JP6451046B2 - 核酸増幅方法および当該方法を利用した核酸増幅試薬 - Google Patents
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Description
RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素と、RNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、5’末端側に前記RNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマーと、標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマーと、を含む前記標的核酸の増幅試薬であって、
第一のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相同的な配列を有する第三のプライマー、および/または鎖置換活性を有する酵素をさらに含む、前記増幅試薬である。
RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素と、RNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマーと、5’末端側に前記RNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマーと、を含む前記標的核酸の増幅試薬であって、
第二のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相補的な配列を有する第三のプライマー、および/または鎖置換活性を有する酵素をさらに含む、前記増幅試薬である。
(1)5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマー、およびRNA依存性またはDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、標的核酸の相補鎖から、標的核酸に相同的なDNAを合成する工程
(2)第一のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相同的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素を用いて、前記(1)で合成したDNAを一本鎖DNAとする工程
(3)標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(2)で得られた一本鎖DNAから、5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した二本鎖DNAを合成する工程
(4)前記プロモータ配列に対応したRNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(3)で得られた二本鎖DNAから、RNA転写産物を合成する工程
(5)第二のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(4)のRNA転写産物から、標的核酸に相補的なcDNAを合成する工程、
(6)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(7)(6)で得られた一本鎖DNAを鋳型に連鎖的にRNA転写産物を合成する工程
また本発明の第七の態様は、以下の(1)から(7)の工程を含む、標的核酸の増幅方法である。
(1)5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー、およびRNA依存性またはDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、標的核酸から、標的核酸に相補的なDNAを合成する工程
(2)第二のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相補的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素を用いて、前記(1)で合成したDNAを一本鎖DNAとする工程
(3)標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(2)で得られた一本鎖DNAから、5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した二本鎖DNAを合成する工程
(4)前記プロモータ配列に対応したRNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(3)で得られた二本鎖DNAから、RNA転写産物を合成する工程
(5)第一のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(4)のRNA転写産物から、標的核酸に相同的なcDNAを合成する工程、
(6)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(7)(6)で得られた一本鎖DNAを鋳型に連鎖的にRNA転写産物を合成する工程
また本発明の第八の態様は、以下の(1)から(9)の工程を含む、標的核酸の増幅方法である。
(1)標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、標的RNAから、標的RNAに相補的なcDNAを合成する工程
(2)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(3)5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(2)で得られた一本鎖DNAから、二本鎖DNAを合成する工程
(4)第一のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相同的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素を用いて、前記(3)で合成した5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加したDNAを一本鎖DNAとする工程
(5)第二のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(4)で得られた一本鎖DNAから、5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した二本鎖DNAを合成する工程
(6)前記プロモータ配列に対応したRNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(5)で得られた二本鎖DNAから、RNA転写産物を合成する工程
(7)第二のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(6)のRNA転写産物から、標的核酸に相補的なcDNAを合成する工程、
(8)RNase H活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(9)(8)で得られた一本鎖DNAを鋳型に連鎖的にRNA転写産物を合成する工程
さらに本発明の第九の態様は、RNA転写産物の一部と相補的二本鎖を形成すると形成前と比較し蛍光特性が変化するオリゴヌクレオチドプローブを用いて検出する工程を、前記第六から第八の態様のいずれかに記載の標的核酸の増幅方法にさらに含んでなる、標的核酸の検出方法である。
(A−1)5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマー、およびRNA依存性またはDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、標的核酸の相補鎖から、標的核酸に相同的なDNAを合成する工程
(A−2)第一のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相同的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素を用いて、(A−1)で合成したDNAを一本鎖DNAとする工程
(A−3)標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(A−2)で得られた一本鎖DNAから、5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した二本鎖DNAを合成する工程
(A−4)前記プロモータ配列に対応したRNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(A−3)で得られた二本鎖DNAから、RNA転写産物を合成する工程
(A−5)第二のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(A−4)のRNA転写産物から、標的核酸に相補的なcDNAを合成する工程、
(A−6)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(A−7)(A−6)で得られた一本鎖DNAを鋳型に連鎖的にRNA転写産物を合成する工程
を含む方法があげられる。鋳型核酸が標的核酸の相同鎖である場合の増幅方法の一例としては、
(B−1)5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー、およびRNA依存性またはDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、標的核酸から、標的核酸に相補的なDNAを合成する工程
(B−2)第二のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相補的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素を用いて、(B−1)で合成したDNAを一本鎖DNAとする工程
(B−3)標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(B−2)で得られた一本鎖DNAから、5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した二本鎖DNAを合成する工程
(B−4)前記プロモータ配列に対応したRNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(B−3)で得られた二本鎖DNAから、RNA転写産物を合成する工程
(B−5)第一のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(B−4)のRNA転写産物から、標的核酸に相同的なcDNAを合成する工程、
(B−6)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(B−7)(B−6)で得られた一本鎖DNAを鋳型に連鎖的にRNA転写産物を合成する工程
を含む方法があげられる。鋳型核酸が一本鎖RNAの相同鎖である場合の増幅方法の一例としては、
(C−1)標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、標的RNAから、標的RNAに相補的なcDNAを合成する工程
(C−2)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(C−3)5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(C−2)で得られた一本鎖DNAから、二本鎖DNAを合成する工程
(C−4)第一のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相同的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素を用いて、(C−3)で合成した5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加したDNAを一本鎖DNAとする工程
(C−5)第二のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(C−4)で得られた一本鎖DNAから、5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した二本鎖DNAを合成する工程
(C−6)前記プロモータ配列に対応したRNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(C−5)で得られた二本鎖DNAから、RNA転写産物を合成する工程
(C−7)第二のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、(C−6)のRNA転写産物から、標的核酸に相補的なcDNAを合成する工程、
(C−8)RNase H活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(C−9)(C−8)で得られた一本鎖DNAを鋳型に連鎖的にRNA転写産物を合成する工程
を含む方法があげられる。
ZeptoMetrix社より購入した不活化ウイルスより、QIAamp DNA Blood Mini Kit(QIAGEN社製)を用いて、当該キットのマニュアルに従い抽出することで、HBV DNA溶液を得た。抽出試料中に含まれるHBV DNAのコピー数は、抽出効率を100%とし、1IUを約6コピーとして計算した。
(1)鋳型として実施例1で調製したHBV DNA溶液を、プライマーとして配列番号15および配列番号16に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを、DNAポリメラーゼとしてTakara Ex Taq(タカラバイオ社製)を、それぞれ用いて、Takara Ex Taqのマニュアルに従いPCRを行ない、GenBank No.AB014370の塩基番号2745から1800までに相当する領域のポリヌクレオチドを増幅した。
(2)QIAquick PCR Purification Kit(QIAGEN社製)を用いて増幅したPCR産物を精製し、二本鎖DNAを調製した。二本鎖DNAの定量は、260nmの紫外部吸収を測定することで行なった。
Ishiguroらの方法(Ishiguro,T.et al,Nucleic Acids Res.,24,4992−4997(1996))に従い、配列番号11に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドのうち5’末端から5番目のTの位置、および配列番号20に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドのうち5’末端から10番目のAの位置に、インターカレーター性蛍光色素であるオキサゾールイエローを標識することで、インターカレーター性蛍光色素標識プローブを調製した。
等温増幅法によるHBV DNAの検出を試みた。
(1)実施例1で調製したHBV DNA溶液を、注射用水を用いて1000コピー/5μL、500コピー/5μL、300コピー/5μL、100コピー/5μL、または10コピー/5μLとなるよう希釈した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに前記HBV DNA溶液5μLを添加した。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号2または4)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM インターカレーター性蛍光色素標識プローブ(以下、INAFプローブ)(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
6.4U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、以下の組成の開始液8μLを添加した。
3.8wt% グリセロール
19mM 塩化マグネシウム
95mM 塩化カリウム
10.5% DMSO
(4)引き続きPCR用チューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計を用い、46℃の一定温度で反応させると同時に反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
置換プライマー(本発明における第三のプライマーに相当)を添加した等温増幅法によるHBV DNAの検出を試みた。
(1)実施例1で調製したHBV DNA溶液を、注射用水を用いて100コピー/5μLとなるよう希釈した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに前記HBV DNA溶液5μLを添加した。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM、0.9μMまたは0.5μM 第一のプライマー(配列番号2)
0μM、0.1μMまたは0.5μM 置換プライマー(配列番号4)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM INAFプローブ(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
6.4U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
置換プライマーおよび鎖置換酵素を添加した等温増幅法によるHBV DNAの検出を試みた。
(1)実施例1で調製したHBV DNA溶液を、注射用水を用いて1000コピー/5μL、または100コピー/5μLとなるよう希釈した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に16μL/tubeで分注し、これに鎖置換酵素溶液1μLおよび前記HBV DNA溶液5μLを添加した。なお鎖置換酵素は、Bsu DNAポリメラーゼ(5U/μL)、Bst DNAポリメラーゼ(8U/μL)、phi29 DNAポリメラーゼ(10U/μL)、96−7 DNAポリメラーゼ(8U/μL)、Bca DNAポリメラーゼ(12U/μL)のいずれかを用いた。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号2)
0.1μM 置換プライマー(配列番号4)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM INAFプローブ(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
6.4U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
置換プライマーおよび鎖置換酵素の添加の有無による等温増幅法を用いたHBV DNA検出への影響を調べた。
(1)実施例1で調製したHBV DNA溶液を、注射用水を用いて100コピー/5μL、または10コピー/5μLとなるよう希釈した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに前記HBV DNA溶液5μLを添加した。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号2)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM INAFプローブ(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
6.4U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(以下、必要に応じ添加)
0.1μM 置換プライマー(配列番号4)
2U 96−7 DNAポリメラーゼ
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
実施例7に記載の置換プライマーおよび鎖置換酵素を添加した系のうち、置換プライマーを替えたことによる等温増幅法を用いたHBV DNA検出への影響を調べた。
(1)実施例1で調製したHBV DNA溶液を、注射用水を用いて30コピー/5μLとなるよう希釈した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに前記HBV DNA溶液5μLを添加した。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号2)
0.1μM 置換プライマー(配列番号3から10のいずれか)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM INAFプローブ(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
2U 96−7 DNAポリメラーゼ
6.4U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
配列番号3に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いたときの結果と配列番号4に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いたときの結果、
配列番号5に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いたときの結果と配列番号6に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いたときの結果、
配列番号7に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いたときの結果と配列番号8に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いたときの結果、および
配列番号9に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いたときの結果と配列番号10に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドを用いたときの結果、
が、それぞれ、ほぼ同様の結果(検出時間)であることから、T7プロモータ配列(配列番号13)の有無による、置換プライマーへの影響はないことがわかる。
実施例7に記載の置換プライマーおよび鎖置換酵素を添加した系における鎖置換酵素の最適濃度を検討した。
(1)実施例1で調製したHBV DNA溶液を、注射用水を用いて100コピー/5μL、または10コピー/5μLとなるよう希釈した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに前記HBV DNA溶液5μLを添加した。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号2)
0.1μM 置換プライマー(配列番号4)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM INAFプローブ(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
0.8U、1U、2U、4Uまたは8U 96−7 DNAポリメラーゼ
6.4U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
実施例7に記載の置換プライマーおよび鎖置換酵素を添加した系におけるAMV逆転写酵素の最適濃度を検討した。
(1)実施例1で調製したHBV DNA溶液を、注射用水を用いて100コピー/5μL、または10コピー/5μLとなるよう希釈した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに前記HBV DNA溶液5μLを添加した。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号2)
0.1μM 置換プライマー(配列番号4)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM INAFプローブ(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
2U 96−7 DNAポリメラーゼ
0.8U、1.6U、2.4U、3.2U、6.4U、8.6U、9.6Uまたは19.2U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
実施例6に記載の反応系(置換プライマーおよび鎖置換酵素を添加した系)において、置換プライマーを複数種類添加することによる、等温増幅法を用いたHBV DNA検出への影響を調べた。
(1)実施例1で調製したHBV DNA溶液を、注射用水を用いて30コピー/5μLとなるよう希釈した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに前記HBV DNA溶液5μLを添加した。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号2)
各0.025μMから0.1μM 置換プライマー(配列番号4、6、8および10の中から組み合わせて使用)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM INAFプローブ(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
2U 96−7 DNAポリメラーゼ
0.8U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
合成一本鎖DNAを標的核酸としたときの、等温増幅法による前記標的核酸の検出を試みた。
(1)配列番号14に記載の配列からなるポリヌクレオチドを合成し、注射用水を用いて106コピー/5μL、105コピー/5μL、104コピー/5μL、103コピー/5μL、102コピー/5μL、または10コピー/5μLとなるよう希釈して、合成一本鎖DNA試料を調製した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに(1)で調製した一本鎖DNA試料5μLを添加した。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号2)
0.1μM 置換プライマー(配列番号4)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM INAFプローブ(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
2U 96−7 DNAポリメラーゼ
0.8U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
二本鎖DNAを標的核酸としたときの、等温増幅法による前記標的核酸の検出を試みた。
(1)実施例2で調製した二本鎖DNAを、注射用水を用いて104コピー/5μL、103コピー/5μL、102コピー/5μL、または10コピー/5μLとなるよう希釈して、二本鎖DNA試料を調製した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに(1)で調製した二本鎖DNA試料5μLを添加した。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号2)
0.1μM 置換プライマー(配列番号4)
1μM 第二のプライマー(配列番号12)
36nM INAFプローブ(配列番号11)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
2U 96−7 DNAポリメラーゼ
0.8U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
一本鎖RNAを標的核酸としたときの、等温増幅法による前記標的核酸の検出を試みた。
(1)一本鎖RNAとしてサバイビンmRNA(配列番号22)を用いた。サバイビンmRNAを注射用水を用いて100コピー/5μL、または30コピー/5μLとなるよう希釈し、RNA試料を調製した。
(2)以下の組成の反応液を0.5mL容量PCR用チューブ(GeneAmp Thin−Walled Reaction Tubes、パーキンエルマー社製)に17μL/tubeで分注し、これに(1)で調製したRNA試料5μLを添加した。なお切断用オリゴヌクレオチドとは、標的核酸における第一のプライマーとの相同領域の5’末端側と重複し、かつ当該重複部位から5’末端側に隣接した領域に相補的な配列を有したオリゴヌクレオチドである。切断用ヌクレオチドおよびAMV逆転写酵素が有するリボヌクレアーゼH(RNase H)活性により、前記第一のプライマーとの相同領域の5’末端側のRNAを切断することで、cDNA合成後に、cDNAにハイブリダイズした第一のプライマーのプロモーター配列に相補的なDNA鎖を、cDNAの3’末端を伸長させることで効率的に合成でき、結果として効率的に機能的な2本鎖DNAプロモーター構造を形成することができる。
60mM Tris−HCl(pH8.6)
各0.3mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各3mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.4mM ITP
1μM 第一のプライマー(配列番号18)
1μM 第二のプライマー(配列番号21)
36nM INAFプローブ(配列番号20)(実施例3で調製)
67mM トレハロース
0.8U AMV逆転写酵素
142U 耐熱性T7 RNAポリメラーゼ(WO2010/016621号)
(以下、必要に応じ添加)
0.2μM 切断用オリゴヌクレオチド(以下、シザープローブ)(配列番号19に記載の配列からなるオリゴヌクレオチドのうち3’末端側の水酸基をアミノ基で修飾)
0.1μM 置換プライマー(配列番号17)
2U 96−7 DNAポリメラーゼ
(3)上記反応液を46℃で5分間保温後、実施例4(3)に記載の組成からなる開始液8μLを添加した。
(4)実施例4(4)に記載の方法で反応溶液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に測定した。
Claims (8)
- RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素と、RNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、5’末端側に前記RNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマーと、標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマーと、を含む前記標的核酸の増幅試薬であって、
第一のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相同的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素をさらに含み、
前記鎖置換活性を有する酵素がBsu DNAポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、および96−7DNAポリメラーゼから選択されるいずれかであり、
RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、RNase H活性を有する酵素とが、AMV逆転写酵素である、
前記増幅試薬。 - RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素と、RNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマーと、5’末端側に前記RNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマーと、を含む前記標的核酸の増幅試薬であって、
第二のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相補的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素をさらに含み、
前記鎖置換活性を有する酵素がBsu DNAポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、および96−7DNAポリメラーゼから選択されるいずれかであり、
RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、RNase H活性を有する酵素とが、AMV逆転写酵素である、
前記増幅試薬。 - 増幅した標的核酸の一部と相補的二本鎖を形成すると形成前と比較し蛍光特性が変化するオリゴヌクレオチドプローブを、請求項1または2に記載の増幅試薬にさらに含んでなる、標的核酸の検出試薬。
- 以下の(1)から(7)の工程を含む、標的核酸の増幅方法であって、RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、RNase H活性を有する酵素とが、AMV逆転写酵素である、方法。
(1)5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマー、およびRNA依存性またはDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、標的核酸の相補鎖から、標的核酸に相同的なDNAを合成する工程
(2)第一のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相同的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素を用いて、前記(1)で合成したDNAを一本鎖DNAとする工程であって、前記鎖置換活性を有する酵素がBsu DNAポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、および96−7DNAポリメラーゼから選択されるいずれかである、工程
(3)標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(2)で得られた一本鎖DNAから、5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した二本鎖DNAを合成する工程
(4)前記プロモータ配列に対応したRNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(3)で得られた二本鎖DNAから、RNA転写産物を合成する工程
(5)第二のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(4)のRNA転写産物から、標的核酸に相補的なcDNAを合成する工程、
(6)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(7)(6)で得られた一本鎖DNAを鋳型に連鎖的にRNA転写産物を合成する工程 - 以下の(1)から(7)の工程を含む、標的核酸の増幅方法であって、RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、RNase H活性を有する酵素とが、AMV逆転写酵素である、方法。
(1)5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー、およびRNA依存性またはDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、標的核酸から、標的核酸に相補的なDNAを合成する工程
(2)第二のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相補的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素を用いて、前記(1)で合成したDNAを一本鎖DNAとする工程であって、前記鎖置換活性を有する酵素がBsu DNAポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、および96−7DNAポリメラーゼから選択されるいずれかである、工程
(3)標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(2)で得られた一本鎖DNAから、5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した二本鎖DNAを合成する工程
(4)前記プロモータ配列に対応したRNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(3)で得られた二本鎖DNAから、RNA転写産物を合成する工程
(5)第一のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(4)のRNA転写産物から、標的核酸に相同的なcDNAを合成する工程、
(6)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(7)(6)で得られた一本鎖DNAを鋳型に連鎖的にRNA転写産物を合成する工程 - 以下の(1)から(9)の工程を含む、標的核酸の増幅方法であって、RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、RNase H活性を有する酵素とが、AMV逆転写酵素である、方法。
(1)標的核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、標的RNAから、標的核酸に相補的なcDNAを合成する工程
(2)リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(3)5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した標的核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(2)で得られた一本鎖DNAから、二本鎖DNAを合成する工程
(4)第一のプライマーに対して5’末端側の位置にある標的核酸の一部と相同的な配列を有する第三のプライマー、および鎖置換活性を有する酵素を用いて、前記(3)で合成した5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加したDNAを一本鎖DNAとする工程であって、前記鎖置換活性を有する酵素がBsu DNAポリメラーゼ、Bst DNAポリメラーゼ、および96−7DNAポリメラーゼから選択されるいずれかである、工程
(5)第二のプライマー、およびDNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(4)で得られた一本鎖DNAから、5’末端側にRNAポリメラーゼ活性を有する酵素のプロモータ配列を付加した二本鎖DNAを合成する工程
(6)前記プロモータ配列に対応したRNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(5)で得られた二本鎖DNAから、RNA転写産物を合成する工程
(7)第二のプライマー、およびRNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素を用いて、前記(6)のRNA転写産物から、標的核酸に相補的なcDNAを合成する工程、
(8)RNase H活性を有する酵素を用いて、RNA−DNA2本鎖のRNAを分解する工程(一本鎖DNAの生成)
(9)(8)で得られた一本鎖DNAを鋳型に連鎖的にRNA転写産物を合成する工程 - RNA転写産物の一部と相補的二本鎖を形成すると形成前と比較し蛍光特性が変化するオリゴヌクレオチドプローブを用いて検出する工程を、請求項4から6のいずれかに記載の標的核酸の増幅方法にさらに含んでなる、標的核酸の検出方法。
- 標的核酸の増幅を一定温度で行う、請求項4から7のいずれかに記載の方法。
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