JP6450538B2 - ファンおよびファンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子機器等の冷却に使用されるファンおよびファンの製造方法に関する。
近年のパーソナルコンピュータ等の電子機器に使用される電子部品の高性能化によって、電子機器の筐体内における電子部品の発熱量が増加している。安定した電子機器の作動のため、電子部品の温度上昇を抑える必要がある。このため従来より、冷却用のファンが電子部品や電子機器の発熱量や特性に応じて使用されてきた。
ファンとしては、長期的な信頼性と安定性の観点から耐久性が高いものが求められている。そこで、特許文献1には、ロータホルダと羽根車(インペラ)のアンバランスの修正が柔軟にでき、かつ組立が容易な送風ファンが開示されている。
特開2009―250158号公報
しかしながら、特許文献1においては、カップ部とロータホルダの組み立ての際の位置決めが容易ではなく、時間がかかるという問題がある。特に圧入時に位置を微調整することは困難である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、長期的な信頼性と安定性の観点から耐久性が高く、且つ、組み立て時の位置決めが容易に短時間で行うことが可能なファンおよびファンの製造方法を提供することである。
本発明のファンは、少なくとも1つの羽が接続されるファンモールドと、ファンモールドと接続されるロータカバーと、を有し、ファンモールドには、カシメ用のカシメピンが形成され、記ファンモールドは、前記ファンモールドに前記ロータカバーを接続する際に、両者の相対位置を規定する位置決め部を有しており、前記ロータカバーには、前記カシメピンが形成されている位置に対応する位置にカシメ用貫通孔と、前記位置決め部の位置に対応する位置に位置決め用貫通孔とが形成され、前記位置決め用貫通孔は、前記ロータカバー内部に空気を導入するための通路の機能も果たしている。
好適には、上記構成において、ファンモールドには、溝部が形成され、溝部は、位置決め部としての機能と、ロータカバーの位置決め用貫通孔へ通じる空気の通路としての機能を果たしている。
好適には、上記構成において、ファンモールドにロータカバーを接続する際に、位置決め用貫通孔に挿入されるガイドピン先端部分が、溝部内に嵌合されて、ファンモールドとロータカバーの相対位置が所定の位置に位置決めされる。
好適には、上記構成において、溝部は、ファンの回転中心から所定の距離に位置する少なくとも2つの位置決め溝部と、位置決め溝部にガイドピン先端部分が嵌合された状態で、ファンモールドが回転しない様に位置決めするために、隣接する位置決め溝部の間に存在し、位置決め溝部からファンの回転中心までの距離よりもファンの回転中心から短い距離に位置する回転止溝部と、を有する。
さらに本発明のファンの製造方法は、ロータカバーの位置決め用貫通孔に組立治具のガイドピンを挿入する工程と、ガイドピンとファンモールドの位置決め溝部を合わせる事により、ロータカバーとファンモールドとの両者の相対位置を規定する工程と、ロータカバーをファンモールド内に挿入する工程と、ファンモールドに形成されているカシメ用のカシメピンが、ロータカバーのカシメ用貫通孔を貫通した状態で、カシメピンを熱によって軟化させて熱カシメする工程と、を有する。
本発明におけるファンによって、長期的な信頼性と安定性の観点から耐久性が高く、且つ、組み立てが容易で、短時間で行うことができるファンおよびファンの製造方法を提供することが可能となる。
本発明の第1の実施形態に係るファンを裏側から見た図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンを裏側から見た一部断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンモールドを裏側から見た図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンモールドを裏側から見た一部断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るロータカバーの斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る組立治具の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るロータカバーに組立治具を接続した図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンモールドとロータカバーと組立治具の接続を説明する図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンモールドとロータカバーと組立治具の接続時における一部拡大断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンモールドとロータカバーとの接続された際の断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンモールドとロータカバーとの接続された際に裏側から見た一部断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンモールドとロータカバーとの接続し、カシメピンを溶接した後に裏側から見た断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンモールドとロータカバーとの接続し、カシメピンを溶接した後に裏側から見た一部拡大断面斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンを表側から見た図である。 本発明の第1の実施形態に係るファンの一部拡大断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るファンモールドの溝部を説明する図である。 本発明の第3の実施形態に係るファンモールドの溝部を説明する図である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るファンを裏側から見た図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係るファンを裏側から見た一部断面斜視図である。
以下、本発明の第1の実施形態の概略を、図1、2を用いて簡単に説明する。ファン1は、ファンモールド20とロータカバー30から構成される。ファンモールド20は、中心に所定の径からなる円筒状で片側開口のハブ2と複数の羽10から構成される。
例えば、本実施形態のファンモールド20では、7枚の羽10を備えている。羽10の裏側には、風の通路や効率、補強を考慮した凸部11が、ファンの中心となる回転軸33側から見て放射状に形成されている。円筒状のハブ2の内部にはモータ(図示せず)が取り付けられるため、ハブ2は所定の径を備えるものとなっている。
複数の羽10は、中心に形成されたハブ2に接続されている。円筒状のハブ2の内径側には、円筒状で片側開口のロータカバー30が備えられる。ロータカバー30の円板部30Tには、円の周状に沿って複数の孔が形成されている。
本実施形態では10個の孔が形成されている。孔には2つの機能があり、後述する位置決め用貫通孔31とカシメ用貫通孔32がある。本実施形態では、位置決め用貫通孔31が5個と、カシメ用貫通孔32が5個とが交互に隣接して形成されている。
カシメ用貫通孔32は、ファンモールド20に形成されたカシメピン22を貫通する孔となっている。図1,2では、カシメピン22は、ロータカバー30のカシメ用貫通孔32を貫通し、ファンの裏側で加圧および/または加熱により変形させることで、ファンモールド20とロータカバー30とを接合させている。これにより引抜強度が従来の3倍以上となる。なお、ロータカバー30の内径側には円柱形状のマグネット35が備えられている。
次に、本発明の第1の実施形態に係るファン1を組み立てる際に必要となる構成要素を説明し、ファン1の組み立てについて説明する。
まず、最初の構成要素であるファンモールド20を図3および図4に基づいて説明する。図3は、本発明の第1の実施形態に係るファンモールド20を裏側から見た図である。図4は、本発明の第1の実施形態に係るファンモールド20を裏側から見た一部断面斜視図である。
ファンモールド20は、中心部が所定の径を有する円筒状で片側開口のハブ2を備える。円筒状のハブ2の外周部には複数の羽10が接続されている。ハブ2の円板部20Tの中心部はロータカバー30の回転軸33の形状に合わせて円形の孔23が形成されている。ファンモールド20は、ファンモールド20にロータカバー30を接続する際に、両者の相対位置を規定する位置決め部を有している。
孔23の外径を囲むように溝部21からなる位置決め部が形成されている。溝部21は、ファン1の回転中心から所定の距離に位置する位置決め溝部21Sと、位置決め溝部21Sに、後述するガイドピンの先端部分が嵌合された状態で、ファンモールド20が回転しない様に位置決めするために、隣接する位置決め溝部21Sの間に存在し、位置決め溝部21Sからファン1の回転中心までの距離よりもファン1の回転中心から短い距離に位置する回転止溝部21Tと、を有する形状となっている。
図3で示した本実施形態では、5つの凸部部分が位置決め溝部21Sとなるように形成した星形の溝部21となっている。他にも後述する第2実施形態(図16参照)や第3実施形態(図17参照)のような形状が可能である。
星形の溝部21の5個の凸部に当たる部位が位置決め溝部21Sとなる。星形の溝部21の5個の凹部に当たる部位が回転止溝部21Tとなる。位置決め溝部21Sと回転止溝部21Tは、円周に沿って交互に存在することになる。交互に5つの凹凸部があるため、位置決めの際に、回転する回転角度が小さく、ファンモールド20とロータカバー30の相対的位置を短時間で所定の位置にすることが可能である。
溝部21は、位置決め部としての機能と、ロータカバー30の位置決め用貫通孔31へ通じる空気の通路としての機能を果たしている。ファンモールド20のハブ2の内径側には、複数のカシメ用のカシメピン22が形成されている。また、ファンモールド20にロータカバー30を接続する際に、位置決め用貫通孔31に挿入されるガイドピン先端部分が、溝部21内に嵌合されて、ファンモールド20とロータカバー30の相対位置が所定の位置に位置決めされる。
次に、ロータカバー30について、図5に基づいて説明する。図5は、本発明の第1の実施形態に係るロータカバー30の斜視図である。
ロータカバー30は、円筒形状で片側開口となっており、円筒形状の外径がファンモールド20のハブ2の内径よりも小さい径となっている。ロータカバー30の円筒の内側にはマグネット35が円筒の周に沿うように設置されている(図9参照)。
ロータカバー30の円板部30Tには、少なくともファンモールド20の位置決め部の位置に対応する位置に、位置決め用貫通孔31が形成されている。位置決め用貫通孔31は、特に溝部21の位置決め溝部21Sに対応した位置に形成される。
さらに、ロータカバー30の円板部30Tには、ファンモールド20のカシメピン22が形成されている位置に対応する位置に、カシメ用貫通孔32が形成されている。なお、位置決め用貫通孔31とカシメ用貫通孔32は同じ大きさの径を持つ孔となっており、ロータカバー30の円板部30Tにおいて円周の周に沿って交互に設けられている。
位置決め用貫通孔31は、後述する組立治具40のガイドピン41によって位置決めされた後には、そのまま孔として残る。位置決め用貫通孔31は、ロータカバー30内部に空気を導入するための通路の機能も果たす。ファンモールド20の溝部21を通った空気がロータカバー30の位置決め用貫通孔31を通り、ロータカバー30の内側に設けられるモータを冷却する。または、モータから発熱された空気がロータカバー30の位置決め用貫通孔31とファンモールド20の溝部21を通り、外に排出されることで、モータを冷却する。このため、本実施形態のように複数の孔が形成されていることは望ましい。なお、カシメ用貫通孔32は、ファンモールド20のカシメピン22によって封止される。
次に、位置決めをする際に用いる組立治具40について、図6に基づいて説明する。図6は、本発明の第1の実施形態に係る組立治具40の斜視図である。
組立治具40は円筒形状である。組立治具40の外径は、ロータカバー30の内径よりも小さくなっている。円筒形状の組立治具40の円板部40Tには、ガイドピン41が設けられ、また、ファンモールド20のカシメピン22が形成されている位置に対応する位置に、カシメピン逃げ用溝42が形成されている。
ガイドピン41は、ガイドピン41の頭部への加圧に応じて、組立治具40の内部側へ縮むように構成されている。例えば、ガイドピン41の下方側にバネが備えられ、ガイドピン41の頭部への加圧に応じてバネが縮み、組立治具40の内部へ挿入されるようになっている。
カシメピン逃げ用溝42は、ファンモールド20のカシメピン22の太さおよび長さに対して十分に対応できる大きさとなっている。カシメピン22は、後述するようにファンモールド20とロータカバー30の接合に十分な大きさとなっている。なお、本実施形態において、カシメピン22の太さとガイドピン41の太さはほぼ同一となっている。このため、ロータカバー30の位置決め用貫通孔31およびカシメ用貫通孔32の径は同じであり、貫通孔としては同一の孔となっている。
次に、図7〜図14に基づいて、本発明の第1実施形態に係るファン1の組み立てについて説明する。図7は、本発明の第1の実施形態に係るロータカバー30に組立治具40を接続した図である。図8は、本発明の第1の実施形態に係るファンモールド20とロータカバー30と組立治具40の接続を説明する図である。図9は、本発明の第1の実施形態に係るファンモールド20とロータカバー30と組立治具40の接続時における一部拡大断面斜視図である。図10は、本発明の第1の実施形態に係るファンモールド20とロータカバー30との接続された際の断面斜視図である。図11は、本発明の第1の実施形態に係るファンモールド20とロータカバー30との接続された際に裏側から見た一部断面斜視図である。図12は、本発明の第1の実施形態に係るファンモールド20とロータカバー30との接続し、カシメピン22を溶接した後に裏側から見た断面斜視図である。図13は、本発明の第1の実施形態に係るファンモールド20とロータカバー30との接続し、カシメピン22を溶接した後に裏側から見た一部拡大断面斜視図である。
まず、図7で示すように、ロータカバー30に組立治具40を挿入する。円柱形状で片側開口のロータカバー30に対して、組立治具40を挿入する際には、組立治具40のガイドピン41をロータカバー30の円板部30Tに形成された貫通孔を通すように挿入する。つまり、組立治具40のガイドピン41を、ロータカバー30の位置決め用貫通孔31に挿入することになる。
上述したように、本実施形態では、複数ある貫通孔は全て同一の大きさであるため、組立治具40のガイドピン41は、ロータカバー30に形成された貫通孔のどの孔にも通すことができる。なお、この際、組立治具40のガイドピン41が通った貫通孔が位置決め用貫通孔31となり、組立治具40のガイドピン41が通っていない貫通孔がカシメ用貫通孔32となる。このため、ロータカバー30カシメ用貫通孔32は組立治具40のカシメピン逃げ用溝42の位置となる。
次に図8で示すように、ロータカバー30に組立治具40が挿入されたものと、ファンモールド20とが接続される。ファンモールド20には、ガイドピン41に対応した孔はないが、溝部21が形成されている。ファンモールド20とロータカバー30が挿入された組立治具40とを相対的に押し付けると、ガイドピン41は溝部21に沿って移動する。複数のガイドピン41は溝部21に導かれて、最終的に位置決め溝部21Sに落ち着く。
図9は、複数のガイドピン41が溝部21に導かれて、最終的に位置決め溝部21Sに落ち着いた状態を示している。ガイドピン41の頭部は、溝部21の位置決め溝部21Sに接している。この際、本実施形態では、周方向に5つの位置決め溝部21Sがあるため、ガイドピン41の頭部が溝部21によって導かれる移動量が小さくて済む。従って、短時間で位置決めが可能である。
この状態において、カシメピン22は、ロータカバー30のカシメ用貫通孔32とカシメピン逃げ用溝42に収まる位置の上方に位置している。ガイドピン41は、頭部に対する加圧によって縮むため、ファンモールド20とロータカバー30が挿入された組立治具40とを相対的に押し付けていくと、ファンモールド20の裏側とロータカバー30の頭部側が近づき、カシメピン22がカシメ用貫通孔32を貫通し、カシメピン逃げ用溝42に収まる。
ファンモールド20とロータカバー30と組立治具40とが接続され、ファンモールド20とロータカバー30の位置が決まった状態となったら、組立治具40を引き抜く。図10は、組立治具40を引き抜き、ファンモールド20とロータカバー30との接続された状態の断面斜視図を示している。この状態において、カシメピン22は、ロータカバー30のカシメ用貫通孔32を貫通している。なお、ファンモールド20とロータカバー30は、ファンモールド20の内径とロータカバー30外径の径の差による圧入により接続される。さらに、ファンモールド20とロータカバー30は、ファンモールド20の内径とロータカバー30外径の間に接着剤を付けることにより接続してもよい。
図11は、図10の状態で裏側から見たものを示している。カシメピン22が、ロータカバー30のカシメ用貫通孔32を貫通していることがわかる。また、位置決め用貫通孔31は、ガイドピン41を有する組立治具40が引き抜かれた後のため、貫通状態となっている。この位置決め用貫通孔31の表面側(ロータカバー30の頭部側)は、ファンモールド20の溝部21に位置している。このため、溝部21を通る空気が位置決め用貫通孔31も通るように隙間ができる。この隙間によって、ロータカバー30の内径側に設けられるモータを冷却することが可能となる。
図12は、図11の状態のカシメピン22に対して加圧および/または加熱によって、カシメピン22を変形させた状態を示している。これにより、ファンモールド20とロータカバー30とが強固に接続される。これにより従来の3倍の引抜強度となり、長期的に信頼できるファンを提供することができる。特に本実施形態では、5つのカシメがあり、強固な接続となっている。図13は図12における一部拡大図である。カシメピン22は、加圧および/または加熱によって変形し、ファンモールド20とロータカバー30とを強固に接続していることがわかる。
上述したように本実施形態のファンの製造方法は、組立治具のガイドピンを、ロータカバーの位置決め用貫通孔に挿入する工程と、ガイドピンとファンモールドの位置決め溝部を合わせる事により、ロータカバーとファンモールドとの両者の相対位置を規定する工程と、ロータカバーをファンモールド内に挿入する際に、ガイドピンをファンモールドの位置変化に合わせて組立治具に対して相対移動する工程と、ファンモールドに形成されているカシメ用のカシメピンが、ロータカバーのカシメ用貫通孔を貫通した状態で、カシメピンを熱によって軟化させて熱カシメする工程とを有する。
図14は、組み立てが完成したファン1を示している。図15は、図14におけるA−A断面を示している。
A−A断面図から、溝部21と位置決め溝部21Sと位置決め用貫通孔31から形成される空気通路や、ファンモールド20とロータカバー30とを強固に接続するカシメピン22が明瞭にわかる。モータへの空気通路は、位置決め用貫通孔31から上側へ抜け、位置決め溝部21S、そして溝部21へと通じている。カシメピン22は、ファンモールド20一体に形成されており、ロータカバー30の円板部30Tの裏面において、加圧と加熱により変形され、接続されている。
次に、溝部の形状について他の実施形態を説明する。
<本発明の第2の実施形態>
図16は、本発明の第2の実施形態に係るファンモールドの溝部を説明する図である。基本的に、本発明の第1の実施形態と同様の構成・作用・効果を有し、異なる点は、孔23の外径を囲むように楕円形状の溝部21Aからなる位置決め部が形成されている。溝部21Aは、ファン1の回転中心から所定の距離L1に位置する位置決め溝部21ASと、位置決め溝部21ASにガイドピン22の先端部分が嵌合された状態で、ファンモールド20が回転しない様に位置決めするために、隣接する位置決め溝部21ASの間に存在し、位置決め溝部21ASからファン1の回転中心までの距離L1よりもファン1の回転中心から短い距離L2に位置する回転止溝部21ATと、を有する形状となっている。
第2の実施形態では、2つの位置決め溝部21ASと2つの回転止溝部21ATから形成される溝部21Aとなっている。具体的には、溝部21Aは楕円形状または長方形形状となる。このように構成したことによって、本発明の第2の実施形態は、本発明の第1の実施形態よりも、孔の数が少なく済む。
<本発明の第3の実施形態>
図17は、本発明の第3の実施形態に係るファンモールドの溝部を説明する図である。基本的に、本発明の第1の実施形態と同様の構成・作用・効果を有し、異なる点は、孔23の外径を囲むように三角形状の溝部21Bからなる位置決め部が形成されている。溝部21Bは、ファン1の回転中心から所定の距離L3に位置する位置決め溝部21BSと、位置決め溝部21BSにガイドピン22の先端部分が嵌合された状態で、ファンモールド20が回転しない様に位置決めするために、隣接する位置決め溝部21BSの間に存在し、位置決め溝部21BSからファン1の回転中心までの距離L3よりもファン1の回転中心から短い距離L4に位置する回転止溝部21BTと、を有する形状となっている。
第3の実施形態では、3つの位置決め溝部21BSと3つの回転止溝部21BTから形成される溝部21Bとなっている。具体的には、溝部21Bは三角形状となる。このように構成したことによって、本発明の第3の実施形態は、本発明の第1の実施形態よりも、孔の数が少なく済む。
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、様々な変化した構造、構成であっても良い。たとえば、溝部の形状を星形形状、楕円形状、三角形状以外の形状であってもよい。また、位置決め溝部と回転止溝部の数も同じ数でなく、位置決め溝部を3個と回転止溝部2個や、位置決め溝部を3個と回転止溝部を5個などになるように溝部の形状を形成してもよい。これに対応して、ファンモールドとロータカバーの貫通孔も形成される。
<実施形態の構成及び効果>
以上の実施形態によれば、少なくとも1つの羽が接続されるファンモールドと、ファンモールドと接続されるロータカバーと、を有し、ファンモールドには、カシメ用のカシメピンが形成され、ロータカバーには、カシメピンが形成されている位置に対応する位置に、カシメ用貫通孔が形成され、ファンモールドは、ファンモールドにロータカバーを接続する際に、両者の相対位置を規定する位置決め部を有している。
このような構成によって、ファンモールドとロータカバーの相対位置を簡単に決めることが可能となる。
上記構成において、ロータカバーには、少なくとも位置決め部の位置に対応する位置に、位置決め用貫通孔が形成されている。
このような構成によって、位置決め用貫通孔を活用することで、簡単に位置決めが可能となる。
上記構成において、位置決め用貫通孔は、ロータカバー内部に空気を導入するための通路の機能も果たしている。
このような構成によって、ロータカバー内部に空気を導入させることができ、ロータカバー内部の冷却等が可能となる。
上記構成において、ファンモールドには、溝部が形成され、溝部は、位置決め部としての機能と、ロータカバーの位置決め用貫通孔へ通じる空気の通路としての機能を果たしている。
このような構成によって、ファンモールド外部から空気を取り込むことが可能となる。
上記構成において、ファンモールドにロータカバーを接続する際に、位置決め用貫通孔に挿入されるガイドピン先端部分が、溝部内に嵌合されて、ファンモールドとロータカバーの相対位置が所定の位置に位置決めされる。
このような構成によって、ガイドピンの先端が溝部に導かれて、ファンモールドとロータカバーの相対位置が確実に所定の位置に位置することが可能となる。
上記構成において、溝部は、ファンの回転中心から所定の距離に位置する少なくとも2つの位置決め溝部と、位置決め溝部にガイドピン先端部分が嵌合された状態で、ファンモールドが回転しない様に位置決めするために、隣接する位置決め溝部の間に存在し、位置決め溝部からファンの回転中心までの距離よりもファンの回転中心から短い距離に位置する回転止溝部と、を有する。
このような構成によって、ガイドピン先端部分が短い移動量で所定位置に位置することが可能となる。
上記の実施形態によれば、ロータカバーの位置決め用貫通孔に組立治具のガイドピンを挿入する工程と、ガイドピンとファンモールドの位置決め溝部を合わせる事により、ロータカバーとファンモールドとの両者の相対位置を規定する工程と、ロータカバーをファンモールド内に挿入する工程と、ファンモールドに形成されているカシメ用のカシメピンが、ロータカバーのカシメ用貫通孔を貫通した状態で、カシメピンを熱によって軟化させて熱カシメする工程とを有する。
このような方法によって、長期的な信頼性と安定性の観点から耐久性が高く、且つ、組み立て時の位置決めが容易に短時間で行うことが可能となる。
1 ファン
2 ハブ
10 羽
11 凸部
20 ファンモールド
21 溝部
21S 位置決め溝部
21T 回転止溝部
22 カシメピン
23 孔
30 ロータカバー
31 位置決め用貫通孔
32 カシメ用貫通孔
33 回転軸
35 マグネット
40 組立治具
41 ガイドピン
42 カシメピン逃げ用溝

Claims (5)

  1. 少なくとも1つの羽が接続されるファンモールドと、
    前記ファンモールドと接続されるロータカバーと、を有し、
    前記ファンモールドには、カシメ用のカシメピンが形成され、
    記ファンモールドは、前記ファンモールドに前記ロータカバーを接続する際に、両者の相対位置を規定する位置決め部を有しており、
    前記ロータカバーには、前記カシメピンが形成されている位置に対応する位置にカシメ用貫通孔と、前記位置決め部の位置に対応する位置に位置決め用貫通孔とが形成され、
    前記位置決め用貫通孔は、前記ロータカバー内部に空気を導入するための通路の機能も果たしている
    ファン。
  2. 前記ファンモールドには、溝部が形成され、
    前記溝部は、前記位置決め部としての機能と、前記ロータカバーの前記位置決め用貫通孔へ通じる空気の通路としての機能を果たしている
    請求項に記載のファン。
  3. 前記ファンモールドに前記ロータカバーを接続する際に、前記位置決め用貫通孔に挿入されるガイドピン先端部分が、前記溝部内に嵌合されて、前記ファンモールドと前記ロータカバーの相対位置が所定の位置に位置決めされる
    請求項に記載のファン。
  4. 前記溝部は、
    ファンの回転中心から所定の距離に位置する少なくとも2つの位置決め溝部と、
    前記位置決め溝部にガイドピン先端部分が嵌合された状態で、前記ファンモールドが回転しない様に位置決めするために、隣接する前記位置決め溝部の間に存在し、位置決め溝部からファンの回転中心までの距離よりもファンの回転中心から短い距離に位置する回転止溝部と、を有する
    請求項に記載のファン。
  5. ロータカバーの位置決め用貫通孔に組立治具のガイドピンを挿入する工程と、
    前記ガイドピンとファンモールドの位置決め溝部を合わせる事により、前記ロータカバーと前記ファンモールドとの両者の相対位置を規定する工程と、
    前記ロータカバーを前記ファンモールド内に挿入する工程と、
    前記ファンモールドに形成されているカシメ用のカシメピンが、前記ロータカバーのカシメ用貫通孔を貫通した状態で、前記カシメピンを熱によって軟化させて熱カシメする工程と、を有する
    ファンの製造方法。
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