JP6453781B2 - ヒトpi3kca(pik3ca)遺伝子変異検出のための方法及び組成物 - Google Patents

ヒトpi3kca(pik3ca)遺伝子変異検出のための方法及び組成物 Download PDF

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Description

本発明は、癌治療のための癌診断及びコンパニオン診断薬に関する。特に、本発明は、癌の診断、予後、並びに治療の効果的な予測に有用な変異の検出のための方法及び組成物に関する。
フォスファチジルイノシトール 3−キナーゼ(PI3Ks)は、細胞増殖を制御するシグナル経路、生存、接着及び運動性を調整する細胞内脂質キナーゼである(Vivanco and Sawyers,(2002) The phosphatidylinositol 3−Kinase AKT pathway in human cancer, Nature Rev. Cancer 2:489)。PI3KCA(PIK3CA)はPI3K遺伝子ファミリーのメンバーであり、キナーゼ p110αの触媒サブユニットをコードしている。この遺伝子は、調べられた全てのPI3K遺伝子の中で、腫瘍に関連している固有の遺伝子であり、PI3KCA遺伝子だけが、複数の癌において変異を有することが認められた。ある研究では、PI3KC遺伝子の体細胞突然変異が、32%の結腸癌、27%のグリオブラストーマ、25%の胃癌、8%の乳癌、そして4%の肺癌で見出された(Samuels et al.(2004) High frequency of mutations in the PI3KCA gene in human cancers, Science 304:554)。後の研究で、子宮癌(24%)、卵巣癌(10%)、そして子宮頸癌(10%)における突然変異も報告されている(Brana and Sui,(2012) Clinical development of phosphatidylinositol 3−kinase inhibitors for cancer treatment, BMC Medicine 2012, 10:161)。
PI3Kは、Aktタンパク質の特異的な活性化によって、細胞内Akt/mTOR経路に働きかける。遺伝学的アプローチにより、変異型PI3KCAによるこの経路の恒常的活性化が、EGFR標的療法に対して耐性化することに貢献していることが明らかにされた(Berns et al. (2007) A functional genetic approach identifies the PI3K pathway as a major determinant of trastuzumab resistance in breast cancer, Cancer Cell 12:395)。時を同じくして、無変化(非変異型)のPI3KCAの活性が、特異的な阻害剤によって抑制され、これにより、経路上で調整不全となっている上流因子(例えば、EGFR)の影響を乗り越えることが証明され、近年、PI3KCA(p110α)それ自体を標的とする治療薬が開発されている(Weickhardtら(2010)が総説を開示している。 Strategies for Overcoming Inherent and Acquired Resistance to EGFR Inhibitors by Targeting Downstream Effectors in the RAS/PI3K Pathway, Current Cancer Drug Targets, 10:824; and Brana and Sui, (2012) Clinical development of phosphatidylinositol 3−kinase inhibitors for cancer treatment, BMC Medicine 2012, 10:161)。
まとめると、これらの研究は、標的の癌の治療を探している患者に、個別化医療を届けるために、PI3KCA遺伝子における体細胞突然変異を検出する方法及びツールの必要性を証明している。
これまでのところ、PI3KCAにおける30の体細胞突然変異が同定されている(米国特許番号8,026,053)。突然変異の大部分は、エクソン9及びエクソン20に密集している。しかしながら、臨床的に有意な突然変異の多くは、エクソン1、4及び7において報告されている。診断検査は、できるだけこれらの突然変異の多くを標的とすべきである。さらに、検査の結果は患者の癌治療の方針を決定するので、正確な識別(高い特異性)が必要とされている。
本発明は、ヒトPIK3CA遺伝子における変異H1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kのそれぞれを検出するためのオリゴヌクレオチドを含むものであって、配列番号:2,18、39、61、84、100、127、148、170、185、197、208及び219の1つと少なくとも90%同一、かつ、該配列の3’末端ヌクレオチドを有する。
他の実施態様において、本発明は、ヒトPIK3CA遺伝子中の1又は2以上の変異H1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kの存在についてサンプルをアッセイする方法であって、配列番号:2、18、39、61、84、100、127、148、170、185、197、208、219からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一性を共有し、かつ、該オリゴヌクレオチドと同一の3−末端ヌクレオチドを有するそれぞれの変異に対する1つの対立遺伝子特異的ヌクレオチド オリゴヌクレオチドと、該サンプルとを接触することを含む。本実施形態の変形において、オリゴヌクレオチドは、配列番号:8、21、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228からなる群から選択される。
さらに他の実施形態において、本発明は、PIK3CA遺伝子中の1又は2以上の変異H1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kを検出するオリゴヌクレオチドのセットであって、配列番号:2、18、39、61、84、100、127、148、170、185、197、208及び219と少なくとも90%同一性を共有し、かつ、同一の3−末端ヌクレオチドを有する2又は3以上のオリゴヌクレオチドの組み合わせを含む。本実施形態の変形において、ヌクレオチドは、配列番号:8、21、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228から選択される。
さらに他の実施形態において、本発明は、PIK3CA遺伝子中の1又は2以上の変異H1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kを検出するための反応混合物であって、配列番号:2、18、39、61、84、100、127、148、170、185、197、208、219からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一性を共有し、かつ、同一の3−末端ヌクレオチドを有する、それぞれの突然変異に対する1つの対立遺伝子特異的ヌクレオチドを含む。本実施形態の変形において、反応混合物は、配列番号:8、21、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228を含む。
さらに他の実施形態において、本発明は、患者サンプルにおけるPIK3CA遺伝子中の1又は2以上の変異H1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kを検出することによって、患者の癌を評価するための方法であって、配列番号:2、18、39、61、84、100、127、148、170、185、197、208、219からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一性を共有する、及び同一の3−末端ヌクレオチドを有するそれぞれの突然変異に対する1つの対立遺伝子特異的ヌクレオチドを使用する。
発明の詳細な説明
定義
本開示するところの理解を促進するために、以下、ここで使用される用語の定義を提供する。
用語「X[n]Y」とは、アミノ酸配列中の位置[n]において、アミノ酸Xがアミノ酸Yへ置換したミスセンス変異を意味している。例えば、用語「H1047R」とは、位置1047のヒスチジンがアルギニンへ置換された変異を意味している。
用語「対立遺伝子特異的プライマー」又は「ASプライマー」とは、標的配列の1又は2以上の変異体にハイブリダイズするプライマーを意味するが、標的配列の多数の変異体から変異体の1つを区別することが可能であり、該プライマーは、最適な条件下で核酸ポリメラーゼによって効率的に伸長する。標的配列の他の変異体を用いた場合、伸長効果が低いか、又は非効率となる。
用語「共通プライマー」とは、対立遺伝子特異的プライマーを含むプライマーのペアにおける第二プライマーを意味する。共通プライマーは、対立遺伝子特異的ではなく、つまり、対立遺伝子特異的プライマーが区別する標的配列の変異体を区別しない。
癌に関連した用語「評価」とは、癌の状態や条件を推測することを意味するだけでなく、診断手順又は治療の必要性を決定すること、治療の潜在的な効果を評価すること、被験者の癌を観察すること、又は、癌の治療若しくは診断に関連した他の工程若しくは手順をも意味する。
用語「相補的」又は「相補性」とは、ワトソン−クリック塩基ペア法則に関連したポリヌクレオチドの逆並行鎖に関して使用される。用語「完全相補的」又は「100%相補的」とは、逆並行鎖間の全ての塩基が、ワトソン−クリックペアの相補配列であることを意味しており、つまり、ポリヌクレオチド二本鎖の二つの塩基間でミスマッチが無いことを意味している。しかしながら、完全相補性でなくても、二本鎖は逆並行鎖間で形成される。用語「部分的相補性」又は「不完全相補性」とは、100%完全に満たない逆並行ポリヌクレオチド鎖間の塩基のアライメントを意味する(例えば、ポリヌクレオチド二本鎖において少なくとも1つのミスマッチ又はマッチしない塩基が存在すること)。完全相補鎖の二本鎖よりも、部分的相補鎖の二重鎖は一般的に安定性が低い。
用語「サンプル」とは、核酸を含む、又は、含むと推定された組成物を意味する。これは、組織のサンプル、又は個人から単離された液体を含み、例えば、皮膚、血漿、血清、髄液、リンパ液、滑液、尿、涙液、血液細胞、臓器及び腫瘍であり、個人から採取した細胞で樹立したin vitro培養のサンプルも含み、ホルマリン固定パラフィン包埋組織(FFPET)及びそれから単離した核酸を含む。体細胞突然変異を検出するために、サンプルは、一般的に、固形癌(初期又は転移性)の断片、又は、体内、例えば、循環している血液等の別の場所で見出された腫瘍由来細胞を含む。
用語「ポリヌクレオチド」及び「オリゴヌクレオチド」とは、互換的に使用される。「オリゴヌクレオチド」は、時折、より短いポリヌクレオチドを記述するために使用される用語である。オリゴヌクレオチドは、所望のヌクレオチド配列の領域に一致する少なくとも6ヌクレオチド、例えば、少なくとも約10−12ヌクレオチド、又は少なくとも約15−30ヌクレオチドで構成されてもよい。
用語「主要配列(primary sequence)」とは、ポリヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドにおけるヌクレオチドの配列を意味する。窒素性塩基修飾、糖修飾、又は他の骨格修飾のようなヌクレオチド修飾は主要配列の一部ではない。オリゴヌクレオチドに結合させる発色団のような標識もまた、主要配列の一部ではない。このように、2つのオリゴヌクレオチドは同じ主要配列を共有することができるが、修飾や標識に関しては異なる。
用語「プライマー」とは、標的核酸における配列とハイブリダイズするオリゴヌクレオチドを意味し、合成に最適な条件下で核酸の相補鎖に沿った合成の開始部位として働くことが出来る。本明細書で使用される用語「プローブ」とは、標的配列とハイブリダイズし、一般には検出可能な標識がなされたオリゴヌクレオチドを意味する。プローブは、核酸ポリメラーゼで伸長できなくするような3’末端の修飾や、1又は2以上の発色団のような、修飾を有することが可能である。同一配列のオリゴヌクレオチドは、あるアッセイではプライマーとして働いてもよく、他のアッセイではプローブとして働いてもよい。
用語「修飾ヌクレオチド」とは、修飾された塩基、糖、リン酸基を含む核酸ポリマーの単位を意味し、又は、その構造では非天然成分を取り込んだ核酸ポリマーの単位を意味する。非天然核酸の例としては、修飾された窒素性塩基、例えば、アルキル化、又はワトソン−クリックペアリングに関与する従来の窒素性塩基には存在しない他の置換基、を含む。説明される又は説明されていない方法によって、修飾ヌクレオチドは、メチル基、エチル基、ベンジル基、又はブチル−ベンジル基と置換した塩基を含んでいる。
本明細書で使用される、用語「標的配列」、「標的核酸」又は「標的」とは、増幅される、検出される、又はその両方の核酸配列の部分を意味する。
用語「ハイブリダイズされた」及び「ハイブリダイゼーション」とは、2つの核酸間で塩基ペア相互作用がおこり、その結果、二本鎖を形成することを意味する。ハイブリダイゼーションするために、全長にわたって2つの核酸が100%相補性を有することは必要としない。
本発明は、患者のサンプル中のPI3KCA遺伝子中の1又は2以上の変異の存在を、迅速及び正確に決定するための方法及び組成物を含む。本発明は、H1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kから選択される変異の検出を可能とするだけでなく、上で挙げた変異の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13の同時クエリも可能とする。
多重化に対して感受性があり、受け入れられる1つの技術としては、米国特許番号6,627,402に記載された対立遺伝子特異的PCR(AS−PCR)が挙げられる。当該技術は、配列の野生型変異体を有する核酸配列中の変異又は遺伝子多型を検出する。成功した対立遺伝子特異的PCRでは、標的核酸の所望の変異体が増幅され、一方で他の変異体は増幅されず、少なくとも検出レベルに達しない。
対立遺伝子特異的PCRの識別の1つの方法は、2つの対立遺伝子を含む増幅反応中のCt値(ΔCt)の違いである。核酸増幅アッセイの文脈において、「成長曲線」又は「増幅曲線」によって特徴づけられるそれぞれの増幅反応は関数グラフであり、そこで、独立変数は増幅サイクルの数であり、従属変数は、発光体によって発光する蛍光のような、それぞれの増幅サイクルで測定される増幅依存的測定可能パラメータである。一般的に、増幅依存的測定可能パラメータとは、ハイブリダイゼーションした時、又は核酸ポリメラーゼのヌクレアーゼ化活性によるプローブの加水分解時のプローブによって発光する蛍光量であって、以下を参照する。Holland et al., (1991) Proc. Natl. Acad. Sci. 88:7276−7280及び米国特許番号5,210,015。成長曲線は「閾値」(又はCt値)によって特徴づけられるものであって、それは、測定可能パラメータの予め決定されたマグニチュードが得られたサイクル数である。低いCt値は、より迅速な増幅を意味し、一方で高いCt値は遅い増幅を意味する。対立遺伝子特異的反応の文脈において、2つのテンプレートのCt値の違いは、反応における対立遺伝子識別を表している。
対立遺伝子特異的PCRにおいて、配列の特異的変異体が存在するときはプライマー伸長のみが(又は優先的に)起こり、そして他の変異体が存在するときはプライマー伸長が起こらない(又は、起こる効率が低い、つまり、実質的ΔCtである)ように、少なくとも1つのプライマーは対立遺伝子特異的である。成功する対立遺伝子特異的プライマーのデザインは、予測できない技術である。既知の配列に対するプライマーをデザインすることは定型である一方、非常に類似した配列を識別できるプライマーをデザインする慣習的な方法は存在しない。同一反応混合物中に1又は2以上の多型部位を標的とする1又は2以上の対立遺伝子特異的プライマーが存在するとき、識別は特にチャレンジングである。
一般的に、プライマー中のおける識別するヌクレオチド、つまり、標的配列のたった1つの変異体と一致するヌクレオチドは、3’末端のヌクレオチドである。しかしながら、プライマーの3’末端は、特異性の決定因子の多くの1つにすぎない。例えば、追加的なミスマッチもまた識別に影響を与えうる(米国特許出願公開番号US20100099110参照)。他のアプローチは、プライマーと標的配列の間の塩基ペアリングを変える非天然型又は修飾ヌクレオチドを含むことである(米国特許番号6,001,611)。プライマーの減少した伸長反応速度やこのようなプライマーの特異性は、ミスマッチの全長配列コンテクストを含む多くの因子や、反応中に存在する他の核酸によって影響される。それぞれの追加的なミスマッチのみならず、それぞれの追加的な非天然型ヌクレオチド単独、またはその組み合わせにおけるこれらの外部因子の効果は予測不可能である。出願人らは、プライマーの様々な変異体を試験し、驚くべきことに、近縁の標的配列間において、ある変異体は、識別する能力に関して劇的に異なることを見出した。
プライマーの伸長の成功のためには、プライマーの3’末端における相補性が、プライマーの5’末における相補性よりも、より重要である(Innis et al. Eds. PCR Protocols, (1990) Academic Press, Chapter 1, pp. 9−11)。それゆえ、本発明は、表1〜13に開示されたプライマーだけでなく、5’末変異体を有するその同等物も包含するものである。
一実施形態において、本発明は、H1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kから選択されるPI3KCA変異の検出、並びに、上述の変異の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13の同時クエリのためのオリゴヌクレオチドを含む。一実施形態において、本発明は、ヒトPI3KCA遺伝子における変異を特異的に検出するために、配列番号:2、18、39、61、84、100、127、148、170、185、197、208及び219(表1〜13)から選択されるオリゴヌクレオチド、並びに、該オリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一かつ、該ヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドを有する変異体、を含む。表1〜13で記載されるように、与えられたヌクレオチドと90%同一性を共有するオリゴヌクレオチドは、該ヌクレオチドと1、2又は3つのミスマッチを有することを含む。表1〜13でさらに記載されるように、与えられたオリゴヌクレオチドと90%同一性を共有するオリゴヌクレオチドもまた、1又は2以上の非天然型ヌクレオチドを有することを含む。表1〜13でさらに記載されるように、ミスマッチ及び非天然型ヌクレオチドは、一般的にはオリゴヌクレオチドの3’末端部分、特に最後から2番目の5ヌクレオチド内で生じる。しかしながら、与えられたヌクレオチドと90%同一性を共有するオリゴヌクレオチドの中には、オリゴヌクレオチドの他の部位、例えばオリゴヌクレオチドの5’部位、の1、2又は3つのミスマッチを有するものも含んでいる。以下の実施例で証明するように、本発明のオリゴヌクレオチドは、公式 ΔCt=Ct(野生型)−Ct(変異体)を用いることで決定された実質的にポジティブΔCtによって特徴づけられ、それは、野生型の鋳型の増幅は、変異体の鋳型の増幅よりもより遅く検出可能であることを示唆している。
表の説明
下線を引いたヌクレオチドは野生型及び変異型の配列の両方とミスマッチである。以下の略語は、修飾塩基ヌクレオチドとして使用された:A*及びC*は、それぞれN6−tert−ブチル−ベンジル−デオキシアデニン、N4−tert−ブチル−ベンジル−デオキシシトシンである。C^は、N4−エチル−デオキシシトシン、C#はN4−メチル−デオキシシトシンである。
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本発明の一実施形態は、PIK3CA遺伝子のコドン1042と1050の間の1又は2以上のヌクレオチド位置における変異を検出するためのオリゴヌクレオチドであって、該オリゴヌクレオチドは配列番号:2、18、39、208、219からなる群から選択される配列の1又は2以上と少なくとも90%同一であり、かつ、該配列の3’末端ヌクレオチドを有する。該オリゴヌクレオチドは、3’末端のヌクレオチド及び/又は3’末端の最後から2番目の5ヌクレオチドにおいて少なくとも1つのミスマッチを有することを除いて、該1つの配列と3又はそれ以下のミスマッチを含んでもよい。オリゴヌクレオチドは、3’末端の最後の5ヌクレオチドにおいて少なくとも1つの修飾ヌクレオチドをさらに含んでもよい。オリゴヌクレオチドは、M1043I、H1047L、H1047R、H1047Y及び/又はH1049Rの1又は2以上の変異を検出するために、とりわけ最適である。
本発明の他の実施形態は、PIK3CA遺伝子のN345K変異を検出するためのオリゴヌクレオチドであって、配列番号:61と少なくとも90%同一であり、かつ、配列番号:61の3’末端ヌクレオチドを有する。オリゴヌクレオチドは、3’末端ヌクレオチド及び/又は3’末端の最後から2番目の5ヌクレオチドにおいて少なくとも1つのミスマッチを有することを除いて、配列番号:61と3又はそれ以下のミスマッチを含んでもよい。オリゴヌクレオチドは、3’末端の最後の5ヌクレオチドにおいて少なくとも1つ修飾されたヌクレオチドをさらに含んでもよい。
本発明の別の実施形態は、PIK3CA遺伝子のコドン541及び547の間の1又は2以上のヌクレオチド位置における変異を検出するためのオリゴヌクレオチドであって、配列番号:84、99、126、148、168及び197からなる群から選択される1又は2以上の配列と少なくとも90%同一であり、かつ、該配列の3’末端ヌクレオチドを有する。オリゴヌクレオチドは、3’末端ヌクレオチド及び/又は3’末端の最後から2番目の5ヌクレオチドにおいて、少なくとも1つのミスマッチを除き、該配列の1つと3又はそれ以下のミスマッチを含んでもよい。オリゴヌクレオチドは3’末端の最後の4ヌクレオチドにおいて、少なくとも1つの修飾されたヌクレオチドをさらに含んでもよい。オリゴヌクレオチドは、E542K、E545A、E545G、E545K、Q546K、Q546L及び/又はQ546Eの1又は2以上の変異を検出するために、とりわけ最適である。
他の実施形態において、本発明は、ヒトPI3KCA(PIK3CA)遺伝子におけるH1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kから選択される変異を検出する診断、並びに、上述の変異の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13の同時クエリの方法であって、配列番号:2、18、39、61、84,99、126、148、168、185、197、208、219又は該オリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一かつ該ヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドを有する変異体から選択されるオリゴヌクレオチドを利用する方法である。本発明の変形において、方法は、配列番号:8、21、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228から選択される1又は2以上のオリゴヌクレオチドを使用することを含む。方法は、対応する下流プライマー及び検出プローブの存在下、核酸を含むテストサンプルと、1又は2以上のオリゴヌクレオチドを接触させることを含む。有利には、近接した位置の変異の検出は、単一反応で実施することができる。いくつかの実施形態においては、単一反応は、2又は3以上の対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド、例えば、配列番号:8、21及び46等を含み、単一下流プライマー及び検出プローブと共に1つの反応混合物で併用できる。同様に、単一反応は、単一下流プライマー及び単一検出プローブと共に1つの反応混合物中で併用可能である配列番号:93、113、141、166、170及び199の2又は3以上を含んでいてもよい。方法は、PI3KCA変異がサンプル中に存在するときにだけ、1又は2以上の対立遺伝子特異的プライマーが効率的に伸長されるように、対応する下流プライマー(つまり、指数関数的に増幅するように標的核酸の反対鎖にハイブリダイズすることができるプライマー)の存在下、1又は2以上のオリゴヌクレオチド、ヌクレオシド三リン酸及び核酸ポリメラーゼと、核酸を含むテストサンプルとを接触させ、そして、プライマー伸長の有無を検出して直接的、又は間接的にPI3KCA変異の有無を検出することを含む。
特別の実施形態において、プライマー伸長の存在はプローブによって検出される。プローブは、放射性、又は発色団(蛍光体)標識、例えば、FAM,JA270、CY5ファミリー色素、又はHEX色素を含む標識でラベルされてもよい。蛍光体標識プローブを利用する検出の1つの例としては、変異はリアルタイムポリメラーゼチェーン反応(rt−PCR)によって検出されてもよく、プローブがハイブリダイゼーションした結果、プローブの酵素消化がおこり、その結果として蛍光を検出する(TaqManTM プローブ法、Holland et al. (1991) P.N.A.S. USA 88:7276−7280)等である。あるいは、伸長産物及び増幅産物の存在を、例えば、Sambrook, J. and Russell, D.W. (2001) Molecular Cloning, 3rd ed. CSHL Press, Chapters 5 and 9に記載されているように、電気泳動した後に染色、又は、ブロッティングしてハイブリダイゼーションすることによって検出してもよい。
他の実施形態において、本発明は、変異PI3KCA遺伝子を備える可能性のある腫瘍細胞を有する患者を治療する方法である。方法は、患者由来のサンプルと、配列番号:2、18、39、61、84、100(99)、127(126)、148、170(168)、185、197、208、219又は該オリゴヌクレオチドの少なくとも90%同一かつ該ヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドを有する変異体から選択される、1又は2以上のオリゴヌクレオチドとを、対応する二次プライマー、又は複数のプライマーの存在の下で接触させて、対立遺伝子特異的増幅を誘導し、プライマー伸長の有無を検出することでPI3KCA変異の有無を検出すること、並びに、少なくとも1つの変異が見つけられた場合、又は見つけられなかった場合、該患者に適切な治療投薬計画を受けさせること、を含んでいる。いくつかの実施形態において、治療は、PI3KCA遺伝子がコードするタンパク質(p110−アルファタンパク質)の阻害剤を投与することを含む。他の実施形態において、治療は、PI3KCA変異が検出されなかった場合は、経路の上流タンパク質、例えば、EGFR等の阻害剤を投与することを含み、変異が検出された場合は代わりとなる治療を実施することを含んでいる。本実施形態の変形において、方法は、患者由来のサンプルと、配列番号:8、21、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228から選択される1又は2以上のオリゴヌクレオチドとを接触することを含む。
さらに別の実施形態において、本発明は、PI3KCA遺伝子の変異、特に、H1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kから選択される変異の検出、並びに、上述の変異の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13の同時クエリのための試薬を含むキットである。試薬は、配列番号:2、18、39、61、84、100(99)、127(126)、148、170(168)、185、197、208、219、又は該オリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一、かつ、該オリゴヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドを有する変異体から選択される1又は2以上のオリゴヌクレオチド、1又は2以上の対応する二次プライマー、及び付加的な1又は2以上のプローブとを含む。本実施形態の変形において、試薬は、配列番号:11、32、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228から選択される1又は2以上のオリゴヌクレオチドを含む。キットは、ヌクレオシド三リン酸、核酸ポリメラーゼ、及びポリメラーゼの作用に必要な緩衝液等、増幅の遂行や検出アッセイに必要な試薬をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態において、プローブは検出可能であるように標識される。このような実施形態において、キットは、標識するための、及び、標識を検出するための試薬を含んでもよい。
さらに他の実施形態において、本発明は、PI3KC遺伝子の変異、特にH1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kから選択される変異の検出、並びに、上述の変異の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13の同時クエリのための反応混合物である。混合物は、配列番号:2、18、39、61、84、100、127、148、170、185、197、208、219、又は該オリゴヌクレオチドの少なくとも90%同一かつ該ヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドを有する変異体から選択される、1又は2以上のオリゴヌクレオチド、1又は2以上の対応する二次プライマー、及び追加的に1又は2以上のプローブを含む。本実施形態の変形において、反応混合物は、配列番号:8、21、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228から選択される1又は2以上のオリゴヌクレオチドを含む。反応混合物は、ヌクレオシド三リン酸、核酸ポリメラーゼ、及びポリメラーゼの作用に必要な緩衝液等の試薬をさらに含んでもよい。
さらに別の実施形態において、本発明は、患者サンプルにおいて、PI3KCA遺伝子の変異、特に、H1047L、H1047R、H1047Y、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kから選択される変異の検出、並びに、上述の変異の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、又は13の同時クエリによって、患者の癌を評価する方法であって、それぞれの変異に対し、配列番号:2、18、39、61、84,99、126、148、168、185、197、208、219、又は該オリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一かつ該ヌクレオチドの3’末端ヌクレオチドを有する変異体、から選択されるオリゴヌクレオチドを使用する方法である。本実施形態の変形において、オリゴヌクレオチドは、配列番号:8、21、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228から選択される。
代表的な反応条件
以下の実施例全てにおいて、以下の反応条件を使用した。それぞれの反応では、104コピーの変異体鋳型又は野生型DNA鋳型、0.1μMの選択プライマー及び共通プライマー、検出プローブ、ウラシル−N−グリコシラーゼ、DNAポリメラーゼ及び最適なDNAポリメラーゼ緩衝液を含む。LIGHTCYCLER(登録商標)480機器(ロッシュ モレキュラー ダイアグノスティクス、インディアナポリス、Ind.)におけるサーマルサイクリングプロファイルに従って、反応を実施した。:50℃にて5分の反応後、95℃(10秒)→62℃(30秒)を2サイクル、93℃(10秒)→62℃(30秒)を65サイクル。蛍光データは、62℃のそれぞれの工程の初めに収集した。それぞれの反応のCt値はΔCt値を計算するために使用した。平均Ct及び標準偏差はそれぞれの例で示している。
実施例1
ヒトPI3KCA遺伝子におけるH1047L変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例2
ヒトPI3KCA遺伝子におけるH1047R変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例3
ヒトPI3KCA遺伝子におけるH1047Y変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例1
ヒトPI3KCA遺伝子におけるN345K変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例5
ヒトPI3KCA遺伝子におけるE542K変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例6
ヒトPI3KCA遺伝子におけるE545A変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例7
ヒトPI3KCA遺伝子におけるE545G変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例8
ヒトPI3KCA遺伝子におけるE545K変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例9
ヒトPI3KCA遺伝子におけるQ546K変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例10
ヒトPI3KCA遺伝子におけるQ546E変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例11
ヒトPI3KCA遺伝子におけるQ546L変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例12
ヒトPI3KCA遺伝子におけるG1049R変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
実施例13
ヒトPI3KCA遺伝子におけるM1043I変異検出のためのプライマーの性能
Figure 0006453781
本発明は、特定の実施例に関して詳細に記述されているが、当業者にとって、本発明の範囲内で様々な改変ができることは明らかである。このように、本発明の範囲は、本明細書に記載される例によって限定されず、しかし、以下で挙げられたクレームによって限定される。

Claims (13)

  1. 配列番号:39の配列と少なくとも90%同一、かつ、前記配列の3’末端ヌクレオチドを有する、PIK3CA遺伝子におけるH1047Y変異を検出するためのオリゴヌクレオチドであって、前記オリゴヌクレオチドが3’末端ヌクレオチドを除いて3個以下のミスマッチを含み、ここで、少なくとも1つのミスマッチ、3’末端の最後から2番目の5ヌクレオチド内に含まれる、又は少なくとも1つの修飾ヌクレオチドが、3’末端の最後の5ヌクレオチド内に含まれる、オリゴヌクレオチド。
  2. ヒトPIK3CA遺伝子のH1047Y変異の存在についてサンプルをアッセイする方法であって、配列番号:39を含むオリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一性を共有し、かつ、前記ヌクレオチドと同一の3’末端ヌクレオチドを有する1つの対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドと、前記サンプルとを接触させることを含む方法であって、
    ここで、前記オリゴヌクレオチドが、3’末端ヌクレオチドを除いて3個以下のミスマッチを含み、少なくとも1つのミスマッチ、3’末端の最後から2番目の5ヌクレオチド内に含まれる、又は少なくとも1つの修飾ヌクレオチドが、3’末端の最後の5ヌクレオチド内に含まれる、方法。
  3. オリゴヌクレオチドが、配列番号:46である、請求項2に記載の方法。
  4. 配列番号:2、18、61、84、100、127、148、170、185、197、208及び219からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一性を共有し、かつ、前記オリゴヌクレオチドと同一の3’末端ヌクレオチドを有し、H1047Y以外の各変異に対する、少なくとも1つの対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドをさらに含む、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号:8、21、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 又は3以上のオリゴヌクレオチドの組み合わせを含む、PIK3CA遺伝子のH1047Y変異と、H1047L、H1047R、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kの1又は2以上の変異とを検出するためのオリゴヌクレオチドのセットであって、
    ここで、1つのオリゴヌクレオチドが、請求項1に記載のオリゴヌクレオチドと同一であり、H1047Y以外の各変異に対する少なくとも1つの対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドが、配列番号:2、18、61、84、100、127、148、170、185、197、208及び219からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一性を共有し、かつ、前記配列と同一の3’末端ヌクレオチドを有する、オリゴヌクレオチドのセット。
  7. 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号:46であり、及び/又は、前記対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドが、配列番号:8、21、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228からなる群から選択される、請求項6に記載のセット。
  8. 配列番号:8、21、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228を含む、請求項6に記載のセット。
  9. PIK3CA遺伝子のH1047Y変異と、H1047L、H1047R、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kの1又は2以上の変異とを検出するための反応混合物であって、請求項1に記載のオリゴヌクレオチドと同一の1つのオリゴヌクレオチドと、配列番号:2、18、61、84、100、127、148、170、185、197、208及び219からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一性を共有し、かつ、前記配列と同一の3’末端ヌクレオチドを有する、H1047Y以外の各変異に対する少なくとも1つの対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドとを含む、反応混合物。
  10. 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号:46であり、及び/又は、前記対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドが、配列番号:8、21、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228からなる群から選択される、請求項9に記載の反応混合物。
  11. 配列番号:8、21、46、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228を含む、請求項9に記載の反応混合物。
  12. 患者のサンプルにおいて、PIK3CA遺伝子のH1047Y変異と、H1047L、H1047R、N345K、E542K、E545A、E545G、E545K、G1049R、M1043I、Q546E、Q546L及びQ546Kの1又は2以上の変異とを検出することによって前記患者の癌を評価する方法であって、請求項1に記載のオリゴヌクレオチドと同一の1つのオリゴヌクレオチドと、配列番号:2、18、61、84、100、127、148、170、185、197、208及び219からなる群から選択されるオリゴヌクレオチドと少なくとも90%同一性を共有し、かつ、前記配列と同一の3’末端ヌクレオチドを有する、H1047Y以外の各変異に対する1つの対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドとを、前記サンプルに接触させることを含む、方法。
  13. 前記オリゴヌクレオチドが、配列番号:46であり、及び/又は、前記対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチドが、配列番号:8、21、78、93、113、141、166、170、194、199、217及び228からなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
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