数の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む指を撮影した、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得する画像取得部と、
    前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析する解析部と、
    を備え、
    前記解析部は、前記複数の画素における、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素を白飛び画素部とし、前記爪先部に対応した画素を爪先画素部とし、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素を下地形成画素部として、前記各画素の輝度値及び色相に基づいて、前記各画素が、前記白飛び画素部、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを判断し、うち前記下地形成画素部であると判断される特定の画素がある領域の面積が、予め設定された閾値面積以上であるときに、前記特定の画素は前記下地形成画素部であると判断し、前記面積が前記閾値面積未満であるときには前記特定の画素は前記下地形成画素部ではないと判断することを特徴とするネイルプリント装置。
  2. 前記解析部は、前記複数の光源のうちの第1の光源から前記爪に前記照明用の光を照射している状態で前記画像取得部により取得された第1の画像の前記複数の画素における第1の画素が前記白飛び部であると判断したとき、更に、前記複数の光源のうちの前記第1の光源と異なる位置に設けられた第2の光源から前記爪に前記照明用の光を照射している状態で前記画像取得部により取得された第2の画像の前記複数の画素における、前記第1の画像における前記第1の画素と同じ位置にある第2の画素について、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるかの判断を行うことを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
  3. 前記白飛び画素部とする前記輝度値の範囲及び前記色相の値と、前記爪先画素部とする前記輝度値の範囲及び前記色相の値と、前記下地形成画素部とする前記輝度値の範囲及び前記色相の値と、を判定値として記憶した記憶部を備え、
    前記解析は、前記各画素の前記輝度値及び前記色相と前記判定値との比較に基づいて前記判断を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のネイルプリント装置。
  4. 前記爪に印刷を行うことができる印刷部を備え、
    前記爪の、前記解析部により前記下地形成画素部であると判断された前記画素に対応する領域に、前記印刷部によりネイルデザインの印刷を行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のネイルプリント装置。
  5. 前記下地用のインクを前記爪に塗布することができる描画用具を有する描画部と、
    前記爪に前記印刷を行うことができる印刷部と、を備え、
    前記爪に前記描画部の前記描画用具により前記下地用のインクが塗布された後に、前記爪の前記解析部により前記下地形成画素部であると判断された画素に対応する領域に、前記印刷部によりネイルデザインの印刷を行うことを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のネイルプリント装置。
  6. 照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた複数の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む指を撮影した、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得する画像取得ステップと、
    前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析する解析ステップと、
    を含み、
    前記解析ステップにおいて、前記複数の画素における、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素を白飛び画素部とし、前記爪先部に対応した画素を爪先画素部とし、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素を下地形成画素部として、前記各画素の輝度値及び色相に基づいて、前記各画素が、前記白飛び画素部、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを判断し、うち前記下地形成画素部であると判断される特定の画素がある領域の面積が、予め設定された閾値面積以上であるときに、前記特定の画素は前記下地形成画素部であると判断し、前記面積が前記閾値面積未満であるときには前記特定の画素は前記下地形成画素部ではないと判断することを特徴とするネイルプリント装置の動作制御方法。
  7. コンピュータに、
    照明用の光を照射する、互いに異なる位置に設けられた複数の光源のいずれかから、爪先部と非爪先部とを有する爪を含む指に前記照明用の光を照射している状態で、前記爪を含む前記指を撮影させて、前記爪を含む、複数の画素を有する画像を取得させ、
    前記画像の前記爪の部分の前記複数の画素の各々の状態を解析させ、
    前記解析において、前記複数の画素における、前記爪の表面で前記照明用の光が反射して光っている前記爪の領域に対応した画素を白飛び画素部とし、前記爪先部に対応した画素を爪先画素部とし、下地用のインクが塗布されている前記爪の領域に対応した画素を下地形成画素部として、前記各画素の輝度値及び色相に基づいて、前記各画素が、前記白飛び画素部、前記爪先画素部、前記下地形成画素部、及び、これらのいずれにも該当しない画素部、のいずれであるのかを判断させ、うち前記下地形成画素部であると判断される特定の画素がある領域の面積が、予め設定された閾値面積以上であるときに、前記特定の画素は前記下地形成画素部であると判断させ、前記面積が前記閾値面積未満であるときには前記特定の画素は前記下地形成画素部ではないと判断させることを特徴とするネイルプリント装置用の動作制御プログラム。
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