以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係るコンテナ型蓄電ユニットについて説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
(実施の形態)
まず、コンテナ型蓄電ユニット1の構成について、説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るコンテナ型蓄電ユニット1の外観を示す斜視図である。また、図2は、本発明の実施の形態に係るコンテナ型蓄電ユニット1の内部の構成を示す斜視図である。また、図3は、本発明の実施の形態に係るコンテナ型蓄電ユニット1の機能構成を示すブロック図である。
コンテナ型蓄電ユニット1は、内部に人が立入可能なコンテナ内に複数の蓄電素子を収納した設備である。具体的には、図1に示すように、コンテナ型蓄電ユニット1は、コンテナ10を備えている。また、図2に示すように、コンテナ型蓄電ユニット1は、コンテナ10の内方に、複数の蓄電装置100(本実施の形態では、8つの蓄電装置101〜108)と、複数のパワーコンディショナ200(本実施の形態では、2つのパワーコンディショナ201、202)と、制御装置300とを備えている。
なお、蓄電装置100は複数設けられていなくともよく、1つの蓄電装置100しか設けられていない構成でもかまわない。また、パワーコンディショナ200についても同様に、1つのパワーコンディショナ200しか設けられていない構成でもかまわない。また、制御装置300については、複数の制御装置300が設けられている構成でもよい。
コンテナ10は、内部に人が立入可能な空間を有するコンテナである。つまり、コンテナ10は、内部の機器のメンテナンス時などに内部に人が立ち入れるほどの大きさを有する金属製の中空かつ直方体形状の箱体である。具体的には、コンテナ10は、後述の複数の蓄電素子122を有する蓄電装置100を収納し、土地に自立して設置されている。なお、コンテナ10は、いわゆるシェルタなどの箱体や、トラックや列車などの輸送手段によって搬送可能な箱体なども含む概念である。
例えば、コンテナ10の一例として、蓄電装置100を収納するいわゆる専用コンテナのうち、建築物には該当しない専用コンテナが挙げられるが、これに限定されない。国住指第4846号では、このような建築物には該当しない専用コンテナは、蓄電素子122、その他蓄電素子122としての機能を果たすため必要となる設備、及びそれらの設備を設置するための空間その他の蓄電素子122としての機能を果たすため必要となる最小限の空間のみを内部に有していると定義されている。また、この場合、コンテナ10は、稼動時は無人であり、機器の重大な障害発生時等を除いて内部に人が立ち入らないこととされている。また、この場合、コンテナ10は、複数積み重ねられて使用されることはないと定義されている。
ここで、コンテナ10は、下壁部11と、側壁部12、13、14及び15と、上壁部16とを有している。また、コンテナ10は、内方に、コンテナ10内の空間を2つの部屋に仕切る間仕切壁17を有している。
下壁部11は、コンテナ10の底部に配置された壁であり、底面を形成する矩形状の板状部材である床板と、当該床板の下方に配置された複数の梁(図示せず)とを有している。当該梁は、例えばX軸方向(またはY軸方向)に延びる長尺状の部材であり、床板を下方から支えるとともに、当該床板を補強する。なお、床板及び梁の材質は特に限定されないが、金属等の強度の高い材質によって形成されているのが好ましい。
側壁部12、13、14及び15は、下壁部11から立設して配置されたコンテナ10の側壁であり、下壁部11の外縁に沿って、下壁部11を囲うように配置されている。側壁部12、13、14及び15のそれぞれは、側面を形成する矩形状の板状部材と、当該板状部材を補強する複数の柱(図示せず)とを有している。つまり、当該柱は、下壁部11の外縁から上方(Z軸方向プラス側)に延びる長尺状の部材である。なお、当該板状部材及び柱の材質は特に限定されないが、金属等の強度の高い材質によって形成されているのが好ましい。
具体的には、側壁部12は、コンテナ10の長側面のうちX軸方向プラス側の面(前面)に配置された壁であり、開閉扉12aと、側壁吸気口12bとが設けられている。開閉扉12aは、蓄電装置100及び制御装置300を収容する部屋への出入口となる矩形状の扉であり、開閉可能に設置されている。つまり、側壁部12には、人が出入りできるほどの大きさの開口部が形成されており、開閉扉12aは、当該開口部を開閉可能に取り付けられている。
また、側壁吸気口12bは、パワーコンディショナ200を収容する部屋へ空気を流入させる複数の開口部が形成された矩形状の吸気口であり、側壁部12の下部に配置されている。つまり、側壁吸気口12bは、コンテナ10の外方の空気をコンテナ10の内方に吸気する吸気口である。また、側壁吸気口12bは、側壁部12のパワーコンディショナ200と対向する位置(X軸方向から見て、少なくとも一部がパワーコンディショナ200と重なる位置)に形成されている。なお、側壁吸気口12bの形状は、矩形状には限定されず、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状などどのような形状であってもかまわない。
側壁部13は、コンテナ10の短側面のうちY軸方向プラス側の面に配置された壁であり、側壁部15は、コンテナ10の短側面のうちY軸方向マイナス側の面に配置された壁である。ここで、側壁部13には、開閉扉13aが設けられている。開閉扉13aは、パワーコンディショナ200を収容する部屋への出入口となる矩形状の扉であり、開閉可能に設置されている。
なお、図1に示される、開閉扉12a及び開閉扉13aそれぞれの位置は例示であり、これらの位置は、図1に示される位置に限定されない。例えば、開閉扉12aは、側壁部12において、図1に示される位置とは異なる位置に配置されてもよく、他の側壁部(例えば側壁部15)に配置されていてもよい。また、開閉扉13aが、例えば側壁部12に配置されていてもよい。
側壁部14は、コンテナ10の長側面のうちX軸方向マイナス側の面(背面)に配置された壁であり、側壁排気口14aが設けられている。側壁排気口14aは、パワーコンディショナ200を収容する部屋の空気を外方に放出する開口部が形成された排気口であり、側壁部14の上部に配置されている。側壁排気口14aの開口部の形状は、特に限定されず、矩形状、円形状、楕円形状、三角形状などどのような形状であってもかまわない。
つまり、側壁吸気口12bからコンテナ10内に流入し、パワーコンディショナ200によって熱せられた空気を、側壁排気口14aからコンテナ10の外方に排出することで、パワーコンディショナ200の温度上昇を抑制する。この熱せられた空気をコンテナ10の外方に排出する詳細については、後述する。
上壁部16は、コンテナ10の上部に配置された天井(屋根)を構成する壁であり、側壁部12、13、14及び15の上方に配置されている。つまり、上壁部16は、外縁が側壁部12、13、14及び15の上端に接続されて配置されている。また、上壁部16は、天面を形成する矩形状の板状部材と、当該板状部材を補強する複数の梁(図示せず)とを有している。当該梁は、例えばX軸方向(またはY軸方向)に延びる長尺状の部材である。なお、当該板状部材及び梁の材質は特に限定されないが、金属等の強度の高い材質によって形成されているのが好ましい。
間仕切壁17は、蓄電装置100とパワーコンディショナ200との間に配置され、蓄電装置100が配置される空間とパワーコンディショナ200が配置される空間とを仕切る壁である。つまり、間仕切壁17は、側壁部13及び15と平行、かつ、下壁部11、側壁部12、14及び上壁部16の4つの壁に囲まれるように当該4つの壁に接して配置された矩形状の板状部材である。なお、間仕切壁17は、他の壁と同様に、柱または梁を有することにしてもよい。
以上のように、コンテナ10を構成する壁部(下壁部11、側壁部12、13、14、15、上壁部16、及び間仕切壁17)は、板状部材を有している。当該板状部材は、波板などどのような形状の部材であってもかまわないが、コンテナ10内の利用可能な容積を広げる等の観点から、平板状の部材であるのが好ましい。また、当該板状部材は、どのような材質で形成されていてもかまわないが、強度確保等の観点から、鋼板などの金属製の部材で形成されているのが好ましい。また、コンテナ10内の温度管理等の観点から、当該壁部は、内部に断熱材を有していることにしてもよい。
蓄電装置100は、後述の複数の蓄電素子122を有する蓄電モジュール120を複数備えた装置(つまり、複数の蓄電池を備えた蓄電池盤)である。本実施の形態では、8つの蓄電装置100(蓄電装置101〜108)のそれぞれは、矩形状を有し、12個の蓄電素子122を有する蓄電モジュール120を36個備えている。つまり、8つの蓄電装置100の全てで、3456個の蓄電素子122(288個の蓄電モジュール120)を有している。
具体的には、8つの蓄電装置100は、蓄電装置101〜104で構成される第一系統と、蓄電装置105〜108で構成される第二系統との2つの系統に分かれて、配置されている。そして、第一系統及び第二系統の各系統において、直列に接続された12個の蓄電モジュール120が、12セット並列に接続されている。
ここで、第一系統の蓄電装置101〜104は、側壁部14の内側面に沿ってY軸方向に並んで配置されており、第二系統の蓄電装置105〜108は、側壁部12の内側面に沿ってY軸方向に並んで配置されている。これにより、第一系統の蓄電装置101〜104と第二系統の蓄電装置105〜108との間に、機器の重大な障害発生時等に人が立入可能な空間が形成されている。
また、蓄電装置101〜108は、コンテナ10の側壁に固定されている。つまり、蓄電装置101〜104は、側壁部14の内側面に固定されており、蓄電装置105〜108は、側壁部12の内側面に固定されている。
なお、系統の数、1系統に含まれる蓄電装置100の数、蓄電装置100が有する蓄電モジュール120の数、蓄電モジュール120が有する蓄電素子122の数、直列に接続される蓄電モジュール120(蓄電素子122)の数などは、一例であり、上記の数に限定されない。例えば、コンテナ型蓄電ユニット1は1つの蓄電装置100しか備えておらず、さらに、当該1つの蓄電装置100は1つの蓄電素子122しか有していない構成でもかまわない。この蓄電装置100の詳細な構成についての説明は、後述する。
パワーコンディショナ200は、コンテナ10の蓄電装置100とは反対側(Y軸方向プラス側)に、側壁部14に沿って配置される外形が矩形状のパワーコンディショナ(Power Conditioning System:PCS)である。パワーコンディショナ200は、外部の電力系統と蓄電装置100とを繋ぎ、蓄電装置100への電力を交流から直流に変換したり、蓄電装置100からの電力を直流から交流に変換したりする交直変換装置である。
具体的には、図3に示すように、パワーコンディショナ200は、蓄電装置100に接続(つまり、制御装置300を介して複数の蓄電モジュール120、すなわち複数の蓄電素子122に接続)されるとともに、外部の電力系統(商用電力系統2や電力負荷3など)に接続されている。そして、パワーコンディショナ200は、蓄電素子122の充電時に、当該電力系統から交流電力を受電した場合には、当該交流電力を直流電力に変換し、蓄電装置100へ送電する。また、パワーコンディショナ200は、蓄電装置100に貯蔵されている電力を電力系統に供給するために、蓄電装置100からの直流電力を交流電力に変換して、電力系統へ送電する。
ここで、本実施の形態では、2つのパワーコンディショナ200(パワーコンディショナ201、202)が設けられており、それぞれのパワーコンディショナ200は、電源線510、520及び制御装置300を介して、蓄電装置100の各系統に接続されている。電源線510、520は、蓄電装置100の充放電による電流が流れる配線(ケーブル)である。つまり、パワーコンディショナ201は、電源線510、520及び制御装置300を介して、第一系統の蓄電装置101〜104に接続され、パワーコンディショナ202は、電源線510、520及び制御装置300を介して、第二系統の蓄電装置105〜108に接続されている。これにより、蓄電装置101〜108の充放電が行われる。
なお、パワーコンディショナ200は、変圧器を介して、外部の電力系統と接続されているが、詳細な説明は省略する。また、パワーコンディショナ200の外形は、矩形状には限定されず、円柱形状など種々の形状が適用可能である。
図2に戻り、制御装置300は、蓄電装置100とパワーコンディショナ200との間に配置される外形が矩形状の装置であり、蓄電装置100を制御する。ここで、制御装置300は、間仕切壁17に沿って配置されている。具体的には、制御装置300は、間仕切壁17の蓄電装置100側に配置されている。つまり、間仕切壁17によって仕切られた2つの部屋のうちの一方の部屋(Y軸方向マイナス側の部屋)に、蓄電装置100と制御装置300とが収容され、他方の部屋(Y軸方向プラス側の部屋)にパワーコンディショナ200が収容されている。なお、蓄電装置100と制御装置300とは、機器の重大な障害発生時等に人が立入可能な空間が形成されるように、離間して配置されている。
ここで、制御装置300は、蓄電装置100の主回路を集合させ、並列接続し、パワーコンディショナ200と取り合うための中継の役割を担っている。また、制御装置300は、蓄電装置100が有する蓄電モジュール120(または蓄電素子122)の充電状態や放電状態等に関する情報(電圧、温度など)を取得して監視する。つまり、制御装置300には、当該情報を集合させてシステム全体の情報を取りまとめる監視装置が収納されている。また、制御装置300は、パワーコンディショナ200に対して充放電指令を行うことで、蓄電装置100が有する蓄電モジュール120(または蓄電素子122)を制御する。つまり、制御装置300には、充放電制御装置が収納されている。
具体的には、図3に示すように、制御装置300は、電源線510を介して、各系統に含まれる蓄電装置100(蓄電装置101〜108)と接続され、電源線520を介して、パワーコンディショナ200と接続されている。また、制御装置300は、通信線530を介して、各系統に含まれる蓄電装置100(蓄電装置101〜108)に接続されている。通信線530は、蓄電装置100からの情報、または蓄電装置100への情報を伝達する配線(ケーブル)である。これにより、蓄電装置100が有する蓄電モジュール120(または蓄電素子122)の充電状態や放電状態等の情報が制御装置300に送られる。
また、制御装置300は、通信線540を介して、パワーコンディショナ200に接続されており、パワーコンディショナ200に充放電指令を送信し、蓄電装置100の充放電を制御する。通信線540は、パワーコンディショナ200からの情報、またはパワーコンディショナ200への情報を伝達する配線(ケーブル)である。つまり、パワーコンディショナ201及び202は、通信線540を介して送信された制御装置300からの充放電指令に従って、第一系統の蓄電装置101〜104及び第二系統の蓄電装置105〜108の充放電を制御する。
なお、制御装置300は、上記の充放電制御装置を有していない構成(いわゆる蓄電池集合盤)であってもかまわないし、さらに、上記の監視装置を有していない構成であってもかまわない。この場合、コンテナ型蓄電ユニット1は、充放電制御装置または監視装置を別体として有していてもよいし、有していない構成でもかまわない。
次に、蓄電装置100の具体的な構成について、詳細に説明する。
図4は、本発明の実施の形態に係る蓄電装置100の内部の構成を示す斜視図である。具体的には、同図の(a)は、ラック110を透過して蓄電装置100の内部構成を示している。また、同図の(b)は、収容ケース121を透過して蓄電モジュール120の内部構成を示している。また、同図の(c)は、容器本体122bを分離して蓄電素子122の内部構成を示している。
同図の(a)に示すように、蓄電装置100は、蓄電装置100の外装体を構成するラック110と、ラック110内に収容された複数の蓄電モジュール120とを備えている。
ラック110は、6枚の矩形状の平板、柱、支持台などを有する中空の直方体形状(箱型)の部材であり、複数の蓄電モジュール120を収容し、かつ、当該複数の蓄電モジュール120を載置して支持する。なお、ラック110を構成する部材は、どのような材質で形成されていてもよいが、金属等の強度の高い材質によって形成されているのが好ましい。
蓄電モジュール120は、外部からの電気を充電し、また外部へ電気を放電することができる機器(電池モジュール)である。本実施の形態では、12段の支持台のそれぞれに、3個の蓄電モジュール120が載置されている。また、4段分(12個)の蓄電モジュール120が直列に接続されており、当該4段分の蓄電モジュール120が、3セット並列に接続されている。なお、蓄電モジュール120の個数は限定されず、他の複数個数または1個であってもよい。
また、同図の(b)に示すように、蓄電モジュール120は、蓄電モジュール120の外装体を構成する収容ケース121と、収容ケース121内に収容された複数の蓄電素子122とを備えている。収容ケース121は、中空の直方体形状(箱型)の部材であり、複数の蓄電素子122を覆うように配置されている。収容ケース121は、絶縁を確保する等の観点から、樹脂等の絶縁性の材質によって形成されているのが好ましい。
なお、同図の(b)では、蓄電モジュール120は、12個の矩形状の蓄電素子122を備えているが、蓄電素子122の個数は限定されず、他の複数個数または1個であってもよい。また、蓄電素子122の形状も限定されず、円柱形状や長円柱形状などであってもよい。また、蓄電モジュール120は、蓄電素子122同士を電気的に接続するバスバーや、蓄電素子122間に配置されるスペーサなども備えているが、詳細な説明は省略する。ここで、蓄電素子122の具体的な構成について、詳細に説明する。
蓄電素子122は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、より具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。なお、蓄電素子122は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもかまわない。
同図の(c)に示すように、蓄電素子122は、容器を構成する容器蓋体122a及び容器本体122bと、正極端子122cと、負極端子122dとを備え、容器内方には、正極集電体122eと、負極集電体122fと、電極体122gとが配置されている。なお、容器内部には電解液などの液体が封入されているが、当該液体の図示は省略する。
容器本体122bは、金属からなる矩形筒状で底を備える部材であり、容器蓋体122aは、容器本体122bの開口を閉塞する金属製の部材である。この容器本体122bの内部に電極体122g等が収容され、容器蓋体122aと容器本体122bとが溶接等されることにより、容器の内部が密封される。
電極体122gは、正極と負極とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる発電要素である。具体的には、電極体122gは、正極と負極との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものが巻回されて長円形状に形成された巻回型の電極体である。なお、電極体122gは、円形状または楕円形状などに形成されていてもよいし、正極と負極とセパレータとが積層された積層型の電極体であってもかまわない。
正極は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などからなる長尺帯状の導電性の正極集電箔の表面に、正極活物質層が形成された電極板である。負極は、銅または銅合金などからなる長尺帯状の導電性の負極集電箔の表面に、負極活物質層が形成された電極板である。なお、正極活物質層に用いられる正極活物質、及び負極活物質層に用いられる負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能なものであれば、適宜公知の材料を使用できる。
正極端子122cは、正極集電体122eを介して、電極体122gの正極に電気的に接続された電極端子であり、負極端子122dは、負極集電体122fを介して、電極体122gの負極に電気的に接続された電極端子である。つまり、正極端子122c及び負極端子122dは、電極体122gに蓄えられている電気を蓄電素子122の外部空間に導出し、また、電極体122gに電気を蓄えるために蓄電素子122の内部空間に電気を導入するための金属製の電極端子である。
正極集電体122eは、電極体122gの正極と容器本体122bの側壁との間に配置され、正極端子122cと当該正極とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。なお、正極集電体122eは、当該正極の正極集電箔と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金などを主成分とする金属で形成されている。
負極集電体122fは、電極体122gの負極と容器本体122bの側壁との間に配置され、負極端子122dと当該負極とに電気的に接続される導電性と剛性とを備えた部材である。なお、負極集電体122fは、当該負極の負極集電箔と同様、銅または銅合金などを主成分とする金属で形成されている。
次に、パワーコンディショナ200周りの具体的な構成について、詳細に説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係るパワーコンディショナ200周りの構成を示す斜視図である。具体的には、同図は、図2に示されたコンテナ型蓄電ユニット1の内部において、パワーコンディショナ200が配置されている周囲の構成を示している。
また、図6は、本発明の実施の形態に係るパワーコンディショナ200周りの構成を分解して示す斜視図である。具体的には、同図は、図5に示された2つのパワーコンディショナ200のうち、いずれか1つのパワーコンディショナ200周りの構成を分解して示している。
また、図7は、本発明の実施の形態に係るパワーコンディショナ200周りでの空気の流れを示す斜視図である。なお、同図では、説明の便宜のため、図5にコンテナ10の側壁部12を加え、かつ、側壁部12を透過して示している。
これらの図に示すように、パワーコンディショナ200(パワーコンディショナ201、202)のそれぞれは、PCS吸気口200aとPCS排気口200bと第一換気扇200cとを有している。また、コンテナ型蓄電ユニット1は、それぞれのパワーコンディショナ200の上方に、囲い部材210と2つの第二換気扇220とを備えている。
PCS吸気口200aは、パワーコンディショナ200の外方の空気をパワーコンディショナ200の内方に吸気する複数の開口部が形成された矩形状の吸気口であり、パワーコンディショナ200の前面(X軸方向プラス側の面)の下部に配置されている。具体的には、PCS吸気口200aは、図7に示すように、側壁部12の側壁吸気口12bと対向する位置(X軸方向から見て、少なくとも一部が側壁吸気口12bと重なる位置)に形成されている。
これにより、側壁吸気口12bから、パワーコンディショナ200の発熱によって熱せられていない(熱せられる前の)空気(外気)が、パワーコンディショナ200が配置されている空間内に流入する。そして、当該空気は、PCS吸気口200aから、パワーコンディショナ200の内方に流入する。なお、PCS吸気口200aの形状は、矩形状には限定されず、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状などどのような形状であってもかまわない。
PCS排気口200bは、パワーコンディショナ200の内方の空気をパワーコンディショナ200の外方に排気する複数の開口部が形成された矩形状の排気口であり、パワーコンディショナ200の上面に形成されている。具体的には、PCS排気口200bは、第一換気扇200cの上方に配置されており、第一換気扇200cから送気された空気をパワーコンディショナ200の上方に排気する。なお、PCS排気口200bの形状は、矩形状には限定されず、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状などどのような形状であってもかまわない。
第一換気扇200cは、パワーコンディショナ200の上部に配置される送風装置(ファン)であり、下方から上方へ向けて(Z軸方向マイナス側からプラス側に向けて)空気を送気する。具体的には、第一換気扇200cは、パワーコンディショナ200の外方の空気をPCS吸気口200aからパワーコンディショナ200の内方に吸気し、かつ、当該空気をPCS排気口200bからパワーコンディショナ200の外方に排気する。つまり、第一換気扇200cは、パワーコンディショナ200の発熱によって熱せられていない(熱せられる前の)空気を、PCS吸気口200aからパワーコンディショナ200の内方に流入させる。そして、第一換気扇200cは、パワーコンディショナ200の発熱によって熱せられた当該空気を、PCS排気口200bからパワーコンディショナ200の外方(上方)に流出させる。
囲い部材210は、パワーコンディショナ200の上方に配置され、パワーコンディショナ200の上面に形成された開口部であるPCS排気口200bの周囲を囲う部材である。囲い部材210は、パワーコンディショナ200の上面に当接して配置されている。具体的には、囲い部材210は、X軸方向プラス側に配置される矩形状の板状部材211と、Y軸方向マイナス側に配置される矩形状の板状部材212と、Y軸方向プラス側に配置される矩形状の板状部材213とによって構成されている。
板状部材212は、一端が板状部材211の一端に接続され、他端が側壁部14の内側面に当接するように配置されている。また、板状部材213は、一端が板状部材211の他端に接続され、他端が側壁部14の内側面に当接するように配置されている。つまり、囲い部材210は、矩形状の平板を折り曲げるようにして形成された1面が開口した角筒状(コの字状)の形状を有しており、端部が側壁部14に当接されることで、当該開口した部分を塞ぐように配置されている。これにより、PCS排気口200bは、囲い部材210と側壁部14とによって、全周が囲われている。
また、囲い部材210は、コンテナ10の上壁部16の内面に当接して配置されている。これにより、囲い部材210と側壁部14と上壁部16とによって、パワーコンディショナ200のPCS排気口200b上方に閉鎖した空間が形成されている。
なお、囲い部材210は、パワーコンディショナ200、側壁部14及び上壁部16に当接して空気の流路を形成するのが好ましいが、パワーコンディショナ200、側壁部14及び上壁部16の少なくとも1つに当接しておらず隙間が生じている構成でもかまわない。また、囲い部材210は、X軸方向マイナス側に矩形状の板状部材を有する角筒形状の部材であってもかまわない。また、囲い部材210は、PCS排気口200bの周囲を囲う円筒形状の部材など、PCS排気口200bの周囲を囲う形状であればどのような形状であってもかまわない。また、囲い部材210を形成する部材は、鋼板などどのような部材であってもかまわない。
第二換気扇220は、パワーコンディショナ200の上方かつコンテナ10の側壁部14に配置される送風装置(ファン)であり、側壁部14の内方から外方へ向けて(X軸方向プラス側からマイナス側に向けて)空気を送気する。具体的には、2つの第二換気扇220が、側壁部14に沿ってY軸方向に並び、かつ、囲い部材210の内方に配置されている。つまり、2つの第二換気扇220は、パワーコンディショナ200の上面と囲い部材210と側壁部14と上壁部16とで囲まれる空間内に配置されている。そして、2つの第二換気扇220は、囲い部材210内の空気をコンテナ10の外方に送気する。つまり、2つの第二換気扇220は、パワーコンディショナ200の発熱によって熱せられて第一換気扇200cにより囲い部材210内に送気された空気を、側壁部14に形成された側壁排気口14aからコンテナ10の外方に排気する。
このように、第一換気扇200c及び2つの第二換気扇220は、囲い部材210内の空気をコンテナ10の外方に送気する送風装置である。なお、第二換気扇220の個数は2つには限定されず、1つまたは3つ以上設けられていてもかまわない。また、第一換気扇200cの個数も特に限定されず、2つ以上設けられていてもかまわない。
以上のように、本発明の実施の形態に係るコンテナ型蓄電ユニット1によれば、パワーコンディショナ200の上面に形成されたPCS排気口200bの周囲を囲う囲い部材210と、囲い部材210内の空気をコンテナ10の外方に送気する第一換気扇200c及び第二換気扇220とを備えている。このため、パワーコンディショナ200の発熱によって熱せられて、パワーコンディショナ200の上方に向けて上昇した空気をコンテナ10外方に排出することができるため、パワーコンディショナ200が配置されている空間内の温度の上昇を抑制することができる。
また、パワーコンディショナ200の上部に第一換気扇200cが設けられているため、パワーコンディショナ200の発熱によって熱せられた空気を、第一換気扇200cでパワーコンディショナ200上方の囲い部材210内に送り、コンテナ10外方に排出することができる。
また、パワーコンディショナ200の上方かつコンテナ10の側壁に第二換気扇220が設けられているため、パワーコンディショナ200の発熱によって熱せられて囲い部材210内に送られた空気を、第二換気扇220によってコンテナ10外方に排出することができる。
また、コンテナ10の側壁のパワーコンディショナ200と対向する位置に側壁吸気口12bが形成されているため、パワーコンディショナ200によって熱せられていない空気を側壁吸気口12bから吸気することで、パワーコンディショナ200が配置されている空間内の温度の上昇を抑制することができる。また、コンテナ10の側壁に吸気口を形成することで、容易に吸気口を形成することができる。
また、蓄電装置100とパワーコンディショナ200との間に間仕切壁17を設置して双方の空間を仕切ることで、パワーコンディショナ200の発熱が蓄電装置100内の蓄電素子122に影響を及ぼすのを抑制することができる。また、蓄電素子122の電解液は少量危険物となり、蓄電素子122が配置される空間への防災対策が必要となるため、防災対策が必要な空間を低減することができる。
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。本変形例では、PCS吸気口200aと側壁吸気口12bとを接続する取り外し可能なダクトが配置されている。
図8は、本発明の実施の形態の変形例1に係るパワーコンディショナ200周りの構成を示す斜視図である。なお、同図では、図7と同様に、説明の便宜のため、図5に対応する図にコンテナ10の側壁部12を加え、かつ、側壁部12を透過して示している。
図8に示すように、本変形例におけるコンテナ型蓄電ユニットは、上記実施の形態におけるコンテナ型蓄電ユニット1に加えて、ダクト230を備えている。なお、その他の構成については、上記実施の形態と同様のため、説明は省略する。
ダクト230は、コンテナ10の側壁部12に形成された側壁吸気口12bと、パワーコンディショナ200に形成されたPCS吸気口200aとを接続する風路を形成する可動式のダクトである。つまり、ダクト230は、一端が、側壁吸気口12bのコンテナ10内面側の開口を覆うように側壁部12の内側面(X軸方向マイナス側の面)に当接して配置されており、他端が、PCS吸気口200aを覆うようにパワーコンディショナ200の前面(X軸方向プラス側の面)に当接して配置されている。これにより、ダクト230は、側壁吸気口12bとPCS吸気口200aとを接続する風路を形成している。
また、ダクト230は、設置された位置から取り外し可能に配置されている。例えば、ダクト230は、下部に車輪(キャスター)が設けられており、必要に応じて、移動させることが可能な構成となっている。
なお、ダクト230は、側壁部12の内側面及びパワーコンディショナ200の前面に当接して風路を形成するのが好ましいが、側壁部12の内側面及びパワーコンディショナ200の前面の少なくとも1つに当接しておらず隙間が生じている構成でもかまわない。また、ダクト230は、同図では、角筒形状を有しているが、上記の風路を形成できる形状であれば、円筒形状などどのような形状であってもかまわない。また、ダクト230を形成する部材は、鋼板などどのような部材であってもかまわない。
また、本変形例では、ダクト230は、パワーコンディショナ200ごとに1つずつの合計2つ配置されているが、ダクト230の数は特に限定されず、2つのパワーコンディショナ200を跨るように大きなダクトが1つ配置されていてもよいし、小さなダクトが多数配置されていてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例1に係るコンテナ型蓄電ユニットにおいても、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、ダクト230が配置されていることで、パワーコンディショナ200によって熱せられていない空気(外気)をパワーコンディショナ200に直接供給することができ、効率良く、パワーコンディショナ200内の空気の温度の上昇を抑制することができる。また、ダクト230を取り外すことができるため、パワーコンディショナ200が配置されている空間内に人が立ち入る際の作業性向上などを図ることができる。
(変形例2)
次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。上記実施の形態では、コンテナ10の側壁部12に側壁吸気口12bが形成されていることとした。しかし、本変形例では、コンテナ10の下壁部11に吸気口が形成されている。
図9は、本発明の実施の形態の変形例2に係るパワーコンディショナ200周りの構成を示す斜視図である。具体的には、同図は、図5に対応する図である。
同図に示すように、本変形例において、下壁部11は、上記実施の形態と異なり、側面部11aに側面吸気口11bが形成され、かつ、床板11cに床板吸気口11dが形成されている。つまり、本変形例において、コンテナは、外方の空気を吸気する吸気口が形成された側面部11aと床板11cとを有している。また、本変形例において、側壁部12(図示せず)には、上記実施の形態と異なり、側壁吸気口12bが形成されていない。なお、その他の構成については、上記実施の形態と同様のため、説明は省略する。
側面吸気口11bは、下壁部11のX軸方向プラス側の側面部11aに形成された複数の開口部を有する矩形状の吸気口であり、コンテナ外方の空気を床板11c下方の空間に吸気する。なお、側面吸気口11bは、下壁部11のX軸方向マイナス側の側面部やY軸方向プラス側の側面部などに形成されていてもよいが、PCS吸気口200aの近くに形成されているのが好ましい。なお、側面吸気口11bの形状は、矩形状には限定されず、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状などどのような形状であってもかまわない。
床板吸気口11dは、下壁部11の上面を形成する板状部材である床板11cに形成された複数の開口部を有する矩形状の吸気口であり、側面吸気口11bから吸気された空気をコンテナの内方に吸気する。床板吸気口11dは、床板11cのどの位置に形成されていてもよいが、PCS吸気口200aの近くに形成されているのが好ましい。本変形例では、パワーコンディショナ200の前方(X軸方向プラス側)かつ近傍に配置されている。なお、床板吸気口11dの形状は、矩形状には限定されず、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状などどのような形状であってもかまわない。
なお、本変形例では、側面吸気口11b及び床板吸気口11dは、2つずつ形成されているが、側面吸気口11b及び床板吸気口11dの数は特に限定されず、大きな吸気口が1つ形成されていてもよいし、小さな吸気口が多数形成されていてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例2に係るコンテナ型蓄電ユニットにおいても、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、コンテナの床板11cに吸気口が形成されているため、パワーコンディショナ200によって熱せられていない空気を当該吸気口から吸気することで、パワーコンディショナ200が配置されている空間内の温度の上昇を抑制することができる。また、コンテナの床板11cに吸気口を形成することで、パワーコンディショナ200の近傍に吸気口を形成することができる。
(変形例3)
次に、上記実施の形態の変形例3について、説明する。上記変形例2では、パワーコンディショナ200の前方に床板吸気口11dが形成されていることとした。しかし、本変形例では、パワーコンディショナ200の直下に床板吸気口が形成されている。
図10は、本発明の実施の形態の変形例3に係るパワーコンディショナ200周りの構成を示す斜視図である。具体的には、同図は、図5に対応する図である。
同図に示すように、本変形例において、下壁部11は、上記変形例2と異なり、床板11cに、床板吸気口11dに代えて床板吸気口11eが形成されている。また、本変形例において、パワーコンディショナ200には、上記変形例2と異なり、PCS吸気口200aに代えてPCS吸気口200dが形成されている。なお、その他の構成については、上記変形例2と同様のため、説明は省略する。
床板吸気口11eは、下壁部11の床板11cに形成された複数の開口部を有する矩形状の吸気口であり、パワーコンディショナ200の直下に配置されている。これにより、床板吸気口11eは、側面吸気口11bから吸気された空気を、パワーコンディショナ200の内方に吸気する。なお、床板吸気口11eの形状は、矩形状には限定されず、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状などどのような形状であってもかまわない。
PCS吸気口200dは、パワーコンディショナ200の外方の空気をパワーコンディショナ200の内方に吸気する複数の開口部が形成された矩形状の吸気口であり、パワーコンディショナ200の下面に配置されている。具体的には、PCS吸気口200dは、床板吸気口11eと対向する位置(Z軸方向から見て、少なくとも一部が床板吸気口11eと重なる位置)に形成されている。なお、PCS吸気口200dの形状は、矩形状には限定されず、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状などどのような形状であってもかまわない。
なお、本変形例では、床板吸気口11eは、パワーコンディショナ200ごとに1つずつの合計2つ形成されているが、床板吸気口11eの数は特に限定されず、2つのパワーコンディショナ200を跨るように大きな吸気口が1つ形成されていてもよいし、小さな吸気口が多数形成されていてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例3に係るコンテナ型蓄電ユニットにおいても、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、パワーコンディショナ200の直下の床板に吸気口が配置されているため、パワーコンディショナ200によって熱せられていない空気をパワーコンディショナ200の直下から吸気することができ、効率良く、かつ簡易に、パワーコンディショナ200内の空気の温度の上昇を抑制することができる。
(変形例4)
次に、上記実施の形態の変形例4について、説明する。上記実施の形態では、コンテナ10の側壁部12に側壁吸気口12bが形成されていることとした。しかし、本変形例では、コンテナ10の側壁部14に吸気口が形成されている。
図11は、本発明の実施の形態の変形例4に係るパワーコンディショナ200周りの構成を示す斜視図である。具体的には、同図は、図5に対応する図である。
同図に示すように、本変形例において、側壁部14には、上記実施の形態と異なり、側壁吸気口14bが形成されている。また、本変形例において、側壁部12(図示せず)には、上記実施の形態と異なり、側壁吸気口12bが形成されていない。また、本変形例において、パワーコンディショナ200には、上記実施の形態と異なり、PCS吸気口200aに代えてPCS吸気口200eが形成されている。なお、その他の構成については、上記実施の形態と同様のため、説明は省略する。
側壁吸気口14bは、側壁部14の下部に形成された複数の開口部を有する矩形状の吸気口であり、パワーコンディショナ200と対向する位置(X軸方向から見て、少なくとも一部がPCS吸気口200eと重なる位置)に形成されている。これにより、側壁吸気口14bは、側壁吸気口14bから吸気された空気を、パワーコンディショナ200の内方に吸気する。なお、側壁吸気口14bの形状は、矩形状には限定されず、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状などどのような形状であってもかまわない。
PCS吸気口200eは、パワーコンディショナ200の外方の空気をパワーコンディショナ200の内方に吸気する複数の開口部が形成された矩形状の吸気口であり、パワーコンディショナ200の背面(X軸方向マイナス側の面)の下部に配置されている。つまり、PCS吸気口200eは、側壁吸気口14bと対向する位置(Z軸方向から見て、少なくとも一部が側壁吸気口14bと重なる位置)に形成されている。なお、PCS吸気口200eの形状は、矩形状には限定されず、円形状、楕円形状、矩形以外の多角形状などどのような形状であってもかまわない。
なお、本変形例では、側壁吸気口14bは、パワーコンディショナ200ごとに1つずつの合計2つ形成されているが、側壁吸気口14bの数は特に限定されず、2つのパワーコンディショナ200を跨るように大きな吸気口が1つ形成されていてもよいし、小さな吸気口が多数形成されていてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態の変形例4に係るコンテナ型蓄電ユニットにおいても、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。特に、側壁吸気口14bは、パワーコンディショナ200の近傍(PCS吸気口200eの近傍)に配置されているため、効率良く、かつ簡易に、パワーコンディショナ200内の空気の温度の上昇を抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態及びその変形例に係るコンテナ型蓄電ユニットについて説明したが、本発明は、上記実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、コンテナ型蓄電ユニットは、コンテナ10の内方に、蓄電装置100とパワーコンディショナ200と制御装置300とを備えていることとした。しかし、コンテナ型蓄電ユニットは、制御装置300を備えていない構成でもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例1、4では、側壁部12または14の下部に側壁吸気口12bまたは14bが形成されていることとした。しかし、側壁吸気口12bまたは14bは、側壁部12または14の中央部または上部に形成されていてもかまわない。また、側壁部12、14ではなく、側壁部13に吸気口が形成されていることにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例1、2では、パワーコンディショナ200の前面の下部にPCS吸気口200aが配置されていることとした。しかし、PCS吸気口200aは、パワーコンディショナ200の前面の中央部または上部に配置されていてもよいし、パワーコンディショナ200の側面の下部、中央部または上部に配置されていてもかまわない。また、同様に、上記変形例4では、パワーコンディショナ200の背面の下部にPCS吸気口200eが配置されていることとしたが、PCS吸気口200eは、パワーコンディショナ200の背面の中央部または上部に配置されていてもかまわない。
また、上記実施の形態及びその変形例では、パワーコンディショナ200ごとに囲い部材210が設けられていることとした。しかし、複数のパワーコンディショナ200に跨って、1つの囲い部材210しか設けられていない構成でもよい。この場合、複数のパワーコンディショナ200に対して1つの第二換気扇220しか設けられていない構成でもかまわない。
また、コンテナ10の内部の空間を仕切る間仕切壁17は、コンテナ10に必須の要素ではなく、コンテナ型蓄電ユニットは、間仕切壁17を有していなくてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例が備える各構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。例えば、上記の変形例1の内容を変形例2の構成に適用してもよい。つまり、コンテナ型蓄電ユニットにおいて、床板11cの床板吸気口11dとパワーコンディショナ200のPCS吸気口200aとを接続する風路を形成する可動式のダクトを備える構成にしてもかまわない。