本願は、2015年9月11日付出願の米国仮特許出願第62/217,717号の利益及び優先権を主張する。この米国仮特許出願の全開示内容は、参照をもって本明細書に取り入れたものとする。
本明細書には、図面を概略的に参照しながら、空間利用が最適化されて且つ熱管理能力が向上した、モジュール型の蓄電システムが開示されている。例示的な一実施形態では、前記モジュール型の蓄電システムが少なくとも1つの蓄電装置(例えば、バッテリ等)、少なくとも1つの電力変換アセンブリ、および冷却システムを備えている。これらは、小型で且つ容易に搬送可能なハウジング内に収納されている。前記冷却システムは、前記蓄電システム内に収納された例えばバッテリ、電力変換用電子部品、システム制御部等の各種構成品を冷却するように空気流を案内(方向付け)及び分配する空気分配部材(例えば、エアバッフル等)を含む。このようにして、前記蓄電システムは熱管理が向上している。そのため、機器不良の可能性が減り、1つ以上の蓄電装置の寿命が延び、当該蓄電システムからの付随する電力消費が抑えられ、当該蓄電システムの動作性能が向上している。
本願の開示内容は、さらに、電力変換アセンブリであって、当該アセンブリに接続されて例えばモジュール型の蓄電システム内に収納されている各種電子部品の温度制御・冷却を向上させることが可能な開口枠構造を有している電力変換アセンブリを提供する。当該アセンブリは、さらに、当該アセンブリの搬送性及び取付に関して向上をもたらすことが可能な構成を有している。
図1に、例示的な一実施形態に係るモジュール型の蓄電システム100を示す。図1の実施形態では、システム100が、下側ハウジング110(例えば、下側の筐体、下側のコンテナ、下側の部位等)および上側ハウジング120(例えば、上側の筐体、上側のコンテナ、上側の部位等)を有している。図示の例示的な実施形態では、下側ハウジング110と上側ハウジング120とが、上側及び下側の部位を有する単一のハウジングを画定するように一体的に形成されている。例示的な他の実施形態では、上側ハウジング120が、下側ハウジング110に取外し可能に連結又は取り付けられている。例示的な他の実施形態では、上側ハウジング120が、下側ハウジング110へと(例えば、溶着等によって)恒久的に連結又は取り付けられている。例示的な一実施形態では、下側ハウジング110が、モジュール型の蓄電システムとして使用されるように構成された10ft(フィート)ISO規格輸送用コンテナである。例示的な他の実施形態では、下側ハウジング110が、モジュール型の蓄電用に構成された他の種類の規格コンテナ又は筐体である。下側ハウジング110は、フォークリフト又は他の昇降装置又は搬送装置による前記システムの昇降又は搬送を可能にする構成を有してもよい。これにより、下側ハウジング110と上側ハウジング120とが一体となって他の場所に移送又は搬送されて蓄電ソリューションを提供可能である。
下側ハウジング110は、(幾つかある構成品の中でも特に)少なくとも1つのラック201(例えば、機器ラック、バッテリラック、取付フレーム等)を収容又は収納してもよい。ラック201は、複数の蓄電装置200(例えば、バッテリ等)を保持してもよい。同様に、上側ハウジング120は、(幾つかある構成品の中でも特に)少なくとも1つの電力変換アセンブリ300を収容又は収納してもよい。例示的な他の実施形態では、下側ハウジング110が、少なくとも1つの蓄電装置200と共に電力変換アセンブリ300を収容してもよい。例示的な一実施形態では、電力変換アセンブリ300が、蓄電装置200に電気的に接続されてもよい。有利なことに、モジュール型の蓄電システム100は、遠隔の場所において例えば電気グリッドに補充電力を供給したり電力を平滑化したり等するために配備されることが可能である。モジュール型の蓄電システム100は、さらに、複数のモジュール型の蓄電システム100が「プラグアンドプレイ」配置構成で互いに通信可能に接続されることで大規模な蓄電システムを構築可能であるように構成されている。このようにしてモジュール型の蓄電システム100は、各種用途の要件を満たすように拡張可能である。
図1を依然として参照する。下側ハウジング110は、2つの側壁110a、基部110b、上側支持部位を画定する少なくとも1つの長手部材110c、および二対のドアアセンブリ130を有している。側壁110aと長手部材110cと基部110bとは、内部空間を有する部分的な筐体を協働で画定するように互いに連結されているか又は一体的に形成されている。ドアアセンブリ130は、前記内部空間へのアクセスを提供するように下側ハウジング110に回動可能(枢動可能)に連結されている。すなわち、ドアアセンブリ130は、前記内部空間へのアクセスを提供するように下側ハウジング110に枢結されている。それぞれの対のドアアセンブリ130が、下側ハウジング110の互いに反対側の端部に配置されている。これにより、人間(例えば、オペレータ、サービス提供者等)が、下側ハウジング110の片側の端部又は両側の端部から当該下側ハウジング110の内部空間にアクセスすることができる。また、各ドアアセンブリ130は、下側ハウジング110のそれぞれの端部から冷却空気流を供給することが可能な冷却装置を含み、これによってホットアイルおよびコールドアイルの冷却配置構成を実現する(詳細については、後述する)。例示的な他の実施形態では、ドアアセンブリ130が一つだけ、下側ハウジング110の片側の端部又は両側の端部に回動可能に連結されている。
例示的な一実施形態では、各長手部材110cが、下側ハウジング110の前側部分と後側部分との間に連結されている。長手部材110cは、下側ハウジング110の内部空間を上側ハウジング120の内部空間から部分的に隔てている。例示的な他の実施形態では、長手部材110cが、2つの側壁110a間に連結されている。長手部材110cは、当該長手部材110c間及び側壁110a間に開口空間(開放空間)を画定するように略水平方向の平面に沿って互いに側方に離間している。長手部材110cにより画定されるこれらの開口空間は、下側ハウジング110の内部空間と上側ハウジング120の内部空間との間での流体連通(例えば、空気流等)を可能にする。長手部材110c同士が、下側ハウジング110の上側支持部位を協働で画定している。図1の例示的な実施形態では、長手部材110cが、上側ハウジング120内に着脱自在に連結された少なくとも1つの電力変換アセンブリ300を構造的に支持する。例示的な各種実施形態では、長手部材110cが、下側ハウジング110に連結された金属押出材、桁材または梁材であってもよい。例示的な他の実施形態では、長手部材110cが、当該長手部材110c上において各種機器を支持するのに十分な他の種類の高剛性部材(例えば、開口部を有する、金属プレート又は金属シート等)である。
例示的な各種実施形態では、下側ハウジング110が、当該下側ハウジング110c内に例えばラック201、蓄電装置200、冷却システム構成品、火災抑制機器、システム制御部等の様々な構成品又は機器を収容してもよい。図1の例示的な実施形態では、下側ハウジング110cが複数のラック201を収納し、複数のラック201が下側ハウジング110に連結された複数の蓄電装置200を具備している。例示的な一実施形態では、下側ハウジング110が、当該下側ハウジング110c内に約200kWh〜約500kWhの蓄電量をサポートする容量を有している。例示的な一実施形態では、蓄電装置200が例えば鉛、リチウムイオン、ニッケル水素(NiMH)、燃料電池、キャパシタ等のバッテリ、または任意の他の種類のバッテリもしくは蓄電装置である。ラック201は、図1の実施形態に示されているように、互いに離間した平行な二列の蓄電装置200を画定することによって当該二列の蓄電装置200間に隙間又は空間を画定するように配置される。例示的な他の実施形態では、ラック201が、下側ハウジング110内において二列以外(一列又は三列以上)の蓄電装置200を画定するように配置される。各列の蓄電装置200が、2つの側壁110a間に延在して且つ略直方体の形状を有している。例示的な一実施形態では、各々のラック201が、空気流を当該ラック201内で蓄電装置200に通して循環させる例えばファン、他の同様の装置等の少なくとも1つの空気循環装置203(例えば図4等を参照)を具備している。
図1の例示的な実施形態では、上側ハウジング120が、4つの側壁120aおよび上壁120bを有している。側壁120aと上壁120bとが、筐体を画定するように互いに連結されているか又は一体的に形成されている。上側ハウジング120は、図1に示すように(幾つかある機器の中でも特に)複数の電力変換アセンブリ300を収容してもよい。例示的な他の実施形態では、上側ハウジング120が、電力変換アセンブリ300を一つだけ収納する。例示的な一実施形態では、少なくとも1つの側壁120aが、上側ハウジング120の内部空間へのアクセスを提供するように少なくとも1つの回動可能アクセスパネル又はドアを具備している。上側ハウジング120は、図1に示すように、下側ハウジング110と一体的に形成されている。例示的な他の実施形態では、上側ハウジング120が、例示的な一実施形態に従って少なくとも1つの締結具(例えば、ボルト、ねじ等)で下側ハウジング110に取外し可能に連結されてもよい。例示的な他の実施形態では、上側ハウジング120が、下側ハウジング110に(例えば、溶接等によって)恒久的に取り付けられている。
図2には、図1のドアアセンブリ130が、例示的な一実施形態に従って示されている。図2には右側のサイドドアアセンブリが示されているが、下記の説明は左側のサイドドアアセンブリにも同様に当てはまることを理解されたい。というのも、これらのドアアセンブリは互いに鏡像であり、かつ、それぞれ内側での空気分配が可能であるように同様の設計を有しているからである。ドアアセンブリ130は、図2に示すように、(幾つかある構成品の中でも特に)冷却装置131、ドアパネル132、空気分配部材133(例えば、エアバッフル、分配プレート等)、およびシュラウド134(例えば、フランジ、スカート、側壁等)を含む。冷却装置131は、冷却空気流をドアパネル132を通って空気分配部材133に供給してもよい。有利なことに、空気分配部材133は、下側ハウジング110及び上側ハウジング120内に収納された電力用電子部品(例えば、蓄電装置200、電力変換アセンブリ300等)を冷却するように前記冷却空気流を当該空気分配部材133に設けられた複数の開口部を介して分配及び案内してもよい。空気分配部材133は、空気速度を最大化しながら当該空気分配部材133と蓄電装置200との間の温度成層化(temperature stratification)を最小限に抑えるように構成されている。このようにして、空気分配部材133は前記冷却空気流を分配及び案内して下側ハウジング110の内部空間のうちの蓄電装置200の近傍又は蓄電装置200の箇所での温度差抑制を支援することができ、かつ、蓄電装置200の効率的で且つ対象とする温度制御を維持することができる。
例示的な一実施形態では、冷却装置131が、ドアパネル132の外側部分又は外側表面に着脱自在に連結されている。図2の例示的な実施形態では、冷却装置131が空調ユニットとして図示されている。例示的な他の実施形態では、冷却装置131が、冷却空気流を供給するファン又は任意の他の供給源であってもよい。冷却装置131は、図2に示すように、当該冷却装置131が空気入口131aを介して外気から空気流を受け入れることが可能であるように外気に曝されている。当該空気流が冷却装置131の凝縮器を通過することで副生成物として暖められた空気流を生成する可能性があり、当該暖められた空気流は開口部131bを通って再び外気に戻る可能性がある。冷却装置131は冷却空気流を、空気出口131dを介してドアパネル132における開口部(例えば、第1の開口部等)及び空気分配部材133に供給してもよい。当該冷却空気流は、下側ハウジング111内及び上側ハウジング120内に収納された電力用電子部品(例えば、蓄電装置200、電力変換アセンブリ300等)から熱エネルギを吸収できる。冷却装置131は、ドアアセンブリ130から空気帰還口131cを介して帰還空気流を受け取ってもよい。例示的な一実施形態では、上側ハウジング120および/または下側ハウジング110から空気帰還ダクト136を介して当該帰還空気流が受け入れられる。
図2を依然として参照する。ドアパネル132は、冷却装置131の空気帰還口131cに対応する開口部(例えば、図3の開口部132b等)、冷却装置131の空気出口131dに対応する開口部(例えば、図3の開口部132a等)をそれぞれ有している。例示的な一実施形態では、空気分配部材133が、ドアパネル132の内側表面に着脱自在に連結されている。空気分配部材133は、当該空気分配部材133の外周に沿って配置された少なくとも1つの締結具138(例えば、ボルト、ねじ等)によりドアパネル132に着脱自在に連結されている。空気分配部材133とドアパネル132とが、冷却装置131から冷却空気流を受け取る外囲空間(囲い)を協働で画定している。
例示的な一実施形態では、空気分配部材133が取り外されて例えば異なる全体寸法、異なる冷却特性(例えば、異なる孔径、異なる孔位置等)等の異なる特性を有する異なる空気分配部材に置き換えられてもよい。空気分配部材133がこのように着脱自在であることにより、モジュール型の蓄電システム100のカスタマイズや構成変更が可能となり得る。例えば、蓄電装置200が異なる冷却要件を有する異なる蓄電装置に置き換えられた場合には、空気分配部材133が、置換え後の蓄電装置の対象の冷却を促す異なる特性を有する異なる空気分配部材に置き換えられてもよい。同様に、前記蓄電システムから1つ以上の蓄電装置200が取り外された場合には、残りの蓄電装置200を対象とするように異なる孔数および/または異なる孔位置を有する異なる空気分配部材133が採用されてもよい。空気分配部材133がこのように着脱自在であることにより、前記蓄電システムの設計(例えば、蓄電容量等)に融通を利かせられると同時に、当該蓄電システムに収納された蓄電装置200の効率的で且つ対象とする温度制御を提供することが可能である。空気分配部材133は、現場でオペレータやサービス提供者が簡単に取り外して別のものに置き換えることが可能である。
例示的な一実施形態では、空気分配部材133が、略扁平なパネル133b、および部分的な外囲空間(囲い)(例えば、開口箱(開放箱)、凹状空間(キャビティ)等)を画定するように当該略扁平なパネル133bに対して直交に配置された少なくとも1つのサイドパネル133cを有している。空気分配部材133により画定される当該部分的な外囲空間つまり凹状空間は、冷却装置131から受け取った前記冷却空気流の、空気分配部材133によって分配される前の速度を最大化させることができる。
例示的な一実施形態では、ドアパネル132の内側表面と略扁平なパネル133bの内側表面との間の距離又は間隔が、5’’(インチ)(12.7cm)である(例えば図4等を参照)。例示的な他の実施形態では、当該距離又は間隔が、5’’(インチ)(12.7cm)〜7’’(インチ)(17.78cm)の範囲内である。有利なことに、略扁平なパネル133bとドアパネル132との間のこのような間隔は、冷却装置131から受け取った前記冷却空気流の速度を最大化し、これによって例えば蓄電装置200等の効率的な冷却を提供する。図2では略扁平なパネル133bは長方形状を有しているが、例示的な他の実施形態では当該パネル133bが例えば円形状、五角形状、八角形状等の他の形状を有していてもよい。例示的な一実施形態では、略扁平なパネル133b及びサイドパネル133cを有する空気分配部材133が、板金、アルミニウム、またはモジュール型の蓄電システム100内という特定の用途に適した任意の他の高剛性材料(例えば、ガラス繊維、複合材料、プラスチック等)からそれぞれ作製(例えば、形成、溶接等)されている。
空気分配部材133は、さらに、略扁平なパネル133bに設けられた複数の開口部133aを有している。これらの開口部133aは、略扁平なパネル133b縁部に沿って(例えば、当該略扁平なパネル133bの側縁部および/または上縁部および/または下縁部に沿って)設けられている。これらの開口部133aは、略扁平なパネル133bの中央(空気分配部材133がドアパネル132に連結されたときに冷却装置131の空気出口131dが略揃えられる箇所)から離れて略位置している。これにより、冷却装置131から受け取った前記冷却空気流を、空気分配部材133及びドアパネル132により画定される前記外囲空間又は凹状空間中に行きわたらせることができる。例示的な一実施形態では、開口部133aの形状が略円形とされるが、例示的な他の実施形態では例えば長円形状、正方形状、五角形状、八角形状等の他の形状も考えられる。例示的な一実施形態では、開口部133aのそれぞれの直径が2’’(インチ)(5.08cm)〜3’’(インチ)(7.62cm)の範囲内である。
図2に示す例示的な実施形態では、前記ドアアセンブリが、冷却装置131の空気帰還口131cに連通するように構成された空気帰還ダクト136を含む。空気帰還ダクト136は、ドアパネル132と空気分配部材133との間に形成されて冷却装置131から前記冷却空気流を受け取る前記外囲空間から、分離しているか又は隔絶されている。空気帰還ダクト136は下側ハウジング110および/または上側ハウジング120から帰還空気流を受け取り、当該帰還空気流をドアパネル132を通って冷却装置131に(例えば、冷却装置131の空気帰還部131c等に)案内してもよい。図2の例示的な実施形態では、エアフィルタ135が空気帰還ダクト136の入口に着脱自在に連結されている。エアフィルタ135は、下側ハウジング110および/または上側ハウジング120から空気帰還ダクト136に進入する帰還空気流中に存在し得る粒子類を濾過してもよい。
図2を依然として参照する。ドアアセンブリ130は、さらに、空気分配部材133のためのシュラウド134(例えば、スカート、フランジ等)を協働で画定する上部部材134a及び側部部材134bを含む。例示的な一実施形態では、シュラウド134が、空気分配部材133及びドアパネル132により画定される前記部分的な外囲空間又は凹状空間を封鎖してもよい。シュラウド134は、さらに、蓄電装置200と空気分配部材133との間のコールドアイル冷却領域を部分的に画定している。例えば、一対のドアアセンブリ130が下側ハウジング110のそれぞれの端部で互いに隣り合って回動可能に連結されているとき、一対の隣り合うドアアセンブリ130の対応するシュラウド134同士が協働で、コールドアイル冷却領域を各々の空気分配部材133と一列の蓄電装置200との間に画定している。つまり、下側ハウジング110のそれぞれの端部における各対の隣り合うドアアセンブリ130は、2つの個別のコールドアイル冷却領域を協働で画定してもよい(例えば図4等を参照)。
図2に示すように、上部部材134aは空気分配部材133の上縁に連結されており、側部部材134bは空気分配部材133の側縁に連結されている。上部部材134a及び側部部材134bは、下側ハウジング110の内部空間に向かってドアパネル132から内方に延設されている(例えば図1、図4等を参照)。上部部材134a及び側部部材134bはそれぞれ、ドアアセンブリ130が閉じた位置にあるときに少なくとも1つのラック201および/または蓄電装置200のうちの少なくとも一部と係合するか又は接続するのに十分な距離だけ、略扁平なパネル133bを越えて延びている。例示的な一実施形態では、上部部材134a及び側部部材134bが、5’’(インチ)(12.7cm)の距離だけ略扁平なパネル133bを越えて延びている。
図4に示す例示的な一実施形態において、シュラウド134は、ドアアセンブリ130が閉じた位置にあるときにラック201および/または蓄電装置200に対してシールを形成してもよい。このようにしてシュラウド134は、蓄電装置200とドアアセンブリ130との間の前記コールドアイル冷却領域の隔絶又は密閉を支援することができる。例えば、図2の例示的な実施形態では、上部部材134aが上部のシール137aを具備し、側部部材134bが側部のシール137b及び下部のシール137cを具備する。上部のシール137aと側部のシール137bと下部のシール137cとは、ドアアセンブリ130が閉じた位置にあるときに少なくとも1つのラック201および/または蓄電装置200と接続するか又は係合するように構成された縁部シールを協働で画定する。これにより、空気分配部材133で分配された冷却空気流を、シュラウド134によって前記コールドアイル冷却領域内で蓄電装置200に向かうように閉じ込めるか又は案内することができる。例示的な一実施形態では、上部のシール137aおよび/または側部のシール137bおよび/または下部のシール137cがバルブシール(bulb seal)である。例示的な他の実施形態では、上部のシール137aおよび/または側部のシール137bおよび/または下部のシール137cは、シュラウド134と前記ラックおよび/または蓄電装置200との間にシールをつくるのに適した任意の他の部材(例えば、ブラシ等)であってもよい。
図2の例示的な実施形態では、上部部材134aが複数の穴(開口)134cを有している。これらの穴134cは、冷却空気流が空気分配部材133によって蓄電装置200に分配されるときの前記コールドアイル冷却領域の空気圧逃しを提供することができる。このようにして前記穴134cは、前記コールドアイル冷却領域内の空気流および/または空気分配の向上を支援することができる。図2に示すように、これらの穴134cは上部部材134aの外周に沿って設けられている。これらの穴134cは円形状を有しているが、例示的な他の実施形態では当該穴134cが例えば長円形状、正方形状、五角形状、八角形状等の他の形状を有していてもよい。例示的な一実施形態では、前記穴134cの各直径が、前記コールドアイル冷却領域内の最適な空気流を達成するように1’’(インチ)(2.54cm)とされる。
図3に、図2のドアアセンブリ130を、ドアパネル132の構造を示すために空気分配部材133を仮想線で示す。図3に示すように、ドアパネル132は第1の開口部132a(例えば、供給用開口部、入口等)および第2の開口部132b(例えば、帰還用開口部、出口等)を有している。第1の開口部132aは、冷却装置131に連通して当該冷却装置131から空気分配部材133への矢印「A」で表す冷却空気流を供給することができる。例示的な一実施形態において、第1の開口部132aは、形状が略長方形であり、かつ、寸法が10’’(インチ)(25.4cm)×15’’(インチ)(38.1cm)である。当業者であれば理解できるように、例示的な他の実施形態では第1の開口部132aが異なる形状及び寸法を有していてもよい。第2の開口部132bは、空気帰還ダクト136が冷却装置131の前記空気帰還部に連通するのを可能にすることで、上側ハウジング120および/または下側ハウジング110の内部空間から冷却装置131に矢印「B」で表す帰還空気流を供給することができる。例示的な一実施形態では第2の開口部132bが略正方形の形状及び8’’(インチ)(20.32cm)×8’’(インチ)(20.32cm)の寸法を有するものとされるが、例示的な他の実施形態では当該第2の開口部132bが異なる形状及び寸法を有していてもよい。
図4に、例示的な一実施形態に係るモジュール型の蓄電システム100の熱モデルを示す。同図は、この実施形態に係るシステム100が、当該システム100内を循環する冷却空気流と共に当該システム100の内部空間を示すように破断側面図である。図4に示すように、ドアアセンブリ130の空気分配部材133及びシュラウド134が協働で、下側ハウジング110のそれぞれの端部において蓄電装置200に接してコールドアイル冷却領域5Aを形成している。さらに、二列の蓄電装置200/ラック201が、当該二列間における下側ハウジング110の真ん中部分付近に位置したホットアイル領域5Bを画定している。
図4に示すように、冷却装置131は、矢印「A」で表す冷却空気流をドアパネル132における開口部(例えば、図3に示す開口部132a等)を介して供給する。この空気流「A」は、各対のドアアセンブリ130のうちの空気分配部材133、ドアパネル132及びシュラウド134により形成される前記外囲空間に進入する。例示的な一実施形態では、空気分配部材133がドアパネル132から5’’(インチ)(12.7cm)〜7’’(インチ)(17.78cm)の範囲内の距離D1だけオフセットしており、これにより有利なことに、前記空気流を当該空気分配部材133によって分配及び案内される前に前記外囲空間中に行きわたらせるのを支援することができる。このような距離又は深さは、さらに、空気速度を最大化しながらコールドアイル冷却領域5A内の温度成層化を最小限に抑えるのを支援することができる。例示的な一実施形態では、空気分配部材133が、蓄電装置200の動作時(例えば、電力を供給又は吸収するとき等に)にコールドアイル冷却領域5A内の温度差(温度変化)を約3℃未満に維持し得る。そして、前記空気流が空気分配部材133のそれぞれの開口部133aを介してコールドアイル冷却領域5Aへと、対応付けられた蓄電装置200に向かって分配及び案内されることができる。この領域での前記空気流の温度T1は、15℃〜25℃の範囲内である。例示的な一実施形態では、空気分配部材133の外側表面が、5’’(インチ)(12.7cm)の距離D2だけ蓄電装置200から離れて配置されている。
分配後の前記空気流は、その後、支持ラック201内を蓄電装置200を通って通過することにより、当該蓄電装置200から熱エネルギの少なくとも一部を吸収して、これによって当該蓄電装置200を冷却することができる。例示的な一実施形態では、前記空気流が、ラック201に連結された少なくとも1つの空気循環装置203(例えば、ファン等)によってラック201内を蓄電装置200を通って循環される。そして、前記空気流は、二列の蓄電装置200及びラック201間に位置したホットアイル領域5Bに進入することができる。この領域での前記空気流の温度T2は、蓄電装置200から熱エネルギを吸収したことによってコールドアイル冷却領域5Aの温度T1よりも高い。例示的な一実施形態では、温度T2が、25℃〜35℃の範囲内であり得る。前記空気流はその後、ホットアイル5B内を略上方に、長手部材110c間の開口領域を通って電力変換アセンブリ300に向かって流れ得る。この空気流は、電力変換アセンブリ300が生成する熱エネルギを吸収するように当該電力変換アセンブリ300を通って流れて、これによって当該電力変換アセンブリ300の効率的な熱管理/冷却を提供することができる(この詳細については、後で説明する)。電力変換アセンブリ300から熱エネルギを吸収した後のこの領域での前記空気流の温度T3は、30℃〜40℃の範囲内である。その後、矢印「B」で表す帰還空気流が、エアフィルタ135に流れて、そして空気帰還ダクト136を介して冷却装置131に再循環のために流れることができる。
図7に示す例示的な一実施形態では、前記モジュール型の蓄電システムが、当該システムの各種機能(例えば、冷却装置131、蓄電装置200、空気循環装置203、温度/湿度センサ205(図4を参照)、電力変換アセンブリ300、火災抑制機器750(図6に示す)等)を制御する制御システム800を備える。図7に示すように、制御システム800は、中央演算処理装置(CPU)801、メモリ803および入出力ポート805を含む。CPU801及びメモリ803は、電力グリッド807に通信可能に接続されている。CPU801には、少なくとも1つのセンサ809〜817(例えば、温度・湿度センサ205等)が通信可能に接続されてもよい。センサ809〜817は、CPU801に温度データおよび/または湿度データを送信してもよい。当該温度データおよび/または湿度データは、下側ハウジング110内、上側ハウジング120内、支持ラック201の箇所での又は蓄電装置200内部の周辺温度/湿度を表すことができる。CPU801は、図7において冷却装置入力821〜827として概略的に示されている各冷却装置131に通信可能に接続されている。CPU801は、センサ809〜817から得られた前記温度/湿度データに応じて各ドアアセンブリ130の前記冷却装置の動作を制御することができる。
例えば、制御システム800は、動作時に下側ハウジング110内、上側ハウジング120内、支持ラック201の箇所での又は蓄電装置200内部の特定の温度を維持するように構成されてもよい。このようにしてモジュール型の蓄電システム100は、下側ハウジング110及び上側ハウジング120内に収納された各種電子部品の効率的な熱管理を提供することができ且つ冷却装置131の動作時間を最適化することができ、これによってシステム効率を最大化させることができる。センサ809〜817は、コールドアイル冷却領域5A内及びホットアイル領域5B内のそれぞれにおいて周辺空気温度を監視するように設けられてもよい(例えば、図4のセンサ205等を参照)。センサ809〜817は、さらに、蓄電装置200のセル内部に例えば蓄電装置200の動作時のセル温度を監視するように設けられてもよい。
次に、図5に、例示的な一実施形態に係る電力変換アセンブリ600を示す。電力変換アセンブリ600は、図1及び図4に示す電力変換アセンブリ300と同一のものである。電力変換アセンブリ600は、フレームアセンブリ610、および複数の電子部品を有するパネル620を含む。例示的な一実施形態では、パネル620および/またはフレームアセンブリ610に、例えば電力変換用電子部品(例えば、電力変換器等)、コントローラ(例えば、図7の制御システム800等)、バッテリ管理システム制御部、周波数応答制御部、グリッド監視/応答制御部等の様々な電子部品が連結されている(又は一体化されている)。
例示的な一実施形態では、少なくとも1つの電力変換アセンブリ600が、例えばモジュール型の蓄電システム100の上側ハウジング120内において例えば少なくとも1つの長手部材110cに着脱自在に連結されてもよい。例えば図1、図4等を参照すると、同図には一対の電力変換アセンブリ300が、上側ハウジング120内に背中合わせ配置構成で連結されてホットアイル領域5Bの略上方に配置されている。例示的な他の実施形態では、電力変換アセンブリ600が、下側ハウジング110内において蓄電装置200に隣接して連結されてもよい。なお、例示的な他の実施形態では電力変換アセンブリ600が、異なる構成を有する他の種類の筐体又はモジュール型の蓄電システム内に連結されてもよい。
例示的な一実施形態では、電力変換アセンブリ600が、制御システム(例えば、図7に示す制御システム800等)を介してモジュール型の蓄電システム100の蓄電装置200に及び少なくとも1つの冷却装置131に電気的に接続されてもよい。例示的な一実施形態では、電力変換アセンブリ600が、例えば蓄電装置200と負荷(例えば、電力グリッド807、再生可能エネルギ電源等)との間で電力を交流から直流へと及び直流から交流へと変換してもよい。また、電力変換アセンブリ600は、冷却装置131および/または蓄電装置200および/または前記モジュール型の蓄電システムの他の装置/システム(例えば、図6に示す火災抑制システム750等)の電子制御を提供するように前記制御システム800(例えば、組込みコントローラ等)を含むものとされてもよい。
図5に示すように、フレームアセンブリ610は、一対の細長部材612に連結されているか又は固定的に取り付けられている一対の端部部材611を含み、これによって略扁平なフレーム部位を画定している。端部部材611と細長部材612とは、長方形状の外側フレームを画定するように配置されていて且つ当該外側フレーム上にパネル620を受け止めるように構成されている。フレームアセンブリ610は、さらに、前記外側フレームに連結されて且つ端部部材611に対して直角に向けられた2つ以上の基部部材613を含む。基部部材613は、端部部材611と共に「L」字を形成するように当該端部部材611から遠ざかる略外方に延設されている。少なくとも1つのガセット材(ブラケット材)614が、フレームアセンブリ610の構造的な支持を提供するように端部部材611と基部部材613との間にそれぞれ連結されている。基部部材613間には第3の細長部材612が、それぞれの基部部材の遠位端部で連結されている。一対の管状部材615が、2つの基部部材613間において連結されている。一対の管状部材615が、基部部材613と当該一対の管状部材615との間に開口領域をそれぞれ画定するように互いに側方に離間している。基部部材613と管状部材615と第3の細長部材612とが、フレームアセンブリ610の基部を協働で画定している。例示的な一実施形態では、電力変換アセンブリ600が、例えば下側ハウジング110の少なくとも1つの長手部材110cに、基部部材613および/または管状部材615を介して(例えば、ボルト、ねじなどの締結具を用いる等して)着脱自在に連結され得る。
例示的な一実施形態では、各管状部材615が、電力変換アセンブリ600を移送/搬送するのにフォークリフトのフォークを受け入れるように寸法決め及び形成されている。これにより、電力変換アセンブリ600は、別の場所に容易に移送又は搬送されることが可能である。例示的な各種実施形態では、フレームアセンブリ610を構成する各部材が、鋼、アルミニウムまたは例えばモジュール型の蓄電システム100内の各種電子部品を支持するのに適した任意の他の高剛性部材もしくは複数種の高剛性部材の組合せからなる、正方形状又は円形状の管体(tubing)であってもよい。例示的な一実施形態では、フレームアセンブリ610を構成する各種部材が、溶接、リベットなどによって互いに固定的に連結されている。例示的な他の実施形態では、これら各種部材が、取外し可能な例えばボルト、ねじ等の締結具を用いて互いに着脱自在に連結されている。
図5を依然として参照する。パネル620がフレームアセンブリ610に、2つの端部部材611及び一対の細長部材612により形成される前記略扁平なフレーム部位上で着脱自在に連結されている。例示的な一実施形態では、パネル620が、例えばモジュール型の蓄電システム100内において冷却空気流を受けるように外気に略曝された電子部品を有している。前記アセンブリ600が例えば上側ハウジング120内に連結されると、パネル620は略直立方向に向く。有利なことに、この向きは、パネル620(および/またはフレームアセンブリ610)に連結されているか又は一体化されている電子部品の冷却を促す。というのも、冷却空気流がフレームアセンブリ610の各種開口を介して(例えば、基部部材613と管状部材615との間および/またはガセット材614と基部部材613との間に形成された開口空間等を介して)上方に、それらの部品を対流によって冷却するように通過することができるからである。
冷却空気流は例えば、(電力変換アセンブリ600と同一のものであり且つ本願の開示内容をとおして相互に置き換え可能に使用される)電力変換アセンブリ300を備えるモジュール型の蓄電システム100が示されている図4を参照すると、蓄電装置200から熱エネルギを吸収してからホットアイル領域5Bに進入することができる。この空気流がホットアイル領域5B内を上方に、例えば電力変換アセンブリ600に向かって進むことができる。例示的な一実施形態では、この空気流が、各電力変換アセンブリの基部部材613及び管状部材615により画定される開口空間を上方に通過することができる。空気流は同様に、フレームアセンブリ610における他の開口領域(例えば、ガセット材614と基部部材613との間等)をパネル620に向かって通過することができる。このようにして冷却空気流が、パネル620および/またはフレームアセンブリ610に連結されているか又は一体化されている電子部品を通って当該電子部品が生成する熱エネルギを吸収するように流れることができる。例示的な一実施形態において、ホットアイル5Bから受け取る前記空気流は、電力変換アセンブリ600の各種電子部品から熱エネルギを十分に吸収できる温度であり、これによって当該電力変換アセンブリ600の効率的な冷却および熱管理を提供する。
次に図6を参照する。同図には、例示的な一実施形態に係る、火災抑制システム750を備えるモジュール型の蓄電システム700が示されている。火災抑制システム750は、モジュール型の蓄電システム700の制御システム(例えば、図7に示す制御システム800等)に電気的に接続されている(例えば、火災抑制システム入力819等を参照)。火災抑制システム750は、人間の介入なしでモジュール型の蓄電システム700内の火災を自動的に制御又は鎮静することができる。例えば、例示的な一実施形態に係る前記モジュール型の蓄電システムは、当該システム700の下側ハウジング710内に且つ/或いはコールドアイル冷却領域5A及びホットアイル領域5B内に収納されている(例えば図4等を参照)例えば蓄電装置200等に動作可能に接続された、少なくとも1つの温度監視装置(例えば、センサ等)を備えている。当該温度監視装置は、蓄電装置200の動作温度を表すデータを供給するように前記制御システム(例えば、制御システム800等)に電気的に接続されてもよい。前記制御システムは、そのような温度データが蓄電装置200の過熱状態(例えば、火災等)を示す閾値を上回った場合に火災抑制システム750に制御信号を供給するように構成されてもよい。火災抑制システム750は前記制御信号を受け取ると、火災または蓄電装置200の過熱状態に関係する他の事象を解消/制御するように前記制御システムによって作動されてもよい。例示的な各種実施形態では、火災抑制システム750が、散水システム、ガス式火災抑制システムまたは凝縮エアロゾル式火災抑制システムであってもよい。
本明細書で説明する例示的な各種実施形態では、CPU801が、汎用プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、少なくとも1つのフィールドプログラマブルゲートアレイ(FGPA)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、処理部品の集まり、または他の適切な電子処理部品として実現されてもよい。メモリ803は、データ、および/または、本明細書で説明する各種処理を促進するコンピュータコードを記憶する少なくとも1つの装置(例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクストレージ等)である。メモリ803は、非過渡的な揮発性メモリもしくは不揮発性メモリであっても、又は非過渡的な揮発性メモリもしくは不揮発性メモリを含んでもよい。メモリ803は、データベースコンポーネント、オブジェクトコードコンポーネント、スクリプトコンポーネント、または本明細書で説明する各種活動及び情報構造をサポートするための任意の他の種類の情報構造を有してもよい。メモリ803は、中央演算処理装置801に通信可能に接続されてもよく、本明細書で説明する処理を実行するために当該中央演算処理装置801にコンピュータコードまたは命令を供給してもよい。
本明細書で使用される「おおよそ」、「約」、「略」などの用語は、本願の開示内容の主題に関係する当業者にとって一般的で受け入れられている使い方に即した広義の意味を有するように意図されている。なお、本願の開示内容を参酌した当業者であれば、記載されたり請求されたりしている特定の構成を説明するにあたってそれらの用語が用いられることにより当該構成の範囲は、明記された数値範囲に必ずしも限定されないということを理解するであろう。つまり、それらの用語は、記載されたり請求されたりしている主題の些細な又は取るに足らない変更や変形も、添付の特許請求の範囲に記載されている本発明の範囲に含まれることを表していると解釈されるべきである。
なお、本明細書で各種実施形態について言及するうえで使用される「例示的」という用語はそのような実施形態が、想定可能な実施形態についての考えられ得る例および/または代表例および/または例示であること(そして、そのような用語は、このような実施形態が絶対的に特別な例や最良の例であると示唆するものではないこと)を表すように意図されている。
本明細書で使用される「連結」、「接続」などの用語は、2つの部材が互いに直接的に又は間接的に繋がっていることを意味している。このような繋がりは、固定(例えば、恒久的なもの等)であっても可動(例えば、取外し可能、解除可能等)であってもよい。このような繋がりは、それら2つの部材が又はそれら2つの部材と任意の追加の介在部材とが単一物として互いに一体的に形成されていることで、あるいは、それら2つの部材が又はそれら2つの部材と任意の追加の介在部材とが互いに取り付けられていることで実現されてもよい。
構成/構成要素の位置についての本明細書での記載(例えば、「上」、「下」、「上方」、「下方」等)は単に、図中の各種構成/構成要素の向きを説明するために使用されている。なお、各種構成/構成要素の向きは例示的な他の実施形態では異なるものとされてもよく、このような変形例も本願の開示内容に含まれるものとして意図されている。
強調すべきは、例示的な各種実施形態として図示されている構造及び配置構成が例示に過ぎないことである。本願の開示内容では幾つかの実施形態しか詳細に説明していないが、本願の開示内容を参酌した当業者であれば、本明細書で説明する主題の新規的な教示や利点を大幅に逸脱することなく、数多くの変更(例えば、各種構成/構成要素の大きさ、寸法、構造、形状及び比率、パラメータの数値、取付配置構成、使用材料、色、向き等)が可能であることを容易に理解できるであろう。例えば、一体的に形成されていると図示された構成/構成要素が複数の部分又は構成要素によって構築されてもよく、構成/構成要素の位置が入れ替え又は変更されてもよく、個々の構成要素又は位置の性質又は数が変化又は変更されてもよい。代替的な実施形態では、任意の処理又は方法工程の順番又は順序が変更又は並べ替えされてもよい。例示的な各種実施形態の設計、動作条件及び配置構成においてその他の置換、変更、変化及び省略がさらに、本願の範囲を逸脱しない範疇で行われてもよい。