JP6458325B2 - 変圧器及び変圧器を用いた電圧調整装置 - Google Patents

変圧器及び変圧器を用いた電圧調整装置 Download PDF

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Description

本発明は、変圧器及び変圧器を用いた電圧調整装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、三相交流の入力電圧の変動を防止する変圧器と、この変圧器を用いた電圧調整装置に関する。
従来から交流電力の電圧調整用の変圧器として、スライダックトランス等が知られている。
単相の入力電圧の変動を防止するための省電力変圧器が、特許文献1に開示されている。
特開平8−191542号公報
従来のスライダックトランスを三相交流の電圧調整に用いる場合には、コイルのタップの切り換えをモーターで駆動する機械式の装置が公知であるが、装置が大きくなるという課題がある。例えば、三相交流の電力が1000kVAの場合には、機械式のスライダックトランスの設置面積は、8畳(約13m)位が必要となる。
本発明は、三相交流の入力電圧の変動を効果的に防止するため、構造の簡単な変圧器と、この変圧器を用いた電圧調整装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の三相変圧器は、第一相、第二相及び第三相からなる各相に主コイルと励磁コイルとが配置され、主コイルと励磁コイルとの昇圧用の接続を行う第1のスイッチと、主コイルと励磁コイルとの降圧用の接続を行う第2のスイッチと、を含各相間において、二つの相の主コイル及び励磁コイルと昇圧用の第1のスイッチとから構成される昇圧回路を備え、第一相及び第二相間の昇圧回路は、第一相の入力に第一相の主コイルの一端を接続し、第一相の主コイルの他端に第二相の励磁コイルの一端を接続し、第二相の励磁コイルの他端に共通配線を接続し、共通配線に第一相の励磁コイルの他端を接続し、第一相の励磁コイルの一端に第二相の主コイルの他端を接続すると共に、第二相の主コイルの一端を第二相の入力に接続した、巻線配線から構成され、第二相及び第三相間の昇圧回路、並びに、第三相及び第一相間の昇圧回路もそれぞれ巻線配線と同様に接続されて構成されたことを特徴とする。
上記構成において、好ましくは、さらに、主コイルと励磁コイルとの同圧用の接続を行う第3のスイッチを備えている。
本発明の変圧器を用いた電圧調整装置は、第一相、第二相及び第三相からなる各相に主コイルと励磁コイルとが配置された三相変圧器と、主コイルと励磁コイルとの昇圧用の接続を行う第1組のスイッチング素子と、主コイルと励磁コイルとの降圧用の接続を行う第2組のスイッチング素子と、三相の各相の入力電圧を検知するための電圧センサと、第1組のスイッチング素子と、第2組のスイッチング素子とを駆動するスイッチング素子駆動回路と、を含み、各相間において、二つの相の主コイル及び励磁コイルと昇圧用の第1組のスイッチング素子とから構成される昇圧回路を備え、第一相及び第二相間の昇圧回路は、第一相の入力に第一相の主コイルの一端を接続し、第一相の主コイルの他端に第二相の励磁コイルの一端を接続し、第二相の励磁コイルの他端に共通配線を接続し、共通配線に第一相の励磁コイルの他端を接続し、第一相の励磁コイルの一端に第二相の主コイルの他端を接続すると共に、第二相の主コイルの一端を第二相の入力に接続した、巻線配線から構成され、第二相及び第三相間の昇圧回路、並びに、第三相及び第一相間の昇圧回路もそれぞれ巻線配線と同様に接続されて構成され、電圧センサが入力電圧の低下を検知したときには、主コイルと励磁コイルとにより昇圧回路が形成されるように、スイッチング素子駆動回路が、入力電圧が0V近傍で第1組のスイッチング素子と第2組のスイッチング素子を制御し、電圧センサが入力電圧の上昇を検知したときには主コイルと励磁コイルとにより降圧回路が形成されるよう、スイッチング素子駆動回路が、入力電圧が0V近傍で第1組のスイッチング素子と第2組のスイッチング素子を制御することを特徴とする。
上記構成において、好ましくは、さらに、励磁コイルの両端の短絡接続を行う第3組のスイッチング素子を備え、第3組のスイッチング素子は、スイッチング素子駆動回路により制御される。
好ましくは、第一相及び第二相間の降圧回路は、第一相の入力に第一相の主コイルの一端を接続し、第一相の主コイルの他端に第一相の励磁コイルの一端を接続し、第一相の励磁コイルの他端に共通配線を接続し、第二相の入力に第二相の主コイルの一端を接続し、第二相の主コイルの他端に第二相の励磁コイルの一端を接続すると共に、第二相の励磁コイルの他端に共通配線を接続した、巻線配線から構成され、第二相及び第三相間の降圧回路、並びに、第三相及び第一相間の降圧回路もそれぞれ巻線配線と同様に接続されて構成される。
スイッチング素子は、好ましくは、逆並列接続される2つのスイッチング素子又は自己消弧型スイッチング素子からなる。
本発明の変圧器によれば、昇圧回路と降圧回路とを備え、小型で軽量な三相変圧器を提供することができる。
本発明の変圧器を用いた電圧調整装置によれば、昇圧回路と降圧回路との切り換えを、スイッチング素子によりゼロクロスのスイッチングで行うので、三相交流の電圧調整を自動で行うことができ、小型軽量でありながら省エネ性と安定性に優れた三相交流の電圧調整装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る変圧器について説明する。 R相及びS相間の昇圧回路を説明する回路図である。 R相及びS相間の降圧回路を説明する回路図である。 同圧回路を説明する回路図である。 電圧調整装置の構成を示す図である。 サイリスタの接続回路を示し、(A)は第1例、(B)は第2例である。 ゼロクロスのスイッチングを説明する図である。
以下、図面に示した実施形態に基づいて本発明を詳細に説明する。
(変圧器)
最初に、本発明の第1の実施形態に係る変圧器1について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る変圧器1の構成を模式的に示す図である。図1に示すように、変圧器1は、コアとなる鉄心2と、鉄心2に巻回される主コイルL1、L2、L3と、鉄心2に巻回される励磁コイルL4、L5、L6と、これらの主コイルと励磁コイルとの接続を切り換える切換スイッチ5とを含んで構成されている。
切換スイッチ5は、昇圧用の接続を行う第1のスイッチ5a(図2参照)と、降圧用の接続を行う第2のスイッチ5b(図3参照)からなる。図示の場合、昇圧用の第1のスイッチには切換スイッチ5a、降圧用の第2のスイッチには切換スイッチ5bの符号を付している。
図4を参照して後述するように、変圧器1は、さらに同圧用の接続を行う第3のスイッチとして、切換スイッチ6を備えて構成されてもよい。図示の場合、昇圧用の切換スイッチ5aは、R相とS相間及びS相とT相間の場合を示している。
鉄心2は、所謂内鉄型であり、R相用巻き枠部2aと、S相用巻き枠部2bと、T相用巻き枠部2cと、を有している。R相、S相及びT相は、それぞれ第一相、第二相、及び第三相とも呼ばれる。
R相用巻き枠部2aには、主コイルL1と励磁コイルL4とが同じ向きに巻回されている。主コイルL1の一端はR相の入力(RIN)に接続される。主コイルL1の他端はR相の出力(rout)に接続されると共に、昇圧及び降圧を切り換える切換スイッチ5に接続される。励磁コイルL4の主コイルL1側の一端は、切換スイッチ5の降圧側に接続され、励磁コイルL4の他端は、共通配線に接続される。共通配線は、共通点又は中性点とも呼ばれる。変圧器1は、所謂星型結線の巻線を有している。
S相用巻き枠部2bには、主コイルL2と励磁コイルL5とが同じ向きに巻回されている。主コイルL2の一端はS相の入力(SIN)に接続される。主コイルL2の他端はS相の出力(sout)に接続されると共に、昇圧及び降圧を切り換える切換スイッチ5に接続される。励磁コイルL5の主コイルL2側の一端は、切換スイッチ5の降圧側に接続され、励磁コイルL5の他端は、共通配線に接続される。
T相用巻き枠部2cには、主コイルL3と励磁コイルL6とが同じ向きに巻回されている。主コイルL3の一端はT相の入力(TIN)に接続される。主コイルL3の他端はT相の出力(tout)に接続されると共に、昇圧及び降圧を切り換える切換スイッチ5に接続される。励磁コイルL6の主コイルL3側の一端は、切換スイッチ5の降圧側に接続され、励磁コイルL6の他端は、共通配線に接続される。
(R相及びS相間の昇圧回路)
次に、R相及びS相間の昇圧回路について説明する。
図2は、R相及びS相間の昇圧回路を説明する回路図である。図2に示すように、昇圧回路は、第1の切換スイッチ5aがオン(ON)で、切換スイッチ5bがオフ(OFF)の場合の接続となる。切換スイッチ5a,5bが昇圧側に切り換えられると、R相において、主コイルL1の他端は、励磁コイルL5の一端に接続される。この際、S相において、主コイルL2の他端は、励磁コイルL5の一端に接続される。これにより、RINとSINとの間には、主コイルL1と、励磁コイルL5と、主コイルL2と励磁コイルL4とが接続されて、単相の入力電圧が印加され、rOUTとsOUTとの間には、励磁コイルL4と励磁コイルL5が接続されて、単相の出力電圧が生じる。
図の場合、主コイルL1、L2の巻数が6回(6T)であり、励磁コイルの巻数が94回(94T)である。昇圧回路の昇圧率は、6T/(94T+94T)=6/188=3.19%となる。3相で200Vの場合、単相の出力電圧は115.47Vであるので、3.19%の昇圧により、単相の出力電圧は119.14Vとなる。
(S相及びT相間の昇圧回路)
S相の主コイルL2及び励磁コイルL5と、T相の主コイルL3及び励磁コイルL6との接続関係と、切換スイッチ5a,5bの接続は、上記R相及びS相の場合と同じであるので、同様に昇圧回路として動作する。
(T相及びR相間の昇圧回路)
図示しないT相の主コイルL3及び励磁コイルL6と、R相の主コイルL1及び励磁コイルL4の接続関係と、切換スイッチ5a,5bの接続は、上記R相及びS相の場合と同じであるので、同様に昇圧回路として動作する。
(三相交流の出力電圧)
三相交流の出力電圧は、上記昇圧回路で昇圧した単相の出力電圧である119.14Vの31/2(1.732)倍となるので、206.4Vの出力電圧となる。
(R相及びS相間の降圧回路)
次に、R相及びS相間の降圧回路について説明する。
図3は、R相及びS相間の降圧回路を説明する回路図である。図3に示すように、降圧回路は、第1の切換スイッチ5aがオフ(OFF)で、第2の切換スイッチ5bがオン(ON)の場合の接続となる。切換スイッチ5a、5bが、降圧側に切り換えられると、R相において、主コイルL1の他端は、励磁コイルL4の一端に接続される。この際、S相において、主コイルL3の他端は、励磁コイルL5の一端に接続される。これにより、RINには、主コイルL1と、励磁コイルL4の間に入力電圧が印加される。
一方、rOUTには、励磁コイルL4と共通配線との間に出力電圧が生じる。
図3の場合、例えば主コイルL1、L2の巻数が6回(6T)であり、励磁コイルL4、L5の巻数が94回(94T)である。降圧回路の降圧率は、6T/(94T+6T)=6/100=6%となる。3相で200Vの場合、単相の出力電圧は115.47Vであるので、6%の降圧により、単相の出力電圧は108.54Vとなる。
(S相及びT相間の降圧回路)
S相及びT相間の主コイルL2、L3及び励磁コイルL5、L6と切変スイッチの接続は、上記R相及びS相間の降圧回路と同じであるので、同様に降圧回路として動作する。
(T相及びR相間の降圧回路)
T相及びR相間の主コイルL3、L1及び励磁コイルL6、L4と切換スイッチ5との接続は、上記R相及びS相間の降圧回路と同じであるので、同様に降圧回路として動作する。
(三相交流の出力電圧)
三相交流の出力電圧は、上記降圧回路で降圧した単相の出力電圧である108.54Vの31/2倍(1.732)となるので、188Vの出力電圧となる。
(同圧回路)
次に、R相の同圧回路について説明する。
図4は、同圧回路を説明する回路図である。図4に示すように、切換スイッチ5が降圧側の第2のスイッチ5bに切り換えられ、同圧用の切換スイッチ6が、励磁コイルL4、L5、L6の両端を短絡させる。これにより、routは、INと同じ電圧(同圧)となる。同様に、soutは、SINと同圧となり、toutは、TINと同圧となる。従って、RINとSIN間の入力電圧に対して、routとsout間の出力電圧は、同じ電圧、つまり同圧となる。他の相も同様に同圧となる。
本発明の変圧器によれば、昇圧回路と降圧回路とを備え、小型で軽量な三相変圧器を提供することができる。
(変圧器を用いた電圧調整装置)
次に、本発明の第2の実施形態に係る変圧器を用いた電圧調整装置について説明する。
図5は、電圧調整装置10の構成を示す図である。図5に示すように、電圧調整装置10は、三相変圧器1と、入力電圧を検知するための電圧センサ20と、昇圧用の第1組のサイリスタ30と第1のサイリスタ駆動回路40と、降圧用の第2組のサイリスタ50と第2のサイリスタ駆動回路60と、同圧用の第3組のサイリスタ70と第3のサイリスタ駆動回路80と、制御用コンピュータ90とを含んで構成されている。昇圧用の第1組のサイリスタ30と降圧用の第2組のサイリスタ50と同圧用の第3組のサイリスタ70と三相変圧器1との接続関係は、後述する。
図5では、サイリスタを用いたが半導体を用いたスイッチング素子であれば、他のスイッチング素子も使用可能である。このような三端子のスイッチング素子としては、所謂自己消弧型半導体素子であるゲートターンオフサイリスタやトランジスタを使用することができる。トランジスタとして、バイポーラトランジスタ、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタや、FET、MOS型のFET(MOSFET)等の電界効果トランジスタ等が挙げられる。
図6は、サイリスタの接続回路を示し、(A)は第1例、(B)は第2例である。
図6(A)に示すように、サイリスタ30aは、導通方向が異なる向きのサイリスタ30a1、30aが並列接続、所謂逆並列接続されている。
図6(B)に示すサイリスタの接続回路100は、さらに、導通方向が異なる向きのサイリスタ30a1、30aのそれぞれに、さらに、保護用のフリーホーイルダイオード102が並列接続されている。フリーホーイルダイオード102は、還流ダイオードやダンパーダイオードとも呼ばれている。
フリーホーイルダイオード102は、主コイル、励磁コイル及びこれらのコイルと切換スイッチ5、6との配線に生じるインダクタンスにより生ずる逆起電力によりスイッチング素子が破損しないように保護する作用がある。
逆並列接続されるスイッチング素子は、サイリスタ30a1、30aに限らず、逆並列接続されるバイポーラトランジスタ、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ、MOSFET、ゲートターンオフサイリスタ等を使用してもよい。
図5に示すように、三相変圧器1において、入力端子RIN、SIN、TINと接続した主コイルL1、L2、L3の他端と、励磁コイルルL4、L5、L6の一端が、第1及び第2組のサイリスタ30、50を介して接続されている。
(昇圧用回路の制御)
図5に示すように、昇圧用回路は、主コイルL1と励磁コイルL5との接続を行う第1のサイリスタ30a、主コイルL2と励磁コイルL4との接続を行う第1のサイリスタ30b、主コイルL2と励磁コイルL6との接続を行う第1のサイリスタ30c、主コイルL3と励磁コイルL5との接続を行う第1のサイリスタ30d、主コイルL3と励磁コイルL4との接続を行う第1のサイリスタ30e、主コイルL1と励磁コイルL6との接続を行う第1のサイリスタ30fからなる第1組のサイリスタ30と、第1組のサイリスタ30を制御する第1のサイリスタ駆動回路40により構成されている。
ここで、図2で説明した変圧器1における第1の主コイルL1、L2、L3と励磁コイルL4、L5、L6との接続を行う昇圧用の切換スイッチ5aの動作が、第1組のサイリスタ30により行われる。
(降圧用回路の制御)
図5において、降圧用回路は、主コイルL1と励磁コイルL4との接続を行う第2のサイリスタ50a、主コイルL2と励磁コイルL5との接続を行う第2のサイリスタ50b、主コイルL3と励磁コイルL6との接続を行う第2のサイリスタ50cからなる第2組のサイリスタ50と、第2組のサイリスタ50を制御する第2のサイリスタ駆動回路60により構成されている。
ここで、図3で説明した変圧器1における第1の主コイルL1、L2、L3と励磁コイルL4、L5、L6との接続を行う降圧用の切換スイッチ5bの動作が、第2組のサイリスタ50により行われる。
(同圧用回路の制御)
図5において、同圧用回路は、上記の降圧用回路が形成された状態で、さらに、同圧制御のために励磁コイルL4、L5、L6の短絡接続が第3組のサイリスタ70により制御される。励磁コイルL4、L5、L6の短絡接続は、それぞれ第1のサイリスタ70a、第2のサイリスタ70b、第3のサイリスタ70cにより行われ、第3のサイリスタ駆動回路80により制御される。
ここで、この第3組のサイリスタ70による励磁コイルL4、L5、L6の短絡接続は、図4で説明した変圧器1における切換スイッチ6による短絡接続と同様の動作である。
ここで、サイリスタ駆動回路は、励磁コイルL4、L5を短絡させるときに、サージ電流が発生しないように、RS相の入力電圧が0V又は0V近傍のときに第3組のサイリスタを動作させる。つまり、第3組のサイリスタ70により、ゼロクロスのスイッチングを行う。
電圧センサ20は、RS相の入力電圧を測定する第1の電圧センサ20aと、ST相の入力電圧を測定する第2の電圧センサ20bと、TR相の入力電圧を測定する第3の電圧センサ20cを備えている。
RS相の入力電圧を測定する第1の電圧センサ20aが、電圧低下を検出した場合、第1組のサイリスタ30において、第1のサイリスタ30aと第2のサイリスタ30bとが動作して、昇圧回路を形成する。他の相の動作もRS相と同様に行われる。RS相の入力電圧は、R相とS相との相間電圧である。同様に、ST相及びTR相の入力電圧は、それぞれ、S相とT相、T相とR相の相間電圧である。
この際、サイリスタ駆動回路40は、主コイルL1、L2と励磁コイルL4、L5との接続で、サージ電流が発生しないように、RS相の入力電圧が0V又は0V近傍のときにサイリスタをオンとなるように動作させる。これは、所謂、サイリスタのゼロクロスのスイッチングとなる。サイリスタ駆動回路40は、他のST相及びTR層の入力電圧が0V又は0V近傍のときにも、同様に第1組のサイリスタ30をゼロクロスのスイッチングとなるように制御する。
次に、RS相の入力電圧を測定する第1の電圧センサ20aが、電圧上昇を検出した場合に、第2組のサイリスタ50において、第1のサイリスタ50aと第2のサイリスタ50bとが動作して、降圧回路を形成する。
この際、サイリスタ駆動回路40は、主コイルL1、L2と励磁コイルL4、L5との接続で、サージ電流が発生しないように、RS相の入力電圧が0V又は0V近傍のときにサイリスタを動作させる。これは、所謂、サイリスタのゼロクロスのスイッチングとなる。
サイリスタ駆動回路40は、他のST相及びTR層の入力電圧が0V又は0V近傍のときにも、同様に第1組のサイリスタ30をゼロクロスのスイッチングとなるように制御する。他の相の動作もRS相と同様に行われる。
次にRS相の入力電圧を測定する第1の電圧センサ20aが、所定の電圧範囲となり、降圧回路としないで同圧の制御に移行する場合には、上記の降圧回路を動作させた状態で、同圧のための第3組のサイリスタ70と第3のサイリスタ駆動回路80が動作して、同圧となるように制御される。
この際、サイリスタ駆動回路80は、励磁コイルL4の両端の端子における短絡接続で、サージ電流が発生しないように、RS相の入力電圧が0V又は0V近傍のときにサイリスタを動作させる。これは、上記昇圧回路の場合と同様に、サイリスタのゼロクロスのスイッチングとなる。他の相の動作もRS相と同様に行われる。
図7は、ゼロクロスのスイッチングを説明する図である。横軸は時間であり、縦軸は、R相、S相及びT相の単相電圧の振幅を示している。
図7に示すように、ゼロクロスのスイッチングは、R相、S相及びT相の単相電圧が0V又は0V近傍のときに行われる。これにより、主コイルL1〜L3と励磁コイルL4〜L6等との接続で発生するサージ電流を防止すると共に、サイリスタを流れる電流も計算上はゼロとなり、小型軽量で安価な素子が使用可能となる。ゼロクロスのスイッチングは、サイリスタに限らず、逆並列接続されるスイッチング素子を用いることができる。スイッチング素子としては、バイポーラトランジスタ、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ、MOSFET、ゲートターンオフサイリスタ等が挙げられる。
(制御用コンピュータ)
制御用コンピュータは、マイクロプロッセッサ、マイクロコントローラ等のマイコンやCPUを含んで構成されている。電圧センサ20からの出力や、第1〜3のサイリスタ駆動回路40、60、80の制御用信号は、A/D変換器や入出力インターフェース(I/O)を介してマイコンやCPUに入力される。必要に応じてディスプレイや記憶装置を備えてもよい。また、第1〜3のサイリスタ駆動回路40、60、80の制御用信号は、A/D変換器や入出力インターフェース(I/O)を介してCPUから出力される。
本発明の変圧器を用いた電圧調整装置によれば、昇圧回路と降圧回路との切り換えを、スイッチング素子によりゼロクロスのスイッチングで行うので、三相交流の電圧調整を自動で行うことができ、小型軽量でありながら省エネ性と安定性に優れた三相交流の電圧調整装置を提供することができる。
本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることはいうまでもない。上記説明では、本発明の基本原理を詳しく説明するために、その使用例として三相変圧器として共通配線を有している変圧器を用いた。さらに、本発明は、他の三相変圧器を含め、従来の変圧器の構成や、主コイルと励磁コイルの接続は種々の回路構成で適宜に実施することができる。
1:変圧器
2:鉄心
2a:R相用巻き枠部
2b:S相用巻き枠部
2c:T相用巻き枠部
5、6:切換スイッチ
5a:昇圧用の切換スイッチ
5b:降圧用の切換スイッチ
10:変圧器を用いた電圧調整装置
20:電圧調整装置
30:第1組のサイリスタ
40:第1のサイリスタ駆動回路
50:第2組のサイリスタ
60:第2のサイリスタ駆動回路
70:第3組のサイリスタ
80:第3のサイリスタ駆動回路
90:制御用コンピュータ
主コイル:L1、L2、L3
励磁コイル:L4、L5、L6
100:サイリスタの接続回路
102:フリーホーイルダイオード

Claims (6)

  1. 第一相、第二相及び第三相からなる各相に主コイルと励磁コイルとが配置され、
    前記主コイルと励磁コイルとの昇圧用の接続を行う第1のスイッチと、
    前記主コイルと励磁コイルとの降圧用の接続を行う第2のスイッチと、
    を含
    前記各相間において、二つの相の主コイル及び励磁コイルと前記昇圧用の第1のスイッチとから構成される昇圧回路を備え、
    前記第一相及び前記第二相間の昇圧回路は、前記第一相の入力に前記第一相の主コイルの一端を接続し、該第一相の主コイルの他端に前記第二相の励磁コイルの一端を接続し、該第二相の励磁コイルの他端に共通配線を接続し、該共通配線に前記第一相の励磁コイルの他端を接続し、該第一相の励磁コイルの一端に前記第二相の主コイルの他端を接続すると共に、該第二相の主コイルの一端を前記第二相の入力に接続した、巻線配線から構成され、
    前記第二相及び前記第三相間の昇圧回路、並びに、前記第三相及び前記第一相間の昇圧回路もそれぞれ前記巻線配線と同様に接続されて構成された、三相変圧器。
  2. さらに、前記主コイルと前記励磁コイルとの同圧用の接続を行う第3のスイッチを備えている、請求項1に記載の三相変圧器。
  3. 第一相、第二相及び第三相からなる各相に主コイルと励磁コイルとが配置された三相変圧器と、
    前記主コイルと励磁コイルとの昇圧用の接続を行う第1組のスイッチング素子と、
    前記主コイルと励磁コイルとの降圧用の接続を行う第2組のスイッチング素子と、
    前記三相の各相の入力電圧を検知するための電圧センサと、
    前記第1組のスイッチング素子と、前記第2組のスイッチング素子とを駆動するスイッチング素子駆動回路と、
    を含み、
    前記各相間において、二つの相の主コイル及び励磁コイルと前記昇圧用の第1組のスイッチング素子とから構成される昇圧回路を備え、
    前記第一相及び前記第二相間の昇圧回路は、前記第一相の入力に前記第一相の主コイルの一端を接続し、該第一相の主コイルの他端に前記第二相の励磁コイルの一端を接続し、該第二相の励磁コイルの他端に共通配線を接続し、該共通配線に前記第一相の励磁コイルの他端を接続し、該第一相の励磁コイルの一端に前記第二相の主コイルの他端を接続すると共に、該第二相の主コイルの一端を前記第二相の入力に接続した、巻線配線から構成され、
    前記第二相及び前記第三相間の昇圧回路、並びに、前記第三相及び前記第一相間の昇圧回路もそれぞれ前記巻線配線と同様に接続されて構成され、
    前記電圧センサが入力電圧の低下を検知したときには、前記主コイルと前記励磁コイルとにより前記昇圧回路が形成されるように、前記スイッチング素子駆動回路が、入力電圧が0V近傍で前記第1組のスイッチング素子と前記第2組のスイッチング素子を制御し、
    前記電圧センサが入力電圧の上昇を検知したときには、前記主コイルと前記励磁コイルとにより、降圧回路が形成されるように、前記スイッチング素子駆動回路が、入力電圧が0V近傍で前記第1組のスイッチング素子と前記第2組のスイッチング素子を制御する、変圧器を用いた電圧調整装置。
  4. さらに、前記励磁コイルの両端の短絡接続を行う第3組のスイッチング素子を備え、該第3組のスイッチング素子は、前記スイッチング素子駆動回路により制御される、請求項3に記載の変圧器を用いた電圧調整装置。
  5. 前記第一相及び前記第二相間の前記降圧回路は、前記第一相の入力に前記第一相の主コイルの一端を接続し、該第一相の主コイルの他端に前記第一相の励磁コイルの一端を接続し、該第相の励磁コイルの他端に前記共通配線を接続し、前記第二相の入力に前記第二相の主コイルの一端を接続し、該第二相の主コイルの他端に前記第二相の励磁コイルの一端を接続し、該第二相の励磁コイルの他端に前記共通配線を接続した、巻線配線から構成され、
    前記第二相及び前記第三相間の降圧回路、並びに、前記第三相及び前記第一相間の降圧回路もそれぞれ前記巻線配線と同様に接続されて構成される、請求項3に記載の変圧器を用いた電圧調整装置。
  6. 前記スイッチング素子は、逆並列接続される2つのスイッチング素子又は自己消弧型スイッチング素子からなる、請求項3〜の何れかに記載の変圧器を用いた電圧調整装置。
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