JP6453083B2 - 靴のアッパー - Google Patents
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Description
前記アッパーの後足部の外側面には、少なくとも1つの低剛性部が設けられ、
前記低剛性部の上下方向の領域は、外踝または前記外踝よりも下方の前記アッパーの部位の一部または全部を含み、
前記低剛性部の前後方向の領域は、距骨の前端から後端までのアッパーの部位の一部または全部を含む。
なお、前記外皮の外面に部分的に付着(縫着および/または接着)される帯状ないしテープ状の補強材は前記外皮の概念から除外される。また、部分的に設けられた、樹脂の非発泡体からなるカウンターのような補強材も前記外皮の概念から除外される。
前記アッパーの後足部の上縁は前記外踝の下端よりも上方に配置され前記外踝の少なくとも一部を覆っており、
前記アッパーの後足部の外側面には、前記アッパーを形成する内皮および外皮のうち少なくとも外皮を貫く貫通部が設けられ、
前記貫通部は周囲がアッパーの外皮に完全に囲まれた少なくとも1つの貫通孔または切り込みからなり、
前記貫通部の上下方向の領域は、前記外踝の上端から距骨下関節の最下端または外踝の最下端までのアッパーの部位の一部または全部を含み、
前記貫通部の前後方向の領域は、距骨と踵骨との間の前記距骨下関節の前端から後端までのアッパーの部位の一部または全部を含み、
前記貫通部は前後方向に1cm〜8cmの長さを有している。
また、前後方向にある程度以上の長さを有する貫通部は外側のアッパーの上下の変形の連続性を遮断ないし弱め、貫通部よりも下のアッパーに拘束されることなく、足の自由な動作が許容される。
以下の説明では、右足用の靴が例示される。
図1に示す靴は、たとえばランニング用の靴で、ソール3にアッパー1が固定されている。前記アッパー1は内皮12、外皮13、補強部材14およびシューレース(締付部材)15を備えている。
なお、上部17および下部16の外皮13が互いに同じ素材で構成されていてもよい。
なお、「貫通孔」とは面積を持つ孔を意味し、「切り込み」とは面積を実質的に有していない割れ目を含み、両者は履き口7に連なる切り欠きを含まないことを意味する。
ここで、外踝Uの上下方向Yの中心UCとは、外踝Uの最下端UEから上端までを上下方向Yに2等分する点を意味する。また、外踝Uの上端とは、便宜上、外踝Uにおける距骨Tの上端TEの位置を意味すると解さなければならない。外踝Uの上下方向Yの領域は定義し難く、そのため、このように定義した。
したがって、外踝Uの上半分とは点UCよりも上方で点TEまでの部位をいい、外踝Uの下半分とは点UCから点UEまでの部位であると解される。
なお、図3の内側面11は図示しない内踝を含む足の内側を覆い、前記貫通部Hは設けられていない。
タイプ2の靴は貫通孔Hが図4の距骨下関節Jの最下端JEよりも下方に設けられている。
タイプ3の靴は図1―図6に示した靴である。
タイプ4は図7に示した靴である。
タイプ5の靴の貫通孔Hはアッパー1の外側ではなく、内側に設けられている。
タイプ6の靴は貫通部Hを有していない。
なお、図10および図8において、貫通部Hが切り込みである場合に、貫通部Hの存在を分かり易くするために、貫通部Hを太い実線で示している。
図10のタイプA,Bのように、貫通部Hは前記実施例よりも前後方向Xの長さが短くても、あるいは、長くてもよい。
図11に示すように、踵骨がアッパーの外側面に荷重を与えるフェーズをイメージし、各タイプ(モデル)に対し同じ荷重を負荷し、モデル上に発生した外側への最大変位量Δを算出した。
図12のタイプ1−4および6は、それぞれ、図8のタイプ1−4および6をモデル化したものである。図12の最大変位量Δによる評価が図8の実施された角Δβの値による評価と相関関係があることから、本シミュレーションの妥当性を知ることができるだろう。すなわち、前記最大変位量Δが大きいということは、角Δβが小さいことと等価であると言えるだろう。
たとえば、アッパーの後足部の上部および下部の外皮がメッシュ材で形成されていてもよく、あるいは、前記上部および下部が人工皮革や天然皮革で形成されていてもよい。
また、外側の貫通部に加え、内側に貫通部を設けてもよい。
また、補強部材として非発泡の樹脂からなるカウンターが設けられてもよい。
シューレースに代え、あるいは、シューレースに加えて、締付部材としてベルトが採用されてもよい。更に、締付部材は設けられていなくてもよい。
したがって、そのような変更および修正は請求の範囲から定まる本発明の範囲内のものと解釈される。
10:外側面 11:内側面 12:内皮 13:外皮 14:補強部材 15:シューレース
16:下部 17:上部 18:発泡体
3:ソール
7:履き口
B:腓骨
H:貫通部
J:距骨下関節 JB:後端 JE:最下端 JF:前端 JU:上端
C:踵骨 T:距骨 TE:上端
U:外踝 UB:後端 UC:中心 UE:最下端
X1,X2,Y1,Y2,Y3:部位
X:前後方向 Y:上下方向
Claims (12)
- 靴のアッパーであって、
前記アッパーの後足部の外側面には、少なくとも1つの低剛性部が設けられ、
前記低剛性部の上下方向の領域は、外踝または前記外踝よりも下方の前記アッパーの部位の一部または全部を含み、
前記低剛性部の前後方向の領域は、距骨の前端から後端までのアッパーの部位の一部または全部を含み、
前記低剛性部は、前記アッパーを形成する内皮および外皮の双方を貫く貫通部で定義される。 - 靴のアッパーであって、
前記アッパーの後足部の外側面には、少なくとも1つの低剛性部が設けられ、
前記低剛性部の上下方向の領域は、外踝または前記外踝よりも下方の前記アッパーの部位の一部または全部を含み、
前記低剛性部の前後方向の領域は、距骨の前端から後端までのアッパーの部位の一部または全部を含み、
前記低剛性部は前記アッパーを形成する内皮、外皮および内皮と外皮との間のクッション材を貫通している。 - 請求項1もしくは2のアッパーにおいて、
前記低剛性部の前後方向の領域は、前記外踝の前端から後端までのアッパーの部位の一部または全部を含む。 - 請求項1〜3のいずれか1項のアッパーにおいて、
前記低剛性部の上下方向の領域は、前記外踝の上下方向の中心から距骨下関節の最下端または外踝の最下端までのアッパーの部位の一部または全部を含む。 - 請求項1〜4のいずれか1項のアッパーにおいて、
前記低剛性部の上下方向の領域は、前記外踝の上端から距骨下関節の最下端までのアッパーの部位の一部または全部を含む。 - 請求項1〜4のいずれか1項のアッパーにおいて、
前記低剛性部の上下方向の領域は、前記外踝の上端から外踝の下端までのアッパーの部位の一部または全部を含む。 - 請求項1〜6のいずれか1項のアッパーにおいて、
前記アッパーの後足部の上縁は前記外踝の下端よりも上方に配置され前記外踝の少なくとも一部を覆っている。 - 請求項1〜7のいずれか1項のアッパーにおいて、
前記低剛性部は前記前後方向に1cm〜8cmの長さを有している。 - 靴のアッパーであって、
前記アッパーの後足部の上縁は前記外踝の下端よりも上方に配置され前記外踝の少なくとも一部を覆っており、
前記アッパーの後足部の外側面には、前記アッパーを形成する内皮および外皮のうち少なくとも外皮を貫く貫通部が設けられ、
前記貫通部は周囲がアッパーの外皮に完全に囲まれた少なくとも1つの貫通孔または切り込みからなり、
前記貫通部の上下方向の領域は、前記外踝の上端から距骨下関節の最下端または外踝の最下端までのアッパーの部位の一部または全部を含み、
前記貫通部の前後方向の領域は、距骨と踵骨との間の前記距骨下関節の前端から後端までのアッパーの部位の一部または全部を含み、
前記貫通部は前後方向に1cm〜8cmの長さを有している。 - 請求項9のアッパーにおいて、
前記貫通部の上下方向の領域は、前記外踝の上下方向の中心から距骨下関節の最下端または外踝の最下端までのアッパーの部位の一部または全部を含む。 - 請求項10のアッパーにおいて、
前記貫通部は前記内皮および外皮の双方を貫通している。 - 請求項1〜11のいずれか1項のアッパーにおいて、
前記低剛性部または貫通部は、前記上下方向に比べ前記前後方向に長い。
Priority Applications (1)
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JP2015009274A JP6453083B2 (ja) | 2015-01-21 | 2015-01-21 | 靴のアッパー |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015009274A JP6453083B2 (ja) | 2015-01-21 | 2015-01-21 | 靴のアッパー |
Publications (2)
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JP6453083B2 true JP6453083B2 (ja) | 2019-01-16 |
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Family Applications (1)
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JP2015009274A Active JP6453083B2 (ja) | 2015-01-21 | 2015-01-21 | 靴のアッパー |
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2015
- 2015-01-21 JP JP2015009274A patent/JP6453083B2/ja active Active
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