JP7020020B2 - 描画データ生成装置、描画データ生成方法及びプログラム - Google Patents

描画データ生成装置、描画データ生成方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、描画データ生成装置描画データ生成方法及びプログラムに関するものである。
従来、指の爪に好みのネイルデザインを描画する描画装置(ネイルプリント装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような装置を用いれば、ネイルサロン等を利用することなく、手軽にネイルプリントを楽しむことができる。
しかし、ネイルプリント装置の描画対象である人の爪は、幅方向の左右両端部が低く中心部近傍が高くなっていて全体に丸みを帯びた湾曲形状をしている。このため、幅方向の端部では、その傾斜の角度によって描画箇所の濃度が変動したり、描画された画像(ネイルデザイン)に伸びや歪み等を生じたりする。
また、描画対象面である爪の表面には、縦皺や凹みなど、爪によってさまざまな凹凸がある。
こうした爪の様々な形状や表面の状態を考慮せずに描画を行うと、描画した画像が不自然に伸びてしまったり、凹凸部分で画像が歪んでしまう等、美しい画像を描画することができない。
そこで、従来爪の湾曲形状をいくつかのパターンに分類し、描画対象である爪の形状に最も近いと思われる形状のパターンに合わせてネイルデザインの描画像データを変形させる補正を行い、描画を行うことが考えられている。 また、描画対象面に凹凸がある場合には、事前に凹凸を無くす処理をしてから描画を行うことで、仕上がりを向上させている。
例えば、爪の表面に描画を施す場合には、ユーザが自ら爪の表面の凹凸がなくなるまで専用のやすり等で研磨する前処理を行っている。
特表2003-534083号公報
しかしながら、パターン分類による補正は、あくまでも近似的な解決方法であるため、例えば描画対象の形状がいずれのパターンにも当てはまらないような形状である場合には高精度の補正を行うことが難しい等、完全な解決策にはなっていない。
また、描画対象の表面に凹凸がある場合に、これを除去する前処理を行うことは手間と時間を要する。
このため、ネイルプリントを行うことが面倒になり、ユーザがネイルプリントを敬遠しがちになってしまう。
また、描画対象が爪である場合、表面の凹凸を除去するために爪を研磨すると、爪の厚みが薄くなって割れやすくなったり爪の病気にかかりやすくなったりするおそれもある。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、爪の表面を研磨する等の前処理を行うことなく、爪に美しい仕上がりのネイルプリントを施すことのできる描画データ生成装置描画データ生成方法及びプログラムを提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係る描画データ生成装置は、元画像を描画対象としての爪の表面に投影する画像投影部と、前記画像投影部によって前記元画像が投影された状態の前記爪の表面を撮影して投影画像を取得する撮影部と、前記元画像を基準としたときの前記投影画像の変形度合を取得する変形取得部と、前記変形取得部によって取得された変形度合に基づいて、前記爪の表面に描画する描画像のデータを補正して描画用データを生成する描画データ生成部と、を備え、前記画像投影部は、前記撮影部に対して前記爪に対応する指に沿った方向に並ぶように配置されていることを特徴としている。
また、本発明に係る描画データ生成方法は、描画データ生成装置が実行する描画データ生成方法であって、画像投影手段により元画像を爪の表面に投影する画像投影工程と、前記画像投影工程において前記元画像が投影された状態の前記爪の表面を撮影手段により撮影して投影画像を取得する撮影工程と、前記元画像を基準としたときの前記投影画像の変形度合を取得する変形取得工程と、前記変形取得工程において取得された変形度合に基づいて、前記爪の表面に描画する描画像のデータを補正して描画用データを生成する描画データ生成工程と、を含み、前記画像投影手段は、前記撮影手段に対して前記爪に対応する指に沿った方向に並ぶように配置されていることを特徴としている。
また、本発明に係るプログラムは、描画データ生成装置のコンピュータに、画像投影手段により元画像を爪の表面に投影する画像投影処理、前記画像投影処理で前記元画像が投影された状態の前記爪の表面を撮影手段により撮影して投影画像を取得する撮影処理、前記元画像を基準としたときの前記投影画像の変形度合を取得する変形取得処理、及び、前記変形取得処理で取得された変形度合に基づいて、前記爪の表面に描画する描画像のデータを補正して描画用データを生成する描画データ生成処理、を実行させ、前記画像投影手段は、前記撮影手段に対して前記爪に対応する指に沿った方向に並ぶように配置されていることを特徴としている。
本発明によれば、爪の表面を研磨する等の前処理を行うことなく、爪に美しい仕上がりのネイルプリントを施すことができる。
本実施形態におけるネイルプリント装置の外観構成を示す斜視図である。 ネイルプリント装置から筐体を取り外して内部構成を示した要部斜視図である。 爪に元画像を投影させながら撮影する様子を模式的に示す説明図である。 (a)は、縦に筋の入った爪の例を示す平面図であり、(b)は、(a)に示す爪の爪幅方向のb-b線に沿う断面図である。 本実施形態におけるネイルプリント装置の制御構成を示した要部ブロック図である。 (a)は、元画像であるパターン画像の一例を示す平面図であり、(b)は、(a)に示すパターン画像を爪の表面に投影した状態を示す平面図である。 (a)は、投影画像の一例を示す平面図であり、(b)は、(a)に示す投影画像の逆変換データに基づく画像の一例を示す平面図であり、(c)は、(b)に示す逆変換データに基づく画像を爪の表面に投影した状態を示す平面図である。 (a)~(f)は、元画像であるパターン画像を回転させながら投影する例を説明する模式図である。 本実施形態におけるネイルプリント装置の描画処理を示すフローチャートである。
図1から図9を参照しつつ、本発明に係る描画データ生成装置の一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態では、描画データ生成装置が手の指の爪を描画対象としてこれに描画するネイルプリント装置である場合を例に説明するが、本発明における描画データ生成装置の描画データの生成対象は手の指の爪に限るものではなく、例えば足の指の爪を対象としてもよい。また、ネイルチップや各種アクセサリの表面等、爪以外のものを対象としてもよい。
図1に示すように、本実施形態におけるネイルプリント装置1は、ほぼ箱形に形成された筐体11を有している。
筐体11の上面(天板)には操作部12が設置されている。
操作部12は、ユーザが各種入力を行う入力部である。
操作部12には、例えば、ネイルプリント装置1の電源をONする電源スイッチ釦、動作を停止させる停止スイッチ釦、爪Tに描画するデザイン画像を選択するデザイン選択釦、描画開始を指示する描画開始釦等、各種の入力を行うための操作釦が配置されている。
また、筐体11の上面(天板)には表示部13が設置されている。
表示部13は、例えば液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイその他のフラットディスプレイ等で構成されている。
本実施形態において、この表示部13には、例えば、指U1を撮影して得た爪画像(爪Tの画像を含む指画像)、この爪画像中に含まれる爪Tの輪郭線等の画像、爪Tに後述する元画像を投影した状態の画像、爪Tに描画すべきデザイン画像を選択するためのデザイン選択画面、デザイン確認用のサムネイル画像、各種の指示を表示させる指示画面等が適宜表示される。
なお、表示部13の表面に各種の入力を行うためのタッチパネルが一体的に構成されていてもよい。この場合には、タッチパネルが操作部12として機能する。
さらに、筐体11の前面側(図1において手前側)であって、ネイルプリント装置1のX方向(図1においてX方向)のほぼ中央部には、ネイルプリント装置1による撮影時に描画対象である爪Tに対応する指U1を挿入し、撮影部50による撮影が可能な撮影可能位置にセットするための開口部14が形成されている。
開口部14の内側には、爪T(爪Tを含む指U1)を固定する指固定部3が配置されている。
図2は、図1に示すネイルプリント装置1から筐体11を外してネイルプリント装置1の内部構成を示した要部斜視図である。
図2に示すように、筐体11内には、天面板21とこれを支持する一対の脚部22で構成された基台2が設けられている。
天面板21の上面であって、筐体11の開口部14に対応する位置には、指固定部3が配置されている。
指固定部3は装置手前側に開口部31を有する箱状の部材であり、指固定部3内部には指U1を固定する指固定部材32が配置されている。
指固定部材32は、指U1を下側から押し上げ支持するものであり、例えば柔軟性を有する樹脂等で形成されている。なお、指固定部材32は、指U1を下側から支持し得るものであればよく、その構成は特に限定されない。例えば、ばね等の弾性部材によって下方から付勢されていてもよい。また、例えば、指固定部材32は、内圧を変化させることにより膨縮可能に構成されており、膨張状態において指U1を押し上げ、その位置を固定する構成としてもよい。
指固定部3の天面奥側は開口する窓部33となっている。窓部33からは指固定部3内に挿入された指U1の爪Tが露出するようになっている。
また、指固定部3の天面手前側は指U1の浮き上がりを防止して指U1の上方向の位置を規制する指押え34となっている。指U1及びその爪Tは、下側から指固定部材32によって支持され、指U1の上側が指押え34によって押さえられることで、高さ方向の位置が所定の位置に位置決めされる。
また、本実施形態では、指挿入方向の奥側には、爪Tを載置する爪載置部35が設けられている。
この爪載置部35に爪Tの先を載置させることにより、爪Tの水平方向(すなわち、X方向及びY方向)の位置が規定されるとともに、その高さ方向の位置も規制される。
また、図2に示すように、筐体11の内部には、描画対象面に描画を施す描画部40が設けられている。ここで描画対象面とは、描画対象の表面であり、本実施形態では、指U1の爪Tの表面である。
描画部40は、描画部本体である描画ヘッド41、描画ヘッド41を支持するユニット支持部材42、描画ヘッド41をX方向(図1等におけるX方向、ネイルプリント装置2の左右方向)に移動させるためのX方向移動ステージ45、X方向移動モータ46、描画ヘッド41をY方向(図1等におけるY方向、ネイルプリント装置1の前後方向)に移動させるためのY方向移動ステージ47、Y方向移動モータ48等を備えて構成されている。本実施形態では、X方向移動モータ46とY方向移動モータ48等により、描画ヘッド41を移動させるヘッド移動部49(図5参照)が構成されている。
本実施形態の描画ヘッド41は、インクジェット方式で描画を行うインクジェットヘッドである。
描画ヘッド41は、例えば、イエロー(Y;YELLOW)、マゼンタ(M;MAGENTA)、シアン(C;CYAN)のインクに対応する図示しないインクカートリッジと各インクカートリッジにおける描画対象(爪Tの表面)に対向する面(本実施形態では、図1及び図2における下面)に設けられた図示しないインク吐出部とが一体に形成されたインクカートリッジ一体型のヘッドである。インク吐出部は、それぞれの色のインクを噴射する複数のノズルからなるノズルアレイを備えており、描画ヘッド41は、インクを微滴化し、インク吐出部から描画対象の描画対象面(すなわち、爪Tの表面)に対して直接にインクを吹き付けて描画を行う。なお、描画ヘッド41は、上記3色のインクを吐出させるものに限定されない。その他のインクを貯留するインクカートリッジ及びインク吐出部を備えていてもよい。
また、ユニット支持部材42は、X方向移動ステージ45に取り付けられたX方向移動部451に固定されている。X方向移動部451は、X方向移動モータ46の駆動によりX方向移動ステージ45上を図示しないガイドに沿ってX方向に移動するようになっており、これにより、ユニット支持部材42に取り付けられている描画ヘッド41が、X方向(図2におけるX方向、ネイルプリント装置1の左右方向)に移動するようになっている。
また、X方向移動ステージ45は、Y方向移動ステージ47のY方向移動部471に固定されている。Y方向移動部471は、Y方向移動モータ48の駆動によりY方向移動ステージ47上を図示しないガイドに沿ってY方向に移動するようになっており、これにより、ユニット支持部材42に取り付けられている描画ヘッド41が、Y方向(図2におけるY方向、ネイルプリント装置1の前後方向)に移動するようになっている。
なお、本実施形態において、X方向移動ステージ45及びY方向移動ステージ47は、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48と、図示しないボールネジ及びガイドとを組み合わせることで構成されている。
本実施形態では、X方向移動モータ46及びY方向移動モータ48等により、描画ヘッド41をX方向及びY方向に駆動するXY駆動部としてのヘッド移動部49が構成されている。
描画部40における描画ヘッド41、X方向移動モータ46、Y方向移動モータ48は、後述する制御装置80の描画制御部816(図5参照)に接続され、該描画制御部816によって制御される。
図2に示すように、本実施形態では、ユニット支持部材42に描画ヘッド41の他、撮影部50及び画像投影部60が支持されている。
図2では、描画ヘッド41の側部(図2におけるX方向右側)に撮影部50が配置され、この撮影部50よりも装置奥側(図2におけるY方向奥側)に画像投影部60が配置されている例を示している。
なお、撮影部50及び画像投影部60は、描画動作時に描画ヘッド41の描画動作に影響を及ぼさない位置に配置されていればよく、具体的な配置は図示例に限定されない。
撮影部50は、爪Tを撮影して、爪Tを含む指U1の画像である爪画像を取得する撮影手段である。
また、本実施形態では、後述する画像投影部60によって元画像が投影された状態の爪Tの表面(描画対象面)を撮影して投影画像を取得する。
撮影部50は、撮影装置51と、照明装置52とを備えている。
撮影装置51は、例えば、200万画素程度以上の画素を有する固体撮影素子とレンズ等を備えて構成された小型カメラである。
照明装置52は、例えば白色LED等の照明灯である。本実施形態では、撮影装置51を囲むように複数の照明装置52が配置されている。なお、照明装置52の数や配置は図示例に限定されない。
なお、撮影装置51及び照明装置52の位置は図示例に限定されない。本図示例のように撮影部50が移動手段によって移動可能に構成されている場合には、爪Tの上方位置に移動することが可能な位置に配置されていればよい。また、例えば、撮影部50の撮影装置51及び照明装置52は、爪Tの上方位置に固定配置されていてもよい。
この撮影部50は、後述する制御装置80の撮影制御部811に接続され、該撮影制御部811によって制御されるようになっている。
なお、撮影部50によって撮影された画像の画像データは、後述する爪画像記憶領域821等に記憶される。
画像投影部60は、元画像を爪Tの表面(描画対象面)に投影するものである。
本実施形態において、画像投影部60は、元画像のデータに基づき元画像を表示させる表示パネルユニット61と、表示パネルユニット61に後方から光を照射する光源62と、光源62から照射される光の光軸上に配置された投射レンズ63と、表示パネルユニット61と投射レンズ63との間に配置されたミラー64等を備えて構成されている。ミラー64は、後述する角度調整部65(図5参照)により、角度調整が可能となっている。
画像投影部60により爪Tの表面に投影される元画像は表面に凹凸がある面や曲面等に投影した際に歪み等の変形を生じ、その変形度合を検出しやすいものが好ましく、例えば、全面に繰り返し柄が形成されたパターン画像のように、画像全体に細かい模様や絵柄があるような画像であることが好ましい。このような全面に繰り返し柄が形成されたパターン画像であれば、全面的に均一的に補正情報を得ることができ、この補正情報を各種のネイルデザインの描画像データに適用しても安定して補正することができる。
本実施形態では、後述のように、全体的に均一な網目状の模様があるパターン画像(図6(a)参照)を元画像として用いている。なお、元画像は図示例に限定されず、例えば縦又は横のストライプ柄の画像等でもよい。
また、爪Tに描画するネイルデザインの画像をそのまま元画像として用いてもよい。
なお、爪Tに描画するネイルデザインの画像をそのまま元画像として用いる場合には、これを爪Tに投影した画像から得られる投影画像は当該ネイルデザインを描画する場合に限り補正情報として用いることが好ましい。ネイルデザインによっては、全面に絵柄が施されていないワンポイントデザインのもの等もあり、絵柄のない部分については正確な補正情報を得ることができない。このため、他のネイルデザインを描画する場合にこれを補正情報として用いると、補正しきれない部分が生じて画像全体を適切に補正できない可能性があるためである。
図3は、元画像を投影した状態の爪Tの表面を撮影する場合における、指固定部3に固定された爪Tと撮影部50及び画像投影部60との位置関係を模式的に示す説明図である。
図3に示すように、指固定部3内に指U1を挿入した際に爪Tが配置される位置の上方に、撮影部50が配置される。また、この撮影部50よりも装置奥側(爪Tの先端側)に画像投影部60が配置される。
元画像を投影した状態の爪Tの表面を撮影する際には、画像投影部60の表示パネルユニット61に光源62から光を照射し、投射レンズ63を介して描画対象面である爪Tの表面に元画像を結像させる。このとき、角度調整部65によってミラー64の角度を調整することで、爪Tの位置が多少ずれている場合等でも、描画対象面である爪Tの表面に正確に元画像を投影させることができる。
図3に示す例では、撮影部50よりも装置奥側に配置された画像投影部60から爪Tの表面に元画像を投影し、爪Tの真上に配置された撮影部50により爪Tの表面を撮影し、投影画像を取得する。
画像投影部60の表示パネルユニット61、光源62、角度調整部65は、後述する変形取得部814(図5参照)により制御されるようになっている。
なお、画像投影部60は、元画像を爪Tの表面(描画対象面)に投影させることができるものであればよく、ここに例示した構成に限定されない。
例えば、ここでは、画像投影部60が元画像のデータに基づき元画像を表示させる表示パネルユニット61を備え、表示パネルユニット61に表示された元画像を描画対象面に投影するデータ方式の画像投影部を例示したが、例えば、元画像の描かれたシート等を画像投影部60内に保持させ、これに光源62からの光を照射してシート等に描かれた元画像を爪Tの表面(描画対象面)に投影させてもよい。
撮影部50及び画像投影部60は、X方向移動モータ46とY方向移動モータ48等で構成されるヘッド移動部49(図5参照)により、X方向及びY方向に移動可能に構成されている。
このように、ヘッド移動部49により移動可能とすることにより、描画対象である爪Tを撮影する際には、指固定部3の窓部33から露出する爪Tの上方に撮影部50が配置されるようにし、描画時には指固定部3の上方に描画ヘッド41が配置されるように、適宜移動させることができる。
図4(a)は、本実施形態における描画対象として想定される爪Tの一例を示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)に示す爪Tのb-b線に沿う断面図である。
図4(a)及び図4(b)に示すように、本実施形態の爪Tは、幅方向の中央部が高く、両端部に近づくほど高さが低くなる湾曲形状となっている、
また、爪Tの表面には、縦方向に複数の筋が刻まれており、この筋部分が図4(b)に示すように複数の凹凸部Taとなっている。
制御装置80は、例えば筐体11天面の下面側等に配置された図示しない基板等に設置されている。
図5は、本実施形態における制御構成を示す要部ブロック図である。
制御装置80は、図5に示すように、図示しないCPU(Central Processing Unit)により構成される制御部81と、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等(いずれも図示せず)で構成される記憶部82とを備えるコンピュータである。
記憶部82には、ネイルプリント装置1を動作させるための各種プログラムや各種データ等が格納されている。
具体的には、記憶部82のうち、ROM等で構成されるプログラム記憶領域820には、爪画像から爪Tの形状や爪Tの輪郭、爪の幅、爪の面積等の各種の爪情報を検出するための爪情報検出プログラム、補正情報を得るための変形取得プログラム、描画用データを生成するための描画データ生成プログラム、描画処理を行うための描画プログラム等の各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置80によって実行されることによって、ネイルプリント装置1の各部が統括制御されるようになっている。
また、本実施形態において記憶部82には、撮影部50によって取得されたユーザの指U1の爪Tの爪画像を記憶する爪画像記憶領域821、爪情報検出部813によって検出された爪情報(爪Tの輪郭や爪Tの傾斜角度等)が記憶される爪情報記憶領域822、補正情報記憶領域823及び爪Tに描画されるネイルデザインの画像データを記憶するネイルデザイン記憶領域824等が設けられている。
本実施形態において、記憶部82は、描画対象(爪T)を特定する情報と、当該描画対象の形状を示す情報とを登録する登録部として機能する(例えば、記憶部82の爪画像記憶領域821、爪情報記憶領域822、補正情報記憶領域823)。
制御部81は、機能的に見た場合、撮影制御部811、投影制御部812、爪情報検出部813、変形取得部814、描画データ生成部815、描画制御部816、表示制御部817等を備えている。また、本実施形態の制御部81は、描画部40によって描画用データの描画を施す描画対象(爪T)が、登録部である補正情報記憶領域823に登録されている描画対象(爪T)であるか否かを判断する判断部としても機能する。これら撮影制御部811、投影制御部812、爪情報検出部813、変形取得部814、描画データ生成部815、描画制御部816、表示制御部817等としての機能は、制御部81のCPUと記憶部82のプログラム記憶領域820に記憶されたプログラムとの共働によって実現される。
撮影制御部811は、撮影部50の撮影装置51及び照明装置52を制御して撮影装置51により、指固定部3に固定された指U1の爪Tの画像を含む指の画像(爪画像)を撮影させるものである。
撮影部50により取得された爪画像の画像データは、記憶部82の爪画像記憶領域821に記憶される。
また、本実施形態では、撮影制御部811は、画像投影部60によって元画像が投影された爪Tの表面を撮影装置51により撮影して、投影画像を取得する。以下では、元画像が投影された爪Tの表面を撮影した画像から爪Tの部分を除去したものを投影画像(例えば、図7(a)参照)とする。投影画像は、補正情報記憶領域823に記憶されてもよい。
投影制御部812は、画像投影部60の各部の動作を制御する。
例えば、投影制御部812は、描画対象面に投影する元画像を設定し、元画像データに基づく画像を表示パネルユニット61に表示させる。そして、光源62を点灯させ、元画像を描画対象面に投影する。このとき、投影制御部812は、角度調整部65を制御してミラー64の角度を調整し、撮影部50の斜め後方からでも元画像が適切に爪Tの表面に投影されるようにする。
なお、角度調整部65の調整は、撮影部50による撮影を行いながら、当該画像の位置や角度から元画像が正しく投影されているか否かを判断して自動的に行ってもよいし、撮影部50による撮影を行いながら当該画像を表示部13等に表示させ、ユーザが表示部13等に表示された画像を目視にて確認し、操作部12等から手動で調整を行ってもよい。
爪情報検出部813は、撮影装置51によって撮影された指固定部3に固定された指U1の爪Tの画像に基づいて、指U1の爪Tについての爪情報を検出するものである。
ここで、爪情報とは、例えば、爪Tの輪郭(爪形状、爪Tの水平位置のXY座標等)、爪Tの高さ(爪Tの垂直方向の位置、以下「爪Tの垂直位置」又は単に「爪Tの位置」ともいう。)等である。
本実施形態では、爪情報検出部813は、変形取得部814を含んでいる。
変形取得部814は、撮影部50によって投影画像が取得されたときに、元画像を基準としたときの投影画像の変形度合を取得する。
図6(a)は、本実施形態における元画像の例を示したものであり、図6(b)は、図6(a)に示す元画像を爪Tの表面に投影した状態を示している。
図6(a)に示すように、本実施形態における元画像は、繰り返し柄である網目状の模様が全面に形成されたパターン画像である。
この網目状の模様の元画像を、凹凸部Taを有し幅方向に湾曲した図4(a)及び図4(b)に示すような爪Tの表面に投影すると、その投影画像は、図6(b)に示すように、爪Tの形状に応じて網目模様が歪み変形したものとなる。
図7(a)は、撮影部50によって撮影された画像(爪Tに投影画像が重畳された画像)から爪Tの画像を取り除いて、元画像に対応する変形後の画像である投影画像を抽出した例を示したものである。
図7(a)に示すように、元画像を表面に凹凸部Taのある爪Tに投影すると、図6(a)に示す元画像の網目模様が爪Tの表面形状に応じて線の一部が伸長又は収縮し、歪みが生じる。
変形取得部814は、この変形後の投影画像(図7(a)に示す画像)と変形前の元画像(図6(a)に示す画像)とを比較して、元画像のどの部分がどのようにどの程度変形したのかの変形度合を取得する。
なお、本実施形態では、元画像を爪Tの表面に投影して撮影を行い、投影画像を取得したのち、変形取得部814が両者を比較して変形(変位)を検出できなかった場合には、画像投影部60は、元画像を、その面内方向の角度を変えながら爪Tの表面に投影させ、撮影部50は、角度の異なる複数の投影画像を取得し、変形取得部814は、複数の投影画像について、それぞれ元画像を基準としたときの変形度合を取得するようになっている。
具体的には、表示パネルユニット61に表示させる元画像を面内方向に所定角度回転させ、回転後の元画像を再度爪Tの表面に投影して撮影を行って投影画像を取得し、変形取得部814による変形(変位)の検出を行う。
なお、変形取得部814が元画像と投影画像とを比較して変形(変位)を検出することができた場合でも、元画像を所定角度ずつ複数回回転させて、異なる角度で撮影された複数の投影画像を取得してもよい。これにより、例えば、目の粗い格子柄や、ストライプ柄等の元画像を用いる場合でも、補正情報を得ることのできない空白部分を極力減らすことができ、より詳細で正確性の高い補正情報を取得することができる。
なお、元画像を面内方向に回転させながら複数の投影画像を取得することは必須ではなく、1つの投影画像から補正情報を取得してもよい。
また、元画像を回転させる場合、回転させる角度、何回回転させるかは特に限定されず、任意に設定可能である。
変形取得部814が取得する変形度合はどのような形式のデータでもよい。例えば、元画像を構成する各画素が変形後の投影画像中のどの位置に対応するか(すなわち各画素の座標値がどのように移動(変位)したか)のデータを変形度合のデータとして取得する。
また、元画像を構成する全画素についてその座標値の変位を取得するのではなく、例えば、図6(a)に示す元画像の網目模様の網の交差している点等、所定の点について、それぞれ座標値の変位を取得し、これを変形度合のデータとしてもよい。
そして、変形取得部814は、この変形度合を取得すると、元画像から投影画像への変形を解消させるような逆変換データを生成する。
図7(b)は、逆変換データに基づく画像の例を示したものである。
図7(b)に示すように、逆変換データに基づく画像(図7(b)に示す画像)は、元画像(図6(a)に示す画像)を基準としたときに、投影画像(図7(a)に示す画像)において変位(変形)した部分について、投影画像とは逆方向に変位(変形)させたものである。
図7(c)は、図7(b)に示す逆変換データに基づく画像を仮に爪Tの表面に投影した場合の画像の見え方を例示したものである。
図7(c)に示すように、逆変換データに基づく画像を爪Tの表面に投影すると、元画像(図6(a)に示す画像)における網目模様がそのまま歪まずに爪Tの表面に映し出される。このように、爪Tの表面に投影したときに見かけ上歪みのない画像となるような画像データであれば、これに基づいて爪Tの表面に描画を行った場合にも見かけ上歪みのない画像を描画することができる。
爪情報検出部813によって検出された爪情報は、記憶部82の爪情報記憶領域822に記憶される。
また、変形取得部814によって取得された、元画像から投影画像への変形度合のデータや、逆変換データは、補正情報として補正情報記憶領域823等に記憶される。
爪情報記憶領域822に記憶された爪情報や補正情報記憶領域823に記憶された補正情報は、後述する描画データ生成部815が描画用データを生成する際の補正用のデータとして参照される。
なお、本ネイルプリント装置1を用いてネイルプリントを行う場合、少なくとも初めて装置を使用する際には、描画を予定している指(例えば、左右の親指から小指までの10本の指)について、順次爪Tに元画像を投影した状態で撮影を行い、取得された投影画像とユーザを識別するための情報や各指種(すなわち、親指、小指等の種別)を示す情報等(指の種別情報や各爪Tの形状を示す爪情報や爪画像等)と対応付けて記憶部82の補正情報記憶領域823等に記憶させ、登録させるようにしてもよい。
この場合、一旦登録された補正情報はリセットや更新がなされるまで保存され、2回目以降の描画処理においては、既に登録されている情報がある場合、この既登録の補正情報がデフォルトとして参照されるようにしてもよい。 このようにすれば、描画処理を行う度に補正情報を得るための撮影等を行う必要がなく、これに要する手間と時間を省いて、描画処理をより迅速に行うことが可能となる。
描画データ生成部815は、変形取得部814を含む爪情報検出部813により検出された爪情報に基づいて、描画ヘッド41により指U1の爪Tに施される描画用のデータを生成する。
具体的には、描画データ生成部815は、爪情報検出部813により検出された爪Tの形状等に基づいてネイルデザインの画像データを拡大、縮小、切出し等することにより爪Tの形状に合わせ込む合せ込み処理を行う。
また、描画データ生成部815は、変形取得部814により検出された補正情報に応じて、適宜爪Tの曲面形状や凹凸形状等に対応した補正を行う。
具体的には、描画データ生成部815は、変形取得部814によって取得された変形度合に基づいて、描画対象面である爪Tの表面に描画する描画像のデータを補正して描画用データを生成する。
本実施形態では、描画データ生成部815は、変形取得部814により生成された逆変換データを用いて描画像のデータを補正する。
例えば、投影画像のサイズと描画像のサイズとが同じである場合には、投影画像の各画素及びこれを逆変換した逆変換データの画像の各画素の座標値と、描画像のデータの各画素の座標値は一致する。
このため、描画像の各画素の座標値を、逆変換データの画像の対応する各画素の座標値に合せて変換することにより、湾曲したり凹凸部Taを有する爪Tの表面に描画した場合に、見かけ上、元のネイルデザインと同じに見えるような描画用データを生成することができる。
なお、投影画像の角度を変えながら複数回の撮影が行われ、複数の投影画像が取得された場合には、描画データ生成部815は、これら複数の投影画像の変形度合に基づいて、描画対象面である爪Tの表面に描画する描画像のデータを補正する。
描画制御部816は、描画データ生成部815によって生成された描画用データに基づいて描画部40に制御信号を出力し、爪Tに対してこの描画用データにしたがった描画を施すように描画部40のX方向移動モータ46、Y方向移動モータ48、描画ヘッド41等を制御する制御部である。
本実施形態において、描画制御部816は、撮影部50による撮影が行われるときは、撮影装置51が爪Tの上方(真上)に配置されるようにヘッド移動部49を制御する。
表示制御部817は、表示部13を制御して表示部13に各種の表示画面を表示させるものである。本実施形態では、表示制御部817は、例えばネイルデザインの選択画面やデザイン確認用のサムネイル画像、指U1を撮影して取得した爪画像、爪Tに元画像を投影した画像、各種の指示画面、操作画面等を表示部13に表示させるようになっている。
次に、図9等を参照しつつ、本実施形態における描画データ生成方法及び当該描画データを用いて描画する方法について説明する。
ネイルプリント装置1によりネイルプリントを行う場合には、表示制御部817は、ネイルデザイン記憶領域824からネイルデザインを読み出して、ユーザにネイルデザインの選択を求める画面を表示部13に表示させる(ステップS1)。ユーザが表示部13に表示された中からユーザがいずれかのネイルデザインをタッチ操作等の入力操作を行うことにより選択すると、所望のネイルデザインが爪Tに描画するデザインとして選択される。
さらに、表示制御部817は、描画対象となる爪Tを指固定部3にセットするよう指示する指示画面を表示させる(ステップS2)。
指U1指固定部3にセットされると、撮影制御部811が撮影部50を制御して爪Tを撮影し、爪画像を取得する(ステップS3)。そして、爪情報検出部813により爪Tの輪郭等の爪情報が検出される(ステップS4)。
ここで、本実施形態において、制御部81は、判断部として、爪情報検出部813により検出された爪情報等からそれが既登録の爪Tか否かを判断する(ステップS5)。
既登録の爪Tでない場合(ステップS5;NO)には、投影制御部812が画像投影部60を制御することにより、指固定部3内の爪Tの表面に図6(a)に示すような元画像を投影させ、この状態で撮影部50により爪Tを撮影して、図7(a)に示すような投影画像を取得する(ステップS6)。
投影画像が取得されると、変形取得部814が元画像と投影画像とを比較して変形度合を検出する(ステップS7)。そして、変形取得部814は、変形度合が検出できたか否かを判断し(ステップS8)、変形が検出できない場合(ステップS8;NO)には、画像投影部60により爪Tに投影する画像を所定角度回転させてから(ステップS9)、ステップS6に戻って処理を繰り返す。
他方、変形が検出できた場合(ステップS8;YES)には、変形取得部814が、変形度合のデータ(すなわち、元画像と投影画像において対応する各画素の座標値がどのように変化(変位)したかのデータ)や逆変換データを補正情報として生成・取得し(ステップS10)、これらの補正情報を補正情報記憶領域823に登録する(ステップS11)。
また、指固定部3にセットされた爪Tが既登録の爪Tであった場合(ステップS5;YES)には、描画データ生成部815は、補正情報記憶領域823に登録されている当該爪Tの補正情報を読み出す(ステップS12)。
そして、描画データ生成部815は、ユーザによって選択されたネイルデザインの描画像のデータを読み込み(ステップS13)、当該描画像のデータを、当該爪Tに対応する補正情報及びこれを含む爪情報に基づいて補正し、描画用データを生成する(ステップS14)。
描画データ生成部815により生成された描画用データは、描画制御部816に送られ、描画制御部816がこの描画用データを描画部40に出力して、描画処理を開始させる(ステップS15)。
描画制御部816は、描画処理が終了したか否かを判断し(ステップS16)、描画処理が終了していない場合(ステップS16;NO)には、ステップS15に戻って描画処理を続行する。
他方、当該爪Tについてのネイルデザインの描画が終了すると(ステップS16;YES)、本実施形態における描画処理が終了する。
描画処理が終了した際には、表示部13等にその旨を表示させるようにしてもよい。
描画処理が終了すると、ユーザは、装置内から指U1を取り外し、描画部分の乾燥やオーバーコート剤の塗布等の後処理を行う。
なお、上記では特に記載しなかったが、本実施形態のネイルプリント装置1で爪Tへの描画を行う場合、まずユーザが爪領域に白色等のアンダーコート剤を塗布し、これを乾燥させるという事前処理を行った後に、指U1及びその爪Tを指固定部3に固定することが好ましい。
以上のように、本実施形態によれば、画像投影部60によって元画像が投影されている状態で描画対象面である爪Tの表面を撮影して投影画像を取得し、元画像を基準としたときの投影画像の変形度合を取得して、この変形度合に基づいて、描画対象面である爪Tに描画する描画像のデータを補正し、描画用データを生成する。
これにより、爪Tの表面に皺や窪み等の凹凸部Taがある場合でも、爪Tを削って表面を整える事前処理を行うことなく、歪みや変形のない美しい仕上がりのネイルプリントを行うことができる。
このため、ユーザがネイルプリント前に事前処理を行う時間や手間を省くことができ、手軽にネイルプリントを楽しむことができる。また、事前処理として爪Tを削る等を行う必要がないため、爪Tの厚みが薄くなることがなく、爪を削ることに伴う爪Tの割れや病気の発生のリスクを回避することができる。
さらに、元画像を基準としたときの投影画像の変形度合から爪Tの立体的な形状を把握して、これに基づき描画用データを生成することができるため、幅方向に湾曲している爪Tに描画する際にも爪Tの高さ方向の形状を別途計測する必要がない。また、当該爪Tの立体形状を描画用データに反映させることができるため、爪Tの湾曲形状を既成のパターンに分類して補正値を決める場合等に比べて、より爪Tの形状に合った正確な曲面補正を行うことができる。
また、本実施形態では、変形取得部814は、元画像から投影画像への変形を解消させるような逆変換データを生成し、描画データ生成部815は、この逆変換データを用いて描画像のデータを補正する。
これにより、逆変換データを当てはめるだけで正確な補正を行うことができる。
また、本実施形態では、画像投影部60によって投影される元画像が、全面に繰り返し柄が形成されたパターン画像であるため、爪Tの表面について全面的かつ均一に補正情報を取得することができる。
さらに、本実施形態のように、画像投影部60が、元画像を、その面内方向の角度を変えながら描画対象面である爪Tの表面に投影し、撮影部50が、角度の異なる複数の投影画像を取得し、変形取得部814が、複数の投影画像について、それぞれ元画像を基準としたときの変形度合を取得する場合には、爪Tの表面全面についてより詳細な補正情報を取得することができる。このため、描画データ生成部815が、これら複数の投影画像の変形度合に基づいて、描画対象面である爪Tに描画する描画像のデータを補正することによって、より高精度の補正を行うことが可能となる。
また、本実施形態では、描画対象(爪T)を特定する情報と、当該描画対象の形状を示す情報とを登録する登録部として機能する補正情報記憶領域823等の記憶部82と、描画部40によって描画用データの描画を施す描画対象(爪T)が、登録部である記憶部82に登録されている描画対象(爪T)であるか否かを判断する判断部として機能する制御部81と、を更に備え、画像投影部60は、判断部としての制御部81によって登録部である記憶部82に登録されている描画対象(爪T)ではないと判断した場合に、元画像を描画対象面(爪T)に投影する。
このため、未登録の指の爪Tが対象となる場合には、元画像を投影することで爪Tの表面形状に対応した正確な補正情報を取得することができるとともに、爪Tが既に登録されたものである場合には、既に登録されている情報を利用することにより、補正情報を得るための処理を省略することができ、迅速な描画処理を実現することができる。
また、描画部40によって描画対象面に描画が施された描画対象(爪T)について、判断部としての制御部81により当該爪Tが登録部としての記憶部82に登録されている描画対象でないと判断された場合に、登録部としての記憶部82には、当該描画対象(爪T)を特定する情報と、当該描画対象(爪T)の形状を示す情報とが登録される。
このため、未登録の爪Tも次回からは既登録の爪Tとして、各種処理を省略して簡易・迅速に正確な爪Tの領域内に描画を施すことが可能となる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、変形取得部814において元画像から投影画像への変形度合に基づき、この変形を解消させるような逆変換データを生成する場合を例示したが、変形取得部814において逆変換データを生成することは必須ではない。
例えば、変形取得部814により取得された変形度合のデータそのものに基づき、描画データ生成部815において元画像から投影画像への変形を解消させるような補正を描画像データに対して掛けることで描画用データを生成してもよい。
また、本実施形態では、ネイルデザインの画像データを格納するネイルデザイン記憶領域824がネイルプリント装置1の記憶部82に設けられている場合を例示したが、ネイルデザインの画像データはネイルプリント装置1の記憶部82に保存されている場合に限定されない。
例えば、ネットワーク回線等を介して接続可能なサーバ装置等にネイルデザインの画像データを記憶させておき、サーバ装置等にアクセスしてネイルデザインの画像データを参照可能に構成してもよい。
このようにすることで、より多くのネイルデザインの中から描画するデザインを選択することが可能となる。
また、本実施形態では、ネイルプリント装置(描画装置)1の描画ヘッド41として、インクジェット方式の描画ヘッド41を備える構成としたが、描画ヘッド41の構成はこれに限定されない。
例えば、爪Tの表面にペン先を付けて描画を行う描画用のペンを保持するペンホルダを備え、ペンを用いて描画を行うようにしてもよい。また、本実施形態のようなインクジェット方式の描画ヘッドと描画用のペンを保持するペンホルダとを両方備えて、複数の描画手段を用いて描画を行う構成としてもよい。
また、ネイルプリント装置1に、描画後にインクを乾燥させるためのヒータやファンを備える乾燥部が設けられていてもよい。
また、本実施形態では、指固定部3に指U1の爪Tを固定して撮影や描画処理を行う場合を例示したが、本ネイルプリント装置(描画装置)1において描画可能な対象は指U1の爪Tに限定されない。
例えば、爪Tに貼り付けて用いられる爪チップ等、爪様の形状のものであっても、描画システムにおいて描画可能な「爪」とすることができる。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
元画像を描画対象の描画対象面に投影する画像投影部と、
前記画像投影部によって前記元画像が投影された状態の前記描画対象面を撮影して投影画像を取得する撮影部と、
前記元画像を基準としたときの前記投影画像の変形度合を取得する変形取得部と、
前記変形取得部によって取得された変形度合に基づいて、前記描画対象面に描画する描画像のデータを補正して描画用データを生成する描画データ生成部と、
を備える描画データ生成装置。
<請求項2>
前記変形取得部は、前記元画像から前記投影画像への変形を解消させるような逆変換データを生成し、
前記描画データ生成部は、この逆変換データを用いて前記描画像のデータを補正する請求項1に記載の描画データ生成装置。
<請求項3>
前記画像投影部によって投影される前記元画像は、全面に繰り返し柄が形成されたパターン画像である請求項1又は請求項2に記載の描画データ生成装置。
<請求項4>
前記画像投影部は、前記元画像を、その面内方向の角度を変えながら前記描画対象面に投影し、
前記撮影部は、角度の異なる複数の前記投影画像を取得し、
前記変形取得部は、複数の前記投影画像について、それぞれ前記元画像を基準としたときの変形度合を取得するものであり、
前記描画データ生成部は、複数の前記投影画像の変形度合に基づいて、前記描画対象面に描画する描画像のデータを補正する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の描画データ生成装置。
<請求項5>
前記描画データ生成部により生成された描画用データに基づいて前記描画対象面に描画を施す描画部を更に備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の描画データ生成装置。
<請求項6>
前記描画対象を特定する情報と、当該描画対象の形状を示す情報とを登録する登録部と、
前記描画部によって描画用データの描画を施す前記描画対象が、前記登録部に登録されている描画対象であるか否かを判断する判断部と、を更に備え、
前記画像投影部は、前記判断部によって前記登録部に登録されている描画対象ではないと判断した場合に、前記元画像を前記描画対象面に投影する請求項5に記載の描画データ生成装置。
<請求項7>
前記登録部は、前記判断部によって前記登録部に登録されている描画対象でないと判断された場合に、前記描画部によって描画対象面に描画が施された前記描画対象について、当該描画対象を特定する情報と、当該描画対象の形状を示す情報とを登録する請求項5又は請求項6に記載の描画データ生成装置。
<請求項8>
元画像を描画対象面に投影する画像投影工程と、
前記画像投影工程において前記元画像が投影された状態の前記描画対象面を撮影して投影画像を取得する撮影工程と、
前記元画像を基準としたときの前記投影画像の変形度合を取得する変形取得工程と、
前記変形取得工程において取得された変形度合に基づいて、前記描画対象面に描画する描画像のデータを補正して描画用データを生成する描画データ生成工程と、
を含んでいる描画データ生成方法。
1 ネイルプリント装置
40 描画部
41 描画ヘッド
50 撮影部
60 画像投影部
81 制御部
82 記憶部
811 撮影制御部
812 投影制御部
813 爪情報検出部
814 変形取得部
T 爪
U1 指

Claims (9)

  1. 元画像を描画対象としての爪の表面に投影する画像投影部と、
    前記画像投影部によって前記元画像が投影された状態の前記爪の表面を撮影して投影画像を取得する撮影部と、
    前記元画像を基準としたときの前記投影画像の変形度合を取得する変形取得部と、
    前記変形取得部によって取得された変形度合に基づいて、前記爪の表面に描画する描画像のデータを補正して描画用データを生成する描画データ生成部と、
    を備え、
    前記画像投影部は、前記撮影部に対して前記爪に対応する指に沿った方向に並ぶように配置されている描画データ生成装置。
  2. 前記変形取得部は、前記元画像から前記投影画像への変形を解消させるような逆変換データを生成し、
    前記描画データ生成部は、この逆変換データを用いて前記描画像のデータを補正する請求項1に記載の描画データ生成装置。
  3. 前記画像投影部によって投影される前記元画像は、全面に繰り返し柄が形成されたパターン画像である請求項1又は請求項2に記載の描画データ生成装置。
  4. 前記画像投影部は、前記元画像を、その面内方向の角度を変えながら前記爪の表面に投影し、
    前記撮影部は、角度の異なる複数の前記投影画像を取得し、
    前記変形取得部は、複数の前記投影画像について、それぞれ前記元画像を基準としたときの変形度合を取得するものであり、
    前記描画データ生成部は、複数の前記投影画像の変形度合に基づいて、前記爪の表面に描画する描画像のデータを補正する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の描画データ生成装置。
  5. 前記描画データ生成部により生成された描画用データに基づいて前記爪の表面に描画を施す描画部を更に備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の描画データ生成装置。
  6. 前記描画対象を特定する情報と、当該描画対象の形状を示す情報とを登録する登録部と、
    前記描画部によって描画用データの描画を施す前記描画対象が、前記登録部に登録されている描画対象であるか否かを判断する判断部と、
    を更に備え、
    前記画像投影部は、前記判断部によって前記登録部に登録されている描画対象ではないと判断した場合に、前記元画像を前記爪の表面に投影する請求項5に記載の描画データ生成装置。
  7. 前記登録部は、前記判断部によって前記登録部に登録されている描画対象でないと判断された場合に、前記描画部によって描画対象面に描画が施された前記描画対象について、当該描画対象を特定する情報と、当該描画対象の形状を示す情報とを登録する請求項6に記載の描画データ生成装置。
  8. 描画データ生成装置が実行する描画データ生成方法であって、
    画像投影手段により元画像を爪の表面に投影する画像投影工程と、
    前記画像投影工程において前記元画像が投影された状態の前記爪の表面撮影手段により撮影して投影画像を取得する撮影工程と、
    前記元画像を基準としたときの前記投影画像の変形度合を取得する変形取得工程と、
    前記変形取得工程において取得された変形度合に基づいて、前記爪の表面に描画する描画像のデータを補正して描画用データを生成する描画データ生成工程と、
    を含み、
    前記画像投影手段は、前記撮影手段に対して前記爪に対応する指に沿った方向に並ぶように配置されている描画データ生成方法。
  9. 描画データ生成装置のコンピュータに、
    画像投影手段により元画像を爪の表面に投影する画像投影処理、
    前記画像投影処理で前記元画像が投影された状態の前記爪の表面を撮影手段により撮影して投影画像を取得する撮影処理、
    前記元画像を基準としたときの前記投影画像の変形度合を取得する変形取得処理、及び、
    前記変形取得処理で取得された変形度合に基づいて、前記爪の表面に描画する描画像のデータを補正して描画用データを生成する描画データ生成処理、
    を実行させ、
    前記画像投影手段は、前記撮影手段に対して前記爪に対応する指に沿った方向に並ぶように配置されているプログラム。
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