JP6452007B1 - 荷降ろし補助具、ブレーキ用補助具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ビティ仮設足場1の最上ステージに立てられた建枠部材2の前面側縦枠8の上端部に荷降ろし補助具40の基部支柱をクランプで締結し、この際、基部支柱の上端部に固着されたフックを横枠に嵌合する。基部支柱の上端部から斜め上向きの前方に延設されたアーム部45の前端部に装着された滑車取り付け部46に滑車90を懸吊し、滑車90に巻き掛けた荷降ろしロープ3を基部支柱の前面に設けたブレーキ部49の胴部に約3/4周だけ巻き掛ける。滑車90から垂れ下がった荷降ろしロープ3に建枠部材6を吊るして地上に投下し、最初はブレーキ部49から下がった荷降ろしロープ3の上昇移動を拘束しないようにし、地上に近づいた所で上昇移動を皮手袋をした手で拘束し、荷降ろしロープ3を胴部に接触させてブレーキを掛ける。
【選択図】図2
Description
荷降ろしを行なう足場の構造物に着脱自在に装着可能なブラケットと、
ブラケットの前部に設けられて、荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブと、
ブラケットの基部寄りに固着して装着されるかまたは着脱自在に装着されたブレーキ部と、
を備え、
ブレーキ部は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の固定の胴部と、
胴部の端部に設けられて荷降ろしロープが胴部から外れるのを阻止するストッパを含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出するようにし、
更に、
ブラケットの滑車取り付け部またはシーブの前側にガイドロープ取り付け部を設け、
ガイドロープ取り付け部に上部側を取り付けたガイドロープを地上近くまで垂らし、斜め前下方向に張った状態で下部側を地上近くに固定し、
ガイドロープに、荷降ろしロープの荷側端部または荷降ろしロープの荷側端部と荷降ろし対象部材の間に介装された玉掛けロープまたは荷降ろし対象部材に支持させた掛装具を摺動自在に掛装し、荷降ろし中の荷降ろし対象部材がガイドロープ寄りに引っ張られるようにしたこと、
を特徴としている。
請求項2記載の発明では、
仮設足場の最上段の建枠部材の内、前側縦枠の上端に嵌合した連結ピンに上方から嵌脱自在に嵌着可能な基部部材と、
基部部材の上部から前方に延設されたアーム部と、
アーム部の前部に設けられて、荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブと、
基部部材の上部から後方に延設されて仮設足場の最上段の建枠部材の横枠または後側縦枠に着脱自在に装着可能な後方延設部と、
基部部材またはアーム部の基部部材近くに固着して装着されるかまたは着脱自在に装着されたブレーキ部と、
を備え、
ブレーキ部は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の固定の胴部と、
胴部の端部に設けられて荷降ろしロープが胴部から外れるのを阻止するストッパを含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出するようにし、
更に、
アーム部の滑車取り付け部またはシーブの前側にガイドロープ取り付け部を設け、
ガイドロープ取り付け部に上部側を取り付けたガイドロープを地上近くまで垂らし、斜め前下方向に張った状態で下部側を地上近くに固定し、
ガイドロープに、荷降ろしロープの荷側端部または荷降ろしロープの荷側端部と荷降ろし対象部材の間に介装された玉掛けロープまたは荷降ろし対象部材に支持させた掛装具を摺動自在に掛装し、荷降ろし中の荷降ろし対象部材がガイドロープ寄りに引っ張られるようにしたこと、
を特徴としている。
請求項3記載の発明では、
荷降ろしを行なう足場の構造物に着脱自在に装着可能なブラケットと、
ブラケットの前部に設けられて、荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブと、
ブラケットの基部寄りに固着して装着されるかまたは着脱自在に装着されたブレーキ部と、
を備え、
ブレーキ部は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の固定の胴部と、
胴部の端部に設けられて荷降ろしロープが胴部から外れるのを阻止するストッパを含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出するようにし、
更に、胴部の表面の全部または一部に摩擦用ロープを付設したこと、
を特徴としている。
請求項4記載の発明では、
仮設足場の最上段の建枠部材の内、前側縦枠の上端に嵌合した連結ピンに上方から嵌脱自在に嵌着可能な基部部材と、
基部部材の上部から前方に延設されたアーム部と、
アーム部の前部に設けられて、荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブと、
基部部材の上部から後方に延設されて仮設足場の最上段の建枠部材の横枠または後側縦枠に着脱自在に装着可能な後方延設部と、
基部部材またはアーム部の基部部材近くに固着して装着されるかまたは着脱自在に装着されたブレーキ部と、
を備え、
ブレーキ部は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の固定の胴部と、
胴部の端部に設けられて荷降ろしロープが胴部から外れるのを阻止するストッパを含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出しており、
更に、胴部の表面の全部または一部に摩擦用ロープを付設したこと、
を特徴としている。
請求項5記載の発明では、
荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブが前部に設けられて荷降ろしを行なう足場の構造物に着脱自在に装着可能なブラケットに対して、
ブラケットの基部寄りに着脱自在に装着可能なブレーキ用補助具であって、
このブレーキ用補助具は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の胴部を含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出するとともに、荷降ろしロープから回転力を受けても回転不能とし、
胴部の表面の全部または一部に摩擦用ロープを付設したこと、
を特徴としている。
また、他の発明によれば、胴部の表面の全部または一部に摩擦用ロープを付設したことにより、ブレーキを掛けるときの摩擦力をより大きくすることができる。
図2において、1は解体途中のビティ式仮設足場であり、最上部のステージに建枠部材2が一脚立設されており、この建枠部材2の前側の縦枠8の上部に全体が鋼製の荷降ろし補助具40が着脱自在に装着されている。最上部のステージに載った作業員Aは荷降ろし補助具40に懸吊した滑車(この実施例では、フック首廻し式の滑車とする)90に荷降ろしロープ3を掛け、荷降ろし対象の建枠部材6を地上に荷降ろしする。荷降ろしロープ3は、麻ロープ、綿ロープなどの天然繊維系ロープ、ポリプロピレンロープ、ビニロンロープ(クレモナロープ)、ビニロンとポリエチレン、ビニロンとエステルなどの混撚ロープなどである。
基部支柱41の上端部には後方に向けて旋回阻止部としてのフック55が固着されている。フック55は後端部が下向きU字状に湾曲されており、建枠部材2の上部の横枠4に嵌合させることで荷降ろし補助具40が左右に旋回しようとしても、フック55が横枠4に当接して旋回を阻止する。
図2に示す如く、予めビティ式仮設足場1の最上部のステージに1つ立脚された建枠部材2の前側の縦枠8の上端近くに荷降ろし補助具40が装着済みであるとする。具体的には、基部支柱41の背面下側の係合爪43、44を縦枠8に係合し、フック55を横枠4に嵌合したのち基部支柱41の背面上側に装着されたクランプ42により、縦枠8に着脱自在に締結してある。滑車取り付け部46には荷降ろし用の滑車90が懸吊してある。荷降ろし補助具40の抜け止め金具取り付け部56から抜け止め金具59が外されて、建枠部材2の後側で、一段下の建枠部材10の横枠23にフック60を嵌合するとともに、フック60の基端部に装着されたクランプ61により、建枠部材2の後側の縦枠9の下部に着脱自在に締結しある(図7参照)。
滑車90がビティ仮設足場1の前面より前方に離れているので、荷降ろし中の建枠部材6とビティ式仮設足場1の前面との間に距離があき、建枠部材6に上昇側ロープ3bの下端の輪部7が引っ掛かる恐れが少なくなる。また、作業員Aは荷降ろし中の建枠部材6がビティ式仮設足場1の前面に衝突しないように下降側ロープ3aを前方に押す必要がなく、上昇側ロープ3bを手で制御して下端の輪部7が荷降ろし中の建枠部材6に引っ掛からないように注意するだけでよく、作業性が良好となる。
なお、ブレーキを掛ける際、荷降ろしロープ3の上昇移動を手で拘束する力を加減することで、胴部50に接触した荷降ろしロープ3が胴部50の表面を押圧する力を加減することができ、胴部50と荷降ろしロープ3の接触による摩擦力を加減してブレーキの効きを制御できる。
地上の作業員Bは荷降ろしロープ3から建枠部材6を外し、空きスペースに積み上げる。作業員Aは荷降ろしロープ3の上昇側ロープ3bをブレーキ部49から外し、滑車90をフック首を軸にして180度回転し、荷降ろしロープ3の上昇側と下降側を入れ替えたのち、同様の作業を繰り返して他の足場部材(建枠部材、足場ステージなど)を荷降ろしする。
あとは建枠部材10を残して、建枠部材2と作業員Aが前回配置したステージの足場ステージ24、25や他の建枠部材を外し、前回荷降ろししたステージの一段下のステージに置き、前述と同様にして、今回外した足場部材を地上に降ろす。
次に、ブレーキ部49の胴部50から垂れ下がった上昇側ロープ3bを上昇移動を拘束しないように皮手袋をした手で支持しながら建枠部材6を地上に投下する。建枠部材6の降下速度が上がると、胴部50に巻き掛けられた荷降ろしロープ3は遠心力で半径方向外側に膨らんだ大きな円弧(または円)を描きながら移動するので胴部50の表面に殆ど接触しないか、胴部50の表面に対し比較的小さな押圧力で軽く接触するだけであり、摩擦力が殆ど生じないか小さな摩擦力が発生するだけで、円滑に建枠部材6は落下する。滑車90がビティ式仮設足場1の前面より前方に離れているので、荷降ろし中の建枠部材6とビティ式仮設足場1の前面との間に距離があき、建枠部材6に上昇側ロープ3bの下端の輪部7が引っ掛かる恐れが少なくなる。また、作業員Aは荷降ろし中の建枠部材6がビティ式仮設足場1の前面に衝突しないように下降側ロープ3aを前方に押す必要がなく、上昇側ロープ3bを手で制御して下端の輪部7が荷降ろし中の建枠部材6に引っ掛からないように注意するだけでよく、作業性が良好となる。
従って、作業者Aの身体的負担が軽減し、また皮手袋と上昇側ロープ3aとの間の摩擦熱は小さく、火傷する恐れがなくなり、作業の中断や遅延が生じ難く作業性が改善する。また皮手袋の損傷も少なく経済的となる。また、手に皮手袋だけ嵌めればよいので、厚くならず、これによっても作業性が改善する。また、ブレーキを掛けるときに下降側ロープ3aと上昇側ロープ3bの両方をまとめて握らなくて良いので、荷降ろし対象の建枠部材6に上昇側ロープ3bが引っ掛かる恐れが少なくなる。
なお、ブレーキを掛ける際、荷降ろしロープ3の上昇移動を手で拘束する力を加減することで、胴部50に接触した荷降ろしロープ3が胴部50の表面を押圧する力を加減することができ、胴部50と荷降ろしロープ3の接触による摩擦力を加減してブレーキの効きを制御できる。
また、胴部50は背面側の中央部分が固着プレート53、54に支持されることにより、荷降ろしロープ3を巻き掛ける左右の外周面が外部に露出しており、胴部50の外側からの胴部50への荷降ろしロープ3の巻き掛け、取り外しを自在に行える。
また、荷降ろし補助具40の建枠部材2への設置は、基部支柱41の係合爪43、44を前側の縦枠8に係合し、フック55を横枠4に嵌合したのち基部支柱41に装着されたクランプ42により縦枠8に締結するだけでよく、簡単な作業で済む。
また、基部支柱41の上端部に固着したフック55を横枠4に嵌合させることで、荷降ろし補助具40が左右に旋回しようとしても、フック55が横枠4に当接して旋回を阻止することができ、荷降ろし補助具40が不用意に旋回しないように、向きを簡単な構造で固定することができる。
また、抜け止め金具59により、建枠部材2の後ろ側の縦枠9の下部と、一段下の建枠部材10の横枠23の後端部との間を固定可能としたことにより、アーム部45の前端部に下向きの荷重が掛かっても、縦枠9が建枠部材10の縦枠12から抜ける恐れがなくなる。
また、上記した実施例では、基部支柱の背面側の下部に段差の有る一対の係合爪を固着した例を挙げたが、一対の係合爪を背面側の上部と同じクランプに置き換えても良い。
また、上記した実施例では、荷降ろし補助具をビティ式仮設足場の建枠部材に設置するタイプとした場合を説明したが、クサビ緊結式仮設足場の建地支柱に設置するタイプとしても良い。具体的には、図11、図12に示す荷降ろし補助具40Aの如く、図3に示した第1実施例の荷降ろし補助具40の内、基部支柱41の背面上側のクランプ42に代えてクサビ部62を固着し、フック55と抜け止め金具取り付け部56及び抜け止め金具59を省略した構成とする。使用時は図11に示す如く、クサビ緊結式仮設足場の最上部に立脚した建地支柱26に対し、基部支柱41の係合爪43、44を建地支柱26に係合したのち基部支柱41に固着されたクサビ部62を建地支柱26のポケット27にハンマで打ち込み、緊結するだけで旋回不能かつ着脱自在に装着でき、簡単な取り付け作業で済む。
具体的には、図13(1)に示す荷降ろし補助具40Bの如く、ブレーキ部49Bの胴部50の両側に固着された円環状のストッパ51、52にロープ通し孔63、64を穿設するとともに、胴部50の内、ストッパ51と固着プレート53の中間、固着プレート54とストッパ52の中間にロープ通し孔65、66を穿設しておく。そして、図13(2)に示す如く荷降ろしロープ3と同じ材質の摩擦部材としての摩擦用ロープ67を胴部50の表面全体に一重巻きし、両端をロープ通し孔63、64に通しストッパ51、52の外側で結び目68、69を作って解けないようにする。ブレーキを掛ける際、荷降ろしロープ3と摩擦用ロープ67との接触で大きな摩擦力を発生させることができる。
或いは、図13(3)に示す如く、摩擦用ロープ70を胴部50のロープ通し孔65に通し、先端を胴部50の穴71から引き出して結び目(図示せず)を作り、ロープ通し孔65から外に出た部分を引っ張って結び目をロープ通し孔65の裏側に当て、胴部50の表面にストッパ51まで巻いてロープ通し孔63に通し、ストッパ51の外側に結び目72を作って解けないようにする。同様に、摩擦用ロープ73を胴部50のロープ通し孔66に通し、先端を胴部50の穴71から引き出して結び目(図示せず)を作り、ロープ通し孔66から外に出た部分を引っ張って結び目をロープ通し孔66の裏側に当て、胴部50の表面にストッパ52まで巻いてロープ通し孔64に通し、ストッパ52の外側に結び目74を作って解けないようにする。荷降ろし補助具40Bの準備作業で、荷降ろしロープ3をブレーキ部49Bに巻き掛ける際は、胴部50の表面の内、摩擦用ロープ70、73の巻かれてない部分を用いることで大きな摩擦抵抗を受けることなく、円滑に荷降ろしロープ3を配設することができる(図14(1)参照)。一方、荷降ろし中にブレーキを掛ける際は、上昇側ロープ3bを手でずらして摩擦用ロープ70または73の巻かれた部分に当てることにより、大きな摩擦力を発生させることができる(図14(2)参照)。
図16において、1は解体途中のビティ式仮設足場であり、最上部のステージに建枠部材2が一脚立設されており、この建枠部材2の前側の縦枠8の上部に全体が鋼製の荷降ろし補助具140が着脱自在に装着されている。最上部のステージに載った作業員Aは荷降ろし補助具140に懸吊した滑車(この実施例では、フック首廻し式の滑車とする)90に荷降ろしロープ3を掛け、荷降ろし対象の建枠部材6を地上に荷降ろしする。荷降ろしロープ3は、麻ロープ、綿ロープなどの天然繊維系ロープ、ポリプロピレンロープ、ビニロンロープ(クレモナロープ)、ビニロンとポリエチレン、ビニロンとエステルなどの混撚ロープなどである。
図16、図18に示す如く、予めビティ式仮設足場1の最上部のステージに1つ立脚された建枠部材2の前側の縦枠8の上端近くに荷降ろし補助具140が装着済みであるとする。具体的には、基部支柱41の背面下側の係合爪143を縦枠8に係合し、フック55を横枠4に嵌合したのち基部支柱41の背面上側に装着されたクランプ42により、縦枠8に着脱自在に締結してある。滑車取り付け部46には荷降ろし用の滑車90が懸吊してある。
滑車90がビティ式仮設足場1の前面より前方に離れているので、荷降ろし中の建枠部材6とビティ式仮設足場1の前面との間に距離があき、建枠部材6に上昇側ロープ3bの下端の輪部7が引っ掛かる恐れが少なくなる。また、作業員Aは荷降ろし中の建枠部材6がビティ式仮設足場1の前面に衝突しないように下降側ロープ3aを前方に押す必要がなく、上昇側ロープ3bを手で制御して下端の輪部7が荷降ろし中の建枠部材6に引っ掛からないように注意するだけでよく、作業性が良好となる(図16参照)。
一回分の荷降ろし後、作業員Aは荷降ろしロープ3の上昇側ロープ3bをブレーキ部49から外し、滑車90をフック首を軸にして180度回転し、荷降ろしロープ3の上昇側と下降側を入れ替えたのち、同様の作業を繰り返して他の足場部材(建枠部材、足場ステージなど)を荷降ろしする。
あとは建枠部材10を残して、建枠部材2と作業員Aが前回配置したステージの足場ステージ24、25や他の建枠部材を外し、前回荷降ろししたステージの一段下のステージに置き、前述と同様にして、今回外した足場部材を地上に降ろす。
次に、上昇側ロープ3bをロープ掛け部156と157(またはロープ掛け部158と159)から外し(図20参照)、ブレーキ部49から垂れ下がった上昇側ロープ3bの上昇移動を拘束しないように皮手袋をした手で支持しながら建枠部材6を地上に落下させる。建枠部材6の降下速度が上がると、胴部50に巻き掛けられた荷降ろしロープ3は遠心力で半径方向外側に膨らんだ大きな円弧(または円)を描き、拡径しながら移動するので胴部50の表面に殆ど接触しないか、胴部50の表面に対し比較的小さな押圧力で軽く接触するだけであり、摩擦力が殆ど生じないか小さな摩擦力が発生するだけで、円滑に建枠部材6は落下する。
滑車90がビティ式仮設足場1の前面より前方に離れているので、荷降ろし中の建枠部材6とビティ式仮設足場1の前面との間に距離があき、建枠部材6に上昇側ロープ3bの下端の輪部7が引っ掛かる恐れが少なくなる。また、作業員Aは荷降ろし中の建枠部材6がビティ仮設足場1の前面に衝突しないように下降側ロープ3aを前方に押す必要がなく、上昇側ロープ3bを手で制御して下端の輪部7が荷降ろし中の建枠部材6に引っ掛からないように注意するだけでよく、作業性が良好となる。
従って、作業者Aの身体的負担が軽減し、また皮手袋と上昇側ロープ3aとの間の摩擦熱は小さく、火傷する恐れがなくなり、作業の中断や遅延が生じ難く作業性が改善する。また皮手袋の損傷も少なく経済的となる。また、手に皮手袋だけ嵌めればよいので、厚くならず、これによっても作業性が改善する。また、ブレーキを掛けるときに下降側ロープ3aと上昇側ロープ3bの両方をまとめて握らなくて良いので、荷降ろし対象の建枠部材6に上昇側ロープ3bが引っ掛かる恐れが少なくなる。
また、荷降ろし補助具140の建枠部材2への設置は、基部支柱41の係合爪143を前側の縦枠8に係合し、フック55を横枠4に嵌合したのち基部支柱41に装着されたクランプ42により縦枠8に締結するだけでよく、簡単な作業で済む。
また、基部支柱41の上端部に固着したフック55を横枠4に嵌合させることで、荷降ろし補助具140が左右に旋回しようとしても、フック55が横枠4に当接して旋回を阻止することができ、荷降ろし補助具140が不用意に旋回しないように、向きを簡単な構造で固定することができる。
また、基部支柱の背面側の下部に係合爪を固着した例を挙げたが、係合爪を基部支柱背面側の上部と同じクランプに置き換えても良い。
また、一対のロープ掛け部を基部支柱の左右両側に設ける代わりに、補強部材の左右両側に設けるようにしても良い。
また、上側のロープ掛け部(図17の符号156、158)を省略し、下側のロープ掛け部(図17の符号157、159)だけ残し、胴部に巻き掛けた荷降ろしロープの内、胴部下側の上昇側ロープを下側のロープ掛け部に巻き掛けたあと、再度胴部に巻き掛けることで、一時的に上昇移動を拘束するようにしても良い。
また、旋回防止用のフックを省略するようにしても良い。
具体的には、例えば図26(1)に示す荷降ろし補助具140Dの如く、ブレーキ部149Dの胴部150Dの両側に固着された円環状のストッパ51、52にロープ通し孔63、64を穿設するとともに、胴部150Dの内、ストッパ51と固着プレート53の中間、固着プレート54とストッパ52の中間にロープ通し孔65、66を穿設しておく。そして、図26(2)に示す如く摩擦部材の一例としての摩擦用ロープ67を胴部150Dの外周表面全体に一重巻きし、両端をロープ通し孔63、64に通しストッパ51、52の外側で結び目68、69を作って解けないようにすることで、胴部150Dの表面全体に覆着する。摩擦用ロープ67には、荷降ろしロープと同様の麻ロープ、綿ロープなどの天然繊維系ロープ、ポリプロピレンロープ、ビニロンロープ(クレモナロープ)、ビニロンとポリエチレン、ビニロンとエステルなどの混撚ロープなどを用いることができる。ブレーキを掛ける際、荷降ろしロープ3と摩擦用ロープ67との接触で大きな摩擦力を発生させることができる。
荷降ろし補助具140Dの準備作業で、荷降ろしロープ3をブレーキ部149Dに巻き掛ける際は、胴部150Dの外周表面の内、摩擦用ロープ70、73の巻かれてない部分を用いることで大きな摩擦抵抗を受けることなく、円滑に荷降ろしロープ3を配設することができる(図27(1)参照)。一方、荷降ろし中にブレーキを掛ける際は、上昇側ロープ3bを手でずらして摩擦用ロープ70、73の巻かれた部分に当てることにより、大きな摩擦力を発生させることができる(図27(2)参照)。
また、アームの前端部に滑車取り付け部に代えて荷降ろしロープを摺動自在に掛けるロープ掛け部を設け、荷降ろしロープをロープ掛け部に巻き掛けたのち、ブレーキ部の胴部に巻き掛けるようにしても良い。
具体的には、例えば図29に示す荷降ろし補助具140Fの如く構成する。荷降ろし補助具140Fは全体が鋼製であり、丸パイプから成る基部支柱41Fの背面側の上下にクランプ42、係合爪143が固着されており、基部支柱41Fの上端から前方斜め上向きに延設した丸パイプから成るアーム部45Fが装着されている。アーム部45Fの下面側の途中と基部支柱41Fの前面側下端部の間には丸パイプから成る補強部材47Fが固着されている。また、基部支柱41Fの上端部には後方に延設されたフック55が装着されている。アーム部45Fの内、基部支柱41F寄りの部分に交差するようにして、左右方向にブレーキ部149Fが装着されている。アーム部45Fの前端近くの上面には丸パイプから成るロープ掛け部材180が上方に立設されており、アーム部45Fの前端とロープ掛け部材180の上端には荷降ろしロープが外れないようにするストッパ181、182が装着されている。アーム部45Fの内、ロープ掛け部材180から前側の部分とロープ掛け部材180、ストッパ181、182により荷降ろしロープを摺動自在に懸吊するロープ掛け部が構成されている。
使用時は図30(1)に示す如く、荷降ろしロープ3をロープ掛け部材180の前側でアーム部45Fの上側に掛け、更にロープ掛け部材180に巻き掛けたのちブレーキ部149Fに巻き掛けるか、或いは、図30(2)に示す如く、荷降ろしロープ3をアーム部45Fの内、ロープ掛け部材180より前側に掛け、アーム部45Fの下側を通してブレーキ部149Fに巻き掛けるようにすれば、下降側ロープ3aをアーム部45Fの前端部に懸吊させることができる。アーム部45F、ロープ掛け部材180が丸パイプ製なので、荷降ろし中に荷降ろしロープ3はアーム部45Fの前端部やロープ掛け部材180に対し円滑に摺動移動可能である。
また、図29、図31、図32の基部支柱41Fまたは補強部材47Fに、図17の符号156乃至159と同様のロープ掛け部を付設しても良い。
なお、図33ではアーム部45Fの内、基部寄りにブレーキ部149Fを設けた例を示したが、図34(1)に示す荷降ろし補助具140Jの如く、補強部材188の途中にブレーキ部149Jを設けたり、図34(2)に示す荷降ろし補助具140Kの如く斜材186の内、係合部187寄りにブレーキ部149Kを設けるようにしても良い。或いは、アーム部の内、基部寄りの上側に、図31と同様に構成されたブレーキ部を立設するようにしても良い。
また、図33、図34の斜材186に、図17の符号156乃至159と同様のロープ掛け部を付設しても良い。
例えば図35(1)の荷降ろし補助具140Lは最上部の建枠部材の前側の縦枠と横枠の上に着脱自在に立設する例を示し、下端部がビティ式仮設足場1の最上部の建枠部材2の前側の縦枠8の上端部に差し込まれた連結ピン13に嵌脱自在で上下方向に延設された丸パイプから成る基部支柱141L、基部支柱141Lの上端部に固着されたへの字状に曲がった丸パイプからなるアーム部材145L、アーム部材145Lの内、基部支柱141Lの上端からビティ仮設足場1の前方へ、への字状に延設されたアーム部145aの前端に固着された滑車取り付け部146、アーム部材145Lの内、基部支柱141Lの上端から斜め下後方へ延設された後方延設部145bの下端に装着されて建枠部材2の横枠4に着脱自在に締結可能なクランプ142、基部支柱141Lの下部に設けられたブレーキ部149L、基部支柱141Lの内、ブレーキ部149Lの上側とアーム部145a、後方延設部145bの途中に配設された補強部材147a、147bとから成る。アーム部145aは前側の2/3以上が斜め下向きに延設されている。基部支柱141L、アーム部材145L、補強部材147a、147bによりブラケットが構成されている。
荷降ろし補助具140Lをビティ式仮設足場1の最上部に設置する際、基部支柱141Lの下端部をビティ仮設足場1の最上部の建枠部材2の前側の縦枠8の上端部に差し込まれた連結ピン13に上方から嵌合し、後方延設部145bの下端のクランプ142を建枠部材2の横枠4に締結すれば良い(図35(2)参照)。
荷降ろし補助具140Nをビティ式仮設足場1の最上部に設置する際、基部支柱141Nの下端部をビティ式仮設足場1の最上部の建枠部材2の前側の縦枠8の上端部に差し込まれた連結ピン13に上方から嵌合し、後方延設部145dの端部を建枠部材2の後側の縦枠9の上端部に差し込まれた連結ピン14に上方から嵌合すれば良い(図37(2)参照)。
図38において、200はビル、マンションなどの建物、201は建物の前面側に設置された解体途中のビティ式仮設足場であり、地上から偶数段目の建枠部材の後側(建物側)の縦枠がアンカーボルト202により建物200の前面に仮固定されている。ビティ式仮設足場201の最上部のステージに建枠部材2が一脚立設されており、この建枠部材2の前側の縦枠8の上部に全体が鋼製の荷降ろし補助具240が着脱自在に装着されている。最上部のステージに載った作業員Aは荷降ろし補助具240に懸吊した滑車(この実施例では、フック首廻し式の滑車とする)90に荷降ろしロープ3を掛け、荷降ろし対象の建枠部材6を地上に荷降ろしする。荷降ろしロープ3は、麻ロープ、綿ロープなどの天然繊維系ロープ、ポリプロピレンロープ、ビニロンロープ(クレモナロープ)、ビニロンとポリエチレン、ビニロンとエステルなどの混撚ロープなどである。
アーム部245の下面の途中と基部支柱41の下端部の前面側との間には鋼製の補強部材47が斜め方向に固着されている。基部支柱41、クランプ42、係合爪143、アーム部245、補強部材47によりブラケットが形成されている。基部支柱41はブラケットの基部を成し、アーム部245の前端がブラケットの前端となる。
図40に示す如く、予めビティ式仮設足場201の最上部のステージに1つ立脚された建枠部材2の前側の縦枠8の上端近くに荷降ろし補助具240が装着済みであるとする。具体的には、基部支柱41の背面下側の係合爪143を縦枠8に係合し、フック55を横枠4に嵌合したのち基部支柱41の背面上側に装着されたクランプ42により、縦枠8に着脱自在に締結してある。滑車取り付け部46には荷降ろし用の滑車90が懸吊してある。また、半円環状の吊持ロープ止め部213の穴に嵌着したカラビナ217に建物200の屋上に一端が固定された吊持ロープ216を通し、この吊持ロープ216を張った状態で吊持ロープ掛け部214、215に巻き掛けて仮固定することにより、荷降ろし補助具240のアーム部245が吊持してある。吊持ロープ216の他端側は建枠部材2の後側(建物側)の縦枠9の上端に掛けたのち下方へ垂らしてある。ビティ式仮設足場201を解体する場合、未解体部分の最上部のステージに近いアンカーボルト(図40の符号202A)を作業員Cが先行して取り外し、ボルト穴の穴埋め作業を済ませておく。このため、荷降ろし補助具240に荷降ろし対象部材の荷重が掛かったとき、建枠部材2が前方に傾斜し易くなるが、荷降ろし補助具240のアーム部245が吊持ロープ216に吊持されることで、前傾が抑制される。また、ガイドロープ取り付け部210にはフック212が懸吊してあり、このフック212に上端が取り付けられたガイドロープ211の下側が地上まで垂らされて、地上の作業員Bにより斜め前下方向に張った状態で地上に設置した重量物218に固定されている。重量物218はガイドロープ取り付け部210の直下より少し前方に置かれている。
地上の作業員Bは荷降ろしロープ3の輪部5に嵌装したカラビナ219からガイドロープ211を外し、更にカラビナ220から玉掛けロープ221を外して建枠部材6を荷降ろしロープ3から外し、空きスペースに積み上げればよい(図43参照)。
一回分の荷降ろし後、作業員Aは荷降ろしロープ3の上昇側ロープ3bをブレーキ部49から外し、滑車90をフック首を軸にして180度回転し、荷降ろしロープ3の上昇側と下降側を入れ替えたのち(輪部7にもカラビナ223、224が嵌装されており、カラビナ224には玉掛けワイヤ225が吊持されている。)、同様の作業を繰り返して他の足場部材(建枠部材、足場ステージなど)を荷降ろしする。
あとは建枠部材10を残して、建枠部材2と作業員Aが前回配置したステージの足場ステージ24、25や他の建枠部材を外し、前回荷降ろししたステージの一段下のステージに置く(図47参照)。次に、カラビナ217に通された吊持ロープ216を張った状態で吊持ロープ掛け部214、215に巻き掛けて仮固定することにより荷降ろし補助具240を吊持し(図48参照)、前述と同様にして、今回外した足場部材を地上に降ろす。
次に、上昇側ロープ3bをロープ掛け部158と159(または156と157)から外し、ブレーキ部49から垂れ下がった上昇側ロープ3bの上昇移動を拘束しないように皮手袋をした手で支持しながら建枠部材6を地上に落下させる。建枠部材6の降下速度が上がると、胴部50に巻き掛けられた荷降ろしロープ3は遠心力で半径方向外側に膨らんだ大きな円弧(または円)を描き、拡径しながら移動するので胴部50の表面に殆ど接触しないか、胴部50の表面に対し比較的小さな押圧力で軽く接触するだけであり、摩擦力が殆ど生じないか小さな摩擦力が発生するだけで、円滑に建枠部材6は落下する。滑車90がビティ式仮設足場201の前面より前方に離れており、また、建枠部材6が懸吊される下降側ロープ3aの輪部5がガイドロープ211により前方に引っ張られるので、荷降ろし中の建枠部材6とビティ式仮設足場201の前面との間に大きな距離があき、建枠部材6がビティ式仮設足場201の前面に衝突する恐れがなくなり、輪部7に引っ掛かる恐れも一層少なくなる。従って、作業員Aは荷降ろし中の建枠部材6がビティ式仮設足場201の前面に衝突しないように下降側ロープ3aを前方に押す必要がなく、上昇側ロープ3bを手で制御して下端の輪部7が荷降ろし中の建枠部材6に引っ掛からないように注意するだけでよく、作業性が極めて良好となる。
従って、作業者Aの身体的負担が軽減し、また皮手袋と上昇側ロープ3aとの間の摩擦熱は小さく、火傷する恐れがなくなり、作業の中断や遅延が生じ難く作業性が改善する。また皮手袋の損傷も少なく経済的となる。また、手に皮手袋だけ嵌めればよいので、厚くならず、これによっても作業性が改善する。また、ブレーキを掛けるときに下降側ロープ3aと上昇側ロープ3bの両方をまとめて握らなくて良いので、荷降ろし対象の建枠部材6に上昇側ロープ3bが引っ掛かる恐れが少なくなる。
また、荷降ろし補助具240の建枠部材2への設置は、基部支柱41の係合爪143を前側の縦枠8に係合し、フック55を横枠4に嵌合したのち基部支柱41に装着されたクランプ42により縦枠8に締結するだけでよく、簡単な作業で済む。
また、基部支柱41の上端部に固着したフック55を横枠4に嵌合させることで、荷降ろし補助具240が左右に旋回しようとしても、フック55が横枠4に当接して旋回を阻止することができ、荷降ろし補助具240が不用意に旋回しないように、向きを簡単な構造で固定することができる。
また、荷降ろし補助具240に荷降ろし対象部材の荷重が掛かったとき、建枠部材2が前方に傾斜し易くなるが、荷降ろし補助具240のアーム部245が吊持ロープ216に吊持されているので、建枠部材2の前傾やビティ式仮設足場201からの離脱が抑制される。
また、基部支柱の背面側の下部に係合爪を固着した例を挙げたが、係合爪を基部支柱背面側の上部と同じクランプに置き換えても良い。
また、一対のロープ掛け部を基部支柱の左右両側に設ける代わりに、補強部材の左右両側に設けるようにしても良い。
また、上側のロープ掛け部(図39の符号156、158)を省略し、下側のロープ掛け部(図39の符号157、159)だけ残し、胴部に巻き掛けた荷降ろしロープの内、胴部下側の上昇側ロープを下側のロープ掛け部に巻き掛けたあと、再度胴部に巻き掛けることで、一時的に上昇移動を拘束するようにしても良い。
また、旋回防止用のフックを省略するようにしても良い。
また、アーム部の前部(前端近く)に装着した滑車取り付け部に代えて、図29または図32の如く、荷降ろしロープを摺動移動自在に掛けて懸吊するロープ掛け部を設け、このロープ掛け部に荷降ろしロープを巻き掛けて懸吊したのち、ブレーキ部の胴部に巻き掛けるようにしても良い(この場合、ガイドロープ取り付け部は、図29または図32乃至図34のアーム部45Fをストッパ181またはロープ掛け部材183から前方へ延設した前端に設けるようにすれば良い)。
例えば、図50に示す巻き掛け式のブレーキ部80a’を装備した荷降ろし補助具10Gでは、ブレーキ用補助具の一例としてのブレーキ部80a’は全体が鋼製であり、円筒状に形成された胴部81a’の両端に円環状のストッパ82a’、83a’が固着されて成る。基部支柱11’の上端近くに前後方向に貫通して穿設されたクランプボルト通し孔120の両側の基部支柱11’の前面に、2つの支持プレート84a’、85a’が固着されており、支持プレート84a’、85a’の前端には水平に配設された胴部81a’の周面の一部が嵌合する円弧状の当て部86、87が形成されている。一方、胴部81aの軸方向中央に前後方向に貫通したクランプボルト通し孔88が穿設されている。クランプ12とブレーキ部80a’を基部支柱11’に装着する場合、クランプ12と基部支柱11’のクランプボルト通し孔120にクランプボルト121を通し、更に胴部81a’の軸方向中央の背面側を支持プレート84a’、85a’の当て部86、87に当てながら、クランプボルト通し孔88にクランプボルト121を通し、ナット122を螺合して着脱自在に締結する。
この図50の例によれば、ブレーキ部80a’の胴部81a’が荷降ろしロープ3との摩擦で磨り減ったときに、容易に交換することができる。
図2、図11、図13、図15、図16、図23、図25、図26、図28、図29乃至図38、図49などのブレーキ部も基部支柱、アーム部、補強部材等に着脱自在に装着可能としても良いのは勿論である。
2、6、10、28 建枠部材
3 荷降ろしロープ
3a 下降側ロープ
3b 上昇側ロープ
4 横枠
8、9 縦枠
24、25 足場ステージ
40 荷降ろし補助具
41 基部支柱
45 アーム部
46 滑車取り付け部
55 フック
49 ブレーキ部
50 胴部
51、52 ストッパ
67、70、73 摩擦用ロープ
75、76 切除部
90 滑車
Claims (5)
- 荷降ろしを行なう足場の構造物に着脱自在に装着可能なブラケットと、
ブラケットの前部に設けられて、荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブと、
ブラケットの基部寄りに固着して装着されるかまたは着脱自在に装着されたブレーキ部と、
を備え、
ブレーキ部は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の固定の胴部と、
胴部の端部に設けられて荷降ろしロープが胴部から外れるのを阻止するストッパを含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出するようにし、
更に、
ブラケットの滑車取り付け部またはシーブの前側にガイドロープ取り付け部を設け、
ガイドロープ取り付け部に上部側を取り付けたガイドロープを地上近くまで垂らし、斜め前下方向に張った状態で下部側を地上近くに固定し、
ガイドロープに、荷降ろしロープの荷側端部または荷降ろしロープの荷側端部と荷降ろし対象部材の間に介装された玉掛けロープまたは荷降ろし対象部材に支持させた掛装具を摺動自在に掛装し、荷降ろし中の荷降ろし対象部材がガイドロープ寄りに引っ張られるようにしたこと、
を特徴とする荷降ろし補助具。 - 仮設足場の最上段の建枠部材の内、前側縦枠の上端に嵌合した連結ピンに上方から嵌脱自在に嵌着可能な基部部材と、
基部部材の上部から前方に延設されたアーム部と、
アーム部の前部に設けられて、荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブと、
基部部材の上部から後方に延設されて仮設足場の最上段の建枠部材の横枠または後側縦枠に着脱自在に装着可能な後方延設部と、
基部部材またはアーム部の基部部材近くに固着して装着されるかまたは着脱自在に装着されたブレーキ部と、
を備え、
ブレーキ部は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の固定の胴部と、
胴部の端部に設けられて荷降ろしロープが胴部から外れるのを阻止するストッパを含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出するようにし、
更に、
アーム部の滑車取り付け部またはシーブの前側にガイドロープ取り付け部を設け、
ガイドロープ取り付け部に上部側を取り付けたガイドロープを地上近くまで垂らし、斜め前下方向に張った状態で下部側を地上近くに固定し、
ガイドロープに、荷降ろしロープの荷側端部または荷降ろしロープの荷側端部と荷降ろし対象部材の間に介装された玉掛けロープまたは荷降ろし対象部材に支持させた掛装具を摺動自在に掛装し、荷降ろし中の荷降ろし対象部材がガイドロープ寄りに引っ張られるようにしたこと、
を特徴とする荷降ろし補助具。 - 荷降ろしを行なう足場の構造物に着脱自在に装着可能なブラケットと、
ブラケットの前部に設けられて、荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブと、
ブラケットの基部寄りに固着して装着されるかまたは着脱自在に装着されたブレーキ部と、
を備え、
ブレーキ部は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の固定の胴部と、
胴部の端部に設けられて荷降ろしロープが胴部から外れるのを阻止するストッパを含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出するようにし、
更に、胴部の表面の全部または一部に摩擦用ロープを付設したこと、
を特徴とする荷降ろし補助具。 - 仮設足場の最上段の建枠部材の内、前側縦枠の上端に嵌合した連結ピンに上方から嵌脱自在に嵌着可能な基部部材と、
基部部材の上部から前方に延設されたアーム部と、
アーム部の前部に設けられて、荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブと、
基部部材の上部から後方に延設されて仮設足場の最上段の建枠部材の横枠または後側縦枠に着脱自在に装着可能な後方延設部と、
基部部材またはアーム部の基部部材近くに固着して装着されるかまたは着脱自在に装着されたブレーキ部と、
を備え、
ブレーキ部は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の固定の胴部と、
胴部の端部に設けられて荷降ろしロープが胴部から外れるのを阻止するストッパを含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出しており、
更に、胴部の表面の全部または一部に摩擦用ロープを付設したこと、
を特徴とする荷降ろし補助具。 - 荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられる滑車を懸吊する滑車取り付け部、または荷降ろし対象部材を吊るす荷降ろしロープが巻き掛けられるシーブが前部に設けられて荷降ろしを行なう足場の構造物に着脱自在に装着可能なブラケットに対して、
ブラケットの基部寄りに着脱自在に装着可能なブレーキ用補助具であって、
このブレーキ用補助具は、滑車取り付け部に懸吊した滑車またはシーブに巻き掛けられる荷降ろしロープの内、荷降ろし対象部材が吊るされる下降側とは反対の上昇側が巻き掛けられる摩擦発生用の胴部を含み、
胴部は、荷降ろしロープを巻き掛ける外面が外部に露出するとともに、荷降ろしロープから回転力を受けても回転不能とし、
更に、胴部の表面の全部または一部に摩擦用ロープを付設したこと、
を特徴とするブレーキ用補助具。
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