JP2018007580A - 非イオン性界面活性剤存在下の核酸の増幅方法 - Google Patents

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惇 野口
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大輔 三木
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Abstract

【課題】 試料中に含まれる標的核酸を、簡便かつ効率よく増幅する方法を提供する。【解決手段】非イオン性界面活性剤(例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル又はソルビタンエステルp−t−オクチルフェニルエーテル)の共存下、等温増幅反応によりインフルエンザウイルス等の核酸を増幅させる。【選択図】 なし

Description

本発明は、非イオン性界面活性剤存在下の核酸の増幅方法に関する。
試料中に含まれる標的核酸の有無または量に基づき診断を行なう遺伝子診断では、前記標的核酸の量が極めて少なく、そのままでは充分な検出感度が得られないことから、多くの場合、PCR法、NASBA法(特許文献1および2)、TMA法(特許文献3)、TRC法(特許文献4および非特許文献1)といった核酸増幅方法を用いて前記標的核酸を増幅させてから行なう。しかしながら、検出時間の短縮が望まれており、簡便な操作で、より効率よく核酸を増幅する方法が求められていた。
特許第2650159号公報 特許第3152927号公報 特許第3241717号公報 特開2000−014400号公報
Ishiguro,T.et al,Analytical Biochemistry,314,77−86(2003)
本発明の目的は、試料中に含まれる標的核酸を、簡便に、より効率よく増幅させる方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、非イオン性界面活性剤を共存させることで、操作の簡易性はそのままで、より効率よく増幅が可能になることを見出した。
すなわち本発明は以下の態様を包含する:
(1)非イオン性界面活性剤の共存下、等温増幅反応により核酸を増幅させることを特徴とする、核酸の増幅方法。
(2)非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレン骨格を有するものである、(1)に記載の方法。
(3)非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル又はソルビタンエステルp−t−オクチルフェニルエーテルである、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)核酸がインフルエンザウイルスの核酸である、(1)〜(3)いずれかに記載の方法。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において非イオン性界面活性剤とは特に限定はなく、例えばポリオキシエチレン骨格を有するものが好ましく、またポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルもしくはソルビタンエステルp−t−オクチルフェニルエーテル類が好ましい。例えば、Span 20(商品名)、MEGA−8(商品名)、n−Octyl−β−maltoside、n−Dodecyl−β−D−glucoside、CA−630(商品名)、Brij35(商品名)、Digitonin、Saponin、Sapn80(商品名)、Tween 20(商品名)、Tween 40(商品名)、Tween 60(商品名)、Tween 80(商品名)等があげられる。
また本発明では非イオン性界面活性剤はHLB10以上であることが好ましく、さらに好ましくはHLB14以上である。非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルであり、かつHLBが14以上であるものが特に好ましい。特にTween 20(商品名)が好ましい。
共存させる非イオン性界面活性剤の濃度は特に限定はないが、好ましくは0.5%以下、更に好ましくは0.1%以下、とりわけ好ましくは0.05%以下である。非イオン性界面活性剤濃度の下限は特に限定はないが、好ましくは0.03%である。本発明においては、非イオン性界面活性剤の濃度は0.03%以上、0.05%以下であることが特に好ましい。なお濃度はw/v%である。
本発明において増幅させる核酸とは、細胞、細菌、真菌、ウイルスなどに由来した核酸が例示でき、天然の核酸でも非天然の核酸でも良く、中でもインフルエンザウイルスの核酸が好ましい。それらの核酸のうち、少なくとも1種類のDNAまたはRNAのうち、増幅されうる領域を言う。増幅されうる領域は一本鎖もしくは二本鎖であって良く、その相補鎖も標的核酸に含まれる。
本発明に用いられる核酸の等温増幅反応は、温度の昇降を行う比較的複雑な装置が不要である。このような核酸増幅法として、核酸の一部と相同的な配列を有する第一のプライマーと、核酸の一部と相補的な配列を有する第二のプライマーと、RNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、DNA依存性DNAポリメラーゼ活性を有する酵素と、リボヌクレアーゼH(RNase H)活性を有する酵素と、RNAポリメラーゼ活性を有する酵素とを用いて、標的核酸を増幅する方法であって、前記第一のプライマーまたは前記第二のプライマーのいずれかには、その5’末端側に前記RNAポリメラーゼ活性を有する酵素に対応したプロモーター配列を付加している方法(例えば、TMA法、TRC法、NASBA法)が例示される。当該方法は一本鎖RNAを標的として核酸増幅する方法であるが、特開2015−11636号公報等に開示される方法を用いることで、二本鎖DNA等を増幅することもできる。
本発明の方法により、特別な操作を必要とせず、簡便かつ効率よく核酸を増幅することができる。
以下、インフルエンザウイルスRNAを標的核酸とした場合の実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例1 標準RNAの調製
後述の実施例で使用したインフルエンザウイルスRNA(以下、標準RNAと表記)は下記に示す方法で調製した。
(1)配列番号1(A型(H1N1亜型)インフルエンザウイルス、セグメント5、cDNA部分配列、GenBank No.FJ969536の410番目から930番目まで)、配列番号2(A型(H3N2亜型)インフルエンザウイルス、セグメント5、cDNA部分配列、GenBank No.NC_007369の455番目から975番目まで(ただし663番目のCはT))および配列番号3(B型インフルエンザウイルス、セグメント7、cDNA部分配列、GenBank No.CY115184の206番目から735番目まで)に記載の塩基配列からなる2本鎖DNAを調製し、それぞれT−Vector pMD20(タカラバイオ製)へ挿入した(なお、当該cDNA配列の相補鎖の5’末端側にはSP6プロモーターを付加している)。
(2)(1)で調製したプラスミドDNAを、挿入したインフルエンザウイルスcDNAの5’末端側で制限酵素消化し、直鎖状のDNAを調製した。
(3)(2)で調製したDNAを鋳型として、SP6 RNAポリメラーゼによるインビトロ転写を行なった。その後、DNase I処理により前記鋳型DNAを完全消化し、精製することで標準RNAを調製した。調製したRNAは、260nmにおける吸光度を測定して定量した。
なお、本実施例で調製した標準RNAの全長は約500塩基と、インフルエンザウイルスRNAの全長(セグメント5:約1500塩基、セグメント7:約1100塩基)の一部であるが、インフルエンザウイルスRNAの測定には十分適用可能である。
Figure 2018007580
Figure 2018007580
実施例2 インターカレーター性蛍光色素標識核酸プローブの作製
Ishiguroらの方法(Ishiguro,T.et al,Nucleic Acids Res.,24,4992−4997(1996))により、配列番号4に記載の配列(GenBank No.KJ741989の724番目から746番目までの塩基配列の相補配列)の5’末端から17番目のTと18番目のTの間、および配列番号5に記載の配列(GenBank No.CY115184の463番目から483番目までの塩基配列の相補配列)の5’末端から8番目のAと9番目のTの間のリン酸ジエステル部分にリンカーを介してチアゾールオレンジもしくはBOを結合させ、インターカレーター性蛍光色素で標識された核酸プローブ(以下、INAFプローブと表記)を調製した。その構造式を化1に示す。
Figure 2018007580
式中、B、B、B、Bは塩基を示す。なお、3’末端側−OHからの伸長反応を防止するために3’末端側−OHはグリコール酸修飾がなされている。
実施例3 非イオン性界面活性剤を添加した核酸増幅反応
以下の方法により、本発明の核酸抽出/増幅試薬に添加する非イオン性界面活性剤の効果を検討した。
(1)実施例1で調製したA型(H1N1亜型)インフルエンザウイルス標準RNA(配列番号1に相当するもの)、A型(H3N2亜型)インフルエンザウイルス標準RNA(配列番号2に相当するもの)またはB型インフルエンザウイルス標準RNA(配列番号3に相当するもの)を、注射用水を用いて10コピー/5μLとなるように希釈し、RNA試料として用いた。
(2)以下の組成からなる反応液15μLを0.5mL容量PCRチューブ(Individual Dome Cap PCR Tube、SSI製)に分注した。
反応液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
60mM Tris−HCl緩衝液(pH8.65)
各0.25mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP
各2.6mM ATP、CTP、UTP、GTP
3.06mM ITP
70mM トレハロース
6.4U AMV逆転写酵素
142U T7 RNAポリメラーゼ
表3に記載の濃度のINAFプローブ(実施例2で調製)(配列番号4および5)
表3に記載の濃度の第一のプライマー
表3に記載の濃度の第二のプライマー。
(3)上記の反応液を46℃で4分間保温後、以下の組成からなる抽出液15μLを添加した。抽出液には、あらかじめ前記RNA試料0.5μLを添加した。
抽出液の組成:濃度は抽出液添加後(30μL中)の最終濃度
21.2mM 塩化マグネシウム
102.7mM 塩化カリウム
1.2% グリセロール
11.5% DMSO
表4に記載の各種濃度のTween20。
(4)引き続きPCRチューブを直接測定可能な温調機能付き蛍光分光光度計(TRCRapid−160、東ソー製)を用い、46℃で反応させると同時に反応液の蛍光強度(励起波長470nm、蛍光波長520nm)を経時的に30分間測定した。抽出液添加時を0分として、反応液の蛍光強度比(所定時間の蛍光強度値をバックグラウンドの蛍光強度比で割った値)が1.2を超えた場合を陽性判定とし検出時間とした。
結果を表4に示す。界面活性剤が高濃度では検出時間は遅くなるが、低濃度であれば早くなっていることがわかる。
Figure 2018007580
Figure 2018007580

Claims (4)

  1. 非イオン性界面活性剤の共存下、等温増幅反応により核酸を増幅させることを特徴とする、核酸の増幅方法。
  2. 非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレン骨格を有するものである、請求項1に記載の方法。
  3. 非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル又はソルビタンエステルp−t−オクチルフェニルエーテルである、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 核酸がインフルエンザウイルスの核酸である、請求項1〜3いずれかに記載の方法。
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