JP6450976B2 - 乗物用シート - Google Patents
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Description
そしてシートバック6は、上述の基本構成(6F,6P,6S)を有して、天板メイン部6aと一対の天板サイド部6bに区分けされる。ここで天板メイン部6aは、シート幅方向におけるシートバック6の中央部位であり、シートバック起立時を基準としてシート上下方向に延びる。また各天板サイド部6bは、各々、シート幅方向における天板メイン部6a両側に配置する部位であり、シートバック起立時を基準としてシート上下方向に延びる。これら各天板サイド部6bは、それぞれ天板メイン部6aよりも着座側に突出しており、カーブ走行時等に乗員側部を支持できる。
またシートクッション4は、上述の基本構成(4F,4P,4S)を有して、天板メイン部4aと一対の天板サイド部4bに区分けされる。ここで天板メイン部4aは、シート幅方向におけるシートクッション4の中央部位であり、シート前後方向に延びる。また各天板サイド部4bは、各々、シート幅方向における天板メイン部4a両側に配置する部位であり、シート前後方向に延びる。これら各天板サイド部4bは、それぞれ天板メイン部4aよりも着座側に突出しており、カーブ走行時等に乗員側部を支持できる。
そして本実施形態では、シートバック6のシートカバー6Sが、後述する一枚物の編物で構成されており、天板メイン部6aと天板サイド部6bに跨って配置する。このシートカバー6Sは、後述する低伸張部位10aと、複数の高伸張部位(第一高伸張部位21a,第二高伸張部位22a)を有しており、これら部位毎に伸び特性が異なる。またシートクッション4のシートカバー4Sも同様に一枚物の編物で構成されており、天板メイン部4aと天板サイド部4bに跨って配置する。このシートカバー4Sも、後述する低伸張部位10bと、複数の高伸張部位(第一高伸張部位21b,第二高伸張部位22b)を有しており、これら部位毎に伸び特性が異なる。
図1のシートカバー6Sにおいては、低伸張部位10aを、シート幅方向におけるシートカバー6S側部と、シートカバー6S中央の一部に設けることができる。シートカバー6S側部の低伸張部位10aは、シート上下方向に連続的に形成されており、ヘッドレスト8の両側と天板サイド部6bに専ら配置する。またシートカバー6S中央の低伸張部位10aは、シート幅方向に天板メイン部6aを横断する帯状の部分であり、略U字状をなしながら天板メイン部6aの下部に配置する。
図1のシートカバー4Sにおいては、低伸張部位10bを、シートカバー4S側部に設けることができる。シートカバー4S側部の低伸張部位10bは、シート前後方向に連続的に形成されており、シート幅方向における各天板サイド部4bの外側に配置する。また高伸張部位(第一高伸張部位21b,第二高伸張部位22b)を、シートカバー4S中央と、低伸張部位10bの形成箇所を除くシートカバー4S側部に設けることができる。シートカバー4S中央の第一高伸張部位21bは、天板メイン部4aの後部に配置する前部が半円状をなす略矩形状の部位であり、シート幅方向における両側が天板サイド部4bにはみ出して配置する。また第二高伸張部位22bは、第一高伸張部位21bを囲むように、天板メイン部4aの前部と、各天板サイド部4bの内側に設けることができる。
本実施形態では、図2〜図4を参照して、糸材Y1を用いて、シートカバー4S,6Sとしての編物を形成する。なおシートカバー4S,6Sとしての編物は、経編又は緯編のいずれであってもよい。ここで緯編として、基本組織(平編,ゴム編(リブ編),パール編)やその変化組織を例示できる。また経編として、基本組織(デンビー編,コード編,アトラス編,鎖編)やその変化組織を例示できる。そして本実施形態では、シートバック6のシートカバー6Sと、シートクッション4のシートカバー4Sが略同一の編み方で形成されることから、以下に、シートバック6のシートカバー6Sを一例に説明する。
図1を参照して、シートバック6に乗員がもたれることにより、乗員背部が天板メイン部6aを強く押圧する。このとき天板メイン部6aの各高伸張部位21a,22aが適度に伸長して乗員にフィットすることから、着座性に優れるシート構成となる。特に本実施例では、第一高伸張部位21aが適度な伸びやすさを有して、乗員背部にフィットしながらしっかりと支持する。また第二高伸張部位22aが、第一高伸張部位21aよりも伸びやすくされて、乗員首部などに柔軟にフィットする。また天板メイン部6aの下部に接した乗員腰部が、天板メイン部6aの低伸張部位10aにてしっかり支持される。そして天板サイド部6bの低伸張部位10aによって、カーブ走行時の乗員をしっかりと支持できる。
以下、本実施形態を試験例に基づいて説明するが、本発明は試験例に限定されない。なお後述の[表1]に、実施例1及び2と比較例1の編物の詳細を示す。また[表2]及び[表3]に、実施例3〜7の編物の詳細を示し、[表4]に、実施例3〜7の編物における各試験の結果を示す。
[表1]に示す実施例1では、横編機(島精機製の型式SWG091N2(15ゲージタイプ))を用いて、シートカバーとしての横編みの編物(変形リブ編)を作成した。また編物の糸材として、繊度853dtexのモール糸(東レ社製、品名:NJ42、材質:ポリエチレンテレフタレート(PET))を使用した。また低伸張部位と各高伸張部位においては、いずれもタテ(ウェール方向)の目数を16目/inchに設定し、ヨコ(コース方向)の目数を39目/inchに設定した。そして低伸張部位では、ループ長3.8mmの糸材のループで形成された編目によって全ての編地を形成した。また第一高伸張部位では、ループ長4.1mmの糸材のループで形成された中編目によって全ての編地を形成し、第二高伸張部位では、ループ長4.4mmの糸材のループで形成された大編目によって全ての編地を形成した。
[表1]に示す実施例2では、低伸張部位において、ループ長3.8mmの糸材のループで形成された編目によって全ての編地を形成した。また第一高伸張部位では、ループ長4.4mmの糸材のループで形成された中編目によって全ての編地を形成し、第二高伸張部位では、ループ長4.9mmの糸材のループで形成された大編目によって全ての編地を形成した。その他の条件は実施例1と同一としたが、ホットメルト不織布とスラブウレタンの接着は省略した。
実施例3〜実施例7では、それぞれ[表2]に示す糸材を使用し、[表3]に示す条件で編物を作成した。そして実施例3〜実施例7の編物では、一つの低伸張部位と、一つの高伸張部位を作成し、その他の条件は実施例1と同一とした。また実施例3のモール糸として、モリリン社から購入したモール糸(材質:PET)を使用し、実施例4のモール糸として、東レ社製、品名:NJ42、材質:PETの糸材を使用した。また実施例5のスラタン加工糸として、モリリン社から購入したスラタン加工糸(材質:PET)を使用し、実施例6のスラタン加工糸として、カワボウテクスチャード社製、品名:ORL670SD、材質:PETの糸材を使用した。また実施例7の通常PET糸として東レ社製、品名:B20Nの糸材を使用した。
[表1]に示す比較例1の編物では、ループ長3.8mmの糸材のループで形成された編目によって全ての編地を形成した。その他の条件は実施例1と同一とした。
本試験では、実施例1の編物と、比較例1の編物を、それぞれシートカバーとして使用してその乗り心地を確認した。すなわち図1を参照して、シートパッド(ポリウレタンフォーム製、密度30kg/m3、厚み20cm)に各編物を取付けたのち、静的な状態で着座した際の乗り心地を確認した。このとき実施例1の編物においては、図1に示す配置で、低伸張部位と各高伸張部位を配置した。
本試験の評価用サンプルとして、A4サイズの実施例3〜実施例7の各編物を用意した。これら評価用サンプルの中央に、各々、略円形状(φ100)の高伸張部位を形成し、その周りに低伸張部位を形成した。そして評価用サンプルを平坦な試験台上に配置して、編物表面と、編物表面から最も突出した凸部分の頂点との間の距離を測定し、これらの距離を「凸部の距離」とした([表4]を参照)。この凸部分は、高伸張部位の糸材のループによって形成されており、「凸部の距離」が短いほど編物が平坦であることを示す。
本試験の評価用サンプルとして、A4サイズの実施例3〜実施例7の各編物を用意した。これら評価用サンプルの中央に、各々、略円形状(φ100)の高伸張部位を形成し、その周りに低伸張部位を形成した。そして各実施例の編物の裏面に、実施例1のスラブウレタンを重ねて、スチームアイロンのスチーム(約110℃)で接着した。そして各編物におけるスラブウレタンの皺の有無を目視で確認した。本試験では、スラブウレタンに皺が確認できなかった場合には「○」、皺が確認できた場合には「△」と評価した([表4]を参照)。
本試験の評価用サンプルとして、編物の平坦性の確認試験と同一の評価用サンプルを使用した。そして編物から1m離れた場所から編物を目視で確認した。また編物から10cm離れた場所から編物を目視で確認した。本試験では、低伸張部位と高伸張部位の境界線が確認できなかった場合には「◎」、境界線が見えずらかった場合(境界線がぼんやりとして曖昧であった場合)には「○」、境界線が確認できた場合には「△」と評価した([表4]を参照)。
本試験では、実施例3〜7の編物の製編に際して、うまく製編できていた場合には「○」、糸切れなどが生じて製編できなかった場合には「×」と評価した([表4]を参照)。
比較例1では、編物全体が一様な伸び特性を有しており、部分的に伸び特性を異ならせることはできなかった。また乗り心地官能試験の結果、比較例1の編物では、臀部や背上部への反発が強いためフィット感に劣り、すわり心地が良くなかった。
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
4S シートカバー
6S シートカバー
4a 天板メイン部
4b 天板サイド部
6a 天板メイン部
6b 天板サイド部
10a,10b 低伸張部位
21a,21b 第一高伸張部位
22a,22b 第二高伸張部位
H 孔部
R1 編目
R2 中編目
R3 大編目
Y1 糸材
Claims (2)
- シート外形をなして乗員を弾性的に支持するシートパッドと、前記シートパッドを被覆する編物製のシートカバーとを備え、前記シートカバーが、低伸張部位と、前記低伸張部位よりも伸びやすい高伸張部位を有する乗物用シートにおいて、
前記低伸張部位と前記高伸張部位が、所定長さの糸材のループで形成された編目と、前記編目に比して長い糸材のループで形成された他の編目の少なくとも一方を有して、コース方向及びウェール方向における所定面積当たりの目数が同一とされるとともに、
前記高伸張部位が、前記低伸張部位に比して多くの前記他の編目を有して伸びやすくされる乗物用シート。 - 前記シートカバーをなす糸材の少なくとも一部が嵩高加工された糸材であり、前記嵩高加工された糸材が、前記高伸張部位と前記低伸張部位に跨って配置する請求項1に記載の乗物用シート。
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