JP5004826B2 - 高周波線路−導波管変換器 - Google Patents

高周波線路−導波管変換器 Download PDF

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Description

本発明は、マイクロ波やミリ波等の超高周波領域において使用され、平面高周波線路と導波管とを接続する高周波線路−導波管変換器の構造に関するものである。
高周波線路−導波管変換器として、図6(a),図6(b)に示す高周波線路−導波管変換器が知られている。図6において、図6(a)は高周波線路−導波管変換器の平面図、図6(b)は図6(a)のC−CC断面図であり、101は高周波線路、102は内部導体層、103は下面導体層、104はシールド導体、105は誘電体層、105aは誘電体整合器、106は導波管を示す。
この高周波線路−導波管変換においては、高周波信号は、高周波線路101から内部導体102に形成された透過用開口102aを介して、伝播モードを変換しながら誘電体整合器105aに入射し、さらに下面導体層103に形成された下面開口103aを介して、導波管106へ伝わる。
ここで、内部導体102から下面導体103までの誘電体層105の厚さ、すなわち、誘電体整合器105aの厚さを高周波信号の信号波長の略1/4にしている。これは高周波線路101と導波管106との特性インピーダンスの違いを誘電体105による1/4波長整合器で整合したものである。
この構成により、内部導体層102の透過用開口102aから放射され、誘電体整合器105aと導波管106との境界で反射した電磁波は、内部導体層102で反射し、再び誘電体整合器105aと導波管106との境界に戻ってくる。このとき誘電体整合器105aの厚さを信号波長の1/4にしておけば、境界で反射して再び戻ってきた電磁波(反射波)と、内部導体102の透過用開口102aから直接境界まで伝播してきた電磁波(直接波)との行路差が信号波長の1/2になり、反射波が内部導体層102で反射する際に位相が反転していることから、境界では直接波と反射波が同位相になって強め合い、効率良く、導波管へ高周波信号を伝送することができる。
特開2004−153415
しかしながら、誘電体整合器105aでは、誘電体105の誘電率に応じて実効波長が短縮されてしまうことにより、基本伝播モードであるTE10とは異なる共振モード(TM01δなど)が発生し、その結果、変換効率の劣化や、導波管へ変換する周波数帯域が狭くなり、変換特性のバラツキが大きくなるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み案出されたもので、その目的は、変換効率が高く、変換特性のばらつきが小さい高周波線路−導波管変換器を提供することにある。
本発明の高周波線路−導波管変換器は、誘電体層と、この誘電体層の上表面に配置された高周波線路と、誘電体層の内層に配され、平面透視して前記高周波線路の直下に透過用開口が形成された内部導体層と、前記誘電体層の下表面に形成され、平面透視して前記透過用開口が内側に含まれる大きさの下面開口が形成されるとともに導波管に接続される下面導体層と、平面透視して前記下面開口の周囲を取り囲むように配置されるとともに、前記内部導体層と前記下面導体層とを接続するシールド導体とを具備する高周波線路−導波管変換器において、前記下面開口の内側の前記誘電体層の下表面に凹面及び凸面が設けられており、凸面が下面開口の中央部に設けられていることを特徴とする。
本発明の高周波線路−導波管変換器において好ましくは、前記下面開口の内周に沿うように凹面が設けられていることを特徴とする。
本発明の高周波線路−導波管変換器において好ましくは、前記下面開口は平面視形状が長方形であり、向かい合う2長辺に沿うように凹面が設けられていることを特徴とする。
本発明の高周波線路−導波管変換器において好ましくは、前記下面開口の中央部に、長辺方向に沿って凸面が設けられていることを特徴とする。
本発明の高周波線路−導波管変換器において好ましくは、前記凹凸面の間の段差Lは、前記誘電体層内における高周波信号の波長λの12分の1以下(L≦λ/12)であることを特徴とする。
本発明の高周波線路−導波管変換器において好ましくは、前記高周波線路は、前記誘電体層の上表面に形成された線路導体と、該線路導体の両側に前記線路導体と一定間隔をもって配置された同一面接地導体層とから成るコプレーナ線路であり、平面透視して前記透過用開口の直上に、前記線路導体と直交するように形成されて前記透過用開口と電磁気的に結合されたスロットを備えていることを特徴とする。
本発明の高周波線路−導波管変換器において好ましくは、前記高周波線路は、前記誘電体層の上表面に形成された線路導体と、前記内部導体層とから成るマイクロストリップ線路であり、前記線路導体と前記透過用開口とが電磁気的に結合されていることを特徴とする。
本発明の高周波線路−導波管変換器は、誘電体層と、この誘電体層の上表面に配置された高周波線路と、誘電体層の内層に配され、平面透視して高周波線路の直下に透過用開口が形成された内部導体層と、誘電体層の下表面に形成され、平面透視して透過用開口が内側に含まれる大きさの下面開口が形成されるとともに導波管に接続される下面導体層と、平面透視して下面開口の周囲を取り囲むように配置されるとともに、内部導体層と下面導体層とを接続するシールド導体とを具備し、下面開口の内側の誘電体層の下表面に凹凸面が設けられていることから、内部導体層と下面導体層間の誘電体層、すなわち誘電体整合器内で発生する共振モード(TM01δなど)の電磁界を変化させることにより、共振周波数をシフトさせ、導波管へ変換する周波数帯域を広げることができる。また、誘電体整合器の寸法誤差に対する変換特性のばらつきを小さくすることができる。
本発明において、下面開口の内周に沿うように凹面が設けられている場合には、凹面内の誘電率の変化により、共振モードの電界に影響を与え、共振周波数をシフトさせ、導波管へ変換する周波数帯域を広げることができる。
本発明において、下面開口は平面視形状が長方形であり、向かい合う2長辺に沿うように凹面が設けられている場合には、凹面内の誘電率の変化により、共振モードの電界に影響を与え、共振周波数をシフトさせ、導波管へ変換する周波数帯域を広げることができる。かつ、基本伝播モードであるTE10に対しては、内部導体層に形成された透過用開口直下の誘電体整合器の厚みが確保されているため、高い変換効率を得ることができる。
本発明において、下面開口の中央部に凸面が設けられていることから、共振モードには極力影響を与えず、基本伝播モードであるTE10に対して効果的な誘電体整合器厚みを調整することができるので、より高い変換効率を得ることができる。
本発明において、下面開口の中央部に、長辺方向に沿って凸面が設けられている場合には、基本伝播モードであるTE10に対して効果的な誘電体整合器厚みとすることができる。また、基本伝播モードであるTE10に対しては、内部導体層に形成された透過用開口直下の誘電体整合器の厚みが確保されているため、高い変換効率を得ることができる。
本発明において、凹凸面の間の段差Lは、誘電体層内における高周波信号の波長λの12分の1以下(L≦λ/12)である場合には、基本伝送モードの周波数特性に大きな影響を与えることなく、効果的に共振周波数をシフトさせることができる。
本発明において、高周波線路は、誘電体層の上表面に形成された線路導体と、この線路導体の両側に線路導体と一定間隔をもって配置された同一面接地導体層とから成るコプレーナ線路であり、平面透視して透過用開口の直上に、線路導体と直交するように形成されて透過用開口と電磁気的に結合されたスロットを備えている場合には、コプレーナ線路から導波管に効率良く伝送モードを変換することができ、かつ、スロットが表面に形成されていることにより、内部導体層との位置ずれに対する許容度を大きくすることができる。
本発明において、高周波線路は、誘電体層の上表面に形成された線路導体と、内部導体層とから成るマイクロストリップ線路であり、線路導体と透過用開口とが電磁気的に結合されている場合には、直接、マイクロストリップ線路から導波管に効率良く伝送モードを変換することができ、マイクロストリップ式平面高周波回路と導波管との変換を行なえる高周波線路−導波管変換器とすることができる。
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の高周波線路−導波管変換器の実施の形態の一例を示す図であり、(a)は上からみた平面図、(b)は(a)のA−AA断面図である。図1において、1は高周波線路、2は高周波線路1の直下に透過用開口2aが形成された内部導体層、3は誘電体層5の下表面7に形成され、平面透視して透過用開口2aが内側に含まれる大きさの下面開口3aが形成されるとともに導波管6に接続される下面導体層、4は平面透視して下面開口3aの周囲を取り囲むように配置されるとともに、内部導体層2と下面導体層3とを接続するシールド導体、5は誘電体層、5aは誘電体整合器、6は導波管、7は誘電体層5の下表面、7aは下表面7に設けられた凹面、7bは下表面7に設けられた凸面を示す。
なお、図1において、高周波線路1は、誘電体層の上表面に形成された線路導体1aと、この線路導体1aの両側に線路導体1aと一定間隔をもって配置された同一面接地導体層1bとによるコプレーナ線路である。線路導体1aは終端が同一面接地導体層1bに接続されている。また、線路導体1aの終端部にはスロット1cが設けられる。本実施の形態において、内部導体2を接地面として機能させることにより、グランデッドコプレーナ線路とすることもできる。
これら本発明の高周波線路−導波管変換器の例においては、高周波信号は、高周波線路1から内部導体2に形成された透過用開口2aを介して、伝播モードを変換しながら誘電体整合器5aに入射し、さらに下面導体層3に形成された下面開口3aを介して、導波管6内に電磁波として放射される。または、高周波信号は、逆の経路で導波管6から高周波線路1に伝送される。
下面開口3aは、その下面に接続される導波管の形状にしたがった形状とされる。通常、方形導波管が用いられることが多いことから、下面開口3aも通常長方形状とされることが多い。また、平面視において、下面開口3a透過用開口2aスロット1cの各中心がほぼ一致するように整列されているが、下面開口3aの範囲内で位置を調整してもよい。
誘電体層5の平面方向においては、内部導体層2に形成された透過用開口2a、下面導体層3に形成された下面開口3aおよび誘電体整合器5aを取り囲むようにして、誘電体層5の内部に配されたシールド導体4によりシールドされており、これにより誘電体整合器5aが機能するとともに電磁波が漏れ出すことを防ぎ、変換効率が低下しないようにしている。
さらに、下面導体層3の内側の誘電体層5、すなわち、誘電体整合器5aの下表面7に凹凸面7a,7bが設けられていることにより、誘電体整合器5a内で発生する共振モード(TM01δなど)の電磁界を変化させることができる。透過用開口2a直下の透過用開口2aと凸面7bとの間は高周波信号の波長λの略1/4の長さとされる。これにより、誘電体整合器5aとして機能するとともに、凹面7aによって共振周波数をシフトさせ、導波管6へ変換される高周波信号の周波数帯域を広げることができる。また、誘電体整合器5aの寸法誤差に対する変換特性のばらつきを小さくすることができる。本実施の形態の構成は、積層法を用い易いという特徴がある。
本発明の高周波線路−導波管変換器において、好ましくは、図1に示すように、下面導体層3の下面開口3aは平面視形状が長方形であり、向かい合う2長辺に沿うように凹面7aが設けられ、凹面7aの間の下面7の中央部に凸面7bが形成されている場合には、凹面7a内の誘電率の変化により、特に共振モードの電界に影響を与え、共振周波数をシフトさせて、導波管6へ変換する周波数帯域を広げることができる。かつ、基本伝播モードであるTE10に対しては、内部導体層2に形成された透過用開口2a直下の誘電体整合器5aのλ/4厚みが確保されているため、高い変換効率を得ることができる。
また、図2は、本発明の高周波線路−導波管変換器の実施形態の他の例を示し、(a)は本発明の高周波線路−導波管変換器の平面図、(b)は(a)のA−AA断面図である。図2において、図1と対応する部分には同じ符合を付している。図2の実施形態において、凹面7aは下面開口3aの内周に沿って一周するように設けられ、凸面7bは下表面7の中央部に凹面7aに周囲を取り囲まれるようにして配置されている。また、透過用開口2a直下の透過用開口2aと凸面7bとの間が高周波信号の波長λの略1/4の長さとされる。このようにして下表面7に凹凸面が設けられる。
本発明の高周波線路−導波管変換器において、図2に示すように、下面導体層3の下面開口3aの中央部に凸面7bが設けられている場合には、共振モードを抑えつつ、基本伝播モードであるTE10に対して効果的な誘電体整合器厚み5aを調整することができるので、より高い変換効率を得ることができる。
また、図3は、本発明の高周波線路−導波管変換器の実施形態のさらに他の例を示し、(a)は本発明の高周波線路−導波管変換器の平面図、(b)は(a)のA−AA断面図である。図3において、図1と対応する部分には同じ符合を付している。図3の実施形態において、凸面7bは下表面7の下面開口3a中央部に設けられ、下面導体層3は凹面7aの底面と同一面に設けられている。すなわち、誘電体層5の下表面7は、凸面7b部分のみが他の部分より突出するような凹凸面とされている。そして、透過用開口2a直下の透過用開口2aと凸面7bとの間が高周波信号の波長λの略1/4の長さとされる。
図3に示す実施形態によれば、図2に示す実施形態と同様に、下面導体層3の下面開口3aの中央部に凸面7bが設けられていることによって、共振モードを抑えつつ、基本伝播モードであるTE10に対して効果的な誘電体整合器厚み5aを調整することができるので、より高い変換効率を得ることができる。また、高周波線路−導波管変換器を薄くすることができる。
また、図4は、本発明の高周波線路−導波管変換器の実施形態の別の例を示し、(a)は高周波線路−導波管変換器の平面図、(b)は(a)のA―AA断面図である。図4において、図1と対応する部分には同じ符合を付している。図4に示すように、誘電体層5の下表面の中央部のみに凹面7aを設けることにより下表面7に凹凸面を設けてもよい。そして、誘電体整合器5aの下面外周部に凸面7bが設けられ、内部導体層2と凸面7bとの間が高周波信号の波長λの略1/4の長さとされる。
図4の実施形態による高周波線路−導波管変換器において、下面導体層3の下面開口3aの内周に沿うように凹面7aが設けられている場合には、凹面7a内の誘電率の変化により、特に共振モードの電界に影響を与え、共振周波数をシフトさせることができる。また、誘電体整合器5aの製造誤差に対する変換特性のばらつきを小さくすることができる。
また、図5は、本発明の高周波線路−導波管変換器の高周波線路1部分をマイクロストリップ線路にて実現する例を示す。図5の実施形態において、誘電体層5の上表面には線路導体1aが形成され、接地の機能を果たす内部導体層2とでマイクロストリップ線路が構成されている。線路導体1aの終端は開放端とされ、線路導体1aと内部導体層2に形成された透過用開口2aとが電磁気的に結合されている。なお、線路導体1aの終端を内部導体層2に接続した短絡端とすることもできる。図5の実施形態において、誘電体層5の下表面7は図1の実施形態と同じ凹凸面7a,7bのものとしたが、他の実施形態の構成としてもよいことは言うまでもない。
また上記図1〜図5の実施形態において、好ましくは、凹面7aと凸面7bの段差Lは、誘電体層5内における高周波信号の波長λの12分の1以下(L≦λ/12)である場合には、基本伝送モードの周波数特性に大きな影響を与えることなく、効果的に共振周波数をシフトさせることができ、その結果、変換効率が高く、変換特性のばらつきが小さい高周波線路−導波管変換器を得ることができる。
誘電体層5を形成する誘電体材料としては、酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,窒化珪素,ムライト等を主成分とするセラミック材料,ガラス,あるいはガラスとセラミックフィラーとの混合物を焼成して形成されたガラスセラミック材料,エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,四フッ化エチレン樹脂を始めとするフッ素系樹脂等の有機樹脂系材料,有機樹脂−セラミック(ガラスも含む)複合系材料等が用いられる。
高周波線路1、内部導体層2、下面導体層3、およびシールド導体4を形成する導体材料としては、タングステン,モリブデン,金,銀,銅等を主成分とするメタライズ、あるいは金,銀,銅,アルミニウム等を主成分とする金属箔等が用いられる。
特に、高周波線路−導波管変換器を、高周波部品を搭載する配線基板に内蔵する場合は、誘電体層5を形成する誘電体材料としては、誘電正接が小さく、かつ気密封止が可能であることが望ましい。特に望ましい誘電体材料としては、酸化アルミニウム,窒化アルミニウム,ガラスセラミック材料の群から選ばれる少なくとも1種の無機材料が挙げられる。このような硬質系材料で構成すれば、誘電正接が小さく、かつ搭載した高周波部品を気密に封止することができるので、搭載した高周波部品の信頼性を高める上で好ましい。この場合、導体材料としては、誘電体材料との同時焼成が可能なメタライズ導体を用いることが、気密封止性と生産性の上で望ましい。
本発明の高周波線路−導波管変換器は以下のようにして作製される。例えば誘電体材料に酸化アルミニウム質焼結体を用いる場合であれば、まず酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混合してスラリー状にし、これを従来周知のドクターブレード法やカレンダーロール法によりシート状に成形してセラミックグリーンシートを作製する。また、タングステンやモリブデン等の高融点金属,酸化アルミニウム,酸化珪素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム等の原料粉末に適当な有機溶剤,溶媒を添加混合してメタライズペーストを作製する。
次に、セラミックグリーンシートに、例えば打ち抜き法によりシールド導体4としての貫通導体を形成するための貫通孔を形成し、例えば印刷法により、その貫通孔にメタライズペーストを埋め込み、続いて高周波線路1、内部導体層2、下面導体層3の形状にメタライズペーストを印刷する。誘電体層5が複数の誘電体層の積層構造からなる場合には、これら導体が埋め込み,印刷されたセラミックグリーンシートを積層し、加圧して圧着し、高温(約1600℃)で焼成する。さらに、高周波線路1、下面導体層3等の表面に露出する導体の表面には、ニッケルめっきおよび金めっきを被着させる。
シールド導体4を複数のシールド用貫通導体で形成すると、誘電体層5のシールド導体4で囲まれた領域の形状を任意に設計することができる。
また、シールド用貫通導体同士の隙間は、信号波長の1/4未満、すなわちλ/4未満にすることが望ましい。これは、信号波長の1/4未満とすることにより電磁波がシールド用貫通導体間の隙間から漏れにくくなるので、シールド効果を高めることができるからである。
なお、シールド導体4を構成するシールド用貫通導体は、貫通孔の内壁に導体層が被着されたいわゆるスルーホール導体であってもよく、貫通孔の内部が導体で充填されたいわゆるビア導体であってもよい。
導波管6の形状は特に制約はなく、例えば方形導波管として規格化されているWRシリーズを用いると、測定用校正キットが充実しているので種々の特性評価が容易になるが、使用する高周波信号の周波数に応じてシステムの小型軽量化のために導波管のカットオフが発生しない範囲で小型化した方形導波管を用いてもよい。また、円形導波管を用いてもよい。
導波管は、金属で構成し、管内壁を電流による導体損低減や腐食防止のために金,銀等の貴金属で被覆するとよい。また、樹脂を必要な導波管形状に成型し、金属の場合と同様に管内壁を金,銀等の貴金属で被覆したものであってもよい。導波管の高周波線路−導波管変換器への取り付けは、ろう材による接合やねじによる締め付け等によって行なわれる。
なお、本発明は以上の実施の形態の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更を行なっても差し支えない。
例えば、図1,図2,図3,図4,図5では、凹凸面7a,7bが平面視で矩形の形状の場合の例を示したが、導波管6が円形導波管の場合、凹凸面7a,7bも円形であっても構わない。また、誘電体層5の上にさらに誘電体層を積層してもよいし、これによって接地導体層を増やし、高周波線路1をグランデッドコプレーナ線路またはストリップ線路としても構わない。
本発明の高周波線路−導波管変換器の実施例を以下に説明する。
まず、比誘電率が8.6からなるアルミナセラミックスから成り、厚みが0.45mmの誘電体層5の上面に高周波線路1として特性インピーダンスが50Ωとなるようなコプレーナ線路を配置した。
そして、図1に示すように長さが2.3mm、幅が0.3mm、深さが0.1mmの組の凹面
を誘電体層5の下表面7に形成した。
ここで、接続する導波管をWR−10(75GHz〜110GHz)に設定し、高周波
元構造シミュレータ(Ansoft社製HFSS)を用いて76.5GHzを中心周波数として設計した。
その結果、凹面7を形成しない場合、使用周波数帯域である76〜77GHz内に共振が発生するのに対し、凹面7を形成することにより、共振周波数を80GHz以上にシフトできることが確認された。
これにより、高周波モジュールで使用される上で実用的な高周波線路−導波管変換器が得られることが確認された。
本発明の高周波線路−導波間変換器の実施の形態の一例を示し、(a)は上面からみた平面図、(b)は(a)のA−AA断面図である。 本発明の高周波線路−導波間変換器の実施の形態の他の例を示し、(a)は平面図を、(b)は(a)のA−AA断面を示す断面図である。 本発明の高周波線路−導波間変換器の実施の形態の他の例を示し、(a)は平面図を、(b)は(a)のA−AA断面を示す断面図である。 本発明の高周波線路−導波間変換器の実施の形態の他の例を示し、(a)は平面図を、(b)は(a)のA−AA断面を示す断面図である。 本発明の高周波線路−導波間変換器の実施の形態の他の例を示し、(a)は平面図を、(b)は(a)のA−AA断面を示す断面図である。 従来の高周波線路−導波間変換器の例を示し、(a)は上面からみた平面図を、(b)は(a)のC−CC断面図である。
符号の説明
1:高周波線路
2:内部導体層
2a:透過用開口
3:下面導体層
3a:下面開口
4:シールド導体
5:誘電体層
6:導波管
7:下表面
7a:凹面
7b:凸面

Claims (7)

  1. 誘電体層と、該誘電体層の上表面に配置された高周波線路と、誘電体層の内層に配され、平面透視して前記高周波線路の直下に透過用開口が形成された内部導体層と、前記誘電体層の下表面に形成され、平面透視して前記透過用開口が内側に含まれる大きさの下面開口が形成されるとともに導波管に接続される下面導体層と、平面透視して前記下面開口の周囲を取り囲むように配置されるとともに、前記内部導体層と前記下面導体層とを接続するシールド導体とを具備する高周波線路−導波管変換器において、
    前記下面開口の内側の前記誘電体層の下表面に凹面及び凸面が設けられており、
    前記凸面が前記下面開口の中央部に設けられていることを特徴とする高周波線路−導波管変換器。
  2. 前記下面開口の内周に沿うように前記凹面が設けられていることを特徴とする請求項1記載の高周波線路−導波管変換器。
  3. 前記下面開口は平面視形状が長方形であり、向かい合う2長辺に沿うように前記凹面が設けられていることを特徴とする請求項2記載の高周波線路−導波管変換器。
  4. 前記下面開口の中央部に、長辺方向に沿って前記凸面が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の高周波線路−導波管変換器。
  5. 前記凹面及び前記凸面の間の段差Lは、前記誘電体層内における高周波信号の波長λの12分の1以下(L≦λ/12)であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記
    載の高周波線路−導波管変換器。
  6. 前記高周波線路は、前記誘電体層の上表面に形成された線路導体と、該線路導体の両側に前記線路導体と一定間隔をもって配置された同一面接地導体層とから成るコプレーナ線路であり、平面透視して前記透過用開口の直上に、前記線路導体と直交するように形成されて前記透過用開口と電磁気的に結合されたスロットを備えていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の高周波線路−導波管変換器。
  7. 前記高周波線路は、前記誘電体層の上表面に形成された線路導体と、前記内部導体層とから成るマイクロストリップ線路であり、前記線路導体と前記透過用開口とが電磁気的に結合されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の高周波線路−導波管変換器。
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