JP6458005B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、アラントインと長鎖アシルメチルタウリン塩と多価アルコールを含む、化粧料又は皮膚外用剤として用いるための水中油型乳化組成物に関し、さらに詳しくは、アラントインの結晶析出が防止され、かつ製剤の安定性を兼ね備えた水中油型乳化化粧料や皮膚外用剤に関する。
アラントインは細胞増殖作用や消炎作用があり、化粧料分野においては肌荒れ改善などを目的として広く使用されてきた。しかしながら、アラントインはpH6を超えると加水分解が生じてしまうことが知られており(特許文献1参照)、安定性を確保するために、pH6以下でアラントインを含有する必要があった。また、アラントイン自身の水への溶解性が低く、特に低温において結晶が析出しやすいという課題もあった。
一方、水中油型乳化組成物としては、種々の界面活性剤を使用した乳化物が検討されているが、pH6以下の酸性域では、乳化滴が凝集しやすく、良好な乳化状態や経時安定性の確保が困難であった。
アラントイン含有組成物としては、長鎖アシルアルキルタウリン塩型アニオン性界面活性剤のトリエタノールアミン塩、又はエーテルカルボン酸型アニオン性界面活性剤のトリエタノールアミン塩、尿素、アラントイン等が配合された、高温下や光照射下における長期保存安定性が良好な洗浄料(特許文献2参照)や、アラントイン、蜜蝋及びラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤を含む乳化系をpH3〜6に調整した水中油型乳化組成物(特許文献3参照)や、グリチルレチン酸、モノ脂肪酸ポリエチレングリコール、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、アラントイン等が配合され、抗炎症効果を高めた外用組成物(特許文献4参照)が知られている。その他、高級アルコールと長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤とトラネキサム酸を含有し、pH3〜6である皮膚外用剤(特許文献5参照)が知られている。
特開2013−1651号公報 特開平10−36886号公報 特表2003−505404号公報 特開2012−144490号公報 特開2011−84551号公報
本発明の課題は、アラントインを含有しながらも、特に低温における結晶析出がなく、アラントインが安定に存在できるpH6以下の条件でも経時安定性の良好な水中油型乳化組成物である化粧料や皮膚外用剤を提供することにある。
本発明者らは、アラントインの低温における結晶析出を抑制し、かつpH6以下における乳化安定性を確保させるべく鋭意検討した結果、アラントインと多価アルコールを組み合わせることにより、アラントイン同士の相互作用よりもアラントインと多価アルコールとの相互作用が優位に働くことでアラントインの水和が維持されやすくなるため、結晶析出を顕著に低減できることを見出した。また、この効果はポリオキシアルキレン付加グリセリン、ポリオキシアルキレン付加ジグリセリルを組み合わせることで、より効果が高まる知見も得た。さらに、長鎖アシルメチルタウリン塩を界面活性剤として使用すると、pH3〜6の低pH領域であっても安定性が良好な水中油型乳化物が得られるだけではなく、アラントインとのイオン的相互作用により、結晶析出を相乗的に抑制できることを見出し、これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、[1]成分(a)アラントイン、成分(b)長鎖アシルメチルタウリン塩、成分(c)多価アルコールを含有し、25℃においてpH3〜6である、化粧料又は皮膚外用剤として用いるための水中油型乳化組成物を提供するものである。さらに、[2]成分(c)に対する成分(a)の含有質量割合が0.002〜0.05であることを特徴とする前記[1]記載の水中油型乳化組成物を提供するものである。さらには、[3]成分(b)の含有量が0.2〜3質量%であることを特徴とする前記[1]及び[2]何れか1項記載の水中油型乳化組成物を提供するものである。また、[4]成分(c)がプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトールから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする前記[1]〜[3]の何れか1項記載の水中油型乳化組成物を提供し、[5]成分(d)として、ポリオキシアルキレン付加グリセリン、ポリオキシアルキレン付加ジグリセリルを含有する水中油型乳化組成物、を提供するものである。
本発明はアラントインの経時安定性が良好であり、特に低温における結晶析出のない水中油型乳化組成物を提供することができる。さらには、アラントインの加水分解がおこらないpH6以下の低pH領域であっても、分離や乳化滴の凝集、合一等の劣化がなく、乳化状態や経時安定性の良好な水中油型乳化組成物である化粧料や皮膚外用剤を提供することができる。
以下、本発明について詳述する。なお、本明細書においては、〜を用いて数値範囲を表す際は、その範囲は両端の数値を含むものとする。
本発明に用いられる成分(a)のアラントインの化学名は5−ウレイドヒダントインであって、細胞の機能を活性化させ、細胞増殖促進、抗炎症、止血、殺菌等の作用効果が知られている。本発明におけるアラントインは、特に限定されず、通常の化粧料や皮膚外用剤に用いられるものを任意に選択して用いることができる。
本発明の成分(a)アラントインの含有量は、特に限定されないが、肌荒れ改善効果及び結晶析出抑制の観点から、水中油型乳化組成物全量中0.05〜0.5質量%(以下、単に「%」と略す)が好ましく、0.05〜0.3%がさらに好ましい。
本発明で用いられる成分(b)の長鎖アシルメチルタウリン塩は、アニオン性界面活性剤であり、低pH領域における乳化安定性に優れるとともに、アラントインとのイオン的相互作用により、結晶化抑制効果を発揮する。化粧品分野においては、様々な化学構造のアニオン性界面活性剤が知られているが、低pH領域での乳化に適さなかったり、アラントインの結晶化抑制効果が不充分であり、本発明においては、その両方の効果を満足するものとして長鎖アシルメチルタウリン塩が選択されている。
本発明で用いられる成分(b)の長鎖アシルメチルタウリン塩としては、通常の化粧料や皮膚外用剤に用いられる長鎖アシルメチルタウリン塩を任意に用いることができる。例えば、N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム、N−ミリストイル−N−メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウリルメチルタウリンナトリウム等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
本発明の成分(b)長鎖アシルメチルタウリン塩の含有量は、特に限定されないが、アラントインの結晶析出抑制及び乳化安定性の観点から、水中油型乳化組成物全量中、0.2〜3.0%が好ましく、0.3〜2.0%がさらに好ましい。
本発明で用いられる成分(c)の多価アルコールは、アラントインの水和を維持させ、特に低温におけるアラントインの結晶化を顕著に抑制する。本発明で用いられる成分(c)の多価アルコールとしては、通常の化粧料に用いられる多価アルコールを任意に用いることができる。例えば、2価のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、テトラメチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール等);3価のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン等);4価アルコール(例えば、1,2,6−ヘキサントリオール等のペンタエリスリトール等);5価アルコール(例えば、キシリトール等);6価アルコール(例えば、ソルビトール、マンニトール等);多価アルコール重合体(例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、トリグリセリン、テトラグリセリン、ポリグリセリン等);糖アルコール(例えば、ソルビトール、マルチトール、マルトトリオース、マンニトール、ショ糖、エリトリトール、グルコース、フルクトース、デンプン分解糖、マルトース、キシリトース、デンプン分解糖還元アルコール等)が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
前記多価アルコールのうち、水和能力と使用感の観点からプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトールが好ましく、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコールがさらに好ましい。
本発明の成分(c)多価アルコールの含有量は特に限定されないが、水中油型乳化組成物全量中4〜36%が好ましく、10〜30%がさらに好ましく、12〜25%がさらに好ましい。また、アラントインの結晶析出抑制効果及び乳化安定性の観点から、成分(c)に対する成分(a)の含有質量割合が0.002〜0.05であることが好ましく、0.004〜0.04がさらに好ましい。
本発明の水中油型乳化組成物の25℃におけるpHは3〜6である。pHは最終的な水中油型乳化組成物のpHが前記範囲になるよう、適宜pH調整剤を添加して調整する。pH調整剤としては、例えば乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。また、調整方法も特に限定されず、水中油型乳化組成物を製造する工程の、乳化水相や後添水に溶解してもよいし、溶解せずに添加してもよい。また、水中油型乳化組成物を製造した後に、pHを確認しながら添加してもよい。
本発明において、pHが3未満では乳化安定性と肌への安全性に懸念があり、pHが6を超えるとアラントインの加水分解が起こり、当該成分の肌荒れ改善効果や抗炎症効果を、長期に亘って安定的に得ることが困難になる。
本発明においては、水中油型乳化組成物とするため、上記各成分以外に水及び油性成分を必須に含有する。
水としては、通常化粧料製造のために用いられる水であれば特に限定されず、常水、精製水、温泉水、深層水や、ラベンダー水、ローズ水、オレンジフラワー水などの植物由来の水蒸気蒸留水などが挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
本発明に用いられる油性成分は、通常化粧料や皮膚外用剤に用いられる油剤であれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源や、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、任意に選択して1種または2種以上を用いることができる。油性成分としては、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的に例示すれば、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類;モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;モンタンワックス、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類;セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類;ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ロジン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類;ステアリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ミリスチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類;低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類;ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類;等が挙げられ、これらを1種または2種以上用いることができる。また、本発明に用いられる油性成分の量は、水中油型乳化組成物全量中、0.1〜10%が好ましく、0.5〜8%がさらに好ましく、1.5〜6%が特に好ましい。
さらに、本発明において成分(d)として、ポリオキシアルキレン付加グリセリン、ポリオキシアルキレン付加ジグリセリルを含有すると、成分(a)の結晶析出抑制効果がさらに高まり、望ましい。ポリオキシアルキレン付加グリセリン、ポリオキシアルキレン付加ジグリセリルとは、グリセリン又はジグリセリンにアルキレンオキサイドが付加重合したものである。アルキレンオキサイドの炭素数は特に限定されないが、2〜4が好ましく、さらに好ましくは2〜3である。また、アルキレンオキサイドの重合度は特に限定されないが、3〜30が好ましく、さらに好ましくは9〜26である。アルキレンオキサイドは2種以上用いてもよく、その場合にはブロック状、ランダム状など任意に重合させたものを用いることができる。
成分(d)として、具体的に例えば、ポリオキシエチレン(26)グリセリン(販売名:LIPONIC EG−1、LIPO CHEMICALS INC社製)、ポリオキシプロピレン(9)ジグリセリル(販売名:SY−DP9、阪本薬品工業社製)、ポリオキシエチレン(24)ポリオキシプロピレン(24)グリセリルエーテル(販売名:ユニルーブ50TG−32、日油株式会社製)、ポリオキシブチレン(3)ポリオキシエチレン(8)ポリオキシプロピレン(5)グリセリルエーテル(販売名:ウィルブライドS−753、日油株式会社製)などが挙げられ、好適に使用することができる。
上記必須成分のほかに、本発明の効果を損なわない範囲で、通常化粧料に含有される成分として、成分(b)以外の界面活性剤、水溶性高分子、保湿成分、紫外線吸収剤、pH調整剤、酸化防止剤、金属キレート剤、防腐剤、粉体、色素、香料、各種薬剤等を、本発明の効果を妨げない範囲で任意に含有することができる。かかる成分としては次のようなものが挙げられる。
成分(b)以外のアニオン性界面活性剤としては、例えば、セッケン用素地、ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等の脂肪酸セッケン、POE(ポリオキシエチレン、以下同様)ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、ラウロイルサルコシンナトリウム等のN−アシルサルコシン酸塩、POEオレイルエーテルリン酸ナトリウム、POEステアリルエーテルリン酸ナトリウム等のリン酸エステル塩、ジ−2−エチルヘキシルスルホコハク酸ナトリウム、モノラウロイルモノエタノールアミドポリオキシエチレンスルホコハク酸ナトリウム、ラウリルポリプロピレングリコールスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、リニアドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、リニアドデシルベンゼンスルホン酸カリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、N−ステアロイルグルタミン酸ジナトリウム、N−ミリストイル−L−グルタミン酸モノナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム等の高級脂肪酸エステル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸化物、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、POEアルキルアリルエーテルカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級脂肪酸エステルスルホン酸塩、二級アルコール硫酸エステル塩、高級脂肪酸アルキロールアミド硫酸エステル塩、ラウロイルモノエタノールアミドコハク酸塩、N−パルミトイルアスパラギン酸塩、カゼインナトリウム等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
親油性非イオン界面活性剤としては、例えば、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油脂肪酸グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α,α’−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンリンゴ酸等のグリセリンポリグリセリン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
親水性非イオン界面活性剤としては、例えば、POEソルビタンモノオレエート、POEソルビタンモノステアレート、POEソルビタンモノオレート、POEソルビタンテトラオレエート等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POEソルビットモノラウレート、POEソルビットモノオレエート、POEソルビットペンタオレエート、POEソルビットモノステアレート等のPOEソルビット脂肪酸エステル類、POEグリセリンモノステアレート、POEグリセリンモノイソステアレート、POEグリセリントリイソステアレート等のPOEグリセリン脂肪酸エステル類、POEモノオレエート、POEジステアレート、POEモノジオレエート、ジステアリン酸エチレングリコール等のPOE脂肪酸エステル類、POEラウリルエーテル、POEオレイルエーテル、POEステアリルエーテル、POEベヘニルエーテル、POE2−オクチルドデシルエーテル、POEコレスタノールエーテル等のPOEアルキルエーテル類、POEオクチルフェニルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、POEジノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類、POE・POPセチルエーテル、POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル、POE・POPモノブチルエーテル、POE・POP水添ラノリン、POE・POPグリセリンエーテル等のPOE・POPアルキルエーテル類、テトロニック等のテトラPOE・テトラPOPエチレンジアミン縮合物類、POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油、POE硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE硬化ヒマシ油トリイソステアレート、POE硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステアリン酸ジエステル、POE硬化ヒマシ油マレイン酸等のPOEヒマシ油硬化ヒマシ油誘導体、POEソルビットミツロウ等のPOEミツロウ・ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノールアミド等のアルカノールアミド、POEプロピレングリコール脂肪酸エステル、POEアルキルアミン、POE脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸エステル、POEノニルフェニルホルムアルデヒド縮合物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオレイルリン酸等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
両性界面活性剤としては、例えば、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等のベタイン系界面活性剤、レシチン等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等のジアルキルジメチルアンモニウム塩、塩化ポリ(N,N’−ジメチル−3,5−メチレンピペリジニウム)、塩化セチルピリジニウム等のアルキルピリジニウム塩、アルキル四級アンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジアルキルモリホニウム塩、POEアルキルアミン、アルキルアミン塩、ポリアミン脂肪酸誘導体、アミルアルコール脂肪酸誘導体、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
水溶性高分子としては、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グァーガム、カチオン化グァーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド(褐藻エキス)等の植物系高分子、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOL(販売名)等)、アルキル変性カルボキビニルポリマー(PEMULEN(販売名)等)等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ポリエチレンイミン、カチオン性ポリマー等の有機系水溶性高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系水溶性高分子等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
保湿成分としては、糖類、アミノ酸及びその誘導体、ペプタイド類、植物抽出液等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
糖類としては、ソルビトール、エリスリトール、マルトース、マルチトール、キシリトール、キシロース、トレハロース、イノシトール、グルコース、マンニトール、ペンタエリスリトール、果糖、蔗糖およびそのエステル、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ、黒砂糖抽出物等が挙げられる。アミノ酸類としては、例えばグリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、シスチン、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、オルチニン、シトルリン、テアニン、クレアチン、クレアチニン等が挙げられる。アミノ酸誘導体としては、グルタチオン、ピロリドンカルボン酸、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル)、N−アシルグルタミン酸リジン縮合物等が挙げられる。ペプタイド類としては、動物、魚、貝、植物由来のいずれでもよく具体的には、コラーゲン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、エラスチン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ケラチン及びその誘導体又はそれらの分解物、コムギタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ダイズタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物等が挙げられる。植物抽出物としては、例えばオウバク、オウレン、シコン、シャクヤク、センブリ、バーチ、セージ、ビワ、ニンジン、アロエ、ゼニアオイ、アイリス、ブドウ、ヨクイニン、ヘチマ、ユリ、サフラン、センキュウ、ショウキュウ、オトギリソウ、オノニス、ニンニク、トウガラシ、チンピ、トウキ、海藻等を用い、水や有機溶媒により適宜抽出したものが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4,6−トリアニリノ−p−(カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン、サリチル酸−2−エチルヘキシル、パラジヒドロキシプロピル安息香酸エチル、パラメトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル、4−tert−4’−メトキシジベンゾイルメタン、2−[4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]、(1,3,5)−トリアジン−2,4−ビス[{4−(2−エチルヘキシロキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、ジメチコジエチルベンザルマロネート、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸及びそのナトリウム塩等が挙げられる。
酸化防止剤としては、アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。
金属キレート剤としては、例えば、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジフォスホン酸四ナトリウム塩、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、エデト酸、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸3ナトリウム等が挙げられる。
防腐剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、フェノキシエタノール等が挙げられる。
粉体ならびに色素としては、例えば、タルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、ミリスチン酸亜鉛等の金属石鹸、窒化ホウ素等の無機粉末;ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末;二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機白色顔料;ベンガラ、γ−酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、群青、紺青等の無機着色顔料;パール顔料、金属粉末顔料、有機顔料、天然色素等が挙げられる。
各種薬剤としては、例えば保湿、消炎、血行促進、細胞賦活、抗菌、鎮痛などの目的で含有することができ、例えば消炎剤(例えば、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、ヒノキチオール、酸化亜鉛等);美白剤(例えば、ビタミンC誘導体、胎盤抽出物、ユキノシタ抽出物、アルブチン等);賦活剤(例えば、ローヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体等);血行促進剤(例えば、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等);抗脂漏剤(例えば、硫黄、チアントール等);抗炎症剤(例えば、トラネキサム酸、チオタウリン、ヒポタウリン等)等が挙げられ、1種または2種以上を用いることができる。
本発明の水中油型乳化組成物の製造方法は、特に制限はなく、常法により調製される。例えば、成分(a)〜(c)を水に加温溶解したものに、油性成分を加温したものを添加混合して乳化し、その後室温付近まで冷却することにより調製することができる。
本発明の水中油型乳化組成物は、化粧料としては乳液、クリーム、美容液、ヘアトリートメント、整髪料、化粧下地、リキッドファンデーションなどに適用可能であり、皮膚外用剤としては、外用液剤、外用ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、リニメント剤、ローション剤、ハップ剤などに適用可能である。また、本発明の化粧料又は皮膚外用剤として用いるための水中油型乳化組成物の性状は、固形状、ジェル状、クリーム状、液状等、様々な性状の化粧料として実施することができる。
次に実施例を挙げて、本発明をさらに説明する。なお、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜16及び比較例1〜6;水中油型乳液
表1及び表2に示す組成及び下記製法にて水中油型乳液を調製し、以下に示す方法により、<1>低温での結晶抑制効果、<2>高温での乳化安定性の評価を行った。結果を表1及び表2に併記する。
<1>低温での結晶抑制効果
各試料をガラスビンに入れ、−10℃の恒温槽内に24時間保存した。その後、恒温槽から出した直後(−10℃)及び当該試料が室温に戻った時の結晶の状態を目視観察し、以下の基準により判定した。
[評価基準]
◎:−10℃、室温いずれにおいても、まったく結晶が見られない
○:−10℃においてわずかに結晶析出が認められたが、室温に戻すと消える
△:−10℃においてわずかに結晶析出が認められ、室温に戻しても結晶が消えない
×:−10℃において結晶析出が認められ、室温に戻しても結晶が消えない
<2>高温での乳化安定性
各試料をガラスビンに入れ、50℃の恒温槽内に保存し、1か月後の乳化安定性を5℃保存品と比較しながら目視及び顕微鏡にて観察し、以下の基準により判定した。
[評価基準]
◎:まったく変化していない
○:僅かに粒子径の増大が認められたが、排液は認められない
△:粒子径の増大が認められ、わずかに排液が認められる
×:粒子径の増大が認められ、明らかな排液が認められる
Figure 0006458005
Figure 0006458005
(製法)
A.成分(1)〜(19)を70℃に加温し、均一に溶解する。
B.成分(20)〜(23)を70℃に加温して均一に溶解し、Aに攪拌しながら添加する。
C.Bを攪拌しながら冷却して、乳液を得た。
表1及び表2の結果から明らかなように、実施例1〜16の乳液は結晶析出抑制効果に優れ、乳化安定性も良好であった。成分(c)に対する成分(a)の含有質量割合が小さい方がより結晶析出しにくくなり、成分(b)の長鎖アシルメチルタウリン塩が多い方がより良い結晶析出抑制効果が得られた。また、成分(d)の「ポリオキシアルキレン付加グリセリン」を含有する実施例16においては、より高い結晶析出抑制効果が得られた。
一方、成分(b)の長鎖アシルメチルタウリン塩を含有せず、異なる種類の界面活性剤を用いた比較例1〜4は、アラントインの結晶析出が起こり、乳化安定性も劣るものであった。成分(c)の多価アルコールを含有しない比較例5は、結晶析出が抑制できず、室温においても結晶が観察された。さらに比較例6は、成分(c)の多価アルコールを含有しない代わりに1価アルコールを含有するが、室温においても結晶が観察され、析出は抑制できなかった。
実施例17 水中油型クリーム
下記に示す組成及び製法で、水中油型クリームを調製した。
(組成) (%)
(1)アラントイン 0.2
(2)ジプロピレングリコール 10.0
(3)1,3−ブチレングリコール 10.0
(4)グリセリン 5.0
(5)コウジ酸 0.4
(6)pH調整剤 適 量
(7)精製水 残 部
(8)ジェランガム 0.3
(9)ミリストイルメチルタウリンNa 0.5
(10)グリセリン脂肪酸エステル 0.6
(11)モノパルミチン酸ソルビタン 0.4
(12)流動パラフィン 1.0
(13)トリヘキサノイン 1.0
(14)防腐剤 適 量
(15)エタノール 3.0
(16)ナイロン粉末 0.3
(製法)
A.成分(1)〜(9)を80℃に加温し、均一に溶解する。
B.成分(10)〜(13)を80℃に加温して均一に溶解し、Aに攪拌しながら添加する。
C.Bを攪拌しながら冷却後、成分(14)〜(16)を添加する。
D.Cを再度攪拌して、クリームを得た。
以上のようにして得られた実施例17のクリームは、pH5であり、結晶析出抑制効果及び乳化安定性がきわめて良好なものであった。
実施例18 水中油型整髪料
下記に示す組成及び製法で、整髪料を調製した。
(組成) (%)
(1)アラントイン 0.05
(2)ジプロピレングリコール 5.0
(3)1,3−ブチレングリコール 5.0
(4)ポリエチレングリコール 2.0
(5)ポリオキシプロピレン(9)ジグリセリル 3.0
(6)pH調整剤 適 量
(7)精製水 残 部
(8)ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.3
(9)ラウロイルメチルタウリンNa 0.5
(10)グリセリン脂肪酸エステル 0.6
(11)ステアリルアルコール 0.8
(12)流動パラフィン 1.0
(13)トリヘキサノイン 1.0
(14)防腐剤 適 量
(15)エタノール 3.0
(16)ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体 0.3
(製法)
A.成分(1)〜(9)を70℃に加温し、均一に溶解する。
B.成分(10)〜(13)を70℃に加温して均一に溶解し、Aに攪拌しながら添加する。
C.Bを攪拌しながら冷却後、成分(14)〜(16)を添加する。
D.Cを再度攪拌して、整髪料を得た。
以上のようにして得られた実施例18の整髪料は、pH6であり、結晶析出防止及び乳化安定性がきわめて良好なものであった。
実施例19 水中油型リキッドファンデーション
下記に示す組成及び製法で、水中油型リキッドファンデーションを調製した。
(組成) (%)
(1)アラントイン 0.1
(2)ジプロピレングリコール 8.0
(3)1,3−ブチレングリコール 8.0
(4)防腐剤 適 量
(5)pH調整剤 適 量
(6)精製水 残 部
(7)寒天 0.5
(8)ステアロイルメチルタウリンNa 0.5
(9)グリセリン脂肪酸エステル 0.6
(10)ベヘニルアルコール 0.8
(11)パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 3.0
(12)パルミチン酸オクチル 1.0
(13)1,3−ブチレングリコール 5.0
(14)レシチン 1.0
(15)オクチルシリル化処理酸化チタン 3.0
(16)オクチルシリル化処理ベンガラ 0.2
(17)オクチルシリル化処理黄酸化鉄 0.7
(18)オクチルシリル化処理黒酸化鉄 0.1
(製法)
A.成分(1)〜(8)を90℃に加温し、均一に溶解する。
B.成分(9)〜(12)を70℃に加温して均一に溶解し、Aに攪拌しながら添加する。
C.Bを攪拌しながら冷却後、事前にローラー処理した成分(13)〜(18)を添加する。
D.Cを再度攪拌して、リキッドファンデーションを得た。
以上のようにして得られた実施例19のリキッドファンデーションは、pH5.5であり、結晶析出防止及び乳化安定性がきわめて良好なものであった。

Claims (4)

  1. 次の成分(a)〜():
    成分(a)アラントイン
    成分(b)長鎖アシルメチルタウリン塩
    成分(c)多価アルコール
    成分(d)ポリオキシアルキレン付加グリセリン及び/又はポリオキシアルキレン付加ジグリセリル
    を含有し、25℃においてpH3〜6である、化粧料又は皮膚外用剤として用いるための水中油型乳化組成物。
  2. 成分(c)に対する成分(a)の含有質量割合が0.002〜0.05であることを特徴とする請求項1記載の水中油型乳化組成物。
  3. 成分(b)の含有量が0.2〜3質量%であることを特徴とする請求項1及び2何れか1項記載の水中油型乳化組成物。
  4. 成分(c)がプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトールから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の水中油型乳化組成物。
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