JP2013074923A - ネイルプリント装置及び印刷制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】大規模な装置や高価な高性能カメラ等を使用することなく、かつ、できる限りユーザの手を煩わせず簡易に、ユーザの爪領域を正確に特定し、爪領域に対する高精度の印刷を行うことのできるネイルプリント装置及び印刷制御方法を提供する。
【解決手段】紫外線照射部35により印刷指U1に紫外線を照射して蛍光発光させた紫外線照射状態において印刷指U1を撮影し、これにより得られた紫外線照射状態における印刷指U1の画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する。そして、この検出結果に応じて印刷対象となる爪領域Taを正確に特定し、この爪領域Taに印刷部40によりデザイン画像等の印刷を施す。
【選択図】図9

Description

本発明は、ネイルプリント装置及び印刷制御方法に関するものである。
ネイルプリント装置は、印刷しようとする爪の指を、装置本体に設けた指載置台に位置決めし、この位置決めした指の爪にインクジェット方式の印刷ヘッド等を用いて色や絵柄等の画像を印刷するプリント装置であるが、こうしたネイルプリント装置では、指の爪部の領域(以下「爪領域」という。)を正確に検出しなければ印刷位置・印刷範囲を特定することができない。
そこで、従来、このような装置において、爪領域とそれ以外の領域との境界(すなわち、爪部の輪郭)を定めて爪領域を認識するために、指画像を撮像し、撮像された指画像についてキャニー(Canny)エッジ検出アルゴリズム等の一般的なエッジ検出アルゴリズムを用いた画像処理を行うことにより爪部の輪郭(エッジ)を検出し、爪領域を他の領域から識別する手法が提案されている(例えば、特許文献1)
このように指画像から自動的に爪領域を他の領域から識別することができれば、ユーザによる入力の手間を最小限に抑えつつ、印刷対象となる爪領域を自動的に確定することが可能となる。
特表2003−534083号公報
しかしながら、実際には、爪部と皮膚との光学特性は非常に近似しており、互いに同一の色情報を含んでいる。また、爪部及び皮膚の色は個人によって様々であり、爪部周辺の肌荒れやテカリ、色等にも個人差がある。
このため、特許文献1に記載されているような手法、すなわち、指画像について単に従来の一般的なエッジ検出アルゴリズムを用いた画像処理を行うことによっては、正確に爪領域を抽出・特定することは困難であるという問題がある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、大規模な装置や高価な高性能カメラ等を使用することなく、かつ、できる限りユーザの手を煩わせず簡易に、ユーザの爪領域を正確に特定し、爪領域に対する高精度の印刷を行うことのできるネイルプリント装置及び印刷制御方法を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係るネイルプリント装置は、
指載置手段に載置されている指に紫外線を照射して照射対象を蛍光発光させる紫外線照射手段と、
この紫外線照射手段による紫外線照射状態において前記指載置手段に載置されている指を撮影して紫外線照射状態における指画像の画像データを得る撮影手段と、
この撮影手段により得られた指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する輝度値検出手段と、
この輝度値検出手段による検出結果に応じて印刷対象となる爪領域を特定する爪領域特定手段と、
この爪領域特定手段によって特定された前記爪領域に印刷を施す印刷制御手段と、
を備えていることを特徴としている。
また、本発明に係る印刷制御方法は、
指載置手段に載置されている指に紫外線を照射して照射対象を蛍光発光させる紫外線照射ステップと、
この紫外線照射ステップにおける紫外線照射状態において前記指載置手段に載置されている指を撮影して紫外線照射状態における指画像の画像データを得る撮影ステップと、
この撮影ステップにおいて得られた指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する輝度値検出ステップと、
この輝度値検出ステップにおける検出結果に応じて印刷対象となる爪領域を特定する爪領域特定ステップと、
この爪領域特定ステップにおいて特定された前記爪領域に印刷を施す印刷制御ステップと、
を含んでいることを特徴としている。
本発明によれば、紫外線照射手段により指に紫外線を照射して蛍光発光させた紫外線照射状態において指を撮影し、これにより得られた紫外線照射状態における指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する。そして、この検出結果に応じて印刷対象となる爪領域を特定し、この爪領域に印刷を施すことができる。
このため、従来の装置に紫外線照射手段を設ければ足り、大規模な装置や高価な高性能カメラ等を使用する必要がなく、また、できる限りユーザの手を煩わせず簡易に、ユーザの爪領域を正確に特定し、爪領域に対する高精度の印刷を行うことができるとの効果を奏する。
本発明に係るネイルプリント装置の一実施形態を概念的に示した斜視図で、蓋体を開いた状態を示している。 図1のネイルプリント装置の装置本体を概念的に示した斜視図である。 図1のネイルプリント装置の印刷指固定手段を示した断面図で、印刷指として人差し指から小指を印刷指挿入部に挿入した際の固定態様を示している。 図1のネイルプリント装置の正面側の断面図である。 図1のネイルプリント装置の側断面図である。 第1の実施形態に係るネイルプリント装置の制御構成を示した要部ブロック図である。 印刷指の指画像にX,Y座標を重畳した状態の一例を示す図である。 図7に示す各座標値に対応する輝度値を記憶する検出結果記憶領域のデータ構成例を示す図である。 印刷指の一部を指幅方向に見た場合の輝度値を示す説明図である。 第1の実施形態における印刷制御処理を示すフローチャートである。 第1の実施形態における紫外線照射部の照射タイミングと撮影タイミングとを模式的に示す説明図である。 第1の実施形態において取得される印刷指の画像例を示す図である。 第2の実施形態に係るネイルプリント装置の制御構成を示した要部ブロック図である。 第2の実施形態における印刷制御処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における印刷制御処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における紫外線照射部及び通常光照射部の照射タイミングと撮影タイミングとを模式的に示す説明図である。 第3の実施形態において取得される印刷指の画像例を示す図である。
[第1の実施の形態]
先ず、図1から図12を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるネイルプリント装置の外観を示す斜視図であり、図2は、ネイルプリント装置の内部構成を示す斜視図である。
図1に示すように、このネイルプリント装置1は、ケース本体2及び蓋体4を備えている。このケース本体2及び蓋体4は、ケース本体2の上面後端部に設けたヒンジ3を介して、互いに連結されている。
上記ケース本体2は平面視で長円状に形成されている。このケース本体2には前側には開閉板2cが起倒可能に設けられている。この開閉板2cは、ケース本体2の前面下端部に設けたヒンジ(図示せず)を介して、ケース本体2に連結されている。この開閉板2cは、ケース本体2の前面を開閉するためのものである。
また、ケース本体2の天板には後述する操作部12が設置されており、天板のほぼ中央部には表示部13が設定されている。
なお、ケース本体2及び蓋体4の形状、構成はここに例示したものに限定されない。
また、ケース本体2にはネイルプリント装置1の装置本体10が収容されている。この装置本体10は、図2に示す印刷指固定手段を構成している印刷指固定部20、撮影手段を構成している撮影装置30、印刷手段を構成している印刷部40及び制御手段を構成している制御装置50(図6参照)を備えている。これら印刷指固定部20、撮影装置30、印刷部40及び制御装置50は機枠11に設けられている。
なお、機枠11は下部機枠11a及び上部機枠11bによって構成されている。そして、下部機枠11aは箱状に形成され、ケース本体2の内部下方に設置され、上部機枠11bは下部機枠11aの上方で且つケース本体2の内部上方に設置されている。
印刷指固定部20は、機枠11の中の下部機枠11aに設けられている。この下部機枠11aに設けられた印刷指挿入部20a、非印刷指挿入部20b及び掴み部20cによって印刷指固定部20が構成されている。
ここで、印刷指挿入部20aは、印刷しようとする爪部Tに対応する指(以下「印刷指」という。)U1を挿入するめための指挿入部である(図3参照)。印刷指挿入部20aの底面(印刷指載置面)は、印刷指U1を載置する指載置手段として機能する。印刷指U1の撮影や印刷は、印刷指U1がこの指載置手段としての印刷指挿入部20aの印刷指載置面に載置された状態で行われる。
また、非印刷指挿入部20bは、印刷指以外の指(以下「非印刷指」という。)U2を挿入するための指挿入部である(図3参照)。
また、掴み部20cは、印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1と、非印刷指挿入部20bに挿入された非印刷指U2とで挟持することが可能な部分である。本実施形態において、この掴み部20cは印刷指挿入部20aと非印刷指挿入部20bとを仕切る隔壁21によって構成されている。
この隔壁21の上面は平坦な印刷指載置面を構成している。この隔壁21の指挿入側端部には膨出部22が形成されている。この膨出部22は、印刷指挿入部20a及び非印刷指挿入部20bに印刷指U1及び非印刷指U2を深く挿入した際に、印刷指U1及び非印刷指U2の付け根U3が当接する部分に形成されている。膨出部22は、印刷指U1の腹全体が印刷指載置面に当接した状態で、印刷指U1と非印刷指U2とで隔壁21(掴み部
20c)を強く挟持することができるように、指挿入方向の断面が、隔壁21の下面から下方に向けて膨出するように円形となっている。なお、膨出部22の形状は、断面円形に限定されることなく、断面楕円形,多角形等の非円形であってもよい。
例えば、左手の親指以外の4本の指(人差し指、中指、薬指及び小指)が印刷指U1となる場合には、図3に示すように、ユーザは印刷指挿入部20aに4本の印刷指U1を挿入し、非印刷指挿入部20bに非印刷指U2である親指を挿入する。この場合、ユーザが印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1と、非印刷指挿入部20bに挿入された非印刷指U2とで掴み部20cを挟持することにより、印刷指U1が掴み部20cの上で固定される。
また、親指のみが印刷指U1となる場合には、親指(印刷指U1)を印刷指挿入部20aに挿入さし、親指以外の4本の指(非印刷指U2)を非印刷指挿入部20bに挿入する。この場合にも、ユーザが印刷指U1と非印刷指U2とで掴み部20cを挟持することで印刷指U1が固定される。
また、図4は、本実施形態に係るネイルプリント装置1の正面側の断面図であり、図5は、ネイルプリント装置1の側断面図である。
図4及び図5に示すように、撮影装置30は、機枠11の中の上部機枠11bに設けられており、カメラ32、通常光照射部33及び紫外線照射部35を備えて構成されている。
すなわち、上部機枠11bに設置された基板31の中央部下面には、ドライバーを内蔵した200万画素程度以上の画素を有するカメラ32が設置されている。
本実施形態では、カメラ32は、通常光照射部33から通常光が照射されている通常光照射状態において指載置手段である印刷指挿入部20aに載置された印刷指U1を撮影して、通常光照射状態における指画像の画像データを得る撮影手段として機能するとともに、紫外線照射部35から紫外線が照射されている紫外線照射状態において指載置手段である印刷指挿入部20aに載置された印刷指U1を撮影して、紫外線照射状態における指画像の画像データを得る撮影手段として機能する。
また、基板31には、カメラ32を囲むように白色LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等で構成された通常光照射部33と、紫外線を照射する紫外線LED等で構成された紫外線照射部35とが設置されている。なお、通常光照射部33及び紫外線照射部35の形状、構成、個数、配置等はここに図示したものに限定されない。
撮影装置30は、後述する制御装置50の撮影制御部511に接続され、該撮影制御部511によって制御されるようになっている。
本実施形態において、通常光照射部33は、指載置手段である印刷指挿入部20aに載置された印刷指U1に可視光線を含む通常光を照射する通常光照射手段であり、白色光等、可視光を含む光を照射するものである。
また、紫外線照射部35は、指載置手段である印刷指挿入部20aに載置された印刷指U1に紫外線を照射して照射対象である印刷指U1を蛍光発光させる紫外線照射手段である。紫外線照射部35は、例えば200nm〜400nm程度の波長の紫外線を照射するようになっている。なお、紫外線照射部35により照射される光の波長はここに例示した範囲に限定されない。
本実施形態のように、通常光照射部33及び紫外線照射部35を構成する光源としてLED光源を用いた場合には、消費電力が従来よりも極めて少なく装置も簡易化することができる点で好ましい。また、LED光源は、原理的に発生する光が単一波長であるとの特性を有するため、特に紫外線照射部35をLED光源で構成した場合には、紫外線を得るのに高価な光学フィルターを必要としない点でコスト低減、装置の簡易小型化を実現でき、好ましい。
なお、通常光照射部33及び紫外線照射部35は、LED光源で構成されているものに限定されず他の光源を用いてもよい。例えば、紫外線照射部35は、メタルハライドを封入した紫外線ランプ(メタルハライドランプ)、キセノンフラッシュランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、エキシマランプ、紫外線半導体レーザ(Laser Diode:LD)等で構成されていてもよい。なお、これらLED光源以外で紫外線照射部35を構成する場合には、光源により発生する光が複数の波長の光を含むため、紫外線のみを通過させる光学フィルターを用いることが好ましい。
ここで紫外線照射部35により紫外線を照射することによる生ずる印刷指U1の蛍光発光について説明する。
爪部Tや皮膚等の上皮細胞等は、タンパク質であるケラチンを主成分として構成されている。このケラチンは、紫外線を照射されることによりそれ自体が蛍光発光することが知られている(例えば、特開1997−173301号公報等参照)。そして、紫外線照射部35により印刷指U1に対して紫外線を照射した場合、爪部Tは他の部分(皮膚等)よりも強く蛍光発光する。その理由としては以下が推測される。
例えば、特開2005−348991号公報には、皮膚柔軟性が失われると、これに伴って紫外線を照射した際の蛍光発光の強度(これを以下「蛍光強度」という。)が増加することが示されている。皮膚柔軟性の違いによって蛍光強度の違いが発現する理由としては様々な要因が考えられるが、主たる要因としてケラチンの立体構造の差異が考えられる。
すなわち、ケラチン等のタンパク質はアミノ酸がペプチド結合により鎖状に繋ぎ合わさった鎖状構造(ポリペプチド鎖、なお、このアミノ酸の並び方(配列、sequence)をタンパク質の一次構造(primary structure)という。)を有する分子であるが、ペプチド結合を作っている>C=Oと>NHは、O(酸素)が負に帯電しH(水素)が正に帯電しているため、両者の間で水素結合を作る可能性がある。この水素結合によって形成される部分的な規則的繰り返し構造をタンパク質の二次構造(secondary structure)といい、代表的な二次構造としてαヘリックス構造とβシート構造とがある。
αヘリックス構造とは、共通骨格構造部分が3.6アミノ酸残基ごとに1回転する螺旋構造となっているものであり、あるアミノ酸残基の>NHの水素原子が、3つ先のアミノ酸残基の>COの酸素原子と水素結合を形成している。これに対して、βシート構造とは、ポリペプチド鎖が一直線に長く伸びた形で隣り合った鎖との間で水素結合が形成され、何本かが束になったものであり、面積をもったシート状となっている。
このようにタンパク質は、一定の形に折り畳まれることによって立体構造をなし、柔軟性や流動性を保持しつつその機能を発揮する。
ここで、上記二次構造のうちβシート構造は、固く丈夫で安定しているとの特性を有しており、βシート構造が多くなると紫外線を照射した際に強い蛍光発光を示すと考えられる。人の皮膚組織等を構成しているケラチンは、αへリックス構造が主であるが、αへリックス構造からβシート構造へと転位することがある。βシート構造が増えると、βシート構造の特性によってケラチン全体の柔軟性が失われ、皮膚柔軟性は低下する。
そして、βシート構造が増えて皮膚柔軟性が低下している部分については、前述のように紫外線を照射した際の蛍光強度が増加する。このように、皮膚柔軟性と紫外線を照射した際の蛍光強度とは、前者が低下すると後者が増加するという相関関係を有するため、蛍光強度を見ることにより皮膚柔軟性を推測することが可能となる。
この点、爪部Tは一般的に皮膚部分よりも硬く、皮膚柔軟性が著しく低い。このため、爪部Tは、皮膚部分よりもケラチンのβシート構造の割合が高くなっていると推測され、紫外線照射部35により印刷指U1に対して紫外線を照射した場合に、爪部Tは他の部分(皮膚等)よりも強く蛍光発光するものと考えられる。したがって、紫外線照射部35により印刷指U1に対して紫外線を照射した際に蛍光強度の強い領域を検出することにより爪部Tの領域(以下「爪領域Ta」という。)を特定することができる。
また、印刷部40は、後述する爪領域特定部513によって特定された爪領域Taに色や模様等のデザイン画像の印刷を施す印刷手段であり、主に上部機枠11bに設けられている。
すなわち、図4及び図5に示すように、上部機枠11bの両側板には、2本のガイドロッド41が平行に架設されている。このガイドロッド41には、主キャリッジ42が摺動自在に設置されている。また、図5に示すように、主キャリッジ42の前壁42aおよび後壁42bには2本のガイドロッド44が平行に架設されている。このガイドロッド44には、副キャリッジ45が摺動自在に設置されている。この副キャリッジ45の下面中央部には、印刷ヘッド46が搭載されている。
本実施形態において、この印刷ヘッド46は、インクを微滴化し、被印刷媒体に対し直接に吹き付けて印刷を行うインクジェット方式の印刷ヘッドである。なお、印刷ヘッド46の記録方式はインクジェット方式に限定されない。
主キャリッジ42は動力伝達手段(図示せず)を介してモータ43に連結され、モータ43の正逆回転によって、ガイドロッド41に沿って左右方向に移動ように構成されている。また、副キャリッジ45は動力伝達手段(図示せず)を介してモータ47に連結され、モータ47の正逆回転によって、ガイドロッド44に沿って前後方向に移動するように構成されている。
また、下部機枠11aには、印刷ヘッド46にインクを供給するためのインクカートリッジ48が設けられている。インクカートリッジ48は、図示しないインク供給管を介して印刷ヘッド46と接続されており、適宜印刷ヘッド46にインクを供給するようになっている。なお、印刷ヘッド46自体にインクカートリッジを搭載する構成としてもよい。
印刷部40は、これらガイドロッド41、主キャリッジ42、モータ43、ガイドロッド44、副キャリッジ45、印刷ヘッド46、モータ47及びインクカートリッジ48等を備えて構成されている。
この印刷部40のモータ43、印刷ヘッド46、モータ47は、後述する制御装置50の印刷制御部515に接続され、該印刷制御部515によって制御されるようになっており、印刷部40と印刷制御部515とにより印刷制御手段が構成されている。
操作部12は、ユーザが各種入力を行うための入力手段である。
操作部12には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチ釦、印刷動作を開始させる印刷スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、後述する記憶部52のデザイン画像記憶領域521に記憶されている複数のデザイン画像の中から一つのデザイン画像を選択するデザイン選択釦、その他各種の入力を行うための操作釦121が配置されている。
表示部13は、例えば液晶パネル(液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display))等で構成された表示手段である。
表示部13には、各種指示を表示させる指示画面や、デザイン画像を表示させてユーザによる確認・選択を促すデザイン選択画面等、各種の表示画面が表示されるようになっている。また、本実施形態では、表示部13は、撮影手段であるカメラ32により撮影された通常光照射状態における指画像の画像データに基づく印刷指U1の画像を表示画面に表示させるようになっている。
なお、表示部13の表面に、タッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合には、図示しないスタイラスペンや指先等によるタッチ操作により、表示部13の表面をタッチすることによっても各種の入力を行うことができるように構成される。
また、制御装置50は、例えば上部機枠11bに配置された基板31等に設置されている。図6は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
制御装置50は、図6に示すように、図示しないCPU(Central Processing Unit)等によって構成されている制御部51、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random
Access Memory)等で構成される記憶部52を備えるコンピュータである。
記憶部52のROM等には、指画像の画像データから各画素ごとの輝度値を検出する画像解析を行う画像解析ソフトウェアである輝度値検出プログラム、輝度値に基づいて爪領域Taを特定するための爪領域特定プログラム、印刷処理を行うための印刷プログラム等の各種プログラムが格納されている。
また、記憶部52には、デザイン画像に関するデータを記憶するデザイン画像記憶領域521、後述する輝度値検出部512により検出された、指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を記憶する検出結果記憶領域522(図8参照)等が設けられている。さらに、記憶部52には、カメラ32によって取得された各種画像の画像データや、各種処理等を行うために必要なデータ等が記憶されている。
なお、記憶手段は、制御装置50内の記憶部52(ROM、RAM)に限定されず、他に記憶手段が設けられていてもよい。
制御部51は、機能的に見た場合、撮影制御部511、輝度値検出部512、爪領域特定部513、表示制御部514、印刷制御部515等を備えている。
制御部51の撮影制御部511、輝度値検出部512、爪領域特定部513、表示制御部514、印刷制御部515等としての機能は、CPUと記憶部52のROM等に記憶されている各種プログラムとの共働によって実現される。なお、制御部51に含まれる機能部、記憶部52のROM等に記憶されている各種プログラムは、ここに挙げたものに限定されない。
撮影制御部511は、ユーザの印刷指U1を撮影して指画像の画像データを得るように撮影装置30の動作を制御する撮影制御手段である。
本実施形態では、撮影制御部511は、指載置手段である印刷指挿入部20aに載置された印刷指U1に対して通常光照射部33から通常光を照射させ、カメラ32によって通常光照射状態における指画像の画像データを取得させる。
また、撮影制御部511は、指載置手段である印刷指挿入部20aに載置された印刷指U1に対して紫外線照射部35から紫外線を照射させ、カメラ32によって紫外線照射状態における指画像の画像データを取得させる。なお、紫外線照射部35からの紫外線照射はカメラ32による撮影を行う間だけ維持されていればよく、紫外線を照射させている時間は特に限定されないが、ユーザの指への影響を考慮して1〜2秒程度等、短い時間であることが好ましい。
撮影制御部511は、撮影装置30によって取得された画像の画像データを記憶部52に記憶させるようになっている。
輝度値検出部512は、撮影手段であるカメラ32により得られた印刷指U1の画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する輝度値検出手段である。
本実施形態では、輝度値検出部512は、紫外線照射状態において取得された印刷指U1の画像の画像データについて、記憶部52に記憶されている輝度値検出プログラムを用い、各画素の階調値を所定の関係式によって輝度値に変換する等の画像処理を行うことにより、各画素ごとの輝度値を検出する。
対象物に紫外線を照射した際の対象物の蛍光発光の強度(すなわち、蛍光強度)は、当該対象物の輝度値として捉えることができ、紫外線照射状態における印刷指U1の画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を見ることにより、各画素に対応する部分の皮膚柔軟性の程度を推測することができる。
例えば、指画像が図7のような画像である場合、輝度値検出部512は、例えば、画像
の一番上のラインから1ラインずつ、左から右に向かって順次走査していき、X,Y座標で表される各画素について輝度値を検出する。検出された輝度値は、当該画素の位置を示すX,Y座標と対応付けて記憶部52の検出結果記憶領域522に記憶される。
図8は、記憶部52の検出結果記憶領域522のデータ構成を示した図である。
図8に示すように、検出結果記憶領域522には、各画素ごとの輝度値がそれぞれX,Y座標と対応付けられて記憶される。例えば、指載置手段である印刷指挿入部20aの表面等、指以外の部分(例えばX1,Y1、X2,Y1等)では、紫外線照射状態においてほとんど蛍光発光が見られないため、輝度値は「0」となる。これに対して、爪部T(例えばX1,Y3、X2,Y4等)では、紫外線照射状態において強く蛍光発光するため、輝度値は「320」「361」等、「300」以上となる。また、爪部T以外の指部分(すなわち、皮膚の部分、例えばX3,Y1、X5,Y4等)では、紫外線照射状態において弱い蛍光発光が見られ、輝度値は「50」「200」等、「10」〜「200」程度となる。
図9は、図7と同様の印刷指U1の画像について、一点鎖線部分を指幅方向(図9において横方向、図7におけるX軸方向)に各画素ごとの輝度値を検出した場合の結果を一例として示したものである。
図9に示す例では、指以外の部分では、輝度値が「0」であり、指の皮膚部分(すなわち、爪部T以外の部分)では、輝度値が「30」〜「180」程度であり、爪部Tでは、輝度値が「360」〜「380」程度となっている。
爪領域特定部513は、輝度値検出手段である輝度値検出部512による検出結果に応じて印刷対象となる爪領域Taを特定する爪領域特定手段である。
前述のように、紫外線照射部35により印刷指U1に対して紫外線を照射した場合、爪部Tは他の部分(皮膚等)よりもβシート構造の割合が高いために強く蛍光発光する。この紫外線を照射した際の印刷指U1の蛍光強度は、印刷指U1の画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値として捉えることができ、輝度値の高い領域を検出することにより爪領域Ta(すなわち、爪部Tの領域)を特定することができる。
本実施形態では、爪領域特定部513は、輝度値検出部512により検出された紫外線照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値に基づいて、指画像の画像データ中、輝度値の高低差の大きい部分を爪領域Taとそれ以外の領域との境界として抽出し、当該境界の内側の領域を爪領域Taと特定するようになっている。
爪領域特定部513によって爪領域Taと特定された領域は、記憶部52等に記憶される。
例えば、図9に示すように、指画像について各画素ごとの輝度値を指幅方向(図9において横方向、図7におけるX軸方向)に順に見たときに、爪領域Taとそれ以外の領域との境界部分では隣接する画素間で輝度値の高低差が大きくなっている。このため、指画像の画像データを構成する全画素について隣接する画素間における輝度値の高低差を見ることにより、爪領域Taとそれ以外の領域との境界、すなわち、爪部Tの輪郭をなす部分を抽出することができる。
例えば、図9の一点鎖線部分の場合、ラインを左から右に見た場合に、指以外の部分では輝度値が「0」であるが、指の皮膚部分では輝度値が「30」、「110」程度となり、爪部Tでは輝度値が「360」程度まで急激に上がっている。この部分における隣接する画素間における輝度値の高低差は「250」と大きく、爪領域特定部513は、この部分を爪領域Taとそれ以外の領域との境界(すなわち、爪部Tの輪郭をなす部分)と判断する。
なお、図7から図9に示す例では、指の皮膚部分の輝度値は50〜200程度であるのに対して、爪部Tの輝度値は320〜380程度である。そこで、本実施形態では、隣接する画素間において輝度値の高低差がどの程度であるときに爪領域特定部513が爪領域
Taとそれ以外の領域との境界と判断するかについて、例えば、100以上の高低差がある場合等の閾値が予め設定されており、記憶部52に記憶されている。なお、図7から図9に示す数値は一例であり、皮膚部分や爪部Tの輝度値の数値範囲は図示例に限定されない。また、爪領域Taとそれ以外の領域との境界と判断する際の閾値は100以上に限定されず、適宜設定することが可能である。
なお、爪領域特定部513が爪領域Taとそれ以外の領域との境界と判断するかの閾値が予め定められていることは必須ではない。例えば、爪領域特定部513が輝度値の高低差が相対的に高い部分を爪領域Taとそれ以外の領域との境界として抽出してもよい。
表示制御部514は、各種画面を表示部13に表示させるように表示部13の動作を制御する表示制御手段である。
本実施形態では、撮影手段であるカメラ32により撮影された通常光照射状態における指画像の画像データに基づく印刷指U1の画像を表示部13の表示画面に表示させるように表示部13の動作を制御する。
印刷制御部515は、爪領域特定手段である爪領域特定部513によって特定された爪領域Taに、ユーザが選択したデザイン画像を印刷するように印刷手段である印刷部40の動作を制御する印刷制御手段である。
次に、図10から図12を参照しつつ、本実施形態におけるネイルプリント装置1による印刷制御方法について説明する。
図10に示すように、このネイルプリント装置1により印刷を行う場合、ユーザはまず、操作部12の電源スイッチ釦を操作する等により電源をONとし、制御装置50を起動させる(ステップS1)。
ユーザは、印刷指U1を印刷指挿入部20aに挿入し、非印刷指U2を非印刷指挿入部20bに挿入して、印刷指U1を固定した上で、操作部12の印刷スイッチ釦等を操作する。これにより、印刷スイッチがONとなる(ステップS2)。
例えば、左手の人差し指、中指、薬指及び小指の爪領域Taに印刷を施したい場合には、図3に示すように、印刷指挿入部20aに人差し指、中指、薬指及び小指を平面的に並べて挿入し、非印刷指挿入部20bに親指を挿入する。そして、印刷指挿入部20aに挿入した人差し指、中指、薬指及び小指と非印刷指挿入部20bに挿入した親指とで掴み部20cを挟持する。これによって、印刷指U1である人差し指、中指、薬指及び小指が固定される。
印刷スイッチがONとなると、撮影制御部511は、印刷指挿入部20aに挿入されている印刷指U1に対して通常光照射部33から通常光を照射させ、通常光照射状態においてカメラ32による撮影を行わせる(ステップS3)。カメラ32により取得された通常光照射状態における印刷指U1の指画像は表示部13の表示画面に表示され(ステップS4)、ユーザは表示画面上において自らの印刷指U1の位置や形状を確認することができる。
次に、表示制御部514は、表示部13に印刷するデザイン画像を選択するためのデザイン選択画面を表示させる(ステップS5)。ユーザは操作部12の操作釦121等を操作して、デザイン選択画面に表示された複数のデザイン画像の中から所望のデザイン画像を選択することにより、操作部12から選択指示信号が出力されて印刷すべきデザイン画像が選択される(ステップS6)。
次に、撮影制御部511は、印刷指挿入部20aに挿入されている印刷指U1に対して紫外線照射部35から紫外線を照射させ、図11に示すように、紫外線照射状態(すなわち、図11における紫外線照射部35による照射ON状態)においてカメラ32による撮影を行わせる(ステップS7)。これにより、図12に示すように、印刷指U1中、爪部
Tの領域(爪領域Ta)が他の部分(すなわち、指の皮膚部分)よりも強く蛍光発光している画像の画像データが取得される。カメラ32により紫外線照射状態における印刷指U1の指画像の画像データ(図12参照)が取得されると、輝度値検出部512が輝度値検出プログラムとの協働により当該画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する(ステップS8)。輝度値検出部512により検出された輝度値は、画素を特定するX,Y座標値等と対応付けられて記憶部52の検出結果記憶領域522に記憶される(ステップS9)。
爪領域特定部513は、輝度値検出部512により検出された輝度値に基づいて、指画像の画像データを構成する全画素について隣接する画素間における輝度値の高低差が大きい部分(例えば、「100」等、所定値を超える部分)を検出する(ステップS10)。そして、検出された部分を爪領域Taとそれ以外の領域との境界、すなわち、爪部Tの輪郭をなす部分として抽出し、この境界(爪部Tの輪郭)の内側の領域を爪領域Taと特定する(ステップS11)。
爪領域特定部513により爪領域Taが特定されると、印刷制御部515は、印刷部40を制御して、当該爪領域Taに、ユーザによって選択されたデザイン画像を印刷させる(ステップS12)。
なお、ここでは、1本の印刷指U1に対する対応について述べたが、本実施形態のように、例えば4本等、複数の印刷指U1に対して同時に印刷処理を行う場合には、以上の処理を各印刷指U1についてそれぞれ繰り返すことにより、全ての印刷指U1について印刷処理を行う。
また、本実施形態では、まず通常光照射状態における印刷指U1の撮影を行って得られた画像を表示部13に表示させ、ユーザが当該印刷指U1に印刷するデザイン画像を選択した後に、紫外線照射状態における印刷指U1の撮影を行って輝度値の検出及び爪領域Taの特定を行う場合を例としたが、処理手順はここに例示したものに限定されない。例えば、まず紫外線照射状態における印刷指U1の撮影を行って輝度値の検出及び爪領域Taの特定を行ってから、通常光照射状態における印刷指U1の撮影、表示部13への表示、及びデザイン画像の選択等を行ってもよい。
以上のように、本実施形態におけるネイルプリント装置1によれば、紫外線照射部35により印刷指U1に紫外線を照射して照射対象を蛍光発光させた状態(すなわち紫外線照射状態)でカメラ32による撮影を行い、カメラ32により得られた指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出するとともに、この検出結果に応じて印刷対象となる爪領域Taを特定し、特定された爪領域Taに印刷を施すようになっている。このように、本実施形態では、印刷指U1に対して紫外線を照射すると爪部Tは他の部分(皮膚等)よりも強く蛍光発光するという特性を利用して爪領域Taを特定するため、従来の装置に紫外線照射部35を設ければ足り、大規模な装置や高価な高性能カメラ等を使用する必要がなく、また、できる限りユーザの手を煩わせずに、簡易かつ正確に爪領域Taを特定することができる。
また、本実施形態では、爪領域特定部513が爪領域Taを特定する手法として、輝度値検出部512により検出された輝度値に基づいて、指画像の画像データを構成する全画素について隣接する画素間における輝度値の高低差が所定値(例えば、「100」)を超える部分を爪領域Taとそれ以外の領域との境界、すなわち、爪部Tの輪郭をなす部分として抽出し、この境界(爪部Tの輪郭)の内側の領域を爪領域Taと特定する手法を用いている。このため、隣接する画素間における輝度値の高低差をみるという簡易な手法で爪領域Taを正確に特定することができる。
また、本実施形態では、印刷指挿入部20aに挿入されている印刷指U1に可視光線を含む通常光を照射して通常光照射状態における印刷指U1を撮影し、その画像を表示部13の表示画面に表示させるようになっている。このため、ユーザは直接印刷指U1を見た
場合と同様の画像を印刷指U1を印刷指挿入部20aに挿入したまま表示画面上で確認することができ、印刷指U1の位置や形状を確認しやすいとともに、印刷すべきデザイン画像を選択する際に仕上がりのイメージを適切に掴むことができる。
[第2の実施の形態]
次に、図13及び図14を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、爪領域特定部513が爪領域Taを特定する手法のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図13は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
図13に示すように、本実施形態において、記憶部52には、爪領域Taの輝度値の閾値が予め記憶されている閾値記憶手段としての閾値記憶領域523が設けられている。
爪領域特定手段である爪領域特定部513は、輝度値検出手段である輝度値検出部512により検出され、検出結果記憶領域522に記憶されている紫外線照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値と閾値記憶領域523に記憶されている輝度値の閾値とを比較し、輝度値が閾値を超えている画素を抽出して、当該画素に対応する部分を爪領域Taと特定するようになっている。
第1の実施形態において示したように、例えば、指載置手段である印刷指挿入部20aの表面等、指以外の部分では、輝度値はほぼ「0」となり、爪部T以外の指部分(すなわち、皮膚の部分)では、紫外線照射状態において多少の蛍光発光が見られるが、輝度値は「10」〜「200」程度に留まる。これに対して、爪部Tでは、紫外線照射状態において強く蛍光発光するため、輝度値は「300」以上となる。
このため、本実施形態では、輝度値の閾値を「300」とし、爪領域特定部513が、「300」を超える輝度値を示した画素に対応する部分を爪領域Taと特定する例を示す。
なお、輝度値の閾値は「300」に限定されず、各種条件や状況に応じて適宜設定される。
なお、その他の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であるため、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、図14を参照しつつ、本実施形態におけるネイルプリント装置による印刷制御方法について説明する。
なお、図14におけるステップS21からステップS29までは、第1の実施形態における図10のステップS1からステップS9までと同様であることから説明を省略する。
輝度値検出部512により検出された輝度値が画素を特定するX,Y座標値等と対応付けられて記憶部52の検出結果記憶領域522に記憶されると(ステップS29)、爪領域特定部513は、記憶部52の閾値記憶領域523から輝度値の閾値を読み出して、輝度値検出部512により検出された各画素ごとの輝度値と閾値(例えば「300」)とを全画素について順次比較し、当該画素の輝度値が閾値よりも大きいか否か(すなわち、閾値を超えているか否か)を判断する(ステップS30)。そして、当該画素の輝度値が閾値よりも小さい(すなわち、閾値を超えていない、閾値未満)と判断される場合(ステップS30;NO)には、当該画素を爪部T以外と判断し(ステップS31)、当該画素の輝度値が閾値よりも大きい(すなわち、閾値を超えている、閾値以上)と判断される場合(ステップS30;YES)には当該画素を爪部T以外と判断する(ステップS32)。そして、輝度値が閾値を超えている画素のみを抽出し、当該画素に対応する部分を爪領域Taと特定する(ステップS33)。
爪領域特定部513により爪領域Taが特定されると、印刷制御部515は、印刷部40を制御して、当該爪領域Taに、ユーザによって選択されたデザイン画像を印刷させる(ステップS34)。
なお、その他については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本実施形態におけるネイルプリント装置によれば、紫外線照射部35により印刷指U1に紫外線を照射して照射対象を蛍光発光させた状態(すなわち紫外線照射状態)でカメラ32による撮影を行い、カメラ32により得られた指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出するとともに、この検出結果に応じて印刷対象となる爪領域Taを特定し、特定された爪領域Taに印刷を施すようになっている。このように、本実施形態では、印刷指U1に対して紫外線を照射すると爪部Tは他の部分(皮膚等)よりも強く蛍光発光するという特性を利用して爪領域Taを特定するため、従来の装置に紫外線照射部35を設ければ足り、大規模な装置や高価な高性能カメラ等を使用する必要がなく、また、できる限りユーザの手を煩わせずに、簡易かつ正確に爪領域Taを特定することができる。
また、本実施形態では、爪領域特定部513が爪領域Taを特定する手法として、輝度値検出部512により検出された輝度値と予め定められた閾値とを比較し、輝度値が所定の閾値(例えば「300」)を超える画素に対応する部分を爪領域Taと特定する手法を用いている。このため、各画素の輝度値を閾値と比較して、閾値未満の部分を切り捨て、閾値を超える部分のみを爪領域とするという簡易な手法で爪領域Taを正確に特定することができる。
[第3の実施の形態]
次に、図15から図17を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の第3の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、爪領域特定部が爪領域Taを特定する手法のみが第1の実施形態及び第2の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態及び第2の実施形態と異なる点について説明する。
本実施形態において、撮影手段であるカメラは、紫外線照射手段である紫外線照射部から紫外線が照射されている紫外線照射状態、紫外線照射手段から紫外線が照射されていない紫外線非照射状態において、それぞれ少なくとも各1回指載置手段である印刷指挿入部20aに載置されている印刷指U1を撮影して、紫外線照射状態における指画像の画像データ及び紫外線非照射状態における指画像の画像データを得るようになっている。
紫外線照射状態における指画像の画像データ及び紫外線非照射状態における指画像の画像データはそれぞれ少なくとも1つずつ取得すればよく、それぞれ複数取得してその平均値を用いることは必須ではないが、複数取得してそれぞれの平均値を求め、この平均値を用いて爪領域Taの特定を行った方がより精度を向上させることができる。このため、本実施形態では、紫外線照射状態における撮影、紫外線非照射状態における撮影を交互に2回行い、紫外線照射状態における指画像の画像データ及び紫外線非照射状態における指画像の画像データをそれぞれ2つずつ取得する場合を例として説明する。なお、撮影回数は2回に限定されず、さらに多くてもよい。
具体的には、撮影装置を制御する撮影制御部は、印刷指U1の爪領域Taの特定を行う際に、例えば、まず紫外線照射手段である紫外線照射部から印刷指挿入部に載置されている印刷指U1に対して紫外線を照射させて、この紫外線照射状態において、カメラにより印刷指U1を撮影させる。その後、通常光照射手段である通常光照射部から印刷指挿入部に載置されている印刷指U1に対して通常光を照射させて、通常光照射状態(すなわち、紫外線照射部から紫外線が照射されていない状態)において、カメラにより印刷指U1を撮影させる。さらに、再度紫外線照射部から印刷指U1に対して紫外線を照射させて、こ
の紫外線照射状態においてカメラにより印刷指U1を撮影させ、その後通常光照射部から印刷指U1に対して通常光を照射させて、この通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)においてカメラにより印刷指U1を撮影させる。
輝度値検出手段である輝度値検出部は、紫外線照射状態における指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値及び通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値をそれぞれ検出する。
輝度値検出部によって検出された結果は、記憶部の検出結果記憶領域に記憶される。
爪領域特定手段である爪領域特定部は、紫外線照射状態における指画像の画像データ及び通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における指画像の画像データを構成する各画素について、輝度値検出手段である輝度値検出部により検出された紫外線照射状態における輝度値と通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における輝度値との差分値を求め、この差分値の大きさに基づいて爪領域Taを特定する。
本実施形態において、具体的には、爪領域特定部は、1回目の紫外線照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値及び1回目の通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値について、それぞれ対応する各画素同士で輝度値の差分値(これを「1回目の差分値」という。)を求める。次に、2回目の紫外線照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値及び2回目の通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値について、それぞれ対応する各画素同士で輝度値の差分値(これを「2回目の差分値」という。)を求める。さらに、爪領域特定部は、各画素について1回目の差分値と2回目の差分値との平均値を求め、この差分値の平均値が大きい画素を抽出し、当該画素に対応する部分を爪領域Taと特定する。
指は、紫外線を照射しない状態、すなわち白色光等の通常光の下で撮影を行った場合には、爪部Tもそれ以外の部分もあまり輝度や色合いに変化がない画像が得られる。これに対して、紫外線を照射した状態で撮影を行うと、爪部Tのみが強く蛍光発光して、高い輝度を示す画像が得られる(図17参照)。
このため、紫外線照射状態における指画像の画像データ及び通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における指画像の画像データについてそれぞれ輝度値を取得して、対応する画素について輝度値の差分値を算出すると、爪部T以外の部分では両者の輝度値に大きな変化がなく、差分値が小さいのに対して、爪部Tでは紫外線照射状態と紫外線非照射状態とで輝度値に大きな変化があるために差分値が大きくなる。
そこで、差分値が大きい画素を抽出することにより、爪部Tの領域(爪領域Ta)を正確に特定することができる。
なお、差分値がどの程度であるときに爪領域特定部が差分値が大きい画素と判断して爪領域Taと特定するかの判断手法については特に限定されない。例えば、予め差分値の閾値を設定して記憶部等に記憶させておき、差分値がこの閾値を超える画素を抽出して爪領域Taと特定してもよい。また、閾値を予め定めておくことは必須ではなく、例えば、爪領域特定部513が算出した差分値を各画素ごとに比較して相対的に高い画素を抽出し、当該画素に対応する部分を爪領域Taと特定してもよい。
なお、その他の構成は、第1の実施形態等で説明したものと同様であるため、同一部材には同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、図15から図17を参照しつつ、本実施形態におけるネイルプリント装置による印刷制御方法について説明する。
なお、図14におけるステップS41からステップS46までは、第1の実施形態にお
ける図10のステップS1からステップS6までと同様であることから説明を省略する。
撮影制御部は、紫外線照射部、通常光照射部及びカメラを制御して、印刷指挿入部に挿入されている印刷指U1に対して紫外線照射部から紫外線を照射させた紫外線照射状態における画像の画像データと印刷指U1に対して通常光照射部から通常光を照射させた通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における画像の画像データとを交互に各2回取得させる(ステップS47)。
すなわち、まず、図16に示すように、紫外線照射部から紫外線を照射させて、紫外線照射状態(すなわち、図16における紫外線照射部による照射ON状態)においてカメラによる撮影を行わせる。これにより、図17の一番上の図に示すように、印刷指U1中、爪部Tの領域(爪領域Ta)が他の部分(すなわち、指の皮膚部分)よりも強く蛍光発光している画像の画像データが取得される。次に、撮影制御部は、印刷指挿入部に挿入されている印刷指U1に対して通常光照射部から通常光を照射させ、図16に示すように、通常光照射状態(すなわち、図16における通常光照射部による照射ON状態)においてカメラによる撮影を行わせる。これにより、図17の上から二番目の図に示すように、印刷指U1全体がほぼ同じ色合い、同等の明るさである画像の画像データが取得される。同様に、紫外線照射部から紫外線を照射させて、紫外線照射状態における2回目の撮影を行わせ、さらに、通常光照射部から通常光を照射させて、通常光照射状態における2回目の撮影を行わせる(図16参照)。これにより、図17に示すように、爪部Tの領域(爪領域Ta)のみが強く発光している画像の画像データと、印刷指U1全体がほぼ同じ色合い、同等の明るさである画像の画像データとが交互に取得される。
カメラにより紫外線照射状態における印刷指U1の指画像の画像データ及び通常光照射状態における印刷指U1の指画像の画像データが取得されると、輝度値検出部が輝度値検出プログラムとの協働により、各画像データについて、画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する(ステップS48)。輝度値検出部により検出された輝度値は、各画像データごとに画素を特定するX,Y座標値等と対応付けられて記憶部の検出結果記憶領域に記憶される(ステップS49)。
爪領域特定部は、1回目の紫外線照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値及び1回目の通常光照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値について、それぞれ対応する各画素同士で輝度値の差分値(1回目の差分値)を求める(ステップS50)。次に、2回目の紫外線照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値及び2回目の通常光照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値について、それぞれ対応する各画素同士で輝度値の差分値(2回目の差分値)を求める(ステップS51)。さらに、爪領域特定部は、各画素について1回目の差分値と2回目の差分値との平均値を求め(ステップS52)、この差分値の平均値が大きい画素を抽出して、当該画素に対応する部分を爪領域Taと特定する(ステップS53)。
爪領域特定部により爪領域Taが特定されると、印刷制御部は、印刷部を制御して、当該爪領域Taに、ユーザによって選択されたデザイン画像を印刷させる(ステップS54)。
なお、その他については、第1の実施形態等と同様であるため、説明を省略する。
以上のように、本実施形態におけるネイルプリント装置によれば、紫外線照射部により印刷指U1に紫外線を照射して照射対象を蛍光発光させた状態(すなわち紫外線照射状態)でカメラによる撮影を行い、カメラにより得られた指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出するとともに、この検出結果に応じて印刷対象となる爪領域Taを特定し、特定された爪領域Taに印刷を施すようになっている。このように、本実施形態では、印刷指U1に対して紫外線を照射すると爪部Tは他の部分(皮膚等)よりも強く蛍
光発光するという特性を利用して爪領域Taを特定するため、従来の装置に紫外線照射部を設ければ足り、大規模な装置や高価な高性能カメラ等を使用する必要がなく、また、できる限りユーザの手を煩わせずに、簡易かつ正確に爪領域Taを特定することができる。
また、本実施形態では、爪領域特定部が爪領域Taを特定する手法として、紫外線照射状態における指画像の画像データ及び通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における指画像の画像データを構成する各画素について、輝度値検出部により検出された紫外線照射状態における輝度値と通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における輝度値との差分値を求め、この差分値が大きい画素を抽出して、当該画素に対応する部分を爪領域Taと特定する手法を用いている。このため、紫外線照射状態における撮影と紫外線非照射状態における撮影とで大きく輝度の異なる爪部Tに該当する画素のみを適切に抽出し、爪領域Taを正確に特定することができる。
なお、本実施形態では、1回ずつ紫外線照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値及び通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における指画像の画像データの各画素ごとの輝度値の差分値を求め、その後に各画素について差分値の平均値を求める場合を例としたが、爪領域特定部が輝度値の差分値によって爪領域Taを特定する手法はこれに限定されない。
例えば、まず、2回分の紫外線照射状態における指画像の画像データについて輝度値検出部により検出された紫外線照射状態における輝度値につき、各画素ごとに平均値を算出し、さらに、2回分の通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における指画像の画像データについて輝度値検出部により検出された通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における輝度値につき、各画素ごとに平均値を算出する。その上で、紫外線照射状態における指画像の画像データの各画素ごとの平均値及び通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における指画像の画像データの各画素ごとの平均値について、それぞれ対応する各画素同士で差分値を求め、この差分値の平均値が所定値以上である画素を抽出して、当該画素に対応する部分を爪領域Taと特定してもよい。
また、本実施形態では、紫外線非照射状態における指画像の画像データを得る際に、通常光照射部から通常光を照射して撮影を行う場合を例としたが、紫外線非照射状態における指画像の画像データは紫外線照射部から紫外線を照射しない状態で撮影されたものであればよく、通常光を照射して撮影を行う場合に限定されない。例えば、明るい室内や自然光が得られる状況下等で、特に照射を行わずに撮影を行い、紫外線非照射状態における指画像の画像データを得てもよい。
また、紫外線照射状態における撮影、通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における撮影は、本実施形態に示した順序で行われる必要はなく、例えばまず通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における撮影を行い、その後に紫外線照射状態における撮影を行い、再度通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における撮影、紫外線照射状態における撮影を繰り返してもよい。
この場合、表示部に表示させるための印刷指U1の画像を得るための撮影(図15におけるステップS43の撮影)を、1回目の通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)における撮影とし、このときに得られた画像の画像データを1回目の通常光照射状態(すなわち、紫外線非照射状態)で得られた画像データとして爪領域の特定を行うために用いてもよい。
その他、本発明は上記各実施形態に限定されず、適宜変更可能であることはいうまでもない。
例えば、本実施形態では、爪部Tに何も処置を施さない状態で指載置手段である印刷指挿入部20aに載置し、撮影を行う場合を例としたが、紫外線照射手段(紫外線照射部35)による紫外線照射状態において蛍光発光する蛍光材料を予め印刷指U1の爪領域Ta
に塗布した状態で印刷指挿入部20aに載置してもよい。
皮膚柔軟性が低い爪部Tは、何も塗布しない状態でも皮膚等の爪部T以外の部分よりも強く蛍光発光する性質を有するが、このように蛍光材料を予め印刷指U1の爪領域Taに塗布した場合には、紫外線照射手段(紫外線照射部35)による紫外線照射状態においてより強く蛍光発光し、爪部T以外の部分との輝度値の差が大きくなる。
このため、蛍光材料を爪部Tに塗布することにより、爪領域Taの特定精度を一層向上させることができる。また、爪部Tに塗布する蛍光材料として、紫外線により硬化するUV硬化性のインク等、ネイルプリントの下地(ベース)となるものを用いた場合には、紫外線照射により爪領域Taを蛍光発光させて爪領域Taの特定に資するとともに、インクを硬化定着させてネイルプリントの下地を完成させることが可能となる。
また、輝度値検出部512が輝度値を検出する手法として、撮影手段であるカメラ32により撮影された指画像の画像データについて輝度値検出プログラムを用いて画像処理を行い、画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する場合を例としたが、輝度値検出部512が輝度値を検出する手法はここに記載したものに限定されず、一般に画像データから輝度値を検出する各種手法を用いることができる。
また、例えば、紫外線照射状態において印刷指U1の輝度値(蛍光強度)を計測する輝度計を設けて、輝度値検出部512は、この輝度計による検出結果に基づいて、カメラ32により撮影された指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出してもよい。
また、本実施形態では、通常光照射部33からの通常光の照射、紫外線照射部35からの紫外線の照射、カメラ32による撮影は、撮影制御部511の制御により自動的に行われる場合を例としたが、これらは、自動的に行われるものに限定されない。例えば、印刷指U1のセット状態等を確認しながら、ユーザが手動で行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、デザイン画像記憶領域521、検出結果記憶領域522、閾値記憶領域523が制御装置50の記憶部52内に設けられている場合を例としたが、デザイン画像記憶領域521、検出結果記憶領域522、閾値記憶領域523は制御装置50の記憶部52に設けられている場合に限定されず、これらを記憶する記憶手段が別途設けられていてもよい。
また、本実施形態では、4本の指に対して同時に印刷を行うことのできるネイルプリント装置1を例としたが、指を1本ずつ装置に挿入して順次印刷を行う装置に本発明を適用することも可能である。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
指載置手段に載置されている指に紫外線を照射して照射対象を蛍光発光させる紫外線照射手段と、
この紫外線照射手段による紫外線照射状態において前記指載置手段に載置されている指を撮影して紫外線照射状態における指画像の画像データを得る撮影手段と、
この撮影手段により得られた指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する輝度値検出手段と、
この輝度値検出手段による検出結果に応じて印刷対象となる爪領域を特定する爪領域特定手段と、
この爪領域特定手段によって特定された前記爪領域に印刷を施す印刷制御手段と、
を備えていることを特徴とするネイルプリント装置。
<請求項2>
前記爪領域特定手段は、前記輝度値検出手段により検出された紫外線照射状態における前記指画像の画像データの各画素ごとの輝度値に基づいて、前記指画像の画像データ中、輝度値の高低差の大きい部分を爪領域とそれ以外の領域との境界として抽出し、当該境界の内側の領域を前記爪領域と特定するものであることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項3>
前記爪領域の輝度値の閾値が予め記憶されている閾値記憶手段を備え、
前記爪領域特定手段は、前記輝度値検出手段により検出された紫外線照射状態における前記指画像の画像データの各画素ごとの輝度値と前記閾値記憶手段に記憶されている前記閾値とを比較し、輝度値が前記閾値を超えている画素を抽出して、当該画素に対応する部分を前記爪領域と特定するものであることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項4>
前記撮影手段は、前記紫外線照射手段から紫外線が照射されている紫外線照射状態、前記紫外線照射手段から紫外線が照射されていない紫外線非照射状態において、それぞれ少なくとも各1回前記指載置手段に載置されている指を撮影して、紫外線照射状態における指画像の画像データ及び紫外線非照射状態における指画像の画像データを得るものであり、
前記輝度値検出手段は、前記紫外線照射状態における指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値及び紫外線非照射状態における指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値をそれぞれ検出するものであって、
前記爪領域特定手段は、前記指画像の画像データを構成する各画素について、前記輝度値検出手段により検出された前記紫外線照射状態における輝度値と前記紫外線非照射状態における輝度値との差分値を求め、この差分値の大きさに基づいて前記爪領域を特定するものであることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項5>
前記指は、前記紫外線照射手段による紫外線照射状態において蛍光発光する蛍光材料を前記爪領域に塗布された状態で前記指載置手段に載置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
<請求項6>
表示手段と、
前記指載置手段に載置されている指に可視光線を含む通常光を照射する通常光照射手段と、
をさらに備え、
前記撮影手段は、前記通常光照射手段から通常光が照射されている通常光照射状態において前記指載置手段に載置されている指を撮影して、通常光照射状態における前記指画像の画像データを得るものであり、
前記表示手段は、前記撮影手段により得られた通常光照射状態における前記指画像の画像データに基づく画像を表示画面に表示させるものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
<請求項7>
指載置手段に載置されている指に紫外線を照射して照射対象を蛍光発光させる紫外線照射ステップと、
この紫外線照射ステップにおける紫外線照射状態において前記指載置手段に載置されている指を撮影して紫外線照射状態における指画像の画像データを得る撮影ステップと、
この撮影ステップにおいて得られた指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する輝度値検出ステップと、
この輝度値検出ステップにおける検出結果に応じて印刷対象となる爪領域を特定する爪領域特定ステップと、
この爪領域特定ステップにおいて特定された前記爪領域に印刷を施す印刷制御ステップと、
を含んでいることを特徴とする印刷制御方法。
1 ネイルプリント装置
2 ケース本体
20a 印刷指挿入部
30 撮影装置
32 カメラ
33 通常光照射部
35 紫外線照射部
40 印刷部
50 制御装置
51 制御部
52 記憶部
511 撮影制御部
512 輝度値検出部
513 爪領域特定部
514 表示制御部
515 印刷制御部
521 デザイン画像記憶領域
522 検出結果記憶領域
523 閾値記憶領域
T 爪
Ta 爪領域
U1 印刷指
U2 非印刷指

Claims (7)

  1. 指載置手段に載置されている指に紫外線を照射して照射対象を蛍光発光させる紫外線照射手段と、
    この紫外線照射手段による紫外線照射状態において前記指載置手段に載置されている指を撮影して紫外線照射状態における指画像の画像データを得る撮影手段と、
    この撮影手段により得られた指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する輝度値検出手段と、
    この輝度値検出手段による検出結果に応じて印刷対象となる爪領域を特定する爪領域特定手段と、
    この爪領域特定手段によって特定された前記爪領域に印刷を施す印刷制御手段と、
    を備えていることを特徴とするネイルプリント装置。
  2. 前記爪領域特定手段は、前記輝度値検出手段により検出された紫外線照射状態における前記指画像の画像データの各画素ごとの輝度値に基づいて、前記指画像の画像データ中、輝度値の高低差の大きい部分を爪領域とそれ以外の領域との境界として抽出し、当該境界の内側の領域を前記爪領域と特定するものであることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
  3. 前記爪領域の輝度値の閾値が予め記憶されている閾値記憶手段を備え、
    前記爪領域特定手段は、前記輝度値検出手段により検出された紫外線照射状態における前記指画像の画像データの各画素ごとの輝度値と前記閾値記憶手段に記憶されている前記閾値とを比較し、輝度値が前記閾値を超えている画素を抽出して、当該画素に対応する部分を前記爪領域と特定するものであることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
  4. 前記撮影手段は、前記紫外線照射手段から紫外線が照射されている紫外線照射状態、前記紫外線照射手段から紫外線が照射されていない紫外線非照射状態において、それぞれ少なくとも各1回前記指載置手段に載置されている指を撮影して、紫外線照射状態における指画像の画像データ及び紫外線非照射状態における指画像の画像データを得るものであり、
    前記輝度値検出手段は、前記紫外線照射状態における指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値及び紫外線非照射状態における指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値をそれぞれ検出するものであって、
    前記爪領域特定手段は、前記指画像の画像データを構成する各画素について、前記輝度値検出手段により検出された前記紫外線照射状態における輝度値と前記紫外線非照射状態における輝度値との差分値を求め、この差分値の大きさに基づいて前記爪領域を特定するものであることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
  5. 前記指は、前記紫外線照射手段による紫外線照射状態において蛍光発光する蛍光材料を前記爪領域に塗布された状態で前記指載置手段に載置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
  6. 表示手段と、
    前記指載置手段に載置されている指に可視光線を含む通常光を照射する通常光照射手段と、
    をさらに備え、
    前記撮影手段は、前記通常光照射手段から通常光が照射されている通常光照射状態において前記指載置手段に載置されている指を撮影して、通常光照射状態における前記指画像の画像データを得るものであり、
    前記表示手段は、前記撮影手段により得られた通常光照射状態における前記指画像の画像データに基づく画像を表示画面に表示させるものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のネイルプリント装置。
  7. 指載置手段に載置されている指に紫外線を照射して照射対象を蛍光発光させる紫外線照射ステップと、
    この紫外線照射ステップにおける紫外線照射状態において前記指載置手段に載置されている指を撮影して紫外線照射状態における指画像の画像データを得る撮影ステップと、
    この撮影ステップにおいて得られた指画像の画像データを構成する各画素ごとの輝度値を検出する輝度値検出ステップと、
    この輝度値検出ステップにおける検出結果に応じて印刷対象となる爪領域を特定する爪領域特定ステップと、
    この爪領域特定ステップにおいて特定された前記爪領域に印刷を施す印刷制御ステップと、
    を含んでいることを特徴とする印刷制御方法。
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