JP5834472B2 - ネイルプリント装置及び印刷制御方法 - Google Patents
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Description
また、印刷を行う度に爪部の形状を詳細に計測することとすると、ネイルプリントを行う度に測定に時間を要し、印刷処理に要する時間が長くなって、使い勝手が悪いという問題もある。
また、特に、ネイルプリント装置を個人ユーザが使用する場合には、できるだけ煩雑な手続きを省略して、自分の爪部に合った印刷を簡易迅速に行いたいという要望がある。
ユーザの爪部に印刷を施す印刷手段を備えるネイルプリント装置において、
印刷しようとする爪部に対応する指である印刷指が挿入される印刷指挿入部と、
この印刷指挿入部に挿入されたユーザの前記印刷指について、前記印刷手段により前記爪部に印刷する際の、前記爪部の幅方向の両端部で中央部より細かい値に設定されている、印刷ピッチの値を含む印刷関連情報を取得する印刷関連情報取得手段と、
前記ユーザの個人識別情報を入力する識別情報入力手段と、
前記識別情報入力手段において入力された前記個人識別情報と当該個人識別情報に対応するユーザについて前記印刷関連情報取得手段により取得された前記印刷関連情報とを対応付けて既登録情報として記憶させる登録処理を行うユーザ登録手段と、
前記ユーザ登録手段によって記憶された前記既登録情報と前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指について取得された情報とが合致するか否かを判断することにより、前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指が前記ユーザ登録手段によって既に前記登録処理が行われているか否かを判断する登録有無判断手段と、
この登録有無判断手段により既に前記登録処理が行われていると判断されたときに、当該印刷指に対応する前記印刷関連情報に応じて、当該印刷指についての印刷処理を行うように前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、を備えていることを特徴としている。
前記印刷関連情報取得手段は、前記印刷指の前記爪部の高さ寸法を取得する高さ取得手段を含み、
前記爪部の幅方向の中央部よりも幅方向の両端部の方が前記印刷手段による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように対応付けられたピッチ調整基本テーブルを記憶する基本テーブル記憶手段と、
この基本テーブル記憶手段に記憶されている複数種類の前記ピッチ調整基本テーブルの中から前記高さ取得手段によって取得された前記爪部の高さ寸法に対応するピッチ調整基本テーブルを選択するテーブル選択手段と、をさらに備え、
前記印刷関連情報は、前記テーブル選択手段によって選択された前記ピッチ調整基本テーブルの情報を含んでいることを特徴としている。
前記印刷関連情報取得手段は、前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指を撮影して指爪画像を取得する撮影手段を含むとともに、
前記印刷関連情報は、前記撮影手段により取得された前記印刷指の前記指爪画像を含み、
前記登録有無判断手段は、前記印刷指挿入部に前記印刷指が挿入されたときに、前記撮影手段により取得された当該印刷指の前記指爪画像が、前記ユーザ登録手段によって既に登録処理が行われている前記印刷指の前記指爪画像と合致するか否かを判断し、両者が合致する場合に、前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指が、前記ユーザ登録手段によって既に登録処理が行われていると判断することを特徴としている。
印刷手段によってユーザの爪部に印刷を施すネイルプリント装置の印刷制御方法において、
印刷しようとする爪部に対応する指である印刷指が挿入される印刷指挿入部に挿入されたユーザの前記印刷指について、前記印刷手段により前記爪部に印刷する際の、前記爪部の幅方向の両端部で中央部より細かい値に設定されている、印刷ピッチの値を含む印刷関連情報を取得する印刷関連情報取得ステップと、
前記ユーザの個人識別情報を入力する識別情報入力ステップと、
前記識別情報入力ステップにおいて入力された前記個人識別情報と当該個人識別情報に対応するユーザについて前記印刷関連情報取得ステップにおいて取得された前記印刷関連情報とを対応付けて既登録情報として記憶させる登録処理を行うユーザ登録ステップと、
前記ユーザ登録ステップにおいて記憶された前記既登録情報と前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指について取得された情報とが合致するか否かを判断することにより、前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指が前記ユーザ登録ステップにおいて既に前記登録処理が行われているか否かを判断する登録有無判断ステップと、
この登録有無判断ステップにおいて既に前記登録処理が行われていると判断されたときに、当該印刷指に対応する前記印刷関連情報に応じて、当該印刷指について印刷を行うように前記印刷手段を制御する印刷制御ステップと、を含んでいることを特徴としている。
このため、一旦登録処理がなされた後は印刷の度に爪部の形状を測定したり、各種の設定を行ったりする煩雑な手間を省くことができ、自分の爪部に合ったネイルプリントを、時間をかけずに簡易に行うことができるとの効果を奏する。
先ず、図1から図29を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の第1の実施形態について説明する。
また、ケース本体2の天板2fには後述する操作部12が設置されており、天板2fのほぼ中央部には表示部13が設定されている。
なお、ケース本体2及び蓋体4の形状、構成はここに例示したものに限定されない。
なお、機枠11は下部機枠11a及び上部機枠11bによって構成されている。そして、下部機枠11aは箱状に形成され、ケース本体2の内部下方に設置され、上部機枠11bは下部機枠11aの上方で且つケース本体2の内部上方に設置されている。
ここで、印刷指挿入部20aは、印刷しようとする爪部Tに対応する指(以下「印刷指」という。)U1を挿入するめための指挿入部である(図3参照)。印刷指挿入部20aの底面(印刷指載置面)は、印刷指U1を載置する指載置手段として機能する。印刷指U1の撮影や印刷は、印刷指U1がこの指載置手段としての印刷指挿入部20aの印刷指載置面に載置された状態で行われる。
また、非印刷指挿入部20bは、印刷指以外の指(以下「非印刷指」という。)U2を挿入するための指挿入部である(図3参照)。
また、掴み部20cは、印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1と、非印刷指挿入部20bに挿入された非印刷指U2とで挟持することが可能な部分である。本実施形態において、この掴み部20cは印刷指挿入部20aと非印刷指挿入部20bとを仕切る隔壁21によって構成されている。
また、親指のみが印刷指U1となる場合には、親指(印刷指U1)を印刷指挿入部20aに挿入さし、親指以外の4本の指(非印刷指U2)を非印刷指挿入部20bに挿入する。この場合にも、ユーザが印刷指U1と非印刷指U2とで掴み部20cを挟持することで印刷指U1が固定される。
図4及び図5に示すように、撮影部30は、機枠11の中の上部機枠11bに設けられている。本実施形態において、撮影部30は、カメラ32、照明灯33及びスリット光照射手段35を備えている。
すなわち、上部機枠11bに設置された基板31の中央部下面には、ドライバーを内蔵した200万画素程度以上の画素を有するカメラ32が設置されている。また、基板31には、カメラ32を囲むように白色LED等の照明灯33が設置されている。
この撮影部30は、指載置手段である印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1を照明灯33によって照明し、カメラ32によってその印刷指U1の爪部T(印刷対象物)の爪領域Ta(印刷対象面)を撮影して、印刷対象領域画像である爪領域画像を含む指爪画像を得る撮影手段として機能する。
また、本実施形態では、この撮影部30により取得された印刷指U1の指爪画像は、後述する印刷関連情報に含まれるものであり、指爪画像を取得する撮影部30は、印刷関連情報を取得する印刷関連情報取得手段として機能する。
具体的には、図6(A)及び図7(A)に示すように、爪部Tの幅方向の端部が指の爪床の皮膚から離れる両サイドの部分(これを「ストレスポイントSp」という。なお、図6(A)、(B)及び図10においては、左側のストレスポイントをSpL、右側のストレスポイントをSpRとしている。)を結ぶ線上の中心点を基準点Cpとして、この基準点Cp周辺の画像をカメラ32等により取得する。ユーザがこの印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1を時計回り又は反時計回りに回転させると、撮影部30は、カメラ32等により基準点Cpの位置を追尾して基準点Cp周辺の画像を随時取得し続ける。そして、図6(B)及び図7(B)に示すように、基準点Cpが端部に来た状態、すなわち、印刷指U1が真横になった状態の画像が撮影部30により撮影されると、この画像から高さ寸法測定部512が爪部Tの高さ方向の寸法を取得するようになっている。このような手法で爪部Tの高さ方向の寸法を測定する場合には、高さ方向の寸法を測定するための特別な装置等を必要としないため、装置が大型化せず、装置コストも抑えることができる。
すなわち、図4及び図5に示すように、上部機枠11bの両側板には、2本のガイドロッド41が平行に架設されている。このガイドロッド41には、主キャリッジ42が摺動自在に設置されている。また、図5に示すように、主キャリッジ42の前壁42aおよび後壁42bには2本のガイドロッド44が平行に架設されている。このガイドロッド44には、副キャリッジ45が摺動自在に設置されている。この副キャリッジ45の下面中央部には、印刷ヘッド46が搭載されている。
本実施形態において、この印刷ヘッド46は、インクを微滴化し、被印字媒体に対し直接に吹き付けて印刷を行うインクジェット方式の印刷ヘッドである。なお、印刷ヘッド46の記録方式はインクジェット方式に限定されない。
また、下部機枠11aには、印刷ヘッド46にインクを供給するためのインクカートリッジ48が設けられている。インクカートリッジ48は、図示しないインク供給管を介して印刷ヘッド46と接続されており、適宜印刷ヘッド46にインクを供給するようになっている。なお、印刷ヘッド46自体にインクカートリッジを搭載する構成としてもよい。
操作部12には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、その他各種の入力を行うための操作釦121が配置されている。
ここで、個人識別情報とは、ユーザを特定することのできる情報であり、例えば、ユーザの氏名や任意に設定されたパスワード、コード番号等である。なお、個人識別情報はユーザを識別できる情報であればよく、ここに例示したものに限定されない。例えば、複数の情報が組み合わさって個人識別情報が構成されていてもよい。
なお、表示部13の表面に、タッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合には、図示しないスタイラスペンや指先等によるタッチ操作により、表示部13の表面をタッチすることによっても各種の入力を行うことができるように構成され、表示部13もユーザの個人識別情報を入力する識別情報入力手段として機能し得る。
また、本実施形態においてROM52は、元画像データ、パターン分類用データ、ピッチ調整基本テーブル等を備えている(図9参照)。
本実施形態では、テーブル選択部513は、ストレスポイントをSpL、SpR(図10参照)における爪部Tの幅方向の断面において端部から1000μm中央部に寄った位置(これを以下「基準位置P」とする(図11参照)。)の高さ寸法に応じて爪部Tを3つの爪形状パターンA〜Cに分類するようになっており、パターン分類用データは、この基準位置Pにおける爪部Tの高さ寸法の閾値である。
すなわち、図11に示すように、爪形状パターンAは、基準位置Pにおける爪部Tの高さ寸法が2000μmよりも高いか否かが閾値となっており、この高さ寸法が2000μmよりも高い場合には爪形状パターンAと分類される。また、爪形状パターンBは、基準位置Pにおける爪部Tの高さ寸法が、1000μm以上2000μm以下であることが閾値となっており、この高さ寸法がこの範囲内の値をとる場合には爪形状パターンBと分類される。また、爪形状パターンCは、基準位置Pにおける爪部Tの高さ寸法が、1000μmよりも低いか否かが閾値となっており、この高さ寸法が1000μmよりも低い場合には爪形状パターンCと分類される。
また、爪形状パターンの分類のための閾値の設定の仕方は、ここに例示したものに限定されない。例えば、爪部の幅方向の断面の端部同士をつないだ直線と爪部Tの断面端部における立ち上がり角度αに応じて閾値を設定してもよい。
すなわち、図11及び図12に示すように、基準位置Pにおける爪部Tの高さ寸法が大きい場合には、端部における立ち上がり角度αも大きく、基準位置Pにおける爪部Tの高さ寸法が小さい場合には端部における立ち上がり角度αも小さくなる。例えば、本実施形態では、爪形状パターンAでは、立ち上がり角度αは60度以上であり(図12(A)参照)、爪形状パターンBでは、立ち上がり角度αは45度以上であり(図12(B)参照)、爪形状パターンCでは、立ち上がり角度αは45度未満となっている(図12(C)参照)。このため、立ち上がり角度αの値を閾値として規定することによって、基準位置Pにおける爪部Tの高さ寸法の値を閾値として規定する場合と同様に爪形状のパターン分類を行うことができる。
また、本実施形態では、爪形状パターンをA〜Cの3種類に分類する場合を例としたが、爪形状パターンの数はこれに限定されず、これより少なくてもよいし、さらに多くの爪形状パターンの閾値を設定しておき、より細かく爪部Tの形状を分類することができるようにしてもよい。
テーブル選択部513がユーザの印刷指U1の爪部Tの爪形状を爪形状パターンA〜Cのいずれかに分類した結果は、当該ユーザの印刷関連情報としてRAM53の個人登録レジスタ53aに記憶されてもよい。
図12(A)に示す爪形状パターンAのように、基準位置Pにおける爪部Tの高さ寸法が大きく、端部における立ち上がり角度αも大きい場合には、爪部Tの端部の表面長さΔLは長くなる。
他方、図12(C)に示す爪形状パターンCのように、基準位置Pにおける爪部Tの高さ寸法が小さく端部における立ち上がり角度αも小さい場合には、爪部Tの端部の表面長さΔLは短くなる。
また、ΔLの値は、爪部Tの幅方向の中央部に行くにしたがって、爪部Tの断面の幅方向に水平に一定間隔を刻んだ長さ寸法であるΔxの値に近づいていく。
このため、幅方向Wtの端部においても平面部分と同様の印刷濃度で伸びや歪み等のない画像の印刷を行うためには、ΔLの値が大きい部分において、ΔLの値が小さい部分よりも印刷ピッチが細かくなるように調整する必要がある。
本実施形態では、ピッチ調整基本テーブルとして、爪領域Ta(印刷対象面)の幅方向Wtの中央部よりも幅方向Wtの両端部の方が印刷部40による印刷の際のインクの噴射回数が多くなるように対応付けられた噴射回数基本テーブルが記憶されている。
図16は、一般的な爪部Tの形状である幅方向Wtの両端部が低く中央部近傍が高く盛り上がった湾曲形状をした爪部Tについて、必要濃度を確保するために必要な濃度率を示す必要濃度率と、爪部Tの断面の高さ寸法との関係の一例を表したグラフである。なお、図16では、爪部Tの幅方向の寸法が8000μmであり、爪部Tの断面の高さ方向の寸法が最も高い中央部近傍で3000μm程度である場合を例としている。
ここで、必要濃度率とは、爪部Tの断面幅方向に水平に一定間隔Δxを刻んだ場合(図12(A)〜(C)参照)に、このΔxに対応する爪部表面の実際の長さ寸法ΔL(図12(A)〜(C)参照)を、Δxで除したもの(ΔL/Δx)である。
平面に対して印刷する場合(すなわち、爪部Tの断面幅方向に水平に刻んだ一定間隔Δxと、これに対応する爪部表面の実際の長さ寸法ΔLとがほぼ等しい場合)には、必要濃度率は「1」となり、Δxに対応する爪部表面の実際の長さ寸法ΔLが長くなるにしたがって必要濃度率の値は大きくなる。
爪部Tの高さや盛り上がり方には人により個人差があるが、爪領域が湾曲し曲面となっている部分でも、例えば図16の一点鎖線で示すように、爪部Tの両端部近傍以外では必要濃度率(ΔL/Δx)はほぼ一定の「1」を示している。すなわち、この領域では平面に対して印刷する場合とほぼ同等の記録濃度で印刷すれば足りる。これに対して、左右の端部からそれぞれ中央部に向かって1000μmまでの範囲では、必要濃度率が大きくなっており、最も端部に近いあたりでは必要濃度率の値は「4」程度となっている。
また、爪部Tは、幅方向の中央部を中心としてほぼ左右対称となっていることから、噴射回数基本テーブルは、一端部から中央部にかけての2000μm分(1項〜20項)のみで構成されており、爪部Tの逆側については噴射回数基本テーブルにおいて対応付けられた数値を左右反転させて適用することで対応する。
また、例えば、爪形状パターンBに対応する噴射回数基本テーブルでは、爪部Tの幅方向の最端部の2項(図15において「1」及び「2」)には噴射回数「3」(すなわち、平面における噴射回数である基準噴射回数の3倍)が対応付けられ、これに隣接する6項(図15において「3」から「8」)には噴射回数「2」(すなわち、平面における噴射回数である基準噴射回数の2倍)が対応付けられ、これ以外には全て基準噴射回数である「1」がそれぞれ対応付けられている。
なお、各数値(噴射回数)については、ここでは爪部Tの幅方向の最端部の1項から10項(図15において「1」から「10」)まで(すなわち、爪部Tの幅方向の端部から1000μmまで)の噴射回数の平均値が当該範囲内における「必要濃度率」の平均値になるように爪部Tの形状を考慮して決められているが、当該噴射回数の平均値は、爪形状パターンAでは3以上、爪形状パターンBでは1.5〜3.0、爪形状パターンCでは1〜1.5の範囲であるようにすることが望ましい。
また、爪部Tの幅方向の最端部の1項から10項(図15において「1」から「10」)まで(すなわち、爪部Tの幅方向の端部から1000μmまで)において、印刷部40から噴射されるべきインクの記録濃度の平均値は、爪形状パターンAでは平面部分の2倍以上、爪形状パターンBでは平面部分の1.5倍〜2倍、爪形状パターンCでは平面部分の1.5倍未満とすることが望ましい。
本実施形態においてRAM53の記憶領域には、撮影部30により撮影された印刷対象領域画像としての爪領域画像、幅寸法測定部511によって測定された爪領域画像の幅方向の長さ寸法(図10参照)、高さ寸法測定部512により取得された印刷部40のインク噴射方向における爪部Tの高さ寸法、テーブル選択部513によるユーザの爪部Tの形状のパターン分類結果、調整テーブル作成部514により噴射回数基本テーブルに基づいて生成されたユーザの爪部Tの形状に対応したピッチ調整テーブルとしての噴射回数調整テーブル(図17から図20参照)、印刷用データ生成部515によって生成された印刷用データ等が、ユーザの個人識別情報と対応付けられて、各指ごとに記憶される個人登録レジスタ53aが設けられている(図9参照)。
なお、印刷関連情報はここに挙げた情報のうちの一部でもよい。
また、印刷関連情報はここに例示したものに限定されない。例えば、ユーザが過去に選択したネイルデザインの履歴や、ユーザが過去に選択したネイルデザインの傾向(例えば、明るめ/暗め、派手/大人しい、暖かい/冷たい等、デザインごとのプロフィール)等が含まれていてもよい。
また、ここで各指ごととは、両手の10本の指すべてについてそれぞれについて登録するものであってもよいし、左右の手指で大きな差異がない場合には、左右いずれかの手の5本の指(親指から小指までの5指)について登録するものであってもよい。
ユーザ登録部518は、同一のユーザについて新たな印刷関連情報が取得されたときには、その印刷関連情報を当該ユーザの個人識別情報と対応付けて累積的に記憶させていくことが好ましい。
本実施形態では、印刷関連情報として、幅寸法測定部511により測定された爪部Tの幅方向の長さ寸法、高さ寸法測定部512によって取得された爪部Tの高さ寸法、テーブル選択部513により当該爪部Tに適用するテーブルとして選択された噴射回数基本テーブル(ピッチ調整基本テーブル)等、ユーザの爪形状に関する情報が取得されるようになっており、ユーザ登録部518は、これらの情報をユーザの個人識別情報と対応付けてRAM53の個人登録レジスタ53aに記憶させる。
なお、ユーザ登録部518によって行われる登録処理は、ユーザの爪形状に関する情報の登録に限定されない。爪形状に関する情報の登録は、ユーザ登録部518によって行われる登録処理(個人登録モード)の1つであり、その他にも各種の情報がユーザの個人識別情報と対応付けられて登録されるようになっていてもよい。その他の情報としては、例えば、上述のように、ユーザが過去に選択したネイルデザインの履歴や、ユーザが過去に選択したネイルデザインの傾向(例えば、明るめ/暗め、派手/大人しい、暖かい/冷たい等、デザインごとのプロフィール)がある。このような情報をユーザの個人識別情報と対応付けて記憶させておく場合、次回以降ネイルプリントを行う際に、ネイルプリント装置1がユーザの過去の傾向や好みに合致するネイルデザインを自動的にピックアップしたり、優先的に表示部13上に表示させるように構成してもよい。
本実施形態では、印刷指挿入部20aに印刷指U1が挿入されると、登録済みか否かをユーザに問い合せる確認画面(図26参照)が表示させるようになっており、ユーザにより登録済みであるとの入力がなされた場合には、登録有無判断部519は、当該印刷指U1が登録処理済みのものと判断する。
なお、登録有無判断部519が印刷指U1の登録の有無を判断する手法はこれに限定されない。例えば、印刷指挿入部20aに印刷指U1が挿入されたときに、撮影部30により取得された当該印刷指の指爪画像と、ユーザ登録部518によって既に登録処理が行われているいずれかの印刷指U1の指爪画像とを比較し、両者が合致するか否かを判断して、両者が合致する場合に、印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1が、ユーザ登録部518によって既に登録処理が行われている指であると判断してもよい。
この場合、登録有無判断部519は、例えば、印刷指挿入部20aに挿入された印刷指U1について取得された爪部Tの高さ寸法や、幅寸法等といった爪部Tの形状に関する情報を、既に登録処理が行われているユーザの爪部Tに関する情報と比較し、両者が合致するか否かを判断して、合致する場合には既に登録処理が行われているユーザの爪部Tであると判断する。
幅寸法測定部511が爪領域画像の幅方向の長さ寸法を測定する手法は特に限定されないが、例えば、事前に基準となる長さの画素数を測定してROM52等に記憶させておき、撮影部30により取得された爪領域画像の画素数をこの基準となる長さの画素数と比較することにより爪領域画像の画素数から爪領域画像の幅方向の長さ寸法を求める等の手法による。
本実施形態において、幅寸法測定部511は、まず、爪領域画像から左右のストレスポイントSpL,SpRを結んだライン(これを「基準ラインa0,b0」とする。)の長さ(すなわちa0,b0間の長さ寸法)を基準ラインa0,b0の幅寸法として取得する。さらに、この基準ラインa0,b0の上下複数個所について爪領域画像の幅寸法を基準ラインa0,b0の幅寸法を取得したのと同様の手法で取得する。例えば、図10では、基準ラインa0,b0の幅寸法の他、この基準ラインa0,b0より下のラインa1,b1、ラインa2,b2、ラインa3,b3について幅寸法を取得した例を示しており、基準ラインa0,b0の幅寸法が10000μmであり、ラインa1,b1の幅寸法が8000μmであり、ラインa2,b2の幅寸法が5000μmであり、ラインa3,b3の幅寸法が200μmとなっている。
なお、幅寸法測定部511により何箇所のラインの幅寸法を取得するかは特に限定されないが、多くの箇所について幅寸法を取得するほど爪領域画像の形状を正確に把握することができ、精度の高い印刷を行うことができる。
高さ寸法測定部512が印刷部40のインク噴射方向における爪部Tの高さ寸法を測定する手法は特に限定されないが、本実施形態では、高さの違いによるスリット像の現れ方の違いから爪部Tの高さを算出するようになっている。なお、前述のように高さ寸法測定手段が爪部Tの高さ寸法を測定する手法は特に限定されず、例えば撮影部30によって爪部Tの側面にスポット光を照射して撮影を行った場合には、高さ寸法測定部512は、得られたスポット光像に基づいて爪部Tの高さを算出する。
なお、より精度の高い印刷を行うために、高さ寸法測定部512は、印刷対象物である爪部Tについて複数個所の高さ寸法を測定して、爪部Tの複数個所の高さ寸法を取得することが好ましい。この場合には、撮影部30は爪部Tの複数箇所においてスリット光を照射して撮影を行い、高さ寸法測定部512は、得られたスリット像に基づいて各部の爪部Tの高さを算出する。
前述のように、本実施形態では、3種類の爪形状パターンA〜Cに対応して3種類の噴射回数基本テーブルがROM52に記憶されており、テーブル選択部513は、爪部Tの高さ寸法に応じて当該爪部Tの形状を分類し、その形状に最も適合する噴射回数基本テーブルを選択するようになっている。例えば、印刷対象となる爪部Tの基準位置Pの高さが2000μmより高ければ爪形状パターンAに分類され(図11参照)、テーブル選択部513は爪形状パターンAに対応するパターンAの噴射回数基本テーブル(図15参照)を選択する。また、爪部Tの基準位置Pの高さが1000μm以上200以下であれば爪形状パターンBに分類され(図11参照)、テーブル選択部513は爪形状パターンBに対応するパターンBの噴射回数基本テーブル(図15参照)を選択する。また、爪部Tの基準位置Pの高さが1000μmより低ければ爪形状パターンCに分類され(図11参照)、テーブル選択部513は爪形状パターンCに対応するパターンCの噴射回数基本テーブル(図15参照)を選択する。
例えば、ユーザ甲の親指の爪部Tに印刷を施す場合、図9に示すように、甲の親指の爪形状パターンはAと分類されているため、ROM52に記憶されている噴射回数基本テーブルのうち、爪形状パターンAに対応する噴射回数基本テーブルAが適用される。
調整テーブル作成部514は、まず、基準となる噴射回数調整テーブルを作成し、これに基づいて各ラインについての噴射回数調整テーブルを作成するようになっている。
具体的には、ax,bxの幅寸法が基準となる噴射回数調整テーブルを作成したa0,b0よりも大きい場合(ax,bx長さ>a0,b0長さ)には、噴射回数調整テーブルa0,b0における噴射回数の値「1」が割り当てられる部分(すなわち、噴射回数「1」が割り当てられる項)を必要な長さ分だけ増やし、長さax,bxの噴射回数調整テーブルax,bxを作成する。
逆に、ax,bxの幅寸法が基準となる噴射回数調整テーブルを作成したa0,b0よりも小さい場合(ax,bx長さ<a0,b0長さ)には、ax,bx長さ/a0,b0長さの比によって噴射回数調整テーブルa0,b0全体を縮小する。すなわち、噴射回数調整テーブルa0,b0の中心部分の噴射回数の値「1」が割り当てられている箇所を必要数減らす。また、噴射回数の値「2」以上が割り当てられている両端部の部分については全体の数をax,bx長さ/a0,b0長さの比によって縮小する。ただし縮小方法としては両端部の噴射回数の値の大きな部分から削減していく。
また、例えば図19に示すように、幅寸法が5000μmであるラインa2,b2の場合には、5000μm/10000μmの比によって全体のテーブルを縮小し、噴射回数調整テーブルa0,b0では14項から87項までの74項あった噴射回数の値「1」が割り当てられた部分を8項から43項までの37項に減少させる。また、端部については、噴射回数調整テーブルa0,b0では両端部に1項から13項まで及び88項から100項まで、それぞれ13項あった噴射回数の値「1」以上が割り当てられた部分を1項から7項まで及び44項から50項まで、それぞれ7項に減少させる。そして、項数を減少させる際には、端部の噴射回数の値「4」、「3」が割り当てられている部分から削減する。
さらに、例えば図20に示すように、幅寸法が200μmであるラインa3,b3の場合には、噴射回数調整テーブル全体で2項となり、200μm/10000μmの比によって全体のテーブルを縮小する。その結果、噴射回数調整テーブルa0,b0では14項から87項までの74項あった噴射回数の値「1」が割り当てられた部分が全て削除され、2項分にはそれぞれ噴射回数の値「3」が割り当てられる。
なお、ax,bxの幅寸法が基準となる噴射回数調整テーブルを作成したa0,b0の幅寸法と同じである場合には、噴射回数調整テーブルa0,b0をそのまま噴射回数調整テーブルax,bxとする。
本実施形態では、印刷用データ生成部515は、噴射回数基本テーブルに基づいて作成された各ラインごとの噴射回数調整テーブルに応じて印刷用データを生成するようになっている。
例えば、幅寸法a2,b2の部分に解像度20μmでインクを噴射していく場合、図19に示す噴射回数調整テーブルa2,b2を参照し、記録ヘッド46が爪部Tの左端部から右側方向に向かう際には、爪領域Taへの最初のインク噴射回数は噴射回数調整テーブルa2,b2の値「3」となる。そこで、例えば1画素あたりの噴射回数が4回である場合、12回(4回×3)インクを噴射して100μm分(噴射回数調整テーブルa2,b2における1項分)の印刷を行う。そして、次の噴射回数調整テーブルa2,b2の値「3」を参照し、同様に印刷を行う。このように爪領域Taの幅寸法に応じて爪領域Taの全体について印刷を行う。
そこで、本実施形態では、印刷制御部516は、印刷用データ生成部515によって生成された印刷用データを印刷部40に出力する際に、印刷用データを適宜間引くことにより、端部におけるデザインの伸びや歪みを生じないようにしている。
また、複数の印刷指U1について撮影部30により複数の印刷指U1に対応する複数の指爪画像(爪部Tについての爪領域画像を含む印刷指U1の画像)が取得された場合に、各指爪画像から各指の種類を検出する指種類検出手段としての指種類検出部を制御部51に設けてもよい。この場合、指種類検出部は、例えば指爪画像の配置、長さ寸法や幅寸法等に基づいて各指爪画像の指種類を検出する。
他方、「ユーザ登録済」釦133が操作されなかった場合(ステップS2;NO)には、さらに、ユーザ登録を行うか否か(すなわち、図27の登録有無確認画面において「YES」釦131が操作されたか否か)が判断される(ステップS4)。「YES」釦131が操作されない場合(ステップS4;NO)には、ユーザ登録を行わずに直ちに爪印刷処理(図25参照)が行われる(ステップS3)。このように登録を行わずに印刷処理を行うことができるようにしておくことにより、例えば、ユーザの友人が一度だけネイルプリント装置1を使用する場合等は、ユーザ登録を行わずに、簡易に印刷処理を行うことができる。
「YES」釦131が操作された場合(ステップS4;YES)には、爪形状登録を行うか否かを問い合わせる問合せ画面(図28参照)が表示部13に表示される(ステップS5)。問合せ画面には、ユーザが爪形状登録をする場合に操作する「YES」釦135、ユーザが爪形状登録を行わない場合に操作する「NO」釦136が表示されており、制御部51は、「YES」釦135が操作されたか否かを判断する(ステップS6)。「YES」釦135が操作された場合(ステップS6;YES)には、個人爪登録処理(図24参照)を行う(ステップS7)。これに対して、「YES」釦135が操作されなかった場合(ステップS6;NO)には、好みのネイルデザインの登録等、爪形状登録以外の登録処理が行われる(ステップS8)。
個人爪登録処理を行う場合には、まず、ユーザが印刷対象となる印刷指U1を印刷指挿入部20aに挿入し、印刷指U1がセットされると、図24に示すように、撮影部30により当該印刷指U1の爪部Tの爪領域画像が取得される(ステップS11)。そして、幅寸法測定部511により、例えば爪部TのストレスポイントSpL、SpR間の幅方向の長さ寸法が取得され(ステップS12)、その中心位置(すなわち、ストレスポイントSpL、SpRを結ぶ線上の中心点)である基準点Cpの位置情報を取得する(ステップS13)。そして、指を回転させるよう指示する指回転指示画面を表示部13に表示させる(ステップS14)。撮影部30は回転する指の画像を随時取得し(ステップS15)、制御部51は、この画像から基準点Cpが指の画像の端部に来たか否かを常に判断する(ステップS16)。そして、基準点Cpが指の画像の端部に来ていないと判断されるとき(ステップS16;NO)は、撮影部30による指の画像の取得(ステップS15)とステップS16の判断を繰り返す。他方、基準点Cpが指の画像の端部に来たと判断したとき(ステップS16;YES)は、この時点における基準点Cpと爪部TのストレスポイントSpL、SpRとの間の長さを爪部Tの高さ方向の寸法H(図6(B))として取得する(ステップS17)。
爪部Tの高さ方向の寸法Hが取得されると、テーブル選択部513が当該高さ寸法に対応する爪形状パターンを選択する(ステップS18)。選択された爪形状パターンは、印刷関連情報として、ユーザ登録部518によりユーザの個人識別情報と対応付けられてRAMの個人登録レジスタ53a等の記憶部に記憶される(ステップS19)。
制御部51は、ユーザの全ての指について高さ寸法の取得及び爪形状パターンの選択が完了したか否かを常に判断し(ステップS20)、全ての指について完了していない場合(ステップS20;NO)は、完了するまでステップS11からステップS19の処理を繰り返す。他方、全ての指について完了した場合(ステップS20;YES)は、個人爪登録処理を終了する。なお、全ての指とは、両手の10本の指でもよいし、左右の手指で大きな差異がない場合には、左右いずれかの手の5本の指について処理が完了したことをもって全ての指についての処理が完了したものとしてよい。
他方、登録済みのユーザである場合(ステップS33;YES)には、まず、ユーザにより爪部Tに印刷したいネイルデザインが選択される(ステップS34)。次に、選択されたユーザの爪部Tの印刷関連情報をRAM53の個人登録レジスタ53aから読み出し、当該印刷関連情報に含まれている爪形状パターンを読み込む(ステップS35)。そして、この爪形状パターンに対応するピッチ調整基本テーブルとしての噴射回数基本テーブル(例えば、爪形状パターンAに対応するパターンAの噴射回数基本テーブル。図15参照)がテーブル選択部513により選択される(ステップS36)。
次に、図26に示すように、幅寸法測定部511が、爪部Tの幅方向の基準となるライン(本実施形態では、ストレスラインSpLとSpRとを結んだラインである基準ラインa0,b0)の長さを測定する(ステップS37)。測定された幅寸法はRAM53の個人登録レジスタ53a等の記憶手段に記憶される(ステップS38)。なお、幅寸法測定部511はこの基準となるライン以外のラインについても複数個所幅方向の長さを取得してもよい。
次に、調整テーブル作成部514は、噴射回数基本テーブルに基づいて、まず、基準となるライン(本実施形態では、基準ラインa0,b0)の長さに応じた噴射回数調整テーブルa0,b0(図17参照)を作成する(ステップS39)。さらに、調整テーブル作成部514は、印刷するそれぞれの箇所について当該箇所の幅方向の長さ寸法に対応する噴射回数調整テーブル(図18から図20参照)を作成する(ステップS40)。そして、印刷用データ生成部515は、作成された噴射回数調整テーブルを参照しつつ、元画像データから印刷用データを生成し(ステップS41)、印刷制御部516は、この印刷用データを印刷部40に出力して、記録ヘッド46から噴射回数調整テーブルに応じた噴射回数インクを噴射させ、各ラインについて順次印刷を行う(ステップS42)。なお、この際、印刷制御部516は印刷用データを適宜間引いて印刷部40に出力することにより、爪部Tの端部において伸びのない良好な画像を印刷することができる。制御部51は、全ての指について印刷が完了したか否かを判断し(ステップS43)、全ての指について印刷が完了している場合(ステップS43;YES)には、処理を終了し、全ての指について印刷が完了してない場合(ステップS43;NO)にはステップS40からステップS42の処理を繰り返す。
また、印刷関連情報として爪部Tの高さ寸法の情報を持ち、爪領域(印刷対象面)の幅方向の中央部よりも幅方向の両端部の方が印刷部40による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように対応付けられた複数種類のピッチ調整基本テーブルの中から、ユーザの爪部Tの高さ寸法に対応するピッチ調整基本テーブルを選択して適用することができる。このため、元画像データをユーザの爪部Tの形状に合わせて変換し印刷用のデータを生成することができ、湾曲形状をした爪部Tについて印刷する場合でも、端部まで印刷濃度が均一で、画像の伸びや歪み等も生じない高精細な画像を印刷することができる。
また、印刷指挿入部20aに挿入されたユーザの印刷指U1が既に登録されているものか否かを登録有無判断部519が判定する手法として、撮影部30によって撮影された印刷指U1の画像と既に登録処理が行われている印刷指の指爪画像とを比較し、両者が合致する場合に、当該印刷指U1が既に登録処理が行われている指であると判断するように構成した場合には、ユーザが既登録か否かを自ら入力しなくても自動的に判別できる。このため、ユーザの手間を省くことができ、より迅速な処理を行うことができる。
次に、図30から図36を参照しつつ、本発明に係るネイルプリント装置の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、ネイルプリント装置が備えているピッチ調整基本テーブルが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図30に示すように、画像変換基本テーブルは、噴射回数基本テーブルと同様に、爪形状パターンA〜Cに応じて3種類用意されている。画像変換基本テーブルは、幅方向の両端部が低く中央部近傍が高く盛り上がった湾曲形状をなす印刷対象面である爪領域Taを有する爪部Tの全域において印刷に必要な記録濃度(以下「必要濃度」とする。)が確保されるように単位画素データの割り付け量を調整するものである。
調整テーブル作成部514は、第1の実施形態と同様に、まず爪部Tの基準ラインa0,b0についての画像変換調整テーブルを作成する。図31及び図32は、基準ラインa0,b0が10000μmの場合の画像変換調整テーブルの例を示したものである。例えば図26における「a1」は、図30に示す画像変換基本テーブルにしたがって、図32に示すように「4」に対応付けられており、図31における「a2」は、図30に示す画像変換基本テーブルにしたがって、図32に示すように「3」に対応付けられている。
すなわち、調整テーブル作成部514は、画像変換基本テーブルの1項から20項の各項に割り当てられた単位画素データ数の値を、基準ラインa0,b0の左右の端部にそれぞれ端部から中央部に向かって1項から20項の順となるように割り当てる(図32参照)。これにより、図32に示すように、幅寸法が10000μmである基準ラインa0,b0の1項から20項及び81項から100項についての単位画素データ数の値が決定され、残りの21項から80項の部分については、単位画素データ数「1」が割り当てられる。この結果、両端部から1300μmの位置(すなわち、1項〜13項と88項〜100項)には単位画素データ数「2」以上が割り当てられ、これ以外の爪部Tの中央部分(すなわち、14項〜87項)には単位画素データ数「1」が割り当てられた画像変換調整テーブルa0,b0が作成される。
さらに、調整テーブル作成部514は、この基準となる基準ラインa0,b0についての画像変換調整テーブルを縮小等することにより、各幅寸法ax,bxの部分も対応した個々の画像変換調整テーブルを作成する。
なお、図33は、a2,b2の幅寸法が5000μmの場合(図10参照)の画像変換調整テーブルの例を示したものである。なお、幅寸法ax,bxの部分に対応した画像変換調整テーブルの作成手法は第1の実施形態で説明したものと同様であることから、その説明を省略する。
例えば、図34(A)及び図34(B)に示すように、画像変換調整テーブルがT1からT8までの8項で構成され、爪部Tの端部に当たるT1とT8には「3」、T2とT7には「2」、それ以外の中央部分には「1」の単位画像データを割り付けるように対応付けられている場合、各項に割り付けられている割り付け数の和は「14」となっている。
そこで、この場合には、爪領域Taに印刷すべき元画像データを14ブロックに分割し、単位画素データの総数を「14」とする。そして、画像変換テーブルのT1の項には「3」の値が対応付けられていることから、14ブロックに分割された単位画素データのうち、3ブロック分のイメージデータが割り付けられる。この結果、図34(A)に示すように、T1の項に対応する爪部T上の領域では、「1」の値が対応付けられているT3やT4に比べて、印刷の精細性が3倍の精細さで印刷されることとなる。
すなわち、図34(A)に示すように、インク噴射方向における印刷部40との距離が幅方向の中央部では小さな距離L1であり、幅方向の端部に行くほど大きな距離L2となる湾曲形状をなす爪領域Taを有する爪部Tに対して印刷を行うにあたり、爪領域Taの幅方向の中央部の印刷ピッチP1よりも幅方向の両端部の方の印刷ピッチP2が印刷部40による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように対応付けられたピッチ調整基本テーブルに応じて、爪領域Taに印刷すべき画像の元画像データから爪領域画像の幅寸法に対応した印刷用データを生成し、この印刷用データにしたがって爪領域Taに印刷を施す。
このように画像変換基本テーブルに基づいて元画像データを変換することにより、爪部Tの形状に応じた印刷が可能になり、印刷すべきデザイン(元画像データの表されているデザイン)を爪部T上に印刷した際に、例えば図36に示すような、伸びや歪み等の変形や印刷濃度の低下等が生じず、高精細な画像を印刷することができる。
本実施形態においても、爪印刷処理を行う前に、事前にユーザの登録処理を行い、爪部Tの高さ情報、この爪部Tの高さに応じた爪形状パターンの分類結果等の印刷関連情報がユーザの氏名等の個人識別情報と対応付けられてRAM53の個人登録レジスタ53a等に記憶される。
次に、幅寸法測定部511が、爪部Tの幅方向の基準となるライン(本実施形態では、ストレスラインSpLとSpRとを結んだラインである基準ラインa0,b0)の長さを測定する。測定された幅寸法はRAMの個人登録レジスタ53a等の記憶手段に記憶される。なお、幅寸法測定部511はこの基準となるライン以外のラインについても複数個所幅方向の長さを取得してもよい。
次に、調整テーブル作成部514は、選択された画像変換基本テーブルに基づいて、まず、基準となるライン(本実施形態では、基準ラインa0,b0)の長さに応じた画像変換調整テーブルa0,b0(図31及び図32参照)を作成する。さらに、調整テーブル作成部514は、印刷するそれぞれの箇所について当該箇所の幅方向の長さ寸法に対応する画像変換調整テーブル(図33参照)を作成する。そして、印刷用データ生成部515は、作成された画像変換調整テーブルを参照しつつ、元画像データから印刷用データを生成し、印刷制御部516は、この印刷用データを印刷部40に出力して、記録ヘッ46ドから画像変換調整テーブルに応じた単位画素データ数に応じてインクを噴射させ、各ラインについて順次印刷を行う。
なお、その他の処理については第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
また、印刷関連情報として爪部Tの高さ寸法の情報を持ち、爪領域(印刷対象面)の幅方向の中央部よりも幅方向の両端部の方が印刷部40による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように対応付けられた複数種類のピッチ調整基本テーブルの中から、ユーザの爪部Tの高さ寸法に対応するピッチ調整基本テーブルを選択して適用することができる。このため、元画像データをユーザの爪部Tの形状に合わせて変換し印刷用のデータを生成することができ、湾曲形状をした爪部Tについて印刷する場合でも、端部まで印刷濃度が均一で、画像の伸びや歪み等も生じない高精細な画像を印刷することができる。
また、印刷指挿入部20aに挿入されたユーザの印刷指U1が既に登録されているものか否かを登録有無判断部519が判定する手法として、撮影部30によって撮影された印刷指U1の画像と既に登録処理が行われている印刷指の指爪画像とを比較し、両者が合致する場合に、当該印刷指U1が既に登録処理が行われている指であると判断するように構成した場合には、ユーザが既登録か否かを自ら入力しなくても自動的に判別できる。このため、ユーザの手間を省くことができ、より迅速な処理を行うことができる。
また、ピッチ調整基本テーブルとしての画像変換基本テーブルを、印刷対象物(爪部T)の高さに応じて複数(本実施形態では爪形状パターンAからCに対応した3種類)備えており、事前に取得され登録されたユーザの爪部Tの高さに合う画像変換基本テーブルを選択できるようになっている。このため、ユーザの爪部Tの形状に合ったピッチ調整(単位画素データの割り当て数調整)を行うことができ、より確実に印刷濃度の低下やデザインの伸びや歪み等のない高精細な画像を印刷することができる。
例えば、ピッチ調整基本テーブルとしての噴射回数基本テーブル又は画像変換基本テーブルを1種類だけ備え、これに基づいて印刷対象面である爪領域の幅方向の中央部よりも幅方向の両端部の方が印刷部40による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるようにピッチ調整を行うようにしてもよい。
この場合には、爪部Tの高さ方向の寸法を取得する必要もなく、撮影部30により爪領域画像を取得したら、ピッチ調整基本テーブルを参照して元画像データからユーザの爪領域Taの幅方向の長さ寸法に応じた印刷用データを生成し、この印刷用データに従って爪印刷処理を行うことができる。
例えば、図37に示すように、指を真横にした状態で支持することのできる治具71を設けて、指を真横にした状態で固定し、撮影部30による撮影を行い、基準点Cpと爪部TのストレスポイントSpL、SpRとの間の長さを爪部Tの高さ方向の寸法H(図6(B))として取得する構成とすることもできる。この場合には、ユーザによる指回転動作を行う必要がない。
例えば、図38及び図39に示すように、照明灯33とは別個の照明手段として、印刷指U1の爪部Tに対してスリット光を斜め方向から照射可能に構成されたスリット光照射手段35を設けて、スリット像を撮影することにより爪部Tの高さ方向の寸法を取得してもよい。すなわち、スリット光を照射すると爪部Tの表面にスリット像が表出し、これをカメラ32で撮影してスリット像を含む爪領域画像を取得する。そして、取得されたスリット像を高さ寸法測定部512において分析し、爪部Tの高さを算出する。なお、別途スリット光照射手段35を設けずに、照明灯33の少なくとも一部が、爪部Tに対してスリット光を斜め方向から照射可能に構成されていてもよい。また、照射する光はスリット光に限定されず、スポット光を斜め方向から照射して、その影の現れ方を分析することにより爪部Tの高さを算出してもよい。
すなわち、例えばユーザの爪の長さや幅寸法等、爪形状に関する情報や、ユーザの選択するネイルデザインの傾向等を印刷関連情報として登録しておき、一旦登録した後は、印刷の際に、登録された情報に基づいて印刷を行うようにすることにより、ユーザの爪形状や好みに合ったネイルプリントを簡易迅速に行うことが可能となる。
基準となる噴射回数調整テーブル又は画像変換調整テーブルを作成したら、印刷時に、この基準となる噴射回数調整テーブル又は画像変換調整テーブルを参照して、印刷箇所ごとの幅寸法に応じて噴射回数や単位画素データの割り付け数を設定し、印刷を行うようにしてもよい。
さらに、基準となる噴射回数調整テーブル又は画像変換調整テーブルも作成せずに、ピッチ調整基本テーブルとしての噴射回数基本テーブル又は画像変換基本テーブルを直接参照して、元画像データからユーザの爪領域Taの幅方向の長さ寸法に応じた印刷用データを生成し、この印刷用データに従って爪印刷処理を行うようにしてもよい。
すなわち、ピッチ調整基本テーブルの値と印刷幅、印刷位置から毎回噴射回数や単位画素の割り当て数を求めてもよい。また、この場合には、毎回噴射回数や単位画素の割り当て数が印刷位置に対してリニアに変化するようにしてもよい。この場合には、調整テーブル作成部514を設ける必要がない。
また、印刷用データ生成部515を設けずに、印刷制御部516が、印刷時に、随時ピッチ調整基本テーブル又はこれに基づいて生成されたピッチ調整テーブルを参照しつつ印刷用データを印刷部40に出力するようにしてもよい。
例えば、ピッチ調整基本テーブルとして画像変換基本テーブルを備える場合に、画像データの間引きを行うことなく印刷した場合には噴射回数の調整を行うことは不要であり、全て平面の部分と同じように印刷すれば足りるが、印刷部40の印刷解像度が不足している場合には、画像データの間引きを行う必要がある。この場合には噴射回数基本テーブルを合わせて適用し、インクの噴射回数を調整することによって、画像データの間引きが行われた部分の印刷濃度が低下しないように調整することが好ましい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
ユーザの爪部に印刷を施す印刷手段を備えるネイルプリント装置において、
印刷しようとする爪部に対応する指である印刷指を挿入する印刷指挿入部と、
この印刷指挿入部に挿入されたユーザの印刷指について印刷関連情報を取得する印刷関連情報取得手段と、
ユーザの個人識別情報を入力する識別情報入力手段と、
前記識別情報入力手段において入力された個人識別情報と当該個人識別情報に対応するユーザについて前記印刷関連情報取得手段により取得された前記印刷関連情報とを対応付けて既登録情報として記憶させる登録処理を行うユーザ登録手段と、
前記ユーザ登録手段によって記憶された前記既登録情報と前記印刷指挿入部に挿入された印刷指について取得された情報とが合致するか否かを判断することにより、前記印刷指挿入部に挿入された印刷指が前記ユーザ登録手段によって既に登録処理が行われているか否かを判断する登録有無判断手段と、
この登録有無判断手段により既に登録処理が行われていると判断されたときに、当該印刷指に対応する前記印刷関連情報に応じて、当該印刷指についての印刷処理を行うように前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、を備えていることを特徴とするネイルプリント装置。
<請求項2>
前記印刷関連情報取得手段は、前記印刷指の爪部の高さ寸法を取得する高さ取得手段を含み、
前記印刷対象面の幅方向の中央部よりも幅方向の両端部の方が前記印刷手段による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように対応付けられたピッチ調整基本テーブルを記憶する基本テーブル記憶手段と、
この基本テーブル記憶手段に記憶されている複数種類の前記ピッチ調整基本テーブルの中から前記高さ取得手段によって取得された爪部の高さ寸法に対応するピッチ調整基本テーブルを選択するテーブル選択手段と、をさらに備え、
前記印刷関連情報は、前記テーブル選択手段によって選択されたピッチ調整基本テーブルの情報を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。
<請求項3>
前記印刷関連情報取得手段は、前記印刷指挿入部に挿入された印刷指を撮影して指爪画像を取得する撮影手段を含むとともに、
前記印刷関連情報は、前記撮影手段により取得された印刷指の指爪画像を含み、
前記登録有無判断手段は、前記印刷指挿入部に前記印刷指が挿入されたときに、前記撮影手段により取得された当該印刷指の指爪画像が、前記ユーザ登録手段によって既に登録処理が行われている印刷指の指爪画像と合致するか否かを判断し、両者が合致する場合に、前記印刷指挿入部に挿入された印刷指が、前記ユーザ登録手段によって既に登録処理が行われていると判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のネイルプリント装置。
<請求項4>
印刷手段によってユーザの爪部に印刷を施すネイルプリント装置の印刷制御方法において、
印刷しようとする爪部に対応する指である印刷指を挿入する印刷指挿入部に挿入されたユーザの印刷指について印刷関連情報を取得する印刷関連情報取得ステップと、
ユーザの個人識別情報を入力する識別情報入力ステップと、
前記識別情報入力ステップにおいて入力された個人識別情報と当該個人識別情報に対応するユーザについて前記印刷関連情報取得ステップにおいて取得された前記印刷関連情報とを対応付けて既登録情報として記憶させる登録処理を行うユーザ登録ステップと、
前記ユーザ登録ステップにおいて記憶された前記既登録情報と前記印刷指挿入部に挿入された印刷指について取得された情報とが合致するか否かを判断することにより、前記印刷指挿入部に挿入された印刷指が前記ユーザ登録ステップにおいて既に登録処理が行われているか否かを判断する登録有無判断ステップと、
この登録有無判断ステップにおいて既に登録処理が行われていると判断されたときに、当該印刷指に対応する前記印刷関連情報に応じて、当該印刷指について印刷を行うように前記印刷手段を制御する印刷制御ステップと、を含んでいることを特徴とする印刷制御方法。
2 ケース本体
20a 印刷指挿入部
30 撮影部
40 印刷部
50 制御装置
52 ROM
53 RAM
51 制御部
511 幅寸法測定部
512 高さ寸法測定部
513 テーブル選択部
514 調整テーブル作成部
515 印刷用データ生成部
516 印刷制御部
518 ユーザ登録部
519 登録有無判断部
T 爪
Ta 爪領域
U1 印刷指
U2 非印刷指
Claims (4)
- ユーザの爪部に印刷を施す印刷手段を備えるネイルプリント装置において、
印刷しようとする爪部に対応する指である印刷指が挿入される印刷指挿入部と、
この印刷指挿入部に挿入されたユーザの前記印刷指について、前記印刷手段により前記爪部に印刷する際の、前記爪部の幅方向の両端部で中央部より細かい値に設定されている、印刷ピッチの値を含む印刷関連情報を取得する印刷関連情報取得手段と、
前記ユーザの個人識別情報を入力する識別情報入力手段と、
前記識別情報入力手段において入力された前記個人識別情報と当該個人識別情報に対応するユーザについて前記印刷関連情報取得手段により取得された前記印刷関連情報とを対応付けて既登録情報として記憶させる登録処理を行うユーザ登録手段と、
前記ユーザ登録手段によって記憶された前記既登録情報と前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指について取得された情報とが合致するか否かを判断することにより、前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指が前記ユーザ登録手段によって既に前記登録処理が行われているか否かを判断する登録有無判断手段と、
この登録有無判断手段により既に前記登録処理が行われていると判断されたときに、当該印刷指に対応する前記印刷関連情報に応じて、当該印刷指についての印刷処理を行うように前記印刷手段を制御する印刷制御手段と、
を備えていることを特徴とするネイルプリント装置。 - 前記印刷関連情報取得手段は、前記印刷指の前記爪部の高さ寸法を取得する高さ取得手段を含み、
前記爪部の幅方向の中央部よりも幅方向の両端部の方が前記印刷手段による印刷の際の印刷ピッチが細かくなるように対応付けられたピッチ調整基本テーブルを記憶する基本テーブル記憶手段と、
この基本テーブル記憶手段に記憶されている複数種類の前記ピッチ調整基本テーブルの中から前記高さ取得手段によって取得された前記爪部の高さ寸法に対応するピッチ調整基本テーブルを選択するテーブル選択手段と、をさらに備え、
前記印刷関連情報は、前記テーブル選択手段によって選択された前記ピッチ調整基本テーブルの情報を含んでいることを特徴とする請求項1に記載のネイルプリント装置。 - 前記印刷関連情報取得手段は、前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指を撮影して指爪画像を取得する撮影手段を含むとともに、
前記印刷関連情報は、前記撮影手段により取得された前記印刷指の前記指爪画像を含み、
前記登録有無判断手段は、前記印刷指挿入部に前記印刷指が挿入されたときに、前記撮影手段により取得された当該印刷指の前記指爪画像が、前記ユーザ登録手段によって既に登録処理が行われている前記印刷指の前記指爪画像と合致するか否かを判断し、両者が合致する場合に、前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指が、前記ユーザ登録手段によって既に登録処理が行われていると判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のネイルプリント装置。 - 印刷手段によってユーザの爪部に印刷を施すネイルプリント装置の印刷制御方法において、
印刷しようとする爪部に対応する指である印刷指が挿入される印刷指挿入部に挿入されたユーザの前記印刷指について、前記印刷手段により前記爪部に印刷する際の、前記爪部の幅方向の両端部で中央部より細かい値に設定されている、印刷ピッチの値を含む印刷関連情報を取得する印刷関連情報取得ステップと、
前記ユーザの個人識別情報を入力する識別情報入力ステップと、
前記識別情報入力ステップにおいて入力された前記個人識別情報と当該個人識別情報に対応するユーザについて前記印刷関連情報取得ステップにおいて取得された前記印刷関連情報とを対応付けて既登録情報として記憶させる登録処理を行うユーザ登録ステップと、
前記ユーザ登録ステップにおいて記憶された前記既登録情報と前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指について取得された情報とが合致するか否かを判断することにより、前記印刷指挿入部に挿入された前記印刷指が前記ユーザ登録ステップにおいて既に前記登録処理が行われているか否かを判断する登録有無判断ステップと、
この登録有無判断ステップにおいて既に前記登録処理が行われていると判断されたときに、当該印刷指に対応する前記印刷関連情報に応じて、当該印刷指について印刷を行うように前記印刷手段を制御する印刷制御ステップと、
を含んでいることを特徴とする印刷制御方法。
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