JP6448864B2 - 導波管−平面導波路変換器 - Google Patents

導波管−平面導波路変換器 Download PDF

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Description

本発明は、導波管とマイクロストリップ線路などの平面導波路との間で伝送モードの変換を行う変換器に関する。
ミリ波帯またはマイクロ波帯などの高周波帯域で使用される高周波伝送路では、導波管と、マイクロストリップ線路またはコプレーナ線路などの平面導波路とを相互に結合するために、導波管と平面導波路との間で伝送モードを変換する変換器が広く使用されている。たとえば、特許文献1(特開2010−56920号公報)には、導波管をマイクロストリップ線路と結合する導波管−マイクロストリップ線路変換器が開示されている。
特許文献1に開示されているマイクロストリップ線路の構造は、誘電体基板のおもて面に形成されたストリップ導体及び導体板と、その誘電体基板の裏面全体に設けられた接地導体と、その誘電体基板中に設けられ且つ前記導体板と前記接地導体との間を接続する複数の接続導体とを備えている。接地導体は、方形導波管の端部と接続されており、この接地導体には、方形導波管の端部と電気的に結合するための長方形状のスロットが形成されている。また、導体板及び接地導体はコプレーナ線路構造を形成する。更に、複数の接続導体は、方形導波管の端部のショート面(短絡面)を取り囲むように配設されている。これら接続導体が設けられることで、スロットからの不要放射の抑圧が可能となる。
特開2010−56920号公報(たとえば、図1,2及び段落0013〜0018、並びに、図12,13及び段落0043〜0049)
しかしながら、特許文献1に開示されている構造では、不要放射の抑圧のために複数の接続導体が必要となるので、導波管−マイクロストリップ線路変換器の製造工程が複雑化し、これにより製造コストが嵩むという課題がある。
上記に鑑みて本発明の目的は、不要放射を抑圧しつつ製造コストの低減を可能とする導波管−平面導波路変換器を提供することである。
本発明の一態様による導波管−平面導波路変換器は、高周波信号を伝送する導波管−平面導波路変換器であって、自己の厚み方向に互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有する誘電体基板と、前記第1の主面上で予め定められた第1の面内方向に沿って延在して形成されている単数または複数のストリップ導体と、前記第2の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と前記厚み方向に対向するように形成されている接地導体と、前記接地導体に形成され、前記第2の主面上で前記第1の面内方向と交差する第2の面内方向に延在する単数または複数のスロットと、前記第1の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する位置に形成され、且つ前記単数または複数のスロットと前記厚み方向に対向する位置に配置されている結合導体とを備え、前記結合導体は、前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する本体部と、前記本体部から前記第2の面内方向に突出する凸状部とを有し、当該凸状部は、前記単数または複数のスロットの前記第2の面内方向における端部と前記厚み方向に対向するように形成されており、前記単数または複数のスロットの当該端部のエッジと前記凸状部の先端との間の前記第2の面内方向における距離は、前記高周波信号の予め定められた使用周波数帯域の中心周波数に対応する波長の8分の1以下であることを特徴とする。
本発明によれば、不要放射を抑圧しつつ、低い製造コストと高い動作信頼性とを実現する導波管−平面導波路変換器を提供することができる。
本発明に係る実施の形態1の導波管−平面導波路変換器の概略平面図である。 図1に示した導波管−平面導波路変換器のII−II線における概略断面図である。 実施の形態1の導体部の拡大図である。 高周波信号の伝搬方向を概略的に示す図である。 従来の導波管−マイクロストリップ線路変換器の概略平面図である。 図5に示した導波管−平面導波路変換器のVI−VI線における概略断面図である。 本発明に係る実施の形態2の導波管−平面導波路変換器の概略平面図である。 本発明に係る実施の形態3の導波管−平面導波路変換器の概略平面図である。 本発明に係る実施の形態4の導波管−平面導波路変換器の概略平面図である。 図9に示した導波管−平面導波路変換器のX−X線における概略断面図である。 本発明に係る実施の形態5の導波管−平面導波路変換器の概略平面図である。 本発明に係る実施の形態6の導波管−平面導波路変換器の概略平面図である。 本発明に係る実施の形態7の導波管−平面導波路変換器の概略平面図である。 本発明に係る実施の形態8の導波管−平面導波路変換器の概略平面図である。 図14に示した導波管−平面導波路変換器のXV−XV線における概略断面図である。 本発明に係る実施の形態9の導波管−平面導波路変換器の概略平面図である。 図16に示した導波管−平面導波路変換器のXVII−XVII線における概略断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る種々の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面全体において同一符号を付された構成要素は、同一構成及び同一機能を有するものとする。また、図面に示されているX軸、Y軸及びZ軸は互いに直交する。
実施の形態1.
図1は、本発明に係る実施の形態1の導波管−平面導波路変換器1の平面構造を概略的に示す図である。図2は、図1に示した導波管−平面導波路変換器1のII−II線における概略断面図である。
この導波管−平面導波路変換器1は、図1及び図2に示されるように、高周波信号の入出力に使用される入出力端20a,20bを有する平面導波路構造20と、この平面導波路構造20に接続された導波管40とを備える。導波管−平面導波路変換器1は、導波管40と平面導波路構造20との間で高周波信号の伝送モード(特に、伝送基本モード)の変換を相互に行う機能を有し、導波管40と平面導波路構造20との間で特性インピーダンスの変換を相互に行うインピーダンス変換機能を有している。
導波管40は、当該導波管40の管軸と直交する平面において方形断面を有する金属製の中空導波管すなわち方形導波管である。図2に示した導波管40の管厚は省略されているが、実際は数mmの管厚が存在する。この導波管40の中空路は、その管軸方向(Z軸方向)に沿って延在している。導波管40の伝送基本モードは、たとえば、TEモード(Transverse Electric modes)の1つであるTE10モードである。一方、平面導波路構造20の伝送基本モードは、準TEMモード(Quasi−Transverse ElectroMagnetic modes)である。導波管−平面導波路変換器1は、高周波信号の伝送基本モードを、TE10モード及び準TEMモードのうちの一方から他方へ変換することができる。
平面導波路構造20は、図1に示されるように、Z軸方向から視たときに正方形または長方形などの四角形を有する誘電体基板21と、この誘電体基板21の互いに対向する2面のうちの一方のおもて面(第1の主面)上に形成されている導体パターン23とを備えている。ここで、誘電体基板21のおもて面は、X軸及びY軸を含むX−Y平面と平行である。誘電体基板21は、たとえば、ガラスエポキシ、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene,PTFE)またはセラミックスなどの誘電体材料で構成されればよい。
導体パターン23は、誘電体基板21のおもて面上で予め定められた面内方向(X軸方向)に沿って延在する線状導体である2個のストリップ導体23a,23bと、これらストリップ導体23a,23b間に介在し且つこれらストリップ導体23a,23bと物理的に接続されている結合導体24とを含んで構成されている。
また、平面導波路構造20は、図2に示されるように誘電体基板21の裏面(第2の主面)上に全面に亘って形成された導電膜である接地導体22と、この接地導体22に形成された結合窓であるスロット22sと、接地導体22の所定領域(スロット22sを含む。)に接続された一端部を有する導波管40とを備えている。誘電体基板21の裏面はX−Y平面と平行である。スロット22sは、図1に示されるようにストリップ導体23a,23bの延在方向(X軸方向)とは交差するY軸方向に沿って延在し、Y軸方向を長手方向とする長方形状を有している。
また、導波管40の管軸方向は、Z軸方向と平行である。導波管40のZ軸正方向側の一端部をなす壁面は、接地導体22と物理的に接続され、ショート面(短絡面)SPを形成する。図1に示される導波管40の外形状は、矩形状であり、ショート面SPの外形状を表すものである。また、導波管40のZ軸負方向側の他端部は、高周波信号の入出力に使用される入出力端40aを構成する。
接地導体22及び導体パターン23は、たとえば、めっき処理により形成可能である。導体パターン23及び接地導体22の構成材料としては、たとえば、銅、銀及び金などの導電性材料のいずれか、またはそれら導電性材料の中から選択された2種以上の組み合わせが使用されればよい。
結合導体24は、図1及び図2に示されるように、誘電体基板21の裏面側に設けられたスロット22sとZ軸方向(誘電体基板21の厚み方向)に対向する位置に配置されている。また、図1に示されるように、この結合導体24は、ストリップ導体23a,23bの内側端部に接続されている略矩形状の本体部と、この本体部からY軸正方向に突出する凸状部24aと、この本体部からY軸負方向に突出する凸状部24bとを有する。その本体部のX軸方向における両端付近にインピーダンス調整部26a,26bが形成される。
図1に示されるように、結合導体24の一方の凸状部24aは、スロット22sのY軸正方向側の端部とZ軸方向に対向するように形成され、他方の凸状部24bは、スロット22sのY軸負方向側の端部とZ軸方向に対向するように形成されている。また、一方の凸状部24aの先端は、スロット22sの長手方向一端部よりもY軸正方向外側に配置されており、他方の凸状部24bの先端は、スロット22sの長手方向他端部よりもY軸負方向外側に配置されている。
また、一方の凸状部24aは、テーパ形状を形成する一対の傾斜部24c,24eを有する。すなわち、凸状部24aは、当該凸状部24aの横幅(X軸方向の幅)が本体部から凸状部24aの先端に向かうに従って漸次小さくなるように変化するテーパ形状を有している。他方の凸状部24bも、テーパ形状を形成する一対の傾斜部24d,24fを有する。すなわち、凸状部24bは、当該凸状部24bの横幅が本体部から凸状部24bの先端に向かうに従って漸次小さくなるように変化するテーパ形状を有している。
更に、図1に示されるように凸状部24a,24bの先端は一定の横幅を有している。一方の凸状部24aの先端の横幅は、スロット22sの一端部の横幅よりも狭く、他方の凸状部24bの先端の横幅も、スロット22sの他端部の横幅よりも狭い。図3は、図1に示した結合導体24の拡大図である。図3に示されるようにスロット22sの一端部の先端と凸状部24aの先端との間の縦方向(Y軸方向)における距離d1は、予め定められた使用周波数帯域の中心周波数に対応する波長λの8分の1(=λ/8)以下となるように設定される。スロット22sの他端部の先端と凸状部24bの先端との間の縦方向における距離も、同様にλ/8以下となるように設定されている。
ここで、図3に示されるように、凸状部24aの先端とスロット22sの一端部の横方向(X軸方向)左端との間の横方向における距離d2は、波長λの8分の1以下となるように設定される。凸状部24aの先端とスロット22sの他端部の横方向右端との間の横方向における距離も、同様に設定される。また、他方の凸状部24bの先端と、スロット22sの一端部の横方向左端または右端との間の横方向における距離も、波長λの8分の1以下となるように設定されている。したがって、凸状部24aの先端とスロット22sの一端部のエッジとの間の縦方向及び横方向における距離は、それぞれ波長λの8分の1以内となるように設定されている。同様に、凸状部24bの先端とスロット22sの他端部のエッジとの間の縦方向及び横方向における距離も、それぞれ波長λの8分の1以内となるように設定されている。
次に、図1及び図2を参照しつつ、本実施の形態の導波管−平面導波路変換器1の動作について説明する。
本実施の形態の平面導波路構造20では、ストリップ導体23a,23bと、これらストリップ導体23a,23bに対向する接地導体22と、この接地導体22とストリップ導体23a,23bとの間に介在する誘電体とによって、マイクロストリップ線路が形成される。また、結合導体24と、この結合導体24に対向する接地導体22と、この接地導体22と結合導体24との間に介在する誘電体とによって、平行平板線路が形成される。
導波管40の入出力端40aに高周波信号が入力されると、この入力された高周波信号はスロット22sを励振する。スロット22sの長手方向は、ストリップ導体23a,23bの長手方向(延在方向)と交差するので、励振されたスロット22sとストリップ導体23a,23bとが互いに磁界結合する。高周波信号は、前記平行平板線路を介してマイクロストリップ線路の入出力端20a,20bに伝搬し出力される。このとき、スロット22sは同相で励振される。ストリップ導体23a,23bは、スロット22sに対して、互いに逆方向に延在するように配置されている。よって、入出力端20a,20bからは逆相での出力がなされる。逆に、平面導波路構造20の入出力端20a,20bにそれぞれ逆相の高周波信号が入力されると、これら高周波信号は合成された後に、導波管40の入出力端40aから出力される。
スロット22sにおいて形成される電界の方向は、当該スロット22sの短軸方向(X軸方向)と平行となることから、ストリップ導体23a,23bの延在方向と平行な方向の平行平板モードが発生する。また、スロット22sにおける電界強度は、当該スロット22sの中心部で最も大きく、当該スロット22sの端部では0となる。そのため、前記平行平板線路のY軸方向端部(すなわち、凸状部24a,24bの先端付近の線路部)での電界強度は非常に弱くなり、高周波信号の進行方向と直交する方向における平行平板線路のY軸方向端部からの不要放射量が少なくなる。図4は、Z軸方向から視たときの結合導体24と接地導体22との間を伝送する高周波信号の伝搬方向を概略的に示す図である。図4に示されるように、導波管40から伝搬してきた高周波信号は、スロット22sを介して2つのストリップ導体23a,23bに分配される。また、結合導体24のテーパ形状の構造により、高周波信号の伝搬方向を連続的になだらかに変化させて、高周波信号の進行方向をストリップ導体23a,23b側に向かせることができる。これにより、不要放射を抑圧しつつ、高周波信号を効率良くストリップ導体23a,23bに伝搬させることが可能となる。
更に、図3に示されるように、凸状部24aのうちスロット22sのY軸方向一端部を被覆する先端部分の大きさは、当該スロット22sの一端部の大きさと同程度である。また、凸状部24bのうちスロット22sのY軸方向他端部を被覆する先端部分の大きさも、当該スロット22sの他端部の大きさと同程度である。よって、スロット22sのY軸方向両端部では、凸状部24a,24bによってスロット22sが被覆される被覆面積が小さいので、平行平板モードが発生しにくい。結果として、高周波信号は、スロット22sの中心部に集中し、スロット22sの中心部から平行平板モードでストリップ導体23a,23bの方向に伝搬していくので、不要放射を抑圧しつつ効率の良い変換を実行することが可能となる。
要するに、スロット22sのY軸方向両端部を覆う凸状部24a,24bの先端部分の大きさが当該スロット22sの両端部と同程度の大きさであり、結合導体24にテーパ形状の構造が形成されている。これにより、不要放射を抑圧しつつ高周波信号を効率良くストリップ導体23a,23bに伝送することが可能となる。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器1は、誘電体基板21のおもて面上の導体パターン23と、誘電体基板21の裏面上の接地導体22との間を相互に接続する接続導体を必要とせずに、不要放射を抑圧することができる。図5は、その種の接続導体190a〜190e,191a〜191eを有する従来の導波管−マイクロストリップ線路変換器100の平面導波路構造120を概略的に示す図である。図6は、図5に示した導波管−マイクロストリップ線路変換器100のVI−VI線における概略断面図である。この導波管−マイクロストリップ線路変換器100と実質的に同じ構成が特許文献1(特開2010−56920号公報)に開示されている。
図5に示されるように導波管−マイクロストリップ線路変換器100の平面導波路構造120は、誘電体基板121のおもて面に形成されたストリップ導体123a,123bと、当該おもて面上でストリップ導体123a,123bに接続するように形成された導体板123と、誘電体基板121の裏面に形成された接地導体122と、この接地導体122に形成された長方形状のスロット122Sと、誘電体基板121中に設けられ且つ導体板123と接地導体122との間を接続する円柱形状の接続導体190a〜190e,191a〜191eとを備えている。図4に示されるように方形導波管140の端部が接地導体122と接して、ショート面(短絡面)SPを形成している。接続導体190a〜190e,191a〜191eは、方形導波管140のショート面SPを取り囲むように配設されている。
導波管140の入出力端140aに高周波信号が入力されると、この入力された高周波信号はスロット122Sを励振する。スロット122Sの長手方向は、ストリップ導体123a,123bの長手方向と交差するので、励振されたスロット122Sとストリップ導体123a,123bとは互いに磁界結合する。高周波信号は、導体板123と接地導体122とで形成される平行平板線路を介して、ストリップ導体123a,123bと接地導体122とで形成されるマイクロストリップ線路の入出力端120a,120bから出力される。この導波管−マイクロストリップ線路変換器100では、接続導体190a〜190e,191a〜191eを設けることで、スロット122Sからの不要放射を抑圧することができる。
接続導体190a〜190e,191a〜191eを設けるには、たとえば、誘電体基板121内にそのおもて面と裏面との間を貫通するスルーホールを形成する工程と、これらスルーホール内に導電体を形成する工程(たとえば、めっき工程及びエッチング工程)とが必要となる。しかしながら、これら工程は、導波管−マイクロストリップ線路変換器100の製造工程を複雑化させ、製造コスト増大の原因となる。
また、導波管−マイクロストリップ線路変換器100の誘電体基板121が温度変化により伸縮すると、接続導体190a〜190e,191a〜191eにテンションがかかる。これにより、接続導体190a〜190e,191a〜191eが破断したり、導波管−マイクロストリップ線路変換器100の特性が劣化したりするおそれがある。
これに対し、本実施の形態の導波管−平面導波路変換器1は、接続導体を必要とせずに不要放射を抑圧することができるので、導波管−マイクロストリップ線路変換器100と比べると、低い製造コストと高い動作信頼性を実現することができる。
以上に説明したように実施の形態1の導波管−平面導波路変換器1では、結合導体24は、スロット22sの両端部と対向する凸状部24a,24bを備えることから、不要放射を抑圧しつつ、低い製造コストと高い動作信頼性とを実現することができる。また、従来の導波管−マイクロストリップ線路変換器100と比べると、本実施の形態の構造は、接続導体190a〜190e,191a〜191eを必要としないので、導波管−平面導波路変換器1の小型化が可能である。
実施の形態2.
上記実施の形態1は、インピーダンス調整部26a,26bにおいてストリップ導体23a,23bと結合導体23cとが物理的に互いに接続された構造を有しているが、これに限定されるものではない。物理的に互いに分離されたストリップ導体と結合導体とを有する構造を備えるように上記実施の形態1が変形されてもよい。以下、このような構造を備えた実施の形態2,3について説明する。
図7は、上記実施の形態1の第1の変形例である実施の形態2の導波管−平面導波路変換器2の平面構造を概略的に示す図である。この導波管−平面導波路変換器2の構成は、図1の導体パターン23に代えて図7の導体パターン23Aを有する点を除いて、上記実施の形態1の導波管−平面導波路変換器1の構成と同じである。また、導体パターン23Aの形成工程は、上記導体パターン23の形成工程と同じである。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器2は、図7に示されるように入出力端20Aa,20Abを有する平面導波路構造20Aを備えており、この平面導波路構造20Aは、誘電体基板21のおもて面上に導体パターン23Aを有する。この導体パターン23Aは、X軸方向において物理的に分離されたストリップ導体23aA,23bAと、結合導体25とを備えている。結合導体25は、実施の形態1の結合導体24と同様に、当該結合導体25の本体部からY軸方向に突出する凸状部25a,25bを有している。これら凸状部25a,25bは、テーパ形状を形成する傾斜部25c,25e,25d,25fを有し、スロット22sのY軸方向両端部とZ軸方向に対向するように配置されている。これら凸状部25a,25bの形状、配置及び機能は、実施の形態1の凸状部24a,24bの形状、配置及び機能と同じである。
また、結合導体25は、X軸負方向に凹む凹部25gと、X軸正方向に凹む凹部25hとを有する。一方のストリップ導体23aAの内側端部は、凹部23gによって取り囲まれ、他方のストリップ導体23bAの内側端部は、凹部23hによって取り囲まれている。本実施の形態の結合導体25の構造は、上記実施の形態1の結合導体24を加工することで凹部23g,23hが形成された構造と実質的に同じである。図7に示されるように本実施の形態のインピーダンス調整部26aA,26bAは、凹部25g,25h付近に形成される。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器2でも、実施の形態1と同様に、結合導体25は、スロット22sの両端部と対向する凸状部25a,25bを備えることから、不要放射を抑圧しつつ、低い製造コストと高い動作信頼性とを実現することができる。
実施の形態3.
図8は、本発明に係る実施の形態3の導波管−平面導波路変換器3の平面構造を概略的に示す図である。この導波管−平面導波路変換器3の構成は、図1の導体パターン23に代えて図8の導体パターン23Bを有する点を除いて、上記実施の形態1の導波管−平面導波路変換器1の構成と同じである。また、導体パターン23Bの形成工程は、上記導体パターン23の形成工程と同じである。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器3は、図8に示されるように入出力端20Ba,20Bbを有する平面導波路構造20Bを備えており、この平面導波路構造20Bは、誘電体基板21のおもて面上に導体パターン23Bを有する。この導体パターン23Bは、X軸方向において接続部23cBを介して連結されたストリップ導体23aB,23bBと、第1結合導体30と、第2結合導体31とを備えている。これら第1結合導体30及び第2結合導体31によって、本実施の形態の結合導体が構成される。
実施の形態1の結合導体24と同様に、第1結合導体30は、当該第1結合導体30の本体部からY軸正方向に突出する凸状部30aを有し、第2結合導体31は、当該第2結合導体31の本体部からY軸負方向に突出する凸状部31bを有している。これら凸状部30a,31bは、テーパ形状を形成する傾斜部30c,30e,31d,31fを有し、スロット22sのY軸方向両端部とZ軸方向に対向するように配置されている。これら凸状部30a,31bの形状、配置及び機能は、実施の形態1の凸状部24a,24bの形状、配置及び機能と同じである。
また、第1結合導体30及び第2結合導体31は、物理的に互いに分離されており、これら第1結合導体30と第2結合導体31との間の領域に、ストリップ導体23aB,23bB及び接続部23cBが配置されている。図8に示されるように本実施の形態のインピーダンス調整部26aB,26bBは、第1結合導体30及び第2結合導体31のX軸方向両端付近にそれぞれ形成される。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器3でも、実施の形態1と同様に、第1結合導体30及び第2結合導体31は、スロット22sの両端部と対向する凸状部30a,31bを備えることから、不要放射を抑圧しつつ、低い製造コストと高い動作信頼性とを実現することができる。
実施の形態4.
以上に説明した実施の形態1〜3の導波管−平面導波路変換器1〜3は、いずれも、単一のスロット22sを有しているが、これに限定されるものではない。2個以上のスロットを有するように上記実施の形態1〜3が変形されてもよい。以下、複数のスロットを有する実施の形態4,5,6について説明する。
図9は、本発明に係る実施の形態4の導波管−平面導波路変換器4の平面構造を概略的に示す図である。図10は、図9に示した導波管−平面導波路変換器4のX−X線における概略断面図である。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器4は、図9に示されるような入出力端20Ca,20Cbを有する平面導波路構造20Cを備えており、この平面導波路構造20Cは、誘電体基板21のおもて面上に導体パターン23Cを有する。また、図10に示されるように誘電体基板21の裏面上には接地導体22Cが設けられている。この接地導体22Cには、Y軸方向に延在する長方形状のスロット22s1,22s2からなるスロット群22sCが形成されている。
導体パターン23Cは、X軸方向に沿って延在するストリップ導体23aC,23bCと、これらストリップ導体23aC,23bCと電気的に結合する結合導体32とを備えている。ストリップ導体23aB,23bBは、スロット群22sCに対して、互いに逆方向(X軸正方向及びX軸負方向)に延在するように配置されている。本実施の形態の結合導体32の本体部は、ストリップ導体23aC,23bCの内側端部と物理的に接続されている。
結合導体32は、実施の形態1の結合導体24と同様に、当該結合導体32の本体部からY軸方向に突出する凸状部32a,32bを有しており、これら凸状部32a,32bは、テーパ形状を形成する傾斜部32c,32e,32d,32fを有し、スロット22sのY軸方向両端部とZ軸方向に対向するように配置されている。図9に示されるように本実施の形態のインピーダンス調整部26aC,26bCは、結合導体32の本体部のX軸方向両端付近に形成される。
凸状部32aの先端の横幅(X軸方向の幅)は、スロット22s1,22s2からなるスロット群22sCの全体幅よりも狭く、凸状部32bの先端の横幅(X軸方向の幅)も、スロット22s1,22s2からなるスロット群22sCの全体幅よりも狭い。また、スロット群22sCのY軸方向一端部のエッジと凸状部32aの先端との間の縦方向(Y軸方向)及び横方向(X軸方向)における距離は、使用周波数帯域の中心周波数に対応する波長λの8分の1(=λ/8)以下となるように設定される。スロット群22sCのY軸方向他端部のエッジと凸状部32bの先端との間の縦方向及び横方向における距離も、同様にλ/8以下となるように設定されている。
図9に示されるように、凸状部32aのうちスロット群22sCのY軸方向一端部を被覆する先端部分の大きさは、当該スロット群22sCの一端部の大きさと同程度である。また、凸状部32bのうちスロット群22sCのY軸方向他端部を被覆する先端部分の大きさも、当該スロット群22sCの他端部の大きさと同程度である。よって、このような凸状部32a,32bの機能は、実施の形態1の凸状部24a,24bの機能と実質的に同じである。したがって、不要放射を抑圧しつつ高周波信号を効率良くストリップ導体23aC,23bCに伝送することができる。
以上に説明したように本実施の形態の導波管−平面導波路変換器4でも、実施の形態1と同様に、不要放射を抑圧しつつ、低い製造コストと高い動作信頼性とを実現することができる。
実施の形態5.
図11は、本発明に係る実施の形態5の導波管−平面導波路変換器5の平面構造を概略的に示す図である。本実施の形態の導波管−平面導波路変換器5は、図11に示されるような入出力端20Da,20Dbを有する平面導波路構造20Dを備えており、この平面導波路構造20Dは、誘電体基板21のおもて面上に導体パターン23Dを有する。また、誘電体基板21の裏面上には、上記実施の形態4と同様に接地導体22Cが設けられている。この接地導体22Cには、Y軸方向に延在する長方形状のスロット22s1,22s2からなるスロット群22sCが形成されている。ストリップ導体23aD,23bDは、このスロット群22sCに対して、互いに逆方向に延在するように配置されている。
導体パターン23Dは、X軸方向において物理的に互いに分離されたストリップ導体23aD,23bDと、結合導体33とを備えている。結合導体33は、実施の形態4の結合導体32(図9)と同様に、当該結合導体33の本体部からY軸方向に突出する凸状部33a,33bと、これら凸状部33a,33bを接続する接続部33mとを有している。接続部33mは、ストリップ導体23a,23b間に配置されている。
凸状部33a,33bは、テーパ形状を形成する傾斜部33c,33e,33d,33fを有し、スロット22sのY軸方向両端部とZ軸方向に対向するように配置されている。凸状部33aの先端の横幅(X軸方向の幅)は、スロット22s1,22s2からなるスロット群22sCの全体幅よりも狭く、凸状部33bの先端の横幅(X軸方向の幅)も、スロット22s1,22s2からなるスロット群22sCの全体幅よりも狭い。このような凸状部33a,33bの形状、配置及び機能は、実施の形態4の凸状部32a,32bの形状、配置及び機能と同じである。
一方、結合導体33は、X軸負方向に凹む凹部33gと、X軸正方向に凹む凹部33hとを有する。一方のストリップ導体23aDの内側端部は、凹部33gによって取り囲まれ、他方のストリップ導体23bAの内側端部は、凹部33hによって取り囲まれている。図11に示されるように本実施の形態のインピーダンス調整部26aD,26bDは、凹部33g,33h付近に形成される。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器5でも、実施の形態1と同様に、結合導体33は、スロット22s1,22s2の両端部と対向する凸状部33a,33bを備えることから、不要放射を抑圧しつつ、低い製造コストと高い動作信頼性とを実現することができる。
実施の形態6.
図12は、上記実施の形態5の変形例である実施の形態6の導波管−平面導波路変換器6の平面構造を概略的に示す図である。この導波管−平面導波路変換器6の構成は、図11のスロット群22sCに代えて図12のスロット群22sEを有する点を除いて、実施の形態5の導波管−平面導波路変換器5の構成と同じである。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器6は、図12に示されるような入出力端20Ea,20Ebを有する平面導波路構造20Eを備えており、この平面導波路構造20Eは、実施の形態5と同様に、誘電体基板21のおもて面上に導体パターン23Dを有する。また、誘電体基板21の裏面上の接地導体には、Y軸方向に延在する長方形状のスロット22s3,22s4からなるスロット群22sEが形成されている。図12に示されるように本実施の形態のスロット22s3,22s4のX軸方向の間隔は、実施の形態5のスロット22s1,22s2のX軸方向の間隔よりも狭い。このため、凸状部33a,33bは、Z軸方向から視たときにスロット22s3,22s4の全体を被覆する。本実施の形態でも、上記実施の形態5と同様に、インピーダンス調整部26aE,26bEは、結合導体33の凹部33g,33h付近に形成される。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器6でも、実施の形態5と同様に、結合導体33は、スロット22s3,22s3の両端部と対向する凸状部33a,33bを備えることから、不要放射を抑圧しつつ、低い製造コストと高い動作信頼性とを実現することができる。
実施の形態7.
上記実施の形態1〜6の凸状部24a,24b,25a,25b,30a,30b,32a,32b,33a,33bは、いずれもテーパ形状を有しているが、これに限定されるものではない。各凸状部の横幅が結合導体の本体部から当該各凸状部の先端に向かうに従って段階的に小さくなるように変化する階段形状を有するように、上記実施の形態1〜6の凸状部24a,24b,25a,25b,30a,30b,32a,32b,33a,33bの外形状が変更されてもよい。
図13は、上記実施の形態1の変形例である実施の形態7の導波管−平面導波路変換器7の平面構造を概略的に示す図である。この導波管−平面導波路変換器7の構成は、図1の導体パターン23に代えて図13の導体パターン23Fを有する点を除いて、上記実施の形態1の導波管−平面導波路変換器1の構成と同じである。また、導体パターン23Fの形成工程は、上記導体パターン23の形成工程と同じである。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器7は、図13に示されるように入出力端20Fa,20Fbを有する平面導波路構造20Fを備えており、この平面導波路構造20Fは、誘電体基板21のおもて面上に導体パターン23Fを有する。この導体パターン23Fは、X軸方向に延在するストリップ導体23aF,23bFと、結合導体34とを備えている。結合導体34は、ストリップ導体23aF,23bFと電気的に結合する本体部と、この本体部からY軸正方向に突出する凸状部34aと、この本体部からY軸負方向に突出する凸状部34bとを有する。
一方の凸状部34aは、階段形状を形成する一対の傾斜部34c,34eを有する。すなわち、凸状部34aは、当該凸状部34aの横幅(X軸方向の幅)が本体部から凸状部34aの先端に向かうに従って段階的に小さくなるように変化する階段形状を有している。他方の凸状部34bも、階段形状を形成する一対の傾斜部34d,34fを有する。すなわち、凸状部34bは、当該凸状部34bの横幅が本体部から凸状部34bの先端に向かうに従って段階的に小さくなるように変化する階段形状を有している。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、凸状部34aの先端とスロット22sの一端部のエッジとの間の縦方向及び横方向における距離は、それぞれ波長λの8分の1以内となるように設定されている。同様に、凸状部34bの先端とスロット22sの他端部のエッジとの間の縦方向及び横方向における距離も、それぞれ波長λの8分の1以内となるように設定されている。図13に示されるように本実施の形態のインピーダンス調整部26aF,26bFは、結合導体34のX軸方向両端付近に形成される。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器7でも、実施の形態1と同様に、結合導体34は、スロット22sの両端部と対向する凸状部34a,34bを備えることから、不要放射を抑圧しつつ、低い製造コストと高い動作信頼性とを実現することができる。
実施の形態8.
上記実施の形態1の平面導波路構造20では、図1に示したように誘電体基板21の裏面上に形成されたスロット22sは長方形状を有しているが、これに限定されるものではない。各スロットの長手方向両端部の幅(X軸方向の幅)が当該各スロットの中央部の幅(X軸方向の幅)よりも大きくなるようにスロットの形状が変形されてもよい。
図14は、本発明に係る実施の形態8の導波管−平面導波路変換器8の平面構造を概略的に示す図である。図15は、図14に示した導波管−平面導波路変換器8のXV−XV線における概略断面図である。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器8は、図14に示されるような入出力端20Ga,20Gbを有する平面導波路構造20Gを備えており、この平面導波路構造20Gは、誘電体基板21のおもて面上に導体パターン23Gを有する。また、図15に示されるように誘電体基板21の裏面上には接地導体22Gが設けられている。この接地導体22Gには、Y軸方向に延在する長方形状のスロット22sGが形成されている。図14に示されるように、このスロット22sGの長手方向両端部の幅は、スロット22sGの中央部の幅よりも大きい。
導体パターン23Gは、X軸方向に沿って延在するストリップ導体23aG,23bGと、これらストリップ導体23aG,23bGと電気的に結合する結合導体35とを備えている。ストリップ導体23aG,23bGは、スロット22sGに対して、互いに逆方向に延在するように配置されている。本実施の形態の結合導体35の本体部は、ストリップ導体23aG,23bGの内側端部と物理的に接続されている。
結合導体35は、実施の形態1の結合導体24と同様に、当該結合導体35の本体部からY軸方向に突出する凸状部35a,35bを有しており、これら凸状部35a,35bは、テーパ形状を形成する傾斜部35c,35e,35d,35fを有し、スロット22sGのY軸方向両端部とZ軸方向に対向するように配置されている。図14に示されるように本実施の形態のインピーダンス調整部26aG,26bGは、結合導体35の本体部のX軸方向両端付近に形成される。
凸状部35aの先端の横幅(X軸方向の幅)は、スロット22sGのY軸方向一端部の横幅よりも狭く、凸状部35bの先端の横幅(X軸方向の幅)も、スロット22sGのY軸方向他端部の横幅よりも狭い。また、スロット22sGのY軸方向一端部のエッジと凸状部35aの先端との間の縦方向(Y軸方向)及び横方向(X軸方向)における距離は、使用周波数帯域の中心周波数に対応する波長λの8分の1(=λ/8)以下となるように設定される。スロット22sGのY軸方向他端部のエッジと凸状部35bの先端との間の縦方向及び横方向における距離も、同様にλ/8以下となるように設定されている。
図14に示されるように、凸状部35aのうちスロット22sGのY軸方向一端部を被覆する先端部分の大きさは、当該スロット22sGの一端部の大きさと同程度である。また、凸状部35bのうちスロット22sGのY軸方向他端部を被覆する先端部分の大きさも、当該スロット22sGの他端部の大きさと同程度である。よって、このような凸状部35a,35bの機能は、実施の形態1の凸状部24a,24bの機能と実質的に同じである。したがって、不要放射を抑圧しつつ高周波信号を効率良くストリップ導体23aG,23bGに伝送することができる。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器8でも、実施の形態1と同様に、不要放射を抑圧しつつ、低い製造コストと高い動作信頼性とを実現することができる。本実施の形態では、更に、スロット22sGの両端部の幅が中央部のそれに比べて大きいので、実施の形態1と同様の技術的効果を維持しつつ、スロット22sGの長手方向(Y軸方向)の長さL1を小さく(短く)することができる。これにより、導体パターン23GのY軸方向における長さL2を小さく(短く)することができる。したがって、導波管−平面導波路変換器8の小型化を実現することができる。
なお、このようなスロット22sGは、下記の実施の形態9にも適用可能である。
実施の形態9.
上記実施の形態1〜8では、平面導波路構造20,20A〜20Gの各平面導波路構造の入出力端の個数は2個であるが、これに限定されるものではない。4個以上の入出力端を有するように上記各実施の形態の平面導波路構造が変形されてもよい。
図16は、上記実施の形態1の変形例である実施の形態9の導波管−平面導波路変換器9の平面構造を概略的に示す図である。図17は、図16に示した導波管−平面導波路変換器9のXVII−XVII線における概略断面図である。この導波管−平面導波路変換器9の構成は、図1の導体パターン23に代えて図16の導体パターン23Hを有する点を除いて、上記実施の形態1の導波管−平面導波路変換器1の構成と同じである。また、導体パターン23Hの形成工程は、上記導体パターン23の形成工程と同じである。
本実施の形態の導波管−平面導波路変換器9は、図16に示されるような4個の入出力端20Ha,20Hb,20Hc,20Hdを有する平面導波路構造20Hを備えており、この平面導波路構造20Hは、誘電体基板21のおもて面上に導体パターン23Hを有する。この導体パターン23Hは、上記実施の形態1と同様に結合導体24を有する。この導体パターン23Hは、更に、X軸方向に延在する線状導体であるストリップ導体37a,37b,37c,37dを含んで構成されている。これらストリップ導体37a,37b,37c,37dは、いずれも、結合導体24に接続されている。図16に示されるように結合導体24のX軸方向両端付近にインピーダンス調整部26aH,26bHが形成されている。
導波管40に高周波信号が入力されると、この入力された高周波信号はスロット22sを励振する。スロット22sの長手方向(Y軸方向)は、ストリップ導体37a,37b,37c,37dの長手方向(延在方向)と交差するので、励振されたスロット22sとストリップ導体37a,37b,37c,37dとが互いに磁界結合する。そして、高周波信号は、平行平板線路を介してマイクロストリップ線路の入出力端20Ha,20Hb,20Hc,20Hdに伝搬し出力される。逆に、平面導波路構造20Hの入出力端20Ha,20Hb,20Hc,20Hdにそれぞれ高周波信号が入力されると、これら高周波信号は合成された後に、導波管40の入出力端40aから出力される。
以上に説明したように実施の形態9の平面導波路構造20Hは、4個の入出力端20Ha,20Hb,20Hc,20Hdを有するので、多分配器の機能を併せ持つ導波管−平面導波路変換器9を実現することができる。
以上、図面を参照して本発明に係る種々の実施の形態について述べたが、これら実施の形態は本発明の例示であり、これら実施の形態以外の様々な形態を採用することもできる。なお、本発明の範囲内において、上記実施の形態1〜9の自由な組み合わせ、各実施の形態の任意の構成要素の変形、または各実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
本発明に係る導波管−平面導波路変換器は、ミリ波またはマイクロ波などの高周波信号を伝送する高周波伝送路で使用されることから、たとえば、ミリ波帯またはマイクロ波帯などの高周波帯域で動作する、アンテナ装置、レーダ装置及び通信装置での利用に適している。
1〜9 導波管−平面導波路変換器、20,20A〜20H 平面導波路構造、20a,20b 入出力端、21 誘電体基板、22,22C 接地導体、22s スロット、23,23A〜23D,23G,23H 導体パターン、23a,23b,23aA,23bA,23ab,23bB,23ac,23bc ストリップ導体、24,25,32,33,34,35 結合導体、24a,24b,25a,25b,30a,30b,31a,31b,32a,32b,33a,33b,34a,34b,35a,35b 凸状部、40 導波管、40a 入出力端、SP ショート面。

Claims (9)

  1. 高周波信号を伝送する導波管−平面導波路変換器であって、
    自己の厚み方向に互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有する誘電体基板と、
    前記第1の主面上で予め定められた第1の面内方向に沿って延在して形成されている単数または複数のストリップ導体と、
    前記第2の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と前記厚み方向に対向するように形成されている接地導体と、
    前記接地導体に形成され、前記第2の主面上で前記第1の面内方向と交差する第2の面内方向に延在する単数または複数のスロットと、
    前記第1の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する位置に形成され、且つ前記単数または複数のスロットと前記厚み方向に対向する位置に配置されている結合導体と
    を備え、
    前記結合導体は、前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する本体部と、前記本体部から前記第2の面内方向に突出する凸状部とを有し、当該凸状部は、前記単数または複数のスロットの前記第2の面内方向における端部と前記厚み方向に対向するように形成されており、
    前記単数または複数のスロットの当該端部のエッジと前記凸状部の先端との間の前記第2の面内方向における距離は、前記高周波信号の予め定められた使用周波数帯域の中心周波数に対応する波長の8分の1以下である、
    ことを特徴とする導波管−平面導波路変換器。
  2. 高周波信号を伝送する導波管−平面導波路変換器であって、
    自己の厚み方向に互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有する誘電体基板と、
    前記第1の主面上で予め定められた第1の面内方向に沿って延在して形成されている単数または複数のストリップ導体と、
    前記第2の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と前記厚み方向に対向するように形成されている接地導体と、
    前記接地導体に形成され、前記第2の主面上で前記第1の面内方向と交差する第2の面内方向に延在する単数または複数のスロットと、
    前記第1の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する位置に形成され、且つ前記単数または複数のスロットと前記厚み方向に対向する位置に配置されている結合導体と
    を備え、
    前記結合導体は、前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する本体部と、前記本体部から前記第2の面内方向に突出する凸状部とを有し、当該凸状部は、前記単数または複数のスロットの前記第2の面内方向における端部と前記厚み方向に対向するように形成されており、
    前記厚み方向から視たときの前記凸状部の先端は、前記単数または複数のスロットの当該端部よりも前記第2の面内方向外側に配置されており、
    前記凸状部の先端の前記第1の面内方向における幅は、前記第1の面内方向における前記単数または複数のスロットの全体幅よりも狭い、
    ことを特徴とする導波管−平面導波路変換器。
  3. 高周波信号を伝送する導波管−平面導波路変換器であって、
    自己の厚み方向に互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有する誘電体基板と、
    前記第1の主面上で予め定められた第1の面内方向に沿って延在して形成されている単数または複数のストリップ導体と、
    前記第2の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と前記厚み方向に対向するように形成されている接地導体と、
    前記接地導体に形成され、前記第2の主面上で前記第1の面内方向と交差する第2の面内方向に延在する単数または複数のスロットと、
    前記第1の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する位置に形成され、且つ前記単数または複数のスロットと前記厚み方向に対向する位置に配置されている結合導体と
    を備え、
    前記結合導体は、前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する本体部と、前記本体部から前記第2の面内方向に突出する凸状部とを有し、当該凸状部は、前記単数または複数のスロットの前記第2の面内方向における端部と前記厚み方向に対向するように形成されており、
    前記凸状部は、前記第1の面内方向における当該凸状部の幅が前記本体部から前記凸状部の先端に向かうに従って漸次小さくなるように変化するテーパ形状を有する
    ことを特徴とする導波管−平面導波路変換器。
  4. 高周波信号を伝送する導波管−平面導波路変換器であって、
    自己の厚み方向に互いに対向する第1の主面及び第2の主面を有する誘電体基板と、
    前記第1の主面上で予め定められた第1の面内方向に沿って延在して形成されている単数または複数のストリップ導体と、
    前記第2の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と前記厚み方向に対向するように形成されている接地導体と、
    前記接地導体に形成され、前記第2の主面上で前記第1の面内方向と交差する第2の面内方向に延在する単数または複数のスロットと、
    前記第1の主面上で前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する位置に形成され、且つ前記単数または複数のスロットと前記厚み方向に対向する位置に配置されている結合導体と
    を備え、
    前記結合導体は、前記単数または複数のストリップ導体と電気的に結合する本体部と、前記本体部から前記第2の面内方向に突出する凸状部とを有し、当該凸状部は、前記単数または複数のスロットの前記第2の面内方向における端部と前記厚み方向に対向するように形成されており、
    前記凸状部は、前記第1の面内方向における当該凸状部の幅が前記本体部から前記凸状部の先端に向かうに従って段階的に小さくなるように変化する階段形状を有することを特徴とする導波管−平面導波路変換器。
  5. 請求項1記載の導波管−平面導波路変換器であって、前記接地導体における前記単数または複数のスロットを含む領域に接続された一端部を有する導波管を更に備えることを特徴とする導波管−平面導波路変換器。
  6. 請求項1記載の導波管−平面導波路変換器であって、前記本体部は、前記単数または複数のストリップ導体と物理的に接続されていることを特徴とする導波管−平面導波路変換器。
  7. 請求項1記載の導波管−平面導波路変換器であって、前記本体部は、前記単数または複数のストリップ導体と物理的に分離されて配置されていることを特徴とする導波管−平面導波路変換器。
  8. 請求項記載の導波管−平面導波路変換器であって、
    前記複数のストリップ導体は、互いに分離して配置された第1のストリップ導体及び第2のストリップ導体を含み、
    前記結合導体は、前記第1のストリップ導体の前記結合導体側の一端部を取り囲む第1の凹部と、前記第2のストリップ導体の前記結合導体側の一端部を取り囲む第2の凹部とを有することを特徴とする導波管−平面導波路変換器。
  9. 請求項1記載の導波管−平面導波路変換器であって、前記各スロットの両端部の幅は、当該各スロットの中央部の幅よりも大きいことを特徴とする導波管−平面導波路変換器。
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