JP6452975B2 - ステアリングメンバー装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車の操舵制御を司るステアリング機構を支承するステアリングメンバー装置に関する。
例えば図8に示すように、従来の自動車のステアリングメンバー装置におけるステアリングメンバー本体aは、車幅方向両外側端部に取付けられたサイドブラケットb、bを介して不図示の車体に車幅方向に延在するように配設されており、両サイドブラケットb、bを挟む中間部に、ステアリングコラムブラケットc、ポストブラケットd、不図示のインストルメントパネルを取付けるためのインストステイブラケットe、或いは不図示のエアバッグ装置を取付けるためのエアバッグ装置取付け用ブラケットf等のブラケット類を装着しており、ステアリングコラムブラケットcには不図示のステアリング機構を支持するステアリングコラムシャフトが装着されて構成するようになっている。
このように構成された従来のステアリングメンバー本体aは、長尺であるが故に通常、太管で構成されるドライバー側パイプa−1と細管で構成されるアシスト側パイプa−2を両中間端部同士を互いに溶接などにより連結することにより構成している。
このように太管構成のドライバー側パイプa−1と細管構成のアシスト側パイプa−2とを互いに連結することによりステアリングメンバー本体aを構成することは、車体に対してステアリング機構を支えるドライバー側パイプa−1を高い剛性および強度を付与すべく太管構成になしたものであり、これに対して、それほど高い剛性および強度を求められないアシスト側パイプa−2を細管構成とすることにより、車体の軽量化を図ると共に車体におけるアシスト側パイプa−2周辺に取回すケーブル類等の設置スペースを確保すべく意図したものである(特許文献1を参照)。
そして、ドライバー側パイプa−1とアシスト側パイプa−2との連結構造は、互いに外形寸法が異なる同士を連結することから、図9に明確に示すように、アシスト側パイプa−2の中間側端部a−2aを拡管加工することにより、その外径をドライバー側パイプa−1の内径に相当するように拡管しておき、拡管された中間側端部a−2aをドライバー側パイプa−1の中間側端部a−1aに嵌合重合した上で溶接等を施すことにより連結して構成している。
このようにドライバー側パイプa−1とアシスト側パイプa−2とを溶接などにより連結するに際して、ドライバー側パイプa−1及びアシスト側パイプa−2は、それぞれ穿設された位置決め孔a−1b、a−2bを位置決め治具に設けた一対の位置決めピン(不図示)にそれぞれ嵌合することにより、位置決め状態にして溶接などの連結作業を行うようにしている。
特開2005−112078号公報 実開昭63−25214号公報
ところで、ステアリングメンバー本体aには、位置決め孔a−1b、a−2bの他に、各種取付け部品を装着するために複数の取付け孔が穿設されているが、これら取付け孔は通常ボルトなどが装着されることから閉塞されている。これに対して、位置決め孔a−1b、a−2bは、ドライバー側パイプa−1とアシスト側パイプa−2とを連結する際の位置決めにのみ使用されるもので、ステアリングメンバー装置が製品として完成後においては不要となり、開口したままなってしまう。
このように位置決め孔a−1b、a−2bは、いずれも製品完成後も開口したままとなっており、しかも、図8に示すように、溶接作業性がよい位置に開口している。
かかることから、自動車が前面衝突事故、特にオフセット前面衝突に遭遇したような場合には、ステアリングメンバー本体aは、車体の左右方向に延在配置されていることから、車体前方から後方に向かった衝撃荷重がかかることになり、開口したままの位置決め孔a−1b、a−2bが存する故に、図10に示すように荷重Fの大きさによっては、位置決め孔a−1b、a−2bを起点として、座屈変形してしまうおそれがある。
かかる座屈変形は、図11に示すように、位置決め孔a−1b、a−2bにおける上下方向から圧縮荷重がかかると共に左右方向へ引張荷重がかかることによって、位置決め孔a−1b、a−2bが横長の楕円形状になることから、生起するものである。
このようなステアリングメンバー本体の座屈変形に対して、米国道路安全保険協会(IIHS)などは、実車評価している。
かかる座屈変形の防止対策として、従来技術においては、図12に示すように、ステアリングメンバー本体aにおける位置決め孔a−1b、a−2bの周辺部には、金属製剛体からなる覆い片fがステアリングメンバー本体aに溶接されることにより、位置決め孔a−1b、a−2bを閉塞するように構成している。
覆い片fは、その周辺部が数か所においてステアリングメンバー本体aに溶接されていることから、自動車の前面衝突事故による衝撃荷重によって、位置決め孔a−1b、a−2bが横長の楕円形状に変形しようとした際に、当該衝撃荷重を吸収して、ステアリングメンバー本体aの座屈変形を抑止することができる。
しかしながら、従来技術におけるステアリングメンバー本体aの座屈変形を抑制するために設ける覆い片fは、ステアリングメンバー本体aにおける位置決め孔a−1b、a−2bの周辺部の荷重低下を抑制すべく設置されるものである。
反面、このようにステアリングメンバー本体aの荷重低下を抑制するための覆い片fは、ステアリングメンバー本体aのコスト並びに重量アップをもたらすと共に、近代の車体の軽量化要請にも悖ることになる。
そこで、この発明は、かかる従来の技術的課題に鑑み、開口放置されている位置決め孔に対してステアリングメンバー本体の座屈変形の起点とならないような対策を施したとしても、低コストでしかも車体の軽量化要請を達成することができるステアリングメンバー装置を提供することを目的としている。
この発明に係るステアリングメンバーは、第一に、太管で構成されたドライバー側パイプの中間側端部に細管で構成されたアシスト側パイプの中間側端部を嵌合連結することによって重合部を形成した状態でステアリングメンバー本体を構成するステアリングメンバー装置において、前記ドライバー側パイプと前記アシスト側パイプとを嵌合連結する際に、当該両パイプ同士を位置決めする位置決め治具の位置決めピンを嵌合する位置決め孔を、前記ドライバー側パイプと前記アシスト側パイプにそれぞれ穿設し、且つ、該両位置決め孔のうち前記ドライバー側パイプに穿設した位置決め孔を前記重合部上に配置することにより構成すると共に、前記アシスト側パイプに穿設した開口状態のままの前記位置決め孔に、前記ステアリングメンバー本体に沿って添設されるハーネス束を束ねる合成樹脂成形品のクリップ体における金属製の口金片が囲繞嵌合された係止脚片部を嵌入埋設することにより、前記アシスト側パイプの前記位置決め孔を前記係止脚片部により閉塞るように構成しており、第2に、太管で構成されたドライバー側パイプの中間側端部に細管で構成されたアシスト側パイプの中間側端部を嵌合連結することによって重合部を形成した状態でステアリングメンバー本体を構成するステアリングメンバー装置において、前記ドライバー側パイプと前記アシスト側パイプとを嵌合連結する際に、当該両パイプ同士を位置決めする位置決め治具の位置決めピンを嵌合する位置決め孔を、前記ドライバー側パイプと前記アシスト側パイプとにそれぞれ穿設し、且つ、該両位置決め孔のうち前記ドライバー側パイプに穿設した位置決め孔を前記重合部上に配置することにより構成すると共に、前記アシスト側パイプに穿設した開口状態のままの前記位置決め孔に、前記ステアリングメンバー本体に沿って添設されるハーネス束を束ねる全体が金属材料で構成されたクリップ体における係止脚片部を嵌入埋設することにより、前記アシスト側パイプの前記位置決め孔を前記係止脚片部により閉塞するように構成したことを特徴とする
かかる構成により、この発明は、ステアリングメンバー本体におけるアシスト側パイプに設けた開口状態の位置決め孔ハーネス束を束ねる合成樹脂成形品のクリップ体における金属製の口金片が囲繞嵌合された係止脚片部を嵌入埋設することにより閉塞するか、或いは、全体を金属材料で構成したクリップ体における係止脚片部を嵌入埋設することによって、アシスト側パイプの位置決め孔を係止脚片部により閉塞するように構成したことから、自動車が前面衝突事故に遭遇して、ステアリングメンバー本体における位置決め孔周辺部に座屈変形荷重が及ぼされた場合に、かかる座屈変形荷重をクリップ体の係止脚片部の剛性により受け止めることができ、位置決め孔を起点としたステアリングメンバー本体の座屈変形を抑制することができる。
また、かかる構成により、この発明は、アシスト側パイプに設けた位置決め孔をハーネス束を束ねるクリップ体を利用して閉塞したことから、製品コストの低減に寄与すると共に、車体重量の軽減化をも達成することができる。
また、この発明は、リップ体を合成樹脂成形品にて構成する場合、止脚片部の外周に属製材料よりなる口金片を囲繞嵌合して、金片と共に止脚片部を嵌入埋設するか、或いは、クリップ体全体を金属材料で構成してクリップ体における係止脚片部を嵌入埋設することによって、アシスト側パイプの位置決め孔を係止脚片部により閉塞するように構成したことにより当該位置決め孔閉塞るように構成している。
かかる構成により、動車が前面衝突に遭遇して、ステアリングメンバー全体における位置決め孔周辺に座屈変形荷重が及ぼされた場合に、当該座屈変形荷重を金属製の口金片或いは全体を金属製材料で構成するクリップ体における係止脚片部に座屈変形荷重が及ぼされた場合に、かかる座屈変形荷重を口金片或いは金属製の係止脚片部の剛性により受け止めることができ、位置決め孔を起点としたステアリングメンバー本体の座屈変形を抑制することができる。

この発明は、ステアリングメンバー本体におけるアシスト側パイプに設けた開口状態の位置決め孔ハーネス束を束ねる合成樹脂成形品のクリップ体における金属製の口金片が囲繞嵌合された係止脚片部を嵌入埋設することにより閉塞するか、或いは、全体を金属材料で構成したクリップ体における係止脚片部を嵌入埋設することによって、アシスト側パイプの位置決め孔を係止脚片部により閉塞するように構成したことから、自動車が前面衝突事故に遭遇して、ステアリングメンバー本体における位置決め孔周辺部に座屈変形荷重が及ぼされた場合に、かかる座屈変形荷重をクリップ体の係止脚片部の剛性により受け止めることができ、位置決め孔を起点としたステアリングメンバー本体の座屈変形を抑制することができる。
また、この発明は、位置決め孔をハーネス束を束ねるクリップ体を利用して閉塞したことから、製品コストの低減に寄与すると共に、車体の軽量化をも達成することができる。
この発明の実施例に係る右ハンドル型の自動車のステアリングメンバー装置を車体後方側から概略的に描画した斜視図である。 図1における一点鎖線示の囲い部A内を拡大して描画した斜視図である。 この発明の実施例1におけるハーネス束を取外した状態を描画した図2におけるB−B断面図である。 この発明の実施例2におけるハーネス束を取外した状態を描画した図2におけるB−B断面図である。 ステアリングメンバー本体の曲げ変形の実験例を示す説明図である。 図5における実験例において使用するステアリング本体の実験片の斜視図で、(a)は位置決め孔が開口したままの状態した場合、(b)は位置決め孔を設けない場合、(c)は開口する位置決め孔を閉塞した場合をそれぞれ示している。 図5による実験例により解析した結果の荷重−ストローク線図である。 従来技術に係る右ハンドル型の自動車のステアリングメンバー装置を車体後方側から概略的に描画した斜視図である。 図8の一点鎖線示円内を拡大して描画した正面図である 図8に示す従来技術におけるステアリングメンバー本体の座屈変形の状態を描画した説明図である。 図9で示すステアリングメンバー本体が座屈変形を起こす原理の説明図である。 従来技術における開口したままの位置決め孔に対して対策を施したステアリングメンバー本体を描画した部分的斜視図である。
この発明の実施例に係るステアリングメンバーは、開口放置されている位置決め孔に対してステアリングメンバー本体の座屈変形の起点とならないような対策を施したとしても、低コストでしかも車体重量の軽減化を達成できるように構成している。
次に、図1及び図2を用いて、この発明の実施例に係る自動車のステアリングメンバー装置について説明する。
先ず図1は、右ハンドル車用のステアリングメンバー装置を描画したもので、かかるステアリングメンバー装置を構成するステアリングメンバー本体1は、不図示の車体の車幅方向に長手に形成されたパイプ状を呈して構成しており、ステアリングメンバー本体1における車幅方向両外側端にそれぞれ取付けられた一対のサイドブラケット2、2を介しては車幅方向に延在するように車体に配設されている。
かかるステアリングメンバー本体1における両サイドブラケット2、2を挟む中間部には、ステアリングコラムブラケット3、不図示のインストルメントパネルを取付けるためのインストステイブラケット5、或いは不図示のエアバッグ装置を取付けるためのエアバッグ装置取付け用ブラケット6等のブラケット類を装着している。
ステアリングコラムブラケット3には、不図示のステアリング機構を支持するステアリングコラムシャフトが装着されている。
このように構成されたステアリングメンバー本体1は、長尺であるが故に、太管で構成されるドライバー側パイプ11と細管で構成されるアシスト側パイプ12を、その両中間端部同士を互いに嵌合することによって重合部13を形成した状態で互いに溶接より連結することにより構成している。
このようにステアリングメンバー本体1は、太管構成のドライバー側パイプ11と細管構成のアシスト側パイプ12とを互いに連結することにより構成されていることから、車体に対してステアリング機構を支えるドライバー側パイプ11を高い剛性および強度を付与すべく太管構成になしたものであり、これに対してそれほど高い剛性や強度が求められないアシスト側パイプを細管構成にすることにより、車体の軽量化を図ると共に車体におけるアシスト側パイプ12周辺に取り回すケーブルなどの設置スペースを確保すべく意図している。
そして、ドライバー側パイプ11とアシスト側パイプ12との連結構造は、互いに外径寸法が異なる同士を連結することから、図2に明確に示すように、アシスト側パイプ12の中間側端部12aを拡管加工することにより、その外径をドライバー側パイプ11の内径に相当するように拡管しておき、拡管された中間側端部12aをドライバー側パイプ11の中間側端部11aに嵌合することにより重合部13を形成した状態で、溶接して連結することにより連結部14を構成している。
このようにドライバー側パイプ11とアシスト側パイプ12とを溶接より連結するに際して、ドライバー側パイプ11及びアシスト側パイプ12には、それぞれ位置決め孔11b、12bが穿設されており、かかる位置決め孔11b、12bに不図示の位置決め治具における一対の位置決めピンをそれぞれ嵌合することにより、位置決め状態にして溶接による連結作業を行うようにしている。
ドライバー側パイプ11の位置決め孔11bは、この実施例においては、重合部13上に配置されていることから、アシスト側パイプ12によって閉塞状態に構成されている。これに対して、アシスト側パイプ12の位置決め孔12bは、アシスト側パイプ12における重合部13から離れた位置に配置されていることから、開口状態のまま存することになる。
そこで、この発明に係る実施例においては、アシスト側パイプ12に穿設された位置決め孔12bには、図3及び図4に示すように、ハーネス束を束ねてステアリングメンバー本体1上に添設配置するクリップ体8が設けられている。
クリップ体8は、図3に示す実施例1においては、合成樹脂からなる成形品で構成されており、ハーネス束7を束ねるべくリング状に形成されたハーネス把持部8aと位置決め孔12bに嵌入してクリップ体8をステアリングメンバー本体1に装着すべく例えば円柱状の係止脚片部8bを一体成形することにより構成している。
さらに、クリップ体8の係止脚片部8bの外周には、鉄などの金属材料からなる口金片8cが囲繞嵌合されている。
したがって、クリップ体8は、係止脚片部8bが口金片8cを介在させた状態で、位置決め孔12bに嵌入埋設されることにより、位置決め孔12bを係止脚片部8bにより閉塞することになる。
このように構成するこの発明に係る実施例1においては、ステアリングメンバー本体1における開口したままの位置決め孔12bをハーネス束7を束ねるクリップ体8の係止脚片部8bを嵌入埋設したことにより閉塞して構成していることから、自動車が前面衝突事故に遭遇して、ステアリングメンバー本体における位置決め孔12bの周辺部に座屈変形荷重が及ぼされた場合に、かかる座屈変形荷重をクリップ体8の係止脚片部8bの剛性により受けることができ、位置決め孔12bを起点としてステアリングメンバー本体1の座屈変形を抑制することができる。
特に、クリップ体8が合成樹脂製であったとしても、係止脚片部8bには、金属製の口金片8cが囲繞嵌合されていることから、自動車が前面衝突事故に遭遇して、ステアリングメンバー本体1における位置決め孔12bの周辺部に座屈変形荷重が及ぼされた場合に、かかる座屈変形荷重を口金片8cの大きな剛性により受け止めることになって、位置決め孔12bを起点としたステアリングメンバー本体1の座屈変形を確実に抑制することができることになる。
併せて、実施例1においては、位置決め孔12bをハーネス束7を束ねるクリップ体8を利用して閉塞構成していることから、ステアリングメンバー装置としての製品コストの低減に寄与すると共に、車体の軽量化をも達成することができることになる。
また、この発明に係る実施例2においては、図4に示すように、クリップ体8は、ハーネス束7を束ねるべくリング状の形成されたハーネス把持部8aと位置決め孔12bに嵌入してクリップ体8をステアリングメンバー本体1に装着すべく例えば円柱状の係止脚片部8bを一体成形することにより構成している点、図3に示す実施例1と同じである。
ただし、実施例2におけるクリップ体8は、鉄などの金属からなる成形品で構成されており、それ自体所定の剛性を有していることから、係止脚片部8bには口金片8cを囲繞嵌合せずに構成している点、実施例1の構成とは相違している。
このように構成するこの発明に係る実施例2においても、上記実施例1と同様に、ステアリングメンバー本体1における開口したままの位置決め孔12bをハーネス束7を束ねるクリップ体8の係止脚片部8bを嵌入埋設したことにより閉塞して構成していることから、自動車が前面衝突事故に遭遇して、ステアリングメンバー本体における位置決め孔12bの周辺部に座屈変形荷重が及ぼされた場合に、かかる座屈変形荷重をクリップ体8の係止脚片部8bの剛性により受けることができ、位置決め孔12bを起点としたステアリングメンバー本体1の座屈変形を抑制することができる。
併せて、実施例2においても、位置決め孔12bをハーネス束7を束ねるクリップ体8を利用して閉塞構成していることから、ステアリングメンバー装置としての製品コストの低減に寄与すると共に、車体の軽量化をも達成することができることになる。
かる実施例2においては、クリップ体8全体金属からなる成形品で構成されていることから、クリップ体8を構成する係止脚片部8bがそれ自体で高剛性を発揮して、ステアリングメンバー本体1の座屈変形を抑制することができることになって、実施例1で使用した口金片8cを必要とせずに構成できることになる。
なお、上記実施例1及び2においては、ドライバー側パイプ11の位置決め孔11bは、アシスト側パイプ12との重合部13において設けられていることから、クリップ体8による嵌入埋設せずに構成しているが、もし、重合部13において設けられていない場合には、位置決め孔12bと同様に、クリップ体8の係止脚片部8bを嵌入埋設して構成することになる。
上記実施例1及び実施例2において発揮する効果を確認すべく、本発明者は、図5に示すような実験を行っている。
かかる実験は、ステアリングメンバー本体1を、その両端部を支持台9a、9b上にセットして、位置決め孔12bが存する部位において負荷子10により、荷重Fをかけて、座屈変形度合いを解析している。なお、支持台9a、9bの先端は、半円形R1にそれぞれ形成されていると共に、負荷子10の先端も、半円形R2に形成されている。
当該実験に使用したステアリングメンバー本体1の試験片1A,1Bは、共に、実際にステアリングメンバー本体の材料として使用されている材質をSTKM11Aとし、外径φを50.8mm、板厚を1.8mm、位置決め孔の孔径φを5mmにそれぞれ設定しており、図に示すように、(a)で示す位置決め孔12bを開口したままの状態の試験片1A、(b)で示す位置決め孔12bなしの試験片1B及び(C)で示す位置決め孔12bをクリップ体8の係止脚片部8bに相当する詰め物を嵌入埋設した試験片1Cを対比すべく実験を行った。なお、(a)及び(c)で示す試験片1A、1Cにおいては、位置決め孔12bは、その孔中心線Sが車体の上下方向垂直線Vに対して角度θ分車体前方側に位置するように設定されている。
当該実験は、ステアリングメンバー本体1に対する負荷子10のストローク距離(単位:mm)を変えながら、荷重F(単位:kN)を有限要素法を用いて計測することにより行っている。
この結果、図7に示す荷重−ストローク線図に示すように、ストローク距離が10mm以下の短い初期段階においては、開口したまま存する位置決め孔12b有りの試験片1Aにおける実線Xと位置決め孔12b無しの試験片1Bにおける実線Zとを比較すると、ストローク10mm以下の初期段階における荷重−ストローク線はほとんど変化していないことを示しているが、ストローク距離が10mmを超える中期以降においては、位置決め孔12b無しの試験片1Bの場合の実線Zに対して、位置決め孔12b有りの試験片1Aの場合の実線Xは下がる傾向を示しており、ステアリングメンバー本体1の荷重Fが低下することを示している。
これに対して、位置決め孔12bを詰め物を使用して嵌入埋設した試験片(c)の場合の実線(Y)においては、位置決め孔12b無しの試験片1Bにおける実線Zとほぼ同等の推移の荷重Fを示していることがわかる。
かかることから、試験片(c)と同様な構成を有する上記実施例1及び実施例2におけるこの発明に係るステアリングメンバー本体1は、位置決め孔12bをクリップ体8の係止脚片部8bによって嵌入埋設することによって、位置決め孔12bが設けられていない場合のステアリングメンバー本体とほぼ同程度の座屈変形荷重を受け止めることができることを実証している。
以上説明したこの発明は、開口放置されている位置決め孔に対してステアリングメンバー本体の座屈変形の起点とならないような対策を施したとしても、低コストでしかも車体重量の軽減化を達成できるように構成していることから、自動車の操舵制御を司るべく構成したステアリング機構を支承するステアリングメンバー装置等に好適であるといえる。
1 ステアリングメンバー本体
11 ドライバー側パイプ
11b 位置決め孔
12 アシスト側パイプ
12b 位置決め孔
13 重合部
14 連結部
7 ハーネス束
8 クリップ体
8a ハーネス把持部
8b 係止脚片部
8c 口金片

Claims (2)

  1. 太管で構成されたドライバー側パイプの中間側端部に細管で構成されたアシスト側パイプの中間側端部を嵌合連結することによって重合部を形成した状態でステアリングメンバー本体を構成するステアリングメンバー装置において、前記ドライバー側パイプと前記アシスト側パイプとを嵌合連結する際に、当該両パイプ同士を位置決めする位置決め治具の位置決めピンを嵌合する位置決め孔を、前記ドライバー側パイプと前記アシスト側パイプにそれぞれ穿設し、且つ、該両位置決め孔のうち前記ドライバー側パイプに穿設した位置決め孔を前記重合部上に配置することにより構成すると共に、前記アシスト側パイプに穿設した開口状態のままの前記位置決め孔に、前記ステアリングメンバー本体に沿って添設されるハーネス束を束ねる合成樹脂成形品のクリップ体における金属製の口金片が囲繞嵌合された係止脚片部を嵌入埋設することにより、前記アシスト側パイプの前記位置決め孔を前記係止脚片部により閉塞るように構成したことを特徴とするステアリングメンバー装置。
  2. 太管で構成されたドライバー側パイプの中間側端部に細管で構成されたアシスト側パイプの中間側端部を嵌合連結することによって重合部を形成した状態でステアリングメンバー本体を構成するステアリングメンバー装置において、前記ドライバー側パイプと前記アシスト側パイプとを嵌合連結する際に、当該両パイプ同士を位置決めする位置決め治具の位置決めピンを嵌合する位置決め孔を、前記ドライバー側パイプと前記アシスト側パイプとにそれぞれ穿設し、且つ、該両位置決め孔のうち前記ドライバー側パイプに穿設した位置決め孔を前記重合部上に配置することにより構成すると共に、前記アシスト側パイプに穿設した開口状態のままの前記位置決め孔に、前記ステアリングメンバー本体に沿って添設されるハーネス束を束ねる全体が金属材料で構成されたクリップ体における係止脚片部を嵌入埋設することにより、前記アシスト側パイプの前記位置決め孔を前記係止脚片部により閉塞するように構成したことを特徴とするステアリングメンバー装置。
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